13
原
著
開業塗家︵主と・して女将︶
目 次
籠哩二部 各種疾病の分類的結果及びその考察
第一節 全賂⁝的考察
第一項性と年齢より見たる病類
一︑生物的︵性.年齢溺︶考察
⁝
ハ ロ イ
}薩BA、BA、:BA、
會 郡 市 総
的中大 中大 中大
1雛部転部籟数
に依れろ疾病統計の研究︵第二同報告︶
東京帝國大學讐學部衛生學敏室︵主任 横手教授︶
讐學士 吉 岡 博
薩會的︵市郡別︶考察
吉岡聾開業馨一家︵主として女殴酋︶に依れる瀞沃病統計の研究 イ︑男
A︑大 分 類 お︑中 分 類
ロ︑女A︑大 分 類 B︑申 分 類 第二項性と季節より見たる病冠
一︑自然生物的︵性︑季節溺︶考察R BA
、s
中大 分分 部 類類
一! DA
中大 総
分分 激
第四巻一三
類類
人
14
潤目旺開業胤醤家︵主として女胤醤︶に依れる疾病統計の研究
ハ︑郡 部
A︑大 分 類 B︑申分類
二︑魁會的︵市郡別︶考察
イ︑男
第
。A叉評。A㌔A
総然性 女
中大 と申大 中大
生年
分分 物証分分 分分 激的と
類類 D.季類類 副肝
性と年齢と季節より見たる病類
生物的︵性︑年齢︑季節別︶考察
激 分 類 分 類
第四
二項照照照磁。。㌔A只
総六四二十六一一會、 i郡 、市
括十十十六歳歳 的中大 中大
籍lll越鍵部繍部
第四雀 一四
証會的︵市郡別︶考察
歳
一歳より五歳
ムハ止成より十噌血山威
十六島守よリニ十五出威
二十六歳より四十五歳
四十六晶威より六十出威
六+一歳以上
総括及び考按
第二部 各種疾病の分類的結果及びその考察
第一部㈹に於て︑既に疾病を綜合的に見たる結果につき論述したるを以て︑本第二部に於ては︑同じ資料に封し︐各種疾
病の分類的結果を論述すること玉する噂
既に第一同報告⑤の調査方法に於て述べたのであるが︑今急用ふる麺類は︐悉く﹁大正十三年三月二十四日内閣訓令第一
號に依る死因及び疾病分類﹂④に依て︑大︑中︑小の三分類を試みたのである︒而して︑本報告に於ては︑大分類及び中分
類のみ論述し︑小分類は必要なる時にのみ限り︐これを引用した︒
また本報告は疾病統計なるを以て︑上述の﹁死因及び疾病分類﹂にては︑分類名の納⁝黒蝿ならざるものがある︒それ故︑
その分類名の余が用びし意味を︑若干此に解詮しよう︒
先づ﹁大分類﹂に於て︑﹁外傷﹂と介するのは︐外科及整形外科的疾患にして︑主として﹁骨折﹂﹁脱臼﹂﹁挫傷﹂﹁捻挫﹂等を
意味して居る︒これを上述の﹁死因及び疾病分類﹂に當嵌れば︒﹁外因死﹂に図る項である︒また﹁感冒及不詳の疾病﹂とは
胃不明の診断及不詳の原因﹂に遡る項である︒中分類に於ては︐﹁其の他の呼吸器の疾患﹂とは︑主として︑鼻喉頭の疾患︑
肋膜炎及喘息等を意味して居る︒﹁其他の疾患﹂は︐極めて多種の疾病が含まれて居て︑分類としては︑猛り意味をなさない
と思ふ︒﹁外傷﹂及び﹁感冒及不詳の疾病﹂は︑大分類と全く同一である︒侮﹁自殺﹂の項は︐統計の性質上之を省いた︒再掲
は脚氣が最も主要と考へたから︑之のみ表示した︒その他詳細は︑コ死因及疾病分類要旨﹂④を参照せられたい︒術︑随時必
要なる解読は本文申に読述するであらう︒
家に︑蒐集せる資料を分類するには︐同じく﹁内閣統計局︐死因及疾病分類要旨﹂に依り︑殊に﹁死因及疾病分類内容例
示﹂を参照したのであるが︑爾疑義を生じたる疾病︑相判数ありたるを以て︑余自身の判断に依り編入項目を決定した︒次
に︑謬考迄にそれを表示しよう︒
15
性
亙 塾
一
病
名
編
男女
女一
一歳
入
項
目一面
考
分娩逞延慢性下痔
射腺炎
病痛足蹄疵癌
結核性痩孔
奮
軟性下疵
一
律に因せざる膚孔鼠岬の疾患
下痢及腸炎︵二歳未満︶
「
皮膚⁝の癌及其の他の悪性腫ド瘍 一皮膚及皮下組織の結核 }」
吉岡置開業醤家︵主として女讐︶に依れる疾病統計の研究第四巻 軟性下痔と見て乳腺炎と見て腸﹁カタル﹂に訂正
一五
16
吉岡H開業馨家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の並幅
足跣炎パピナ晋ル中圭母
早産撒粒子
妊娠一七ケ月︑八ケ月︑九ケ月
妊娠九ケ月胎盤早期剥離
産後の脚氣
肺門淋巴腺結核
山肺︷珍絡防の腸カタール
聯疹肺炎徽毒性子宮内膜炎
徽毒性貧血耳鳴
徽毒性坐骨神纒痛
骨徽毒徽毒性肩甲關飾炎
徽毒網膜炎
内臓徹毒徽毒性肝臓炎
臓徽毒
脊髄徽毒
一蜂案織炎及急性膿瘍 一
一
「其
フ他の不慮の急性中毒髭欺性を除く︶
妊娠中の不慮の畷來事 一
眼及附囑器の疾患
妊娠中の不慮の出來︷畢
其の他の産に因する不慮の出來事
脚氣淋巴系の結核︵腸門膜腺及後腹膜腺を除く︶
下痢及腸炎︵二歳未満︶下痢及腸炎︵二歳以上︶
麻 疹子宮炎
徽毒三期
徽毒三期徽毒三期
徽毒三期徽毒三期
一〃
ク 一〃一
第
四 藥
物 中
毒 六
一
コ霰粒腫と見て
叩畢なる子宮内膜炎と見て
工7
護誤腫徽毒性潰瘍
扁軍コンヂローム
徽毒性咽喉炎
〃〃〃〃〃〃ク
咽喉頭炎鼻加磐晃
扁桃腺炎紅彩炎
磯疹
脆毛頸部淋巴腺炎
潜伏徽毒徽毒性子宮頸聯営カタール
肱園コンヂローム
下 疵硬性下疽
口下痔混合性下瘡
下口唇硬性下清
徽毒性痔核 徽毒三期〃 ご期
〃
〃
〃 ク ク 〃
〃 ク
ク〃
クク 一期
〃 ク
ク〃
静脈の疾患
吉岡撞開業醤家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究第四巻一七
18
女
吉岡暉開業馨家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の硯究
四+三歳 徽毒恐怖性神紹蓑搦淋毒性尿道炎及横疲軟性下疵横疲硬性下痔横疲徽毒及横疲額位娩出術腹水淋巴薩質百日咳謄膜炎歯根骨膜炎智歯叢生困難化膿症肩 凝宥肺疾
不明︵言語障害︶
消化不良後痙禁
肩押部異物
左足打撲後血腫
痙攣︵原因便秘︶
常習性流産
先天性虞珠腫 紳鰹嚢弱其の他の産に因する不慮の出來事胸腺の疾患隅膜炎口腔及附隔騰器の疾患ク其の他の外︹因死不明の診断及不詳の原因肺結核不明の診噺及不詳の原因小見の擶搦.良性出陣瘍バ女子生山殖器の障踊瘍を除く︶其の他の外因死小児の箔︑搦流 産
耳及乳嚇遍践の疾患 第四巻
一
一八
一
良性腫瘍と見て
19
女 女
女男男
三+歳
三 歳
一ケ月
五ケ月
五+四歳 懸様垂肥大妊娠轡位妊娠足位陰部︒ハ ヒ ローム灸化膿心臓肥大豊野乳嚇魯裂
盗汗
