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中学生の家庭学習の類型化およびその特徴に関する研究 -自己調整学習の観点からの検討-

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(1)平成19年度 学位論文. 中学生の家庭学習の類型化および その特徴に関する研究 一自己調整学習の観点からの検討一. 兵庫教育大学大学院. 学校教育研究科 学校教育学専攻 教育内容・方法開発コース. MO6038C 杉田 隼.

(2) 中学生の家庭学習の類型化およびその特徴に関する研究 一自己調整学習の観点からの検討一. 目 次 問題・・・・・・・・・・・・… …・…・………・…………・1 1.家庭学習の重要性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一1. 2.本研究における「家庭学習」の定義・一・・・・・・・・・・・・・・・・… 2. 3.自律的な学習を考える観点としての「自己調整学習」・… 一2. 4.自己調整学習における「メタ認知」「動機づけ」 「行動」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 3 (1)「メタ認知」・… 一・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一… 3 (2)「動機づけ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一・・・・… 5 (3)rそ「ナ動」・・。・9。・。。・・・・・…. 。・・・・・・・・・・・・・・…. 。・・…. 。・・8. 5.家庭学習についての先行研究… 一一・… 一・・・・・… 一… 9 (1)教育心理学分野における先行研究・・・・・・・・… 一・・・・… 9 (2)調査報告・・一一・・一・一・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一・・10. ①「メタ認知」要因… …・・…・…・… 一…・・・… …・11 ②「動機づけ」要因・…・一… 一・・・・・・・・・・… 一・… …13. ③「行動」要因・…一… …・…… …・・・・・・… …・… 14. 6.調査報告にもとつく家庭学習における 自己調整学習の問題点・・… 一・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 14. (1)動機づけの自律性…一…………・一・・……・・…15 (2)メタ認知の活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 15. 7.学習スタイルの特徴を検討することの必要性・・…・・・… 15 8.尺度について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… ’0… ”●●●●●”16.

(3) 方法・・・・… …・… …・・・・・・・… …・・・・・・・・… 19 1.調査対象者・・・・・・・・・・・・… 一・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一・・19. 2.調査時期・・・・… 一・・・・・・・・・・・・… 一… 一・・・・・・・・・… 19. 3.調査内容… 一・・●’.●”.●’. ’’”●’ .●. ’●’●”.’●19. (1)「メタ認知」(メタ認知的方略尺度)・・・・・・・・・・・・・・・・… 19. (2)「行動」(認知・リソース方略尺度)・・・・・・・・・・・・・・… 19. (3)「動機づけ」(中学生・高校生用の学習動機づけ尺度)・20. (4)中学生が考える家庭学習を行なう上での 問題点とその解決策・・・… 一・・… 一・・・・・… 一・・一・・21 4.調査方法・・…・・…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 21. 結果と考察・…… …・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 22 1.分析対象者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 22. 2.尺度の検討・一・… 一・・… 一・・・・・・… 一・・・… 一… 一・22 (1)「メタ認知的方略尺度」・・・・・・・・・… 一・・・・・・・・・… 一・22. (2)「認知・リソース方略尺度」・・・・・・… 一・・・・・・・・・・・… 25. (3)「中学生・高校生用の学習動機づけ尺度」・・・・・・・・・・・… 28. 3.「メタ認知」「行動」「動機づけ」にもとづいた. 家庭学習スタイルの類型化・…・・……・・…・… …一・32. 4.各家庭学習スタイルのレーダーチャートについての考察・34 5.各学年における家庭学習スタイルの特徴…… …・・・… 40. (1)1学年における家庭学習スタイルの特徴…・・…・…・・40. (2)2学年における家庭学習スタイルの特徴…・・………42 (3)3学年における家庭学習スタイルの特徴・…… …・… 45 6.学年間における家庭学習スタイルの人数(割合)の推移・一48 (1)低プランニングスタイル・一… 一・・一・・・・・・・・・… 一・49.

(4) (2)高自己調整的スタイルと理解度重視スタイル・一一一・・50. (3)友人頼りスタイルと低自己調整的スタイル・・…… …50 7.判別分析による家庭学習スタイルの検討・… ……・…・・51 (1)判別分析の的中率・・・・・・… 9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 54. (2)第1ベクトルにおける各下位尺度・・・・・・・・・・・・・・・・… 54. 討論・・…・・……・……… …・……・・……58 1.結果と考察について・… ……・…・・・・… …・・…・…58 (1)家庭学習における「メタ認知」「行動」「動機づけ」・・… 58. (2)家庭学習スタイルの移行について……・…・・……・59 2.自己調整的な家庭学習に向けての本研究からの提言・・一・60. (1)低自己調整的スタイルから友人頼りスタイルへ…・…60 (2)友人頼りスタイルから低プランニングスタイルへ・・… 61. (3)低プランニングスタイルから理解度重視スタイルヘ…62 (4)理解度重視スタイルから高自己調整的スタイルへ・・…63 (5)判別分析の結果にもとつく家庭学習へのアプローチー・64. 3.残された課題…・……・・……・・… …・…’…・’…66 4.これからの家庭学習に関する研究について・……・…・・67 要約・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 68. 引用文献および引用調査報告・・・・・・・・・・・・・・・・… 73 附記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 77. 巻末資料・・・・・・・… …・一・・・・・・・… ’… ”●●’…78.

(5) 問題 本研究の目的は、自己調整学習の観点から中学生の家庭学 習を「メタ認知」「行動」「動機づけ」で捉え類型化すること. により、個々人の家庭学習の様相の特徴を検討していくこと である。また得られた知見をもとに、より自己調整的な家庭 学習へのアプローチについて考察していく。. 1.家庭学習の重要性. 文部科学省(2008)がこれから求められるカとして掲げて いる「確かな学力」は「知識や技能はもちろんのこと、これ に加えて、学ぶ意欲や自分で課題を見付け、自ら学び、主体 的に判断し、行動し、よりょく問題解決する資質や能力等ま で含めたもの」である。これはまさに自律的に学習すること の必要性を強調しているといえる。社会に出てから必ずしも 学校教育のように誰かが教えてくれたり、学習するための教 材が準備されていたりするわけではない。主体的に課題を理 解し、解決の手立てを考え、学習していかなければならない。 藤沢(2002)は学校教育が自律:的な学習を支援していくこ. との必要性に言及し、その中で家庭学習が果たす役割の重要 性を以下のように指摘している。「生涯学び続けるカを育て. ることを目標とした学校教育は学習者を独り立ちさせてい くようなものでなければならない。もちろん、小学校低学年. のうちは教師が子ども達の学習に対し全面的に援助してい く必要がある。ただ、小学校高学年、中学校と校種が上がる につれてやはり子ども達自身で課題を設定し、計画し、学習. していける機会を教師が作り自律的に学習する力を育てて 1.

(6) いくことが望まれる」。「教育がうまくいっているかどうかは、. 家庭学習の時間に(中略)自発的な学習が活発におこなわれ ているかどうかに、現れてくる」という前提のもとに「家庭 でどのような学習をしているかということが、教育の成果を 考える時に非常に重要な問題」と指摘し、家庭学習が自律的 な学習の重要な指標としている。家庭学習はまさに自律的に 学習する必要がある場面である。よって、学校教育には学校. での自律的な学習とともに家庭学習を支援していくことが 求められる。. 2.本研究における「家庭学習」の定義. ここで本研究における家庭学習の定義について述べる。本 研究では家庭学習を「学校における学習に対して家庭場面で の学習」として位置づけている。学校の授業場面以外での自 律的な学習場面として放課後の教室や図書館、学習指導室、 塾の自習室など様々な場面が考えられるが、先述したように 主な自律的な学習場面として家庭が考えられるため「学校に おける学習に対して家庭場面での学習」として位置づける。 また、家庭学習の内容として本研究では狭義に「学校におけ る教科学習に関連する学習」とする。家庭では学校の学習内 容以外の様々な学習がおこなわれているが、本研究では学校 の授業とのサイクルも考え「学校における教科学習に関連す る学習」に焦点を当てる。. 3.自律的な学習を考える観点としての「自己調整学習」. 教育心理学において自律的な学習は「自己調整学習」とし て1980年代の半ばから研究されてきた(Zimmerman,2001)。. 自己調整学習とは「自分自身の学習過程の中で、メタ認知的 2.

