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歯 科 放 射線36巻3号 内田他 現症 CT検 全 身 所 見:体 骨 片 は前 下 内 方 に変 位 して い る こ とが確 認 され 貌 は左 右 対 称 で, 外 傷 な どの 損 傷 か ら後 外 側 に か けて 骨 折 が認 め られ た また, 事 項 はな し 顔 貌 所 見:顔

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Academic year: 2021

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臨 床 歯 科 放 射 線1996;36(3):176-181

舌 骨 骨 折 の2症

内田啓一, 馬瀬直通, 深澤常克, 和 田ゆか り

長内

剛, 和 田卓郎

Hyoid Bone Fracture: Report of Two Cases

Keiichi Uchida, Naomichi Mase, Tsunekatsu Fukazawa, Yukari Wada, Katashi Osanai and Takuro Wada

The hyoid bone is a bone not directly connected with other bones. Rather it is surrounded by soft tissues, mandible and vertebra. These act a protector to the traumatic injury. We herein report two cases of hyoid bone fracture. A 29-year-old man was tackled during a football game. After the game, he experienced continous pain for a week while swallow-ing. A plain radiograph did not reveal the cause of his pain at the first examination, but CT images taken more than a week later revealed a hyoid bone injury. The 3D image shows the dislocation of a fragment of the bone. A 46-year-old man had injured his mandible in a traffic accident and thereafter experienced severe pain in his jaw and was unable to open his mouth. The fracture of his mandibular body and ramus was found by radiography. The repositioning operation of the mandibule was considered successful, but the hyoid bone fracture was not discovered at that time. After the operation, the patient complained of gradual pain upon swallowing, and a subsequent radiographic examination showed that the hyoid bone had been fractured. In both cases, it was confirmed that ordinary lateral oblique radiography should be technically modified to some extent, and CT or other images might be necessary for the detection or diagnosis of hyoid bone fracture.

Dental Radiology 1996; 36(3): 176-181

Key words: hyoid bone fracture, maxillofacial trauma, X-ray examination of neck/舌 骨 骨 折, 顎 顔 面 外 傷, 頸 部X線 検 査 舌 骨 は解 剖 学 的 に他 の骨 と は直 接 結 合 して お らず, 靱 帯 と筋 と を介 し て い る唯 一の骨 で あ る。 ま た そ の 周 囲 を軟 部 組 織 に 囲 まれ, 可 動 性 が あ り, さ ら に下 顎 骨 や 頸 椎 に保 護 され て い るた め 外 力 が 加 わ っ て も直 接 影 響 を 受 け に く く, 骨 折 す る こ と は まれ で あ る とさ れ て い る。今 回, 我 々 は舌 骨 骨 折 の2症 例 を経 験 した ので 報 告 す る。 症 例 症 例1 患 者:29才 男 性 。 初 診:平 成6年6月 ■ 。 主 訴:嚥 下 痛 。 既 往 歴 お よ び家 族 歴:特 記 事 項 な し。 現 病 歴:平 成6年6月5日, ア メ リカ ン フ ッ ト ボー ル の 試 合 中 に相 手 選 手 に よっ て 前 頸 部 を掴 まれ て押 し倒 さ れ た 。 受 傷 後 よ り前 頸 部 に軽 度 の 疼 痛, 嚥 下 痛 が あ り, 次 第 に嚥 下 痛 が 増 強 し 軽 快 しな い た め, 同 日, 松 本 歯 科 大 学 病 院 口腔 Received May 15, 1995; revision accepted June 18,

1996.

著 者 所 属:松 本 歯 科 大 学 歯 科 放 射 線 学 講 座 別 刷 請 求 先:〒399-07長 野 県 塩 尻 市 広 丘 郷 原1780番 地 松 本 歯 科 大 学 歯 科 放 射 線 学 講 座 内 田 啓 一 From the Department of Oral Radiology, Matsumoto Dental College, 1780, Goubara, Hirooka, Shiojiri, Nagano 399-07, Japan

