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『古今和歌六帖標注』翻刻(一四)

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(1)Title. 『古今和歌六帖標注』翻刻(一四). Author(s). 伊藤, 一男. Citation. 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編, 55(2): 1-16. Issue Date. 2005-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/796. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育人学紀 要. ︵人文科学・社会科学編︶. ﹃古今和歌六帖標注﹄. 第二ロケ. 平成十七年二月. 藤一. ︵﹃北海道教育大学紀要︵人文. 男. ︵﹃語学文学﹄第三六号一九. ︵﹃旭川国文﹄第一三号一九九. 伊. 北海道教育人学旭川校国文学研究室. ︵一四︶. 第五十五巻. 翻刻. ﹁﹃ 古 今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 三 ︶ ﹂. ﹁﹃古今和歌六帖標注﹄翻刻︵二︶﹂. ○本稿は、﹁﹃古 今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 一 ︶ ﹂ 七年一一月︶ 九人年三月︶. 科学・社会科学編︶﹄第四九巻第一号一九九人年八月︶、以下、同紀要、第 五〇巻第一号︵一九九九年八月︶・第五一巻第一号︵二〇〇〇年八月︶・第五一 巻第二号︵二〇〇一年二月︶・第五二巻第一号︵二〇〇一年九月︶・第五二巻第. 身重病経年辛苦及思児等歌七首︹長一首 短六首︺﹂とみえて、長歌一首、. ﹁長歌七首﹂ とある ﹁七﹂ は ﹁九﹂ の字のあやまれるにや。実は九. 三十一字の歌六首あり。こは山上憶良の自注なれば、諾とするにたれり。 また. 首あり。﹃袋草紙﹄ にも﹁和歌四千六百九十六首、此中長歌九首、せど. とはん 力. の力. 玉ぽこの.道ゆきあひに.あま雲の.. かさのかなむら. みかの原にみかどのみゆきし給時めをはなれてよめる. のみ兄つゝ 力. みかのはら.たびのやどりに.. 山城. うか十七首﹂ とみゆ。. 二五〇〇. よしのなければ.心のみ.むせつゝあ. するがな. ておの力. よそにのみして.ことのはゝ.. しきたへの.ころも手かへし.わが妻. ながさ力ありこせぬ力. るに.天地の.神ことよせて.. 山のべのあか人. かみさびて.高くかしこき.. たふとき力. にイ. と.たのめるこよひ.秋の夜の.もゝよの中に.とはんねんかも. ときゆ力. ﹁山のべ﹂ の事は第一帖︵一四︶に己にいへり。. ふじの山を見て. ︵矧四︵五四六︶幸三香原離宮之時得娘子作歌︶. ︻頭︼. を力. 二五〇一あめつちの.わかれし世より.. る.ふじの高根は.あまの原.. ・も 力. ゆき 力. ふりさけみれば.わたる日の.かげも. 二号︵二〇〇二年二月︶・第五三巻第一号︵二〇〇二年九月︶・第五三巻第二号. かくれて.照月の.光もみえず.しら雲の.いさりはゞかり.ときじ. ︻頭︼ ﹃古事記﹄ 垂. ﹃史記﹄大宛列伝賛云、﹁昆寄、其高二千五百余里、日月所二相避一光. マタスメラミコト ミ ヤナノムラシラガオヤナハク ヂ マ モ りヲ トコヨノクニ、ツカハシテトキジクノカクノコノミヲモトメタマヒキ 遣常世国令求登岐士玖能迦玖能木実云云﹂。. 明所二相隠一也﹂。. ︻頭︼. ︵身二︵三一七︶︶. 力. ︵二〇〇三年二月︶・第五四巻第一号︵二〇〇三年九月︶・第五四巻第二号︵二. くぞ.ゆきはふりける.かたりつぎ.いひつぎゆかん.ふじのたかね. とに、﹁長歌﹂を﹁短歌﹂. ろひ. 〇〇四年二月︶・第五五巻第一号︵二〇〇四年九月︶所載の︵四︶∼︵一三︶を受. ま. 七首. けるものである。. 長歌. ﹃千載﹄. ︻頭︼契沖云、詞を長くつゞけたるを長歌とし、三十一文字のを短歌とす る事、更に 論 な し 。 そ を 、 ﹃ 古 今 ﹄ と. と標せしより、異論さまぐなれど、とるにたらず。﹃万葉﹄巻五に、﹁老.

(3) 伊 藤. 二五〇二. ふるき都にてよめる ナシカ. あか人 いほ力. じに力. が力. みむろきの.神なび山に.もゝえさし.しげく生たる.つきの木の.. に舌. てし.おもひはいまは.いたづらに.なりぬべらなり.行水の.絶る. ときなく.かくなわの.おもひみだれて.ふる雪の.けなばけぬべく.. おもへども.えふの身なれば.猶やまず.おもひは探し.足曳の.や. に力. いやつきぐの.玉かづら.たゆることなく.ありつゝも.やまずか. ました水の.こがくれて.瀧つ心を.たれにかも.あひかたらはん.. ナシカ. よはむ.あすかのゝ.ふるき都は.山高み.河とほじろし.春の日は.. なげきあまり.せんすべなみに.庭にいでゝ.立やす. 色に出ば.人しりぬべみ.すみぞめの.ゆふべになれば.ひとりゐて.. さヤけ力. ねにのみなかゆ力. やましみがほし.秋の夜は.かはしもきよし.あさ雲に.たづはみだ く力. あはれくと. 万. れて.夕ぎりに.かはづはさわぎ.見るごとに.なきのみぞなく.む. 弥継嗣ホ. ︻頭︼. ア7コシナミナル. 同十一︵二六九五︶. ︵古雑体︵一〇〇一︶︶. ば. イヒップ. ワクノソコオキヲ. 7カメ. テ ワガモヘル. 云、結果 ︹形如二結緒一。此. ヘヌト モ. ﹃和名抄﹄ 飯餅類云、﹁﹃楊氏漢語抄﹄. 海底奥乎深目手吾念有君二波将相年者経十方 ︻頭︼. 古歌たてまつる時のもくろくのそのながうた 貴之. ちはやぶる.神のみよゝり.くれ竹の.よゝにもたえず.あまびこの.. に.ときにつけつゝ.あはれてふ.ことをいひつゝ.君をのみ.ちよ. くて.冬のよの.庭もはだれに.ふる雪の.猶消かへり.としごと. しき.たつたの山の.もみぢばを.見てのみしのぶ.神無月.しぐれ. に.さよふけて.山ほとゝぎす.なくごとに.たれもねぎめて.唐に. おとはの山の.春がすみ.おもひみだれて.さみだれの.空もとゞろ. 二五〇五. ﹃江家次第﹄ 七日節会次第云、﹁其菓子、唐菓子二杯、加久縄一杯﹂。. 間有レ之。和名加久乃阿和︺﹂。. れ舌. らへば.しろたへの.衣のそでに.おく露の.けなばけぬべく.思へ. 刀我乃樹能. かしおも へ ば. 四時ホ生有. ども.なほなげかれぬ.はるがすみ.よそにも人に.あはんとおもへ. ﹃万 葉 ﹄. 水枝指. 丹比真人国人. 六︵九〇七︶ 笠朝臣金村 サシシジオヒクル. シラサン. カホシ. に力. アラム. ︵身二︵≡四 ︶ 登 神 岳 山 歌 ︶. ︻頭︼. シ. 御舟乃山ホ ク. ヤマト ヨり. 如是二二 知 三 云 云. 力. 瀧上之 代 ミ. つき力. 味宿. 吾恋流 ツ、. 念乍. イサトハエケド ハミ. 中臣女郎 アハム. 吾妹子ホ相緑乎無駿河有不尽乃高嶺之焼管香将有. ナミクチノ. ん.このながき夜を. 岳本天皇御製. 味村乃. キ. 日乃久流留 者食 夜麻 乃弓 明流夜寸. 国ホ波満而 昼波. わか身は常に.天雲の.は. ﹃万葉﹄ 四︵六七六︶. ︻頭︼同三︵三 人 二 ︶. ネ. ︻頭︼. イ. 憤立乃見果石 山 跡 神 代 従 人 之 言 嗣 云 云 こなが歌. し力. 敷しまの.やまとの国に.人はおほく.みちてあれども.ふぢ波の.. さはに力. ︻頭︼契沖云、﹁長歌のうちいさゝかみじかきをいふ。小長歌の意にや﹂U 二五≡. 力. 人多. 君ホ不有者. 読人不知. 長此夜乎. 去来者行跡. おもひまつはれ.わか草の.思ひなれにし.君がめを.こひやあかさ ながきこのよを. 四︵四人五︶. 生継来者. アレツギクレバ. ﹃万葉 ﹄. ︵耳十三︵≡四 人 ︶ ︶. ︻頭︼. 神代従 アラネバヒ ル. 阿可思通良久茂. ガテニシテツ. 難ホ登. 古き長歌. あふこ と の . ま れ な る 色 に . お も ひ そ め .. にといはふ.よの人の.思ひするがの.ふじのねの.もゆるおもひも.. 二五〇四. るゝ時なく.ふじのねの.もえつゝとはに.思へども.あふことかた. あかずして.わかるゝ涙.ふぢごろも.おれるこゝろも.やちくさの.. をうらみん. し.なにしかも.人わろくみん.わたつみの.おきをふかめて.思ひ.

