市場経済への移行過程における中国地方行財政の変化
座 間 紘 一
目 次 一、問題意識 二、中国における政府間関係の特徴:「条塊結合」 三、移行期中国経済の計画経済体制から市場経済体制への転換 四、地方行財政の変化(1):行政的分権(1979 ~ 1993) 五、地方行財政の変化(2):経済的分権(1994 ~) 六、分税制以後の地方政府の対応 七、地方政府の職能転換とそれに伴う諸問題―まとめに代えて―一、問題意識
中国の行政指令型計画経済から市場経済への移行は、漸進的に進められた。中央政府は、地方 政府に請負(「包」)という形で、権限を下放し、市場化の進展と共に、請負の内容もより包括的 に深化していった。地方政府は経済権限を獲得していく過程で、管轄地域の独自な経済・経営主 体としての性格を持つようになり(「上有政策、下有対策」)、地方政府主導型の経済発展が形成さ れていった。 計画経済から市場経済への転換は急速に進んだが、人事権や政策決定権の中央ないし上級への 集中に見られるように、政治体制には余り変化がなく、行財政制度改革も市場化の進展に比べて 遅れている。 私は、市場経済化と政治システムや行財政制度との結合のあり方の中に、長期間続く高成長、 大幅な景気変動(「放而乱、収而死」)、地域間産業構造の同一性(「重複建設」、「重複投資」)、地 域封鎖(「諸侯経済」)、国内消費が弱く、輸出と投資に依存した経済成長、地域間・産業間の経済 格差の拡大、資源や環境に負荷の多い粗放型産業構造といった中国の経済発展の特徴をもたらし た原因があると考える。 従って、中国経済が当面する、統一的国内市場の形成、産業構造の高度化、資源・環境友好型 経済構造、産業間・地域間経済格差是正、内需・投資・輸出が牽引する経済成長への転換と言う 課題を解き明かすためには、経済面での市場経済の進展と地方政府のあり方、特に市場化と地方 行財政との絡み合いの構造の中国的特質、その中では特に、中央政府のマクロコントロールを通 じた経済運営とそれへの地方政府の対応の仕方を規定する政治経済的構造を明らかにする必要が あると考える。本稿は、市場化の進展過程での地方政府間関係と地方財政の変化と現状、そこに見られる中国 の特徴について明らかにしようとするものである。
二、中国における政府間関係の特徴:「条塊結合」
1,地方政府機構の特徴 改革開放前を典型とする中国の地方政府間関係の特徴は、第一に、地方政府の階層が多いこと である。一般的には中央政府の下に省・直轄市・特別区級(31)、その下に地市級(333)、県級(2856)、 郷(鎮)級(40906)と中央を含めて 5 階層から成り立っている(憲法で地市級の規定はないが)(1)。 第二に、各級政府は同一の部門構造を取っていることである。地方政府の部門構成は中央政府 の各部門に対応している。当然下級に行くほど部門の数は少なくなり、同一部門が多数の上級部 門に対応することになる。これを部門構造の「大而全、小而全」という。 第三に、上下の同一部門間では上級が下級を管理し(「対口」管理)、上級の主管部門およびそ れに対応する下級の下属部門との上下関係が行政指令的関係になっていることである。 第四に、従って、地方各級政府はそれぞれの管轄地域を「属地化」管理し、行政区単位でのア ウタルキー性格の強い地域が形成され、行政的ヒエラルキーの末端では、都市では国有企業・事 業「単位」、農村では「人民公社」体制のもとに、「政社合一」、職住一体の「自給自足的」生活と 移動や職業選択を厳しく制限した管理がとられていた。 2,「条塊結合」 中国では中央と地方各級の政府間或いは行政部門間関係を現わす場合、一般に「条塊結合」と して表現される。その中に従来の政府間関係がきわめて明確に現れているからである。ここでそ の関係を簡単に整理する。 「条条」とは中央級行政機関ないし事業単位が異なる階層の地方政府に垂直的に設置した分 支機構を指す。「塊塊」とは地方政府によって統轄、管理される部門と機構を指す。「条塊関係」 とは「条条」部門と「塊塊」部門間に存在する可能性がある各種関係の総称である。 各級政府(中央から県まで)機構は総合部門(例えば国務院弁公庁)と関係職能部門からなる。 地方政府の職能部門・工作機構は中央政府の関連部門と対応し、上下級の同類部門は垂直の「対口」 管理である。 その概念図は図 1 のとおりである。 3,分税制改革以後の「条塊関係」 ここで分税制改革以後の「条条」、「塊塊」の関係を図式的に整理しておく(2)。 ① 中央の「条条」部門の垂直管理とは予算経費、人員、幹部任免は中央「条条」部門が提供し、 そこでの決定は中央が行い、地方政府は直接関係しないことを指す。垂直管理が行われている 部委・国家局は中国人民銀行、鉄道部、税関総署、国家税務総局民航総局、国家タバコ専売局、国家外国為替管理局、国家郵政局、国家保険監督監理委員会、国家証券監督監理委員会、国家 電力監督監理委員会、中国銀行業監督監理委員会、新華社である。 