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問題行動を示す児童に対する教師の指導

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Academic year: 2021

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(1)問題 行 動を 示 す児 童 に対 す る教 師 の指 導 藤牧 沙央里・堀井 俊章 Teachers' guidance to children who have problem behavior Saori FUJIMAKI and Toshiaki HORII. 問題と目的 学校において教師は児童・生徒に対して様々な指導を行っている。文部科学省は , 学 校 ・ 教 職 員 向 け の 生 徒 指 導 の ガ イ ド ラ イ ン と し て ,「 生 徒 指 導 提 要 」( 文 部 科 学 省 , 2011) を 作 成 し た 。 そ れ に よ る と , 生 徒 指 導 と は 「 一 人 一 人 の 児 童 生 徒 の 人 格 を 尊 重 し,個性の伸長を図りながら,社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる 教 育 活 動 」で あ り , 「生徒指導は学校の教育目標を達成する上で重要な機能を果たすも の で あ り ,学 習 指 導 と 並 ん で 学 校 教 育 に お い て 重 要 な 意 義 を 持 つ も の 」と さ れ て い る 。 ま た ,学 校 教 育 の 現 場 で は , 「 教 師 は 子 ど も に 対 し て「 ほ め る 」・「 叱 る 」と い う 行 為 を 繰 り 返 し な が ら ,教 育 活 動 を 行 っ て い る 」 ( 佐 藤 ・ 向 居 ・ 西 井 ・ 堀 下 , 2013 )。遠 藤 ・ 吉 川 ・ 三 宮 (1991)は「「 ほ め る 」あ る い は 「 叱 る 」と い う 行 為 の 主 な 機 能 は ,子 ど も が 社会に適応的に生きていくことを援助するための規範の伝達にあると思われる 」と述 べている。 学校教育において重要な生徒指導は,学校生活全般を通して行われるものであり, その内容は多岐にわたっている。本研究では,その多様な生徒指導の中でも,今日議 論 の 対 象 と な っ て い る 教 師 の「 叱 り 」と , 「 問 題 行 動 を 繰 り 返 す 児 童 」に 対 す る 指 導 に 焦 点 を あ て 検 討 を 進 め て い く 。な お ,従 来 の 研 究 に お い て , 「 叱 責 」と「 叱 り 」に 関 す る 研 究 が そ れ ぞ れ 存 在 す る が ,ど ち ら も 概 ね 同 じ 意 味 で 使 わ れ て い る こ と が 多 い た め , 本研究では「叱責」も「叱り」として扱っていくこととする。 叱りについて 叱 る と い う 行 為 に は 多 様 な 意 味 が 込 め ら れ て い る 。永 田 ・三 崎 ・森 (2005)は ,叱 る と いう行為について, 「 マ イ ナ ス の 価 値 判 断 を 表 明 す る と 同 時 に ,そ の こ と の 改 善 を 求 め る 行 為 」と 述 べ て い る 。ま た ,教 師 に よ る 叱 り に は ,遠 藤 ・ 吉 川 ・ 三 宮 (1988)に よ る と ,「 [間 違 っ た ]行 為 の 不 当 性 や [正 し い 行 為 ]の 重 要 性 」, 教 師 の そ の 場 で の 「 要 求 」, 「 教 師 あ る い は 社 会 が 子 ど も に 期 待 す る 人 間 像 」と い っ た 様 々 な 情 報 が 含 ま れ て い る 。 さ ら に , 阿 部 ・ 太 田 (2014)は 叱 り を 「 個 人 が 不 当 と 認 識 す る 行 為 を 相 手 に 指 摘 し , 改 善を求める行為」と定義している。 渕 上 (1999)は 叱 る こ と の 教 育 的 意 義 に つ い て 次 の よ う に 述 べ て い る 。 す な わ ち , 子 どもの危険な行為や不正・不道徳な行為を禁止・抑制すること,望ましい行動を促進. 151.