(4) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). つくすと.いせの海の.塩がひ.ひろひあつめ.とれりとすれど.玉. ことのはごとに.すへらぎの.おほせかしこみ.まきくの.なかに. なびかれ.なつは空蝉.鳴くらし.秋はしぐれに.そでをかし.冬は. あらしの風も.きかざりき.今はの山し.ちかければ.春は霞に.た. うらの塩がひ舌. のをの.みじかきこゝろ.思ひあへず.猶あら玉の.としをへて.お. バ. カモワスレムトイヘバ. マシテオモホユ. ば.こしの国なる.しら山の.かしらは白く.なりぬとも.音羽の瀧の.. ﹃拾遺﹄恋四︵八五九︶. よみ人しらず. ︵古雑体︵一〇≡︶・家︵1一・叉︹︶・Ⅳ八一︶︶. つゝ見む. おとにきく.おいずしなずの.くすりもが.きみがやちよを.わかえ. ヤま家. しの.老のかずさへ.やよければ.身はいやしくて.年たかき.こと ば家 のくるしさ.かくしつゝ.ながらの橋の.ながらへて.なにはの浦に. おい家 たつ波の.なみのしりにや.おぼゝれん.さすがにいのち.をしけれ. 霜にぞ.せめらるゝ.かゝるわびしき.身ながらに.つもれるとしを. かぞふ家 しるせれば.いつゝのむつに.なりにけり.これにそはれる.わたく. ほみやにのみ.ひさかたの.ひるよるわかず.つかふとて.かへり見. 貫之. もせぬ.わがやどの.しのぶ草生る.いたまあらみ.ふる春雨の.も りやしぬ ら ん. ﹃古 今 ﹄ 夏 ︵ 一 六 〇 ︶. ︵古雑体︵一〇〇 二 ︶ ︶. ︻頭︼. ナ. 五月雨のそらもとゞろにほとゝぎすなにをうしとかよたゞなくらん ︻頭︼ ﹃万葉 ﹄ 十 ︵ 二 三 三 七 ︶ サ 、ノハ ニ ハ ダ レ フ リ オ ホ ヒ ナ. 大伴家持. 小竹葉ホ薄太礼零覆消名羽鴨将忘云者益所念. 二十︵四三一四︶. ︻頭︼. ﹃万 葉 ﹄. ︻頭︼. ツ、シヌバナ. いかほのやいかほのぬまのいかにしてこひしき人をいまひとめみん. ゴト. ﹃文選﹄述祖徳詩云、﹁遥々播二清塵一括塵克誰嗣﹂。. ヤチクサ. 八千種ホ久住奇乎宇恵与等伎其等ホ佐加牟波奈乎之見都迫思努波奈. ︻頭︼. ﹃催 馬 楽 ﹄ 伊 勢 海. ︻頭︼. ﹃古今﹄雑下︵九人九︶. よみ人しらず. ︻頭︼. ﹃神仙伝﹄ 云、﹁時人伝、八公安臨二去時一、余薬器置在中庭。雉犬. ﹃騒賓王詩﹄ 云、﹁山河千里国 城闘九重門﹂。. 遠郊門、近郊門、城門、皐門、庫門、雉門、応門、路門一︺。. ︻頭︼﹃楚辞九弁﹄云、﹁君之門以二九重一︹補注云、天子有一九門一、謂二関門、. 舐二啄之一尽得レ昇レ天。故雉鳴二天上一、犬吠二雲中一也﹂。. ︻頭︼. 伊勢乃宇美支与支名支佐ホ之保加比ホ奈乃利曽也川末牟加比也比呂波牟. みぶの忠峯. 風のうへにありかさだめぬちりの身はゆくへもしらずなりぬべらなり. おなじ題. くれ竹の.よゝのふること.なかりせば.いかほの沼の.いかにして.. ヒ野. 多末也比呂波 牟. 二五〇六. いに舌. 思ふこゝろを.のばへまし.あはれむかしべ.ありきてふ.人丸こそ は.うれしけれ.身は下ながら.ことのはを.あまつそらまで.聞え て家. あげ.末のよまでの.あとゝなし.今もおほせの.くだれるは.ちり. ﹁やよ﹂と意一つ也。. ﹃仏足石歌﹄ 云、﹁己乃美阿止夜与豆比賀利乎波奈知伊太志云云﹂。. ︻頭︼. の家. につげとや.ちりの身に.つもれることを.とはるらん.是をおもへ. 此﹁やよつひかり﹂ は、おほくの光りといふ義なるべし。さらばこゝの. そら家. ば.いにしへに.薬けがせる.けだものゝ.くもにほえけん.こゝ地 して.ちゞのなさけも.おもほえず.ひとつこゝろぞ.ほこらしき.. ︻頭︼. ﹃列子﹄ 湯間篇云、﹁五日蓬莱其山高下周旋三万里云云。華実皆有二. ﹃朗詠﹄ ︵七二八︶云、﹁太公望之遇二周文澗浜之波畳レ南緯里季之輔二. かくはあれども.てるひかり.ちかき守りの.身なりしを.誰かは秋. 漠恵一高山之月垂レ眉﹂。. ほこれビ家. の.くるかたに.あざむき出て.みかきより.﹁とのゑもる身の.み. ︻頭︼. 此二句家にナシ. かきもり.﹂をさくしくも.おもほえず.九のかさねの.なかにては..

(5) 伊 藤. 滋味一、食レ 之 皆 不 レ 老 不 レ 死 ﹂ 。. ︻頭︼出雲国 造 神 賀 詞 云 ﹁ 弥 若 叡 ︹ ホ ︺ 若 叡 坐 云 云 ﹂ 。 冬のながうた みつね はつしくれ家. うち舌. ちはやぶる.神無月とや.けさよりは.くもりもあへず.はつしぐれ.. ﹃信明集﹄ ︵Ⅰ二・Ⅲ一〇四︶. 仮味一﹂。. ︻頭︼. 十七首. ふるさとの梢のもみぢ秋はてゝおのがちりくなるぞわびしき せんどうか ︻頭︼. 二五〇七 紅葉とゝもに.ふるさとの.よし野の山の.山あらしも.さむく日ご. 義也。故に. ﹃浜成式﹄ には、此うたを﹁双本﹂と名づく。これ、本にな. ﹃奥義抄﹄ 下云、﹁﹁旋頭﹂は、上にかへるとよむなり。昔にかへる. とに.なりゆけば.玉のをとけて.こきちらし.あられみだれて.霜. らぶ、といへば、昔にかへる義に同じ云々﹂。契沖云、﹁此注おぼつかな. おろ家. こほり.いやかたまれる.庭の面に.むらくみゆる.冬草の.上に. し。﹃窮恒集﹄﹃赤人集﹄に、﹁かうべをめぐらすうた﹂とみえたる意にて、. 昔にかへる義にはあらず。上下各三句なれば、﹁六句のうた﹂ともいふ. おほく家. ふりしく.しらゆきの.つもりくて.あら玉の.年をあまたも.過 しっる哉. 故に、上の句を本とし、下の句を末として、末の句、本にならぶにより. 心之憂臭不レ逗二. ともいふべけれ。末. ﹁双本﹂とはいふべき。又、﹃万葉﹄ をはじめ、ふるくは五七々を上. ︵古雑体︵一〇 〇 五 ︶ ・ 家 ︵ 1 一 ・ 竺 七 九 ・ 竺 七 九 ・ V 二 二 ︶ ︶. よみ人しらず. て. ﹃後 撰 ﹄ 冬 ︵ 四 四 五 ︶. ︻頭︼. 伊勢. ︵Ⅰ一三三・Ⅲ七六・Ⅲ七五︶. 小弁篇云、﹁誓二彼舟流不一レ知レ所レ届. く実. はこき夫. ナシ夫. 垣ごしに犬よびこしてとがりする君青山の菓繁き山べに馬やすめよ君. うち渡す遠方人に物まをす我そのそこに白く咲るは何の花ぞも. ︵古︵一〇〇人︶︶. ゆらん. の赤は斬新ナシ の新ゆ力 かすがなる三笠の山に月も出ぬ﹁かもさき山に﹂咲る桜のはなもみるべ ′\. たきもとゞろに力. カナシ. にみせまく力. 三吉野のよしのゝ瀧も﹁とし比に﹂ おつる白波とまりにし妹を見まく のほしきしら波. 二五一三. ‖−ト. ︵盾十︵一人人七︶・新千春上︵人四︶人丸・夫雑二山︵八人〇四︶・﹃赤人集﹄︵1一七人・. 二五二. 二五一一春去ばまづ咲みれどあかぬ花まひなしにたゞ名のるべき花のなゝれや. のべに舌. かへし. ︵副︵一〇呈・﹃窮恒集﹄ ︵V一一七︶︶. 二五一〇. ︵万七︵二人九︶︶・夫冬三鷹狩︵七三八人︶ あこそかの家 ナシ家. 二五完. はん﹂。 かすが野に夫. の集に、五七五々七々と三十六字のうた有は、句法をあやまてりとやい. とし、五七々を下とす。さてこそ ﹁頭をめぐらす﹂. 伊勢. ﹃古今目録﹄云、﹁七条后者昭宣公三女、諒温子、宇多夫皇后云云。. 七条后うせ給て後よめる. 神無月ふりみふらずみさだめなきしぐれぞ冬のはじめなりける. ︻頭︼. おきつ波.あれのみ増る.みやのうちは.年へて任し.いせのあまも.. 延喜七年六 月 八 日 崩 、 三 十 六 ﹂ 。 二五〇人. 舟ながしたる.こゝちして.よらんかたなく.かなしきに.なみだの 色の.くれなゐは.われらがなかの.しぐれにて.秋の紅葉と.ひと げ舌. ぐは.おのがちりぐ.わかれなば.たのむかたなく.なりはてゝ. とまる物とは.花すすき.君なき庭に.むれたちて.空をまねかば. はつかり の . 鳴 わ た り つ ゝ . よ そ に こ そ み め. ﹃後 撰 ﹄ 雑 四 ︵ 一 二 七 九 ︶. ︵古雑体︵一〇 〇 六 ︶ ・ 家 ︵ 1 四 ≡ ・ 塁 四 ・ Ⅲ 四 九 七 七 ︶ ︶. ︻頭︼. ﹃斎 宮 女 御 集 ﹄. いせのうみに年へて任しあまなれどかゝるみるめはかづかざりしを ︻頭︼. 国風. あさましくふねながしたるあまよりもわがそでのうらの塩もかわかず ﹃毛詩﹄.