腓 臓包 董軟驕腫前房内出血中甲介肥大喘鳴
潟 熱献洛症訣
脚氣搦観狭窄骨盤窄顧
子宮メトロパチー
眈脛煤Eヘ マトーム 喉頭の疾患
L一...一一U
其 の 他 の産 に 因 す る
不 慮 の 出
來 事
良性瞳陣瘍︵女ラ十生殖器の腫瘍を除く︶
不慮の火傷
其の他の心臓の疾患︑其の他の皮膚の疾患
産に署する乳房の疾患
不明の診断及不詳の原因
其の他の皮膚の疾患
男子生殖器の疾患
其の他の皮膚の疾患
患眼及附⁝鵬器の疾患
鼻腔及附羅切器の疾患
一盛管支炎其の他︵五山威未満⁝︶
下痢及腸炎︵二歳未満︶
其の他の女子生殖器の疾串心︵ロ︶
眼及附驕器の疾患
其の他の産に因する不慮の田來事
子宮炎
昼の他の女子生殖器の疾患︵ロ︶
吉岡讐開業馨⁝家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究第四巻 傳染性軟驕腫
一九
20
男
〃女男
吉岡B開業韻脚︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究四+八歳
〃ニー 十 歳歳
ポルチオ炎
裏急後重脂肪インファルクト
〃 エンボリー
紳経性尿意頻数
コルセットによる墜追潰瘍
血管紳輕症
紳経性速脈症
骨盤端位娩出
飢餓熱夜驚症
漏斗胸陰部浮腫
足跡異物上皮剥離
足蹄創傷偉染
内臓下垂口唇腫脹
〃 ピ鳳外科疾患 其の他の女子生殖⁝器の疾患下痢及腸炎︵一一歳以上︶眼及附驕器の疾患.〃紳纏痛動脈の疾患其の他の心臓の疾患其の他の産に因する不慮の出頭事其の他の杢身病其の他の紳経系の南決患時 形其の館也の女子生殖器の疾患其の他の外因死其の他の外因死其の他の外り因死崎 形
︸曇羅・疾患
不明の診臨及不詳の原因 第四巻 二〇
剛脊
ナカリエスに訂正
21
男二 歳 内 科春季加答児プレリギウム
上氣避カタル
裂毛症
座瘡
多毛症不毛症
白疲癒廣 疹
肝 班母 班
皮脂漏町膣栓塞
輩膜炎會陰破裂
毛嚢炎脈賂膜炎
左敵氏管狭窄
躯幹疲癒 不明の診断及不詳の原因眼及附田騰器の疾患
〃
氣管支炎
其の他の山反膚の疾串⁝
〃
〃〃
白癬及禿頭病
其の他の皮膚の疾患
〃 〃
ク耳及乳階羅買の疾出心
眼及附目騰器の︷沃患
其の他の産に因する不慮の出旧事
其の他の皮膚の疾患
眼及附屠一器の疾患
咽頭及扁桃腺の疾患
其の他の山反膚⁝の疾患
吉岡一1開業藁家︵主として女醤︶に依ハ劇る疾病統計の研究第四巻 一二
22
女 吉岡日開業桜田︵主としで女醤︶に依れる疾病統計の研究
二 歳 」蒼 疽 酒叡鼻 書 痙 ⁝中暑症 腱鞘炎 手掌炎 品胎研娩 粉 瘤 .卵膜諏取 右排腸筋怒張 〃 後屈 子宮畿育不全 膣内異物残留 ドーグラス膣硬結 ーアデノイド 閉経期異常 更年期異常症 膣申隔﹁
啓 位陰部掻痒症
崎 形一
其の他の女子生殖甲器の疾鵬御︵ロ︶
︑其の他の女子生殖器⁝の疾患︵ロ︶
咽頭及扁桃腺の疾患
其の他の女子生.殖器の疾患
〃 〃
〃其の他の蓮動︸器の疾患
吊其の他の産に因する不慮の出來事
其の他の皮膚の疾串心
=ニッ子出産
}蜂
@織炎及急性膿瘍
暑熱に依る死
其の他の神紹系の疾患
一領の他の皮幽眉の疾畠鋤
一 一蜂
ト織炎及急性膿瘍
ヲ
薯他震膚・慧
第四巻 ニニ凛疽の謎記と見て
轡部膿瘍?
23
内譲足︑外繰足時 形
}
栂指暉礎指
〃
右足小見麻痺贋 炎
勝腸筋挫傷
挫傷
腰笛挫傷骨 折
左胸鎮乳虜筋挫傷
〃
右腓腸筋下端軟部挫傷
〃
頚筋挫傷
〃
府環指第一節掌面腱鞘硬結症其の他の蓮動器の疾患
右前脛骨紳経不全麻痺其の他の紳経系の疾患
左示指伸輔不能症
〃
前額痛
〃
左外韓推筋腱短縮︵又は攣縮︶其の他の蓮働器の疾患
鼻咽喉カタール鼻腔及附驕器の疾患
ヴイターミン過少症脚 氣
腕關節ガングレオン
竣疸
男
こ 歳不明︵翼熱︶不明の診蜥及不詳の原因
吃 蓮
〃
妊娠下腹痛妊娠中の不慮の出來事
羊膜水腫〃
吉岡ーー開業出家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究第四巷 二三
24
吉岡π開業韻脚︵主として女離圏︶に依れる疾病統計の碑究 ︐ 第四巻︑ 二四
本第二部は﹁全県的考察﹂と﹁部分的考察﹂との二節に分たれる︒本報告に予ては︑前者のコ全禮的考察﹂にのみ限る︒
帥ち︑大金に撃て南前同報告①と同じき形式を採るも︐前号に於ては疾病数のみであったものを︑今同は病類に就て詳述せ
んとするのである︒
禽一言すべきは︑前述の如く︑基層に關する記述なるを以て︑生類名の冗長なる窓の若干存する故︑夫々略稻を用ふる事
とした︒此に読明を加へよう︒
大
病 類 名
流行病︐地方病及簿染病
紳維系及感畳器の疾患
泌尿生殖器の疾患
皮膚及皮下組織の疾患
骨及蓮動器の疾患
感冒及不詳の疾病
中
騎出血及謄軟化
肺炎及氣管枝炎
下痢及腸炎
分 分
類 類
女子生殖器の良性腫瘍及其の他の疾患
其の他の妊娠及産に慰する疾患
崎形︑先天性弱質及乳兇に固有の疾患
略 名流行 病 紳経系の疾患 泌尿器の疾患 皮膚の疾患 骨の疾患 感 胃 腸 出 血 肺 炎 下 痢 生殖器の疾患 妊娠及産に因する疾患
乳歯に固有の疾患
25
第剛蔀全髄的考察
第一項 性と年齢より見たる病類
本項も次の二部に分つ︒性と年齢より考察せるものをコ生物的考察﹂とし︐性︐年齢に就き市郡の比較考察せるものを一︑甦
會的考察しとなす︒
一︑生物的︵性︑年齢別︶考察
総数︑市部及び郡部の三に分け読覚しよう︒而して︑各々を大分類及び申分類の二に分ける︒
イ︑総 数
A︑大 分 類
實数並に総疾病数を千としたる比例を示せば第一表の如くである︒
総計に依りて見るに︑﹁沿化器の疾患﹂が一位を占めて居るのは︑男女同じである︒然るに︑男子に於て九位を占めて居る
﹁泌尿器の疾患﹂が︑女子に於て二位を占めて居るのは︐極めて興味あることである︒從って男子に於て二位である﹁紳経系
の疾患﹂が︑三位となって居る︒﹁呼吸器の疾患﹂が男子に於て三位︑女子に於で四位なるも注目すべきである︒﹁流行病﹂は
男が四位︑女が五位である︒此に﹁外傷﹂と構するのは︑骨折︑予土及び挫傷等であるが︑それ等は女子に於ては+位を占
むるに拘らす︑男子は五位を占むるは︑我々の鼠輩通りである︒
次に噛昭和四年日本帝國死因統計③の全一統計と封比するに︐首位は﹁消化器の疾患﹂で︑此の鮎は疾病と同じである
が︑他は異って︑二位は︑亦男女共﹁流行病﹂︑三位が﹁聖経系の疾患﹂で︑四位が﹁呼吸器の疾患﹂である︒女の﹁泌尿器
