長野工業高等専門学校紀要第33号(1999) 161
基礎数学の理解度 について
―2学年当初の数学学力実態―
小林茂樹 前田善文 宮下重敬
On Students' Understanding Degree of Basic Mathematics
―Real Situations of Mathematical Ability at the Beginning of the First Semester in the Eleventh Grade―
Shigeki KOBAYASHI Yoshihumi MAEDA Shigetaka MIYASHITA
WehaveRlndamentalmathematicsforthetenth‑yearstudents.WehavebeenglVlngitsreview teststothe eleventh studentsyeargradestudentsinthenewsemesterinordertoconfirm whethertheystudiediteffectivelyor notfb∫ten‑oddyears.
Wehaveexami nedandanalizedthereal situationsform thebeginnlngOftheireleventh gradeyear ‑ the difrerenceamongfivedepartments'studentsresults,thecauseofmistakesineachbranchoffundamentalmath (J'ncIudingtheirunderstandingdegrees),andthechangesoftheirmathabilityofeachyear'sstudents.
Basedontheresults,wehavefoundthewayofteachingmathematicssoastoimprovetheirmathematicalability tocomc.
キーワー ド:数学の学力実態,学力の変動
1.は じめに
本校で は, 「基礎数学」(大 日本図書)を使って, 1年次 に数学A(数 と式 の計算 ,方程式 と不等式, 図形 と式 ,数列 と場合 の数の各分野)・数 学B(関 数 とグラフ,指数 関数 と対数関数,三 角関数の各 分野)の授業 を行 っている.また, 1,2学年は混 合学 級 を実施 して いる.数学科 では十 数年前か ら 2年 生 に対 して, 1学 年 での基礎数学 の理解度 を 調査 す るため に, 「1学 年数学復習テス ト」 を実 施 して きた.本稿 で は,平成7年度 か ら平成 11 年度 まで の最近の5年 間 につ いて, この復習テス
トの成績 を通 して ,本校2学年 当初 の数学の学 力 実態 ,各学科 ごとの学 力の相違 ,各年度 ごとの学 力の推移 ,分野 ごとの理解度 と誤答 の原 因な どを 調査 分析 し,その結果 について の考察 を行 い,数 学 の基礎学力 を充実 させ るための今後 の指導の方 向を探 ってみた.
* 一般科講師
** 一般科教授 ++* 一般科教授
原稿受付 1999年10月29日
2. 1学年数学復習テス トの実施 について 2‑1 1学年数学復習テス トの実施 について
毎年, 2学年の授業 開始後1週 間以内 に数学学 力復 習テス トを実施 して いる. なるべ く午 前の授 業で ,数学A・数学Bの授業時 間 を利用 して, 5 クラスが連続2時 間以 内で試験 が実施 で きるよ う に授 業時間割 の中で工夫 して試験 を行 って いる.
学生 に対 しては事 前 (1学年末) に, 1学 年で学 習 した内容 の復習 テス トを実施す る ことと,前期 の成 績 に多 少加味す る ことを知 らせて ある. この 復習 テス トの結果 につ いては点 数 を希望者 に知 ら せ るか, または,答案 を配布後 ,点数 を確認 させ 直ち に回収 して いる.次年度以降の調査 を考 え, 問題用概 は学生には返却 していない.
2‑2 今 回の調査対象者
今 回 の 復習 テ ス トの調 査 対 象 者 は2年 生 で あ る.授業時 間内 に実施す るため,テス トは留年生 も含 め実施 している.
次 に示 してあるM科 は機械工学科, E科 は電気 工学 科,S科は電子制御工学科, J科 は電子 情報 工学科,C科は環境都市工学科 を表 して いる.
