0
フロンティア探鉱対象として注目される
東アフリカ・オフショア
フロンティア探鉱対象として注目される
東アフリカ・オフショア
[email protected] 2006年3月15日 石田 聖東アフリカの国々
東アフリカの国々
エリトリア ジブチ エチオピア ソマリア ケニア タンザニア モザンビーク マダガスカル2
要
要
旨
旨
これまでニッチ戦略を展開する中小石油企業が中
心であった東アフリカ鉱区の取得にメジャーが乗り
出してきた。
深海技術を得意とする会社の鉱区取得が目立つ
今までスーダンに限られていた中国企業もついに
東アフリカに進出し始めた。
発見炭化水素はガスの可能性が高いが、深海鉱区で
は石油発見の期待が高まっている。
ウッドサイド(Woodside)社は、2001 年のモーリタニアにお けるチンゲッティ(Chinguetti)油田発見以来、アフリカを主 対象地域に位置付け、大きなプレゼンスをもつ。 ウッドサイドは、ケニア海域における7つの探鉱鉱区全て に参加、モーリタニアでのパートナーであるハードマン (Hardman)、Star(Global Petroleum)、Danaなど、英・豪の 小規模石油会社との共同戦線 東アフリカ海洋鉱区は、ニッチ戦略を進める中小石油企 業の草刈り場の様相。が、メジャーなどの参入で変化もモーリタニア・マフィアの活躍
モーリタニア・マフィアの活躍
4
ケニア・タンザニアの
ケニア・タンザニアの
海上鉱区
海上鉱区
Woodside
(水深:0~2,500m)Shell
(4鉱区:800~3,000m+)Petrobras
(400~2,800m)Statoil
(1,000~3,000m)ExxonMobil
ExxonMobil
のマダガスカル進出
のマダガスカル進出
エクソン・モービルは、 2004年12月にマダガスカル島北西の海洋鉱 区Cap Saint-Andre(水深:0~3,000m+)に参入 こ れ に 先 立 ち 、 ヴ ァ ン コ ( Vanco ) 社 の 有 す る 海 洋 鉱 区 Majunga Offshore Profond(水深:0~3,000m)に40%の権益を取得して参入。 同鉱区には、ノルスク・ハイドロ(Norsk Hydro)も30%の権益参加。 マダガスカルでは、超重質油の産出が知られ、堆積盆地内には、石 油が生成していることは間違いないことから、同社も注目。 2006年2月、中国CNPCは超重質油の産出地に隣接する2104鉱区 に参入。 2006年3月を目処に同国南西海域の大規模な鉱区公開が予定され ており、数多くの石油企業が参入するものと予想される。6
マダガスカルの鉱区現況
マダガスカルの鉱区現況
CNPC
(陸上)ExxonMobil
(水深:0~3,000m) 深海鉱区テンダー (2006年3月予定) 超重質油分布地ペトロナスのアフリカ戦略
ペトロナスのアフリカ戦略
マレーシア国営のペトロナス社のアフリカでの上流事業 参入国は、東アフリカの3ヵ国(スーダン、エチオピア、モ ザンビーク)を含め14ヵ国にわたっている。 スーダンで、5鉱区に参入しているペトロナスは、油田が 発見されているMelut Basinのエチオピア側延長部のガ ンベラ盆地に位置するG鉱区(面積1.5万m2)を2003年6 月に取得。さらにエチオピア政府とオガデン(Ogaden)盆 地(35万m2 と広大で、約3Tcfのガス発見が既に有り)の 地質スタディ契約を締結。 同社のモザンビークの海洋鉱区であるZanbezi Delta Offshoreの最大水深は2,500m。8
エチオピアの現況
エチオピアの現況
出所:各種資料から作成Petronas
CNPC
CNPC
、
、
Petronas
Petronas
のアフリカ進出
のアフリカ進出
10
ガス・ポテンシャル
ガス・ポテンシャル
東アフリカの炭化水素資源は、ガスの可能性が高い。 現状ではモザンビークのパンデ・テマネガス田が最大規模 であることから、今後発見される埋蔵量規模は1集ガス構 造で最大でも数Tcf規模であることが推定される。 このままでは地域消費に回さざるを得ない。モザンビーク のように、南アなどの消費地が近隣に期待されれば輸出 も可能である。 ただし、パンデ・テマネのガス田の例もあるように、1集ガス 構造が小さくても、周囲にいくつかのガス田が見つかった 場合には、LNGプロジェクトの醸成も可能(?)。東アフリカ の堆積盆地は、スーダンを除けば比較的沿岸部に位置し ており、プラントの設置には有利と考えられる。東アフリカのガス田
東アフリカのガス田
ガス田(発見構造) 名 称 国 名 発見年 埋 蔵 量 現 況 備 考 Pande モザンビーク 1961 NA Temane モザンビーク 1965 NA ガ ス 生 産 中 ( 1 億 2,800cf/d = 360 万 m3/d)、南アへ輸出 モザンビーク全体のガス埋 蔵量は(2P)は 3.25Tcf と算 定されている。 Songosongo タンザニア 1974 2Tcf(政府見解) 0.6Tcf(操業会社) 1 億 cf/d で生産中、発 電用 小型 LNG プロジェクトの計 画あり (Mnazi Bay) タンザニア 1982 NA 評価、開発中 小型 LNG プロジェクトの計 画あり (Calub) エチオピア 1972 2.4Tcf、 コンデンセート 350 万バレル 開発計画休止 (Hilala) エチオピア 1974 1.2Tcf(政府見解) (Shilabo) エチオピア 1983 NA (C-1) エリトリア 1969 NA 評価井掘削中12