の疾患﹂の如きは︑五九・七%にして︑極めて低率である︒斯くて疾病とは傾向を異にする事が看取される︒
次いで年齢的考察をするに︑男に建ては﹁消化器の疾患﹂が︐十歳迄は一位を占めて居るが︑十一歳より五十歳蓮は二
位を占め︑十歳迄二位乃至五位にある﹁神経系の疾患﹂が一位を示す︒即ち︑十一歳より五十歳迄︐﹁紳鬼事の疾患﹂が﹁消
化滞の疾患﹂に代って一位であることは︑極めて興味ある現象と云はねばならぬ︒是と同心︑﹁外傷﹂部ち︑骨折︑脱臼等の
吉問1一開業後家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究 箆﹁四巻 二五
26
吉岡μ開業馨家︵主として女讐︶に依れる疾病続計の研究 第四谷 二六
外傷が︑十歳迄六乃至九位なるに拘らす︑十一歳よゆ三位を占め︑五十五歳迄は殆ど同位を有して居るのも舟沖目すべき事
實である︒﹁流行病﹂は幼年期に比較的高位にして︑自二十一歳至三十歳年齢間に於て︑極数並に比例顯著に増加し︑五十六
歳以後に至り相當減少する傾向を示す︒
女に於ては︑+歳迄一位を占めて居る﹁王化器の疾患﹂が︑十一歳乃至+五歳に於ては︐二位となり︑+六歳乃至二+歳
に於て再び一位を占むるも︑其後四十五歳迄二位となり︑︼位は概ね﹁泌尿器の疾患﹂であるのも首肯し得らるΣ事實であ
る︒︵但し︑十一歳乃至十五歳は﹁神州系の疾患﹂が首位を占む︒︶此に﹁妊娠及産﹂といふのは︐妊娠及産に因する疾患を
指すのであるが︑十六歳より六十歳迄︐それらの疾患が表はれてくるのは︑當然の事である︒而して二十一乃至四十五歳に
.於て︑四位を占めて居るのも︑豫期し得べきことである︒既述の如く︐男に於ては﹁外傷﹂が︐+一歳より高位を占むるに
拘らす︑女に絶ては︐二十一歳より頓に減少を示すのも︑興味ある事である︒﹁流行病﹂は男と殆ど同傾向である︒
次に乳鬼に就きては︑表示すれば第こ表の通りである︒此の表を見るに︐飾玉に於ては︑疾病の順位が︑男女といふ性別
に全く影響せられないのである︒即ち︑爾性共﹁消化器の疾患﹂﹁呼吸器の疾患﹂﹁雨蓋﹂及び﹁流行病﹂の順位である︒此の
事は︐我々の醤學的常識を裏書するもので︐性の特徴が生理的に表はれない故︑疾病もそれに順帯して居るのであらう︒
然し乍ら︐これを各月に就て見るに︑そこには︑男女に依る多少の差異が見られる︒﹁骨の疾患﹂が女には殆ど無きに拘ら
す︑男に重ては︐二ヶ月及三ケ月に於て︑多少見られる︒﹁乳児﹂︑帥ち先天性弱質︑初生児黄疸︑輩皮症及び下見に固有の
疾患が︑男女共︑一ヶ月に於ては︐極めて多数を占め︑一位乃至二位なるが︑ニケ月以後急激に減少して居る︒而して︑男
子は該疾病が三ヶ月以後は絶無に拘らす︑女子は五ケ月︐六ケ月に於ても少数乍ら見受けられる︒乳兇の斯る疾病現象は︑
興味多きこと玉考へられる︒
B︐中 分 類
實数並に総.疾病数を百としたるパーセントを示せば︐第三表の如くである︒此に一言すべきは︑既述の如く申分類に於け
る﹁其他の疾患﹂とは︑痘毒︑脚氣︐糖尿病及び腹膜炎等多数の疾患を含む故︑記述に際しては︑一切之に鰯れざること﹂
27
する︒
総計に依りて見るに︐一位にては︑男は﹁下痢﹂であるが︐女は﹁生殖器の疾患﹂である︒夫故︐女はπ下痢しが二位と
なる︒故に︑本邦に於ける主疾病は︑少くとも︑男にては﹁下痢﹂に指を屈せねばなるまい︒好女は﹁生殖器の疾患﹂は︑
一三︑七三七︑﹁下痢﹂は一〇︑九二八にして︑﹁下痢﹂の方梢よ少きも︐﹁下痢﹂に隔て男女の経典数を比較すれば︐寧ろ女子
の短大にして︑これが國民の主疾病たる事は間蓮あるまい︒既述の﹁外傷﹂が男に於ては二位なるが︑女子に於ては七位な
るも︐興昧あることである︒﹁感冒﹂は︑男女共三位である︒﹁急性氣管枝炎﹂及び﹁胃の疾患﹂が男女共相當多く︑﹁肺結核﹂
は豫想より少く︐且.つ男子は八位なれど︑女子が九位なるも面白き現象である︒斯く﹁肺結核﹂の少きは満或は開業讐家が
斯る診断を躊躇するも一因ならんかと想像せられる︒女に過ては﹁妊娠及産に慰する疾患﹂邸ち﹁産褥熟﹂以外の流産其他
に關する疾患が五位なるも︑注目すべきである︒﹁肺炎﹂は男は七位︑女は十位である︒
これを﹁死因統計し④と比較すべく︑全國の男女及原因︵中分類︶別の死亡表︵比率は余が計算.せるものを︶を揚ぐれば︑第
四表の通りである︒此の死因に依りても︑﹁下痢﹂が著明に多数なるは注目に値する︒次いで﹁肺炎﹂が高位を占めて居る︒
吉和が﹁臓出血﹂にして︑﹁肺結核﹂は其次位にある︒是等の順位はすべて男女に共通にして﹁死因統計﹂に勝ては︑概親す
るに︑疾病程性別に依る順位の差が認められないのである︒斯く﹁生殖器の疾患﹂がO・三%といふ小数なるも︐疾病に比し
死因としての特長を示して居る︒
次に疾病に就いて︑年齢的に概察するに︐男に於ては︑﹁下痢﹂が十歳迄首位を占め︑年齢の長ずるに從て低位となる傾
向が存する︒﹁其他の疾患﹂中︑帯揚﹁脚氣﹂は︑乳見脚氣を除けば︑十六歳よ砂實数並に比例が急激に増加し︑既に三十
一歳よりは減少の徴候を呈して漸減して居る︒﹁外傷﹂が十一歳より著しく増加し︑四十五歳深黒に一位にして︐五十六歳よ
り再び減少するのも︑推考し得らる玉現象である︒﹁急性氣管枝炎﹂は五歳迄二位にして︑年齢の長・ずるに從って減少の傾向
がある︒五位の﹁胃の疾患﹂は︑低年齢は小数なれど︑二十六歳より二位に昇り︑進んで四十六歳より一位となるは︑興昧
ある現象である︒鼻腔︑喉頭及肋膜炎等を含むゴ其の他の呼吸器の疾患﹂が︑低年齢は小数にして︐十一歳より五位となり
吉岡11開業警家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 二七
28
吉岡聾開業讐家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 二八
増加の傾向ある事が認め得られる︒﹁肺炎﹂は︑五歳までは電量高位にして︑四位乃至六位であるが︑十一歳よりは實数並に
比例極めて小となる︒﹁肺結核﹂は︑幼年及老年は小童なる纂は蓉ふまでもなく︑十六歳より著しく實数並に比例の増加する
事が目立つ︒然し三十六歳より實数の減少が甚しいのである︒﹂
女に就ては︑﹁其の他の疾患﹂中︑再揚﹁豊凶﹂は︑男と同傾向なれど︐減少するは男より梢晩く︑三十六歳よりと見るべ