平成7年度 2年 生212人 (M科42人,E科 43人,S科40人, J科44人,C科43人) 平成8年度 2年生211人 (M科43人,E科
42人,S科40人, J科41人,C科45人) 平成9年度 2年 生164人 (M科34人,E科
31人,S科34人, J科30人,C科35人) (2年生 5クラスの うち, 4クラスの実施結果) 平成10年度 2年生202人 (M科40人, E科
40人,S科38人, J科41人,C科43人) 平成11年度 2年生204人 (M科42人, E科
40人,S科40人, J科41人,C科41人)
3.調 査 の 集 計 と分 析 ・考 察 3‑1 調査 問題 ,各問の集計結果 と分析 ・考 察
問題 文 の後 に示 して ある各 表 中 の年度 は平 成 , 正 は正答 率(%), 無 は無 答率(%)を表 して いる.調 査 問題 は 20題, 1間 5点で 100点満点 ,問題 に よ って は準正答 を設 け, 中間点 を与 えて ある.(正 答 率 は ((各 間 の平 均点/ 5点 )×100). また ,鶴 答 例 は平成 11年度 の ものを挙 げて あ る.そ れ以 前 の誤 答 の傾 向 もク ラス ,年 度 によ り多 少 の違 い はあるが, ほ とん ど同 じである.
(1)(2∬十1)(∫‑3)‑(3x‑1)2を簡単 にせ よ.
表1 (1) 集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 82.5 76.3 74.4 62.9 79.4
誤答例 (主な もの,括弧内は人数)
‑7x2‑llx‑2(3), 17∬ 2‑4x‑4(3), 7x2+4r‑4(3),‑7x2‑4(2), (17x+4)Cr‑1)(2),そ の他(24)
分 析 ・考察 80%前後 の高 い正答 率 で あ る.無答 率 も低 い.少 しず つ正答 率が低 下 し, 計算 力 の低 下 が うかがえるが ,平成 11年度 は また 80%近 く
にまで戻 った.
‑7x2‑llx‑2は ‑(9x2‑6x+1)を‑9x2‑6x+1 と して しま うミスで, ‑1を分配す る際 の ミスで あ る.他 の問題 の誤 答 に も多 くあ らわれ る ミスで あ る.そ の他 の誤答 の多 くは途 中の計算 で記述 が不 正確で ある ことに起 因す る初歩的な ミスである.
(2) 2(x‑5)‑3x(5‑x)を因数分解せよ.
表2 (2)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 80.4 72.0 77.4 72.3 77.5
誤答例 (∬‑5)(3∬‑2)(6), (∬‑5)(2‑3∬)(5),
お 2‑13x‑10(5),(x‑1)(3x‑10)(2),そ の他(18) 分 析 ・考 察 (∬‑5)(3∬‑2)や(∬‑5)(2‑3∬)は , たす きが けの因数分解 の とき,符号 を間違 え る例 で あ る.他 に もこの よ うな ミス は多 い.無答 は少 な いが ,展 開すれ ば確 認 で きるの にそれ をせず に そ の まま間違 えて いる. また,ar 2‑13x‑10の よ うに因数分解 とは言 えな い もの もあ る.解 の公式 を使 った ものは少なか った .
(3)I(x)‑x 3+ax 2‑ 2x+2aを∬+2で割 る と 2 余 るよ うに αの値 を定 めよ.
表3 (3) 集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 52.4 37.0 32.9 26.7 35.8
誤答例 α=2(7), α=3(4), α‑2/3(4), α=5(3),α‑‑3(3),α=1/3(2),α=7/3(2), αニー7(2), α=‑〟3(2),そ の他(7)
分析 ・考 察 無答 率 が高 い問題 で あ る.正解 して いる ものの ほ とんが剰余 の定理 を用 いて いて ,誤 答 者 に は実 際 に割 算 を実 行 して い る もの が め だ つ. α=2は式 を見て,何 とな く答 を出 して いる.
α‑2/3は余 りを 0と した 間違 いで あ る. あ とは割 算 途 中 の ミス と,∫(‑2)の計算 ミス で あ る. 平成 8年度 以降極端 に正 当率 が落 ち込 ん で いる. これ は , 他 の い くつ か の 問 題 に も見 られ る傾 向 で あ
る.