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歯 科 放 射線36巻3号 内 田 他 現 症 全 身 所 見:体 格 ・栄 養 状 態 良 好 で, 特 記 す べ き 事 項 はな し。 顔 貌 所 見:顔 貌 は左 右 対 称 で, 外 傷 な どの 損 傷 は認 め な い。 口腔 外 所 見:前 頸 部 に軽 度 の腫 脹, 自発 痛, 嚥 下 痛 を認 め, 触 診 に て左 側 前 頸 部 付 近 に圧 痛 を 認 め た 。 口腔 内所 見:口 腔 粘 膜 損 傷 や 内 出 血 な どの 異 常 は認 め な か っ た。 処 置 お よ び 経 過:初 診 時 自覚 症 状 は軽 度 で あ り, 舌 骨 骨 折 に よ る機 能 障 害 は な い と考 え冷 罨 法 を 施 行 し消 炎 鎮 痛 剤 を投 与 し経 過 観 察 し て い た 。 そ の 後, 症 状 は軽 減 した が, 嚥 下 痛 が 消 退 しな い た め, 3週 間 後 に本 学 口腔 外 科 を再 度 受 診 し た。 再 診 時, 精 査 の た め 当科 に てX線 検 査 を行 つ た。 そ の 後, 1週 間 程 度 で, 自発 痛, 嚥 下 痛 は消 失 した 。 X線 写 真 所 見:下 顎 骨 斜 位 撮 影 を行 っ た と ころ, 左 側 舌 骨 大 角 の 末 端 部 が 骨 折 し, 下 方 に変 位 し て い る の が認 め られ た(Figure 1)。 この た め, 甲 状 腺 や周 囲 の 軟 組 織 の 損 傷 を診 断 す る 目的 で, CT検 査 を施 行 した 。CT検 査 で は左 側 大 角 の小 骨 片 は前 下 内 方 に変 位 して い る こ とが確 認 され た が, それ 以 外 に も体 部 との 接 合 部 付 近 の 内 側 か ら後 外 側 に か けて 骨 折 が認 め られ た。 また, 右 側 大 角 の 末 端 部 に も骨 折 が 認 め られ, 小 骨 片 は左 側 と同 様 変 位 を して い る の が 認 め られ た (Figure 2)。そ の他 の部 位 の 損 傷 はX線 所 見 上 認 め られ な か っ た 。

Figure 1 Lateral jaw radiograph. The left greater

horn of the hyoid bone was observed to have its tail

end fractured and the bone fragment was pointed

downwards.

Figure 2 The small spicule of the left greater horn. of the hyoid bone was observed to have become displaced and pointed in a foward, lower and inner direction. There were no other abnormalities found in the CT image (a). The 3D CT image (b) showed the body of the hyoid bone to be fractured at the intersection of the inner and outer parts. As in the left greater horn a similar fracture and displacement were found in the right greater horn of the hyoid bone and its small spicule.