部委派出機構は会計検査特派員事務所、財政監察専門員事務所、国家土地督察局、国家海洋局 地方分局、国家統計局各省・区・市調査総隊、国家炭鉱安全監察局、出入国検査検疫局、商務部 地方駐在特派員事務所である。 ② 省級の「条条」部門の垂直管理が行われている部門は、地方税務局、国土資源管理部門、食品 薬品監督管理局、省工商行政管理局、省品質技術監督局である。 ③ 「条条」と「塊塊」からの二重管理(地方政府の指導と上級政府主管部門の指導・業務指導)は「条」 を主とする管理と「塊」を主とする管理に分けられる。「条」を主種とする管理が行われている のは、 地方会計検査部門、地方監察機関、公安部門、省級国土資源管理部門、地方気象部門、 地方地震局であり、「塊」を主とする管理が行われているのは地方統計局、省級地方税務局、地 方環境保全局である。 全体の趨勢としては「条条」を主とするから「塊塊」を主とするへ、言い換えると行政的、 更に憲政的分権化過程に移行しつつあるが、問題は行政的・憲政的分権過程と市場化過程の相 互の絡み合い方、行政的分権から経済的分権への移行の仕方とその構造にある。
三、移行期中国経済の計画経済体制から市場経済体制への転換
行財政の体制転換過程を検討する前提として、経済過程の転換過程とその段階付け、そこでの 特徴を整理しておく。 1,計画から市場へ(3) 第一段階は 1980 年から 1992 年までで、計画と市場の複線制の時期である。細分すると、1984 図 1 「条塊関係」の概念図 (出所)周振超『当代中国政府“条块关系”研究』天津人民出版社 2009.3 118 頁を参考にして筆者作成年に公有制の基礎の上での「計画的市場経済」が打ち出され、1987 年には「国家は市場を調節し、 場が企業を牽引する」経済運行メカニズムが提起され、1992 年には全面的市場経済化が提起され た。このように計画から市場への転換は段階的に行われた。 第二段階は 1993 年から始まる全面的市場経済(「社会主義市場経済」)への移行期である。 中国経済は 1990 年代半ばには「不足の経済」から脱し、市場が資源配分を規制する段階に入るが、 東アジアの経済危機への対応、国有企業の不振などもあり、市場経済の整備は遅れた。 第三段階は市場経済整備期であり、市場経済の枠組みの中で、「中国的特色のある社会主義」と 「小康社会の全面建設」を目指す時期であり、2002 年からこの段階に入っている(4)。 2,移行の特徴 この間の市場経済への移行の特徴は以下のとおりである。 第一に、農村から都市へと進んだことである。即ち、農業の家族請負から国有企業改革へ(「請 負」=委託―代理)へと進んだ。第二に、地域毎に改革開放が進められた。比喩的にいえば、「点 から線」、「線から面」、更に「全面的市場化」へと進んだ。そこでは沿海地域から内陸、西部地区へ、 条件のあるところから優先的に、「試点」(モデルケース)を設置し、ヒト・カネ・モノのさまざま 優遇措置を付与し、実験させ、それを普及し、一般化するという手法がとられた。第三に、実物 経済から商品経済への移行も、製品、素材、労働力、不動産、資金、資本、土地使用権へという ように漸次的に商品化されていった。第四に、企業形態の多様化では、個人、私営、合営、外資 など所有形態の多様化がはかられ混合経済化した。第五に、国有企業改革は、多くの企業の中央 から地方政府への移管、「請負」(委託―代理)関係の深化・拡大、更に民営化と株式化(所有と 経営の分離、資本経営)へと進み、所有と経営の分離がすすんだ。 3,経済の特徴的動き この間の経済の動きは移行期特有の大きな変動を伴うものであった。そこには次のような特徴が あった。即ち、「経済過熱」と「経済不況」の STOP&GO、地域主義と重複建設、拡大する地域格差、 形成された粗放型産業構造などである。 その推移を年表風にまとめると以下のようになる。 1987 ~ 1988、1993 ~ 1994 「経済過熱」(「放而乱、収而死」) 1993 「棉花大戦」、「羊毛大戦」、「○○大戦」(「諸侯経済」) 1993、1998 開発区ブーム 1995 「不足の経済」終了 2000 ~ 「西部大開発」、輸出と投資への傾斜 2003 ~ 「三農」問題の解決が最重点課題 2004 ~ 都市開発・不動産ブーム 2007 ~ 「経済過熱」、「株・不動産バブル」
以上述べた経済過程の転換に対応する地方行財政の転換過程を以下で検討する。
四、地方行財政の変化(1):行政的分権(1979 ~ 1993)