・4)た 一光 を簡単 にせ よ・
表4 (4)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 65.1 52.5 47.7 52.9 60.7
誤答例 岩ま (22,,霊 気 (8,・ 岩 豊 (7,・
よ (5)・(x‑D2(4)・x‑1(2)・その他(26)
分 析 ・考 察 最 後 に約 分 を して い な い もの が 多 い . な お ,ヱ∬2二⊥ l‑∫ ま準 正 答 と した.ど(∬+1∫‑1)I
‑1i は‑(x+I)が ‑x+1になるミスである.
∬2‑∫
(1)で も同様な ミスが見 られ る.無 答 も多 いのが 気 にな る と ころで あ る. 分数式 の計算 はや は り苦 手なよ うである.十分な指導が必要である.
基礎数学の理解度 について
(5) 2次方程式か 2‑3x‑1=0を解 け.
表5 (5) 集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 82.1 72.5 62.8 66.3 72.1
誤答例 x‑1,1/2(18),x=‑1,‑1/2(2), x=(3±3Ji7)/4(2),(x‑1)(2x‑I)(2),
∬=‑〟2,1(2),その他(13)
分析 ・考 察 確 実 に解 けな い と困 る 問題 で あ る が,予想以上 に正答率が低い.
x=1,I/2, x‑‑1,‑1/2に見 られ るよ うに,多 い のは因数分解の間違 いで ある. また, 2次方程式 は(たす きが けの)因数分解 で解 ける と思 い込 んで いる ところが見 られ る.解 の公 式 を使 った ものに も覚 え違 いや,計算の ミスがみ られ る.公式 も正 確 に使 えるよ うに十分注意 して指導す る必要があ る.また,演習が必要である.
・6)ユ器 をa+biの形 にか け.ただ し・は 虚 数単位.
表6 (6) 集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 40.6 23.7 29.9 27.2 28.9 無 32.1 56.4 49.4 50.5 51.5 誤答例 1+3i(6),I+3i/(1‑i)(3), 3+i(3),
1+2i(3), ‑I+(3/2)i(2), 3+3i(2),
‑u2+3i(2),その他(19)
分析 ・考察 分母 を実数化す るだけの基本的な問 題であるが,正答率が非常 に低 く,無答率 も50%
前後で あ る.複 素数が理解 されて いな い.iが虚 数単位 であ ることを考慮せず,実 際 に整式の割算 を実行 して いる ものが多 い.虚 数単位 ,複素数の 指導 については十 分 に時間 をか ける必要があ ると 考 え られ る. これ も平成8年度 以降の正答率が極 端 に低 い問題である.
(7) 2次不等式 ∬2‑2∬‑3<0を解 け.
表7 (7) 集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 75.0 63.9 61.0 61.7 70.8
誤答例 x<3(9),x<1,x>3(7), x<ll(6),x=‑1(6),x<3,‑1(5), x<ち x<‑1(4),その他(24)
分析 ・考察 2次方程式 を解 いて,x‑‑1,3をだ し た 後 , 不 等 号 の 向 き を 見 て Ix<3,‑11や rx<31, rX<‑1L,lx<a x<‑1」 として し
163 ま う例が多 い.【∬<31とl∬<‑11は,l∬<3,
x<llJと した後 で,共通 部分 を とるか和集 合 を とるか の違 いで あ る. ∬<」,∬>3は公 式 の覚 え違 いであ る. いずれ に して も,2次 不等式 の意 味が理解 されて いな い.方程式 と不等式 (数学A ) の ところで表 を用 いた解法 を指導 し, 2次 関数(数 学B)で グラフによる解法 を指導 して いるが,そ の 連携 が うま くとれて いな い ことも考 え られ る. さ きに表 を用 いた解 法 を指導 して いるが , グラフに よる解法の指導 も十分 にお こな う必要がある.
(8)放 物線y=‑2x2一也 +1の頂点 の座標 を求 め よ.