きであらう︒而して老年の減少は︑男より甚しい︒一位の﹁生殖器の疾患﹂は︑十六歳より急激に檜和し一位となり︐五十
歳迄同位を維持し︑再び五+一歳より幼年の如く低下するのも︑豫想し得べき現象である︒﹁下痢﹂が︑一歳一+五歳が首位︑
十六歳−五十歳は三位乃至四位︑五十一歳以後再び二位を占むるも興味あることである︒三位のコ感胃﹂が︑五歳迄三位に
して︑六歳より二十歳迄二位となり︑其後下々低く︐五十六歳より再び三位となるも︑何等か原因あるやを思はしむる︒﹁胃
の疾患﹂が︑十歳迄小数なるに拘らす︑十一歳より吊出上昇を示し︑四十歳迄三位乃至四位にしで︑四十一歳より三位とな
り︑五+一歳より更に日位となるも︑我々の常識を裏書きするものである︒﹁妊娠及産に因する疾患﹂が自十六歳至六+歳期間
のみ表れ︑殊に自二十一歳至四十歳迄二位を編むるも極めて合理的である︒コ急性愚管枝炎﹂が十歳二相當多く︑十一歳より
梢麦減少し︑十六歳より著しく低位︑即ち八位とな妙︐高年齢迄大急同一の地位を保持する︒﹁外傷﹂は︑自四歳至十五歳稻
麦多数なるも︑概して男子の如く多からざるは︑女子の性質及環境より當然の論詰である︒﹁其の他の呼吸器の疾患﹂は︑一
歳及二歳は梢女順位高けれど︑其後は減少し︐十一歳より増加の徴候を示し︑十六歳−二十歳に於て健男は頓に檜加する6
二+一歳より比例は減少し︑五十六歳よゆ再び比例増加する︒﹁肺結核﹂は︐男と全く同様の傾向を持つ︒
次に死因統計③︵第四表参照︶に依りて︑年齢的に観察するに.男に就ては︑﹁下痢﹂は九歳迄極めて高率を占め.殊に四歳
迄は略女一位を占めて居る︒但し零歳のみは︑﹁乳児に固有の疾患﹂が二八・二%で首位である爲二位である︒而して年齢の長
ずるに從って低位となる事は︑本統計と同断である︒然し︑六十歳以上になって︑梢女高位を示すは︑注目すべきである︒﹁其
の他の疾患﹂中︑再掲コ脚氣しが︑零歳及二十歳至二十九歳年齢階級が︑梢弐高華なるは︑本統計と傾向を同くする︒一︑急性氣管
枝扇﹂は︑死因統計に於ては約一︒三%の低率にして+五位を占むれど︑やはり幼年齢が高く︑高年程減少するは︐疾病と
29
同一である︒﹁胃の疾患﹂も約半文%にして低率なれど︑疾病と同じく︑二十五歳より梢丈高率となり︑四十歳毫より更に
高彫となるは︑興味ある事である︒﹁其他の呼吸器の疾患﹂が低年齢は︑小数にして︑十五歳より急激に増加する事も︐疾病と
全く同一傾向である︒﹁肺結核﹂が極めて多数なるは︑死因統計の特徴であるが︑+歳より異常に増加を示し︑約一〇・八%を
占め︑十五歳よりは一位にして︑三丁八%となρ︑三十九歳迄常に同位置を保持する事は︑既に識者の反覆召下せらる玉所
であるが︑我が國肚會衛生上︑看過すべからざる事は言ふ迄もない︒
女に於ては﹁其他の疾患﹂中︑再掲﹁脚氣﹂が零歳及自十五歳至三十九歳年齢階級に比較的高率を示すのは由男と略土同
一傾向である︒﹁生殖器の疾患﹂は︑死因統計に於ては極めて小脳にして︑約○︒三%に過ぎないが︐十五歳より初めて○・二
%となり︑三十歳より四+九歳迄一%以上を占めるのは︑疾病とは多少趣を異にして居る︒然し五+歳より低率となるのは
疾病と同じである︒﹁下痢﹂が一位なるは男と同一にして︑四歳迄首位︑但し零歳のみは男と同じく﹁乳見に固有の疾患﹂が一位
なる爲二位となる︒而して五歳−九歳が=一・七%にして二位を占むるも︑十歳より急激に減少し︐大単三乃至四%にして︐
六十歳以上に多少高率とな診︐七・二%にして四位を凋む︒此の傾向は疾病とは一致しないが︑幼年齢が高率を占むる鮎は同
一である︒﹁胃の疾患﹂は死因に撃ては極めて小数にして︑一・七%に過ぎざるも︑その傾向は高年に至る程その率が一路上
昇するのは︑疾病と殆ど同じなれど︑年齢に依る順位の上昇に湿ての連係は必ずしも同一ではない︒﹁妊娠及産に因する疾
患﹂は自十歳至十九歳期間のみ表れ︑三十歳一三十九歳間殊に高率にして約五%を囲むるは︑疾病とは梢麦異る︒﹁急性氣
管枝管﹂は︑死因にては約一・三%に過ぎざるも︑年齢的攣化は疾病と殆ど同一である︒﹁肺結核﹂は男と同じく︑極めて多
数にして︑約七・0%にして四位を占め︑九歳迄は比較的低率なれど︑自+歳至三+四歳期間は︐二〇乃至三五%にして首位
を占むるは︑本邦死因統計の特徴なれど︑極めて注目すべき現象である︒三十五歳より蘭書急激に減少し︑高年に至る程減
少するのも通則と考へられる︒
是を要するに︐本統計と死因統計とは︑順位に於ては相當相異あるも︑その年齢的攣化に於ては︐略よ相似の傾向ありと
いひ得る︒
吉岡11開業摩羅︵主として女醤︶に依れる疾病統計の硯究 第四巻 二九
30
吉岡羅開業墨家︵主として女羅︶に依れる疾病続計の研究 第四巻 三〇
次に乳管に就き糊察するに︑表示すれば第五表の通りである︒﹁大分類しに於けるが如く.主要なる疾病にあ夢ては︑杢く
性別による順位の相違を見出せない︒﹁下痢﹂を首位とし︑﹁急性氣管枝毛﹂﹁感冒﹂﹁肺炎﹂﹁乳兜に固有の疾患﹂といふ順位であ
る︒これを﹁死因統計﹂⑤に就き︑乳兇の死因順位を観察するに︑男女共﹁乳見に周有の疾患﹂が首位にして︑﹁下痢﹂は二
位と︑なる︒次は﹁肺炎﹂﹁隅膜炎﹂といふ順位である︒疾病とは梢丈趣を異にすることが看取される︒
そこで︑乳児の疾患の月齢憂化に就きて見るに︑男に於ては︑コ下痢﹂が常に首位にある︒︻︐急性氣管毛炎Lは一ヶ月は四位
にして 梢女低位なれど︑月齢を加ふるに從ぴ増加するの傾向がある︒﹁乳兇に固有の疾患﹂が三ヶ月迄獲生し︑殊に一ケ月に
二位なるは興味あることである︒女に於ては下痢は一ケ月のみ二位にして︑其後首位を維持する︒﹁急性導管枝炎﹂も男と同
様にして︑一ヶ月は四位なれど二ヶ月よリニ位となり︑月齢的増加と共に増加する傾向が見ゆる︒﹁筑見に再構の疾患﹂は七
ヶ月迄磯生し︑一ヶ月は一位なるは︑男と梢土異る瓢である︒﹁百日咳﹂﹁麻疹しの如きは︑男女共同位にして︑月齢の増すに
從って増加する傾向が見ゆる︒殊に﹁麻疹﹂は八ケ月頃より特に増加するもの玉如くである︒
ロ︑市 部
A︐大 分 類
総敷と同じく表示すれば第六表の如くである︒
総計に依りて見るに︑男は﹁等化器の疾患﹂が一位を占めて居るが︑女は﹁泌尿器の疾患﹂がその位置を占めて居る︒此
の鐵は﹁総数﹂と租土趣を異にして居る︒然し此の事實は︑既に第一同報告①で豫篤し得たことで︑﹁二十一歳乃至二十五
歳聞の女子の比例︵一九六・四︶が︑一歳乃至五歳間の比例︵一六七・五︶に優れるは注目に値する︑﹃総激﹄に於ては︐これが一
