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17. 「入院した方が正解かもしれない」と言って入院した肺癌患者の事例(第22回群馬緩和医療研究会<事例検討1>~緩和医療みんなで共有しよう~「難渋・苦渋した症例」)

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Academic year: 2021

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的には専従医は処方せず, 主治医が処方することにして いる. 【結 果】 2009 年 10月下旬から 2010年 5月下 旬までに, べ 45名 (患者数は 20名)のがん患者が受診 した. 診療科は, 消化器外科 8名, 消化器内科 3名, 乳腺 甲状腺外科 6名, 泌尿器科 2名, 呼吸器内科 1名であっ た. 一日あたりの患者人数は, 平 1.6名で, 診察時間は ひとり平 55 であった. 依頼内容は, 身体的苦痛 85%,精神的 10%,社会的 10%,スピリチュアル 45% (重 複あり) であった. 予約日以外に受診した患者は 5名で, 予約がはいってない日は 3日あった. 複数回受診した患 者は 9 名で, 最高 7回であった. 外来経過中で入院前か ら受診した患者は 14名, 退院後に継続して受診した患 者は 6名であった. 【まとめ】 入院中に依頼の少ない 診療科からの依頼が多かった. また, 入院患者への依頼 内容に比べ, スピリチュアルな苦痛への依頼が多かった. できるだけ外来で経過観察をする診療科もあり, 早期か ら緩和ケアを行うためには, 入院前から介入する緩和ケ ア外来は重要であると える. スピリチュアルな苦痛に 対して, 専従看護師も積極的にかかわりを持っていきた い. 16.緩和ケアに対する認識調査 金子 直美,片山こずえ,赤坂季己江 星野 好美,金子 芳樹,本橋 靖枝 上井 崇智,山部 克己 (桐生地域医療組合桐生厚生 合病院 緩和ケアチーム) 【はじめに】 当院では平成 18年に緩和ケアチームが立 ち上がり院内コンサルテーション活動を開始している. また, 平成 19 年 1月に地域がん診療連携拠点病院に認 可されている. そこで当院職員が緩和ケアをどのように え捉えているのかを知ることを調査し, 緩和ケアに対 す る 認 知 度 や 現 状 を 把 握 し た 結 果 を 報 告 す る. 【目 的】 緩和ケアに対する職員の認識を調査, 緩和ケ ア チームの今後の活動内容の検討 【方法】 対象 : 当院に 勤務する医師 72名, 看護師 352名, 薬剤師 18名, 放射線 技師 18名, 検査技師 27名, 栄養士 6名, リハビリ科 18 名. 1) 期 間 : 平 成 22年 5月 28∼6月 4日. 2) 方 法 : 自記式質問紙調査法 (質問用紙への回答にて研究の同意 を得た). 【結 果】 アンケートの配布 511名, 回答 389 名, 回答率は 76.12%であった. 緩和ケアへの関心は, あ る 40.35%, ややある 45.24%. 当院に緩和ケアチームが あることを知っているは 96.65%, 知らない 3.34%. 緩和 ケ ア チーム へ の 依 頼 方 法 に つ い て は, 知って い る 37.01%, 知らない 59.89%であった. WHO方式がん疼痛 治療の基本原則, 3段階除痛ラダーを知らないは全体で 70%であった. 職種別においては知っているとの回答が 医師, 薬剤師は 70%に対して看護師は 30%以下であっ た. 【 察と今後の課題】 緩和ケアに対する関心は, 全 体の 85%と高さが伺えた. しかし基本的な知識がまだ不 十 であることが明確となった. また医師の回答が 33.3%であったことも, 当院におけるコンサルテーショ ン活動における課題の一つである. また, 緩和ケアチー ムの認知度は高いが依頼方法の認知度は低く, 依頼方法 についてのさらなる周知と簡 さが求められる. 緩和ケ アチームの活動として, 今後も緩和ケアに関する勉強会 を開くなど啓蒙活動を継続していき, 職員の知識向上を 目的とし臨床の資質向上を図っていく.