(7) に、動機的に行動的に積極的な関与者であるその程度に応じ て、自己調整する」学習である(Zimmerman,2001)。ジマーマ. ン(Zimmerman,2001)は自己調整学習の定義について、研究. 者の理論的な見方によって異なるとしながら共通する特徴 として以下の3つの点を挙げている。第1に、「学習してい るときの自発的フィードバック・ループ」である。これは学 習者たちが「自分たちの学習方法、方略の効果をモニターし、. ある学習方略から他の方略に取り換えるような、自己認知の 内面的変化から行動の外面的変化に及ぶ多様な方法で、フィ ードバックに反応する過程」であり、先述の定義でのメタ認 知にあたる。第2に、「どうやって、なぜある自己調整過程、. 方略、反応の使用を選択するか」であり、これは動機づけを 指す。第3に、「学力を向上するための特定の過程、方略、 あるいは反応の意図的な使用」であり、これは行動を指す。. 本研究では自己調整学習を、諸理論的立場で共通するこの3 つの特徴「メタ認知」「動機づけ」「行動」で捉え、家庭学習 を検討していく観点とする。 4.自己調整学習における「メタ認知」「動機づけ」「行動」. 「メタ認知」「動機づけ」「行動」に関する研究を概観しな がら本研究におけるそれぞれの定義を述べる。 (1)「メタ認知」. 「メタ認知」とは、「学習者が、学習過程の様々な段階で、. 計画を立て、自己モニターし、自己評価している」ことを指 す(伊藤・神藤,2003)。岡本(2001)によると、メタ認知はメタ. 認知知識とメタ認知制御が相互に関連しあいながら認知活 動を統制する過程である。メタ認知知識とは「それぞれの認 δ.

(8) 知活動にどのような要因が影響を及ぼすのかについての知 識や、それぞれの要因や方略がいつ、どのように影響するの かについての知識」である(岡本,2001)。またメタ認知制御 とは「活動の計画立案(プランニング)、認知活動の監視と制. 御(モニタリング)、そして、認知活動の評価」を指す(岡 本,2001)。メタ認知知識とメタ認知制御および認知活動との サイクルをFigure.1に示す。. メタ認知 メタ認知制御 縁. メタ認知知識. E認織澱勢のづ夢ンづ轡. Eど⑳ような蔓鵬や欝鰭が @影響するか・力鶏蒼,いつ,εのように. ーうン礁ング1・認鰯蓉灘的撮記之纏欝. @簸鶏す恕讃よいのか. ォ瓢鮒ング〉. Figure.1 メタ認知プロセス(岡本,2001). 自己調整学習の調査研究の中でメタ認知は主に学習方略 に包含されて検討されてきた。学習方略とは「学習の効果を 高めることをめざして意図的に行う心的操作あるいは活動」 である(辰野,1997)。佐藤・新井(1998)は自己調整学習の研究. を概観し自己調整学習方略がメタ認知的方略、認知的方略、 4.

(9) および外的リソース方略に大別できるとし、小学生および中 学生を対象に学習方略使用尺度の作成を行っている。メタ認 知的方略とは、「学習の進め方を自己の状態に合わせて柔軟 に変更することによって学習を促進する」柔軟的方略と「学. 習計画を立ててから学習に取り組むことによって学習を促 進する」プランニング方略から構成される学習方略である。. このメタ認知的方略はメタ認知を構成するメタ認知知識と メタ認知制御を包括している。たとえば柔軟的方略の「勉強. のやり方が自分に合っているかどうかを考えながら勉強す る」という項目は「自分に合っているかどうか」モニタリン グ(メタ認知制御)し、そこから得られたメタ認知知識によっ. て再びメタ認知制御を働かせる、という項目になっている。 よって本研究ではメタ認知的方略を、「メタ認知」を検討す る観点とする。 (2) 「動1幾づけ」. 「動機づけ」とは、「学習者が、自分自身を、有能さ、自 己効力、自律性を有するものとして認知していること」を指 す(伊藤;・神藤,2003)。自律的で持続的な学習を行なうには内. 発的動機づけ(伊藤・神藤,2003)や多様な動機づけ(岡田・中. 谷,2006)を維持・向上しておくことが望ましい。自己調整学. 習の動機づけとしてこれまで自己効力感(たとえば伊藤・神 藤,2003)、達成目標(たとえば、佐藤・新井,1998)などが扱わ. れてきた。本研究では家庭学習というより自律的な動機づけ. が求められる場面を扱うことから自己調整学習の動機づけ 側面として自己決定性理論による動機づけを扱う。自己決定 性理論はDeci&Ryan(1985)によって提唱された理論である 5.

(10) (速水,1995)。自己決定性理論では、これまで背反的に扱わ. れてきた外発的動機づけと内発的動機づけが自己決定性 (「自分の欲求の充足を自ら選択する」度合い、自律性を指 す(速水,1995))によって連続性を持つとする理論である。具. 体的には、自己決定性によって“必発的動機づけ”“取り入 れ的動機づけ”“同一化的動機づけ”b‘内発的動機づけ”と動 機づけが分類される (速水,1995)。 “瞬発的動機iづけ”が. 最も自己決定性が弱く、“取り入れ的動機づけ”“同一化的動. 機づけ”となっていくにつれ自己決定性が強くなっていき、 最も自己決定性が強い動機づけが“内発的動機づけ”である。. 以下に自己決定性理論の“外発的動機づけ”“取り入れ的 動機づけ”“同一化的動機づけ”“内発的動機づけ”について それぞれ璋べていく。. 最も自己決定性が弱い外発的動機づけとは「親や教師に怒 られるから勉強する」といった学習者自身が学習しようと意. 思決定したわけでは全くない外圧からによる動機づけであ る。. 次に自己決定性が弱い動機づけは取り入れ的動機づけで あるが、この「取り入れ1とは「子どもが親の要求を自分自 身のものと見なして、その通りに振る舞う場合に生じる」 (笠井,1999)という防衛機制の一種から由来している。具体. 的には「不安だから勉強する」といった動機づけである。つ. まり取り入れ的動機づけとは学習それ自体が目的ではなく あくまで消極的ではあるが外用的動機づけと比べ学習する ことへの要求が内面化され学習行動を自己決定しつつある 動機づけといえる。 6.

(11) 取り入れ的動機づけより自己決定性が強くなると同一化 的動機づけとなる。これは「自分にとって必要であるから学 習する」といった、学習することを自分の価値とした動機づ けである。同一化的動機づけは学習そのものが目的ではない. が取り入れ的動機づけと比べ学習をおこなうことへの自己 決定性が強いと言える。. そして最も自己決定性が強い動機づけとして内発的動機 づけがある。内発的動機づけは学習そのものが目的であり、. 自らの意志によって学習が始発することから自己決定性が 最も強いと言える。. 自己決定性理論における外発的動機づけから内発的動機 づけ動機づけまでの連続性は隣接する動機づけとの相関に よってこれまでの調査研究において確認されている(速水・ 田畑・吉田,1996)。しかし、日常の学習場面において単一の. 動機づけだけが働いているとは考えがたい。例えば受験のた めに学習していている学習者は「受験だから仕方がない」と いう取り入れ的動機づけが働くのと同時に「将来のため」と. いう同一化的動機づけも働いていることは充分に考えられ る。速水(1995)も個人内にはドミナントな動機づけとそれに. 隣接する動機づけもかなり含まれている可能性を指摘して いる。. 岡田・中谷(2006)はこの複数の動機づけから構成される動. 機づけを個人の“動機づけスタイル”ととらえ、大学生を対 象にその動機づけスタイルの類型化をおこなった。この研究 は、動機づけ研究だけでなく学習活動全体を個人のスタイル. としてアプローチする自己調整学習の研究においても大変 7.