六三・一封一八八・一となって︑一歳乃至五歳間が優位を占めて居る︒これは前述の如く︑この年齢間に女子の産婦人科的疾
患多き爲であらうか︒殊に余の調査では︑市部に二十五%の産婦人科醤を有する爲かとも︑推考せられる︒﹂と述べたが︑此
の鮎が︑此の病類的結果に表はれて居るのではあるまいか︒而して︑女に於ては︑﹁消化器の疾患﹂は二位となって居る︒男子
に於ては︐二位は﹁紳経系の疾患しにして︒次いで﹁外傷﹂﹁呼吸器の疾患﹂の順序となる︒然るに︑女に於ては︐三位が﹁紳経
31
系の疾患﹂で︑次いで﹁呼吸器の疾患﹂﹁感胃﹂の順序となる︒男に観て三位たる﹁外傷﹂は.女に点ては十位といふ僅少な.る
のも︐豫淋し得られることである︒﹁流行病﹂は男五位にして女六位である︒家に﹁総数﹂と同じく死因統計①の大分類と甥
比するに.疾病とは異って︐男女共コ流行病﹂が首位を占めて居る︒男に於ては︑二位は﹁呼吸器の疾患﹂︑次いで﹁浩化器の疾
患﹂﹁融輕系の疾患㌧︑全身病﹂の順序となる︒女に於ては︑二位が﹁浩化器の疾患﹂にして︑碧いで﹁呼吸器の疾患﹂﹁神経系
の疾患﹂﹁泌尿器の疾患﹂の順序となる︒
而して︑次いで疾病に就き年齢的に観察するに︑男に於ては︐﹁溝化器の疾患﹂が略よ﹁総激﹂と事忌︑十歳迄は一位を占
めて居るが︐+一歳よりは二位乃至三位を占め︐それに代りて十一歳迄二位乃至五位にある﹁棘経系の疾患﹂が一位を示す︒
邸ち十一歳よりは︑後者が全く前者の位置を奪ふことは︑相當意味あることであらう︒総数と略女同様﹁外傷﹂が五歳迄六
位乃至九位なるが︑六歳より三位にして︑其後殆ど同位置を有して居る︒四位の﹁呼吸器の疾患﹂は+歳迄は︑二位乃至三
位にして︐・十一歳より五十五歳迄は四乃至五位にして︑五十六歳以上再び三位となるも︑注目に値する現象である︒﹁流行
病﹂は殆ど総数と同傾向である︒
女に於ては︑﹁総数﹂の如く十歳迄一位を占めて居る﹁消化羅の疾患﹂が︑十一歳乃至十五歳に於ては二位となり︑十六
歳乃至二十歳に於ては再び一位を悔むるも︐其後︑五十六歳乃至六十歳の一位を除くの外は︑二位である︒而して﹁溝化器の
疾患﹂の占めざる此等年齢聞の首位は︑概ね女子特有の﹁泌尿器の疾患﹂が之を占めて居る︒該疾患は︑生理的現象より必
然的に早撃し得られる玉如く︑十五歳迄は七︐八︑九の如き下位を有するも︑十六歳より突然高位を占め︐二十一歳より五
十歳迄は一位であり︑五十一歳より三位乃至四位であるのも︑首肯し得らる玉のである︒﹁紳老馬の疾患﹂が全年齢を通じ三
位乃至六位にして︵但し十一歳乃至十五歳のみ一位︶︑五十一歳以後は一乃至二位となりて︑高年程︑該疾患が増加するの傾
向あるは注目すべき事實である︒﹁妊娠及産に因する疾患﹂が﹁総数﹂と同じく︑十六歳より六十歳迄表はれて居る︒また二十
一歳乃至四十五歳聞に於て︑三乃至四位なるも︑﹁総敬﹂と同様である︒﹁外傷﹂が二十一歳より比率が頓に減少するのも同一
である︒﹁流行病﹂は男と同様である︒
吉岡阻開業馨家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 一一=
32
吉岡聾開業馨家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 三二
次に乳児に就きては.表示すれば︑第七表の通りである︒此の表に於ても︑﹁総数﹂の如く︑大鰐疾病の順位が性に影響せら
れないが︑僅少の鮎に於て異って居る︒男に於ては︑五位が﹁神輕系の疾患﹂にして︑六位が﹁全身病﹂である︒女に於ては
それが蓮になって居る︒疾病の順位を見るに︑﹁消化器の疾患﹂﹁呼吸器の疾患﹂﹁感胃﹂及び﹁流行病﹂にして︑四位迄﹁絡数﹂
と全く同一である︒然し﹁骨の疾患﹂は女には敏寄せるにも拘らす︑男は僅少乍ら有して居る︒
これを男女に就き︑各月に就いて見るに﹁碕形﹂﹁乳兇㌔泌尿器の疾患﹂は︑概ね三ケ月以後は表れざるも︑他の疾患は大
腱全月を通じて見られるコ﹁乳児しは﹁総数﹂同檬︑一ケ月に於ては極めて多︑数を占め︐一位乃至二位なるが︑ニケ月より急
激に減少して居る︒概遣するに︑各月に於ける疾病順位に大なる攣化なきは︑一つの特徴である︒
B︑申 分 類
實激並に比例を示せば第八表の如くである︒
︑男女共﹄共の他の疾患L中︑掻揚︵脚氣以外は揚げす︶を見るに︑﹁脚氣﹂が特に多い︒一位は︑男子に於ては﹁下痢﹂である
が︑女子は﹁生殖器の疾患﹂である︒夫婦コ総数﹂と同じく︑女子は﹁下痢﹂が二位となる︒﹁外傷﹂も亦﹁総数﹂と同様な
る關係にして︑男子に於ては二位なるが︑女子に慌ては七位である︒﹁感冒しは︐男女共三位である︒四位は︐男が﹁急性氣管
枝炎﹂であるが︑女は﹁︐妊娠及産に興する疾患﹂である︒此鮎は品玉﹁総数﹂と異る所である︒男女共﹇︑胃の疾患﹂は五位であ
る︒六位は︑男はコ其他の呼吸器の疾患しにして︑女は﹁急性単管枝炎﹂である︒男に於ては﹁肺炎﹂が七位にして︑﹁麻疹﹂が八
位なるも興味あることである︒女に於てはコ其他の呼吸器の疾患しが八位を占みて居る︒﹁肺結核﹂は共に九位を示して居る︒
これ.を﹁死因統計﹂と比較すべく︑第一同報告に倣ぴて.入口十萬以上の市の男女及原因︵中分類別︶の死亡表①を掲ぐれ
ば︑第九表の通りである︒此の表に依れば︑男は首位は﹁肺結核﹂にして︑本邦大都市の一特徴と考へられる︒二位が﹁肺
炎﹂にしで︑﹁下痢﹂は三位である︒疾病とは飴程傾向を異にして居ることが察せられる︒四位は﹁臓出血﹂にして︑次いで
コ腎臓炎しの順である︒女に就て槻察するに︑首位は﹁︑肺炎﹂にして︐次位は﹁肺結核﹂である︒﹁下痢﹂は梢弐少くして三位とな
る︒次が.﹁騰出血﹂﹁腎臓炎﹂の順である︒すべて﹁総数﹂とは相當の攣化を示すと共に︑﹁死因統計﹂が必ずしも就會の疾病
りりo
歌態を示して居るものに非ざることを如實.に示して居る︒
次に疾病に就て︑年齢的に観察するに︑男に於ては﹁︑面罵と全く同じく︐﹁下痢﹂が十歳迄首位を占め︐年齢の長ずるに
從って低位となる傾伺が存する︒﹁外傷﹂は︑総数と異りて︑十一歳以後に一位を占めて居る︒帥ち四十六歳後も一位である
のは︑如何なる理由に依るのであらうか︒﹁感冒﹂は︑年齢的憂化を飴り示さすして︑只六十一歳以上に八位となりて︑急激
の減少を示す︒﹁急性氣管支炎﹂も︑﹁総数﹂と傾向を同じくし︐五歳迄二位にして.年齢の長ずるに從ρて減少の傾向を示