(2) させること,その場の事態においてもっともふさわしい行為が何であるかを子ども自 身 に 考 え さ せ る こ と , で あ る 。 さ ら に , こ の よ う な 意 義 を 受 け て , 丹 羽 (2012)は 「 大 人の価値観を子どもに伝えること」を加えている。 教 師 の 叱 り に 関 す る 実 証 的 研 究 に つ い て は , 例 え ば , 遠 藤 他 (1988)は 教 師 の 叱 り こ とばに着目し,叱りことばによって叱られる側が受ける印象や反省の度合い,納得度 に 差 が あ る こ と を 明 ら か に し た 。 ま た , 竹 内 ・ 三 宮 ・ 遠 藤 (1990)は 教 師 に 対 す る 感 情 と 叱 り は 相 互 に 影 響 を 与 え て い る 可 能 性 を 示 し た 。佐 藤 他 (2013)は , 「説明による叱り は教師の叱りを肯定的に認知させるが,禁止による叱りは否定的な感情的反応および 行動的反応を喚起すること,脅威度が高い叱り方は怒りを喚起すること」などの結果 を報告している。 中 谷 ・ 赤 羽 ・ 的 場 ・ 田 中 ・ 田 中 (2007)は , 教 師 か ら 高 校 生 へ の 叱 り 場 面 に 着 目 し , 自 己 決 定 理 論 の 観 点 か ら 検 討 し た 。 自 己 決 定 理 論 と は デ シ (Deci, E.L.) と ラ イ ア ン (Ryan, R.M.)が 中 心 と な っ て 発 展 さ せ た 理 論 で あ る 。 山 口 (2012)は 自 己 決 定 理 論 に つ いて,行動に対して自律的であることが高い学業成績や精神的健康をもたらし,行動 に 対 し て い か に 自 己 決 定 性 が 高 い か が 重 要 で あ る と 説 明 し て い る 。こ の 理 論 の 中 に は , 「外発的動機づけ」は自律性の程度によって 4 つに分類されるという考え方があり, 自律性の低い段階から, 「外的調整の段階」 「取り入れ的調整の段階」 「同一化的調整の 段 階 」「 統 合 的 調 整 の 段 階 」 と な っ て い る ( 櫻 井 , 2012)。 中 谷 他 (2007)は こ れ ら の 4 分類をもとに,教師の叱り方が生徒の動機づけに与える影響を検討している。 問題行動について 問題行動はその一定義として「不適応で有害な,あるいは反社会的なあらゆる振舞 い の こ と 」と さ れ て い る( APA 心 理 学 辞 典 , 2013)。そ こ で 本 研 究 で は 問 題 行 動 を「 教 師が,学校生活を送る上で,不適応で有害な,あるいは反社会的であると感じる児童 のあらゆる振舞い」と定義する。 問題行動を示す児童に対する教師の指導法に関する研究としては,例えば,竹村 (2009)は 通 常 学 級 に お け る 児 童 と の か か わ り に 対 す る 教 師 の 評 価 に 焦 点 を あ て , 問 題 状況について検討を行っている。 以上のような従来の叱りに関する研究や問題行動に関する研究はその大半が質問紙 調査であり,意義のある研究も多く認められるが,実際の教育場面への活用には限界 もある。また,児童と教師の両者を対象とした研究も依然として不十分であるという 課題も残されている。 目的 本研究では,問題行動を示す児童に対する教師の指導について,児童と教師の両者 を対象とした面接調査を行い,児童の行動変容に有効な指導法を見出す手がかりを得 ることを目的とする。. 152.

(3) 1次調査 目的 児 童 を 対 象 と し た 面 接 調 査 に よ っ て ,児 童 が か つ て 叱 ら れ て か ら ,ど の よ う な 感 情・ 認知・行動を経て,叱られた行為を現在改善しているか,もしくは叱られた行為を現 在まで繰り返しているか,というプロセスについて明確にする。そしてそこから,児 童の問題行動の変容や望ましい行動の定着に効果的な叱りについて検討する。 方法 調査対象者. 関東地方にある公立 A 小学校の 4 年生から 6 年生,各学年 6 名ずつ,. 計 18 名 ( 各 学 年 男 子 3 名 , 女 子 3 名 ず つ ) を 調 査 対 象 者 と し た 。 な お , 学 校 の 管 理 職,学級担任,児童及び保護者には調査の趣旨を十分に説明し同意を得ている。 調査時期. 2015 年 9 月 30 日 か ら 10 月 19 日 に 実 施 し た 。. 調査方法. インタビュー形式による半構造化面接を行った。. 調査内容. 半構造化面接によって,教師から叱られた経験について質問を行った。. 質問項目は表 1 に示す。 表 1. 1 次調査の半構造化面接の質問項目. Q1. 学 校 生 活 で先 生 に叱 られたこ とがあるか。 Q2. ど の よ う な こ と で 叱 ら れ た か 。 Q3. 叱 ら れ た 時 の 状 況 Q4. 叱 ら れ た 時 の 教 師 の 様 子 Q5. 叱 ら れ た 時 に ど の よ う に 感 じ た か 。 Q6. な ぜ 先 生 は 叱 っ た と 思 っ た か 。 Q7. 叱 ら れ た こ と は , 叱 ら れ た 後 ( 現 在 ) ど う な っ た か 。 ま た , そ れ は な ぜ か 。. 手続き. イ ン タ ビ ュ ー 内 容 を IC レ コ ー ダ ー で 録 音 す る こ と を 説 明 し 同 意 を 得 た 。. 他 の 倫 理 的 事 項 に つ い て も 説 明 し 同 意 を 得 た 。 面 接 開 始 と 同 時 に IC レ コ ー ダ ー の ス イ ッ チ を 入 れ た 。 質 問 が 終 了 し , 会 話 が 終 了 し た 時 点 で IC レ コ ー ダ ー の ス イ ッ チ を 切り,本調査への協力に対する感謝の意を伝え,終了とした。 分析方法. 質 的 記 述 的 研 究 法 ( 谷 津 , 2014 な ど ) を 参 考 に イ ン タ ビ ュ ー デ ー タ の 分. 析を行った。 結果と考察 児童へのインタビューから得られた回答内容をカテゴリー化し ,分析を進めた。得 られたカテゴリーグループ ,カテゴリー,まとめ上げ段階のコードを表 2 に示す。ま た ,カ テ ゴ リ ー グ ル ー プ 間 の 関 連 図 を 図 1 に 示 す 。さ ら に ,児 童 が 問 題 行 動 を 起 こ し , 教師の叱りを受けてから現在の状況に至るまでのプロセスをもとに作成されたストー リ ー ラ イ ン を 示 す 。 な お ,【 】 を カ テ ゴ リ ー グ ル ー プ ,[ ] を カ テ ゴ リ ー , < > を ま と め上げ段階のコードとする。. 153.