(12) 示唆に富むものと考えられる。 (3)「行動」. 「行動」とは、「学習者が、学習を最適なものにする社会 的・物理的環境を自ら選択し、構成し、創造していること」 を指す(伊藤・神藤,2003)。実際に課題に取り組んでいる際の. 認知的活動から、学習を行うために机を整理したり、教科書 や参考書などを揃えたり、あるいは家族に協力を依頼するな どの外的リソースを利用した活動といった、学習を効果的・. 効率的に行うための直接的な学習行動から間接的な学習行 動までを含む。. 学習を効果的・効率的に行うための直接的な学習行動から 間接的な学習行動は先述の佐藤i・新井(1998)の“認知的方略”. “作業的方略”“人的リソース方略”にあたると考えられる。. 認知的方略とは、「勉強するときは、内容を自分の知ってい る言葉で理解するようにする」といった学習者の認知的な活 動によって学習を効果的・効率的におこなう学習方略である (佐藤・新井,1998)。作業的方略とは「勉強するときは、参考. 書や事典などがすぐ使えるように準備しておく」といった学 習に必要な物理的環境を整える学習方略と「勉強で大切なと ころは、くり返して書いたりしておぼえる」といった作業を 中心とした学習方略を包括した学習方略である。そして人的 リソース方略とは「勉強でわからないところがあったら、友 達に勉強のやり方をきく」といった社会的・人的資源を活用 した学習方略である。. 本研究では、学習を効果的・効率的に行うための直接的な 学習行動から間接的な学習行動を包括した佐藤・新井(1998) 8.

(13) の3つの学習方略“認知的方略”“作業的方略”“人的リソー. ス方略”を家庭学習における「行動」を検討する際の観点と する。. 5.家庭学習についての先行研究. 家庭学習においては「メタ認知」「動機づけ」「行動」のい. ずれも必要となってくる。例えば、「宿題だからやる」とい. った撃発的動機づけによる家庭学習でも自律性は低いもの の「動機づけ」は存在している。「メタ認知」を働かせて効 果的に宿題に取り組む学習者は存在するだろうし、実際に取 りかかる点においては「行動」要因が全く機能していないと. は言い難い。問題は自己調整学習の各要因がどの程度機能的 に働いているか、ということである。 (1)教育心理学分野における研究. それではこれまでの自己調整学習に関する研究において 家庭学習はどのように扱われてきたのだろうか。藤沢・市川 (2002)は生涯にわたる自律的学習者の育成ということは、学. 校教育の目的の一つ」であり「自分から学習していくことの 出発点は家庭学習である」とし、自律的な学習の出発点とし て家庭学習の重要性を述べている。しかし一方で、「家庭学 習のあり方までも視野に入れたような教育心理学的研究は、 必ずしも充分に行われてきたとは言えない。」と、これまで. 教育心理学の研究において家庭学習があまり扱われてきて いないことを認めている。藤沢・市川(2002)が指摘している. ように教育心理学において家庭学習を扱った研究はほとん ど見当たらず、ましてや家庭学習を自己調整学習の観点から 検討した研究は筆者の知るところ見当たらない。しかし、先 9.

(14) 述したように、また藤沢・市川(2002)が述べているように、. 自律的な学習を育成していく上での家庭学習は重要である ことから家庭学習を自己調整学習の観点から検討していく 必要がある。 (2)調査報告. 家庭学習に関する調査報告としてベネッセ教育研究開発 センター(2001)が行った「学習に関する意識・実態調査」な どがある。全国3地域[大都市(東京23区)、地方都市(四国の 県庁所在地)、郡部(東北地方)]の中学2年生(2,503名(各地域. から800名前後))を対象に行なわれたこの調査は自己調整学 習という観点からは実施されていない。しかし「メタ認知」 「動機づけ」「行動」の観点を含んだ質問項目が複数見受け. られる調査内容となっている。以下の表はそれぞれの観点で まとめた質問項目である。. 10.

(15) ①「メタ認知」要因 Table.1 「メタ認知」要因に関する質問項目・回答および回答の割合 質問項目. 回答. 割合. あなたは勉強につい. 上手な勉強の仕方が. 68.8%. ト、次のように思う. 墲ゥらない. 回答形式・備考 15項目中。. 。数回答形式. アとがありますか 努力. 97.4%. 5段階評定。「と. 良い成績に大切だと. 上手な勉強法. 95.6%. トも大切」「まあ. vうこと. 授業をしっかり聞く. 96.5%. ワあ大切」の合 v。. 家では、どんな勉強. 英単語を繰り返し書. フ仕方をすることが. 「て覚える. スいですか. 漢字を繰り返し書い. 76.8%. 全12項目。5段 K評定。「よくす. 75.7%. 驕v「時々する」. フ合計。. ト覚える ①市販の要点整理な. 27.4%. ヌを使う. あなたの勉強の仕方. ①自分で整理しなが. 69.1%. 分類するとすれ 逡ラ強する. 全12組。一対比 r法。. ホ、 どんなタイプに. ②毎日こつこつ勉強. ネると思いますか。. キる. 27.3%. ッじ番号が一対 フ質問項目とな. ②試験前にまとめて. 69.8%. ラ強する ③できるだけ考えよ. 27.3%. 、とする ③できるだけ暗記し 11. 69.8%. チている。.

(16) 「努力」と並んで「上手な勉強法」が「よい成績に大切だ と思う」要因として選択されていたことから中学生が家庭学 習をおこなう際、ある程度メタ認知を働かせた学習が必要で あることを意識していることがうかがえる。また、「市販の 要点整理などを使う」よりも「自分で整理しながら勉強する」. 傾向にあることからメタ認知的な学習方略を強く働かせた 自己調整学習が行なわれているように思われる。しかし、「毎. 日こつこつ勉強する」よりも「試験前にまとめて勉強する」. 傾向にあることからメタ認知を働かせた自己調整学習はあ くまで習慣ではなく試験前の一時的なものである可能性が 考えられる。また「できるだけ考えようとする」よりも「で きるだけ暗記しようとする」傾向であることから「なぜそう なるのか」といった疑問を抱く前にそのまま覚えてしまおう という学習習慣がうかがえる。歴史学習を扱った研究で、メ タ認知的学習方略が「なぜそうなるのか」といった疑問生成 を促し、それによって知識の有意味化および学習への動機づ けを喚起することが明らかとなっている(進藤,2002)。この. ような家庭学習の習慣がメタ認知的学習方略の使用場面を 減らし、知識の有意味化および教科学習への動機づけを低減 させてしまうことが予想される。. 12.

(17) ②「動機づけ」要因 Table.2 「動機づけ」要因に関する質問項目・回答および回答の割合 割合. 回答形式・備考. 学校の宿題. 84.5%. 全8項目。複数回. 学校の授業の復習. 42.0%. 嚔ツ。. 出された宿題をき. 61.7%. 全11項目。. 質問項目. 家での勉強の種類. 回答. 家での勉強の様子に. ソんとやっていく. ツいてうかがいま. 家族に言われなく. キ。. トも自分から進ん. uあてはまる」「ま 59.1%. ??トはまる」の. ㈹v. ナ勉強する 自分で興味を持っ. 91.3%. スことを、学校の. ラ強に関係なく調 ラる. 家族に言われなくても進んで勉強する中学生が過半数を 超えており、また学校の勉強に関係なく自分から興味を持っ. て調べる中学生がほとんどであるから自律的に家庭学習が 行なえているものと考えられる。しかし、同時に家での勉強 の種類で「学校の宿題」が多くを占めていることから自分か ら家庭学習に取り組んでいてもあくまで「宿題」という与え. られた課題に限った家庭学習をおこなっている側面も伺え る。. 13.

