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Study on growth of silicon crystal by floating zone method using modified infrared convergent heating 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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学位論文内容の要旨

第1 章では、これまでの研究背景と本研究の位置づけについて緒言として述べた。電子 デバイスの大半がシリコンデバイスであり、シリコン単結晶基板を用いて作製されている ことを踏まえ、シリコン単結晶育成技術の重要性や特長、問題点を概説した。本研究で取 り組んだIR-FZ 法の特長を述べた上で、従来の製法の問題点を解決することを目指した本 研究の位置づけを明らかにした。 第2 章では、回転楕円面鏡とランプによる赤外線集中加熱位置が育成結晶と原料棒の回 転軸上にある従来配置で育成結晶の大口径化を試みた。育成形状が円筒状となるのは、直 径20mm 程度までで、それ以上ではスパイラル状になったり、溶融帯の安定保持が困難に なったりした。集中する赤外線の大半を吸収する溶融帯表面近傍に向けて集中加熱位置を 回転軸上の溶融帯中心からわずか数mm 移動させることで直径 40mm 程度までの円筒状結 晶が得られ、同法によるシリコン単結晶の既報の最大値15mm を大きく上回れた。また、 結晶径と集中加熱位置を系統的に変化させ、結晶形状が円筒状からスパイラル状に変化し たり、溶融帯を保持できなくなったりする領域にわかれることを見出した。 氏 名 MD. MUKTER HOSSAIN 博士の専攻分野の名称 博士(工学) 学 位 記 番 号 医工博甲第370号 学 位 授 与 年 月 日 平成28年3月23日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当 専 攻 名 機能材料システム工学専攻

学 位 論 文 題 目 Study on growth of silicon crystal by floating zone method using modified infrared convergent heating

(赤外線集中加熱法に工夫を加えた浮遊帯溶融法によるシリコン 結晶の育成に関する研究) 論 文 審 査 委 員 主査 准教授 綿 打 敏 司 教 授 武 井 貴 弘 准教授 米 崎 功 記 教 授 田 中 功 准教授 有 元 圭 介 教 授 和 田 智 志

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第3 章では、集中加熱位置を変えても円筒状まま形状が変化しなかった直径 20mm の結 晶を育成する条件で固液界面形状を調べた。先ず、界面形状に対するランプ出力の効果に 着目し、集中加熱位置を固定した条件でランプ出力と界面形状の関係を調べた。その結果、 ランプ出力により、界面形状が大きく変化した。このことから、界面形状に対する集中加 熱位置の効果を議論する場合には界面形状に対するこのランプ出力の効果を的確に除外す る必要で、それには、溶融帯形成に最低限必要なランプ出力で界面形状を調べることが適 切であった。その上で界面形状に対する集中加熱位置の効果を調べた結果、直径20mm の 結晶の育成では、界面形状は、集中加熱位置によらず一定であった。 第4 章では、集中加熱位置によって育成結晶の形状が変化した直径 30 mm の結晶を育成 する際の溶融帯界面形状を調べた。集中加熱位置を変化させても固液界面の凸度に変化は ないが、界面形状の軸対称性は、より顕著なスパイラル状となる集中加熱位置では低下し た。軸対称性を評価するために導入した固相成長界面の接触角(δ)、液相-気相-固相の 3 相 が共存する液相の接触角(TPA)、融液の接触角(MA)のうちδは、育成結晶形状によらず一定 である一方、TPA と MA の軸対称性はスパイラル状になる条件では低下する一方、円筒状 となる条件では逆に向上した。 第5 章では、溶融帯の安定性、固液界面形状、育成結晶の大口径化の観点から集中加熱 の傾斜効果について調べた。10°の傾斜により溶融帯の安定性が向上し、傾斜なしでは 40mm が上限であった育成径を 45mm まで拡大できた。また、その効果は界面凸度の変化 として見出せないものの、δの減少とTPA の増加として見出せた。また、ランプ出力の制 約により一層の大口径化は困難であった。 第6 章では、第 5 章の結果を踏まえ、一層の大口径化の実現には、より効率的な集中加 熱を実現するための方策を検討した。育成時の育成結晶の回転数の効果をはじめ、フィラ メントサイズの効果や集中加熱に用いる回転楕円面鏡の形状の効果を調べた。さらに、そ の上で原料断面積を変化させ、より一層の大口径を目指す際に生じうる問題についても調 べた。シリコンでは熱伝導率が高く、対流熱伝達よりも伝導伝熱の割合が高いため、回転 速度の変化によって強制対流を変化させても溶融帯表面から内部への熱伝導に大きな変化 がないため回転速度に有為な効果を見出せなかった。また、フィラメントサイズが小さい ほど、小さなランプ出力で結晶育成できることを明らかにしている。このことは、フィラ メントサイズが大きな高出力ランプを用いとしても加熱効率が低下するため、単純に一層 の大口径化を実現できるわけではないことを意味している。回転楕円面鏡の形状効果とし て、離心率が異なる2 種類の鏡で比較し、溶融帯の安定性と形状には大きな変化はないも のの、離心率の大きいと溶融帯形成に必要なランプ出力はより小さくなることを明らかに

