新規自然発症軟骨異形成症モデルマウスであるC型ナトリウム利尿ペプチド遺伝子変異マウス(lbab/lbabマウス)の骨格の解析
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(2) 京都大学. 博士( 医 学 ). 氏 名. 近藤 絵里. 論文題目. Skeletal Analysis of the Long Bone Abnormality (lbab/lbab) Mouse, A Novel Chondrodysplastic C-type Natriuretic Peptide Mutant. (新規自然発症軟骨異形成症モデルマウスである C 型ナトリウム利尿ペプチド遺伝子変異 マウス(lbab/lbab マウス)の骨格の解析). %と著明に減少していたが、lbab/lbab・CNP-Tg マウスでは完全に回復しており、成長板軟骨 における CNP の過剰発現が骨代謝にまで影響を与えている可能性が示唆された。 以上、本研究では、CNP 作用不全モデルマウスである lbab/lbab マウスの骨格を詳細に解析 することにより、CNP が軟骨細胞の肥大分化を促進させ、骨を増加させることにより内軟骨性 骨化による生理的な骨伸長を促進することが明らかとなった。. (論文内容の要旨) C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は B 型グアニル酸シクラーゼ(GC-B)に特異的 に結合して細胞内 cyclic GMP を産生することにより生物活性を発揮する。当研究室 では、CNP 及び GC-B は成長板軟骨に発現し、CNP/GC-B 系は内軟骨性骨化により 形成される骨の伸長を促進することを解明した。一方、自然発症の低身長マウスであ る lbab/lbab (long bone abnormality)マウスの病因が CNP 遺伝子の一塩基変異であ り、 lbab/lbab マウスにおける変異 CNP の cyclic GMP 産生能は正常 CNP の約 10% であることが報告された。本研究では CNP 作用不全モデルマウスとしての. lbab/lbab マウスの骨格を解析し、CNP の生理的な意義を検討した。 生直後、 lbab/lbab マウスは野生型マウスと比べて僅かに低身長で、その後の成長 加速はみられず、生後 10 週齢の体長は野生型マウスの約 60%にとどまった。内軟骨 性骨化により伸長する各骨の長さは、 lbab/lbab マウスにおいて野生型マウスの約 50 ~75%と著明に短縮していた。組織学的解析では、生後 2 週齢の lbab/lbab マウスの 成長板軟骨、特に、肥大化軟骨細胞層の厚さは、野生型マウスの 24%と著しく減少し ており、Ⅹ型コラーゲン(col10)、Indian hedgehog(Ihh)に対する免疫染色では、. lbab/lbab マウスにおける増殖軟骨細胞から肥大化軟骨細胞への分化は野生型マウス より遅延していた。また、PCNA 染色にて、 lbab/lbab マウスの軟骨細胞の増殖能は 野生型マウスより著明に低下していた。以上より、 lbab/lbab マウスでは軟骨細胞の 増殖能が低下し、肥大分化が遅延していることにより内軟骨性骨化が障害され、低身 長を来すことが明らかとなった。 次に、胎仔器官培養系を用いて CNP が軟骨細胞の増殖、分化に及ぼす作用につい て検討した。 lbab/lbab マウスの脛骨に CNP を 10-7M 添加すると脛骨は著明に伸長 し、col10 の免疫染色にて肥大化軟骨細胞層の著明な増加を認めた。一方、BrdU 染 色にて、 lbab/lbab マウスの軟骨細胞の増殖能は、CNP を添加後も回復しなかった。 胎仔中足骨を用いた器官培養では、col10、Ihh に対する免疫染色にて、 lbab/lbab マ ウスでは増殖軟骨細胞から肥大化軟骨細胞への分化の遅延を認めたが、CNP の添加. (論文審査の結果の要旨) C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)及びその受容体である B 型グアニル酸シクラーゼ. (GC-B)は、成長板軟骨を含む様々な部位に発現し、局所因子として作用するとされて いる。最近、自然発症の低身長マウスである lbab/lbab (long bone abnormality)マウス の病因が CNP 遺伝子の一塩基変異であることが報告された。本研究では CNP 作用不 全モデルマウスとしての lbab/lbab マウスの骨格を解析し、CNP の内軟骨性骨化にお ける生理的な意義を検討した。 成長曲線、軟 X 線による各骨の解析、脛骨成長板軟骨の組織学的解析にて、lbab/lbab マウスでは内軟骨性骨化が障害されていたが、軟骨特異的に CNP を過剰発現させたと ころ、生後 10 週齢で野生型マウスとほぼ同等まで回復した。また、µCT による解析に て、 lbab/lbab マウスでは、野生型マウスと比べて、上腕骨の海綿骨量が低下していた が、CNP を過剰発現させたところ、野生型マウスとほぼ同等まで回復した。一方、lbab/+ マウスでは、内軟骨性骨化の障害はみられなかった。 また、胎仔脛骨器官培養において、lbab/lbab マウス由来脛骨培養体に CNP を 10-7 M 添加すると、著明に伸長し、培養後の成長板軟骨の免疫組織学的解析から、CNP が骨 伸長を促進するメカニズムとして軟骨細胞の肥大分化を促進させることが明らかとな った。 以上の研究は CNP の内軟骨性骨化における生理学な意義の解明に貢献し、骨系統疾患の病態 解明に寄与するところが多い。 したがって、本論文は博士( 医学 )の学位論文として価値あるものと認める。 なお、本学位授与申請者は、平成 26 年 4 月 1 日実施の論文内容とそれに関連した試問を受 け、合格と認められたものである。. により軟骨細胞の肥大分化の回復を認めた。以上より、CNP が骨伸長を促進させる メカニズムとして、軟骨細胞の肥大分化を促進させる作用が関与していることが明ら かとなった。 Ⅱ型コラーゲンプロモーターを用いて軟骨特異的に CNP を過剰発現させた CNP トランスジェニックマウス(CNP-Tg マウス)との交配実験により、 lbab/lbab マウスの 軟骨特異的に CNP を過剰発現させたマウス(lbab/lbab・CNP-Tg マウス)を作製した ところ、生後 10 週齢における lbab/lbab・CNP-Tg マウスの体長、各骨の長さは、野 生型マウスと同程度まで改善した。組織学的解析にて、 lbab/lbab・CNP-Tg マウスの 成長板軟骨の厚さは、生後 2 週齢で既に野生型マウスと同等となり、col10、Ihh の 免疫染色にて軟骨細胞の肥大分化の回復を認めた。さらに、µCT による解析にて、生 後 10 週齢における lbab/lbab マウスの上腕骨の海綿骨の骨量は野生型マウスの約 60 要旨公開可能日:. 年. 月. 日.
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