(18) ③「行動」要因 Table.3 「行動」要因に関する質問項目・回答および回答の割合 質問項目名. 割合. 回答. 良い成績に大切だ. 上手な勉強法. 95.6%. ニ思うこと. 授業をしっかり聞く. 95.6%. 家族の協力. 49.8%. 回答形式・備考 5段階評定。 uとても大切」「まあ. ワあ大切」の. ㈹v 英単語を繰り返し書. 家では、どんな勉. 「て覚える. ュの仕方をするこ. 漢字を繰り返し書い. ニが多いですか. ト覚える. 76.8%. 全12項目。5段階評 閨B. 75.7%. uよくする」「時々す. 驕vの合計。. 教科書や参考書を整. 9.7%. 揩オて自分のノート. 家庭学習という文脈の中では「家族の協力」が重要である (前原・金城,2001)が、半数の中学生は重視していない傾向に. あった。また、繰り返し書くといった作業を中心とした学習 方略が多く使用されていることがうかがえる。これは学習方. 略に対する有効性・コスト・好みの認知を調査した佐藤 (1998)の結果と一致する。一方、オリジナルのノート作成を. 通した思考の整理を促す学習方略はあまり使用されない傾 向にある。. 6.調査報告にもとつく家庭学習における自己調整学習の問題 点. ベネッセ教育研究開発センター(2001)の「学習に関する意 14.

(19) 識・実態調査」以外にも「メタ認知」「動機づけ」「行動」の 観点を含む県単位(福島県教育センター,2007;広島県教育委 員会,2004;宮城県教育委員会,2005)そして市町村単位、学校. 単位(小新中学校,2004)の調査があるが、共通して以下の点. が自己調整学習の観点から見た家庭学習における問題点と して挙げられる。 (1)動機づけの自律性. 宿題やテストは「やらなければならない」という性質の課 題であることから外事的・取り入れ的動機づけといった自律 性の低い動機づけに偏っているものと考えられる。 (2)メタ認知の活用. 反復練習が主な学習方略となっていること、また学習の仕. 方がわからないことから使用している学習方略のバリエー ションが少ないことやどのようにして学習するかといった プランニング方略を含むメタ認知的学習方略が活用できて いないものと考えられる。. 7.学習スタイルの特徴を検討することの必要性. 調査の結果から上に挙げたような家庭学習の問題点がう かがえる。しかし自己調整学習の観点から家庭学習を検討す る際、これらの調査結果および結果の検討方法には学習者の 学習特性を把握できないという制約がある。例えば、ベネッ セ教育研究開発センター(2001)の調査結果の「動機づけ」側. 面では自ら進んで学習に取り組む中学生が多かったが、これ らの中学生すべてが自分で学習内容を整理していく「メタ認 知」側面でみられた傾向を持っているかどうかはわからない。. ある中学生は自ら進んで学習に取り組みなおかつどのよう 15.

(20) に学習していけばいいか考えながら家庭学習をおこなうか もしれない。しかし一方で白ら進んで学習に取り組んでみた. もののどのように学習していいのかわからずとまどってし まう中学生がいることも十分考えられる。つまり各側面にお いて全体的な傾向については検討できるが、個々人の家庭学 習の様相を複合的には検討できないのである。 岡田・中谷(2006)が、個人内において複数の動機づけが学習. に関っているという実際の学習場面に即して学習者の動機 づけを検討したように、自己調整学習という観点からみた家 庭学習においても「メタ認知」「動機づけ」「行動」という要. 因が実際の学習に複合的に関わっていると考え、検討してい くことが望ましいと考えられる。このことから本研究におい ても「メタ認知」「行動」「動機づけ」という観点から学習者 の“ w習スタイル”を検討していく必要がある。. 8.尺度の検討. ところで、本研究では「メタ認知」「行動」「動機づけ」を. 測定する尺度として「メタ認知」を測定する尺度として学習 方略使用尺度(佐藤・新井,1998)の下位尺度「メタ認知的方略 尺度」を、「行動」を測定する尺度として学習方略使用尺度(佐 藤・新井,1998)の下位尺度「認知・リソース方略尺度」、「動. 機づけ」を測定する尺度として中学生・高校生用の学習動機 づけ尺度(速水ら,1996)を用いる。ここではこれらの尺度に ついて検討していく。. 「メタ認知」を測定する尺度として学習方略使用尺度(佐 藤;・新井,1998)の下位尺度「メタ認知的方略尺度」を用いる。. この「メタ認知的方略尺度」は先述したように、佐藤・新井 16.

(21) (1998)がこれまでの自己調整学習方略に関する研究を概観. し大別した学習方略の中でメタ認知を測定する尺度として 扱われている。ま.た、先行研究によってこれらの学習方略に. 対する有効性・コストの認知・好みと実際の使用との関連が 険討されている(佐藤,1998)。調査後家庭学習の「メタ認知」. 要因を学習方略レベルで先行研究からいくつかの示唆を得 ることが可能であると考えられるためこの尺度を用いる。 次に、「行動」を測定する尺度としての「認知・リソース方 略尺度」(佐藤・新井,1998)について検討する。この尺度は「メ. タ認知的方略尺度」同様、佐藤・新井(1998)が自己調整学習方. 略を測定するとして扱っている尺度である。この尺度は実際 の学習行動に直結する「行動」を測定しているものと考えら れる。また、先行研究によってこれらの学習方略に対する有 効性・コストの認知・好みと実際の使用との関連が検討され ている(佐藤,1998)。調査後家庭学習の「行動」要因を学習. 方略レベルで先行研究からいくつかの示唆を得ることが可 能であると考えられるためこの尺度を用いる。 「動機づけ」を測定する尺度として中学生・高校生用の学習 動機づけ尺度(速水ら,1996)を用いる。この尺度は先述した. ように、自己決定性にもとづいて4下位尺度が一元的に連続 しており、家庭学習における「動機づけ」がどれだけ自律性 が強いか測定する上で適切であると考えられる。また、中学. 生を対象として作成されているため質問項目の表現が適当 であると考えられる。以上のことから本研究では「動機づけ」. を測定する尺度として中学生・高校生用の学習動機づけ尺度 (速水ら,1996)を用いる。. 17.

(22) なお、本研究では中学生自身が考える原因と解決を参考資 料として抽出する。小新中学校(2004)の調査項目「家庭学習 がうまくいかない主な原因は何か(3つ以内で選択)」から「メ タ認知」要因(「勉強の仕方がわからない33.6%」)、「動機づ. け」要因(「テレビ・マンガの誘惑」)における家庭学習の問. 題点を推測することができた。よって、本研究ではこの質問 項目を自由記述とし、生徒に「家庭学習がうまくいかない主 な原因」を考えてもらい、同時に「家庭学習がうまくいくた めには何が必要だと思うか」という質問項目も設け、生徒自 身が考える原因と解決を参考資料として抽出する。. 18.

(23) 方法 1.調査対象者. 北海道江別市公立A中学校1校の生徒488名(男子:253名,. 女子:235名)が調査対象者となった。内訳として1年生184 名(男子:95名,女子:89名)、2年生153名(男子:75名,女子:78. 名)、3年生151名(男子:83名,女子:68名)であった。 2.調査時期. 2007年7月中旬から7月下旬までの期間 3. 調査内容 (1)「メタ認知」(メタ認知的方略尺度). 「メタ認知」を測定する尺度として学習方略使用尺度(佐 藤・新井,1998)の下位尺度、メタ認知的方略尺度(計14項目). を用いた。以下にメタ認知的方略尺度の下位尺度を示す。 ・柔軟的方略:「勉強でわからないところがあったら、勉強. のやり方を変える」など学習状況に応じて柔軟的に学習 方法をかえる学習方略。計8項目。 ・プランニング方略:「勉強を始める前に、これからなにを. どうやって勉強するかを考える」など計画を立てて学習 に取り組む学習方略。計6項目。. 全ての項目を修正および除外せず学習方略使用尺度(佐 藤・新井,1998)のまま用いた。 (2)「行動」(認知・リソース方略尺度). 「行動」を測定する尺度として学習方略使用尺度(佐藤・新. 井,1998)の下位尺度、認知・リソース方略尺度のうち計14 項目を用いた。以下に、認知・リソース方略尺度の下位尺度 を示す。. 19.