(6) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). もと力. かぎろひ力. に力. の力. きりくす我床の上に鳴つゝあやなおきゐつゝ君をこふるにいもねら. ︵同十三︵≡二 三 ︶ ︶. 二五一四 れぬに. ヒトノ. シヌト7プチ. ナミノ. クヾヒトメ. ノミミ. シ. ヒトユエニ. ﹃万 葉 ﹄ 十 二 ︵ 三 〇 七 五 ︶ ゾ. 如此為而曽人之死云藤波乃直一目耳見之人故ホ. 貫之 に舶. しの薄ほに出ぬ恋を我するかげろふのたゞひとめのみ見し人故に. はた力. ︵同十︵二三一〇 ︶ ︶. 二五一五. シ. ヤマノ. 7. ノ. シグレニチリカ. ︵1七人・竺三・V一一人︶︶. バハケ. スギナ. ム. 君がさす三笠の山のもみぢばの色神無月時雨のあめのそめる也けり. テ. ︵同︵二三一一︶︶. ク. ︻頭︼ カ. 二五一六. カサノ. モミヂ. ︵古︵一〇一〇 ︶ ・ ﹃ 窮 恒 集 ﹄. ミ. ︻頭︼同人︵ 一 五 五 人 ︶ ノ. 皇之御笠乃山能黄葉今日之鐘礼ホ散香過奈牟. オホキミ. みつね. ます鏡底なる影に向ひゐて見る時にこそしらぬ翁にあふこゝちすれ. ﹃新 勅 撰 ﹄ 釈 教 ︵ 四 人 五 ︶. 蓮生法師. ︵拾︵雲五︶・ 家 ︵ 1 七 六 ・ 竺 一 一 ・ V 一 一 六 ︶ ・ 朗 ︵ 七 ≡ ︶ ︶. ︻頭︼. としをへてふたもとあるすぎ. 家. おもかはりせで. 草木すら花にはなべて相坂の関に春も有を我身といへばことのかるけ. 後の世をてらす鏡のかけをみよしらぬ翁にあふかひもなし 二五一人 ん ︵家︵竺一四・V 一 一 九 ︶ ︶. 和. 筑前のべなる力. つむ力は力さらめヤも力. ノ ハナサクマデニ アハヌ キミカモ. ざらましを力. 二要一梓弓ひきつべにあるなのりその花とるまでにあはすあらめやなのりそ の花 ︵同七︵二七九︶︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十︵一九三〇︶ アゾサユミヒキッノペ ナルナ ノリソ. 近江. ナシカ. きせてんと力. たちのしりさやに入野にくずひくわぎもこ真袖もてきてんとてかも夏. ︵同︵二六七︶︶. 百敷の大宮人のふむ跡ところ奥津波よらずありせばうせずあらまし. きよらざり力. 梓弓引津辺有莫告藻之花咲及二不会君轟. 二軍二. 二至三. 草かるも. のすその力. 是刈是港. 契沖云、﹁﹃和名抄﹄ に、丹後国竹野郡納野といふあり。こゝにいふ. ︵万七︵二七二︶︶. ︻頭︼. て力. 国風葛寧篇云、﹁葛之寧今 施二子中谷一椎葉莫々. ﹁入野﹂はこゝ欺。可尋﹂。. ﹃毛詩﹄. か干力. らが力. 住吉のいで見の浜にしばなかりそねをとめこる赤もたれひきぬれてゆ. ︵同︵二人人︶︶. 湊なる芦のわかばをたれ折し我せこがふる袖をみんと我ぞたをりし. すゑは力. 為レ椅為レ給 服レ之無レ散﹂。. 二至四. 二至五. かん見む ︵同︵二七四︶・夫雑七浜︵一一七三五︶人丸︶. 古今和歌六帖第五 雑思. はじめてあへる. こと人を思ふ. 家. としへていふ. あひ思はぬ. よる独をり. はつせ河ふる川のべに二本ある杉年をへて又もあひみん二本ある杉. いひはじむ. あひ思ふ. 人にしらるゝ. 人. しらぬ人. しめ. 人しれぬ. 二五一九. あした. いはで思ふ. ︵副︵一〇〇九 ︶ ・ 家 ︵ 1 人 〇 ・ 竺 一 五 ・ V 二 〇 ︶ ︶. ︻頭︼. わきて思ふ. ﹃源氏 ﹄ 玉 竃 巻 ︵ 三 四 五 ︶. ふたもとの杉のたちとをたづねずはふるかはのへに君を見ましや. 暁におく. 物へだてたる. ふせり. 白雪のつねにしく冬は過にけらしも春霞たなびくのべに鷺なくも. 二夜へだてたる. つイ. ふたりをり. 二至○. 一夜へだてたる. ひとりね. とこ力の力きぬ力. ︵万十︵一人八人 ︶ ︶.

(7) 伊 藤. うちきてあへる. 日比へだてたる. ひとづて. 人をまつ. 宵のま. としへだてたる. むかしをこふ. わする. 人をまたず. 物がたり. わすれず. 人をよぶ. 大空にわがおもふ人はやどらなんながむるをだにかたみとおもはむ. ︻頭︼. 二至七. ﹃新勅撰﹄恋四︵九二五︶ 御形宣旨. に 力. なかとみの女郎. ほしく力. はる霞たなびくけふの夕月夜おぼつかなくもこひ渡るかな キ ノ. なき力. コ ノ クレノ エフツクヨ オポ ッカナクモ. ﹃万葉﹄十︵一人七五︶. ハルサレハ. うせぬれ力. あさぢふに朝ゐる雲のきえゆけは昔も今もみぬ人おもほゆ. きつぬ力. ︵拾恋一︵六二九︶よみ人しらず・﹃窮恒集﹄ ︵其六・竺六九・V九︶︶. 友則 を後. 我心いつならひてか見ぬ人のおもひやりつゝ恋しかるらむ ︵矧恋二︵六呈・家︵三人︶︶. おとに闘うつの山べのうつゝにも夢にも見ぬに人の恋しき. ﹃新古今﹄韓旅︵九〇四︶ 業平朝臣. る舶. 二要人. ヤマ カケニシ. 二五三四. 玉津島ふかき入江にこぐ舟のうきたる恋も我はする哉. かたらへばしらぬ人なくなるといふをうときをいかでなれこゝろみん. ﹃古今﹄恋二︵五九二︶ たゞみね. たきつせにねぎしとゝめぬ浮草のうきたる恋もわれはするかな. ︻頭︼. ︵矧恋二︵七六人︶くろぬし︶. 紀伊. 二五三五. するがなるうつの山べのうつゝにも夢にも人にあはぬなりけり. ︻頭︼. 二五≡. 二五≡. 二五三一見ぬ人の恋しきやなぞおぼつかな誰とかしらん夢に見ゆとも. かに﹂。. ︻頭︼真淵云、﹁此﹁あきつ野に﹂ のうた、恋にあらず。こゝに入る事い. ︵矧七︵一四〇六︶︶. 二五三〇. るものかも 力. 大空に我をおもはん人もがなはかなきことは後にさだめん. 誰はかはしらぬさきより人をしるしらぬ人こそしる人になれ. ちかくてあはず ふみたがへ. 思ひいづ. 二五三ハ. 道のたより おどろかす. 遠道隔たる. 心かはる. 力・新. 人をたづぬ. ゐ. ちぎる. 人づま. 利. あつらふ くちかたむ 人をとゞむ. 人. ちかふ くれどあはず. むかしあへる人 たのむる 思ひわづらふ. ︻頭︼. ︵矧四︵六七七︶・新勅恋一︵≡○︶よみ人しらず︶. めづらし 思ひやす わぎもこ. 二至九. 家童子を思ふ なき名. くし. をしまず. もとゆひ. まくら. なををしむ. かゞみ. 夏衣. とゞまらず. 塩やき衣. あさごろも. 春去者紀之許能暮之夕月夜覚束無裳山陰ホ指天. はた すり衣. 裳. こんよ. 手枕 衣うつ. ふすま. ふみ. 今はかひなし. 秋衣 ぬれぎぬ. ことのは. たち. になき思ひ. かは衣 おび. や. かくれづま. ひも ふえ. ぬの. みどり. かさ. わた. くちなし. あふぎ. 我せこ. 玉かづら. かたみ. 玉くしげ 玉のを. 服餅. たま. 琴 さや. き. かたな. くれなゐ. さ. かたみ 色. 錦綾 あや. ら. みの. いろ. にしき. しらぬ人. き. つ は ゆ ひ ざ か こ 玉 か と か み と ふ り ろ だ み り り の 衣 も す 衣 む. 春日山朝みる雲の. テ.