モザンビークの(ガス)ポテンシャル
モザンビークの(ガス)ポテンシャル
南アのサソール(Sasol)社がパンデ(1961年発見)、テマネ (1965年発見)ガス田の開発 南 ア の セ ク ン ダ ( Secunda ) ま で の 865 km 、 26 イ ン チ ( 約 660mm)のガス・パイプラインを建設、2004 年に完成。 セクンダにおけるGTLプラントは、現在16万b/dを生産。今後 10 年以内に日量50 万バレルのガス液化ディーゼルを生産 する計画。 サ ソ ー ル は 、 2005 年 10 月 、 パ ン デ ・ テ マ ネ ガ ス 田 周 辺 の 1,119kmの陸上2次元地震探鉱を完了。 隣接する海洋の16・19鉱区で、2006年中に3次元地震探鉱を 計画。同鉱区はバザルト(Bazaruto) 諸島国立公園の北西側 で、一部旧石油公団の実施した地震探鉱海域と重複。モザンビークの鉱区状況
モザンビークの鉱区状況
Sasolのパンデ・テマネ ガス田(3.25Tcf)から セクンダへの パイプライン14
モザンビークの鉱区状況
モザンビークの鉱区状況
Norsk Hydro
Petronas
Eni
モザンビークの鉱区状況
モザンビークの鉱区状況
Sasol
海外地質構造 調査実施海域16
タンザニアの(ガス)ポテンシャル
タンザニアの(ガス)ポテンシャル
ソンゴソンゴ(Songo Songo)・ガス田(1974年発見)は、沖合
15kmの島、ダルエスサラームの南200kmに位置。タンザニア 石 油 開 発 公 社 ( Tanzania Petroleum Development Corporation:TPDC)によれば、埋蔵量は2Tcf、同ガス田を 開発するEast Energy Corp. によれば、可採埋蔵量は0.6Tcf。
同社は、2004年6月から発電用に約1億cf/日のガスを生産。 小型LNGのノウハウを持つオーストラリアのLNG社は、計画
を進めてきたが、インドの需要等の問題で計画は頓挫。
モザンビーク国境に近接するムナジ湾でガス開発プロジェク
ト(Mnazi Bay Project)がカルガリーのArtumasによって実施。 TPDCによれば、埋蔵量は1Tcf程度。 同国の設定海上鉱区は、ほとんどの部分が大水深鉱区で、 前述のとおり大手企業の参入が相次いでいる。
エチオピアのガス・ポテンシャル
エチオピアのガス・ポテンシャル
石油・天然ガスは現在のところ生産されていないが、オガデ ン盆地における3ヵ所の発見で、その埋蔵量は2.7Tcfと評価。 カラブ(Calub)ガス田(1972年発見)は、米トライトン(Triton) などにより評価され、埋蔵量はガス2.4Tcf、コンデンセート 350万バレルとされる。 隣接するShilaboおよびHilalaの2つの既発見ガス田がある。 後者については、エネルギー鉱山省によれば、ガス可採埋 蔵量は1.2Tcf。 2006年2月よりペトロナスは、ガンベラ盆地ブロックGで試掘 予定。 隣接するエリトリアでは、プレンコ(Prenco)が試掘井Chita- 1(CH-1)を2005年9月に開坑。Defnin鉱区のC-1ガス・コ18
深海のポテンシャル
深海のポテンシャル
西アフリカニジェールデルタ、ブラジル沖のように、大陸分 裂地域の一般的な石油プレイの存在も予想される。 大水深域の探鉱は緒に付いたばかり。大水深域へ掘削さ れた坑井は、わずか3坑。 いままで、石油が発見されていないことについては、①ガス 指向のケロジェンである、②地温勾配が高く、過熟成域に 入っているなどの問題点が指摘されているが、決定的な証 拠に欠ける。 タンザニア、モザンビークの陸上では油徴が知られており、 マダガスカル島では膨大な量の超重質油が存在する。 東アフリカの堆積盆地は、一般的に海域へ向かうほど堆積 量は大きくなり、石油システムの成立条件も良好になるので、 今後の深海部の探鉱が注目される。東アフリカの過去を復元すると、
東アフリカの過去を復元すると、
20
アフリカ全域の会社別深海鉱区取得状況
アフリカ全域の会社別深海鉱区取得状況
出所:Vanco社ホームページ(http://www.vancoenergy.com/aboutus/index.htm)より筆者作成。 水深200m以深、鉱区権益が50%以上の鉱区、2ヵ国以上の国に権益を有する企業、サイスミックオプション等の権益鉱区は除く。マダガスカルの超重質油
マダガスカルの超重質油
同島西部には世界最大級の超重質油鉱床が存在する。 450km2の範囲に、層厚約30mでビチューメンの埋蔵量は約 30億トンと推算。 カナダ・アサバスカ(Athabasca)のタールサンドに比して硫黄 分は1/10、粘性と比重が大きいため、より経済的な抽出技 術の開発が必要である。 アサバスカのように未固結状態で重質油を含有するのでは なく、一般的な貯留岩レベルの硬さの岩石に含有されること で、採掘に手間とコストがかかり経済性は悪い。 ビチューメンを生成する石油システムが存在していたことは 確かであり、近隣地域を含めて再評価を行う価値はある。 2006年2月、中国CNPCが隣接鉱区に参入。22