(24) ・作業方略:「勉強する前に、勉強に必要な本などを用意し. てから勉強するようにしている」など作業を通して学習. を進める学習方略。計5項目。なお家庭学習での学習方 略には不適切な内容の2項目(「勉強していて大切だと 思ったところは、言われなくてもノートにまとめる」「勉 強す一るときは、自分一人のカだけでするようにしてい る」)を除外し、現状に合わせた表現に修正した項目(「勉. 強をするときは、参考書や辞典(電子辞書も含む)がすぐ. に使えるように準備しておく。」)を含めた5項目である (二重線部が不適切な内容。波線部が修正箇所)。 ・人的リソース方略:「勉強でわからないところがあったら、. あとで友達に勉強のやり方をきく」など人間関係を活用. して学習を進める学習方略。計2項目。なお、この2項 目は佐藤・新井(1998)の全4項目のうち内容が対応し てほぼ同じ2項目(「勉強のできる友達と、同じやり方で 勉強する」「勉強するときは、最後に友達と答えあわせを するようにする」)を除いた2項目である。. ・認知的方略:「勉強するときは、内容を自分の知っている. 言葉で理解するようにする」など個人内の認知的活動を 中心に学習をおこなう学習方略。計7項目。 修正および除外した項目以外は学習方略使用尺度(佐藤・ 新井,1998)の項目をそのままを用いた。. (3)「動機づけ」(中学生・高校生用の学習動機づけ尺度). 「動機づけ」を測定する尺度として中学生・高校生用の学習 動機づけ尺度(速水ら,1996)を計28項目用いた。以下に、 下位尺度を示す。 20.

(25) 外発的動機づけ:「勉強しておけば先生に怒られないから」. など他者からの賞罰による動機づけ。計6項目。 取り入れ的動機づけ:「勉強しないと自分が恥ずか’しいから」. など消極的であるが学習が自発的な動機づけ。計8項目。 なお中学生にとって表現が古いと思われる項目は修正した。 同一化的動機づけ:「広い意味で学力を高めることだから」. など自律的ではあるが学習する理由が手段的である動機づ け。計7項目。. 内発的動機づけ:「わかるようになるのがうれしいから」な ど学習そのものが目的であり自律的に始発される動機づけ。 計7項目。 *回答は「メタ認知」「行動」「動機づけ」いずれも5段階評定. で求めた.. (4)中学生が考える家庭学習を行なう上での問題点とその解 決策(自由記述). a.「家庭学習がうまくいかない時の主な原因を3つまで挙げ てください」という質問に対し自由記述で回答を求めた。 b.「a.であげた原因を解決して家庭学習をうまくおこなうた めには何ができたら(あったら)いいと思いますか。」という 質問に対し自由記述で回答を求めた。. 4.調査方法. 調査用紙は調査協力校に郵送し、実施に関しては同封した 「調査実施手順」に沿って担任教員に実施してもらった(具 体的な手順および実施上の注意点は巻末資料を参照)。. 21.

(26) 結果と考察 1.分析対象者. 欠損値のある調査対象者を除く分析の対象者数を以下に 示す。. 計439名(男子:216名,女子:223名)。. 中学1年生157名(男子:70名,女子:87名) 中学2年生138名(男子:69名,女子:69名) 中学3年生144名(男子:77名,女子:67名) 2.尺度の検討. 家庭学習の「メタ認知」「行動」「動機づけ」要因を測定する. ための各尺度について検討する。 (1)「メタ認知的方略尺度」. 主成分解を初期解とするバリマックス回転の因子分析を おこなった。固有値の減衰状況から2∼3因子解で再びバリ マックス回転の因子分析をおこない、項目内容の解釈可能性. から最終的に3因子を抽出した。因子負荷量が.40に満たな. い、あるいは2因子以上に因子負荷量.40以上を示す計6項 目を除いた項目を選定した。因子分析の結果をTable.4に示 す。. 22.

(27) Table.4中学生用家庭学習メタ認知的方略尺度の因子分析結果(バリマックス回転後). 26. 25. F2. F3. h. 0,705. 0,282. 0,249. 0,638. 0,681. 0,334. 0,192. 0,612. 0,537. 0,221. 0,266. 0,408. 勉強しているときは、内容が分かっているかどうかをたし かめながら勉強する. 0255. 0,736. 0,281. .0,686. 勉強しているときに、やった内容をおぼえているかどうか 確かめる. 0,288. 0,715. 0,205. 0,636. 勉強しているとき、たまに止まって、一度やったところを 見なおす. 0,322. 0.57. 0,223. 0,478. 0.694. 0,607. 0.691. 0.555. 勉掻のやり方が、自分にあっているかどうかを考えなが ら勉強する 勉強がうまくいかないときは、勉強のやり方をいろいろ変 えてみる. 22. 2. F1. 勉強でわからないときは、やるll頃番を考える。. 5 勉強しているとき、自分がわからないところはどこか見つ. けようとする. 0.429. 0.551. 0.199. 0.527. 9 勉強するときは、これからどんな内容をやるのかを考えて. からはじめる。 8. 7. 6. 0.39准. 0.432. 0.479. 0.569. 29 勉強を始める前に、これから何をどうやって勉強するか 0.581 0.312 0.476 0.661. を考える. 27勉強しているときに、やっていることが正しくできているか 0.558 0.421 0.228 0.541 どうかをたしかめる. 12 勉強するときは、自分できめた計画にそっておこなう. 0.255. 10 勉強するときは、さいしょに計画を立ててからはじめる. 0.212. 累積寄与率. 0.246. 0.179. 57.730. 第1因子は「勉強のやり方が、自分にあっているかどうか を考えながら勉強する」など「柔軟的方略」(佐藤・新井,1998). の項目と同様の項目の負荷が高かったことから“柔軟的方 略”因子とした。. 第2因子は佐藤i・新井(1998)の因子分析結果とは異なり、. 従来の“柔軟的方略”因子“プランニング方略”因子の項目 に加えて「勉強しているときに、やった内容をおぼえている かどうか確かめる」「勉強しているときは、内容が分かって いるかどうかをたしかめながら勉強する」「勉強していると き、たまに止まって、一度やったところを見なおす」といっ. た勉強しているときの自己の理解度をモニタリングする項 23.

(28) 目で構成される因子となった。よって、本研究ではこの因子 を“理解度モニタリング方略”因子とした。. 第3因子は「勉強するときは、自分できめた計画にそって おこなう」など「プランニング方略」(佐藤・新井,1998)の. 項目と同様の項目の負荷が高かったことから“プランニング 方略”因子とした。. また、各下位尺度のCronbachのα係数を算出したところ “柔軟的方略”が.79、“理解度モニタリング方略”が.83、“プ. ランニング方略”が.79であった。この結果から内的一貫性 が確認されたものと考えられる。 「メタ認知的方略尺度」についての考察. 佐藤・新井(1998)では抽出されなかった“理解度モニタリ. ング方略”因子が今回の因子分析で抽出された。その原因と して、本研究が家庭学習という文脈で調査をおこなったこと. が考えられる。見出された因子は勉強しているときの自己の. 理解度を自分自身で確認するような項目で構成された因子 である。佐藤・新井(1998)では研究の目的から学習場面を限. 定せず調査をおこなっているため教室場面も含んだ回答に よって因子が抽出されたものと考えられる。家庭学習は教室. 場面とは異なり教師などの外的リソースはなくまた友人に も即時に質問することができないため自分自身で理解度を 随時確認する必要性が比較的高い学習場面であると考えら れる。家庭学習という学習文脈においては理解度をモニタリ. ングする方略を意識する場面が多くなり結果として学習場 面を家庭学習に限定した本研究において因子として反映さ れたものと考えられる。 24.

(29) (2)「認知・リソース方略尺度」. 主成分解を初期解とするバリマックス回転の因子分析を おこなった。固有値の減衰状況か’ら2∼4因子解で再びバリ マックス回転の因子分析をおこなったところ、どの因子数に. おいても想定される各因子に対する因子負荷量の絶対値が 低い項目(作5「勉強で大切なところは、くりかえし声に出し. ておぼえる」)があった。この項目を除外し再度因子分析を. おこなったところ、解釈可能性から4因子を抽出した。因子. 負荷量が.40に満たない、あるいは2因子以上に因子負荷 量.40以上を示す計5項目を除いた項目を選定した。因子分 析の結果をTable.5に示す。. 25.