行財政の転換過程は、大きくは「複線制」経済のもとでの行政的分権、市場経済のもとでの経 済的分権の段階に分けられる(5)。本章では行政的分権過程を取り上げる。 1,行政的権限下放 行政的権限下放とは行政と経済権限を中央の部委から地方と企業、特に地方政府に下放する ことを指す。これによって政府・行政と経済との間にどのような関係ができたのかを整理すると以 下のようである。 第一に、地方政府の行政権限が拡大した。地方政府は投資決定権、外資導入権、企業管理権、 対外貿易権などを得ることになった。第二に、幹部人事管理制度では任命権が「下管両級」から 「下管一級」に変更された。これによって地方各級政府の独自性が拡大した。第三に、幹部の業績 評価基準が所轄地区の経済成長、財政収入、雇用など経済指標に変わった。これによって地方幹 部の地方経済経営に対する積極性が大きく鼓舞されることになった。第四に、国営企業は様々な 経営請負形態がとられ、次第に自主性が拡大したとはいえ、依然と主管部門の指導や幹部の派遣 など行政権力は依然として強かった。第五に、民営企業の勃興と発展に伴い、地方政府は投資許 可権限や様々な関与と支持を通じて、民営企業に干渉することができた。 2,中央政府と地方政府間の財政権限の調整 市場化の進展過程で中央政府は地方政府に次第に財政権限は下放していった。その段階と特 徴を整理する。 ① 財政請負(~ 1993)の諸段階を年表風にまとめると以下のようである。 1980 「収支を区分し、級を分け請け負う」財政管理体制 1985 「利改税」を踏まえて、省、自治区、直轄市に対して、「税種を区分し、収支を審査決定し、 級を分けて請け負う」財政体制 1988 省・自治区・直轄市、計画単列市「収入逓増請負」、「総額分割」、「総額分割+増加分割」、「上 級への繰り入れ逓増請負」、「定額上級への繰り入れ」、「定額補助」の 6 種。「税種」基 準から「総額」基準へ。地方の財政条件の違いによる方式の多様化。 ② この段階の共通の特徴は収入が中央、地方、分割収入の三種からなること、地方政府毎に異な る支出責任基数が設定され、その決定や中央との分割方法は 1 対 1 の協議によること、徴収す る税種と税率は中央政府が決定し、税収権限は全面的に下放されたことである。これによって 起こったことは中央政府と地方政府の駆け引きである。地方政府は基数の引き下げ、規定され た収入を低く評価し、規定外の収入に組み込むなど様々な策を弄して多く手元に収入を残し、 自主財源を増やすかに様々な労を費やし、管轄区域の経済活動を活発化した。③ それによって出現した問題は以下のとおりである。中央政府の財力の下降である。 表 1 財政収入の対 GDP 比、中央と地方の財政収支の比 (%) 収 入 支 出 収入 /GDP 中央収入 地方収入 中央支出 地方支出 1990 15.7 33.8 66.2 32.6 67.4 1993 12.38 22.0 78.0 28.3 71.7 1994 10.8 55.7 44.3 30.3 69.7 1995 10.3 52.2 47.8 29.2 70.8 2000 13.5 52.2 47.8 34.7 65.3 2005 17.3 52.3 47.7 25.9 74.1 2010 20.6 51.1 48.9 17.8 82.2 (出所) 『中国統計年鑑(2011)』中国統計出版社 ただし、収入 /GDP は 44 頁と 278 頁の数字より筆者が計算した。 収入と支出は 278 頁。 表 1 に見られるように、収支とも中央の割合が地方に比べて圧倒的に低く、しかも、中央の財 政収入は急激に低下し、それに対応して地方政府の財政収入は急激に増加した。財政収入に占め る中央の割合は 1990 年の 33.8% から 1993 年の 22% へと 3 年間で 11.8 ポイント低下している。そ れに対して財政支出は同年次 32.6% から 31.3% へとほぼ同じで、しかも中央と地方との関係で中 央の収入割合の方が支出割合よりも少ない。中央の支出は地方からの上納に依存しているのであ る。これでは中央財政のマクロコントロー力は低く、地域や階層間の格差是正のための財政再配 分機能はほとんど不可能と言える。地方政府は自力で財源を発掘しなければならず、そのために 管轄地域経済の発展、所得や就業の拡大にしのぎを削らなければならない。地方政府の経済活動 は中国全体の経済成長を促進したが、同時に、中央のマクロコントロールの欠如とも相まって、地 域間の「重複建設」と「盲目建設」、地域利益を守るための様々な地域市場封鎖現象が現れ、オー プンで、公平な競争が阻害され、資源・人力・財力の浪費が発生するようになった。地方政府が 地域経済の運営の主な担い手となる地方政府主導型経済運営は、地方政府と所属企業との癒着や 様々な介入を引き起こし、こうした構造のマイナス面が顕在化した。 ④ この時期の「条塊」関係をみると、従来の行政指令とそれに対する従属という行政隷属関係から、 「条条」を主とする請負形式での「委託―代理」関係に変わり、中央政府の管理統制力は低下し、 それと対照的に、地方政府は独自な経済権限、経済利益を大きく増大させた。商品=市場関係 の深まりの中での財政面での中央の比重の低下こそが、先に述べた「放而乱、収而死」という STOP & GO の景気の大変動を引き起こす大きな原因であった。
五、地方行財政の変化(2):経済的分権(1994 ~)