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した。これは、離心率が大きいと回転楕円面鏡同士の干渉が減少し、集中加熱に利用でき る赤外線の割合を高くできるためと結論した。また、同一形状のフィラメントと回転楕円 面鏡を用いて同一回転数の条件で原料の断面積だけを変化させた結果、溶融帯界面の凸度 は、断面積が大きくなるにつれて減少したが、溶融帯の安定性は低下し、融液が垂れやす くなることを明らかにした。これは、断面積の増加に伴って溶融帯形成に必要なランプ出 力が増大し、赤外線を直接吸収する溶融帯表面で局所的に融液温度が高くなり、融液の粘 性が低下したことを起因しており、安定化には、溶融帯の温度分布を小さくすることが有 効であると推論した。 第7 章では、溶融帯の温度分布を小さくする手法として斬新な複数原料を用いる効果に ついて調べた。複数の原料を用いることで単一の原料を用いる条件では、直接加熱困難な 溶融帯中心部を直接輻射加熱できる効果により界面形状を制御し、溶融帯も安定化できる ことを報告した。 第8 章では、結言として本研究を通じて得られた研究結果を要約するとともに一層の大 口径化に有効と考えられる手法についてその展望を議論した。

論文審査結果の要旨

Md. Mukter Hossain 氏により提出された本論文は、8 章から構成されており、赤外線集 中加熱法におけるシリコン単結晶の大口径化技術の模索に関して述べられている。 第1 章では、これまでの研究背景と本研究の位置づけについて緒言として述べられてい る。電子デバイスの大半がシリコンデバイスであり、シリコン単結晶基板を用いて作製さ れていることを踏まえ、シリコン単結晶育成技術の重要性や特長、問題点が概説されてい る。本研究で取り組まれたIR-FZ 法の特長が述べられ、従来の製法の問題点を解決するこ とを目指した本研究の位置づけが明らかにされている。 第2 章から第 5 章では、回転楕円面鏡の集光位置を変化させるあるいは、傾斜角度を変 化させる、もしくは、両者の組み合わせを利用したシリコン単結晶の大口径化に関する結 果とその育成時の固液界面形状変化を調べた結果についてまとめられている。集光位置が 育成結晶と原料棒の回転軸上にある従来配置では、育成形状が円筒状となるのは、直径 20mm 程度までで、それ以上ではスパイラル状になったり、溶融帯の安定保持が困難にな ったりするが、集中する赤外線の大半を吸収する溶融帯表面近傍に向けて集中加熱位置を 回転軸上の溶融帯中心からわずか数mm 移動させることで直径 40mm 程度までの円筒状結 晶が得られ、同法によるシリコン単結晶の既報の最大値15mm を大きく上まわれたことが

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述べられている。また、集光位置を移動させるだけでは、直径40mm を超える大口径化は 困難であるが、集光鏡の傾斜を組み合わせることで直径45mm まで大口径化できることが 述べられている。 また、結晶育成時の溶融帯の固液界面の形状を丹念に調べることで、こうした回転楕円 鏡の集光位置や傾斜角度を変化させることで育成結晶径あるいは育成結晶形状に表れた効 果の原因についても述べられている。先ず、界面形状に対するランプ出力の効果に着目し、 集中加熱位置を固定した条件でランプ出力と界面形状の関係を調べ、界面形状に対するこ のランプ出力の効果を的確に除外する必要で、それには、溶融帯形成に最低限必要なラン プ出力で界面形状を調べることが適切であることが述べられている。その上で界面形状に 対する集中加熱位置の効果を調べた結果、育成結晶の軸対称性と溶融体中の融液形状の対 称性が相関していることが明らかにされている。また、回転楕円鏡を傾斜させた条件では、 集光位置を変化させるだけでは得られない固液界面形状の変化が見出され、溶融帯の安定 化と整合することが述べられている。 第6 章および第 7 章では、こうした結果を踏まえ、一層の大口径化に不可欠な、より効 率的な集中加熱法の検討結果がまとめられている。回転楕円鏡の大きさや形状を最適化す ることでより効率的な集中加熱を実現できることが述べられている。原料の断面積だけを 変化させた実験から、より一層の大口径化には、溶融帯の温度分布を小さくすることが有 効であると推定されることが述べられている。その方策として複数原料を用いる効果の有 効性についても述べられている。 第8 章では、結言として本研究を通じて得られた研究結果を要約するとともに一層の大 口径化に有効と考えられる手法についてその展望が議論されている。 このように記述された本論文の審査を通じてMd. Mukter Hossain 氏が上記研究に関し て深く理解し、考察していることを審査委員一同の合意のものと確認することができた。 また、同氏が発表した4 報の学術論文について確認を行い、同氏の学位論文審査に用いら れる学術論文として有効であり、本学博士課程医学工学総合教育部機能材料システム工学 専攻物質設計化学分野の修了用件を満たすものであることが確認された。 以上のことから、すべて審査委員の合意のもと、同氏の最終試験の結果として合と判定 した。

参照

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