【報 告】
UDC :691
.
714 :620.
193日本 建 築 学会 構 造 系 論文 報 告集 第427≒}
・
1991年9月 ∫ournal of Stluct,
ConstT.
Engng,
AIJ,
N匚L427,
Sep、
,
1991電 気化
学
的 方 法
に
よ
る
鋼材
の
腐食
試
験
CORROSION
TESTS
FOR
STEELS
BASED
ON
ELECTROCHEMICAL
METHOD
石 本徳
三郎
*Tokusaburou
ISHIMOTO
It
was studiedfor
the purpose ofdevising
a practicallaboratory
corrosion tests about the steelsbeing
used as structural 〔’f
a residences.
So
in addition to the relative temperature andhumidity
conditions,
the 1.
6VD.
C ,
cQntacted w 重th steel plate and a piece of wood as an electrochemical method ef experiment.
From
these results , there were reproduced six しypes of ex しernal morphoio−
gy classificatio【1s of rust
by
visual inspection.
It
was made clear that corrosion amount Qr currentdecrease
with time,
and corrosion amollnt when currentfiows
at 出ebeginning
of contact,
is ab−
out twice that when no currentflows
.
Keywortts
:electrochemical method,
corrosiOn test,
steel,
wood,
rust,
external 〃mOrpholog コi電 気 化 学 的 方 法, 腐 食 試 験
,
鋼 材,
木 材,
さび,
外形態1.
は じ め に 実 験 室 的に耐 久 性の 評 価を行うた め に,
広く利 用さ れ て い る の は促 進 劣 化 試 験 方 法で ある。
これは実 用 条 件の 再 現 を 国 的 とし, 鋼 材 あるい は塗 装 鋼 材の劣 化 を起こ さ せ る要因の水 準を高めて,
試 験 所 要 時間の短 縮を 図る も の で あ る。
し た がっ て, 使用 目的ご とに試 験 条 件を設 定 す るとい うの が 基本的な考え方であるとさ れてい る蜘。
著 者は これ まで,
軽 量 鉄 骨 住 宅の躯体の耐 久 性に関 し て,
経年し た住宅の解 体調 査に よ り,
その腐食性 状を調 査勲 したり,
腐 食 条件の 厳しい地 域の住 宅の 外醐壁体 内に試 験 片を暴 露してその腐 食 性 状を調査蜘一
文2U )し た,
,
そこから得ら れた資 料は長 期に わk
る暴 露の結 果と して 評 価し て い るもの で あ る。
と こ ろ が,
⊥業 化 住 宅などで は構 法とか塗 装 方 式, 塗 装 材 料など, 新しい 防 錆 処 置が 次々と開 発さ れ て お り,
暴 露 試 験や解 体 調 査の みでは評 価が追い付か ない。
これ らの技 術 的 進 歩を期 待するな ら ば,
まず 実 用 条 件の再 現を目 的と した住 宅用塗装軽量 形 鋼につ いて の実験室的 腐 食試 験 方 法の 確 立が 必要で あ る。 本 研 究で は既 往の 文 献z2〕・
z3.
) や,
著者ら が行っ た壁 体 内の温 湿 度 環 境の調査結 果か ら実 用 条 件を特 定し,
その 条 件に よっ て鋼 材お よび 塗装 鋼 材の腐 食試 験 を行っ た結 果につ い て述べ,
実 験室的 腐 食 試 験 方法 お よ び装 置の 有 用 性につ い て検 討し た。
2.
腐 食 試 験 条 件 2.
1 経 年し た住 宅の解 体 調 査 結果か らの条 件sc15]・
9t61i・
”zz/ 湿 潤な土 地に建つ 住 宅や , 建物の中で も水回 りの部分 は さ びの 発 生が多く,
地上 1m 以 ドに ある部 位に は塗 装 鋼 材 表 面の さびの 発 生と劣 化デ グリー
畑 の 大きい も の を多く観 察し た。
例えば,
布 基 礎の 天 端に接 触 し た軽 量 形 鋼フ レー
ム の下 弦 材 部 分と か,
窓 下の木 材に接 触し た中 棧 材 部 分な どであっ た。 これ らの 観 察 結 果か ら他材 料との接 触が断 面 欠 損につ な が る最も重 要な条 件であ る と して,
こ の条 件 を試 験に組み込 ん だ。
供試材とし た木 材の 樹 種は 広 く建築の下地材と して使 用されて い る アピ トン材と ダ グ ラス ファー
材であ る。 前 述の考え方は,
腐 食 科 学の分 野で はすき ま腐 食と し て扱わ れ て い る。
こ れ は実 際に あ る腐 食現象と して の・
般 的な分 類 名 称で ある。
その部 分 を詳 し く観 察す る と す き ま部分が あ り, 接 触 部分 も ある。
接 触す る 材料と して 金 属対金 属も ある し, 金 属 対コ ン ク リー
ト も あ る し.
金 属対木材も あ る。
こ れ らの組 合せの う ち,
腐 食 科 学の分 野で は,
金 属 対木樗につ い ての 文 献 が少ない。
住 宅に は 古来,
釘や か す がい と して使わ れて い た とい うことで金 属 対 木 材の 組 合せ が多く見ら れ る が,
使 用量は少な く研 究の 対 象 と な ら な かっ たの であ ろう。
し か も 唾液を付け て さ び さ せ る ほ う が摩 擦 抵 抗が向上 し,
釘 保 持 力の増す こと が経 験 的に知ら れて いた か らであ ろ う。
ところが,
軽量 鉄骨 住宅で は 」棟あた り 4 トン以上の鋼 材 を使用す.