表8 (8) 集計 結果
年度 7 8 9 10 ll
正 47.2 27.0 29.9 32.7 34.3 無 15.6 36.5 32.3 22.8 26.5 誤答例 (0,1)(12), (‑1,0)(9), (一旦1)(6),
(‑1, )(5), (‑1,‑1)(4). (‑1/;3/2)(3), (1,3)(3), (tO)(3),その他(32)
分析 ・考察 基 本的な問題 であ るにも関わ らず , 正答率 が低 い.●(0,1)は頂点 と y切片 を取 り違 えて いる. (‑1,0)は‑2kx+1)2‑廿を‑2(x+lf‑1と し て しま う間違 い で, ‑2を分配す る ときの間違 い で ある. また, (1,3)は‑2で く くる とき に符号 が 変わ らない間違 いである.
(‑ち1)はy=‑2x(x+2)+1と変形 して いる.平 方完成 が分 かって いな い.その他,計算途 中の初 歩的な ミスが多 い. ここで も展 開 してみれ ば間違 いに気づ くはず で あるが,検算 を して いな い.確 認 をす る習慣 をつけることが必要である.
(9)関 数y=3‑x2 (x≦o)の逆 関数 を求 め よ.
( )内には定義域 を記せ.
表9 (9)集 計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 10.8 25.0 24.1 20.6 19.2
誤答例 y=√㌻再 (x≦3)(50),
y‑√㌻朽 (x≦o)(14), y=√訂丁言 ( )(ll),
y‑J=;了言 (x<3)(9),その他(87)
分析 ・考 察 x2‑‑y+3からいきなり∬=J=訂巧
として しま う間違 いが圧 倒的 に多 い. これ は逆 関 数 を理解 していな い とい うよ り,それ以 前の問題 である.逆 関数 につ いて は,形式的な変形 はで き るが,定義域,値域 に関 しての理解 が あやふや で ある.なお,y‑√蒜77 (x≦3)は準正答 とした.
完全 に正答 したのは平成 11年度では 11名 と非常 に少なか った.
(10)直 線y=3x‑1とα∬+6y‑5=0が垂 直 にな るようにαの値 を定めよ.
表10 (10)集計結果
年度 7 8 ■ 9 10 ll 正 65.1 44.5 46.3 30.9 36.3
誤答例 18(14), ‑2(9), 1/3(6),‑1/3(6),
‑18(4), 3(3),その他(18)
分析 ・考 察 18は‑α/6=‑3とした間違 いで ,傾 きが3と‑3の ときに垂 直である と勘違 い して いる よ うに思 わ れ る .‑2はax+6y‑5=0の 傾 き を α/6として しまった もので,移項 した とき符号が 変 わ らな い間違 いの例 である.‑〟3は傾 きをαと して しまった ものであ る.平成8年度以降の正答 率 が極端 に低 い.平成 10年度 には正答率が約3 割 まで落 ちて いる.図 をか いて みれ ば答が出 る問 題 で あるが,公式 を忘 れて しま うと手 をつけない ものが多 い.
(ll)点(2,」 )を中心 と して原点 を通 る円の方 程式 を求 めよ.
表11 (ll) 集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 45.8 23.1 27.1 16.3 18.1 無 ll.3 41.7 49.4 50.0 56.9 誤答例 x2+y2=20(4),
(x‑2)2+bl4)2=(2Ji)2(3).
x2'y2+2x‑4y‑20(2', ギ ・窓 ‑26 (2,, そ の他(44)
分 析 ・考 察 x2+y2‑20は中心 が厚 点 で あ る と して しまった間違 いで ある.問題文 を正確 に読ん で いない.正答率が極端 に低 く,無答率 も高 い.
ここで も平成8年度以降の落 ち込みが激 しい.だ 円 との混 乱 も見 られ る.公式 をただ暗記す るので はな く,そ の意味 を理解 して,正確 に使えるよ う に, また,定義 を しっか りと覚 えて,そ こか ら考 え られるように指導 して いく必要がある.
3 1
(12) 94×94を計算せ よ.
