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雑誌名 福井大学工学部研究報告

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Academic year: 2021

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(1)

ピネン樹脂に関する研究(第2報) : ピネンから樹脂 状物質の製造に就て(其2)

著者 山田 正盛, 中島 彰

雑誌名 福井大学工学部研究報告

巻 2

号 2

ページ 116‑118

発行年 1953‑12

URL http://hdl.handle.net/10098/6854

(2)

116  福 井 大 学 工 学 部 研 究 報 告 鵠2巻第2号

ビ ネ ン 樹 脂 に 関 す る 研 究 ( 第 2 報) ビネシから樹脂状物質の製造 ζ l 就て(其 2)

山 田

E 盛 , 中 島 彰

Study 00 Pinene Resins (1)  官lePreparation of Pioene 

Res

ins  (2) 

Masamori Y AMADA,  Akira NAKAjIMA 

The Preparation of Pinene resins  by isomerization and  polymerization  of  pinene  was  studied under other conditions i n continuation of the preceeding report

The influence  of  treating  α‑pinene  with  active charcoal

, 

the  influence  of agitation  velocity

, 

the  activity  of  wet recovered AICIs and the activity of H2S0" catalyst were  tested

(  1  ) 緒 宮

本研究第1報、れはピネンに塩化アルミェウムを触媒として添加し, 異性化と重合を起さしめる反応 に於て,触媒量, 反応温度その他。反応条件と生成する樹脂状物質の収率, 分子量との関係を明かにし たも白であり, その結果使用したピネンの約75%が樹脂として得られるが分子量は概して低かった。

今回第2報に於ては第1報に於て得た条件を基礎にして引続き樹脂生成の他の条件を追求した。

(2) 活 性 能 鹿 理 区 ネ 〉

αピネンは活性炭により異性化して多量の monoterpeneになる事が持田氏 ¥21 により報告されてい る。 αピネンから塩化アルミーウムの作用により, 樹脂状物質を生じるのは先宇リモネンの様な mono terpeneに異性化し,之が重合すると謂う考えがある白,

それで著者等はピネンに武田化学の特紐活性炭を添加して加熱捜#し, 鴻過して活性炭を別けたも0 に塩化アルミ==‑ウムを加え,従前と同様に反応せしめた。

その結果の例を示すと第1表の如〈である。

第1表 活 性 炭 処 理 ピ ネ ン の 重 合

活 性 表 処 理

│ 

合 〈 ベ ン ツ オ ー ル50%溶液〉

実 験

l 妥 〈 去 i 手 c 宇 l ? J │ ?

5 Z l 翠 c 宇 !?Jib

引 分 子 量

62 20  97 1.5 45 59.2 594  63 10 I  " 1   " 1   " 1   " 1   " 1  58.6 765  64 20 1 "   "  25 I  " 1   '"  50.1 714 

活性炭で処理したピネンを処理前の夫に比べると外観は殆んど変化なし 叉比重, 屈折率も殆んど違 いはなかった。重合によって生じた樹脂状物質は収率に於て未処理より可成り低下したが色は後者より 造かに淡<,殆んど無色に近かった司分子量は明かに上昇しているのは注目に値ひすると思う。

(3)

ピ ネ ン 樹 脂 に 関 す る 研 究 〈 第2報〉 117  (3)

摺 持

塩化アJレミエユウムはベンツオ戸ルには僅かに溶解するがピネン, ベンツオールの混合液には溶解しな いから反応液D中に沈澱している。之は反応が終った後,樹脂が附着する為表面は暗黒色に変るけれども 樹脂θ為に固まるまでに至らたいで大体泥状物の状態にある。斯様友不均一触媒反応に於ては, 反応液

k

触媒との接触状態が反応の進行に影響する事は明かであるから, 硝子携#器の回転速度を変えて液0 動く程度を変え, その収率及び分子量との関係を知ろうとした。 そり結果は第2表。如くである。但し 液と触棋との接触状態は数字的に表はし得たいので,その膨響は相対的に示し得る丈である。

第2表 構 枠 即ち撹祥が者モくて接触が悪い場合,収率の低いりは当 然であるが又早すぎても収率が低下した凸其の間適当主主撹 実験│揖持器の回転数/秒停戦が

1 )

分 子 量 枠速度があり,此処では収率約的%に達し分子量も収率と

83  500  併行して上昇した。

82  580  (4) 

塩化 7 ルミ=ウムの再使用

81  780 

84  14  680  第1報に於て反応後の塩化アルミエウムを取出し乾燥し て分析し,叉之を再使用して殆んど触耕作用のない事を述 べたが,今回は塩化アルミzェウムを湿潤のま〉再使用した。即ちピネン