る か ら研 究の対 象とし て は重 要とな る.
特に,
木 材は吸 昭 和 fi/s 年 度目本 建 築 学 会 近 畿 支 部 研 究 報 告 柴.
〔発 表し たもの を一
・
部 含ん じ い るし
* 積水ハ ウス技 術 本 部 主幹 部長 General Manager
,
Seklsui House LTD.
放湿材 料とし て水分 量の変 化が 大き く
,
鋼 材の腐 食 速 度 に影 響を与えて い る。 次に,
建 物の接地電 位を Cu vs.
CuSO . (飽 和 硫 酸 銅 電極 )の 照合電極に よ り測定し た ところ,−
230±30 mV で あり,一
方,
木 材と鋼 材の 接 触 電 位は O〜−
600 mV と含 水 率の増 加で接 触 電 位は か な り低 く なる ことが 認め られた。
こ の よ うな部 位 間に は最大0.
4V 程度の 電 位 差が で き るの で両 者間 が短絡し た 場合, 直流電流が 流れ る もの と 予想される。
そこ で試 験に は通電 条件も組 み込 むこ とに し た.
試験で は最 初,一
般に 市販さ れて い る乾 電 池のLsV
(これ は公称値で実測で は1.
6V で あっ た)を使 用した。
し か し,
長 期で は乾 電 池の消 耗 も 考 慮 し なけれ.
ば ならな くな るの で,
直 ちに定 電 圧 装 置に 変 更し た。 な お,
比 較する た め通 電の ない もの も用 意し た。
鉄 骨 住 宅 躯 体 内の電 池 形 成の想 定 回 路 図 を図一1
に示 す。
2.
2 住 宅の壁体内に暴 露 し た 試 験 体の実 測 調 査 結 果 か ら の条件文1邸 畑 さびの 外 形態の再現を図る た め実際の温 湿 度の繰 返し 条 件を検 討した。 地域を限 定す れ ば,
年 間の温 度 湿 度の 周 期は ほ ぼ.
.
.
.
定の パ ター
ンを もっ て い るとい えよ う。
実 際に居 住し てい る住 宅の躯 体周 辺の実測結果の.
.
.
.
・
部 を表一
la, 表一
lb に示し た。
表一
la か ら 1年 間の う ち相 対 湿 度 70% を超え る積 想 定回 路 (1) ア ルカ リ の 強い コン ク リ M果 接 触 電位 00■Vレ
ー
雛 差 o.
3Ψ一一 一
爿 電流測定 方 法 コン ク リりー
一
トト ボル ト 翠 麺 任 e3 = 題 只 ミ ト 彡 z イ.
腐食部.
…彡
.
一
十 量 鉄骨 o 電 流 計 実 測で 1呷
io畆 の電 流 値があった。
(DC) 想 定 回 路 (2) コン ク リ一
32
一
軽量鉄 骨 腐食部 図一
1 想定 回路 算時間は床下も壁体 内も全 時 間の 約 30% で両 部 位に差 の ない こと が 分 か り,
相対湿度80
% を 超 え る積 算 時 間 は床 ドで約 15%,
壁体 内で 1〜
7%で差が ある こと が 分か っ た。
一
方, 温 湿度の測定位置と同じ位 置に設 置し た鋼 板の 年平均腐食量は壁体 内よ;/床 下の方が 2−
10倍 大き く なっ て い るこ とか ら,
積 算 時 間に差の あっ た相 対湿度80
% を 超え る雰 囲 気で腐 食 が特に進む もの と考え た。 ま た,
実用条 件に おい て は一
般に 乾 燥 と 温 潤 が繰り返 さ れ ているの で, この条件も組み.
込ん だ。 温 度は一
年間にわた り毎日変化し て い る が,
こ の変 化 を その ま ま条 件の 中に組み込むことは困 難である の で, 表一
1a 各 部 位で の相 対 湿 度7〔〕,
80,
90% を 超 え る 四季 別 積 算 時間 (1987.
1〜
1988.
12) 季 節 天 井 襲 壁 内 相 対湿 2F 浴 室2F
洗 面月 床下 7脳 以 上 3262770150 春 8」
脳 以 上L
齟
0」
3 00701
90瓢以 上 00o019 7脳 以上.
心
LL
.
馳
67「 .
2931 、
.
3
夐9
一
夏 80罵以上 o3121−.
τ
.
511.
11
0一
−「
686L.
h「
.
一
423 9脳 以 上 D00o52 7脳 以 上 3611814373158 秩 8.
鴿 以.
上 46634040 9脳 以.
.
ヒ o0G0o 7脳 以 上」
452 124258458 冬 8膿 以 上 12861o20 9脳 以 上 00o0G 7脳 以 上 912660 [04[ 121052 合 計 8筋 以 上 17446560553 9喋 以 上 0o0o73 単位:
時 間 表一
1b 各 部 位で の 口最 高,
日最 低,
H平均温 度の四季 平 均 〔1987.
1〜
1988.
12} 単 位:
℃ 部 位 朋間 天 井 裏 壁 内 床 下 恩外 lF2F 浴 室 lF2F 面隠 最高 25.
237.
619.
222.
8 豊7.
418.
514、
718.
7 春 最低 9.
66.
912.
5 [L3 且LO9.
910、
45.
9 平 均 17.
119.
416.
016.
214.
514.
212,
7 工2.