(4) 表2. 1 次調査で得られたカテゴリーグループ・カテゴリー・まとめ上げ段階のコード. カテゴリーグループ 教師から叱られた場面. カテゴリー 忘れ物 他人とのかかわり 時間を守らない 授業中の禁止行為 学校内の禁止行為 学校外での禁止行為. 教師の叱り. 直接表現 間接表現. 叱りの印象 感情. 厳しい 優しい 不安. 落ち込み 反発 受け入れ. 叱られた理由の認知. 解放感 望ましくない理由認知. 望ましい理由認知. 叱られた時の行動. 理由認知不可 改善行動. 現在の状況. 非改善行動 改善行動の定着. 改善行動の非定着 改善行動定着の動機づけ. 外的調整 取り入れ的調整. 叱られた経験. 同一化的調整 (叱られた経験が)少ない (叱られた経験が)多い. 154. まとめ上げ段階のコード 宿題を忘れる 持ち物を忘れる 友達との喧嘩 友達をからかう 授業に遅れる 時間内に給食を食べ終えられない 授業中に落書きをする 先生の話を聞いていない 危険な場所へ近づく 教室や廊下を走る 寄り道をする 公共の場所でふざける 望ましくない行為の制止 望ましい行為の要求 望ましくない理由説明 問いただし つきはなし 人格評価 他者との比較 他者の感情の表明 許容 これからに向けての話し合い 手紙の配布 強い叱り 軽い注意 恐怖 焦り 更なる叱りの推測 反省 悲しみ むかつき 納得 改善志向 解放感 他人への迷惑 望ましくないこと 危機回避 自分への不利益 自分への利益 期待感 わからない 叱られた行為の中止 理由説明 謝罪 ごまかし 繰り返しなし 改善工夫 叱り回避 叱責後改善 たまに行ってしまう 成績不安 叱り回避 他人への迷惑 望ましくないこと 自分への不利益 (叱られた経験が)少ない (叱られた経験が)多い.

(5) 図 1. 教師の叱りを受けてから現在に至るまでのプロセス. ストーリーライン 問 題 行 動 を 起 こ し た 児 童 は 【 教 師 の 叱 り 】 を 受 け る 。【 教 師 の 叱 り 】 は [ 直 接 表 現 ] や [ 間 接 表 現 ] に よ る 叱 り 方 で 叱 ら れ る 。【 教 師 の 叱 り 】 は , 1 種 類 だ け で は な く , 複 数 を 組 み 合 わ せ て 叱 ら れ る こ と も あ る 。【 教 師 の 叱 り 】 を 受 け た 児 童 は ,[ 改 善 行 動 ] [非改善行動]という,異なる【叱られた時の行動】をとる。また,その行動からさ らなる【教師の叱り】を受ける場合もある。 同 時 に ,児 童 は【 叱 ら れ た 時 の 感 情 】と し て[ 不 安 ] [落ち込み] [受け入れ] [反発] な ど の 感 情 が 生 起 し た り ,[ 望 ま し く な い 理 由 認 知 ][ 望 ま し い 理 由 認 知 ] な ど の 【 叱 ら れ た 理 由 の 認 知 】を し た り す る 。教 師 の 叱 り 方 に よ っ て は , [ 理 由 認 知 不 可 ]の 場 合 も 生 じ る 。 ま た ,【 叱 ら れ た 時 の 行 動 】 と し て [ 改 善 行 動 ] が 見 ら れ る こ と で ,[ 解 放 感]という感情が生起することもある。 ま た ,教 師 か ら の 叱 り が[ 厳 し い ] [ 優 し い ]と い っ た【 叱 り の 印 象 】に よ っ て も【 叱 ら れ た 時 の 行 動 】 が 異 な っ た り ,[ 不 安 ][ 反 発 ] の 感 情 を 引 き 起 こ し た り す る こ と が ある。 さらに,今までに教師から【叱られた経験】が[少ない]ことによって【叱られた 時 の 感 情 】と し て[ 不 安 ]が 生 起 し た り , 【 叱 ら れ た 経 験 】が[ 多 い ]こ と に よ っ て[ 落. 155.