表12 (12)集計結果
年度 '7 8 9 10 ll
正 66.5 55.5 65.0 49.3 71.6
誤答例 ま く10,・
1
±3(9),92(8),81(7),9(5), J;(4),その他(16)
1
分析 ・考察 ま は9;が ま ‑ま にな って しまった 例である. また, J6が±3とな って いる例 も見 ら れ る.指 数 計算 は い ろ い ろな 場 面 に登場す るの で , 正 確 に計算 で き るよ うな 指 導 が 必 要で あ る が,簡単な 問題 に もかかわ らず ,正答率 があ ま り 高 くな いのは 問題 で ある(±3,が 2), J;は準 正 答 とした).
(13) log2X=2の ときの xを求めよ.
表13 (13)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 88.2 86.3 87.8 84.0 90.2
誤答例 x=1(9),x=2(3),∬=Ji(2), その他(2)
分析 ・考察 正答率が高い.
α‑1は1082∬‑2‑2g=2として いる間違 いで あ る. また, ∫‑2はlog22‑2と して しまった 間違 いで ある. ここで も平成7年度 か ら平成 10年度 にか けて正答率 の低下 が見 られたが,平成 11年 度は平成7年度 よ りも良くなった.
1
(14日 oglO125一言loglO25十210g102を簡単にせよ・
表14 (14)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 48.1 29.4 23.8 26.8 45.6 無 18.9 21.8 29.9 32.7 15.2 誤答例 10(15), 6logl。2(12),
抑ogl.5+logLO2)(5), 4(5), 3(8),その他(32) 分 析 ・考 察 10はlog1.100=10と した もの で あ る1 6logw2は 310g105×210g102と した もので ,
loglO5
真 数 と全体 の混 同が見 られ る.糾og1.5+logLO2) はlogl。M +logwN=logl。〟Ⅳ が 使 えな い例 で あ る.全体 と して無答 は少な いが,いいかげんな計 算 を しているものが多 い.
(15)下図でAB=4,BC=1のときcosβを求 めよ.
BS
基礎数学の理解度 について
表15 (15)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 69.8 66.0 70.7 70.3 76.0
誤答例 1/4(7),Ji7/4(7), JE/4(5),
Jig/2(2), 4JI7/17(2),その他(13)
分析 ・考 察 1/4はcosβとsinβを間違えているも ので ある.重要な部分で あるので,指 導 に工夫が 必要で あ る. Ji7/4は三平方 の定理 を使 うときの 間違 いで あ る.(17=42+12). Ji/4はl:2:JEと 勘違 い して いる. この間題 は平 成7, 8年度 よ り 平成9,10,11年度の方が正答率が高 い.
(16)tan 20cos20+cos20を簡単 にせよ.
表16 (16)集計 結果
年度 7 8 9 10 ll
・正 77.8 44.5 39.6 51.5 56.9
誤答例 cos20(tan 20+1)(4), cos20+1(3), sh28+cos2∂(2),その他(21)
分 析 ・‑ cos20(tan 20・川 tan 0‑霊 が 使 えず にとまって しまった例で ある.coslc+1は
tan O‑忘 として計算 している・
sin20+cos20はsin20+cos20=1ま で も忘 れ て いる例で ある.本質が理解 され て いな いよ うで あ る.正答率 も低 い.平成8年度 以降の正答率が極 端 に落 ち込んでいる.
(17)号 <α<nT・ Sinα‑号の とき・ sin2αを求
めよ.
表17 (17)集計結果
年度 7 8 9 10 ll
正 29.2 28.0 33.7 34.8 36.3
無 23.6 41.7 40.2 29.7 27.9 誤答例 24/25(34),‑4/5(9),‑12/25(4),
24/5(3), 8/5(3),その他(3)
分析 ・考察 2〟25はcosαの符号 を正確 にきめ ら れ ず, cosα=3/5と して しま った誤 答 で あ る.
(24/25は準 正 答 と した). ‑12/25はcosαまで は 求 め られ たが, sin2α‑sinαcosαと して しま っ た ものである.‑4/5は不正確な図か ら動径が ∬軸 に関 して対称 として しまった誤 答である.逆関数 の関宿で も見 られ るよ うに,符 号 につ いての注意 が十 分 にな されて いな い.す こ しずつ改善の兆 し は見えるものの,依然 として低 い正答率である.