3 最 高 40.
852、
632.
336.
δ 30,
632.
126.
731.
7 夏.
「
履 低 25,
524.
o26.
426.
225.
125.
[ 24,
223.
0 平 均 3L934.
729.
129.
927.
527.
925.
226.
9 最 高 2L328.
620.
619.
818,
619.
018.
619.
0 秋 最低 14.
0U,
517.
1 置5.
014.
巳 14.
王 16.
510.
4 平均 17,
318.
01a.
517316.
716.
517.
714.
5 最 高 12」 17.
6 }2,
3lo.
9lL39.
59.
19.
4 冬 最 低 4.
21.
17.
26.
25.
84.
26.
o0.
0 平 均 7.
57.
19.
18.
78.
96.
77.
54.
0 平均 の平 【8,
519,
818.
218.
016.
915.
3 匸5.
814.
4 注:測定Hの馳 窩、
勲 低、
平 均値を そ れ ぞ れ3e日 「哩で平均し た卩
但し、
LHの 丁 均優 は3.
6,
9,
12.
15.
【8.
21.
24時 のU点 平 均 と し たg
60
40
20 度 80 50 0 12 24 36 48 60 72 84 経 過時間 120 132 156 L68 図一
2 壁体 内の温 湿 度 条 件,
1週 間 1周期の パ ター
ン 含水 率 1514 ユ3121110 経 過 時 間 図一
3 試 験 片の木 材 含 水 率の変動 8 お お ま か に,
春 (3,
4,
5月 ),
夏 (6,
7,
8
月),
秋 (9,
ユO,
11月 〕,
冬 (12,
1, 2月)の季節 変 化に よ る温 度 を 想 定し た。表
一
lb から,
夏の最 高 温 度は53℃ 最 低 温 度は 24℃,
冬の最 高 温 度は 18℃,
最 低温度は 1℃ とい う壁 体 内 空 間の温 度 測 定 結 果 を得た 。 そこ で各 期の最 高 温 度 を夏は 60℃,
冬20°
C ,
春 秋40DC と設 定し た。
こ の条 件は腐 食 を若 下促進 さ せ るこ とになると思わ れ る。
これ ら を ま とめ て,
温 湿度条 件を組み合わせ,
試 験 装 置 を稼 働させ る た めの 1周 期の プロ グラ ムパ ター
ンと して作 成 した も の を図一
2に示 す。 図一
2は著 者の提案で あ る。 こ の パ ター
ン に従っ て実 験する こ とに よ り,
現実の さ びの外 形 態が再現 さ れ ればこの パ ター
ンは適 切であると考え ら れ る、
この条件での 装置の稼 動は応 答性 能が高く
,
温度は 5 分後に,
湿 度 は約 30分 後に設 定 条件にコ ン トロー
ル さ れ た。
装 置の雰 囲 気 中に あっ た木材試 験 片の 含 水 率の 1 周期の変動 を図一
3に示す。
含 水率の測 定 方 法につ い て記す と
,
試 験 体と し た木材 片 と同 じ大き さの もの (ア ピ トン 50個,
ダ グラス ファー
50個,
計100個で 1年 問にわた り 10回繰り返し 使 用し た〕 を 用い,
ラン ダム に,
間 欠 的に取 り 出 し (N;
1()}絶 乾 法で測 定し たロ
3.
試 験 体と試験装 置 3、
1 試 験 体.
電 着 塗 装鋼板 :SPHC 鋼 板,
厚さ 3、
2mm,
1]0× 50mm 塗装 仕 様 : アル カ リ脱脂,
燐酸 鉄溶 液 処 理,
マ レイン 〆 1・
6V直 流 電 圧 銅板 電 線 電 気回路の 直接 短絡 時の試験 体%
ナ イロ ン糸↓
電 気 回路の 電 気回路の 間接 ない時の試験 体 短 絡 時の試 験 体 図一
{ 試 験 体の通 電 条件化 油系アル キ ド樹 脂
,
焼 付け1回塗装,
塗 膜 厚0.
25− O.
35
皿m.SPHC
鋼板 :厚さ3.
2 mm , llO×50 mm 表 面・
端 面 と も無 処 理,
た だ し表 面に付 着 して い る防 錆 油はアー
セ トン を含ませ たガー
ゼで拭き とっ た。
◎.
SPCC 鋼 板 :厚さ0.
8mm ,150
×70 mm 表 面・
端面の 処理 ば と同じ。
.
ダ グラ ス フ ァー
材 :長さユ00mm , 25×40
mm木口面は鋸 断の まま
,
板目面・
柾目面は荒 が んなを掛け た状 態.
アピ トン材 :長さユOO
mm,25
×40 mm 各 面の処 理ば と同じ。
.
ア ピトン材 :長 さ100 mm,
25×40 mm , 3%NaCl
水 溶 液を10
%吸 水させ た。
各 面の 処理は と「司じ。
卜記〜
◎の鋼 板と〜
の木材と を組み 合わ せ て試 験 体と し た。 鋼 板 と木 材の固定は ナイロ ン製の水 糸で緊 結 し,
通電する試 験 片に は ビニー
ル 電 線 φ0.