事例検討1>

∼緩和医療 みんなで共有しよう∼ 「難渋・苦渋した症例」 座長:山部 克己 (桐生地域医療組合桐生厚生 合病院) 大井寿美恵 (独立行政法人国立病院機構西群馬病院) 17. 入院した方が正解かもしれない」と言って入院した 肺癌患者の事例 林 愛,柳沢ちぐさ,萩原 洋子 冨沢 陽子,小林きみ江,笹本 肇 (原町赤十字病院) A 氏 50代男性. アルコール性肝障害等で当院通院中. 平成 X 年 Y 月,肺癌疑いで G 病院紹介受診したが,構音 障害出現し, 緊急入院となった. 診断は左 S6の原発性肺 扁平上皮癌の両肺内多発転移, 肝, 左副腎, 骨 (肋骨・左 肩甲骨), 脳転移. H 病院にてガンマーナイフ施行, 再び G 病院で化学療法開始するが, 認知症症状, 発熱出現. CT でも病変増大し, 化学療法は 1サイクルで中止し, Y+1月 31日, 退院. 当院呼吸器内科より緩和ケア依頼 あり, 訪問看護導入した. Y+2月 20日, 食欲不振あり, 妻が心配して入院を希望するが, A 氏は「俺が邪魔なん か?」と拒否.ステロイド処方で食欲改善し,本人希望であ ちこち車で出かけていた.Y+3月 5日,悪寒・戦慄あり, 驚いて救急車を呼び入院. CT 上左肺完全無気肺を認め た. 骨転移痛と咳に対してオピオイドを開始した. 熱は すぐに下がり妻の説得を振り切り 1週間で退院. その後, 呼吸困難の出現で HOT 導入. 再び食欲不振となり, 内服 も数が合わず, 電話で妻に尋ねるが要領を得ず. 心配し た医師が訪問すると, A 氏は内服もおぼつかず痛みを我 慢していた. 妻は自 が変になってしまうと訴えたが, 入院を尋ねると A 氏は黙ってしまった. 貼付剤にロー テーションしたが, 事態は膠着していた. Y+4月 8日, 89

