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小・算「面積」

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Academic year: 2021

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第5学年算数科学習指導案

1 単元名 「面積」 2 指導観 〇 本単元は、既習図形を基にした三角形・平行四辺形の求積を通して、面積の概念の理解を深めることが主 なねらいである。面積に関する学習としては、第4学年で、一辺が1cmの正方形がいくつ分あるかという ことで、広さの概念を理解し、長方形や正方形の面積を求め、求積公式を見いだしている。また、色板並べ の具体的な操作や複合図形の求積を通して、量の保存性に基づく図形の合成・分割・補完の経験をしてきて いる。さらに、第5学年の1学期に「合同な図形」において三角形、四角形等の基本的な図形について作図 することができるようになっている。それらの上に立って、本単元では三角形、平行四辺形、ひし形、台形 の求積公式を見いだすことで、面積の概念の理解を深めていく。具体的には、三角形や平行四辺形の面積を 長方形に帰着して考える際に、基準量のいくつ分が長方形の縦と横の垂直関係に置き換わっていることを理 解できるようにしたい。このことは、求積において求積公式を覚え、適用することだけを重視するのではな く、求積公式が見いだされるまでの過程を重視する児童を育成することとなる。また、筋道を立てて考察し たりよりよいものを求め続けようとしたりする能力を育成する上でも意義深い。 〇 本学級の児童は、長方形や正方形の面積を計算を用いて求めること はできる。また、複合図形において、図形を補完したり分割したりし て面積を求めることも概ね技能として定着している。具体的には、グ ラフ1が示す通りである。しかし、実態調査の結果から、「長方形の面 積はどうして縦×横で求めることができるのですか」という設問に対 して約 20%の児童が分からないと解答し、記述しているものも「公式 がそうなっているから」「縦×横で面積が求まるから」といったものが 多くみられた(グラフ2)。これは、長方形の縦の長さのいくつ分とい う乗法の概念が図形の直角に置き換えることができていないものと考 える。そこで、図形の面積を求める際に、底辺や高さを移動させる等 の操作を十分に行い、底辺と高さの垂直関係を捉えさせることは十分 に価値がある。 〇 本単元の指導に当たっては、求積可能な図形に帰着することで底辺 と高さの垂直関係から求積に必要な箇所を見つけて求積可能な図形に変形していくこと、計算によって求積 することを通して、児童がこれまで身に付けている知識をつないでいくことを目指したい。そのために、問 題解決が児童の納得のもとで行われ、見いだした解決方法を使いたくなるように、事象を設定したり提示し たりする。また、複数の解決方法を比較して共通点や差異点を発見し、よりよい解決方法を見いだすことが できるよう、他者と数学的な見方・考え方を発揮し合う学習過程にしていく。さらに、事象ごとに振り返り を位置付けることで、児童が自らの納得の程度やその理由の変容を自覚し、自らの学びの高まりを捉えるこ とができるようにする。具体的には、気付く段階では、三角形の求積を通して、長方形の縦と横の辺の長さ、 垂直という関係に着目すると求積できることに気付かせる。つなぐ段階では、長方形の縦と横の辺の長さ、 垂直という関係、求積可能な基本図形に変形することに着目して、平行四辺形、ひし形、台形の求積公式を 見いださせる。広げる段階では、長方形の縦と横の辺の長さ、垂直という関係、求積可能な基本図形に変形 すること、効率的な求積に着目して、多角形を求積させる。 グラフ1 長方形・正方形・複合図形の正答率 グラフ2 乗法の概念と図形の直角の置き換えについて

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3 学年及び単元 第5学年 「面積」 4 単元目標 知識及び技能 思考・判断・表現 主体的に学びに向かう態度 底辺と高さの関係は垂直であることに着 目し、既習の図形の求め方に帰着すること で、計算によって求積することができる。 求積に必要な箇所を見いだして既習の図 形に帰着して求積し、簡潔・明瞭・的確等の 観点で求積方法を高めることができる。 求積公式を見いだす過程や求積公式の意 味、求積公式の使い方に納得しながら、三角 形や四角形、多角形を求積しようとする。 5 単元計画(全13時間) 段階 ねらい 学習活動と内容 配時 気 付 く 〇 長方形を基にして直角三角 形の面積を求めることを通し て、既習の図形に変形すれば 面積を求めることができると いう単元の見通しをもつこと ができる。 〇 長方形の縦と横の辺の長さ に着目し、求積することを通 して、底辺と高さの関係は常 に垂直であることを捉えるこ とができる。 1 提示した図形の面積の求め方を調べる。 〇 長方形の縦と横の辺の長さに着目し、「底辺×高さ÷ 2」という求積公式を捉えること 1 底辺と高さと面積の関係を調べる。 〇 底辺をどこにとっても、底辺と高さの垂直関係に着目 すれば、面積は変わらないこと 2 求積に必要な箇所を測って、求積する。 〇 底辺と高さの関係に着目しながら、求積に必要な箇所 を測定し、求積することができること 4 ② ① 【事象】三角形あ・い・うのうち、どれが一番面積が大 きいですか。 【事象1】面積を求めるためにどこの辺を選びますか。 【事象2】面積を求めるために、どこを測りますか。