12mm を銅 板 と鋼 板の側 面に 各々ハ ン ダ付け し た。 銅 板 (10×20
mm >は長さ 9mm の亜 鉛メ ッキ ネ ジ釘を使 用して木材 の 上面に固 定し た。
ま た,
通電 条 件を図一
4の,
,
に示す 3通 りに設 定し た。 図一
4の,
,
の 説 明 を 次に記す。
マ ク ロ セ ル と は 長 大電池の 蜘・
仙 の こ と で あ る が,
はマ ク ロセル を 肯定し た場 合で,
回 路に直 流 電圧 が か かっ た状 態にあ る。
こ の 時 溶 媒に当た る木 材の含 水 率が高く な る と導電 〔短 絡 〕 し電 流 が流れ出る部分が著し く腐 食 する。
は金 属 片に 全く電 圧が掛か っ ていない場 合で,
金 属 片か単に木 材片と接 触してfT
在す る状態で ある,
、
はマ クロ セ ルを7
淀 し た場合で金 属片に電 圧が掛かっ た状 態σ)ま まで回 路が で き一
ごいない。
3.
2 試 験 装置外 槽は プロ グ ラム制 御の 恒 温 恒湿 器 と し た 。 外 槽の槽 内 風 速は
4m
/sec で あ り,
0.
5m /sec 以 下に制 御す る た め ヒ下に.
.
.
重 の パ ンチング メ タル を配 置し て, それ ら を ス ライドさ せ ることに より風 量 制 御がで きるよ う な内槽 を作 製し た。
試 験 体を 人 れる内 槽.
の 棚は プラスチ ッ クで 絶 縁 被 覆 し た ス テ ン レ ス製の 棚 を 使 用し た。
定電 圧負荷 装 置は整流 器 (国 華 電機 製
AVR
253 B ) を使用 し,
1.
6V の直 流 電圧 を掛け た。
な お,
腐 食 試 験は滋 賀 県 栗太郡栗東町の積 水ハ ウス 実験室内で, 昭 和63年11月 1 日 か ら 平成元年 12月 10 日の約 1年 間に わ たっ て行っ た。 さ らに, 試 験その もの の再 現 性の チェ ック を平 成 元 年 9月か ら同 年12
月 10F】 まで行っ た。
3.
3 腐食量 と極値 腐食 深 さの測 定 方 法試 験 片は 試験す る 前に それ ぞれ重 量を0
.
001g の精度 で厚さを0.
01mm の 精 度で測 定し, 面 積 も測 定し て お い たn 試 験した各 試 験 片の腐 食 状況 を 写真 撮 影した後,
次の 方 法で腐食 生 成 物 を除 去し,
重量減を求めた。
SPIIC
鋼 材 (熱 間 圧 延 鋼 板1
とSPCC
鋼 材 (冷 間 圧 延 鋼 板 )の 除錆は クエ ン酸 2ア ン モ ニ ュ ウム 10%水 溶 液 中に腐食抑制剤 (イビッ ト30AR,
朝 日化 学工業 製) を0.
5% 添加した除錆液に 24時 間 浸 漬して取り出し,
ブ ラッ シングしな が ら水 洗し,
腐食物を除 去し,
乾 燥す る とい う方 法に よっ た。 こ れ らの 操 作は室 温20℃ で 行っ た。
次に木材と接 触し た部 分 (以 下 接 触 部とい う)を切り 取り保管し
,
残りの木材 と接 触し ない部 分 (以下非接 触 部とい う}の腐食 重 量 減 を測 定し た。
さ ら に,
こ の 非 接 触 部は腐 食 量が少な く, 外 観では表 裏 均 等に腐 食してい た ので,
全 体に均 等に腐食していると 見なし て単 位 面積 (片 面 )当りσ)腐 食量に換 算し た。
次に
,
さ きに切 り取っ た接 触 部の腐食 重 量 減 を 測 定し た。
その腐食 重量減か ら非 接 触部で あ る裏 側の片 面の腐 食 重量減を 差引き接 触 部の単 位 面 積 (片 面 )当た りの腐 食量 を算出し た。
最 後に切 断 面の総 腐食重量減と 切断 後 の個々 に算 出し た腐 食 重量減 を照合し誤 差を修正 し た。
極値 腐食深さ は接 触 部の み を対 象と し た。 接 触 部を6 等 分し て,
それぞ れの区の最 大 深さ を ポイン トマ イ クロ メー
一
タで測 定 し,
極 値 確 率 紙に プロ ッ トし,
再 帰 期 間 T を20 と し た と きの極 趙 腐 食 深さを求め た。な お
,
電 着 塗 装 鋼 板に は クロ ス ス ク ラッ チを入れ,
さ びの 外 形態 (蓍者による独 臼の腐食 評 価 名 称で あ り,
垉 状 腐 食,
油 膜状腐食, 吹 出し状 腐 食,
塗膜剥離 型 腐 食.
チ ッ ピン グ状剥 離 腐 食,
層 状 剥 離 型腐食の6
種類 が ある と 提 案したt12/ 。〕を観 察し た。
この 電 着塗 装 鋼 板は種々 の塗 膜の性 能を 比較 試 験してい る0)で はない の で腐食 減 量は測 定 し な か っ た、
、
こ こ で 実 験 結 果を ま と め るにあ たっ て,
腐 食 速 度に関する定 義を次に記す。
「ある時 点に お け る腐 食の進 行 速 度が腐 食速度で ある。
そ し て,
一
.