1,分税制改革(1994 ~) ① そこでとられた政策が分税制の導入であった。その目的は、第一に、社会主義市場経済整備の 一環としての行財政改革であり、中央政府と各地方政府の 1 対 1 の関係から中央と地方の財政 関係の全国的統一基準化=規範化への転換であった。第二に、中央財政の財力、比重を高め、 マクロコントロール能力、再分配機能を強化することであった。第三に、地方政府が単に経済 のパイを増大させるのではなく、経済発展による増収と支出節約の積極性を引き出すことであ る。第四は、中央の財政収入の割合を引き上げることによって、財政移転支出による未発達地 域の支持することであった。 ② 主な内容は以下のとおりである(6)。 イ、中央と地方の財政支出区分。支出の性格により中央と地方の財政支出区分を明確にする。 中央予算支出は中央本級支出と中央の地方への返還あるいは補助支出である。中央の本級支 出は国家の安全、外交、中央国家機関運営に必要な経費と国民経済構造調整、地域発展協調、 マクロコントロール実施に必要な支出、中央が直接管理する事業発展支出などである。従って、 中央本級予算支出項目としては、国防費、武装警察経費、外交と対外援助支出、中央級行政経 費、中央統一管理の基本建設投資、中央直属企業の技術改造と新製品試作費、地質探査費など があり、中央財政が按配する農業支援支出、中央負担の国外債務の元本利子返済支出、中央本 級負担の公安検察司法支出、文化、教育、衛生、科学などの事業費支出などがある。地方予算 支出は地方本級支出と地方が中央へ組み入れを規定した支出がある。地方支出には本地区政権 機関運営に必要な支出と本地区経済、事業発展支出が含まれる。地方本級支出としては、地方 行政管理費、公安検察司法支出、一部の武装警察経費、民兵事業費、地方が統一計画する基本 建設投資、地方企業の技術改造と新製品試作経費、農業支援支出、都市維持建設経費、地方文 化、教育、衛生などの事業費、価格補填支出とその他の支出がある。 ロ、中央と地方財政収入区分は、事務権限と財政権限相互結合の原則に基づき、税種に応じて 中央と地方の収入を区分する。国家の権益保護、マクロコントロール実施に必要な税収は中央税、 経済発展と直接関係する主要税種は享有税、地方の徴収管理に適したものは地方税に区分する。 中央と地方に 2 セットの税務機構を分設し、中央税務機構は中央税共享税を徴収し、地方税務 機構は地方税を徴収する。 ハ、税種による中央と地方の区分では、中央固定収入は関税、税関代理徴収の増値税と営業税、 消費税、中央企業所得税、地方銀行と外資銀行及びノンバンク所得税、鉄道部門、銀行本店、 保険会社本社等の集中納税収入(営業税、所得税、都市維持建設税を含む)、中央企業上納利 潤等である。地方固定収入は営業税(鉄道部門、銀行本店、保険会社本社などの集中納税収入 は含まず)、地方企業所得税、個人所得税、土地使用税、印紙税、屠殺税、農(牧)業税、耕 地占用税、契約税、土地増値税、地方企業上納利潤、国有土地有償使用収入である。中央と地 方の共有収入は、増値税(中央 75%、地方 25%)資源税(資源品種別で異なる割合、大部分の資源税収入は地方収入、海洋石油資源税収は中央)、証券取引税(50% から、1997.1.1 より中央 80%、地方 20%)、金融保険業営業税率は 5% より 8% へ、税率引き上げによる増加収入は中央 収入へ、土地使用抑制のため、国有土地有償使用収入分配を調整、内新たに非農業建設用地に 転換を批准した一部の収入は中央財政へとなった。 ニ、2002 年所得税の共有改革では、企業の隷属関係に従った中央と地方の企業所得税収 方法を、鉄道運輸、国家郵政、中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国 開発銀行、中国農業発展銀行、中国輸出入銀行、海洋石油天然ガス企業が納める所得税は引き 続き中央へと変更された。その他の企業所得税と個人所得税共有分割割合は、2002 年所得税 は 50%、50%、2003 年所得税は 60%、40%;2003 以後は実際の収入状況により再度考慮する。 2004 年から所得税 60%、40%。全部中西部地区の一般的移転支出に使用するとされた。 ホ、政府間財政移転制度としては、本来的財政移転として一般財政移転支出、特定項目財政移 転支出の三種が、既得利益保護として税収返還、旧体制補助、決算補助があり、税収返還の方 法としては、1993 年を基数とし、以後年々逓増するとされ、1994 年の返還基数=消費税 +0.75 *増値税 -1993 年の中央から地方への移転収入、1995 年の税収返還= 1994 年の返還基数(1 + 03 * 1995 年の増収比率)により計算されることになった。 2,分税制改革の成果と問題 ① 成果。分税制は中央と地方の積極性を引き出し、両方の財政収入の安定増加メカニズムを形成 した。表 1 にみられるように中央財政収入/全国財政収入が高まり、財政収入の 5 割以上が中 央の収入になり、支出では 3:7 で、中央から地方への財政移転の構造になり、中央のマクロコン トロールが強化された。