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トイレに行こうとして転倒. 右前額部を受傷し救急外来 受診,傷の様子からは帰宅可能だが,医師が本人に「どう しますか?」「帰りますか?」と尋ねると,A 氏は「入院 した方が正解かもしれない」と答えた.入院後,右胸水増 量, 排尿困難, せん妄も出現. 持続皮下注に変 . 妻は子 供と共に面会に来て食事介助など行なっていたが, 呼吸 困難は増悪. A 氏は時々うわごとのように妻を呼び, 最 期の晩は「一緒にいて欲しい.泊まってほしい」と願った が, 入院 15日目にひとりで息を引き取った. 検討したい点 : 入院は正解だったのか. 18.筆談用ノートに書かれた言葉を「反復」することで 援助となり得るのだろうか ー援助者の戸惑い 春山 幸子,田中 俊行,増田由美子 鈴木 雅美,佐藤 和也,古川 怜 久保ひかり,土屋 道代,岩田かをる 阿部 毅彦 (前橋赤十字病院 かんわ支援チーム) 【はじめに】 今回, 下咽頭がん終末期の患者に「かんわ 支援チーム (以下,チーム)」が介入した.患者は時々口腔 内や頸部より出血があり, 辛い症状や苦しみを筆談で表 出していた. いつ大出血するか からない病態であり, 患者の精神的苦痛やスピリチュアルな苦痛は計り知れな いほど大きかったであろう. 患者が死を迎えるまでの関 わりについて報告する. 今回の発表にあたり, 患者とそ の家族のプライバシー保護に留意し, 家族に同意を得て いる. 【事例紹介】 A 氏, 60歳代男性. 下咽頭がんで頸 部リンパ節転移と肺転移があった. X 年 12月身体的苦 痛と精神的苦痛の緩和目的にてチームへ依頼となった. 気管切開をしており筆談での会話であった. 個室で過ご され, 出血の危険性のためベット上安静の指示であった. 【経 過】 身体症状として右頸部の間歇的に電気が走る ような痛みと呼吸困難感があった. 夜目が覚めるとその 後眠れず, 朝までの時間が辛いようであった. 介入前か らの投薬のほか, 鎮痛補助薬やモルヒネ塩酸塩持続投与 を開始した. A 氏は筆談用ノートに自 の思いを書き, 時には 1時間に及ぶ筆談もあった. 家族のこと, 動けな いこと, 食べられないこと, 話ができないことなど自 が何も出来ないことへの苦しみの表出であった. A 氏の 苦しみに対して, 訪室の際には必ず椅子に座り, ベット サイドでの「反復」による傾聴を行っていった.約 1ヶ月 弱の間「反復」による傾聴を行ったが, 辛い. 死にたい くらい辛い」と投薬を拒否するなど傾聴での対応が困難 な状態となった. チームの精神科医の診断を仰ぎ投薬が 開始となった. その後, 病状の悪化に伴うせん妄が出現 し, 対策を行うも改善せず, 酸素マスクを外し何度も気 管カニューレを自己抜去し, 気管孔に指を入れる動作を するようになった. チームは危険行動に対して鎮静が必 要と判断し, 家族の同意のもと鎮静を開始した. A 氏は 鎮静開始 2日後に死亡された. 【 察】 チームは A 氏の筆談による苦しみの表出に「反復」での傾聴を行っ てきた.筆談に対する「反復」を行う時に援助者は,記載 内容を読むことで全文を相手に反復することができる. また相手は自 の思いをノートに記載するのでその際に 話す内容 (苦しみ) を整理することが出来るのではない かと えられる. 本事例では筆談で自 の苦しみを何度 も表出してくれていた. それは A 氏にとってチームが援 助者として存在していたからとも えられる. しかし, 最終的には早急な精神的治療が必要な状態に陥ってし まった.援助者として筆談された言葉を「反復」すること が援助となり得ていたのだろうか, 筆談による対人援助 方法を若干の文献的 察を加え報告する.

事例検討2>

∼緩和医療 みんなで共有しよう∼ 「難渋・苦渋した症例・経験」 座長:伊藤 郁朗 (独立行政法人 国立病院機構 高崎 合医療センター) 神宮 彩子 (群馬県済生会前橋病院) 19.強い拒絶を示され,疼痛コントロール・退院計画に 難渋した症例 小倉 敦子,角田 幸恵,福岡 祐子 神宮亜希子,茂木 政彦 (日高病院 3階北病棟) 【はじめに】 病状の否認があり, 再三の病状説明や疼痛 コントロールなど苦痛の緩和に関する情報を提供しても 受け入れてもらえず, 症状コントロールに難渋した事例 を経験したので報告する. 【患 者】 66歳 男性 【現 病歴】 2007年 3月直腸癌の診断にて Miles手術施行. 術後, 排尿障害を認め神経因性膀胱と診断, 以降外来通 院. 2008年春頃から明らかな再発所見を認めないが会陰 部痛憎悪.2009 年,鼠径リンパ節に転移が疑われたが,疼 痛にて精査行えず. 4月, 尿意頻回となり食事量も減った 為入院. 局所麻酔下にて左鼠径リンパ節摘出, 病理結果 は転移性腺癌であった. 6月∼7月, 疼痛コントロールと 病勢制御目的でト モ セ ラ ピー施 行. デュロ テップ MT パッチ 18.9mg まで増量し 8月退院となった.12月,疼痛 増強し症状緩和目的で入院. 排尿時痛, 会陰部痛に対し て塩酸モルヒネ投与, 排尿困難に対して膀胱留置尿道カ テーテル挿入で対応. 塩酸モルヒネは斬減し MSコンチ ンの内服へ移行した.MSコンチン 210mg,デュロテップ 90 第 22回群馬緩和医療研究会

参照

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