定 期 間の腐 食に よる重量減 少を単 位表 面 積、
単位 時 問に つ いて表小 し た もの を腐 食度 とい う。
これ に 対し て腐 食による単 位 時 間 当たり の厚さ の減 少を浸 食 度 とい う。
」と文献で は 定 義 し ている t’
/1 の で,
本 報で は こ一
34
一
の 定 義に従っ た。
浸 食 度につ い ては接 触 部で均 等に腐 食して いな かっ た の で計 算せず,
極 値 浸食深 さを計 算し た。 3、
4 さ びの成 分 構 成の 分析 方 法腐食試 験の条 件 別 (同
・
条件で 1V=
3)に試 験 体か ら 丁寧に さび を 欠き落し,
その粉末 試 料 をX線 回 折 装 置で 分析 しt
」。
4.
実 験 結 果 4.
1 腐 食 速 度 直接 短 絡し た時の1
週間当た りの腐 食 度の う ち 非 接 触 部 を表一
2に,
接 触 部を表一
3に示す。
また,
間 接短絡 し た時の腐 食 度の う ち 非 接 触 部 を表一
4に,
接 触 部を表一
5に示す。
な お,
表一
2,3,
4,5
の通 電な しの欄に は 電気 回 路のない時 〔図一一
4の の試 験体)の値 を 示した。
表一
2 直接短絡時の非 接 触 部の腐 食度 ア ピトン ダグラス乃一
材の種 経 過 無 処 理 瓢塩 水 処 無処 理 SP日C 有 50 』80.
640.
06 鋼 材 〃 25L30 レ070
.
85 〃 500.
640
.
670
.
74 な し 52.
946.
665.
52 ノ’ 25Lll1.
580.
87 〃 500.
39O−
920,
74 SPCC 有 50.
020.
020,
06 鋼 材 〃 250.
口 0,
120.
14 ’ノ 500 』804G0.
08 な し 50.
300.
31o.
18 〃 25OJ20.
100.
13 ノ, 500.
080.
080.
08 注 : ¢:tPt_
3の、
ttee−
3の の 試 験 体。
単位;9 ノ んeek 編一 過’
無 処 理 表
一
3 直 接短絡時の接 触 部の腐 食 度一一
一
ア ビ トンー
.
一
一
「而1
=「一
「−
1一广
了
一囀
丁
響
「
5
[5.
20臨
一
鸞
1
50 ぎ鴇
一
鴇
5翡
i
⊥
2・
2°→
9.
52L3.
5812.
oo ア.
3口981 1
.
7515.
5516.
461Lo914.
691 25,
3422.
.
.
弖 2[ 4 7樹
きb
.
.
1
一一
π 頭[i5.
961
27
.
941
Ll.
541
2
.
631
づ I
−’
1’
−
8.
40 1 17.
04 [1
劃
;
劃
単 位 ;9 / /week 表一
41
司髦妾短 糸各毘寺〔D耳E接 角虫剖〜o)腐f
芝’蔓 ア ピ トン ダゲラスフ 鋼 材の種 通歳
経 過1
鮃
塩 水 処 理 3.
08覇
SPHC 有 鋼 材T515
無 処 理 4601.
091.
85 無処 3,
820,
73 なし 5154、
38L343.
821.
407.
82L48響
L
焦
5151340、
290.
940.
290.
68 0.
72 ⊥ °・
3811
515O .
.
q血
34 1 02;〜.
⊥ 単位 :呂/ /veek表
一
5 間 接短絡 時の接 触 部の腐 食 度 ア ピトン ダグラス71一
鋼 材の種 通 過鹽
無処 理 瓢塩水処 無 処 理 SPHC 有 5 鋼 材 15 監3.
686.
9915.
521L219,
727.
25 な し 5 1515.
467.
4612
.
9013.
173.
262.
OO SPCC 有 5 鋼 材 1514.
107.
51
正3、
887.
787.
524.
69 な し5
1512.
905
.
1525.
5210.
1110.
083.
56 a.
泡 状 腐 食 無処 理のsr℃G鋼 板、
通 電 あ り、
実 験 開 始5
週 間 目 A.
泡 状 腐 食 単 位 ;9 / んeek 表一
6 直 接 短 絡 時の接触 部の極値浸食深さ アピトン 殍ラス乃一
.
鋼 材の種 通 過’
無処 理 %塩水処 理 無 処 理 SPHC 有50
,
0700.
0560.
60 鋼 材 250.
0320.
0480.
013 500.
0280.
0480.
012 な し 50.
0260.
0340.
010 250,
0320
.
034D.
003 500.
0070.
0140,
007 SPCC 有 50.
0660.
0760.
156 鋼 材 250.
0280.
0520.
080500
.
024O,
027O,
Ol8な し 50
.
0340,
0380.
Ol4 250.
Ol50.
0380.
Ol4 500.
0220,
0210.
006一
.
単 位 ; mm/week 表一
7 間接 短 絡 時の接 触 部の極 値 浸 食深 さ ア ピ トン ダ労 スファー
鋼 材の種 通 過「
無処 理 脳 塩 水 処 理 無処 理 SPHC 有5
鍋 材 L50.
0300,
0160.
0440.
0390.
OI60.
Ol2
な し 5 150.
0360.
0330,
0380.
0410.
OlOO.
009 SPCC 有 5 鋼 材 150.
0560.
Ol60.
0460,
0300.
mOO.
009 なし 5 150.
0400,
0310.
0780.
0330.
20.
005 単位;mm ん eek 表一
8 X線回折によるさ びの成 分構 成鋼 材の 種 通 経 過
」
膠一
FeOO[β一
FeOOアー
FeOO} F巳30‘ 計SPHC 鋼 材 有 5 37
.
6 25 46.
810.
38、
6 : 52」 44.
6100100 な し 5 23.