(30) Table.5 中学生用家庭学習認知・リソース方略尺度の因子分析結果(バリマックス 回転後). 考えながら勉強する べながら考える たことを思い出すようにする. 1 2. ている言葉で理解するようにする 新しいことを勉強するとき、今までに勉 強したことと関係があるかどうかを考え ながら勉強する 勉強していて大切だと思ったところは、 ノートにまとめる. F1. F2. F3. F4. h. 0,783. 0,206. 0,182. 0,209. 0,733. 0,724. 0,330. 0,127. 0」64. 0,676. 0,588. 0,239. 0,203. 0,242. 0,503. 0,564. 0,268. 0,365. 0,147. 0,545. 0,531. 0,236. 0,132. 0,273. 0,430. 0,529. 0,187. 0,195. 0239. 0,410. 0,275. 0,627. 0,182. 0,128. 0,518. 0,266. 0,601. 0,115. 0,228. 0,497. 0,135. 0,086. 0,655. 0,091. 0,464. 0,184. 0,167. 0,629. 0,175. 0,489. 0,367. 0,325. 0,162. 0,498. 0,515. 0,308. 0」65. 0,280. 0,414. 0,372. 2. 、. 用意してから勉強するようにしている 使えるように準備しておく. 23. 勉強でわからないところがあったら、あと. で友達に勉強の答えをきく で友達に勉強のやり方をきく. 3. 勉強していてまちがえたところは、しるし をつけておいてあとで見なおす ら、あとで先生にきく. 28 勉強で大切なところは、くり返して書い. ておぼえる. 0.354. 0.302. 0,250. 累積寄与率. 0.384. 0.427. 51.059. 第1因子は「勉強するときは、大切なところはどこか考え ながら勉強する」など「認知的方略」(佐藤・新井,1998)の. 項目と同様の項目の負荷が高かったことから“認知的方略” 因子とした。. 第2因子は、佐藤・新井(1998)では勉強の道具を事前に準. 備する「作業」と、くり返し書いたり声を出したりして勉強 する動作を中心とした「作業」の2っに内容的に大別できる 項目で構成されていたのに対し、「勉強する前に、勉強に必 要な本などを用意してから勉強するようにしている」といっ た勉強の道具を事前に準備する「作業」のみの項目によって 26.

(31) 構成されていたことから“準備方略”因子とした。. 第3因子は「勉強でわからないところがあったら、あとで 友達に勉強の答えをきく」など「人的リソース方略」(佐藤・ 新井,1998)の項目と同様の項目の負荷が高かったが、友人の. みのリソースによって構成されていたことから“友人リソー ス方略”因子とした。. 第4因子は「勉強していてまちがえたところは、しるしを つけておいてあとで見なおす」といったあとで確かめる内容 の項目で構成されていたことから“事後確かめ方略”因子と した。. また、各下位尺度のCronbachのα係数を算出したところ “認知的方略”が.85、“準備方略”が.72、“友人リソース方. 略”が.71、“事後確かめ方略”が.71であった。この結果か ら内的一貫性が確認されたものと考えられる。. 「認知・リソース方略尺度」についての考察 佐藤・新井(1998)では見出されなかった「友人リソース方. 略」「事後確かめ」が本研究で見出された要因として家庭学 習という学習文脈が考えられる。「メタ認知的方略尺度」の 理解度モニタリング方略においても述べたとおり、家庭学習 は教室場面とは異なり教師などの外的リソースはない。よっ て中学生の家庭学習という限られた学習リソース、学習時間 から「あとで」見直したり先生に聞いたりという方略は確実 に理解しようとする場合に有効な方略であると考えられる。 同じ「あとで」でも「先生に聞く」という項目が「事後確か め方略」に含まれるのに対し「友人に聞く」という項目が「友. 人リソース方略」に含まれる理由として、家庭学習において 27.

(32) は教師より友人に質問することができるからであると考え られる。また、中学生の家庭学習においては友人と一緒に学. 習するというのも一つの学習スタイルであることが考えら れる。. (3)「中学生・高校生用の学習動機づけ尺度」. 主成分解を初期解とするバリマックス回転の因子分析を おこなった。固有値の減衰状況から2∼4因子解で再びバリ マックス回転の因子分析をおこなったところ、どの因子解に おいても、各因子に対する因子負荷量の絶対値が.20以下で 共通性が.05以下の項目(1「先生が宿題を出すから」)および. 因子内の他の項目と解釈的に整合性がない項目(21「先生が. 一生懸命教えてくれるから」)があったのでこの2項目を除 外し再度因子分析をおこなった。項目内容の解釈可能性から. 最終的に3因子を抽出した。因子負荷量が.40以上に満たな. い、あるいは2因子以上に因子負荷量.40以上を示す計4項 目を除いた項目を選定した。因子分析の結果をTable.6に示 す。. 28.

(33) Table.6 家庭学習・「中学生・高校生用の学習動機づけ尺度」. の因子分析結果(バリ. マックス回転後). F1. F2. F3. ピ. 24. 知識が増えることが楽しいから. 0,752. 0.U3. 0,242. 0,637. 16. できるようになることが楽.しいから. 0,748. 0,071. 0,341. o,680. 20. 考えることが好きだから. 0,733. 0,229. 0,101. 0,599. 12. むずかしいことをやってみることが楽しいから. 0,707. 0,145. 0,127. 0,536. わかるようになるのがうれしいから. 0,703. 0,073. 0,385. 0,648. いから. 0,584. 0,154. 0,196. 0,403. 15. 知識をえることで幸せになれるから. 0,547. 0,284. 0,296. 0,467. 23. 広い意味での学力を高めることだから. 0,509. 0,378. 0,395. 0,558. 0,064. 0,179. 0,490. 0.235. 0.558. 0.580. 8 7. 人間や自然、世の中のことなどについて知りた. 4. 問題をやることがおもしろいから. 11. 勉強内容が毎日の生活で必要なことだと思う. 19. 勉強内容が将来役に立ちそうだから. 0.501. 0.259. 0.459. 0.528. 27. 理解したい大切な内容だから. 0.661. 0.216. 0.401. 0.644. 28. わからなかったことがわかるようになると自信が. 0.595. 0」37. 0.455. 0,580. 25. 学力が落ちると親が怒るから 勉強できないことでみんなにバカにされたくない. 0,001. 0,739. 0,078. 0,552. から. 0,224. 0,641. 0,185. 0,495. 17. 勉強.しておけば先生に叱られずにすむから. 0,167. 0,634. 0」23. 0,446. 22. 友人にかしこいと思われたいから. 0,319. 0,634. 0,108. 0,515. 一〇.097. 0,618. 0,060. 0,395. 26. 5. から. つくから. 勉強しないと親がうるさいから. 0,674 0.461. 14. 先生によい生徒であると思ってほしいから. 0,308. 0,581. 0,170. 0,462. 18. 勉強して親の期待にこたえたいから. 0,279. 0,528. 0,365. 0,490. 9 勉強するというのはきまりのようなものだから. 10. 0.124. 0.472. 0.409. 0.405. 今勉強しておかないと後で困るから. 0,319. 0,241. 0,690. 0,635. 勉強しないと不安だから. 0,344. 0,124. 0,622. 0,520. 13. 勉強しなければならない社会だから. 0,133. 0,390. 0,444. 0,367. 6. 勉強しないと自分が恥ずかしいから. 0246. 0,399. 0,408. 0,386. 2. 累積寄与率. 52.468. 第1因子は「知識が増えることが楽しいから」や「知識を えることで幸せになれるから」といった内発的動機づけおよ び同一化的動機づけ(速水ら,1996)の項目によって構…成され. ており、自己決定性・自律性の高い動機づけといえることか 29.