す︒﹁胃の疾患﹂に就ても︑﹁総数﹂と傾向を同じくし︑低年齢は小数なれど︒.三十一歳より三位に昇り︑四十六歳より二位と
なる︒﹁其他の呼吸器の疾患﹂にしても︑低年齢は小数にして十一歳より四位となる︒其後︑五十六歳より梢ま低下するも︑
概して四乃至五位を維持す︒七位の﹁肺炎﹂は逆に低年齢が多数にして︑四歳迄比較的高位にして︑五歳以後九位以下とな
る︒コ麻疹﹂が十歳迄五位にして︑其後は自+一歳至三+歳間に︑僅少に見るに過ぎざるも︑興味あることである︒次位の﹁肺
結核﹂は︑十六歳より三十五歳迄梢女高位にあるは︑注目すべきことにして︑幼年階級及び老年階級に進むに從って︑著し
く減少するは︑從來の定読に從って居る︒
次に女に以ては︑一位の﹁生殖器の疾患﹂は﹁総数﹂と謡講同じく︐生理的現象に依り︑十六歳より急激に増加し︐五十五
歳迄同位にして︑五十六歳より著しく減少するは声言なることである︒﹁下痢﹂が︐一歳一十歳が首位︐十一歳一六十歳が二
位乃至四位︑六十一歳以後再び首位を占むるも︑総数と傾向を同じくす︒コ感冒Lは五歳迄三位にして︐六歳より二+歳迄一
乃至二位となり︑其後梢土低く︑六十一歳より再び三位となるも︑感冒に封ずる抵抗力の悪化を示して居るのではなからう
か︒﹁妊娠及産に聾する疾患﹂が︑自十六歳至六十歳期間のみ表れ︑殊に二十一歳より四十五歳迄二位を温むるは﹁総数﹂よ
り梢土年齢期間の長きを思はしむる︒﹁胃の疾患﹂は︑+早耳小撒なるに拘らす︑十一歳よゆ相良上昇を示し︑四十五歳迄三乃
至四位にして︑四十六歳より二位となるも︑聯想し得べき現象である︒﹁急性耳管支炎﹂は十歳迄相寒露激にして︑十一歳よ
り減少し︑而して六十一歳より急激に低位となる︒これは﹁総数﹂と多少趣を異にす︒七位の﹁外傷﹂は自四歳至十五歳梢女
多数にして︑五十六蔵より再び増加するは柳か解し難き現象である︒九位の﹁肺結核﹂が自十六歳至三十歳年齢期間相當高
吉岡開業書家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究
第四巷 三三34
吉岡H開業警家︵主として女馨︶に依れる疾病統計の研究 第四巷 三四
位にして︑男と同じく幼年階級及老年階級程減少する︒此に湿て男の方租女高位にある期間長きを見る︒
前の第九表に依り︑死因に依る年齢的考察をなすに︑男に於ては︑﹁下痢﹂は疾病と同じく四歳迄はこ位にして高率を占
め︐年齢の長ずるに從って低位となるも︐五十歳以後また梢よ増加する傾向がある︒﹁其の他の疾患﹂中再掲﹁脚氣しは︑零
歳及自十歳至二十四歳・期間が︑梢女比率が高い︒﹁急性氣管支炎﹂は︑○︒八%に過ぎすしで極めて小数なれども︑傾向は疾病
と同じく三歳迄は稻女比率見るべきものあれども︐以後はやはり年齢の長ずるに從って減少する︒﹁胃の疾患﹂も︑疾病と異 O り︑︑一.・槻%・に過ぎざるも︐高年齢.の比率高きことは同一にして︑三十歳より二・一%となり︑四十五歳より二・九%となる
﹁其の他の︑呼吸器の疾患﹂も︐傾向は疾病と殆ど同一にして︑十歳より接接%となり︑自十五歳至十九歳期間最も比率大であ
る︒﹁肺炎﹂は︐死因に於ては疾病と異りて多数ありて︑二位を占めて居ることは︐既述の通りである︒されど︑傾向は略曵同
一で︐四歳迄かなりの高率を示し︑殊に一︑二歳は一位を占めて居る︒五歳以後零墨減少するも︐五十歳以後に於て再び稻上
増加する如き傾向が認められる︒﹁麻疹﹂に於ても同様の關係ありて︑九歳迄は相當の比率を有し︑殊に一及二歳は一〇%以
上にして︐十歳以後は三十九歳迄︵但し︐自五十五歳至五十九歳某屋に一人あ江︶僅少に見るに過ぎざるは.略丸疾病と傾向
同一である︒﹁肺結核﹂は︑例の如く極めて多数にして︑殊に都會地は多数なるが爲一位である︒然し︑その傾向に於て︑自
十歳・至四十九歳期間常に首位にありて︑老年階級に進むも︐比較的減退を示さす︑五十五歳より五十九歳の年齢期聞に至って
も︑約八・○%を占めて居るは︐梢土疾病と異る鮎なりとする︒但し︑幼年階級は極めて小瘡なれど︑十歳よ砺既に十五・四%
を占むるは注目に値する現象といはなければならぬ︒
家に女に於ては︑﹁総激レと同じく︐︑生殖器の疾患﹂は︑死因に於ては其の数極・めて少く︐十五歳より表はる︑は當然なれ
ど︑三十歳より五十四歳迄比率高く︑殊に四十歳一四十四歳に於て最高なるは︑疾病とは面上趣を異にする︒帥ち婦人科的疾
患に就ては罹患と死亡とは︑年齢的にかなりの相異あるものと考へられる︒﹁下痢﹂は︑疾病と傾向を略支同じくし︑二歳迄は
極めて高率にして︑二位を占め︑それより漸次減少するも︐九歳迄は相當高率にして︑十歳より急減し︑四十五歳.より再び梢麦
上昇する︒﹁妊娠及産に蔑する疾患﹄は︑死因にては極めて小数言して0・八%に過ぎざれど︑疾病と略土同じく自十五歳至
35
五十四歳期間のみ表はれ︑二十歳より四十五歳迄が梢女見るべき比率にして︑殊に三十歳より三十九歳迄が高率を占めて居
る︒﹁胃の疾患﹂は︑疾病とは梢女異りて︑三十五歳より一%以上となり︑四十五歳より二%以上となる︒然し︐老齢に至る
程︑その率が増すことは︐爾者その軌を一にして居る︒﹁急性鳴管支炎﹂も︑疾病とは多少趣を異にし︑四歳迄その比率梢柔
大にして︑五歳より減少し︐その後年齢的攣化を明に見ない︒﹁肺結核﹂も男と同じく極めて多く︐一〇・三%にして二位を
占めて居る︒而して年齢に於ては︑十歳より四十四歳迄常に首位にして︑幼年は少く︑四十五歳より梢麦急減する︒鄭ち死
亡は疾病に比しその危瞼年齢期間が梢よ長い︒
次に乳児に就き観察するに︑表示すれば第十表の通りである︒此に依りて見るに︑例に依り略曳性別に影響せられないこと
を知る︒﹁下痢﹂を首位とし︑﹁急性氣管支炎﹂﹁感冒﹂の順位である︒四位は︑男女共﹁肺炎﹂にして︑加之女は﹁乳兇に固有
の疾患﹂も同位である︒後者は男に於ては五位を占めて居る︒而して︑女は﹁︐百日咳﹂及﹁其の他の呼吸器の疾患﹂が五位
である︒六位以後︑男は﹁百日咳﹂﹁麻疹﹂︑女は﹁麻疹﹂海月の疾患しである︒これを﹁死因統計﹂①に於ける乳兇.の死因順
位と比較観察するに︑.男女共﹁︐乳兇に織上の疾患﹂が首位にして︑︑下痢Lは二位となる︒次は﹁肺炎﹂﹁腸膜炎﹂の順にして︑
﹁総数﹂と全く同じく︑.疾病とは趣を異にすることを知る︒
ヒ次に乳児疾病の月齢攣化を見るに︑男に見ては︑﹁下痢﹂が常に首位である︒﹁急性氣管支炎﹂は一ケ月は四位にして低位な れど︑月齢を加ふるに從ぴ増加する傾向がある︒﹁肺炎﹂は月齢的黒化が著明に著はれざるも︑コ麻疹Lは三ケ月より表はれ︐