6 25 40.
4二
:
76.
459.
6100LOO SPCC 鋼 材 有 5 41.
7 25 40.
613.
71L53.
OL4.
541.
633.
4 [ool o な し.
5 53.
3 25 56.
4Z5.
1一
: 3L643.
6 正00100 単位;% 4.
2
極値 統 刮.
か ら算:出し た極 値 浸食深さ非 接 触 部は腐 食 量が少な く
,
全 体に均 等に腐食し てい る と 見 なせ た の で,
非 接 触 部の 測定は せ.
ず,
接 触 部の測 定を し た。
直接短絡し た時の 1週 間 当た り の極値浸食深 さ を表
一
6に示 すv また,
直接短絡 しな かっ た時の極 値 浸 食深 さ の結 果を表一
7に示す。 4.
3 さ びの外 形態 腐 食 試 験で発生した さ びの 外 形 態 (左 側 英 小 文 字 〉と b.
油 膜 状 腐 食 無 処 理のSPHC鋼 板、
通電な し、
開 始25週 悶目 c.
吹 出 し状 腐 食 電 着塗装のSPHCsu板 亘亘電 あ り、
開始5週間 目 写 真一
1 d幽
遡至膜 菊1
離 型腐食 電 着 塗 装のSPIIC鋼 板 通 電 あ り、
開始50週間 目 e.
チ ッ ビン グ状 剥 離 窟 食 無処 理のSPHC鋼板 通 電な し、
開 始25
週 間目 「.
屠 状 剥離 型 驪食 無処 理のSPCC鋼 板 通 電 あ り、
1躙 始25週 匡畢目 写 真一
2 B.
涛貲膜 状 腐食・
犁炉
辿
慰
C.
吹 娼 し 状 腐 食 さ びの外形 態 D.
塗 膜 剥離 型膺 食 E.
チツ ビン グ状 剥離腐 食 F.
層 状 剥 雌 型 腐 食 さ びの外 形 態表
一
9 解 体調 査 時の X線 回 折による さびの成分構成 さびの 外形 態 ‘−
FeOO}β一
FeOO11−
Fd〕α Fe4泡 状 腐 食 25
.
035。
6 16.
8i8 油 膜 状 腐食 36.
81427.
341
吹 出 し状廊 食30.
814 .
8 5.
0d9 塗膜 剥 離型 属 40.
318.
7 10.
924 チ,ピガ状 腐 食 闇状 剥 離 型 腐 53,
028
.
2ll:
ll
21
:
埴
15 18.
6 15.
5 t.
3 単位 :% 計100100100
工00100too
解 体 調 査 (21.
4 年居住し た住 宅か ら採取 し た塗 装 鉄骨 の さび)か ら得ら れ た さ びの外 形 態 (右側 英 大 文 字 )と 類 似し てい る と観察さ れ る部 分 を対 比して写 真一
1, 写 真一
2に示す。 4.
4 さ びの成 分 構 成腐 食試 験か ら得られた さ びの成 分 構 成 を表
一8
に,
解 体調 査か ら得ら れ た 成 分 構 成 を表一
9に示す。5.
考 察 5.
1 腐 食 度に関する考 察表
一2,
表一
3の それ ぞれ につ い て分 散 分 析す る と,
通電条件,
経 過 週 条 件の 各条件に有 意 差が あっ た。
また 木 材 条 件は SPHC 鋼材の接 触 部で有 意 差が あっ た。ま ず
,
木 材 条件で有意 差が な かっ た非 接 触部につ い て 木 材 条 件 を.
・
群と し た平 均 値で検 討す る と,
通 電あ りの 時のSPHC
鋼 材と SPCC 鋼 材は5
週経 過の 腐 食度が[
0.26
,0.
03
] g/m2 /week で あり,
こ れ と対 比で きる 通 電な しの 条 件の両 鋼 材の5
週経 過 腐 食 度が [5.
04,
G.
26
] g/MZ/week と は明ら かに異なる ので,
通 電 あり の場 合の非 接 触 部は腐食の進 行が抑 制され て い る とい え る。
その後,
25
週 経 過と50週 経 過に至る腐食度は通 電の 有り・
無しによる腐 食 度の差が小さい し,
週の 経 過に よ る減少も小さく, 時 間の経過に従っ て,』『
定の 腐 食 度に 近 づい て行くものと 考え ら れ る。また
,
表一
2,
3,
4,5
の 内,
通 電なし の ときの条件は 経 過 時 間の違い以外同じ条 件 (図一
4の の試 験体 )で ある。
これ らの同じ条 件の.
群 を ま とめて検 討す る と,
試 験 期間 を 通 して SPCC 鋼 材の非 接触部は表一2
から [O.
10〜O.3
ユlg
/m2/week と表一
4か ら [0.
13〜
O.