165
(18)放 物線y=x2‑2xと直線y=x+kが按 す る ようにkの値 を定めよ.
表18 (18)集計 結果
年度 7 8 9 10 ll
正 35.8 25.6 28.7 21.8 35.8 無 24.5 44.1 34.8 37.1 34.3 誤答例 9/4(20),‑2(20),2(5),α3(5),3(3), その他(16)
分析 ・考察 正答率が非常 に低 く,無答率 も高 い 問題 で あ る.9/4はx2‑3x‑k=0の 判別 式 を と る ときに,D=914kとして しま う間違 いである.
ここで も符号 に対 す る注意 がか けて いる ことが う かが え る.k‑‑2は直線が頂点 を通 る ときの値 を 求めて いる. ∬軸 と按 す る とき との混 同が見 られ る.なお, 9/4は準正答 とした.
n
(19) ∑(2k‑1)を計算せよ.
k=1
表19 (19)集 計 結果
年度 7 8 9 10 ll
正 21.2 19.0 22.9 9.4 13.2 無 40.1 52.1 45.7 58.4 56.9 誤答例 n2+n‑1(8),n(n‑2)(6),2n‑1(2),
1+3+5+・・・+2n‑1(3), ‑I(3),2n(3), その他(33)
†l
分析 ・考 察 n2+n‑1は ∑1=1と して しま う間
k=1
違 いで ある・ n(n‑2,は31k‑去n(n‑I,と して し まった ミスである.2n‑1は2k‑1のkに単 に nを 代入 した もので あ る.無答率が 非常 に高 い問題で ある. ∑記号 を用 いた 計算 は学 生 に とって,理解 しに くい部分で ある ことがわか る.十 分時間 をか けて指導す る必要があ る. また, 2年次 の論議 に あたって も注意が必要で ある.平成 10年度 の正 答率が極端 に低い.
(20)7人の人が, 3つの部屋A,B, Cにそ れぞ れ2人, 2人, 3人ず つ宿 泊す る泊 ま り方 は何通
りあるか.
表20 (20)集計結 果
年度 7 8 9 10 ll
正 45.8 28.4 35.4 16.3 26.0
誤答例 105(7), 35(7), 24(6), 420(4), 5040(4), 32(3),その他(69)
分析 ・考察 非常 にた くさんの種類の誤答が見 ら れ る.105は7×5×3を計算 した もの で あ る.35
は,C,を計算 した もので あ る.24は2!×2!沼 !を計 算 して いる.何 とな く計算 して いるだ けで , 自分 で も確 信 を持 って いな い様子が 答案 か ら読 み 取れ る.無答率 は低 いが正答率 も低 い.
3‑2 全体 の集計結果 と分析 ・考察
表 21は平成7年度 か ら平成 11年度 までの総合 点 の平 均 と標 準 偏 差 (下 段 の括 弧 内)を調 べ た もの で ある .総合点 の平均 は 50点 前後 で あ り,平成 8年度 , 9年度,10年度 と落 ち込 んで いるが また 回復 して きた .標 準偏差 は 20点前後 で比 較的大 き いが , J科 に見 られ るよ うに少 しず つ小 さ くな ってきて いる.
表21 全体の集計結果
年度 7 8 9 10 ll
全 56.7 45.0 46.1 41.7 49.2 体 (21.2) (20.0) (22.1) (19.3) (18.2) M 51.8 47.7 38.0 33.5 46.7 料 (21.7) (20.6) (20.2) (15.4) (19.1) E 56.3 41.2 45.4 42.3 48.2 料 (20.9) (15.1) (23.4) (21.5) (16.1)
S 53.6 43.9 50.3 38.7 49.0 料 (21.4) (17.8) (21.9) (16.6) (20.2)
∫ 62.4 50.3 53.6 48.7 54.7 料 (22.0) (23.3) (20.6) (19.6) (17.2) C 58.7 42.2 43.9 45.0 47.6 料 (17.9) (20.5) (20.9) (19.1) (17.2)
なお ,平成 10 年度 は, 長野 オ リンピックのた め に学年末休 業が 例年 よ りも長 か った ことも影 響
して いるのではな いか と考 え られ る.