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内 田他 歯科 放 射線1996年9月 症 例2 患 者:46才 男 性 。 初 診:平 成6年9月9日 。 主 訴:重 度 開 口 障 害 。 既 往 歴 お よ び家 族 歴:特 記 事 項 な し。 現 病 歴:平 成6年9月9日 乗 用 車 を運 転 中, 助 子 席 の荷 物 が 崩 れ て き た た め 押 さ え よ う とし て, わ き見 運 転 を しガ ー ドレ ー ル に 激 突 した 。 そ の 際, 右 ドア, ハ ン ドル 部 に顔 面 部, 腹 部 を強 打 し た。 受 傷 時 よ り重 度 の 開 口 障 害 と疼 痛 が認 め られ た た め某 病 院 を受 診 し た が, 下 顎 骨 骨 折 が 疑 わ れ, 精 査 の た め 同 日, 松 本 歯 科 大 学 病 院 口 腔 外 科 を紹 介 され 受 診 した 。 顔 貌 所 見:顔 貌 は非 対 称 性 。 口腔 外 所 見:外 傷 な どの損 傷 は認 め な い 。 口腔 内所 見:口 腔 粘 膜 損 傷 や 内 出 血 な どの 異 常 は認 め な か っ た。 処 置 お よび 経 過:来 院 時X線 検 査 に よ り右 側 下 顎 角 部 お よび, 下 顎 骨 正 中 部 に骨 折 が 認 め られ, 平 成6年9月12日 本 学 口腔 外 科 に よ り全 身 麻 酔 下 にて 観 血 的整 復 術 を施 行 。 次 い で9月20日 全 身麻 酔 下 に て, 下 顎 角 部 に施 行 した シ ャ ン ピー ミニ プ レ ー ト, 根 本 プ レー トを 除 去 し ワ イ ヤ ー 固定 に変 更 し顎 間 固 定 を施 す 修 正 手 術 を行 っ た 。 翌 日, 術 後X線 検 査 を行 っ た と こ ろ下 顎 第 三 斜 位 方 向撮 影 写 真 に お い て右 側 舌 骨 大 角 に骨 折 が 認 め られ た。 嚥 下 痛, 圧 痛 な ど の 自覚 症 状 は軽 度 で あ っ た の で経 過 観 察 した と こ ろ症 状 は し だ い に改 善 され た。 そ の 後, 合 併 症 な く経 過 し, 10月28日 顎 間 固 定 解 除, 11月4日 退 院 した 。 X線 写 真 所 見:来 院 時 のX線 写 真 を示 す。 パ ノ ラマX線 像, 頭 部 後 頭 前 頭 方 向X線 像, 眼 窩 下 顎 枝 方 向X線 像 に お い て, 右 側 下 顎 智 歯 相 当 部 の 骨 体 部 お よ び, 犬 歯 近 心 部 に斜 走 す る骨 折 線 が認 め られ た 。 これ は直 達 骨 折 と考 え られ る。 また, 下 顎 枝 はや や 内上 方 へ 変 位 し, 関 節 突 起 部 は内 下 方 に変 位 して い る(Figure 3)。 下 顎 第 三 斜 位 方 向X線 像 で は, 下 顎 智 歯 相 当 部 の骨 体 部 に は前 述 の骨 折 線 が認 め られ た が, 舌 骨 に は 異 常 所 見 は認 め られ な い(Figure 4a)。 しか し, 9月21日 の術 後X線 検 査 写 真 に おい て下 顎 第 三 め られ, 舌 骨 が下 方 に変 位 して い る の が認 め ら れ た(Figure 4b)。 考 察 舌 骨 は そ の 周 囲 を軟 部 組 織 に囲 まれ, 可 動 性 が あ り, そ の位 置 か ら も外 力 が 加 わ っ て も影 響 を受 け に くい。 ま た, 嚥 下 や 発 音 な どの機 能 時 に大 き く移 動 す る。 さ らに舌 骨 自体 の構 造 も柔 軟 性 が あ り, 大 角 と体 部 との 結 合 は成 人 に お い て も軟 骨 性 で あ る こ とが 少 な くな い 。 この た め, 舌 骨 は骨 折 をお こ し に く く, また 骨 折 を お こ し た と して も, 嚥 下 運 動 や 頸 部 運 動 時 にお い て機 能 障 害 を お こす こ とが 少 な く, 日常 臨 床 に お い て も気 づ か れ な い 場 合 が 多 い と考 え られ る。 森 田1)ら は外 国 お よび本 邦 の17症 例 の舌 骨 骨 折 を集 計 し報 告 して い るが, 本 邦 に お い て の 症 例 報 告 と して は5症 例 で あ り, そ の後, 木 原2)ら の 舌 骨 骨 折 を伴 っ た 顎 骨 骨 折 の1症 例 と本 症 例 を 含 め て も20症 例 に す ぎ な い。 自験 例 を含 め て こ れ ま で の 直 達 外 力 に よ る舌 骨 骨 折 の 症 例 報 告 例 を(Table 1)に 示 す 。 舌 骨 骨 折 の 原 因 と して は, Olmstead5)に よ る 報 告 で は, (1)絞拒 や殴 打 な ど, 直 接 外 力 に よ る もの, (2)転落 して 急 激 に 頸 部 が 伸 展 され た場 合 の よ う な, 間接 的 な力 に よ る もの, (3)無理 な嚥 下 運 動 な どに 際 して 筋 力 が 強 く働 い て骨 折 を来 す も の, の3つ を挙 げ て い る。 森 田1), 木 原2), 富 塚4), 安10)に よ る報 告 にお い て も, そ の 原 因 は い ず れ も直 接 外 力 に よ る もの で あ る。 また, 外 国 で の 報 告 も, 交 通 事 故 に よ る もが 多 く, 顎 骨 骨 折 を伴 っ て い る もの が 多 い が, 緊 急 蘇 生 時 に お い て, 頸 部 を強 く掴 ん だ こ と に よ る舌 骨 骨 折 も報 告 され て い る12)。本 症 例2も, 下 顎 骨 骨 折 に お け る観 血 的 整 復 固 定 術 に お い て 無 理 な外 力 が 直 接, 間 接 的 に加 わ っ た こ とに よ り生 じた舌 骨 骨 折 と考 え られ る。 ま た, 外 国 に よ る い くつ か の報 告 に よ る と, 経 死 の さ い に 舌 骨 骨 折 を き た す こ とが あ り, Paparo13)ら の報 告 に よ る と総 死 体160例 の剖 検 の 結 果, 甲状 軟 骨 骨 折17例(10.6%), 舌 骨 骨 折 10例(6.0%), 両 者 の骨 折4例(2.5%)が 認 め

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歯 科放 射 線36巻3号 内田 他

Figure 3 a: Panoramic radiograph, b: Postero-anterior radiograph, c: Orbito-ramus radiograph. A fracture

was seen extending from the region of the third molar on the right side across the body of the mandible.