(8) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). にちかし力・続も 力. 二五三六. この山のみねの嵐とわがみつる月の空なる恋もするかな. 云、﹁﹃陰陽目然変化論﹄. 日、龍不レ見レ石、人不レ見レ. 世の中 は か く こ そ 有 け れ 吹 風 の め に 見 ぬ 人 も 恋 し か り け り. ︵耳十一︵三ハ 七 二 ︶ ・ 楓 副 恋 一 ︵ 一 〇 四 九 ︶ 人 丸 ︶. 二五三七. ﹃埠 雅 釈 魚 ﹄. ︵副恋一︵四七 五 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ 圭 一 五 ︶ ︶. ︻頭︼. しらせてしがな後. 思ひつ ゝ ま だ い ひ 初 ぬ 我 恋 を お な じ 心 に 人 は し ら な む. いひはじむ. 風、魚不レ見 レ 水 、 鬼 不 レ 見 地 ﹂ 。. 二五三人 ︵竺六人÷人︶︶. おもひつゝへにける年をしるべにてなれぬる物は心なりけり. ︵矧恋六︵一 〇 二 ︶ よ み 人 し ら ず ・ ﹃ 窮 恒 集 ﹄. 二五三九. まぢかくもあひみぬ人の恋しきはかねてよりなる心なるべし. ︵同︵一〇二一︶︶. 二五四〇. ・も、力. 二五四一しるしらぬなにかあやなくわきていはん思ひのみ社しるべなりけれ く力. 出てみるむかひの岡のもとしげみ咲たる花のならずばやまじ. に力. ︵副恋一︵四 七 七 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 例 ︵ 一 七 五 ︶ ︶. 二五四二. かく夫. がおもふエ. あしわかの浦にきよする白波のしらじな君はわれはいふとも. ︵万十︵一人九 三 ︶ ・ 夫 雑 三 岡 ︵ 九 二 九 ︶ 人 丸 ︶. 二五四三. ︵新勅恋一︵ 六 三 一 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 夫 雑 七 浦 ︵ 一 一 六 七 一 ︶ ︶. ︻頭︼真淵云 、 ﹁ 若 紫 の ま き ︵ 六 四 ・ 六 五 ︶ に 、. 少納言. あしわかの浦にみるめはかたくともこは立ながらかへるなみかは かへし. よるなみのこゝろもしらずわかの浦に玉もなびかんことぞうきたる. ︵六〇︶に、. とあるをみれば、﹁芦づの﹂を﹁あしわか﹂といふに和歌の浦をよせて﹁あ しわか﹂とよ め る な る べ し 。 ﹃ 元 真 集 ﹄. 二五四四. こひしきバにもあるかな給. おとにきく人に心をつくばねのみねとも思ふおもはんや君. 常陸. ︵後恋四︵七九人︶友則・家︵三六︶︶. 二五四五. 師珊公. 九条の右大臣︹貞信公男︺. 九条右大臣. あしたつの沢辺に年はへぬれども心は雲の上にのみこそ. ︵拾恋一︵六二七︶よみ人しらず︶. 二五四六. ﹃拾遺﹄恋一︵人五〇︶. ︵矧恋三︵七五三︶︶. ︻頭︼. つイ. ︹下同︺. 藤原のありたゞ ︹﹃後撰﹄を正しとすべし。. 本院左大臣時平公男︺. 池水のいひ出ることのかたければみこもりながら年ぞへにける. 械ヲカヌ. さはにのみ年はへぬれど芦たづの. 二五四七. ﹃狭衣﹄一︵六︶. ︵同四︵人九〇︶敦忠・﹃朝恩集﹄ ︵Ⅰ九・¶二一︶︶. ︻頭︼. ひとまろ. ときゆ力. きわれは力. をとめ子が袖ふる山のみづがきの久しき世より思ひそめてき. ら力. 年月はあひみぬほどに過ぬるをいつをか後の我世とはせむ. としへていふ. おもひつゝ岩がき沼のあやめ革みこもりながら朽やはてなん. 二五四人. 二五四九. わき力. 桔垣 久時従恋為者吾帯緩朝夕毎. ︵矧四︵五〇一︶・又十一︵二四一五︶・拾雑恋︵二一〇︶人丸・夫雑十七未通女. 住吉御歌. コヒスレバ ワガオビュルプアサエフゴトニ. ﹃万葉﹄十三︵三二六二︶. ︵一六五ヒ二︶︶. ︻頭︼. ミゾガキノヒサシキトキュ. ﹃新古今﹄神祇︵一人五七︶. 伊勢. いきのをに妹をし思へば年月の行らんかたもおもほえぬかも. ナシカ. むつましと君はしら波みづがきの久しき世よりいはひそめてき 二五五〇. ︵同十一︵二五三六︶︶. 玉かづくあまならねどもわたつみのそこひもしらずいれる心を おもひいるかな 家. ﹁あし づ の ﹂ を ﹁ 芦 わ か ﹂ と よ め り ﹂ 。. なにはがたこげと小舟はあしわかのえざるほどこそひさしかりけれ 是は. もかる‖後にはあ ら ね ビ 後 る こ 、 ろ か な 後.

(9) 伊 藤. ︵第三︵一七二 人 ︶ 己 出 ︶. 仲平公. ナシ後. びはの大臣︹藤原昭宣公男︺. つらゆき. 郭公声に た て ゝ も 年 へ ぬ る わ が 物 思 ひ を し ら ぬ 人 き け. ヤまびこの 後. はへぬ後. 二五五一思ひ河絶 ず な が る ゝ 水 の あ わ の う た か た 人 に あ は で 消 め や. 二五至. ﹃万 葉 ﹄ 十 一 ︵ 二 五 人 三 ︶ アラナクニ. モ. 恋二︵七四四︶にも、また此帖﹁日ごろへたる﹂. テハイ ク バ ク ヒ サ モ. トシソキノゴトオモホユルカ. いくひさゝ我ふりぬれや身にそへる涙ももろく成にけるかな. ︵矧恋四︵七九七 ︶ ︶. 二五五三 ︻頭︼ アヒミ. ﹃拾遺﹄. 相見而幾久毛不有ホ如年月所思可聞 此うたを. ︵二七. 七三︶の条にも、﹁いくひさゝにもあらなくに﹂とみゆ。されば﹁いくひ. の新. ︵墨ハ囚︶︶. さゝ﹂ は ﹁ 幾 く ひ さ ﹂ と 同 意 な る 事 う つ な し 。 と新しに新 かさね斯きみ舌 敷妙の 枕 を ま き て 妹 と あ れ と ぬ る よ は な く て 年 ぞ へ に け る. 二五五四 れどもイ. ︵耳十一︵三 二 五 ︶ ・ 新 千 恋 二 ︵ 一 一 至 ︶ 人 丸 ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄ わがみにそひて斬. とし月 は 立 も と ま ら ず 過 ぬ れ ど 思 ふ 心 は ゆ か ず も あ る 哉 にけり舌. 種しあれ ば 岩 に も 松 は 生 ぬ る を 恋 を し こ ひ ば 逢 ざ ら め や は. ︵新古恋一︵ 九 九 九 ︶ 西 宮 左 大 臣 ︶. 二五五五. 二五雲 ︵副恋一︵五 二 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. よみ人しらず. 二雲○. つ、家. たらちねの親にかたらば君もあれもあふとはなしに年ぞへぬべき ︵第二︵一四一〇︶己出︶. とものり. 二要一年を経て消ぬ思ひは有ながらよるの枚は猶氷りけり 四七︶︶. 貴之. なけきつゝよをやつくさん高砂の松のときはに心はありとも. ︵︵﹃友則集﹄. 二真二. ﹃拾遺﹄雑恋︵一二七一︶ 貫之. ︵壷︶. とし月は昔にもあらぬけふなれど恋しきことはかはらさり最. つらゆき ナシ家ずなりぬれビ家. ひとりしてよをしつくさば高砂の松のときはもかひなかりけり. ︻頭︼. 宣三. ずなりゆけど. 人しれす我しなきつゝ年ふれば鴬の音を物とやはきく. ︵家︵Ⅰ五七七︶︶. 恋にのみ年はすぐせど子規なくかひもなく成ぬべらなり. おなじく. ︵拾雑上︵四七一︶・楓刊恋四︵一五四〇︶・家︵−五七六︶・﹃宗干集﹄. 二雲四. 二雲五. ︵同︵I﹁一五七︶︶. なといふ ﹁もの﹂と. ︻頭︼柾囲翁云、﹁﹁物とやはきく﹂は、何ともきかぬ意にてこ 、の ﹁物﹂. といふことは、﹁物ともおほえす﹂ ﹁物とも見えず﹂. ﹃後 撰 ﹄ 恋 四 ︵ 八 〇 七 ︶. ︻頭︼. 貴之. おなし﹂。. 東路の さ の ゝ 舟 橋 は じ め よ り 思 ふ 心 あ り い と ひ す な 君. 白玉とみえし涙もとしふればから紅にうつろひにけり ︵副恋二︵五九九︶・家︵1五四九・聖二︶︶. ﹃新勅撰﹄恋二︵七三三︶ よみ人しらず. 為二紅氷一﹂。. ﹃天宝遺事﹄ 云、﹁場景妃初承恩召与二父母一相別泣沸登帝時、天寒涙結. いかはかり物思ふときのなみたかはからくれなゐにそてのぬるらん. ︻頭︼. 二雲六. たねはあれどあふ事かたきいはの上のまつにて年をふるかひはなし 二五五七. よし野 河 岩 波 高 く ゆ く 水 の は や く ぞ 人 を 思 ひ 初 て し. ヒ野. 二五五人. かくしなほ有てとしへばたまきはる命もわれはをしけくもなし. のみ し こ ひ し わ た れ は 力. ︵副恋一︵四七 一 ︶ 貫 之 ・ 新 撰 ︵ 二 〇 人 ︶ ・ 家 ︵ 圭 一 六 ︶ ︶. 二五五九. ︵耳九︵一七六 九 ︶ 抜 気 大 首 ︶. 渡玉切不知命歳経管. ︻頭︼ ﹃万葉 ﹄ 十 一 ︵ 二 三 七 四 ︶ カクノミシコヒ シ ワ ク ラ ン ク マ キ ハ ル イ ノ チ モ シ ラ ズ ト シ ハ ヘ ニ ッ 、. 是耳恋.