(6) ち 込 み ]を 生 起 し た り す る こ と が あ る 。ま た , 【 叱 ら れ た 経 験 】が[ 多 い ]こ と に よ っ て【叱られた時の行動】として[非改善行動]を引き起こすこともある。 このように叱られた児童の中に生起した様々な感情や【叱られた理由の認知】によ って, [外的調整] [取り入れ的調整] [ 同 一 化 的 調 整 ]と い う【 改 善 行 動 定 着 の 動 機 づ け 】が 生 起 す る 。こ の【 改 善 行 動 定 着 の 動 機 づ け 】に 基 づ き , [ 改 善 行 動 の 定 着 ]と い う 【 現 在 の 状 況 】 へ 至 る 。 し か し ,【 改 善 行 動 定 着 の 動 機 づ け 】 が 生 起 し な い 場 合 や , 生 起 し た 場 合 で あ っ て も ,[ 改 善 行 動 の 非 定 着 ] に 至 る 場 合 も あ る 。 教師の叱りと児童の感情・認知・行動の関連 教師の叱り方によって,児童は,異なる感情や行動が生起し,また,教師がなぜ叱 ったかという理由の捉え方が異なることも示された。今回はインタビューによる調査 であり,回答の自由度が高かったことや,データ数の関係から,叱り方による違いが 見 ら れ た の は 一 部 だ け で あ っ た が , こ の 結 果 は , 従 来 の 知 見 ( 佐 藤 他 , 2013 等 ) を 概 ね支持するものであった。 また,叱られた経験の多少によって,感情や行動に影響を与えることも明らかとな っ た 。こ の よ う に 児 童 の 特 性 に 着 目 し た 研 究 と し て ,竹 内 他 (1990)な ど が 見 ら れ る が , その関連性については今後詳細に検討する必要がある。 児童の感情・認知と現在の状況の関連 叱りによって生起した感情や,叱られた理由の認知から,その後,改善行動が定着 していくプロセスを得ることができた。改善行動の定着への動機 づけとしては,自己 決定理論から,外的調整,取り入れ的調整,同一化的調整が得られた。これは,中谷 他 (2007)が 高 校 生 を 対 象 に 行 っ た 研 究 と 関 連 す る も の で あ っ た 。 最も他律的である外的調整は,叱りそのものに対して不安などのマイナスイメージ を抱いた場合に生起するものである。もちろん,そのような外的な動機づけからの行 動の変容が必要な場合もある。しかし,そのようなマイナスの感情を抱く可能性があ る 厳 し い 叱 り は ,教 師 に よ い 印 象 を 与 え な い こ と が 明 ら か と な っ て い る( 竹 内 , 1995)。 よって,マイナスな感情を生起して,外的な動機づけばかりを生起させる叱りを繰り 返 し て い る と ,教 師 と 児 童 と の 関 係 性 が 悪 化 す る こ と も 考 え ら れ る 。従 来 の 研 究 で は , 教師に対してよくない印象を抱いている児童は,叱りを受け入れ難いということも明 ら か と な っ て い る( 竹 内 他 , 1990)。し た が っ て ,教 師 と 児 童 の 関 係 性 が 悪 化 す る こ と が,さらに叱りを受け入れ難いものとする可能性も考えられ ,外的な動機づけばかり を繰り返すことは,あまり望ましくないと考えられる。 取り入れ的調整は,外部の評価や義務感からの動機づけではあるが,周りに対して 迷惑であるということや,行動が望ましくない理由を正しく認知したときに,動機づ けが生起したものである。つまり,自律的な行動とまではいかないが,学校や社会の ルールを正しく判断し自分の行動と結びつけることができていると考えられる。 ま た , 同 一 化 的 調 整 は ,「 自 律 的 動 機 づ け 」 の 1 つ と さ れ て い る ( 櫻 井 , 2012)。 児 童が行った行為が自分にとって有益でない,というように,自分への影響を教師の叱 り方から正しく認知できれば,自律的な行動へとつながると考えられる。よって教師. 156.

(7) は,問題となる行為が児童にとってどのような点で不利益を与えるのか,もしくはど のような行為が有益なのか,などを説明することが望ましいと考えられる。 以上のような動機づけが叱りによって生起し,改善行動につながった児童は,その 改善行動が定着し,叱られることはなくなる可能性が考えられる。しかし,叱りを受 けただけでは,改善行動の定着に至らない,すなわち問題行動を繰り返す児童が一定 数存在することも明らかとなった。長時間児童とともに過ごす教師にとって,これら の児童に対してどのような指導が適切か検討する必要がある。. 2 次調査 目的 現職教員を対象としたインタビューを通して,問題行動を繰り返す児童に対し,ど のような指導を行っているかを明らかにし,その結果から,問題行動を繰り返す児童 への効果的な指導について検討する。 方法 調査対象者. 関 東 地 方 に あ る 公 立 A 小 学 校 の 教 員 13 名 ( 男 性 5 名 , 女 性 8 名 )。. 調査時期. 2015 年 12 月 3 日 か ら 12 月 7 日 に 実 施 し た 。. 調査方法. インタビュー形式で半構造化面接を行った。. 調査内容. 半構造化面接によって,問題行動を繰り返す児童の指導について質問を. 行った。質問項目は表 3 に示す。 表 3. 2 次調査の半構造化面接の質問項目. Q1. 学校生活を送る上で望ましくない行為を繰り返してしまう児童との出会い経験の有無 Q2. そ の よ う な 児 童 を 実 際 に 指 導 し た と き の エ ピ ソ ー ド ①指導が上手くいった事例 ②指導が困難だった事例 Q3. そ の よ う な 児 童 を 指 導 す る 際 に 気 を つ け て い る こ と や 指 導 の コ ツ 等. 手続き. 1 次 調 査 の 手 続 き に 加 え ,イ ン タ ビ ュ ー の 始 め に「 児 童 の 問 題 行 動 例 」 (表. 4 参 照 )を 提 示 し た 。 「 児 童 の 問 題 行 動 例 」は 1 次 調 査 で 得 ら れ た ,児 童 が 教 師 か ら 叱 られた場面をもとに作成されている。 分析方法. 1 次調査と同様であった。. 結果と考察 教師へのインタビューから得られた回答内容をカテゴリー化し,分析を行った。得 られたカテゴリー,サブカテゴリー,まとめ上げ段階のコードを表 5 に示す。また, 分 析 の 結 果 得 ら れ た カ テ ゴ リ ー 間 の 関 連 図 を 図 2 に 示 す 。な お , 「 」を カ テ ゴ リ ー , 【】 をサブカテゴリー,<>をまとめ上げ段階のコードとする。. 157.