中央と地方の財権関係では、税種によって中央と地方の収入が区分さ れたことにより、財力分配の透明度、安定性、規範性の向上した。即ち、これまでのような請 け負い基数と請け負い比重の頻繁な変更、駆け引き問題は基本的に解決した。また、税務機構 建設が進展した。国税局が地方から独立した徴税機構として設置され、属地化行政請け負いが 打破された。増値税、所得税(2002 ~)は共有税として国税局が徴収した後、分割されること になり、地方の行政隷属が打破され、政府と企業間の属地化関係も打破された。 ② 存在する主な問題。中央政府と地方政府間で財政権と事務権が不対称なことである。財政県は 中央に厚く、事務負担は地方、とくに下級政府に厚く、財政と事務の不均衡が大きく拡大した。 それを是正すべき移転支出制度は既得利益保護の妥協的部分が多く、財政再配分機能が弱く、 地方政府間の財政不均衡を改善できなかった。またこの分税制改革は中央と省級間でのみ実施 され、省以下の分税制改革が未整備のまま残された。税収の取り扱いでは、地方税種、共有税 種が経済成長依存型税種であり、このため地方政府は依然として地元経済の成長に依拠しなけ れば財政を豊かにできなかった。全体的には、地方財政収入が減少し、中央への依存度が増加し、 特に下級の県、郷級の基層財政が逼迫し、累積債務が増大した。表 2 に見るように、2004 年で は中央と地方の比では収入は 54.9:45.1、支出では 27.7:72.3、支出 / 収入では中央は 54.4%、
省級は 183.3、区級は 146.3、県級は 230.1、郷鎮級は 130.8 と地方各級の自主財源の割合は極め て低くい。省級から県級までは上からの支給と下からの上納に依存する割合が極めて高く、最 下級の郷鎮級は下からの上納がないことによりその割合は少なくなっている。 表 2 2004 年全国および地方各級の財政収支状況 ( 単位 : 億元、% ) 全国 中央 地方 省本級 地本級 県本級 郷鎮級 収入合計 26396.4 14503.1 11893.4 2914.4 4320.6 3120.7 1337.7 支出合計 28486.9 7894.1 20592.8 5340.7 6322.8 7179.2 1750.1 全国収入= 100 100 54.9 45.1 11.0 16.4 11.8 5.1 全国支出= 100 100 27.7 72.3 18.7 22.2 25.2 6.1 省以下収入= 100 100 24.9 36.9 26.7 11.4 省以下支出= 100 100 25.9 30.7 34.9 8.5 収入-支出 –2090.5 6609 –8699.4 –2426.3 –2002.2 –4058.5 –412.4 支出/収入 107.9 54.4 173.1 183.3 146.3 230.1 130.8 (注) 出所の違いのためか、収入では地方収入と省本級 + 地本級 + 県本級 + 郷鎮級の数字とは一致しない。4 級を加えた収入は 11693.4 億 元である。支出は一致する。 (出所) 全国、中央、地方の数字は『中国統計年鑑(2005)中国統計出版社 276 ページ、省級以下の数字は『地方財政統計資料(2004)』 中国財政経済出版社の 1555 ~ 6 頁の数字より計算した。
六、分税制以後の地方政府の対応
1, 都市建設と不動産開発:固定資産投資の増大 分税制によって、地方政府は地方税種を小規模で雑多なものに固定され、中央と地方との税収 割合では中央の比重が高められ、しかも地方の上級と下級では上級に有利な税収配分がなされた。 行政事務は下級政府ほど多く、それを執行すべく、地方、とりわけ基層政府は農民への税費負担 に依存せざるを得なくなり、さまざまな形で農民負担は増大した。その結果、農民の不満が増大し、 それに応えて負担軽減政策が「税費改革」から農業税撤廃へと打ち出された。こうした中で地方 政府の地域経済成長の方策としてとられたのは固定資産投資である。全国的には高速道路や鉄道、 空港など交通網の整備、内陸地域では工業園区の造成、都市化地域では都市建設や住宅建設によ り様々な固定資産投資が増大した。 表 3 によると、対前年比で全社会投資は 2003 ~ 2008 年で平均年率 25.86%、内、都市では 26.99%、農村では 20.15%、都市の不動産投資は 26.09% の割合で伸びている。全社会投資に占め る都市のそれの割合は、この間 82.44% から 86.06% へと年々増加し、都市の社会投資に占める不 動産投資はこの間 2 割強のシェアを占めている。この間の GDP の伸びが年率 10 ~ 11% であるこ とを考えるとそのスピードがいかに高いかが分かる。社会投資のうち都市のそれは圧倒的に高く、 その内、間の工場や都市インフラ建設と住宅投資などの不動産投資は 1/4 を占めている。