(10) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). 二雲七. みつね. たのめつ ゝ あ は て 年 ふ る い つ は り に こ り ぬ 心 を 人 は し ら な む. ︵同︵六一四︶・矧恋五︵突七︶枇杷左大臣・﹃伊勢集﹄︵1二三・竺一四垂三・﹃業. 是則. ︵塁・ 八 人 ・ 竺 〇 ・ Ⅳ 四 六 ︶ ・ 相 対 ︵ 四 人 ︶ ︶. ︵同五︵人三ハ︶ ︶. は力. あら玉の 年 は へ ぬ れ と 白 妙 の 袖 か へ し ゝ を 忘 て お も へ や. はつ力. 逢事をな か ら の 橋 の な か ら へ て 恋 わ た る 問 に 年 ぞ 経 に け る. 平集﹄. 二要人. 二雲九 あ力. 山背のみだれこひのみせさせつゝいはぬ妹かも年はへつゝも. ︵耳十一︵二四一 〇 ︶ ︶. 二五七〇 ︵同︵二四七四︶︶. 二五七一こひしさのかきりたにある世なりせは年経て物は思はぎらまし. ゝカ/し、力. 出て行は空とぶかもの鳴ぬべみけさこといふに年そへにける. いな 力 あ ま 力 り 力. ︵楓副恋四︵ 三 〇 六 ︶ 坂 上 是 則 ・ 家 ︵ 三 六 ︶ ・ 矧 恋 三 ︵ 二 三 四 人 ︶ ︶. 二五七二 さか力. ひ力. この河のみなわうづまきゆく水のことはかへさで思ひそめてき. ︵万十︵二三ハ六 ︶ ︶. 二五七三. 七︵一三〇六︶. 二重六. 足曳の山下とほる月かげにあかずも人にあひ見つるかな. よみ人しらず. たまさかに達見そめてはかげろふのほのかにとはたおもはじものを ﹃拾遺﹄恋二︵七三三︶. 二重七 ︻頭︼. かものおもふべき夫. 道のべのを花がもとの思ひ草今さら何のものをおもはん. カイ・力・続. 夢よりもはかなきものはかげろふのほのかにみえしかげにぞ有ける 二五大. ︵万十︵二二七〇︶・続後拾恋一︵六三一︶よみ人しらず・夫雑十思草︵一三四九五︶人丸︶. 二もりに力・夫. ﹁おもひ草﹂説々あり。﹃玉かつま﹄巻十三にくはしくみえたり。. まこもかるおほのかはらのみがくれて恋こし妹が紐とくあれは. ︻頭︼ 二重九. ︵同十一︵二七≡︶・夫雑六河︵一一一天︶・又十薦︵三四六九︶よみ人しらず︶. ︻頭︼契沖云、﹁﹃万葉﹄には﹁大野川原﹂と苦り。﹃八雲御抄﹄には﹁石見﹂. と注させ給へり。今按ずるに、﹃万葉﹄第十四︵三三七人︶武蔵国のうたに、. ﹁野﹂ の字は. 大和国漆下郡. ﹁いりまぢのおほやがはら﹂とよめり。此川入間郡にありとみえたり。﹁野﹂. の字は、音にてよむべき欺。孝謙天皇を高野天皇と申は、. 佐貴郷高野に納め奉る故也。﹁高野﹂は ﹁高屋﹂とも書て、 紀伊. 君が代もわがよもしらす岩代の岡の萱根をいざ結てむ. 音を取てよめり﹂。. 二五人○. ︵第二︵一〇四一︶己出︶. かにも夫. 二五人一水鳥のかものすむ他のしたひなくいぶかる君をけふみつる哉. ぞら美あひ美. すみぞめのたそがれ時のおぼろ夜に有こし君にさやにあひみつ. ︵第三︵一六二二︶己出︶. 二五人二. 人家. 人麿. いも力・家. ︵夫雑一夕︵人〇四三︶よみ人しらず・椅︵九二︶︶. 恋. 山のはにさし出る月のはつくにきみをぞ見つる恋しきまてに. 大伴坂上の郎女. こひくてあへる時だにうつくしきことつくしてよながくと思はゞ ︵同四︵六六一︶︶. 二五人四. ︵矧十一︵二四六一︶・家︵1一九一・Ⅲ四七六︶︶. 二五人三. 是山黄葉下花矢我小端見反. はつくに人をあひ見ていかならんいづれのよにか又よそに見む. はじめてあへる. ︵同十一︵二 四 三 〇 ︶ ・ あ つ ら ふ の 条 ︵ 二 九 三 ハ ︶ 重 出 ︶. 二五七四. ﹃万葉 ﹄. ︵同四︵七〇 一 ︶ 河 内 百 枝 娘 子 ︶ ︻頭︼. ワガハツ︿ニミテカヘルコヒシモ 人まろ. つらゆき. むすぶ千の石閏をせばみおく山の岩垣しみづあかすも有かな. コノヤマノモ ミ ヂ ガ シ タ ノ ハ ナ ヲ. 二五七五. ﹃古今 ﹄ 離 別 ︵ 四 〇 四 ︶. ︵新千夏︵三〇 一 ︶ 人 丸 ︶. ︻頭︼. 結ぶ手のしづくににごる山の井のあかでも人にわかれぬるかな.

(11) 伊 藤. ︻頭︼. 四︵六六七︶. アヒクルモノヲ. ﹃万 葉 ﹄. コヒ︿テ. アレバ. 大伴坂上郎女. ツキシ. ヨ. ハ. コモルラ. きみ舌 さ夜ふ け て 天 の 戸 わ た る 月 影 に あ か ず も 人 を あ ひ み つ る 哉. 恋々而相有物平月四有者夜波隠良武須奥羽蟻得 二五人五. ちさと. ム. けさはしもおきけんかたもしらざりつ思ひいづるぞきえて悲しき. あした. ︵副恋三︵六 四 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 二五人六. ﹃拾 遺 ﹄ 亦 竺 一 ︵ 七 二 〇 ︶. 平行時. 鳴門より出てやきつるみつ塩のひるまばかりも見ねば恋しき. ︵同︵六四三︶︶. 二五人七 ︻頭︼. ﹁あふことは﹂との二首は、稿本. シバシ. ﹃句題和歌﹄. 朝まだき露わけきつる衣手のひるまばかりに恋しきやなそ 明清云、﹁ 鳴 門 よ り ﹂ と. に. に﹁よみ人しらず﹂とあれば、千. ﹁千里﹂とあるよりとられたるなるべけ. のうたは、﹃夫木﹄. の末にも出 せ り 。 そ は 、 こ ゝ に れど、﹁逢 こ と は ﹂. 里のうたと さ だ め ん 事 お ぼ つ か な し 。 はま夫なみのよるみし人ぞこひしき夫 あふこ と は 夢 か 星 合 の 朝 風 に 恋 し き 波 の よ る み し ほ ど に. 二五人人. ムイ からころもぬれにしそ でのひるまはかり いつの問に恋しかるらむ白露のけさこそおきて帰りきにしか. ︵夫雑七浜︵一 一 七 四 四 ︶ ︶. 二五人九. 田子の浦の波間にあそぶ浜千鳥いつをほどにて恋しかるらん. ︵矧恋三︵七 壷 ︶. 二五九〇. 藤原孝標朝臣女. ハ. アリマテ 二五九三. なりひら. 起もせずねもせでよるをあかしては春のものとてながめくらしつ. 博ヲカヌ. ﹃後拾遺﹄雑二︵九〇五︶ よみ人しらず. けふよりは仙川の水はやくゆけくれまつほどを久しとおもはゞ. ︵第一︵四五七︶己出︶. 二五九四 ︻頭︼. ︵一四︶. あさきせをこすいかだしのつなよわみ猶このくれもあやふかりけり ﹃仲文集﹄. ﹃後撰﹄恋三︵七九四︶. 坂上是則. 夜もすがらなづさはりぬる妹が袖なごり恋しくおもほゆるかな. 花さかぬくち木のそまの仙人のいかなるくれにおもひ出らむ 二五九五 ︻頭︼. といふ詞は ﹃古事記﹄. にも出、﹃万葉﹄. あひみてはなぐさむやとぞ思ひしになごりしもこそ恋しかりけれ ナレムツ. 柾囲翁云、﹁﹁なつさふ﹂. こそせね後. こひしきにきえかへりつゝ白妙のけさはおきゐん心地だにせず. 行平 あさつゆ後. にも多. き詞にて、馴親ぶ意の詞也﹂。この事、﹃万葉集改憲﹄にくはしくいへり。. 二五葉. つらゆき. ・もイ. わかれつるほどはへなくにしら波の立かへりても見まくほしきか. も後. ︵矧恋三︵七二〇︶業平︶. 開院の大臣 後 二五九七. 敦忠. やかもち. 念. あひみての後の心にくらぶれば昔は物をおもはぎりけり. ︵同︵七三〇︶︶. 二五九人. ヒキワクシテ. ︻頭︼こゝは﹁標﹂と﹁注連﹂のうたをならべのせたり。﹁注連﹂は﹃書紀﹄ コ、ニ ナカトミノカミ イムペノカミ ハシりクヘナハヲ 神代巻天石窟戸の条に、﹁於是中臣神、忌部神、則 界. しめ. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十一︵二三九六︶ ミサりショりハ アヒミテハ マシテオモホユ 中々不見有従相見恋心益. 二五九一もゝ羽がきはねかく鴫もわがごとくあしたわびしき数はそふ ら恋し ︵拾 二︵七一〇︶・古本集︵1一四三︶・肝六︵七二︶︶. ︵夫冬二千鳥 ︵ 六 九 二 三 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. をかくしぎ童まさ ら じ 拾 ・ 家. ﹃続 古 今 ﹄ 哀 傷 ︵ 一 三 九 〇 ︶. おぼつかな夢かうつゝかかげろふのほのめくよりもはかなかりしは. ︵拾恋二︵七二 四 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ Ⅰ 一 票 ︶ ・ 劃 ︵ 七 七 二 ︶ ︶. 二五九二 ︻頭︼. なにごとをわれなげくらんかげろふのほのめくよりも常ならぬ世に ﹃大毘慮遮那経﹄住心品云、﹁陽焔性空彼依二世人妄想一成立﹂。. 10. 以.