(8) 表 4. 児童の問題行動例. 問題行動. 具体例. 授業中の違反行為. おしゃべりや落書き. 忘れ物. 持ち物や宿題を忘れる. 時間を守らない. 授業開始時間に遅れる. 他人とのかかわり. 友達との喧嘩・からかい. 学校内での違反行為. 教室や廊下を走る. 学校外での違反行為. 公共の施設でふざける. 表 5 2 次調査のカテゴリー・サブカテゴリー・まとめ上げ段階のコード カテゴリー サブカテゴリー まとめ上げ段階のコード 普段からの取り組み・意識 ルールの確認 クラスや学校のルール作り 社会でのルールの確認 先生との約束 理由説明 他者の感情の説明 具体的な例での説明 教師の考えや感情の表明 教師の考え方を伝える 期待感をもつ よい姿の想起 なりたい自分 見本になる姿 支援 児童に合わせた支援 授業外でのかかわり 休み時間などもよくみる 一緒に給食を食べたり遊んだりする 家庭との協力 家庭と協力する 環境づくり ほめられるパターンを作る ルールを守る雰囲気 友達同士言い合える雰囲気 学校内の連携 他の先生に相談する 役割分担をする 学校全体でのサポート 継続的な指導 繰り返し叱る 繰り返しほめる 繰り返し指導する 一貫した指導 指導する基準を変えない 自分の都合で叱らない 予定変更をしない 個人差の意識 家庭環境による違い 成長段階による違い 個人による違い 主 体 的・自 律 的 行 動 へ の 意 識 自分 に と って 重 要 だと 感 じさ せ る 次の行動を判断できる 望ましい行動が見られたときの指導 価 値 づ け ( ほ め る ・ 認 め る ) 教 師 か ら の 価 値 づ け 家庭へよいところを連絡 友達からの価値づけ ものを与える シールやスタンプをあげる 問題行動が見られたときの指導 マ イ ナ ス の 価 値 の 伝 達 叱り 周りからの注意 受容 ある程度の許容 気持ちや理由の受け止め 話し合い 今後に向けての話し合い 振り返り 行動の振り返り 家庭への連絡 家庭へ問題行動を連絡する 保護者と面談する 罰を与える 問題行動に合わせた罰の実行. 158.

(9) 「 普 段 か ら の 取 り 組 み・意 識 」. 【 授業外でのかかわり】 【学校内の連携】 【家庭との協力】 【支援】 【よい姿の想起】 【環境づくり】 【理由説明】. 【 教師の考えや感情の表明】. 【 ル ー ル の 確 認【 】個 人 差 の 意 識 】 【 主体的・自律的行動への意識】. 【 一 貫 し た 指 導 】【 継 続 的 な 指 導 】. 【 マイナスの価値の伝達】 【話し合い】 【 価 値 づ け( ほ め る・認 め る )】 【家庭への連絡】 【振り返り】 【ものを与える】 【罰を与える】. 【受容】. 「問題行動が見られたときの指導」. 「望ましい行動が見られたときの指導」. 問題行動の変容 図 2. 問題行動を繰り返す児童が問題行動の変容に至るまでの指導の関連図. 図 2 を 見 て わ か る よ う に , 教 師 に よ る 「 問 題 行 動 が 見 ら れ た と き の 指 導 」,「 望 ま し い 行 動 が 見 ら れ た と き の 指 導 」,お よ び「 普 段 か ら の 取 り 組 み・ 意 識 」が 密 接 な 関 連 を. 159.