表 3 都市農村全社会固定資産投資対前年伸び率とシェア (%) 全社会投資 都市の社会投資 内、不動産投資 農村の社会投資 都市の社会投資/ 全社会投資 / 都市社会投資不動産投資 1995 78.14 20.13 1996 14.46 12.30 2.14 22.18 76.67 18.31 1997 8.85 9.26 –1.18 7.49 76.96 16.56 1998 13.89 17.18 13.71 2.92 79.18 16.07 1999 5.10 5.52 13.53 3.51 79.49 17.29 2000 10.26 10.49 21.47 9.36 79.66 19.01 2001 13.05 14.41 27.29 7.71 80.62 21.15 2002 16.89 18.29 22.81 11.08 81.58 21.95 2003 27.74 29.09 30.33 21.77 82.44 22.16 2004 26.83 28.85 29.59 17.37 83.75 22.29 2005 25.96 27.22 20.91 19.47 84.59 21.19 2006 23.91 24.33 22.09 21.57 84.88 20.80 2007 24.84 25.81 30.20 19.42 85.54 21.53 2008 25.85 26.62 23.39 21.30 86.06 20.98 (注) 全社会投資、都市、不動産、農村は対前年伸び率、都市/全社会、不動産 / 都市はシェア (出所) 『中国財政年鑑(2009)』中国財政雑誌社 548 頁より筆者が計算した。 2,土地=地方政府の最大の資産 使用権譲渡 土地は都市では国有、農村では村集団などの集団所有である。農村の土地を建設用に使用する には国家が徴用し、国有に転換したのち建設用地として用途変換する。都市の土地は国有とはい え実際には地方政府が所有する。工業化と都市化の進展により、全国的に開発区造成と企業誘致 から都市開発と不動産開発へと、土地が大いに活用されることになる(7)。 ここで、地方政府にとって土地活用のうま味は以下のとおりである。1)土地譲渡収入と土地関 連の費用徴収:①土地部門の費用徴収、例えば耕地開墾費、管理費、家屋取り壊し移転費、②財 政部門の費用徴収、土地使用費、地代、③その他部門の費用徴収、例えば農業、援助、水利、交 通、郵便、文物、人防、林業部門等である。2)土地抵当の銀行貸し付けによる都市とその他のイ ンフラ投資、3)建築業と不動産業の営業税と所得税、及び耕地占用税などを含めて全部地方収入、 である。発達した地区政府財政は「予算内は都市拡張による産業税収効果、予算外は土地譲渡収入、 都市拡張は建築業と不動産業の発展に頼る」といわれるほど、土地、不動産開発に対する依存は 大きい。 表 4 に見るように、2003 年以後、地方各級財政に占める土地譲渡金収入の割合は実に 5 割に達し、 地方財政は土地財政と言いうるものになっている。地域的にみるとこうした動きは、先ず沿海地域
の工業化や都市化が進展している沿海地域から始まった。沿海地域での賃金高騰と中西部地域へ の企業進出と相まって、工業化と都市化は中西部、とりわけ大都市周辺地域へと波及しつつあり、 これによって都市周辺と純農村地域との経済格差が拡大している。 表 4 土地譲渡金収入の地方本級収入に占める比重 単位 : 億元 譲渡金総収入 財政地方本級収入 % 2001 1295.89 7803.30 16.6 2002 2416.79 8515.00 28.4 2003 5385.11 9849.98 54.7 2004 5894.14 11893.37 49.6 2005 5505.15 15100.76 36.5 2006 7676.89 18303.58 41.9 2007 11947.95 23572.62 50.7 (出所)唐在富『中国土地制度創新与土地税財体制重構』経済科学出版社 159 頁 3,基層政府の財政逼迫、更に、農民への負担の押し付けから「税費改革」へ 分税制は地方政府の財政基盤を弱め、地方各級財政は中央財政からの移転支給(日本的には補 助金や交付金)への依存を深めるとともに、地方各級の政府間財政では「財権は上へ、事権は下 へ」と言われる上級が財政権限を握り、下級に行政事務を押しつける傾向が強まった。また、中 央からの移転支給は地方の各級の間で様々の控除を受け、基層政府の取り分は少なく、移転支給 では一般財源に組み入れることができる交付金よりも所謂「ひも付き」の使途を特定した「補助金」 の割合が多く、それらに対しては地元負担もあることによって、基層の県・郷級財政は逼迫し、赤 字が累積していった。基層政府はやむなく様々な名目で住民からカネを採りたてる「三提五統」や「乱 収費、乱罰款、乱集資」に走ることになる。こうした動きは農民の抵抗を呼び、様々の大衆行動 が発生し、その結果、「税費改革」から農業税免除へと農民負担の軽減政策が急速に採られていく。 