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つ な ぐ 〇 三角形の高さは長方形の縦 にあたることから、高さを移 動させることを通して、底辺 と高さと面積の関係を捉える ことができる。 〇 長方形の縦と横の辺の長さ に着目し、底辺と高さの関係 が垂直であることから、平行 四 辺 形 の 求 積 方 法 を 見 い だ し、平行四辺形の状況に応じ て使うことができる。 1 三角形の高さを選ぶ。 〇 三角形の高さは、図形の外に位置付くことがあること を捉えること 2 底辺も高さも等しい場合の面積を調べる。 〇 どのような三角形でも底辺と高さの長さが等しい場 合、面積も等しくなることを捉えること 1 平行四辺形の面積の求め方をつくる。 〇 三角形や長方形を基に等積変形や倍積変形をするこ とで、「底辺×高さ」という求積公式を捉えること 2 底辺と高さを選んで、平行四辺形の面積を求める。 〇 底辺と高さは垂直な関係であることから、底辺を決め て高さをとることで求積することができること ① 7 ① ① 【事象2】どの面積が一番大きいでしょう。 【事象1】高さは、A・B・C のどれでしょう。 【事象1】どちらの面積が大きいですか。 【事象2】面積を求めるために、どの辺を選びますか。

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〇 平行四辺形の高さは長方形 の縦にあたることから、高さ を移動させることを通して、 底辺と高さと面積の関係を捉 えることができる。 〇 既習の求積可能な図形を基 にひし形の面積を求めること を通して、ひし形の求積方法 を見いだし、ひし形の状況に 応じて使うことができる。 3 高さを選んで、面積を求める。 〇 平行四辺形の高さは、底辺に垂直であればどこにとっ てもよいことを捉えること 1 平行四辺形の高さを選ぶ。 〇 平行四辺形の高さは、図形の外に位置付くことがある ことを捉えること 2 底辺も高さも等しい場合の面積を調べる。 〇 どのような平行四辺形でも底辺と高さが等しい場合、 面積も等しくなることを捉えること 1 ひし形の面積の求め方をつくる。 1 〇 等積変形や倍積変形を使うことを通して、「対角線× 対角線÷2」という求積公式を捉えること ① ① 【事象3】平行四辺形の面積を求めるために、どの高さ を選びますか。 【事象1】このひし形の面積は 16 ㎠でしょうか。 【事象1】高さは、A・B・C・D のどれでしょう。 【事象2】どちらの面積が大きいでしょう。

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〇 既習の求積可能な図形を基 に台形の面積を求めることを 通して、台形の求積方法を見 いだし、台形の状況に応じて 使うことができる。 2 必要な長さを選択し、面積を求める。 〇 求積に必要な箇所の長さを捉えること 3 必要な長さを測り、面積を求める。 〇 対角線が垂直に交わることを基にして、求積すること ができること 1 台形の面積の求め方をつくる。【本時案】 〇 図と求積公式をつなぐことを通して、「(上底+下底) ×高さ÷2」という求積公式を捉えること 2 高さを選んで、面積を求める。 〇 台形の上底と下底は平行なことから、求積に必要な箇 所の長さを捉えること ① ① ① 【事象1】台形の面積は「(上底+下底)×高さ÷2」 で求めることができます。この公式が、分かりやすい図 はどれですか。 【事象2】面積を求めるために、どの辺を選びますか。 【事象2】面積を求めるために、どの辺を選びますか。 【事象3】面積を求めるために、どこを測りますか。

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広 げ る 〇 図形の分割(対角線で分け る)や補完(長方形で囲む)を 使って、多角形の面積を求め ることができる。 3 必要な長さを測り、面積を求める。 〇 それぞれの解決方法のよさを捉えること 1 多角形の面積を求める。 〇 多角形を求積する際に、求積可能な図形を基にして面 積の求め方(分割、補完)を捉えること 2 四角形の面積を求める。 〇 自分にとって最適な求積方法(分割、補完)で多角形 を求積することができること 3 提示された面積になるように図形を作図する。 〇 条件に合った図形にするために、図形の構成要素と求 積公式を結び付けること 2 ① ① 【事象1】どちらの面積が大きいでしょう。 【事象3】32㎠の図形をつくり、それが正しいことを 言葉と式で説明しましょう。 【事象2】この図形の面積は22㎠でしょうか。 【事象3】面積を求めるために、どこを選びますか。

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【本時案】 目標 〇 求積方法を示した図と台形の求積公式をつなぐことを通して、求積に必要な箇所を捉え、台形の求積方法の 意味を捉えることができる。 学習活動と内容 手立て 導 入 展 開 発 展 1 求積方法を示した図について話し合う。 〇 等積変形や倍積変形等で台形を求積していることを捉えること 2 求積公式と各図のつながりを話し合い、自分にとって分かりやすい 図を選ぶ。 〇 分かりやすい理由を、台形の求積公式と求積方法を関係付けて見付 けること 3 求積公式を使って、台形の面積を求める。 ※予め求積方法と台形の求 積公式を提示することで、 求積方法と求積公式を関係 付けようとする意欲を喚起 する。 ※同じ図を選んだ児童どう しで集まって、分かりやす い理由について話し合うこ とで、求積公式と求積方法 の関係付けを強める。 ※求積公式に当てはめて求 積することで、求積公式に ある言葉や演算の意味の理 解を深める。 【事象】台形の面積は、「(上底+下底)×高さ÷2」で求めること ができます。この公式が分かりやすい図はどれですか。 めあて:どの図が分かりやすいか、図と台形の面積を求める公式をつないで調べよう。 平行四辺形の底辺が、台形の上底と下底を足し た長さになっていることが分かるからです。 ÷2は、台形が2つあるので半分にしていると いうことも分かるからです。 面積を求めましょう。 式 (8+10)×6÷2=54 54 ㎠ 平行四辺形の底辺 BE が台形の上底と下底を足 した、長さになっていることが分かるからで す。÷2は、台形を平行四辺形にしたとき、高 さが半分になっていることを表していることが 分かるからです。 二つの三角形に分けたとき、二つの三角形の高さは 同じなので、上底+下底は二つの三角形の高さをた していることを表していることが分かるからです。

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参照

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