3学年のパラメーター
取り入れ的動機づけ
承認志向動機づけ
高自律性動機づけ
事後確かめ方略 β
㌘
,夢
燃
㌔
柔軟的方略
\
霧 ノ
ミ
40%
人35%
数30%
の 25%
推 移20%
痢15%
合10%
)5%
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1学年 2学年 学年
一高自己調整 一眠理解度重視 一か低プランニング
+友人頼り
噸一 瘤ゥ己調整
3学年
Figure.10 各家庭学習スタイルの人数推移(割合)
(1)低プランニングスタイルについての考察
全学年通して最も割合が高かったのは低プランニングス
タイルであった。低プランニングスタイルは「プランニング 方略」と「承認志向動機づけ」が他の尺度得点と比べ低い家 庭学習スタイルである。プランニング方略は「勉強するとき は、自分できめた計画にそっておこなう」など学習を計画立 てて進めていく方略であるが、これまでの調査から家庭学習 において「どのように勉強していいのか分からない」という悩みを持つ中学生が多い傾向にあることが明らかとなって
いるが、本研究においても学習のプランが立てられない現状 が反映された結果となったものと考えられる。この低プラン ニングスタイルは「メタ認知」におけるプランニング方略を 使用しない傾向にあるのと同時に「行動」の事後確かめ方略もあまり使用しない傾向にある。
(2)高自己調整量スタイルと理解度重視スタイルについての 考察
高自己調整的スタイルと理解度重視スタイルはともに1学
年において20〜30%の割合であるが2学年において10〜
20%と低くなり3学年において理解度重視スタイルは1学年
と同等の割合に、高自己調整的スタイルは1学年と比べ半減 した割合に回復:するという推移となった。高自己調整的スタイルと理解度重視スタイルは他の家庭学習スタイルと比べ
自己調整的に家庭学習ができるスタイルである。この両スタ イルが2学年において割合が低くなることから2学年におい ては自己調整的に家庭学習をおこなう中学生の割合が減少 するということが予想される。特に高自己調整的スタイルの人数は2学年に落ち込んだ割合が3学年においてあまり回復
していない。つまり2学年において高自己調整的スタイルか ら他の家庭学習スタイルへと移行した中学生はほとんどが 高自己調整的スタイルへは戻らないことが考えられる。
(3)友人頼りスタイルと低自己調整的スタイルについての考
察
これらの家庭学習スタイルに対し2学年において増加して いるのが友人頼りスタイルと低自己調整的スタイルである。
友人頼りスタイルは「友人リソース方略」以外の尺度得点が 全て低い家庭学習スタイルであり、低自己調整的スタイルは 全ての尺度得点において低い家庭学習である。つまり他の家
庭学習スタイルと比べあまり自己調整的に家庭学習がおこ われないスタイルである。この2つの家庭学習スタイルが2 学年において増加していることは前述の高自己調整的スタ
50
イルと理解度重視スタイルの2学年においての割合の減少に
繋がっているものと考えられる。特に1学年において約5%
しかいなかった低自己調整的スタイルが約15%にまで増加し ていることから、いかに2学年において家庭学習が自己調整 的におこなわれなくなるかがうかがえる。
7.判別分析による各家庭学習スタイルの検討
各家庭学習スタイルの人数の割合が学年間で推移するこ
とから、一つの家庭学習スタイルから別の家庭学習スタイル へと変容することが示唆された。このことを確認するため、各家庭学習スタイルを判別する上で有効な下位尺度を抽出
し、家庭学習スタイルが変容する上で重要な学習方略および 動機づけを検討する。そのため、439名の分析対象者に対し て判別分析をおこなった。その際、各下位尺度を説明変数、各家庭学習スタイルを目的変数としたMaxR方式のステップ
ワイズ法を用いた判別分析をおこなった。その結果、累積寄 与率が最も高くなる5つの下位尺度、 理解度モニタリング 方略 尺度、 プランニング方略 尺度、 準備方略 尺度、事後確かめ方略 尺度、 取り入れ的動機づけ 尺度を抽 出した。また、家庭学習スタイルは5つなので、抽出された
下位尺度にもとづいた4つの判別関数が算出された。
Table.11に累積積寄与率および正準相関結果を、 Table.12 に算出された関数のWilkesのλを示す(Wilkesのλは判別
関数にグループの分離の悪さを示す値である。0〜1の間の
値をとり、0に近いほど群を分離する程度が強いと解釈する(村田,2000))。
また、分析対象者の判別得点と各家庭学習スタイルの重心
(平均値)の信頼限界楕円、母集団の正規50%等高線を
Figure.11に示した。Figure.11中では第1ベクトルは正準1、第2ベクトルは正準2で示した。また、Figure.11の内円が 重心(平均値)の信頼限界楕円を表し、これが重ならないこと が有意に他の家庭学習スタイルと判別されていることを表
す。
なお、Figure.11からほぼ第1ベクトルによって各家庭学 習スタイルが判別されることが確認できる事から、ここでは 第1ベクトルと第2ベクトルによる平面プロソトで示す。
Table.11 判別関数の寄与率および正準相関 判別関数 固有値 寄与率 累積寄与率 正準相関 第1ベクトル
第2ベクトル 第3ベクトル 第4ベクトル
8.761
0.149
0.126
0.051
96.4186 96.419
1。636 98.054
1.387 99.442
0.558 100,000
0。948
0.360
0.335
0.220
Table.12 判別関数のWilksのλ
検定 値 近似のF検定分子自由度 分母自由度 p値(Prob>F)
Wilksのλ 0.127 61.418 20 1423.8 <.0001
52
4 3 2
.1 正準2
0
−1 −2 −3 −4
低 罷敷的牽 騨臓 牽 華
難竃 癌‡
華簿
芝
矯
華至
り
プx・
羅×蟻・巽繍繧嘔吐 騨・×
瀞××叢漁
××/×争 搬
・。葬メ
幽 xレ
X
。理解廣重徽
糞賦ゲ
〆湿
疹易mノ
餐鰭 ㌃
㌦.