(10) 示しながら,児童の問題行動の変容に至るプロセスが示された。 「問題行動が見られたときの指導」について 飯 田 ・ 嶋 田 (2006)と 同 じ く ,【 マ イ ナ ス の 価 値 の 伝 達 】【 罰 を 与 え る 】 な ど , 問 題 行 動 の 強 化 に つ な が ら な い よ う な 指 導 法 が 明 ら か と な っ た 。 ま た ,【 振 り 返 り 】【 話 し 合 い】など,これからの行動変容に向けた取り組みを行なっていることが明らかとなっ た。これらは教師から児童への一方的な指導ではなく,相互にかかわりあう指導であ る。このように,問題行動の変容には児童とともに取り組んでいくことの重要性が示 さ れ た 。さ ら に , 【 家 庭 へ の 連 絡 】に よ り ,学 級 担 任 は 一 人 で 抱 え 込 む こ と な く ,家 庭 と連携して問題行動への指導を行うことの効果も示唆された。 「望ましい行動が見られたときの指導」について 飯 田 ・ 嶋 田 (2006)と 同 じ く ,【 価 値 づ け( ほ め る ・ 認 め る )】【 も の を 与 え る 】な ど 望 ま し い 行 動 を 強 化 す る 指 導 が 取 ら れ て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。ま た , 【 価 値 づ け( ほ め る ・ 認 め る )】 に は , < 友 達 か ら の 価 値 づ け > や < 家 庭 へ よ い と こ ろ を 連 絡 > な ど , 教師に加え,友達や保護者からの価値づけを通して,より望ましい行動が強化されて いくことが示唆された。 「普段からの取り組み・意識」について 問 題 行 動 を 繰 り 返 す 児 童 に 対 し て は , ま ず 【 ル ー ル の 確 認 】【 理 由 説 明 】【 教 師 の 考 え や 感 情 の 表 明 】【 よ い 姿 の 想 起 ( 児 童 に 望 ま し い 姿 を 考 え さ せ る よ う な 声 か け )】 な どの声かけを日常的に行っていることが明らかとなった。インタビューデータから, こ れ ら の 声 か け は ,問 題 行 動 の 予 防 に も つ な が る も の で あ る 可 能 性 が 示 唆 さ れ て い る 。 また, 【 授 業 外 で の か か わ り 】を 行 う こ と で ,児 童 の 様 子 を 把 握 し た り ,児 童 と の 信 頼 関係を築き,今後の指導につなげていると考えられる。さらに【支援 (当該児童のニ ー ズ に 合 わ せ た 個 別 支 援 )】を 行 う こ と で ,問 題 行 動 を 減 ら し ,望 ま し い 行 動 を 増 や そ う と し て い る こ と が 考 え ら れ る 。以 上 は 教 師 が 当 該 児 童 に 直 接 か か わ る 指 導 で あ っ た 。 【環境づくり】 【 学 校 内 の 連 携 】は ,直 接 児 童 に か か わ る 指 導 で は な い も の の ,当 該 児童の行動変容に有効であると考えられる。教師の【環境づくり】によって <友達同 士 言 い 合 え る 雰 囲 気 > や ,< ル ー ル を 守 る 雰 囲 気 > が 作 ら れ る 。そ の 雰 囲 気 に よ っ て , 問題行動が見られたときの<周りからの注意>や望ましい行動が見られたときの<友 達 か ら の 価 値 づ け > が な さ れ る 。【 学 校 内 の 連 携 】 は , 学 級 担 任 は 一 人 で 抱 え 込 ま ず , 複数の教師が指導にかかわることで,様々なアプローチができたり,学級担任だけで は目の届かない行動についてもサポートできたりと,当該児童に有効な手段であると 考えられる。 また,教師は【個人差の意識】をもち,それぞれの児童に対して適切で有効な指導 を 模 索 し な が ら 指 導 し て い く こ と が 教 師 に 求 め ら れ て い る と 考 え ら れ る 。ま た , 【自律 的行動への意識】をもち指導することで,児童の自立性を育むことへとつながってい ると考えられる。 【継続的な指導】 【 一 貫 し た 指 導 】は ,ど の タ イ ミ ン グ で あ っ て も ,指 導 を ,一 貫 性. 160.

(11) を も っ て ,繰 り 返 し 指 導 し て い く こ と に よ っ て 問 題 行 動 が 変 容 し て い く と 考 え ら れ る 。 実際に失敗した指導や教師が効果的でないと感じている指導について 問題行動を繰り返す児童に対する指導のうち,実際に失敗した指導や,教師が効果 的 で な い と 感 じ て い る 指 導 は 5 つ に ま と め ら れ た ( 表 6 参 照 )。 表 6. 実際に失敗した指導や教師が効果的でないと感じている指導. 1. 理 由 を 聞 か ず に 頭 ご な し の 注 意 ば か り す る こ と 2. 一 貫 し た 指 導 が な さ れ な い こ と 3. プ ラ イ ド や 人 格 を 傷 つ け て し ま う こ と 4. 支 援 の な い 注 意 5. 教 師 が あ き ら め る こ と. 表 6 について 1 の「理由を聞かずに頭ごなしの注意ばかりすること 」は,叱りに関 す る 先 行 研 究 の 知 見 ( 佐 藤 他 , 2013) と 符 合 す る 。 2 の 「 一 貫 し た 指 導 が な さ れ な い こ と 」 に つ い て , 三 島 ・ 淵 上 (2010)に よ る と , 学 級集団に及ぼす教師の潜在的影響力の一つとして, 「 自 信・一 貫 性 」が 挙 げ ら れ て い る 。 こ れ は「 先 生 の 指 示 に 従 っ て い た 理 由 」を 尋 ね る も の で あ る 。教 師 の 指 導 の 一 貫 性 が , 児童の行動の変容に影響を与えているという先行研究の知見は本研究の結果を支持す るものである。 3 の 「 プ ラ イ ド や 人 格 を 傷 つ け て し ま う こ と 」 に つ い て , 遠 藤 他 (1991)の 叱 り こ と ばの研究から, 「 人 格 評 価 」は 否 定 的 な 反 応 を 引 き 出 し や す い こ と が 明 ら か に な っ て い る。したがって,この結果は先行研究と符合するものである。 4 の「支援のない注意」とは,支援がなく問題となる行動をただ注意するだけの場 合 や , 望 ま し い 行 為 の 要 求 を す る だ け の 場 合 を 表 す 。 遠 藤 他 (1991)の 叱 り こ と ば の 研 究では,望ましい行為の要求などの直接表現は受諾反応が多いとされている。これは 本研究の結果とは異なる。本研究の結果では,問題行動を繰り返す児童に対しては, 望ましい行為の要求などの直接表現による叱りだけでは問題行動の変容に至 らないこ とが示唆された。これは叱りで行動変容に至る児童に対する指導と,問題行動を繰り 返す児童に対する指導の違いを表すものであるともいえる。 5 の「教師があきらめること」について,いわば教師が期待しないことによって, 児 童 の 行 動 に 改 善 が 見 ら れ な か っ た と い う の は , ロ ー ゼ ン ソ ー ル (Rosenthal, R.)が 見 出 し た ゴ ー レ ム 効 果 ( 最 新 心 理 学 辞 典 , 2013) が 働 い て い る 可 能 性 が あ る 。 教 師 の あ きらめは児童の問題行動の改善を阻害する要因になり得ることが推察される。. まとめと今後の課題 本研究では,1 次調査において,教師の叱りから児童の行動変容に至るまでのプロ セスについて,児童へのインタビューを通して検討した。 教師の叱りを受けた児童は, 「 感 情( 叱 ら れ た 時 の 感 情 )」 「 行 動( 叱 ら れ た 時 の 行 動 )」. 161.