2 0 g

, ベンツオーノレ

1 0 g

に塩化ア ルミzウム

1 9

を添加し

4 5

0

C

1 h r

反応せしめたものを遠』む分離器にかけて樹脂溶液の液状部分と触媒及 び之に附着している樹脂む間形部分とに分けた。液状部分はメタノールで樹脂を枕澱せしめて従前通り 定量した。そり収率は67~百で、あった。 之は反応物質全部をメタノールで処理する場合にi比べると幾分低 いが着色は殆んどない位決すかった。之によって触媒の表面に附議している樹脂が着色白原因をなす事 が判る。 一方遠心分離によって沈澱し花田形物は

1 0 g

のベンツオ戸ルを以て反応フラスコに移し, 前 と同様, ピネン

2 0 g

を添加して

4 5

0

C

l h r

反応せしめた。 生成樹脂は収率約

40%

であった。即ち塩化 アルミーウムは湿潤の状態に保てば相当程度の活性を保有しているもりである事が判った。

(5)

硫 酸 鯛 螺

一般に酸は異性化の触媒であるが又イオン重合D触媒としても寵用されるD 塩化アルミzェウムは既に 記した様に相当D収率を与え, 適当主触媒であるが工業的に見て高価であるD そ乙で最も安価な触媒と

して硫酸を使用した白

反応の操作は塩化アルミzウムの場合と同様である。

実験結果を第3衰に示した口 第3表 硫 酸 触 媒

〈ピネシ

2 0 g

,ベンツオール

1 0 g i

4表 発 揮 硫 酸 触 媒

│ 触 日 陛 医 ? で 出 収 寧

実 験 (g) 

I  ( , の

 ll (芦〉 実 験

l T T i t 「 ? ? i t │

備 考 │

S 1  45  7.5 

S 2  

/1  8.0  S 11 

10 

45 

29.0 

S 3  y 40  2.3 

S 4  /  !/  35  2.2  S 12 20  I !I  8.3 S 5  2.0  10 

45  26.0 

S 7 S 8  /

1 

!I  50 50  23.4  S 14  !I  I " I !I  /  12.5l醐 滴

実験

S l

から

S 8

迄は化学用濃硫酸を用いた場合であり, その使用量

5%

で収率は

10%

以下であったも むが

10%

を増すと

30%

詰上昇した。他。条件は塩化アルミιウムの場合と同様で反応温度

4 5

0

C

,時間

l h r

が適当であった。第

4

S 1 1 . . . . . . . . 1 4

は無水硫酸約

25%

の発煙硫酸を用いたものであるが濃硫酸を用い たもむと結果に変りはなかった。発煙硫酸を増加すると収率は却って低下した。

(4)

118  福 井 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第2巻第2号

硫酸触蝶に於ても塩化アルミェウムの場合と同様, 反応の初めに当って発熱して反応が激しく起るの で実験

5 1 4

に於ては

4 g

の硫酸を約

3 0

分か〉って滴下したりであるが結果には大きな違いは見られなかっ た。

市発煙硫酸を用いた場合にはピネンの二重結合の部分にサルフォン酸が入ったり叉水素に置換したり する場合もあ

P

得るのであるが之に就ては別に考えて見たいD

硫酸触媒によって得られた樹脂状物質白色は赤褐色を帯び, 全般に塩イヒアルミzユウム触媒に比べて濃 厚 で あ っ た 。 又 第1報で述ペた様に反応生成物をメタ/戸ルで、処理して塩化アルミェウム, 未反応ピネ ン業他の可溶部分を除き, 不溶物を乾燥して樹脂とするのであるが, との時温メタノールに可静性で冷 却すると分れてくる泊状,即ちピネンのこ量体と考えられる部分が多かった口

此等D事実と上白収率θ低点から見て硫酸の触媒作用は塩化アルミzウムに蓬かに及ばないと云う事 が出来る口

(6) 総 括

ピネンの異性化並びに重合による樹脂状物質の生~反応に於て

(i 

ピネンを活性炭で処理して

monoterpene

にしたもりは塩化アルミιウムで淡色の樹脂を 与え記。

(ii)ベンツオ戸ル溶剤,塩化アルミzウム触媒D 反応で捜枠速度には適当な範囲が存在した。

iii)  塩化アルミェウムは湿潤状態に保てば再使用に於て相当の活性を示した。

(iiii)硫酸,発煙硫酸は触媒として塩化アルミ:::.ウムに造かに及ばなかった。

附記 本報告は昭和27年11月金沢に於ける高分子学会北陸支部研究会に於て講演した白

(7) 文 献 (1)  山田,中島;福井大学工学部研究報告 2 128 (1953)  (2)持 田 敏 雄 ; 薬 学 誌

5 3  

396 (1933) 

但~)

W . R o b e r t s ,  A .   Day ;  J . A . C . S .   7 2  

1226 (1950) 

参照

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