月齢を増すに從ひ増加の傾向がある︒女に於ては︑コ下痢Lは一ケ月のみ二位にして︑且ハ後首位を維持する︒乳児脚氣に就きて
見るに︑四ケ月頃迄多く其後漸減する︒﹁急性氣管枝炎﹂は︑一ケ月は四位なれど︑二ヶ月以後二位を維持して居る︒﹁感冒﹂は︑
月齢納︑攣化を明に見・ず︑﹁乳児に固有の疾患﹂は.七ケ月迄表はれて居る︒﹁百日咳﹂は月齢的黒化が著明に著れざるも︑﹁麻疹﹂
は︑四ケ月より表れ︐月齢.の増すに從ひ増加する傾向あることは︑男と同断である︒
︑9 πP ﹃P ノ 君 ±口
A︑大 分 類
吉岡11開業出家︵主として女馨︶に依わる疾病統計の碕究
第四巻 三五36
吉岡旺開業馨家︵主として女警︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 三六
實数並に総疾病激を百となしたる比例を示せば第十一表の如くである︒
これに依りて見るに︑﹁総数﹂と疾病順位は略麦同一なれども︑仔細に観察すれぼ︑多少の相違を見る︒﹁浩化器の疾患﹂が男
女共一位であるのは︑﹁総数﹂と全く同一である︒二位は﹁紳経系の疾患﹂にしてどれも男女同位である︒而して︑男に於て
九位を占むる﹁泌尿器の疾患﹂が︑女に於ては三位を占めて居る︒此等の鮎は︑﹁総数﹂と薄白趣を異にして居る︒從て﹁呼
吸器の疾患﹂は男に而て三位なるが︑女に於ては四位である︒﹁外傷﹂も︐女に於て+位を占むるに拘らす︑男は六位なる
も異とするに足らないであらう︒﹁流行病﹂は﹁総数﹂と同じく男四位︐女五位である︒
次に︑これを年齢的に親察するに︑男に於ては﹁総数﹂と略麦同様である︒帥ち︑ッ滑化器の疾患しが︑十歳.迄一位を占めて
居るが︑十一歳より四十歳迄は二位となり︑十歳迄二乃至五位にある﹁棘維系の疾患﹂が一位を占むる︒四十一歳よりは.﹁浩
化器の疾患﹂が︑再び一位となり︐四十六歳乃至五十歳.のみは二位なれど︑其後は一位を持績する︒﹁呼吸器の疾患﹂が︐五
歳迄二位乃至三位なれど︑六歳より五十歳迄四位乃至六位となり︐五+一歳より再び三位となるも興味あることである︒四
位の﹁流行病﹂が︑三歳より四十歳迄二位乃至四位にして︑大鰐壮年期に高位にあるも注意すべき現象である︒﹁外傷﹂は︑
﹁総数﹂に於けるが如く︑年齢に於ける相違を見出し難い︒
女に於ては︑十歳迄一位を占めて居る﹁清化器の疾患﹂が︑十一歳乃至三十五歳に於て二位となり︐三十六歳より再び一位
を持蔵する︒帥ち十一歳乃至二十歳は﹁神経系の疾患﹂︑二十一歳乃至三十五歳は﹁泌尿器の疾患﹂が首位となるのである︒
﹁鳳梨﹂に比して﹁泌尿器の疾患仁の首位を占むる年齢期間が︑極めて短いのが特長である︒此れは︑事實﹁郡部.﹂に女子の﹁泌
尿器の疾患﹂が少いか︐或ぱ患者が該疾患を訴ふること少きか豫書し得ざれども︐私見を以てすれば︐恐らく後者ならんか
と推考せられるのである︒﹁紳経系の疾患﹂が︑高年に比較的多平なるも注目に値する︒また﹁泌尿器の疾患﹂が︑十六歳よ
り五十五歳迄に集中して居るのも︑意味あること﹂思ふ︒﹁妊娠及産に座する疾患﹂が十六歳より五十五歳迄表れ︑﹁外傷﹂
が二十一歳より頓に減少するのも︑﹁総数﹂と同様である︒﹁流行病しは男と同傾向なれど︑肚年期が男より立引低位なるを異
なる顯とする︒
37
次に定見に就きて表示すれば︑第十二表の通りである︒此の表を見るに︑﹁総数﹂に於けるが如く︐乳晃にては︑疾病の相違が
性別に飴り影響せられす︑低位にあるものに︑些少の相違が見られる︒男は七位より︑﹁皮膚の疾患﹂﹁乳児﹂﹁血行器の疾患㌧泌
尿器の疾患﹂﹁外傷﹂といふ順序なるが︐女は﹁卑見﹂﹁皮膚の疾患﹂﹁泌尿器の疾患﹂﹁外傷﹂﹁血行の疾患﹂といふ順序を示す︒
これを各月に就いて見るに︑また﹁総懸﹂に於けるが如く︐﹁骨の疾患﹂が女子には殆ど無きに拘らす︐男子に於ては︑ニ
ケ月頃三ヶ月に於て多少見る︒﹁乳兇﹂が︐男女共一ケ月に於ては極めて多血にして︐殊に女は首位なれど︐三ケ月以後急激
に減少して居る︒其他﹁雲形﹂及﹁骨の疾患﹂等が一︑二︐三ケ月等にのみ見られるのも興味あることである︒概括的に見
て︑月齢的憂化が飴り著しからざるも一つの特徴である︒
B︐中 分 類.
﹁市部﹂と同じく︐回数並に比例を表示すれば第+三表の通りである︒
縛計に依りて見るに︐﹁総々﹂と同じく︐﹁其他の疾患﹂中﹁脚氣﹂が多いことも同噺にして︑殊に女に多い︒一位は﹁総
数﹂と異りて︑男女共﹁下痢﹂である︒二位に至って︑男女異りて︑男は﹁感冒﹂であるが︐女は﹁生殖器の疾患﹂である︒從て
男に於ては︒三位﹁胃の疾患し︑笑位﹁急性氣管枝炎しにして︑女に於ては三位﹁感冒﹂︑次位﹁胃の疾患︑其次位﹁急性氣管
支炎﹂の順位である︒﹁外傷﹂は男に激て五位なるも︐女に討ては十位にして︐また當然といはなければならぬ︒女は﹁妊娠
及産に因する疾患﹂が六位なるも立波あることである︒また﹁肺結言﹂は共に八位を占めて居る︒
これを年齢的に観察するに︑男に於ては︑﹁下痢﹂が﹁総数﹂と同様︐+歳迄首位を占め︑其以後二乃至四位間を上下して居
る︒﹁其他の疾患﹂中の﹁愚老﹂を見るに欝欝脚氣が無量多きことは勿論なるも︐その外点工部13十六歳−三十歳といふ肚年
期に多い︒﹁胃の疾患﹂は低年齢にては少数なれど︑年齢の増すに從って増加する傾向を持ち︐二十六歳以後常に一位なるも
注目すべきである︒﹁急性氣管支炎﹂は四歳迄二位にして︑爾後年齢の増加するに從って減少する傾向を有する︒﹁外傷﹂が︑
自六歳至善+五歳年齢無闇に多く︐殊に自十六歳至二+五歳期間一位を占むるも︐興味あることである︒.﹁其他の呼吸器の疾
患﹂が十一歳より高位となり︐年齢の増すに從ひ増加する傾向が認められる︒﹁肺結核﹂が十六歳﹁三十五歳間に集中し︑﹁麻
吉岡H開業醤家︵主として女欝︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 三七
.38
吉岡目開業讐家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 三八
疹しが十五歳に略女絡了するのも︑讐學常識より見て愛當である︒
次に女に就て観察すれば︑﹁其他の疾患﹂中﹁脚氣﹂に就て見るに︑総計にては順位にすれば七位であるが︑年齢的には︑十