68] g/m” /week で あ り,
腐 食 度 も小さい し 週の 経 過に よ る 変化 も 小 さ く有 意 差は な い。
ところで,
住 宅で の実 測 調 査 結果 か ら外 周 壁 体 内に暴 露 し たSPCC
鋼 材の 腐 食 度は ユ〜
10g/m3/yearで あっ たe この調査住 宅 内に おける試 験 片の暴 露 条 件と同 等と 考え られ るの は通 電なしの非 接 触 部の部分に該 当 する。 そC で両 者の関係 につ い て木 材 条 件 を一
群と し た平 均 値 で比 較す る と,
本試験 条 件の 1周 期 (168 時 間 )の約 ユ7 倍が暴 露条件の ユ年に相 当す るこ とにな る。
しか し,
最 も腐 食の大きい壁体内と比 較すると実 験 室におい て も同一
36
一
等の腐 食となる の に約一
年かか る ことにな り,
本報告の 温 度 湿 度条件だ けで腐 食は促 進されない。
こ れに反 して鋼 材と木 材の接 触に よる影 響は通 電がな い 場合で も 腐 食 度が大き く,SPCC
鋼 材は接 触し な い 部分の約 ユ00
倍の オー
ダー
になっ て い る。
また,SPIIC
鋼 材は 3倍を越し てい る。 しか も,
通 電が あ る と初 期の う ちで はあるがSPCC
鋼 材で約 ]000倍,SPHC
鋼 材で約 100倍の オー
ダー
に な り, 通 電の効果は明ら かである。
ま た, 接 触 部の腐 食 度 を表 し た表
一3
に おい て,
通 電 な しの 腐 食度を1とし,
通 電あ りの腐食度の 比 を とる と, 5週経 過の時 点で通 電な しの約2
倍と な る。 25週 経 過と50
週 経 過の時 点で は通 電あ りと通 電な し と の比 が ほぽ 1に な る場 合も あ ること か ら,
通 電あり の影 響は初期に 大きい こと が 分 か る。こ の現 象は通 電 あり の試 験 体の電 流 量の経 時 変 化か ら も確か め ら れ る 〔図
一
5参 照 }。
さ き に述べ た ように.SPHC
鋼 材の 接 触 部 を 除け ば 木 材条 件に よ る有 意 差は な かっ た が そ れ でもダグ ラス フ ァー
材を使 用し た試 験 体には特 異な値 を示す試験 体が あっ た、
そ れ で こ の値は別 扱い とし たn ダ グ ラス フ ァー
材の場 合は春 材 部と秋 材 部 (年 輪 )が 明瞭で材質が異rs り, 電 導度が方 向や位 置によっ て異な る か らであ る と考 え ら れ る。
アピトン材は材 質が比 較 的均一
(年 輪に相 当 するところ が不 鮮 明 )な ため, 特異な値 を示 す 試験体が な かっ たの で はないか と考え ら れ る。 ま た,
両 樹 種 と も樹 脂分 が散見さ れ た が,
目視観 察 か ら樹 脂 分は防 食作用を す る場 合 と,
腐 食 促 進 作用 を す る 場 合の両 方が あっ た。
な お,
木 材に含む塩分の 多・
少に よる腐 食 度の差 異はこ の試験か ら は認め られな かっ た。
5,
2 極値 浸食深さに関する考 察表
一7
の5
週経 過 時の デー
タか ら は通 電ありと通 電な しの差が 認 め ら れな い。
し か し,
表一
6の 5週 経 過 時は 通 電ありの ほ う が通 電な しの時よ り大きい。 ところ が,
5週 経 過 以 後の極 値 浸 食深 さは表一
7で も表一
6で も 通 電ありと通 電な しの差が 認 め ら れ ない。
これ らの ことか ら直接短 絡 (マ ク ロ セ ル状 態 ) 時の初 期に特に極 値浸食深 さ が大き くな る ことが分 か る
。
0.
6 0.
4 0.
2 電 流 量 mA ; 0 5 経 過週 25 図一
5 試 験 体の電 流量の経時 変 化 505
.
3 実 際の腐 食の再 現 性 写真一
一
一
1,
写真一
2か ら無 処 理の SPIIC 鋼 材やSPCC 鋼材に でき た さびの外 形 態 を 例 として示し た点に や や無 理 な とこ ろ も あ る が,
実 際に さ びが発 生す る の は塗 膜の 欠 陥 部であ る か ら,
実用の腐食度と全く同じ腐食 度の測 定 値が得ら れ な くて も,
さびの外 形 態の再 現は す る もの と考え ら れ る。
表一8
と解 体 調 査にお け る さ びの成 分 構 成畑 (表一9
参照)との相 関 係 数 をと る と r=
0.
9以 上 にな る もの が あ る。 これを類似し てい る.
.
一
つ の根 拠とし,
他に さびの 外 形態の類似も考慮に 入 れ て次の ように考 察し た。
SPHC
鋼 材の 通 電 ありは油 膜 状 腐 食,
吹 出し状 腐 食 と 類 似し,
通 電な し は層 状腐食と類 似し て い る。
SPCC
鋼 材の通 電あ り は泡状 腐 食油 膜状 腐食と, 通 電 な しはチッ ピング状 腐 食と類 似し て い る。
ま た,
時間 経 過に し た がっ て別の成 分 構 成に移り変わっ て いるこ と が うかがえ る。
これ は,
新たに で きる腐 食 層の影 響に よ る もの と考え る。 全 般に,
実 験 値はFe、04
の 成分 が多く, γ一
FeOOII
が少な い。
こ れ は温 湿 度 条件の う ち [60℃,
50%RH
] の乾 燥が厳しい 条 件とな り,
安定 し たFe304 が 多 くで き たもの と考.