こうした中で県級鎮財政は「飯を食う財政」(吏員の人件費しか手当てできない財政)と言われる ほどにまで逼迫し、末端の郷鎮政府は組織や人員を簡素化せざるを得ない状況に追い込まれた。 他方、急速な経済成長の中で都市と農村の経済格差が拡大し、所謂「三農」問題が顕在化し、 それに対して「社会主義新農村建設」が具体化されるようになると、農村の生産・生活インフラ整備、 公共サービス向上、生産や生活面での補助金のための資金が農村部に投入されるようになる。基 層政府は地域の経済・経営主体としての役割から公共サービス提供者へと転換を迫られている。 4,地方財政のスリム化と近代化・効率化 農村既存財政の危機と基層政府の公共サービス提供者への役割転換の政策を受けて、採られて いるのが「農村総合改革」の名の下での地方財政のスリム化と上からの近代化、合理化、効率化
である。これまでのところ、「農村総合改革」の主な課題としては郷鎮機構改革、農村教育改革、 県郷財政管理体制改革が具体化されつつある(8)。 郷鎮レベルでは機構や人員の簡素化が図られるとともに、財政面では農業税撤廃を承けて独自 の徴税機構を撤廃し、「郷財県管郷用」という郷の財政を県が管理し、郷のために使用するという、 財政管理権の研究への引き上げが行われている。これは基層政府組織の独自性をそぎ、郷鎮級を 県級の出先機関化するものである。 県レベルでは元々省―地区(又は地級の市)―県(または県級の市)の二級財政であったものを「省 直管県」(省級が直接県級財政を管理する)や、「強県拡権」(県に地級市と同等の経済権限を付 与する)モデルケースが普及され、地方政府間財政では上下の合理化、近代化が図られつつある(9)。 一旦下放された権限は再度引き上げられ、「垂直管理」が再度強化された。 財政の流れが変わり、中央からの財政移転支給をテコに農村の近代化、地域間および都市との 格差是正を図るべく、そのための上からの近代化、効率化と見るべきである。このことによって地 方統治のあり方も変わってくる。
七、地方政府の職能転換とそれに伴う諸問題―まとめに代えてー
1,地方政府の職能転換 地方政府の職能転換の筋道は以下のようである。 第一に、地方行財政は請負方式の行政的分権から、税種によって財源を区分する経済的分権 へと転換したが、地方政府間関係でみると、省級以下では依然として行政的分権の手法が採ら れていた。そのため上級政府の下級政府への財政負担の転嫁「財権は上へ、事権は下へ」により、 基層財政はひっ迫し、住民負担の増大に結果した。「税費改革」から「農業税撤廃」によって農民 負担への転嫁の道が閉ざされると基層行財政は立ち行かなくなり、新たな対応を迫られることに なった。工業化、都市化が進む地域では地方政府は都市経営、土地財政によって依然として地域 経営主体の道を採ることもできるが、純農村地帯ではその道は選べない。 第二に、市場経済化の進展によって、統一的市場圏は拡大し、企業経営は広域化し、資本は各 級行政県域を越えて流動化した。従来の「属地化」経営の条件は少なくなり、地方政府はこうし た条件に適合した企業との関係を再構築しなければならなくなった。 第三に、地域間・産業間経済格差が拡大し、農村の相対的貧困化が進み、格差是正がゆるがせ にできない段階に達した。農業を底上げし、農民所得を増大させ、農村の居住環境を引き上げる ことが最重要の政策テーマになり、農業の産業化や農村の近代化を目指す「社会主義新農村建設」 が提起され、農村の生産・生活インフラ整備や扶貧、教育、医療、福祉サービス向上のための中 央からの財政投入に力がいれられるようになった。 第四に、基層財政の逼迫のもとで、農村の公共インフラ整備や公共サービス向上の要請を承けて、 中央からの地方への財政移転支給をテコに、地方行財政の上からの近代化、合理化に適合する地 方行財政のスリム化と「垂直管理」の強化に向けての舵が切られた。2,諸問題 第一に、省級以下の地方政府間関係での「財政請負」から「経済分権」の過程が、県級に対す る省級の直接管理、郷鎮級の研究の出先機関化へと上下関係の短縮化・スリム化と中央政府の補 助金・交付金をテコとする上からの「垂直管理」に強化に転換したことである。この方向はこれま で図られてきた村レベルでの村民自治の実践とその郷鎮レベルへの引き上げとは相反する。また、 現在、地方政府に提唱されているのは、地域経済発展の直接的担い手から地域住民のための公共 財・公共サービスの提供者への職能転換である。農業税の廃止によって財政の自律基盤が弱まり、 交付金・補助金依存が強まった。上からの資金をテコに農村の行財政の職能を転換し、それを通 じて基層政府機能を簡素化し、「垂直管理」を強化し、農村統治を近代化しようとするものである。 果たして、地方の団体自治や住民自治の拡大なしに、地方の統治主体が如何に育つのか不明である。 基層政府の機能を充実させることなしに住民の生活条件の改善・向上が図られるのかも不明であ る。 第二に、地方政府の都市経営や土地財政は基本的には地方政府の直接地域経営主体的性格を引 き継ぐやり方である。