(34) ら“高自律性動機づけ”因子とした。それに対し第2因子は 「学力が落ちると親が怒るから」や「勉強できないことでみ. んなにバカにされたくないから」といった周囲の人からの評 価や圧力、叱咤を気にして勉強するという項目内容で構成さ れている。堀野・市川(1997)によると、これは樋口(1985)の. 「友人の承認を求めたり、否認を避けることが目的である」. “友人承認志向”および「教師、親といった成人に対し承認. を求めたり、否認を避けたり、言いつけに従ったりする事が 目的である」“成人承認志向”に当たると考えられる。また、. 速水(1987)の「教師や親からの承認を望む、きょうせいや命 令に従う、叱責を回避するために勉強する」“承認志向動機”. とも合致する。よって、本研究ではこれらの先行研究になら いこの因子を“承認志向動機づけ”因子とした。. 第3因子は、「今勉強しておかないと後で困るから」や「勉. 強しないと不安だから」といった消極的ではあるものの学習. を自分から始める項目内容によって構成されていることか ら“取り入れ的動機づけ”因子(速水ら,1996)とした。. また、各下位尺度のCronbachのα係数を算出したところ “高自律性動機づけ”が。90、“承認志向動機づけ”が.84、“取. り入れ的動機づけ”が.75であった。この結果から内的一貫 性が確認されたものと考えられる。 「中学生・高校生用の学習動機づけ尺度」についての考察 速水ら(1996)では見出されなかった「高自律性動機づけ」. および「承認志向動機づけ」が本研究において見出された要. 因として家庭学習が基本的に自分自身だけでおこなわれる 学習であることが挙げられる。家庭学習では他者がいる教室 30.

(35) 場面より比較的自分で学習に向かうための動機づけが必要 となる。それは学習内容および学習目的を自分の価値として. 受け入れ自律的に学習が始発される高自律性動機づけであ ると考えられる。そしてその対極として他者からの圧力に適. 応していくために学習するという他律的な承認志向動機づ けが見出されたものと考えられる。取り入れ的動機づけはこ の両動機づけの中間的位置づけとなる。つまり学習をする理. 由が他者からの圧力から自己の価値へと変化し消極的なが らも自発的に学習がおこなわれる動機づけである。. ここで除外した2項目について検討していきたい。「先生 が宿題を出すから」という項目はどの因子解においても共通 性が.05以下と低かった。これはこの項目が他の項目と比べ. 独自性が高いことを表している。つまり、この項目だけで1 つの因子として存在しえることが考えられる。家庭学習にお ける学習課題として宿題の役割は大きい。これは、ベネッセ 教育研究開発センター(2001)がおこなった「学習に関する意 識・実態調査」でも調査対象者となった中学生の91.5%が「宿. 題が出れば、宿題をする」と回答していることからもうかが える。学校から出される宿題は家庭学習においては独自の動 機づけとして働いている可能性がある。今回は宿題に関する. 項目がこの1項目であったため除外して因子分析をおこなっ た。今後の家庭学習の動機づけ研究において宿題に関する動 機づけについてボトムアップ的に検討していく必要がある。 次に、因子内の他の項目と解釈的に整合性がなかった項目 「先生が一生懸命教えてくれるから」について検討していく。 この項目は質問紙作成の際、速水ら(1996)における表現(「先 31.

(36) 生がはりきっているから」)から、より取り入れ的動機づけ の定義に近い表現へと改変した項目である。しかし、因子分 析の結果、高い負荷量を示している因子において、他の項目. は内発的動機づけと同一化的動機づけの項目であったこと から、むしろ取り入れ的動機づけの項目として曖昧になって しまった恐れがある。他の項目が内発的動機づけと同一化的 動機づけの項目ということを考慮すると「先生が一生懸命教 えてくれるから」理解が進み学習に対しておもしろいという 理由で因子負荷量が高まった可能性が考えられる。いずれに. しろ内容的に他の項目と整合性が低く解釈が困難であるた め本研究では除外した。. 以上から、動機づけ尺度においては“高自律性動機づけ因 子”“承認志向動機づけ”“取り入れ的動機づけ”の3因子が. 見出された。前述したように、家庭学習という文脈において 自律性がより望ましい動機づけとして考えられる。本研究で. 見出された3因子は項目内容から“高自律性動機づけ”因 子“取り入れ的動機づけ”“承認志向動機づけ”の順で自 律性が高いと考えられる。 3.「メタ認知」「行動」「動機づけ」にもとづいた家庭学習ス. タイルの類型化 「メタ認知」「行動」「動機づけ」にもとづいた家庭学習ス. タイルの全体的な傾向を把握し、スタイルに応じて自己調整. 的な家庭学習への検討をおこなうため、439名の分析対象者 に対して、クラスター分析(Ward法)をおこなった。その際、. 「メタ認知」要因の3単位尺度、「学習方略」要因の4下位 尺度、「動機づけ」要因の3下位尺度の尺度得点を用いた。 32.

(37) 全学年および各学年のデンドログラムをFigure.2、 Figure.3、 Figure.4、 Figure.5に示した。. } } m 國 m ・ 一 . . ㎜ . .. . } ” 「 . . . . . . . .. 齲凾V}一.囮rF”r. .. 鋤一一一一一囲一…一一. モ叢二鶯一一. 一. 1算}………肱…… 翫. 、. 一. 噬マ「閲. p…一一一一一一∫………凹 ? 許’’’’’’”「.朋’’”=. …奉…艶…i. 卿雛 _一一一 釜鱒_ 、... ト 紅篇 ____.___ ・. ’. 紳_. ,.」.F「・」甘. r…「’”叩’FFF厚A l診……一 w?黶c. p一 @. 一一一一一. 一’. ザ’’’’’”「’’’’”「「’「’” …㎜…’“早. G瀦艶’……一一…醒m…摺…. 攣三歪 _. }一一一. ㎞瀞_____爺 N __ 齢泡. 1. 長. 評. Figure.2 全学年におけるクラスター分析のデンドログラム. 33.

(38) =}一一一. 勤扁. @ ト…]一一一. ..P.._ナ”へ”… …’……㎜W「脚………僻脚. ∼一!二=二㌻一一一一一・ } τ瓢二期叢山川一一一一…一一一……一. }一一一一一一一一一一一〃一、. …. =篇ニレ. …岬. 駕二灘飯一・一・一一艀 一………扁. {. 一. .ヒ…. n___________一_一」. …………トー一一一・一一. 一ニュー. 胴囲. 叩怖冊. r’. 滋欝一一 =ン’. 一一一一一一一一一 ≡蒙⊇=コ____」一 Figure.3 1学年におけるクラスター分析のデンドログラム. 34.

(39) 「…臨…匡…幅町“ 願. m㎝. Q瓢鮎. 篇一、. _}一. }. _一__“}. ロ}研. }. 5. 瓢雛___ @ト盤毒瀞一一扁. Q .. 1. @. 玉 一. i. 乙_______,_、. __. w託驚一:鴛. 」. Figure.4 2学年におけるクラスター分析のデンドログラム. 35.

(40) 篇:照……==罵撒:諜}一一一一. 〃〃一〃一一一一. 碧. ㎝曜一…… R撚磁瓢瓢》. @_撒驚塑 勉 …蕊鶯. ………… 讐’靴.諜綴際}一一一…一一一一一…一一一一誘. u郵. 〕. _蒸r………. с盾 R. @ =瓢篇:雛’一∼一一一一・卸_____. 二篇篇二篇一一一 ______,,,瓢二 :瓢驚二鵬::}…一一一一一一一. ◎ …多. 」. 一・・一一一話. 「「帆厄. 耽…. Figure,5 3学年におけるクラスター分析のデンドログラム. 全学年および各学年のデンドログラムよりそれぞれにお いて5つのクラスターに分けて考えることが適切であると判 断した。よって本研究では全学年のクラスターを採用し、分 析をおこなっていくことにした。. 36.