(12) 「 認 知( 叱 ら れ た 理 由 の 認 知 )」 を 引 き 起 こ す 。 そ の 後 「 感 情 」 や 「 認 知 」 か ら「 改 善 行 動 定 着 へ の 動 機 づ け 」が 生 起 し ,改 善 行 動 の 定 着 に 至 る と い う プ ロ セ ス が 得 ら れ た 。 特に本研究では,叱りと行動の動機づけの関係について新たな知見が得られた。 す なわち,改善行動定着のための動機づけは,叱り後に生起した「感情」や「認知」に よって異なることが明らかになった。また,問題行動について,自律的な行動変容を 促すためには,児童に対して,児童に与える不利益や,望ましい行動が児童に与える 利益を説明することが効果的であることが示唆された。 さらに,自律的な行動とまで はいかないまでも,学校や社会のルールを正しく判断し,自分の行動と結びつけさせ るためには,望ましくない理由を正しく認知できるような叱り方が効果的であること も示唆された。 ただし,この 1 次調査では,教師の叱りからでは改善行動の定着 ,すなわち行動変 容にまで結びつかない場合があることも明らかになった。そこで 2 次調査では,教師 の叱りからでは行動変容にまで結びつかない,すなわち問題行動を繰り返す児童に対 する指導のあり方を,教師へのインタビューを通して検討した。 その結果,問題行動を繰り返す児童に対して,教師は「問題行動が見られたときの 指 導 」「 望 ま し い 行 動 が 見 ら れ た と き の 指 導 」「 普 段 か ら の 取 り 組 み ・ 意 識 」 を 関 連 付 けながら,一貫性をもって継続的な指導を行うことによって,児童の行動変容を引き 起こしていることが明らかになった。 また,どのタイミングの指導であっても,当該児童と教師のみの直接的なかかわり だけでなく,教師同士のかかわり,教師と周辺児童のかかわり,周辺児童と当該児童 のかかわり,教師と保護者のかかわり,保護者と児童のかかわりなど,周囲と連携し た指導を取り入れていくことによって,さらなる改善につながっていくことが示され た。 児童への指導として,普段から様々な取り組みを行うことが児童の問題行動の予防 につながる。そして問題行動が見られた児童を叱って指導する場合は ,望ましくない 理由を説明することを意識し,自律的な行動を促していくことが大切である。また, それでも行動の変容が難しく,問題行動を繰り返す児童に対しては,望ましい行動が 見られたときに価値づけを行うことや,普段の取り組みも含め,継続的に一貫した指 導を行っていくことが重要である。 な お ,今 後 は 性 差 ,学 年 差 ,学 校 差 な ど の 影 響 も 考 慮 す る こ と が 求 め ら れ る 。ま た , 本研究では叱りによって生起した感情や叱られた理由の認知の違いによって,行動変 容の動機づけが異なる可能性が示唆された。また,問題行動の具体的な場面ごとに, 行動変容に至るプロセスや指導法の特徴が異なる可能性も想定される。これらの点に ついても今後,詳細に検討していくことが求められる。. 引用文献 阿 部 晋 吾 ・ 太 田 仁 (2014). 中 学 生 の 叱 ら れ 経 験 後 の 援 助 要 請 態 度 ― 自 己 愛 傾 向 に よる差異―. 教 育 心 理 学 研 究 , 62 , 294­304.. 遠 藤 由 美 ・ 吉 川 左 紀 子 ・ 三 宮 真 智 子 (1988). 教 師 の 叱 り こ と ば の パ タ ー ン と 受 け. 162.