(12) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). 日勿復還. チマウシテマウサク. ︹此云斯梨倶梅磯波︺。乃講 カ:フント. カネテシリセ. バ. ハテシ. ト. マ. リ. 祭祀具云、﹁ 注 連 、 師 説 ︹ 之 利 久 倍 奈 波 ︺ ﹂ 。 ま た. マクナカヘリイマシソ. 幸云云﹂。また. シ. ﹃和名抄﹄. の意也。さ. ヲ. 二︵一五一︶、. シメェハマ. ﹃万葉﹄ ニ. ﹁しめ﹂、則﹁しりくべ縄﹂. 如是有乃予知勢婆大御船泊之登万里人標結麻思乎 とある、こ れ な り 。 こ ゝ に い ふ. し夫. めヤも力. ︹標読師米︺﹂とある、これ也。. れば、﹁標﹂も﹁注連﹂も本の意はおなじ。﹁標﹂は、﹃和名抄﹄雑芸類云、 の美. 云、五月五日競馬立レ標 のきよみ実. こ力み力. ︹伝未詳︺. 足引の岩根とりしき菅の根をひけばかたみとしめのみぞゆふ. ﹁﹃本朝式 ﹄ 二五九九. 大伴のするかまろ しめむすはんをエ. ﹃万葉﹄. ヲ. に﹁蓋﹂をよみ、又かなにも書て. はん夫. 山ぬしはけだしありともわきも子がゆひてんしめを人とかんやは. もり力・ 美. ︵身二︵四一四 ︶ ・ 夫 雑 十 四 標 ︵ 一 五 買 一 ︶ ︶. 三ハ00 ︵同︵四〇二︶・ 同 ︵ 一 五 四 九 三 ︶ ︶. ︻頭︼柾囲翁 云 、 ﹁ ﹁ け だ し ﹂ は. に、﹁蓋是疑辞﹂とあるにあたれり。. ノ. タ. いと多かるを、おしわたして考ふれば、みな、もしやとうたがふ意にて、 ﹃礼記桓弓 疏 ﹄ するがまろ. うめの花咲てちりぬと人はいへど我しめゆひし枝ならめやは ︵同︵四〇〇︶︶. の力 ・ 夫. 葛城やたかまの草のはやしりてしめさゝましを今ぞくやしき. ペ. ヤマブキクレカ. きみにに る 草 と 見 し よ り 我 し め し 野 山 の あ さ ぢ 人 な か り そ ね. 家持. ︵同七︵一≡ 七 ︶ ・ 夫 雑 四 野 ︵ 突 九 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三ハ〇二. 三ハ≡. ノ. ︵同︵一三 四 七 ︶ ・ 同 雑 十 四 標 ︵ 一 五 四 人 九 ︶ よ み 人 し ら ず ︶ ︻頭︼ ﹃万 葉 ﹄ 十 九 ︵ 四 一 九 七 ︶ 家 持 イモニニルク サ ト ミ シ ョ り ワ ガ シ メ シ. 妹ホ似草等見之欲里吾標之野辺之山吹誰可手乎里之. 契沖云、﹁浅茅を人にたとふる事、和漢の心あるべし。﹃詩﹄衛風に、﹁手 如二栗英二云々﹂、鄭風に云、﹁出二共闘閤一有レ女如レ奈﹂注一ム﹁奈茅華云々﹂。. 詩にかくたとふるは、つばなの白くうるはしきを、女にたとふるなり。. リ. 二葉よりわがしめゆひし撫子の花のさかりを人にをらるな. す後. 今たとふるは、秋に成て霜枯にあひ色づけるが、紅顔に似たりといふ也﹂。 三ハ〇四. こも力. りくる人丸. みしま江の玉江の芦をしめしよりおのがとぞ思ふいまだからねど. 摂津. ︵矧夏︵一人三︶よみ人しらず︶. 三ハ〇五. な力. はふり子がいはふ社のもみぢ菓もしめをばこえてちるてふものを. ら力. ︵万七︵三四人︶・拾雑恋︵一二二︶人丸・家︵三七・旦三二九︶︶. 三ハ〇六. ︵同十︵二三〇九︶・同雑秋︵一三五︶よみ人しらす・﹃人丸集﹄ ︵1一五七二七七・三人四・. ン﹂き力. のうた、しめなし。こゝに入たるは誤なるべ. 妹が家にさきたる梅のいつもくなりなん後にことは定めむ. 竺六一︶︶. 三ハ〇七. 真淵云、﹁﹁妹が家に﹂. ︵同三︵三九人︶藤原八束︶. ︻頭︼. ひ夫. 津の国のむろのはやわせいてずともしめをばはへよもるとしるがね. し﹂。 き夫・エ. 三ハ○八. ヤマダ. ックルコ ヒテズ トモナハクニハエヨ モルト シルカネ. ﹃万葉﹄十︵二二一九︶. ︵夫雑十四標︵一五四九一︶よみ人しらず︶ ︻頭︼. アシヒキノ. イソノカミフルノ. ワサク ヲヒテズト キ ナハクニハエヨモりツ、ヲラム. また七︵一三五三︶に、. 石上振之早田平雄不秀縄谷延与守乍居. ﹃栄花﹄根合巻︵五二六︶. 家持. る力ぬ力. さをとめの山田のくろにおりたちていそげやさなへむろのはやわせ のした力. すみの江の浜松がねをしめはへて我みしをのゝ草なかりそね ︵矧二十︵四四五七︶︶. ︻頭︼契沖云、﹁﹁住のえ﹂のうた、﹃万葉﹄には﹁浜松がえのしたはへて﹂. 三ハ完 ン. とあり。下の心にあかぬ心地の打はへてあるをいふ。さるを、こゝには. ﹁しめはへて﹂として、﹁しめ﹂ のうたとせり﹂。. みしまのわうじ︹﹃万葉﹄を正しとすべし︺. 足曳之山田佃子不秀友縄. 11.

(13) 伊 藤. 一六一〇. マ. ノ. ト. シ. カ. ヘ. 力・後. ル. 中臣の女郎. マ. テ. ア. ヒ. くま、に力. こひ人. カナシ. ミ. ネ. バ. なかれ. 力. ら蔵. も力. おくれゐてこひつゝあらずはおひゆかん道のまにくしめゆへわがせ. 力・後 るな. 一六 一 一 し め ゆ ひ て 我 さ だ め て し 住 吉 の 浜 の 小 松 は 後 も わ が つ ま. ︵同二︵一一 五 ︶ 但 馬 皇 女 ・ 夫 雑 十 四 標 ︵ 一 五 四 九 四 ︶ ︶ ちよエまつ力. ふひと. あひおもふ 力・ 後. おほなわに力. 君もお も へ わ れ も わ す れ じ 有 そ 海 の 浦 吹 風 の や む 時 も な く. われ. ︵同三︵三九四 ︶ 金 明 軍 ︶. 一六二. ・もイ. のり力. 雨ふればたぎつ山河岩くづれ君がくだかん心はもたじ. ︵1一至・塁0〇・竺六五︶︶. なに す ら か 君 を い と は ん 秋 萩 の そ の は つ 花 の う れ し き 物 を. と力・人. ︵耳四︵萱 ハ ︶ 笠 女 郎 ・ 後 雑 四 ︵ 二 九 人 ︶ ひ と し こ の み こ ︶. 一六一三. 一六 一 四. ︵同十︵二二七 三 ︶ ・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. にふ力ず力. ク. なイ. く蔵. うな原のおきつなはたれ打なびき心もしらぬにおもほゆるかは. ︵同︵二三〇人︶︶. ラ. 万葉 十 七 ︵ 三 九 七 九 ︶. ︵同十一︵二七七 九 ︶ ︶. 一六一五. ア. ︻頭︼. アルヒトヲ. メクク. ヤ. キミノ. シニセム. 十一︵二有六〇︶ コヒニ. みおもひよりは力. あべの女郎︹伝未詳︺. 今更に何かおもはん打なびき心は君によりにしものを. を力. ︵家︵1人三〇︶︵﹃宗干集﹄三人︶︶. 一六二〇 ︵矧四︵五〇五︶︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十二︵二九人六︶ アゾサユミヒキミ ユルペミ オモヒミ テ スデニコ、ロハ ヨりニ シ モノヲ ︵五四︶. 梓弓引見縦見思見而放心歯因ホ思物乎. ﹃伊勢物語﹄. 梓弓ひけどひかねどむかしより ︹下同︺ か力. あひおもはぬ. ツ、シ. ヌ バ. セ アラクマノトシノ ヲ ナガクワレモ オモハム. 笠女郎. 一六二一相思はぬ人のゆゑにやあら玉の年のを永く我恋をらん. ミ. ﹃万葉﹄ 四︵五人七︶. ︵同十一︵二五三四︶︶. ︻頭︼. ワカカタミ. 一六二一よの人のこゝろぐにありければおもふはつらしうきはたのまる. つれぐに何か涙のながるらん人なんわれを思ふともなく. ずイ. 一六二三. みつね おもはぬ忠. 月影をわがみにかふる物ならばつれなき人も哀とや見む. に舌・忠を舌・思. 一六二四. ︵副恋二︵六三忠峯・﹃忠峯集﹄ ︵1E一・H七二・墨ハ・Ⅳ五五︶︶. 窮恒 いろをみるものを徳. いろとみるものを舌. 山口の女王. シロケ. ヘ ノ. ねのみしなくも力. ソテヒッマ デ. 相思はぬ人をやあやな白妙の袖ひつまでになきのみなかん. もと力. ︵後春中︵五九︶・古本集︵1二一∴三九・旦三二人四・竺六三・Ⅳ三七六︶︶. 一六三ハ. ︵矧四︵六一四︶︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十一︵二五一人︶ ワキモ コ ガ ワレヲ オタルト. ほしみせん夫・エ. まてど来ぬ君をやねたく山吹のいや初花の見まくほしけん. 吾妹子之吾呼送跡白細布乃枚漬左右二実四所念 一六二七. ニ ナキシ オモホユ. 人毛無古郷ホ有人乎憩 君五 之恋ホ 令ひ 死 おもはでうつろふ物をしりながら花にしられぬながめする哉 一久 六也二 あ. のうた、蔵本に﹁めくゝ﹂とある、よろし。﹃神代紀﹄. 雨ふりて道もあしきに鳩どりのたつさひくるはめぐりやはあはぬ. 安良多麻乃登之可弊流麻弓安比見祢婆下同 一六一六 ﹁雨 ふ り て ﹂. ナキフ リ ニ シ サ ト ニ. ﹁憐愛 ﹂ を ﹁ め ぐ し ﹂ と よ め り 。 又 、 ﹃ 万 葉 ﹄. ︻頭︼ に ヒトモ り力. おく山のゆづる葉がくれ行水のわれこそまさめ思ひよりなば. あき力この し た 力. 一六一七. むねゆき は続・古本・買. ︵1人二九︶︶. よそ に て も 思 ふ 心 は か は ら ね ど 達 見 ぬ 時 ぞ 恋 し か り け る. ︵万二︵九二︶ 鏡 王 女 ︶. 一六一人. 貫之 は家. 桜ち り う の 花 も ま た 咲 ぬ れ ど 心 ざ し に は 春 夏 も な し. ︵続後拾恋三 ︵ 八 雲 ︶ 宗 干 ・ 古 本 集 ︵ 三 七 ︶ ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄. 一六一九. 吾形見見管之努. 12.