Another fracture was seen from the lower cuspid extending distally through the mandible.Furthermore, the

ramus of the mandible was displaced upwards and inwards and the condylar process downwards and inwards.

Figure 4 Lateral jaw radiograph (Pre-operation, a) shows no abnormalities except the fracture in the body of the mandible extending from the third molar. Lateral jaw radiograph (Post-operation, b) shows the fracture and the displacment downwards of the right greater horn of the hyoid bone.

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内 田 他 歯科 放 射 線1996年9月

Table 1 Reported of fracuture of hyoid bone of direct trauma(1918∼1995)1∼12)

体14例 中7例, 縊 死 体33例 中9例, 索状 物 に よ る絞 死 体2例 中1例 に舌 骨 骨 折 が み られ た とい う。本 邦 に お い て は, 安8)ら に よ る報 告1件 だ け で あ る。 舌 骨 骨 折 にお け る 臨 床 症 状 は, これ まで の 報 告 を ま とめ て み る と嚥 下 痛 や 嚥 下 困 難, 発 声 時 疼 痛, 頸 部 疼 痛(骨 折 部 位 の圧 痛), 皮 下 出 血, な どが ほ とん どの 症 例 で み とめ られ るが, これ らの 臨 床 症 状 の な か で も嚥 下 痛, 嚥 下 困 難 が 強 い の が 舌 骨 骨 折 の 特 徴 の よ うで あ る。 本 症 例1 に お い て も, 頸 部 疼 痛, 嚥 下 痛 な どの 自覚 症 状 が 舌 骨 骨 折 発 見 の き っか け とな っ た。 また, 舌 骨 骨 折 はそ の 解 剖 学 的構 造, 受 傷 機 転 か ら甲状 軟 骨 や 輪 状 軟 骨 の骨 折, 気 管 の損 傷, 咽 喉 頭 粘 膜 の 裂 傷, 穿 孔 な どに よ る合 併 損 傷 を伴 う こ と に よ り, 皮 下 気 腫 や 呼 吸 困 難, 血 痰 な ど の症 状 を呈 す る こ とが あ る とい う1)。 舌 骨 骨 折 は大 角 に多 い こ とが 示 唆 され て い る, この こ と は, 大 角 と体 部 の 結 合 が 軟 骨 性 で あ る こ とが 少 な くな い とい う こ とか ら裏 付 られ る。 ま た, 骨 折 遊 離 端 の転 位 に つ い て は さ ま ざ ま な 傾 向 が み られ る。 舌 骨 骨 折 の 診 断 は, X線 画 像 に よ っ て初 め て 可 能 とな る。 しか し, 自覚 症 状 や 前 頸 部 の皮 膚 に 発 赤 や 皮 下 出 血 な どの 所 見 が な けれ ば見 逃 さ れ て し ま う可 能 性 が 高 い と思 わ れ る。 こ の た め ず 頸 部X線 撮 影 検 査, 特 に下 顎 斜 位 方 向 撮 影 法, 頭 部 側 面 方 向撮 影 法 が 必 要 で あ る。 そ の 際, 左 右 大 角 の 重 な り を避 け る た め に頭 部 の側 方 の 傾 斜 を考 慮 す る こ とが 大 切 で あ る2)。我 々 は今 回 の 2症 例 の 経 験 を踏 ま え た う え で, 舌 骨 骨 折 の検 出 率 向 上 の た め のX線 撮 影 法 を工 夫, 検 討 した 結 果, 従 来, 松 本 歯 科 大 学 歯 科 放 射 線 科 で 行 わ れ て い る通 常 の 下 顎 第 三 斜 位 方 向撮 影 法 の入 射 角 度 を変 え て正 中 矢 状 面 に対 し10°と し, 照 射 秒 数 は0.06秒 と した 。 ま た, 患 者 に は咬 合 位 を取 らせ, 嚥 下 を させ な い状 態 を保 つ こ と を説 明 し た う えで 撮 影 を試 み た。 そ の 結 果 本 変 法 が か な り有 用 で あ る と思 わ れ た(Figure5)。 さ らに骨 折 の検 出率 向 上 や精 査 の 目的 で は他 の 撮影 法 も 必 要 で あ り, 中 で も3次 元CT像 か ら は骨 折 の 形 態 を観 察 し, さ ら に, MRI検 査 は軟 組 織 の損 傷 な ど を診 断 す る上 で有 用 で あ る と考 え る。 結 語 今 回我 々 は, 稀 な 舌 骨 骨 折 を2症 例 経 験 し た の で, 文 献 的 考 察 を加 え報 告 し た。 舌 骨 骨 折 は 自覚 症 状 が 軽 微 で あ り, 合 併 損 傷 が す くな い た め に見 逃 され や す い。 こ の た め 口腔 領 域 お よび 頸 部 外 傷 の 診 断 に あ た って は細 心 の 注 意 を払 う 必 要 が あ り, と くに通 常 のX線 撮 影 に際 し て は, 入 射 角 度, 照 射 時 間 等 の精 確 な設 定 と さ ら に適