え ら れ る。 さて,
チッ ピング状 腐 食は 21{卜5 カ月 経 年の 住宅の 解 体 調査,
住宅壁体内の暴 露 試 験 片の実 測 調 査,
腐 食 試 験 共に共 通して,
鋼 材の非 接 触 部に観 察さ れ た。
こ の現 象は腐 食 試 験の結 果か らいえば,
経 時 的に一
定の 腐 食 速 度で進 行してい るもの と考え られ る、
次に さ びの外 形 態 分 類の一
つ で あ る 泡状 腐食と吹 出し 状 腐食で あ るが, こ の 2形 態が接 触 部 付近に観 察さ れた こと か ら,
通電あ りの影 響 を受けて いるもの と考え てい る。
吹 出し状 腐食の一
部に糸 状 腐 食 を含め て い るが,
こ れ は高 湿の環 境で発生 する こ と が知ら れ て お り, 高 湿の 環 境で腐食 電流 量 が少ない と吹 出し状 腐 食とな り,
多い と泡 状 腐 食とな る もの と考え る。
実 験か ら,
電 流 量は経 時 的に少 なく な り,
腐 食 度は経時的に小さ く なっ て いる。
層状は く離 型 腐 食は腐 食 試 験か ら観察す る か ぎ り で は 通 電 あ りの場合に再 現さ れ て い る。 表一
10 装置 内の再 現 性 〔電 気 回 路のない試 験 体冫 ア ビ トン 亨グラス乃一
No 引 用 表 木材と の 無処 理 NaCα処 無 処 理 SPIIC鋼 板・
5週 経 過一
12
一
表一
2 表一
一
4 非接触 部 〃 2.
944,
386.
663.
825.
527.
82 3 4 表一
3 表一
5 接 触 部 ノ, 3.
9015.
4612,
0012.
906,
463.
26
SP 鋼 板・
5週 経 過 5 5 表=2 表一
4 非 接 触 部 〃 0,
300.
340.
3【 0.
680,
180.
38 7 8 表一
・
3 表一
5 接触 部 〃 2L6612.
908.
4025.
5217.
0410.
08 単位:9/ /祀ek 5.
4 試験 装 置 内の腐 食の再 現 性 表一
2と表一
4,
お よ び表一
3と表一
5か ら5週 経 過 時 の再 現 性 チェ ッ ク時の デー
タ を再掲す る と表一
10の よ うに な る。
表一
ユ0 を分散分析す る とい ずれ もそ の バ ラ ツキに有 意 差は な く,
ま た,
平均値の差に も有 意 差は な い ので腐 食 度・
極 値 浸 食 度ともに再現性が あ る とい え る。
6、
ま と め自然に発 生 し た 住宅 艪 体 鋼 材 上の さびの外 形 態を短期 間に
,
実 験 室的腐 食試験で再現する こと を目的と し,
鋼 材の腐 食 試 験を行っ た。
従来か ら実 験 室 実 験で使 用さ れ て い る温 度 湿 度 条 件のほ かに,
1.
6V の直 流の定 電圧 を 鋼 材と木 材 を接 触さ せ た試 験 体に負荷し た。
こ の実 験 方 法で腐 食 試 験し たところ,
次の結論を得た。
1) 温度が高く,
相対湿 度 80% 以上の環 境 条 件で腐 食 する が そ れ だ けで は著しい腐食の促 進は でき ない。 2) 木 材と鋼 材を接 触さ せ る と接 触 部の腐 食が促 進さ れ る。
3
) 本 腐 食 試 験 方 法で著者に よ る独自の 腐 食 評 価 名 称で ある (目視に よる)さびの外 形 態分類の 6種 類 を再 現で き た。
4 ) 直流 電 圧 を 負 荷し ない試 験 体では再現し な かっ た さ びの外 形態 が あっ た。
5) 腐 食 度お よび電流 量が時 間経 過に より急 速に減 少す る ことか ら,
木材と接 触 し た部 分の鋼 材は初 期に電流 が 流れ た場 合,流れ な かっ た 場 合の約 2倍の腐 食 度とな る。
謝 辞本研究を 行 うにあた り
,
ご指 導,
ご助言 をいた だ きま し た横浜 国立大学工学部 建 築 学 科 助教授 小松 幸 夫 先生な らびに小 山工業高等専門学 校 建 築 学 科 教 授 加 藤 裕久先生 に対しまし て心 より謝 意 を表 し ま す。
ま た,
X 線回折の 分 析に協 力いた だい た住友 金属 工業 (株 )の若 野 茂 氏,
池 崎 寿 志 氏と,
実 験に協力い ただい た積 水ハ ウス (株) の小 松 直 利 氏に対し,
感 謝い た し ま す。
参 考 文 献 1} 佐 藤 靖:評 価 技 術.
防 錆 管 理,
p.
256,
1984、
8.
2} 小松幸夫,
加 藤 裕 久 :冬 期にお け る外 周壁体 内の温湿 度 調査,
口本 建 築 学 会 論 文 報 告集,
第 Z81号,
pp.
101〜
107,
1979,
7.
3) 口本 建 築センタ.
一
:鉄骨系プレハ ブ住 宅 耐 久性 (防錆 処 理 }に関 する実 態 調 査,
ビルデ ィ ングレター,
pp.
43−
48,
1974.
3.
4} 建 設 大 臣 官 房技術調 査 室 監 修 :鉄骨 造建築 物の耐 久 性 向.
卜技術,
技報堂,
PP.
1ト 36,
1986,
5} 腐 食 防 食 協 会 編 :金 属 防 食 枝 術 便覧,
日刊工業 新 聞 社,
p.
227,
p.
524,
p.
584,
1977.
12.
6〕 日本鉄 鋼 協 会 編 :鋼 材の性 質と1’
a験.
地人 書 館,
p.
398,
1977,
4.
7) 日根 文 男 :腐 食工学の概要