(14) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). カ. タ. ノ. メ. フ. 大伴家持. ハ 人まろ. リ. シ. ク. ナ. デ. あひおもはぬ妹を何せんぬば玉の一夜も夢にみえもこなくに. ア. ︵夫春六山吹 ︵ 二 〇 一 五 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. サ. ︻頭︼同二十 ︵ 四 四 四 三 ︶. 一六二人. 秋は ぎ に 玉 ま く 葛 の う る さ く わ れ を な こ ひ そ あ ひ も 思 は ず. ︵古本集︵Ⅱ三六 四 ・ Ⅲ 五 〇 四 ︶ ︶. 一六二九. ひとりのみ思へばくるしいかにしておなじ心に人ををしへむ. ︵第四︵二二三 ︶ 己 出 ︶. 一六三〇. シ. コ. カ. シ キ. ワ ガ. ︹和名可岐︺。其喉如レ針、. ル ク. マ カゾ ラ ク エ ム. 排ヲカヌ. 三ハ四一裁ことのいさゝ小川の真清水のましてぞ思ふ君ひとりをば. たもとのかずはみしかども人. もゝしきにあまたの袖はみえしかど分ておもひの色ぞ恋しき. の続. ︵夫雑八水︵二五四七︶貫之・河藤裏葉︵一五七三︶︶. 三ハ四二. あまたみし豊のみそぎのもろ人の君しも物を思はするかな. ︵続後恋一︵七〇五︶平定文・大︵一五一︶︶. 三ハ四三. カ. 人麿. が思ふきみは. 力. のみ. 顕注云、﹁﹁トヨノミソギ﹂トハ、大嘗会ノ御祓也。大嘗会ヲ、トヨ. ︵拾恋一︵六六二︶寛祐法師︶. ︻頭︼. ノアカリノ節会、ト云ナリ。祓ヲバ、夕ヾミソギト云也﹂。. ﹃後拾遺﹄雑五︵一一一人︶ 伊勢大輔. 力・舌みちゆけど. 世にとよむとよのみそぎをよそにしてをしほの山のみゆきをやみし. みゃぢを. 思ふてふことをねたくそふるしける君にのみこそいふべかりけれ. ぞねたく信. ︵矧十一︵二三人二︶・古本集室五三・四二四・Ⅲ四九七・七五〇︶︶. 三ハ四五. ︵矧恋三︵七四一︶忠琴・家︵三〇真三・軍・Ⅳ一五七︶・古本﹃信明集﹄ ︵墨ハ︶︶. ワ ガ. 力 三ハ四四 うち. ノ コ 、 ロ. セ 佐可多乃安米波布里. 一六三 なにはがた塩ひのなごりあくまでに人のみる子を我はともしき. はしたる古語ありけるなるべし﹂。 めイ・エし力も力. イ. あれゆき力・夫. 妹がかみあげをさゝのゝはなれ駒たはれにけらし逢ぬ思へば. さ、はの、力・夫. ヤ ハ ツ奈麿・ ハ夫雑十ナ ニ ︵ 同︵五 ≡︶大伴宿 和布︵ 一三六コ 五人︶ヒ ︶. 一六三七. たまかづらはふ木あまたに有といへば絶ぬ心のうれしげもなし. なりぬれは舌・付 ことのは色. ︵同十一︵三ハ至︶・﹃人丸集﹄︵1一人・塁四五︶・夫春三︵一〇二囚︶・又雑九︵二葉五︶︶. 一六三人. ヒ タ. ︵副恋四︵七完︶よみ人しらず・例︵二CO︶・軋︵三ハ人︶︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十四︵三五〇七︶ ク ニ ヒ バ ミ ミ ネ ニ ハ. 多ホ世婆弥美年ホ波比多流多麻可豆良多延武能己許呂和裁母波奈久ホ わきておもふ. 思はぬとおもふとふたりくらぶれば同し人とやいふべかりける. ︵同︵二一三人︶︶. 一六三九. よみ人しらず. おもふてふことより外にまたもがなきみ独をばわきてしのばん. ﹃後 撰 ﹄ 亦 竺 ハ ︵ 一 〇 一 二 ︶. ︻頭︼. 三ハ四〇. 云、餓鬼. 我背子は相思はずとも敷妙の君が枕は夢にみえたへ. かど夫・河. おもひつゝまだいひそめぬわが恋をおなし心にしらせてしがな 一六三一あひ思 は ぬ 人 を 思 ふ は 大 寺 の が き の し り へ に ぬ か づ く が ご と. ﹃和 名 抄 ﹄ 鬼 魅 類 云 、 ﹁ ﹃ 内 典 ﹄. ︵耳四︵六〇 人 ︶ 笠 女 郎 ・ 夫 雑 十 六 寺 ︵ 一 六 四 一 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. 一六≡. 不レ得レ欽レ 水 、 見 レ 水 則 変 成 レ 火 ﹂ 。 こそ力. みつね. 春の野にあれたる駒のなつけずは草葉に身をもなさんとぞ思ふ. ︵同︵六一五︶ 山 口 女 王 ︶. 一六≡. にしみゆる力. みくまのゝ浦の浜ゆふいくかさね我をば君がおもひへだつな. ことひとをおもふ. ︵古本集︵1一 二 ・ 圭 一 ・ 竺 〇 ・ Ⅳ 三 六 九 ︶ ︶. 一六三四. せヤカ. 我恋 は 人 に し ら す な 玉 く し げ ひ ら き 明 つ と 夢 し も み え つ. おもひを 力. ︵第三︵一九三 人 ︶ 己 出 ︶. 一六三五. 契沖云、﹁箱をあくと夢にみれば、人におもひをしらすといひなら. ︵耳四︵五九一 ︶ ・ 玉 く し げ の 条 ︵ 三 一 四 七 ︶ 重 出 ︶. ︻頭︼. 13.

(15) 伊 藤. 三ハ四六. あはすて舌. ⊥よh﹁ヽ. 天雲をちへにかきわけあまくだる人も何せん殊にしあらずば 室五九童二〇人︶︶. き力. うつくしとわが思ふ心はや川のせくとせくとも猶やくづれん. ︵付恋二︵一 九 四 〇 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄. 三ハ四七. に、ならのみかど、みちの国いはでの郡より. 心には し た 行 水 の わ き か へ り い は で 思 ふ ぞ い ふ に ま さ れ る. いはでおもふ. ︵耳四︵六人七 ︶ 坂 ︵ 坂 上 郎 女 ︶ ・ 夫 雑 六 河 ︵ 一 〇 九 四 四 ︶ ︶. 三ハ四人. 此う た 、 ﹃ 大 和 物 語 ﹄. ︵対︵一至段︶︶. ︻頭︼. 奉れるたかのそれたるをかなしみ給ひてよませ給へる御うたに、﹁心に. あふ坂 の せ き に 流 る ゝ 岩 清 水 い は で し も 社 恋 し か り け れ. こ、ろにおもひこそすれ舌. は下ゆく水 の ﹂ と い へ る 上 の 句 を そ へ た る 也 。 三ハ四九. 磯はなれうらこぐ舟のほにあげていはでしもこそ悲しかりけれ. ︵副恋一︵五 三 七 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三ハ五〇 とものり 摂津. ナ. 笠女郎. シニスルミ. 四︵五九人︶ ヒトハ. 人まろ. セ. カハシタユ. よみ人しらず. た力. ワレヤスッキニヒニケニ. 三ハ五一ことにい で ゝ い は ぬ 計 ぞ 水 無 瀬 川 下 に か よ ひ て 恋 し き も の を. ﹃万 葉 ﹄. ︵古恋二︵六〇七 ︶ ・ 家 ︵ 四 人 ︶ ︶. ︻頭︼ モ. ゆ、力. ゆか家. ことに出 て い は ゞ い み し み 山 川 の た ぎ つ 心 を せ き ぞ か ね つ る. ゾ. コヒニ. 三ハ空. ﹃古 今 ﹄ 恋 一 ︵ 四 九 一 ︶. ︵万十一︵二四 ≡ ︶ ・ 家 ︵ 三 二 三 ・ 竺 三 一 ︶ ︶. ︻頭︼. 見し夢の 思 ひ 出 ら る ゝ 宵 ご と に い は ぬ を し る は 涙 な り け り. 伊勢. 足引の山下水のこがくれてたきつこゝろをせきぞかねつる. 三ハ雪. ︵第四︵二〇五 五 ︶ 己 出 ︶. 人しれぬ. ♂ノ. ヒにねぬ力. おく山の槙の板戸を音はやみ妹があたりの霜のよにねん. ヤまさと人. 思ひ出てねにはなくともいちじろく人のしるべく歎すなゆめ. に童. あへす力. 山河にうへをふせ置てもりかへて年のやとせを我ぬすまひし. ナシ童. ︵同三ハ〇四︶・同︵豊五一︶︶. 三ハ五五. ︵矧十一︵三三ハ︶・﹃人丸集﹄ ︵墨ハ五︶︶. 三ハ五四. きみ人. 三室ハ. やま高み下行水のしたにのみながれてこひん恋はしぬとも. ﹃和名抄﹄漁釣具云、﹁野王案笠︹和名宇倍︺。捕レ魚竹筍也﹂。. ︵同︵二人≡︶・童︵四買︶︶. ︻頭︼. 三ハ五七. ふかやぶ. えヤは比せける後. 虫のごと音にたてゝはなかねども涙のみこそ下にながるれ. ︵副恋一︵四九四︶よみ人しらず︶. 三ハ五人. 貴之. ・∴11. 色ならばうつるばかりも染てまし思ふ心をしる人のなき. ︵同恋二︵五人一︶︶. 三ハ五九. ︵矧恋二︵六三一︶・拾恋一︵≡一︶・家三〇五・Ⅲ三・風体︵三一九︶︵﹃深養父集﹄. 一六六〇 あさ霞かひやが下になく蛙忍びつゝありとつげん子もがな. 1四六︶︶. も力・圭. 恋ホ毛曽人者 死十 為六 水︵無 従・ 吾夫 痩雑月 ︵矧 二瀬 三河 ハ下 九︶ 十日 二異 屋︵一四三人ごよみ人しらず︶. バ イ. カニセムト カ. 一六六一名取河せゝのうもれ木あらはればいかにせんとかあひ見初けん ︵副恋三︵六五〇︶よみ人しらず︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十一︵二六五〇︶ ソ キ ク モテフナル イクマ ノ アハザ ラ. ナシカ. さゝの葉に置初霜の夜を寒みしみはつくとも色に出めや. 十寸板持蓋流板目乃不令相者如何為跡可吾宿始兼 一六六二. ︵第一︵六七九︶己出︶. あすか河七瀬の淀にすむ鳥も心あればこそ波立ざらめ. 人利. 一六六三. 川のせになびく玉ものみがくれて人にしられぬ恋もするかな. ︵万七︵三六六︶︶. 一六六四. ワガネ ソメナム. 14.