六歳−三十五哉間に該疾病が集中して居る︒また乳遮断氣は慰霊数存在することは言ふ迄もない︒一位の﹁下痢﹂は十五歳
迄一位にして十六歳−二十歳が二位︑二十一歳−五十歳が三乃至四位にして︑五十一歳より再び二位となるは︑﹁総数﹂乏傾
向を同じくする︒﹁生殖器の疾患﹂は︐﹁総数﹂と同じく︑十六歳より急激に富加し.五+歳迄︐﹁一位を占め︑五十一歳より急激に
減少する︒﹁感冒﹂は︐十五歳下上よ多数を占め︑十六歳一四十歳間が梢女低下し︑四+一歳より再び多少の増加を示す︒﹁胃
の疾患﹂は+歳迄は九位にして極めて少く︑十一歳より突如多数となり︑年齢の増加するに從ぴ増加する傾向がある︒五十
一歳より一位を示すも︑胃病が老人性疾患たることを畑鼠に示して居る︒﹁急性氣管枝炎﹂が五歳迄多数にして︑六歳より梢
範囲少し.十六歳より急激に減少する︒﹁妊娠単産に因する疾患﹂が︑十六歳より表れ︑二十一歳一四+歳間が極めて多激に
して︑五十五歳にて絡るのも當然なことである︒八位の﹁肺結核﹂が︑十六歳より四十歳間に集中し︐五乃至六位なるも豫
期通りである︒﹁肺炎﹂は.五歳迄が多数を占めて居る︒
次に乳児に就き観察するに︑.例の如く表示すれば第十四表の如ズである︒﹁総数﹂と同様︑主要なる疾病にありては性別に
依りて何等相違を見出せない︒﹁下痢し約三+二%にして首位となり︑ ﹁急性土管支炎﹂﹁不明の診断﹂﹁肺炎﹂﹁乳見に固有の疾
患﹂コ百日咳﹂﹁麻疹﹂といふ順位である︒
そこで︑これを月齢的に観察すると︑男に隔ては﹁下痢﹂が︑十二月を除きて常に首位を維持することコ総数﹂と同標で
ある︒﹁急性氣管領炎﹂も︑﹁総数﹂と同じく︑一ヶ月は四位なれど︑月齢を加ふるに從ひ大罷増加する傾向がある︒﹁肺炎﹂も月
齢的に増加する傾向がある︒﹁乳児に固有の疾患﹂は︑三ケ月迄表れ︑一ケ月のみが極めて多数である︒﹁百日喉﹂﹁麻疹﹂は︑月
齢の増加に從って増加する︒次に女に就.ては︐﹁下痢﹂が︑一ケ月のみ二位に在る︒﹁急性氣管支炎﹂﹁肺炎﹂の攣化も男と同様で
ある︒﹁乳兇に固.有の疾患﹂は︑男と異砂て五ヶ月迄表れて居る︒﹁百日咳㌧麻疹﹂の朕態は︐男と同一であるゆ概して月齢的
星置に於︑ても.性別に依る差異は見出せない︒而して乳児疾病が斯る歌垣を示すことは生理的に怪しむに足らない︒
39
二︑肚愈的︵市郡別︶考察
勉幽魂考察として市郡別に観察し︑それを男女に分け︑更にそれを大︑中の二分類に分けて論述しよう︒
イ︑男
A︑大 分 類
市郡を比較した實.敬及比例を表示すれば︑第十五表の通りである︒
・総計に出て見るに︑﹁浩化器の疾患﹂及び﹁門屋系の疾患﹂は︑市郡同順位に在るも︑三位は︐市部﹁外傷﹂にして︑郡部
﹁呼吸器の疾患﹂である沖此は第一同報告⑤に述べし如く︑市部に三人の外科醤が含みしに拘らす︑郡部には一人のみな
りしことも一因と考へられる︒從って四位以下︑市部は﹁呼吸器の疾患﹂﹁流行病﹂﹁感冒﹂﹁皮膚の疾患﹂の順位にして︑郡部
は﹁流行病﹂﹁感冒﹂﹁外傷﹂﹁皮膚の疾患﹂の順位である︒概槻するに︑市郡を通じて疾病順位は異ならないと見るべきであら
う︒多少順位に攣化のあるのは︑﹁外傷﹂が偶々市部に多数ありし爲に外ならない︒
次にこれを年齢的比較考察を試むるに︑﹁治化器の疾患﹂に就ては︐市郡部大艦同様の傾向にあるも︑郡部の特徴は︑四十一
歳以上に於て﹁紳維系の疾患﹂よりも事誤高位を持する傾向の存する事である︒この現象は市部に見られざることである︒
﹁紳上帯の疾患﹂は市部に於ては︑十一歳より當に首位を維持して居るも︑前述の如く郡部は四十一歳よ診前病類に比し
梢麦低位となる傾向を示す︒これは都市生活の刺戟性を物語るものではなからうか︒﹁呼吸器の疾患﹂に持ては︑市郡に依て
確たる差異を認め難い︒﹁流行病﹂は︑郡部の方青年期に於て高位且つ比例大である︒﹁感冒しは概して郡部の方高位にして且
比例大にして︑殊に三十六歳より梢女高位に在る︒﹁皮膚の疾患﹂は︑聾者に於て認めらる玉垣の差異は存しない︒市部三位︑
郡部六位である﹁外傷﹂は︑市部に於ては︑比較的高年齢に於て︑パーセント高く︑殊に五十一歳一五+五歳間は︑一九・八%
にして二位を済むる℃斯る現象を小分類に依って見るに︑﹁挫傷﹂及打撲︑騎震勲等を含む﹁其他の外因死﹂と稻する項及び
捻挫等が比較的多数存することに依るもの玉如きである︒
B︑中 分 類
吉岡H開業醤家︵主として女醤︶に依れる疾病統計の研究 第四巻 三九
40
吉岡鎚開業患家︵主としで女蟹︶に依れる疾病統計の研究 第四谷 四〇
例に依り大分類と同じく︑實数及び比例を表示すれば︑第十六表の通りである︒
帥ち大分類と同じく︑﹁外傷﹂に於て異るを見る︒市部が二位に謝し︑郡部が五位である︒從て︑一位は︑共に﹁下痢﹂にし
て︑郡部は二位以下は︑﹁感冒﹂﹁胃の疾患﹂﹁急性氣管支炎﹂﹁外傷﹂﹁其の他の呼吸器の疾患﹂﹁肺炎㌧肺結核﹂﹁麻疹﹂といふ順であ
るが︑市部は四位以下︑﹁師管﹂﹁急性氣管支炎㌧胃の疾患㌧其他の呼吸器の疾患﹂﹁肺炎﹂﹁廊疹﹂﹁肺結核﹂の順である︒之に依
て見れば︑郡部に於ては﹁胃の疾患﹂が多く六・五%にして︑また﹁肺結核﹂市部に比し梢多く二・二%を占めて居る︒
次にこれを年齢的に比較観察するに︑﹁下痢﹂に於て︑郡部が比較的高年齢に至るまで高位を示して居ることは注目に値す
る︒﹁感冒﹂及び﹁胃の疾患﹂に於ても︑斯る共通の現象が存することは如何なる理由であらうか︒﹁急性氣管支炎﹂は市郡部略
筆似たる傾向を有する︒﹁外傷死﹂が二者共自十一歳至三十五歳問に於て︑﹁モード﹂を示すのは當然のことであらう︒﹁其他
の呼吸器の疾患﹂は︐郡部が五十六歳より比較的比例が増加するのは︑・﹁小分類﹂に鞭て研究するに︑郡部に於ける斯る高年
齢にては︑﹁喘息﹂が著しく増加するに依る︒これは極めて注目すべき現象と云はなければならぬ︒﹁肺炎﹂及び﹁肺結核﹂は市
郡部に於て顯著なる差異を見ない︒﹁麻疹﹂が三歳!十歳聞に﹁モード﹂を示すも寒菅共通である︒
ロ︑女
ム︑大 分 類
男と同様.實数及比例を表示すれば第十七表の通りである︒
総計に就て見るに︑女に就ては︑市郡に於て疾病順位が異る︒帥ち︑首位は︑市部﹁泌尿器の疾患﹂にして約二十五%なるに反
し︑郡部﹁消化器の疾患﹂にして約二十六%を示す︒從て︐市部に於て二位以下﹁清化器の疾患﹂﹁帥経系の疾患﹂﹁呼吸器の疾患﹂
コ感冒﹂﹁流行病﹂等なるが︑郡部は﹁紳経系の疾患﹂﹁泌尿器の疾患﹂﹁呼吸器の疾患﹂﹁流行病﹂﹁感冒正等である︒市部に﹁泌尿器