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歯 科放 射 線36巻3号 内 田 他

Figure 5 Oridinary lateral jaw radiograph(a) shows that the hyoid bone and mandible overlap each other, making it very difficult to observe the hyoid bone. 56KVp, 100mA, 0.12sec, incidence angle 25•‹. Modified lateral jaw radiograph (b) shows the hyoid bone more clearly. This method requires that the radiograph be taken at an amgle as close to horizon-tal as possible. The patient was told not to swallow and to hold his teeth in an occlusal position. The time needed for the radiography was 0.06 seconds. inci-dence angle 10° な お, 症 例1は 日 本 歯 科 放 射 線 学 会 第169回 関 東 地 方 会 に て 報 告 し た 。 文 献 1) 森 田 浩 史, 石 田 正 人, 岩 崎 幸 司, 梅 村 和 夫: 舌 骨 骨 折 の2例. 耳 喉 頭 頸. 1989; 61: 395-400. 2) 木 原 俊 之, 江 崎 誠 治, 吉 田 美 苗 子, 亀 山 忠 光: 舌 骨 骨 折 を 伴 っ た 顎 骨 骨 折 の1例. 口 外 誌. 1993; 39: 143 -145 ,

3) Ashby EL, Birm CB, Land BS.; A case of frac-ture of the hyoid bone, 1918; Lancet 1: 803. 4) 富 塚 明: 舌 骨 々 折 ノ 二 例. 耳 喉. 1936; 9: 418-421, 5) Olmstead EG.: Fracture of the hyoid bone. Arch

Otolaryngol. 1949; 49: 266-274.

6) Guernsey LH.: Fracture of the hyoid bone. J Oral Surg. 1954; 12: 241-246.

7) Popple MH, Christman RO.: Fracture of the hyoid bone. Presentation of one case. Am J Roentgenol. 1956; 76: 1144-1145.

8) Papavasiliou CG, Speas CJ.: Fracture of the hyoid bone. Radiology. 1959; 72: 872-874. 9) Krekorian EA.: Perforation of the pharynx with

fracture of the hyoid bone. Ann Otol Rhinol Laryngol 73: 583-594, 1964

10) 安 芳 光, 太 田 正 治, 林 徳 佐, 秋 山 欣 治: 縊 首 に よ る 喉 頭 外 傷 な ら び に 舌 骨 々 折 例 に つ い て. 耳 展1964; 15: 71-776.

11) Eliachar I, Goldsher M, Golz A.: Hyoid bone fracture with pharyngeal lacerations. J Laryngol Otol 1. 1980; 94: 331-335.

12) Gregersen M, Vesterby A.: latrogenic fractures of the hyoid bone and thyroid cartilage. Acase report. Froensic Sci Int. 1981; 17: 41-43. 13) Paparo GP, Siegel H.: Neck marking and

frac-tures in suicidal hangings. Froensic Sci Int. 1984; 24: 27-35.

14) Weintraub CM.: Fracture of the hyoid bone. Medicoleg J. 1961; 29: 209-216.

Figure  2  The  small  spicule  of  the  left  greater  horn. of the  hyoid  bone  was  observed  to  have  become  displaced and  pointed  in  a foward,  lower  and  inner  direction
Figure  4  Lateral  jaw  radiograph  (Pre-operation,  a)  shows  no  abnormalities  except  the  fracture  in  the  body of  the  mandible  extending  from  the  third  molar
Table  1  Reported  of  fracuture  of  hyoid  bone  of  direct  trauma(1918∼1995)1∼12)
Figure  5  Oridinary  lateral  jaw  radiograph(a) shows  that  the  hyoid  bone  and  mandible  overlap  each other,  making  it  very  difficult  to  observe  the  hyoid bone

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