(16) F占今和歌六帖標注ゴ 翻刻(▲四). ︵古恋二︵雲 五 ︶ ・ 寛 ︵ 一 票 ︶ ・ 新 撰 ︵ 二 二 〇 ︶ ・ ﹃ 友 則 集 ﹄. ︵四三︶︵﹃窮恒集﹄. われがよはひは久しくもあれ. 赤. 人し れ ぬ 思 ひ を 常 に す る が な る ふ じ の 山 こ そ 我 身 な り け れ. 竺三一︶︶. 一六六五 力. キ. フリオホ7シラユキノ. 十︵二三三九︶ ニ. 土一〇七・. ︵Ⅰ一人囚・¶ニハ幸. 藤波 の 咲 春 の 野 に は ふ 葛 の し た よ の 恋 は 久 し く も あ り. さけるはるぬ. ︵同一︵五三 四 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 一六六六 はイし力 ︵万十︵一九 〇 一 ︶ ・ 夫 春 六 藤 ︵ 二 一 〇 人 ︶ よ み 人 し ら ず ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄. よし 野 河 水 の 心 は は や く と も 瀧 つ 音 に は た て じ と ぞ お も ふ. 二四二︶︶. 一六六七. よみ人しらず. なにはがたすくも焼火の打忍び下もえにてや世をばつくさん ﹃古 今 ﹄ 恋 一 ︵ 五 〇 〇 ︶. 一六六人 ︻頭︼. 夏なれば宿にふすぶるかやり火のいつまで我身下もえにせん しぬ力. ︵芸人︶︶. 人し れ ず 恋 は す る と も い ち し ろ く 色 に は 出 じ 朝 が ほ の 花. こひまろび 力. 一六六九. 三ハ七〇. よそにして 人 ︵耳十︵二二 七 四 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄ にほひひらける人も 力 も 力. ことにいでゝいはゞゆゝしみ朝顔のほには咲出て恋をするかな ぬ力. の傍訓に、﹁忌染﹂を﹁いみしみ﹂とよめるはわろし。こゝ. ﹁ゆゝしみ﹂とよむべし。. ﹃万 葉 ﹄. ︵同︵二二七五︶ ・ 同 ︵ 圭 一 九 ・ 竺 六 七 ︶ ︶. ︻頭︼ のことくに. 三ハ七一冬河の上 は 氷 れ る 我 な れ や 下 に な か れ て 恋 わ た る ら ん ころ後. ひとしれず物思ふ程のわがそではあきの草葉におとらざり最. ︵第一︵七六九 ︶ 己 出 ︶. 三ハ七二. ゆきゝ り の 霜 置 ぬ ら し 朝 戸 出 に 跡 ふ み つ け て 人 に し ら る な. ︵矧恋五︵九 〇 一 ︶ さ だ か ず の み こ ︶ にけり力 ふごり力. 三ハ七三. ノ. イナシロクシモコヒム. ワレカモ. 我やど の 秋 は ぎ の 上 に お く 露 の い ち し ろ く し も 我 恋 め や は. ︵耳十一︵三ハ 九 二 ︶ ・ 対 冬 一 霜 ︵ 二 ≡ 九 ︶ ︶. 三ハ七四. バリノ. ﹃万葉 ﹄. ︵第一︵雲五︶ 己 出 ︶. ナ. ︻頭︼ ヨ. 吉名張乃野木ホ零覆白雪乃市白霜将恋吾鴨. 三ハ蓋. しのぶればくるしき物を人しれず思ふてふこと誰にかたらん. ︵副恋一︵五一九︶よみ人しらず・新撰︵二〇二︶︶. 白山の雪の下草われなれや下にもえつゝ年の経ぬらむ. 加賀. 三ハ七六. ホ ミ. チ トキハ ア. レ ト. イ ヅ. をイ. レ ノ. ひとめのみとはにかくのみまもらればいづれの時か我恋ざらん. おほみつねかくのみしさもらはゞ力. ︵新勅恋二︵七三ハ︶よみ人しらず・夫雑二山︵九〇四︶︶. 三ハ七七. ︵万十一︵三ハ〇六︶︶. ︻頭︼ 同十七︵三人九一︶ ア一ノツ ノ ウミシ ホ ヒ シ. 石上ふるの早田のほにはいでず心のうちにこふるこのごろ. ひヤわたらん新吉・人. 荒津乃海之保悲思保美知時波安礼登伊頭礼乃時加吾孤悲射良牟 三ハ大. トキカ ワレコ ヒ サ ラ ム. ︵同九︵一七六人︶抜気大首・新古恋一︵九九三︶人丸・古本﹃人丸集﹄︵三人二・聖人六︶︶. ︻頭︼ 同十二︵一七六人︶ ヒトゴトヲシゲシト イモニアハズシテコ、ロウチニコフルコノコロ. る家. 忠峯. すまのあまのこれる塩木のもゆれども人にしられぬ我恋ならん. 人言繁跡妹不相情裏恋比日. 三ハ七九. つらゆき おもふ家. あひみずばいけらじとのみなげく身のさすがにをしく人しれぬ哉. ︵家︵1一九・豊四・豊〇・Ⅳ一五五︶︶. 三ハ人○. ﹃後拾遺﹄雑一︵九一六︶ よみ人しらず. ︵家︵Ⅰ六三五︶︶. ︻頭︼. ねぬなはのねぬなのいたく立ぬればなほ大沢のいけらじやよに たえ占・金・集. 人にしらるゝ. 三ハ八一人しれずやみなましかばわびつゝもなき名ぞとだにいはまし物を. れらく力. おもふには忍ぶることぞまけにける色には出じとおもひしものを. ︵副恋五︵八一〇︶伊勢・家︵1一五五主五九重四四︶・新撰︵二七四︶・卦卦︵四三︶・朴 ︵三九︶︶. 三ハ人二. とはなくに力. 小男鹿のをのゝ草ぶしいちじろく我はとはぬに人のしるらん. ︵同恋一︵五≡︶よみ人しらず︶. 三ハ人三. 15.

(17) 伊 藤. る力. ︵Ⅲ二六・Ⅲ五五一︶︶. ほづみのわうじ︹¶万葉﹄を正しとすべし︺. 人丸. ひとごとをしげみこちたみおいの世にいまだ渡らぬ浅河わたり. ︵万十︵二三 ハ 人 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄. 三ハ人四. ト. 長忌寸娘. アキヤマノハツモミヂバニニテコ. 八︵一五人四︶. ワガモ7キミハ. ﹃万 葉 ﹄ ム. ソ. アリケレ. 心みに お も ひ し 物 を 秋 山 の 初 も み ぢ ば の 色 に 出 に け り. ︵同二︵一一六 ︶ 但 馬 皇 女 ︶. 三ハ人五 ︻頭︼ シキテミ. やかもち. こもり江の下に恋あまり白浪のいちじろく出ぬ人のしるべく. ぬ力ゆ力. 布将見跡吾念君者秋山始黄葉ホ似許曽有家礼. 三ハ人六. 山城の か ま ふ け の を に ふ す 鹿 の 朝 ふ し か ね て 人 に し ら る ゝ. ひとまろ. ︵万十二︵三 ≡ 二 ︶ 作 者 未 詳 ・ 又 十 七 ︵ 三 九 三 五 ︶ 平 群 氏 女 ︶. 三ハ人七 ︻頭︼此うた 、 ﹃ 夫 木 ﹄ 秋 三 鹿 ︵ 四 七 〇 〇 ︶ よ み 人 し ら ず 山科の山の を の へ に ふ す 鹿 の 云 々 又雑四野︵九 七 五 四 ︶. やましろの や ま ぶ ち の 野 に ふ す 鹿 の 云 々. ﹁八束﹂とあるはいかゞ。﹁真楯﹂とあらためられ. 藤原やつか. とあり。今按ずるに、こゝに﹁かまふけのを﹂とあるは、またくうつし 誤れるなるべ し 。. 夜ひとりをり ︻頭︼真淵云 、 ﹁ こ ゝ に こにあ り 力. づ、み力. このまにて春日やいづこあまざはり出てゆかねば恋つゝぞをる. て後のうた な れ ば 、 し か こ そ 喜 べ か り け れ ﹂ 。 三ハ八人. いかに し て 夜 を ば 明 さ ん 月 影 の 独 わ び た る 宿 を し も て る. ︵村人︵一五七〇 ︶ ︶. 三ハ人九. 我のみと思ふはやまのいさめ里いさめに君をこひあかしつる. 美濃. 三ハ九〇. ︻頭︼第一帖 初 秋 ︵ 一 三 一 ︶. 三ハ九一きみこふとしなえうらぶれ我をれば秋風吹て月かたぶきぬ. あづまぢのいさめのさとは初秋の長き夜をひとりあかすわが名ぞ にこひ力. ぬば玉の夜わたる月の夕されば更にや殊に我恋をらん. ゆつりな力. ︵矧十︵二二九人︶・対秋四月︵五一人人︶人丸︵﹃風雅集﹄恋四︵二九人︶︶︶. 三ハ九二. 秋萩をちらすなが雨のふるなべに独起ゐてこふる夜ぞおほき. ︵同十一︵三ハ七三︶︶. 三ハ九三. ︵第一︵四五一︶己出︶︶. 人麿. ひとりゐて思ひみだるゝあま雲のたゆたふ心我思はなくに. うらぶれてものなおもひそ力・風. 三ハ九四. ︵万十一︵二人一六︶・風恋三︵二︹主よみ人しらず・古本集︵塁六人・竺一一︶︵第一. 大伴坂上郎女. 忍坂部乙麿. 子規いたくな鳴そ独ゐていのねられぬに聞ばくるしも. ︵至二︶己出︶︶. 三ハ九五. ﹃万葉﹄一︵七一︶. かさの金村︹﹃万葉﹄を正しとすべし︺. ヌニ コ、ロナクコ、ノス サキニ ク ゾ ナクペ. ︵同人︵一四人四︶・拾夏︵二〇︶︶. ︻頭︼. ノ ネラ エ. え力・夫. くさかれの入江にあさる芦田鶴のあなたづくし友なしにして. ヤマコヒ. 三ハ突. ﹃万葉﹄ に﹁くさか江﹂とある、正し。河内也。. ︵同四︵五七五︶大納言大伴卿・楓矧蒔旅︵一≡○︶・夫雑五江︵一〇六人七︶︶. ︻頭︼. 同十五︵三六二六︶ 丹比大夫 ク ゾ ガ ナ キ ア シ ペ ヲ サ シ テ ト ビ ワ ク ル ア ナ. よ代ずておきゐる代. おきゐたる集. ら代. 秋の野にねてのみあかす白露は独ある人のなれるなるべし. みだ集. シ ヤ. ヒ ト. 倭恋味之不所宿. ク ゾ ク ゾ シ. 多都我奈伎安之徹乎左之弓等批和多流安奈多頭々々志比等里佐奴礼婆 三ハ九七. ︵矧秋上︵九一六︶・﹃伊勢集﹄ ︵1三一四・塁三・竺一四︶・例︵ナシ︶︶. ︵旭川校助教授︶. 16.

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