ゴ
騙騒圏@匪
×
調整的
隔 願 閾
一一1
Figure.11 各家庭学習スタイルのプロット
14 16
Wi!kesのλが0.127と低く、第1ベクトルの寄与率が
96.419、正準相関が0.948であることから第1ベクトルによってほぼ各家庭学習スタイルを判別できることが確認され
た。これはFigurθ.11において各家庭学習スタイルの重心が 重なっていないことからも確認された。またFigure.11において各家庭学習スタイルの重心プロッ トが第1ベクトルと平行していることから、各家庭学習スタ イルが第1ベクトルにおいて一元的に連続していることが確
認された。
以上の結果および、家庭学習スタイルを各下位尺度得点で
表したレーダーチャートから各家庭学習スタイルが低自己
調整的スタイル、友人頼りスタイル、低プランニングスタイ ル、理解度重視スタイル、高自己調整的スタイルという順序で自己調整の度合いが強くなることが確認されていること から、第1ベクトルが家庭学習スタイルの自己調整の度合い を表す判別関数であることが確認された。
(1)判別分析の的中率
抽出した下位尺度が家庭学習スタイルを判別する上でど
れだけ有効かを検討する。そのため抽出された下位尺度にもとづいた判別関数による判別的中率を算出した。これは判別
関数によって予測されたスタイルの度数を実測のスタイル
の度数で除することによって算出される。予測されたスタイルの度数および実測のスタイルの度数、判別的中率を
Table.13に示す。
Table.13 予測スタイルと実測スタイルの度数および判別的中率 予測スタイル
高自己調整的友人頼り低プランニング低自己調整的理解度重視合計 高自己調整的 54
実友人頼り 0
測
ス 低プランニング 2
タ
イ低自己調整 0 ル理解度重視 16 合 計 72
0
52
21
1
0
74
2 7
107
0
18 134
0 8 0
39
0
47
9 0
20
0
83 112
65 67 150
40 117 439 予測スタイル/実測スタイルニ(54十52十107十39十83)/439=76.31%
正判別率は76.31%と高い値であった。よって抽出された5
つの下位尺度によって各家庭学習スタイルの判別が十分可
能であることが確認された。
(2)第1ベクトルにおける各下位尺度
第1ベクトルにおける各下位尺度の重み付けおよび方向性 を表すスコアリング係数(判別係数)をTable.14に示す。
54
Table.14 第1ベクトルにおける各下位尺度のスコアリング係数(判別 係数)
下位尺度 スコアリング係数 F値 p値(Prob>F)
理解度モニタリング方略 プランニング方略 準備方略
事後確かめ方略 取り入れ的動機づけ
0.745
0.518
0.468
0.565
0.881
34.641
25.633 21.037 21.243 46.341
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
「メタ認知」では理解度モニタリング方略とプランニング 方略が、「行動」では準備方略と事後確かめ方略が、「動機づ
け」では取り入れ的動機づけが各家庭学習スタイルを判別す るのに有効であることが確認された。また、これら5つの下 位尺度はすべて正の係数であることから、理解度モニタリン グ方略、プランニング方略、準備方略、事後確かめ方略をよ
り使用し、取り入れ的動機づけがより強いものほどより自己 調整的な家庭学習スタイルであることが確認された。
判別分析の考察
判別分析の結果、各家庭学習スタイルを判別する上で理解 度モニタリング方略、プランニング方略、準備方略、事後確
かめ方略の使用および取り入れ的動機づけの強さが有効で
あることが確認された。またこれらの方略をより使用し、取り入れ的動機づけが強くなるほどより自己調整的な家庭学 習スタイルになることがわかった。これは家庭学習スタイル を各下位尺度得点で表したレーダーチャートの結果と同様、