表 22は復習テ ス トの上位 者 と下 位者 を得 点 が 80点以 上の上位 者 と40点未満 の下位者の年度 ご
との全体 に占める割 合 を表 に した ものである.
表22上位者と下位者
年度 7 8 9 10 ll
80以上 20.8 6.2 ll.0 4.5 5.9
平成8年度 以降 の上位 者 は平成9年度 を除 くと あ ま り変動 が な い.下位 者 も平 成7年度 は少 な い が平成8年度以降 は ほぼ同 じぐらいで,平成 10 年 度 を除 くと,少 しず つ減 少 して いる と見 る こ とも で きる.
図1は平成7年度 か ら平 成 11年 度 までの 各問 ごとの正答 率 をグ ラフに表 した もので ある. 図1 に見 られ るよ うに,平成8年度 以降 は正答率 の減 少 が見 られ ものの , グラ フの形 はお お よそ 同 じ傾 向 にある.正答率 が低 い問題 は,(3)剰余の定 理 , (6)複素数,(9)逆 関数,(ll)円の方 程式,(19)∑
の計算で ある.
図2は平成7年度 か ら平成 11年 度 までの 各間 ごとの無答率 をグ ラフに表 した もので ある. 無答 率 も, 平 成8年 度 以 降 は ほ とん ど同 じ傾 向 に あ
(1) は) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)(ll) (12) (13)(14)(15) (16)(17)(18) (19) (20) A A 「三一 鮎 7鮎 ‑生 一重成 諸 か 賢一‑一隻成9^報 ‑R・・一 覧成10DiF度 三一一㌔ 成1号相 ア A A
図1 各開 ごとの正答率
基礎数学の理解度 について 60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (ll) (12) (13)(14) (15)(16) (17) (18) (19)(20)
A A A A A A A B B A A B ら B B a B B A A
平成7年度 ‑ll‑1平成8年度 ‑一日一平成9年 度 1‑‑‑・平成10年度 一一‑1平成 11年度 図2 各間ごとの無答率
る.無答 率が高 い問題 は, (3)剰余 の定理,(6)荏 素数,(ll)円の方程式,(19)∑の計算であ る.
これ らの問題 の中で,特 に複 素数,円の方程式,
∑の計算 は無答率が 50%前後で あ り,理解が不十 分 な ところで あ る.機会 を見つ けて,補 充が 必 要 で あると考 え られ る.
平成7年 度 と平成8年度以降 とは正答 率, 無答 率 と もに違 いが 見 られ る .(3)剰 余 の定 理, (10) 垂直条件,(ll)円の方程式,(14)対数の計算,(16) 三 角 関数 の 性質 で は平成8年度 以降 の正 答率 が平 成 7年 度 に 比 べ て 極 端 に 低 い . 無 答 率 も(3),
(10), (ll),(16)で大 きな違 いが見 られ る.
全体 を とお して 計算 力が あ ま り高 くな い こ と, また,文字の扱 いに慣 れて いな い ことが分 かる.
複 素 数や ∑な ど,新 しい概 念 や ,記 号 が定 着 し て いな い.指 導 に工夫 が必 要で ある と と もに, 自 ら演 習 を して実 につ けて い く態 度 を育 む ことが求 め られて いる.
図3は平成7年度 か ら平成 11年 度 まで の度数 分布 を グ ラフに表 した もので あ るが , これか らも 平成8年度以 降年 々下位 者 が減 少 して いるが ,上 位 層 はそれ ほ ど変 化 して いな い ことが分 か る. 中
0‑9 10119 20129 30‑39 40‑49 50‑59 60‑69 70‑79 80189 901100 平成7年度 一一一1・平成8年度 ・・1‑‑ 平成9年度 ‑‑‑・平成10年度 一一一・平成11年度
図3 度数分布の推移