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IRUCAA@TDC : 顎骨疾患ブランディング事業における生化学講座の取り組み (1) 歯再生

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

顎骨疾患ブランディング事業における生化学講座の取り

組み (1) 歯再生

Author(s)

東, 俊文

Journal

歯科学報, 118(3): 177-179

URL

http://hdl.handle.net/10130/4591

Right

Description

(2)

―――― カラーアトラス ――――

顎骨疾患ブランディング事業における生化学講座の取り組み

⑴ 歯 再生

あずま とし ふみ

俊 文

東京歯科大学生化学講座

(3)

カ ラ ー ア ト ラ ス の 解 説

顎骨疾患における基礎研究 東京歯科大学は平成29年度『私立大学研究ブラン ディング事業』として『顎骨疾患の集学的研究拠点 形成:包括的な顎骨機能回復によるサステナブルな 健康長寿社会の実現』という課題が採択された。生 化学講座では顎骨疾患特異的 iPS 細胞を用いた研究 を始め,疾患病態解明,再生医療への応用に向けた 研究をスタートさせた。本企画ではこれらの研究を 3回に分けて概説する。 iPS 細胞を用いた歯牙再生 歯牙の発生においては上皮細胞と神経堤由来間葉 系細胞が近接する,いわゆる上皮−間葉相互関係が 重要であることが知られる1) 。我々は,歯胚上皮細 胞と間葉系細胞を iPS 細胞から分化誘導する技術確 立に取り組んでいる。 アルツハイマー病治療薬と歯牙再生(図1) 最近イギリスの Paul T. Sharpe 等がアルツハイ マーの治療薬を利用して,虫歯などによってダメー ジを受けた歯を再生させることに成功した2) 。この 薬は『Tideglusib』という GSK-3 inhibitor で Wnt 経路を活性化させる効果がある。Tideglusib はアル ツハイマー病の治療薬として,イギリスで phaseII 臨床試験まで進み効果が確認されたが,継続使用す るといくつかの副作用が問題となった。中でも歯科 医にとって非常に興味深い(不思議な)副作用が一つ あった。それは,「歯が成長する」という現象であ る。この知見に基づきイギリスの研究者らは Tide-glusib を,ラットの欠損させた歯に充填したところ 象牙質が再生したという3) (図1)。 歯胚間葉系細胞から象牙芽細胞へ(図2,3) 小児歯科学講座新谷誠康教授と,同木村基義先生 は,我々との共同研究で GSK3β 阻害剤は象牙芽 細胞の分化を促進する可能性があることを確認した (図2,3)。象牙芽細胞発生段階において,上皮細 胞が形成する enamel knot は多彩なサイトカイン群 や成長因子を分泌している。我々の研究では Wnt 活性化は象牙芽細胞分化誘導を促進するが同時に骨 芽細胞系マーカーも上昇することを見つけた。しか し,FGF8添加により骨芽細胞系への分化は抑制 され,Dentin sialophohoprotein(DSPP)などの象牙 芽細胞マーカーが上昇する。 iPS 細胞から象牙芽細胞へ(図4) 初期胚の神経板近傍に存在する一群の細胞集団は やがて遊走前期神経堤細胞を経て予定組織に移動す る能力をもつ遊走神経堤細胞となり移動後顎顔面の 多くの組織に分化していく。予定歯胚領域では上皮 細胞の一部が増殖,肥厚し歯堤が形成された後,歯 蕾が形成される。上皮に近接するように遊走してき た頭部神経堤細胞はその後間葉系細胞へと分化す る。肥厚する上皮細胞は内エナメル上皮,外エネメ ル上皮となりさらに enamel 上皮細胞へと最終分化 する。帽状 期,鐘 状 期 に そ の 一 部 は enamel knot となり間葉系細胞の象牙芽細胞への分化誘導のシグ ナルを送る中心として機能する(図3)。我々はまず iPS 細胞から神経堤を分化誘導し,それらに enamel knot から分泌される因子を添加して象牙芽細胞を 得ることを目指すことにした。既に神経堤細胞を分 化誘導する方法を確立した(図4)。 iPS 細胞から神経堤への分化誘導は図に示すよう な手順で進める。大体14日間で未熟な神経堤細胞に 分化しそれから急速に成熟した神経堤細胞に分化誘 導する(図4)。 今後の展望 iPS 細胞から象牙芽細胞の元になる間葉系細胞で ある神経堤に分化させ,その上に歯胚上皮を重層す れば歯牙が再生すると考え検証を進めている。将来 的には iPS 細胞からエネメル上皮のもとになる上皮 細胞を分化誘導し,完全に iPS 細胞から歯牙を形成 させることを目指す。 文 献

1)Puthiyaveetil JS, Kota K, Chakkarayan R, Chakkarayan J, Thodiyil AK : Epithelial ­ Mesenchymal Interactions in Tooth Development and the Significant Role of Growth Factors and Genes with Emphasis on Mesenchyme ­ A Review. J Clin Diagn Res,10⑼:ZE05−ZE09,2016. 2)Neves VC, Babb R, Chandrasekaran D, Sharpe PT :

Promotion of natural tooth repair by small molecule GSK 3 antagonists. Sci Rep,7:39654,2017.doi:10.1038/ srep39654.

3)Wang J, Martin JF. Hippo Pathway : An Emerging Regulator of Craniofacial and Dental Development. J Dent Res,96⑾:1229−1237,2017.

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顎骨疾患ブランディング事業における生化学講座の取り組み

⑴ 歯 再生

俊 文

参照

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