地方政府は都市の国有土地の実質的管理者であり、土地使用権譲渡の独占 的経営者である。農村の集団所有土地の所有主体である村集団は集団としての実態は不明であり、 むしろ基層政府の出先機関的性格が強い。集団所有の在り方は個々の農民の持分権を前提にした 集団所有ではなく、それを前提にしない「総有」であり、農民の請負土地の土地利用権はされて はいない。農村の土地の非農業的利用の拡大と農村住民の多就業形態化の進展に従って、農村の 土地利用形態は複雑化し、農民の利害は錯綜してきた。農用地の徴用をめぐっては、徴用価格の 査定、集団と農民との補償の取り分、国有土地の使用権譲渡(「出譲」)をめぐっては、地方政府 と開発業者や不動産業者、誘致企業との癒着や農民からの低価格の半強制的土地取り上げ、低補 償などの事例は枚挙にいとまがない。農村の土地が集団所有であることは絶対地代の消滅と差額 地代の帰属の調整により、コスト部分を低減することができ、その意味では生産や開発にとってプ ラスである。しかし、依然として強固な県―郷鎮―村の行政的隷属関係と基層の党や政府の「父 愛主義」的体質によって、集団の主体としての農民の権利は保障されない。土地徴用に対する不 十分な補償と「土地なし農民」問題の頻発は政府機能転換の難しさと上からの近代化方式の難し さを示している。 第三に、地方各級政府の事務権限と財政権限の対応関係はまだまだ未整備である。各級政府間 で職掌事項による事務分担、その実施を保証するための自主財源の拡充とそれを補う交付金・補 助金の体系形成への道はまだ遠い。東面中央政府からの移転支給の果たす役割が大きい。各級政 府間で財政と事務のバランスを図るには、地方政府間関係は今なお上下関係であり、指導・被指 導は牢固としている。5 級の行政階層はあまりにも多すぎる。地方政府間関係を垂直関係から水平 関係に転換するには、中央から基層までの 5 段階の行政階層構造と上級と下級との関係、上級幹 部が下級幹部の業績評価と人事を行う制度、「人大」、「政協」などの立法や監督機能の在り方、直 接選挙の県・郷鎮レベルへの引き上げ問題などが俎上に上らざるを得ないと思われる。
注 (1) 各級行政区画数は 2010 年の数字。中華人民共和国国家統計局編『中国統計年鑑(2011)』中国統計出版社 3 頁 (2) 「条条」「塊塊」関係に関しては、周振超著『当代中国政府“条块关系”研究』天津人民 ] 出版社 2009.3 32 頁以下に拠った。 (3) 段階区分については、拙稿「中国経済の現局面―『小康社会』の建設はどこまできたか」『経済』No.134 2006.1 を参照されたい。 (4) 「中国的特色のある社会主義」及び 「小康社会の全面建設」 については、拙稿「『中国的特色のある社会主義』 の理念と現実」『日本の科学者』Vol.44 No.3 2009.3 及び前掲「中国経済の現局面―『小康社会』の建設は どこまできたか」を参照されたい。 (5) 中国の財政を行政的分権から経済的分権への移行とする考え方とその内容は、王玉凯等著「中国行政体制改 革 30 年回顾与展望』人民出版社 2008.11、譚建立編著『中央与地方財権事権関係研究』中国財政経済出版社 2010.4 に従う。 (6) 財政支出区分と項目については、前掲王玉凯等著による。 (7) 都市開発と土地経営については、周黎安『転型中的地方政府―官員激励与治理』格致出版社 2008.12 「9.5『企 業経営』から『都市経営』へ」298 ~ 306 頁による。 (8) 「農村総合改革」については、拙稿「中国における『社会主義新農村建設』と『農村総合改革』」『桜美林論考 桜美林エコノミックス』創刊号 2010.3 を参照されたい。 (9) 馬斌著『政府間関係:権力配置与地方治理―基于省、市、県政府間関係的研究』浙江大学出版社 2009.4 は典 型的な「省直管県」方式を分析したものである。 参考文献 1,易重華著『中国地方政府転型』中国社会科学出版社 2008.5 2,何鮮明『市場化進展過程中的地方政府行為逻辑』人民出版社 2008.12 3,周黎安『転型中的地方政府―官員激励与治理』格致出版社 2008.12 4,馬斌著『政府間関係:権力配置与地方治理―基于省、市、県政府間関係的研究』浙江大学出 版社 2009.4 5,汪玉凯等著『中国行政体制改革 30 年回顾与展望』人民出版社 2008.11 6,周振超著『当代中国政府“条块关系”研究』天津人民 ] 出版社 2009.3 7,欧陽日輝『宏観調控中的中央与地方関係』中国財政経済出版社 2008.6 8,唐在富著『中国土地制度創新与土地財税体制重構』経済科学出版社 2008.7 9,賈康・超全厚編著『中国経済改革 30 年 財政税収巻 1978―2008』重慶出版社 2008.5 10, 賈康・超全厚編著『中国財税体制改革 30 年回顧与展望』人民出版社 2008.11 11, 譚建立編著『中央与地方 財権事権関係研究』中国財政経済出版社 2010.4