(41) クラスター1(65名:15%)は「承認志向動機づけ」以外の尺. 度得点がすべて高かったため、“高自己調整的スタイル”と 解釈した。クラスター2(67名:15%)は「友人リソース方略」. 以外の尺度得点が全て比較的低かったため“友人頼りスタイ ル”と解釈した。クラスター3(150名:34%)は「プランニング. 方略」の尺度得点が比較的低かったため“低プランニングス タイル”と解釈した。クラスター4(40名:9%)は全ての尺度得. 点において低かったため“低自己調整的スタイル”と解釈し た。クラスター5(117名:27%)は「理解度モニタリング方略」. と「認知的方略」の尺度得点が高かったことから“理解度重 視スタイル”と解釈した。. 次にそれぞれの家庭学習スタイルが相互に特徴が異なる ことを確認する。家庭学習スタイルごとの各下位尺度得点を 算出し、Table.7に示した。また、視覚的に把握するため家. 庭学習スタイルごとの各下位尺度得点をレーダーチャート でFigure.6に示した。家庭学習スタイルごとの各下位尺度 得点が異なることを確認するため、各家庭学習スタイルの家 庭学習スタイルを独立変数、各下位尺度得点を従属変数とす. る1要因の分散分析を行った。その結果、すべての下位尺度. 得点に関して有意な差がみられ(柔軟的方略 F(4,434)=143。25;理解度モニタリング方略 F(4,434)=168.71;プランニング方略F(4,434)=93.68;認知 的方略F(4,434)=200.33;準備方略F(4,434)=90.37;友人リ. ソース方略 F(4,434)=41.85;事後確かめ方略 F(4,434)=124.45;高自律性動機づけF(4,434)=101.95;承認. 志向動機づけF(4,434)ニ45.09;取り入れ的動機づけ 37.

(42) F(4,434)=117.13,すべてp〈.001)。よってそれぞれの家庭学. 習スタイルは相互に特徴が異なることが確認された。Tukey のHSD法による多重比較の結果はTable.7に示した。. Table.7全学年における家庭学習スタイルごとの各下位尺度得点(SD). と多重比較の結果 1高自己 2.友人頼 3.低プラ 4。低自己 5.理解度 多重比較. 調整的 柔軟的方略 理解度モニ タリング フフンニン グ方略. り. ンニング 調整的. 重視. の結果. 4.16. 2.12. 2.86. 1.13. 3。15. (0.54). (0.68). (0.79). (0.28). (0.72). 4.22. 2.19. 320. 1.24. 3.55. (0.56). (0.65). (0.77). (0.39). (0.64). 3.55. 1.61. 2.14. 1,09. 3.10. (1.09). (0.66). (0.77). (025). (0.97). 4.14. 2.2. 3.15. 1.35. 3.52. (0.65). (0.43). (0.50). 認知的方略. (0.56). 準備方略. 4.25. 2.09. 2.76. 1.34. 3.51. (0。70). (0.87). (1.03). (0.68). (0.94). 友人リソー ス方略 事後確かめ. 方略 高自律性動 機づけ 承認志向動 機づけ 取り入れ的 動機づけ. 7(0.55). 3.58. 2.91. 3.00. 1.35. 3.59. (1.17). (1.19). (0.99). (0.61). (0.89). 4.03. 1.87. 2.63. 121. 3.30. (0.68). (0.75). (0.83). (0.39). (0.80). 3.68. 1.72. 2.81. 1,42. 2.99. (0.82). (0.57). (0.75). (0.67). (0.65). 3.09. 1.82. 2.38. 1.53. 2.90. (1.05). (0.61). (0.84). (0.66). (0.63). 3.92. 2.24. 3.05. 1.43. 3.44. (0.70). (0.78). (0。73). (0.49). (0.57). 38. 1>5>3>2>4. 1>5>3>2>4. 1>5>3>2>4. 1>5>3>2>4. 1>5>3>2>4. 1,5>3,2>4. 1>5>3>2>4. 1>5>3>2>4. 1,5>3>2,4. 1>5>3>2>4.

(43) 全学年のパラメーター. 柔軟的方略. 歩 /. \. 取り入れ的動機づけ 〆/. .,ρ/. 雲徽. 承認志向動機づけ. \へ伽.. 導 「. 勇 亀. 婁 舞 \. 孝 、 彰. レ ぜ翻. 八七 高自律性動機づけ. 畿. 、 \. 今ー. 〆ノ. 、’ 、、. 竪. 冤. ぎ ヘ. ノナ. ん 〆’. ゆ ・. 一め方略ぐ可レ 〆. 友人リソース方略. Figure.6 全学年の家庭学習スタイルごとの各尺度得点. 4.各家庭学習スタイルのレーダーチャートについての考察. Figure.2から各家庭学習スタイルが他の家庭学習スタイ ルと高自己調整量スタイル、理解度重視スタイル、低プラン ニングスタイル、友人頼りスタイル、低自己調整的スタイル の順にレーダーチャートが縮小していることがわかる。これ. が自己調整学習を構成する各下位尺度得点の低下を表して いることから、この順に自己調整の度合いが低くなっている ことがわかる。逆に言えば低自己調整的スタイル、友人頼り スタイル、低プランニングスタイル、理解度重視スタイル、. 高自己調整的スタイルの順に家庭学習が自己調整的におこ なわれていると考えられる。 39.

(44) 5.各学年における家庭学習スタイルの特徴. 各学年においてもそれぞれの家庭学習スタイルが相互に 特徴が異なることを確認する。. (1)1学年における各家庭学習スタイルの特徴. 1学年における家庭学習スタイルごとの各下位尺度得点を 算出し、Table.8に示した。また、視覚的に把握するため家. 庭学習スタイルごとの各下位尺度得点をレーダーチャート でFigure.7に示した。家庭学習スタイルごとの各下位尺度 得点が異なることを確認するため、家庭学習スタイルを独立. 変数、各下位尺度得点を従属変数とする1要因の分散分析を 行った結果、すべての下位尺度得点に関して有意な差がみら れ(柔軟的方略F(4,152)=36.89;理解度モニタリング方略 F(4,152)=36.42;プランニング方略F(4,152)=30.28;認知的. 方略F(4,152)=67.3445;準備方略F(4,152)=30.03;友人リ. ソース方略 F(4,152)=8.62;事後確かめ方略 F(4,152)=41.49;高自律性動機づけF(4,152);28.76;承認志. 向動機づけ F(4,152)=13.21;取り入れ的動機づけ F(4,152)=36.30,すべてp〈.001)。よってそれぞれの家庭学習. スタイルは相互に特徴が異なることが確認された。Tukeyの. HSD法による多重比較の結果をTable.8に示した。また各家. 庭学習スタイルの各下位尺度得点をレーダーチャートで Figure.7に示した。. 40.

(45) Table.8 1学年における家庭学習スタイルごとの各下位尺度得点 (SD)と多重比較の結果 1高自己2.友人頼 3.低プラ 4.低自己 5理解度 多重比較. 調整的 り ンニング 調整的 柔軟的方略 理解度モニ タリング フフンニン グ方略. 重視. の結果. 4.14. 2,42. 3.06. 1.06. 3.24. (0.49). (0.80). (0.73). (0.14). (0.72). 4.13. 2.20. 3.19. 1.17. 3.57. (0.58). (0.79). (0.79). (0.28). (0.69). 1>5,3>2>4. 1.08 (020). 3.20 (0.92). 1,5>3(2)>4. 3.72. 1.73. 2.26. (0.93). (0.90). (0。75). 認知的方略. 4.27. 2.31. 329. 1.14. 3.61. (0.42). (0.62). (0.61). (0.19). (0.50). 準備方略. 4.31. 2.33. 2.64. 1.08. 3,48. (0,71). (2.33). (1.01). (0.20). (0.98). 友人リソー ス方略 事後確かめ. 方略. 高自律性動 機づけ 承認志向動 機づけ 取り入れ的 動機づけ. 1>5,3>2>4. 3.57. 2.63. 3.00. 1.58. 3。55. (1.01). (1.30). (0.95). (0.66). (0.91). 3.99. 1.73. 2.64. 1.08. 3.34. (0。60). (0.80). (0.77). (0.20). (0.82). 3.86. 1.78. 2,95. 1.94. 3.21. (0.67). (0.48). (0.70). (1,07). (0.70). 2.92. 1.83. 2.26. 1.26. 2.87. (1.03). (0.70). (0.78). (0.43). (0.56). 3.90. 2.18. 3.05. 1.58. 3.52. (0.72). (0.67). (0。58). (0.56). (0.54). 1>5>3>2>4. 1>5>3,2>4. 5,(1)〉(3>〉. (2)>4. 1,5>3>2,4. 1>5,3>4,2. 1,5>3(2)>4. 1>5>3>2,4. *Oカッコ内のクラスターはすぐ右のクラスターとは有意差がない。. 41.

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