(13) 手 に 与 え る 印 象 日 本 教 育 心 理 学 会 総 会 発 表 論 文 集 , 30 , 578­579. 遠 藤 由 美 ・ 吉 川 左 紀 子 ・ 三 宮 真 智 子 (1991). 親 の 叱 り こ と ば の 表 現 に 関 す る 研 究 教 育 心 理 学 研 究 , 39 , 85­91. 渕 上 克 義 (1999). ク ラ ス 全 体 を 叱 る と き ,個 人 を 叱 る と き 児 童 心 理 , 53 (12), 66-71. 藤 永 保 ( 監 ) (2013). 最 新 心 理 学 辞 典 平 凡 社 飯 田 綾 ・ 嶋 田 洋 徳 (2006). 問 題 行 動 を 示 す 児 童 へ の 学 級 内 に お け る 対 応 ― 問 題 行 動を示す児童を担当したことのある教員へのインタビューを通して―. 日本行. 動 療 法 学 会 大 会 発 表 論 文 集 , 32 , 154­155. 三 島 美 砂 ・ 淵 上 克 義 (2010). 学 級 集 団 ,児 童 ・ 生 徒 個 人 に 及 ぼ す 教 師 の 潜 在 的 な 影 響 力 岡 山 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 研 究 集 録 , 145 , 19­29. 文 部 科 学 省 (2011). 生 徒 指 導 提 要 教 育 図 書 永 田 良 太 ・ 三 崎 千 尋 ・森 敏 昭 (2005). 子 ど も へ の 言 葉 か け に 関 す る 研 究 ― 「ほ め 」 と「叱り」に着目して―. 学 校 教 育 実 践 学 研 究 , 11 , 37­44.. 中 谷 素 之 ・ 赤 羽 さ つ き ・ 的 場 淳 ・ 田 中 瑛 津 子 ・ 田 中 康 博 (2007). 教 師 ・ 生 徒 関 係が叱責場面における動機づけに及ぼす影響について―自己決定理論の観点か ら―. 日 本 教 育 心 理 学 会 総 会 発 表 論 文 集 , 49 , 255.. 丹 羽 智 美 (2012). 叱 り の 意 味 を 再 考 す る ― 子 ど も の 成 長 を 促 す 叱 り と は ―. 子. ど も 未 来 学 研 究 , 7 , 25­30. 櫻 井 茂 男 (2012). 夢 や 目 標 を も っ て 生 き よ う ! ― 自 己 決 定 理 論 ―. 鹿毛 雅治. ( 編 ) モ テ ィ ベ ー シ ョ ン を ま な ぶ 12の 理 論 (pp.45­71) 金 剛 出 版 佐 藤 純 ・ 向 居 暁 ・ 西 井 宏 美 ・ 堀 下 智 子 (2013). 中 学 生 は 教 師 か ら の 叱 り に 対 し て どう認知し反応するのか. 日 本 教 育 工 学 会 論 文 集 , 37 (1), 1­12.. 繁 桝 算 男 ・ 四 本 裕 子 ( 監 訳 ) (2013). APA心 理 学 大 辞 典 培 風 館 竹 村 洋 子 (2009). 「 問 題 行 動 」 を 示 す 児 童 と の か か わ り に 対 す る 教 師 の 評 価 に 関 す る検討―記述式アンケートによる「減らしたい行動」についての調査から― 障 害 科 学 研 究 , 33 , 211­224. 竹 内 史 宗 (1995).子 ど も は「 叱 り 」を ど の よ う に 感 じ て い る か. 教 育 心 理 学 年 報 , 34 ,. 143­149. 竹 内 史 宗 ・ 三 宮 真 智 子 ・ 遠 藤 由 美 (1990). 小 学 生 の 教 師 に 対 す る 好 悪 感 情 と 叱 り ことば認知. 日 本 教 育 心 理 学 会 総 会 発 表 論 文 集 , 32 , 306.. 山 口 剛 (2012). 動 機 づ け の 変 遷 と 近 年 の 動 向 ― 達 成 目 標 理 論 と 自 己 決 定 理 論 に 注 目して―. 法 政 大 学 大 学 院 紀 要 , 69 , 21­38.. 谷 津 裕 子 (2014). Start Up 質 的 看 護 研 究 第 2版 学 研 メ デ ィ カ ル 秀 潤 社. 163.

(14)

表 2  1 次調査で得られたカテゴリーグループ・カテゴリー・まとめ上げ段階のコード カ テ ゴ リ ー グ ル ー プ カ テ ゴ リ ー ま と め 上 げ 段 階 の コ ー ド 教 師 か ら 叱 ら れ た 場 面 忘 れ 物 宿 題 を 忘 れ る     持 ち 物 を 忘 れ る 他 人 と の か か わ り 友 達 と の 喧 嘩     友 達 を か ら か う 時 間 を 守 ら な い 授 業 に 遅 れ る     時 間 内 に 給 食 を 食 べ 終 え ら れ な い 授
表 4 児 童 の 問 題 行 動 例 問 題 行 動 具 体 例 授 業 中 の 違 反 行 為 お し ゃ べ り や 落 書 き 忘 れ 物 持 ち 物 や 宿 題 を 忘 れ る 時 間 を 守 ら な い 授 業 開 始 時 間 に 遅 れ る 他 人 と の か か わ り 友 達 と の 喧 嘩 ・ か ら か い 学 校 内 で の 違 反 行 為 教 室 や 廊 下 を 走 る 学 校 外 で の 違 反 行 為 公 共 の 施 設 で ふ ざ け る 表 5  2 次 調 査 の カ テ
図 2 問 題 行 動 を 繰 り 返 す 児 童 が 問 題 行 動 の 変 容 に 至 る ま で の 指 導 の 関 連 図 図 2 を 見 て わ か る よ う に , 教 師 に よ る 「 問 題 行 動 が 見 ら れ た と き の 指 導 」,「 望 ま し い 行 動 が 見 ら れ た と き の 指 導 」,お よ び「 普 段 か ら の 取 り 組 み・ 意 識 」が 密 接 な 関 連 を【 一 貫 し た 指 導 】【 継 続 的 な 指 導 】問 題 行 動 の 変 容【

参照

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