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The Measurement of Rasch Model by GLIM GLIMによるRaschモデル測定の研究

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(1)

GLIMによるRaschモデル測定の研究

小 島 秀 夫*

(1989年9月9日受理)

The Measurement of Rasch Model by GLIM

Hideo KoJIMA

(Received September 9,1989)

@       

は じ め に

社会調査においてわれわれは,次のような質問をし,分析することがしばしばある。

(1)あなたは,未成年の喫煙に賛成ですか。

(2)あなたは,未成年の飲酒に賛成ですか。

(3)あなたは,マリファナの使用に賛成ですか。

(4)あなたは,女性の喫煙に賛成ですか。

こうした質問に対する回答は,通常「賛成」・「反対」の2分法がとられる。そして実際の分析 においては,それぞれの項目と他の質問項目のクロス表を作成したり,行為の程度に応じて類型を 作り,その類型と他の質問項目との関連を調べるというような方法がとられる。また,これらの項

目によって尺度を構成し,他の項目との関連を調べることも可能である。

尺度を構成する場合に,最も単純な方法は, 「賛成」の場合にはそれぞれの項目に1点を与え,

「反対」の場合には0点を与え,点数を加算するものである。しかしながら,このように機械的に 点数を与える方法では,得られたデータの特性は考慮に入れられてはいない。どうした点数をそれ それの項目に与え,尺度を構成すればよいのであろうか。換言すれば,それぞれの項目にどうした 点数を与えることがデータに内在する特性を最大限に引き出すことになるのであろうか。Raschモ デルを利用することによって,こうした問題を解決することが可能となる。本稿は,Raschモデル の論理を明らかにするとともに,Raschモデル測定のためのコンピュータ・プログラムGLIMの使用 法を明らかにすることである。

      、

qaschモデルとログリニア・モデル

まず初めに,Raschモデガあ論理を示し, Raschモデルがログリニア・モデルによって表わされる

*茨城大学教育学部情報教育講座.

(2)

ことを示してみよう。Raschモデルは,心理学の分野,特に教育心理学の分野でテスト測定理論と して使用されてきたものであるが,わが国ではそれほど使用されてはいないようである。このよう にRaschモデルは,心理学の分野で使用されてきたものであるが,社会学の分野における応用は始 まったばかりである碧したがって,社会学の分野においてRaschモデルを使用した研究は,現在の ところ少ないぎ

ここでRaschモデルの論理を明らかにしてみよう。簡単のために,以下ではA,B,C,Dの4変数 のみを考えることとする。そして,それぞれの変数は2分類で表わされているものとする。こうし た場合,それぞれの変数に対する反応のパターンによって,潜在変数(latent variable)Xを想定す ることが可能である。潜在変数Xは,たとえば回答者が,項目AとCには肯定的に反応し,項目B とDには否定的に反応するといったパターンを示すものである。λAIをi番目の回答者が項目Aに 肯定的に回答する比を示すものとする。したがって,項目Aに対して肯定的に回答する確率と否定 的に回答する確率の比は,

PA,/(1−PA,)       (1)

と表わすことができる。ここで,λAi=aXiとする。 aは項目Aに関する項目パラメータを示し,

X,はi番目の回答者の潜在変数Xの値である。したがって,(1>式は,

PA,=λAI/(1十λA,)       (2)

と書き換えられる。ここで項目パラメータは項目にのみ依存し,X,は回答者にのみ依存するもので ある。具体的には,A, B, C, Dの4項目の場合には,それぞれ以下のようになる。

「賛成」         「反対」

A:ax、/(1十axi)       1/(1十axl)

B :bx,/(1十bxi)         1/(1十bx l)

C :CXI/(1十CXI)        1/(1十cx,)       び

D:dXI/(1十dx、)       1/(1十dXl)

したがって,ある回答者が項目AとDに対して「賛成」と回答し,項目BとDに対して「反対」

と回答した場合には,

A:ax・/(1+aX I)

B:1/(1+bx、)

C:1/(1+cx、)

D:dx、/(1+dx)

となるから,

ad・亭/△、       .    (3)

のように書ける。ここで△、=(1+ax、)(1+bx、)(1+cx 1)(1+dx、)である。さらに,

(3)式は一般式では,

P,(hahbh, hd l x重)=ah・bhbch・dhdxl/△i       (4)

と書ける。ここで,hは肯定的な回答の場合には1,否定的な回答の場合には0の値をとる。 tは,

t・=h、+hb+hc−+hdである。

(3)

ここで,さらに層パラメータ(stratum parameter)を導入しよう。層パラメータは,

St=Σ(xl/△1)     0≦t≦4       (5)

と表わすことができる。この層パラメータは(5)式からも明らかなように,項目パラメータと潜在変 数Xの複数な組み合わせであり,実質的な意味ではない。この層パラメータを導入すると(4)式は,

Fh。h、h,hd=ah・bhbch・dhdSt       (6)

のように書き表すことができる。ここでFは,期待度数を示す。このように,Raschモデルはログ        4)

潟jア・モデルとして書き表すことができる。(6)式が成立する場合は,局所独立(local indepen dence)が存在するという。

・Duncanは, Raschモデルの測定のためにHabermanのコンピュータ・プログラムFREQを使用し ているが,本研究ではGLIM(Generalised Linear Interactive Modelling)5)を使用することとする。

なお,コンピュータ・プログラムFREQは,デザイン・マトリックスをユーザーが設定しなければ ならないという理由で,あまり普及していないということである曽

Raschモデルは,潜在変数が1つであるといった単純なモデルばかりではなく,より複雑なモデ ルを設定することが可能である7)。以下では,Raschモデルの設定とGLIMによるモデル構成を明ら かにしてみることとする。

GLIMによるモデル設定

ここで使用されるデータは,以下のような質問によって得られたものである。それぞれの項目に ついて「そう思う」か「そうは思わない」で回答してもらったものである。

(A)マリファナの使用は,肉体に害になる。

(B)マリファナの使用は,精神に害になる。

(C)マリファナを使用すると,中毒になる。

(D)マリファナを使用すると,別の薬も使用するようになる。

モデルM2は, X, Yの2つの潜在変数を想定し, Xは項目AとDに, YはBとCに関係するも のである。したがって,反応パターンは,

「そう思う」     「そうは思わない」

A:ax,/(1十ax、)       1/(1十ax 1)

B :by 1/(1十by 1)        1/(1十by、)

C :cy且/(1十cy皇)      1/(1十cy、)

D:dX l/(1十dx、)       1/(1十dXD のように表わされる。したがって,期待度数は,

Fh。hbh,h、=・ah・bhbch・dMx}y¥Stu       (M2)

と表わされる。ここで,t=h。+hd, u=hb+h,であり,さらに,

(4)

である。パラメータは,d/aとc/aが求められる。ここでaは1として一般性を失うことはない。

表1 データとモデル

反応パターン  実 数   モデルM2  モデルM3  モデルM 5 ABCD      724       *        *        * ABC        16       cS4        S4       cS4 ABD        70       dS5       *        dS3 ACD        ll      cdS5       *        * BCD        47       cdS4       dS4       cdS4 AB      21        S3        S2        S2 AC       3       cS3        S3       cS3 AD      3       *        adS4       * BC         2      *        Sl      * BD       52        dS3        dS2        dS2 CD       10       cdS3        dS3       cdS3 A      7        Sl       aSI        S1 B      53       S2      *       *

C      l      cS2      *      cS2

D      24       dS l       dS l       dS 1

それ以外    106     *      *      * 資料出所:Surveying Subjective Phenomena vol.2pp.383−384の表より作成

*は期待度数と実測度数が一致するもの

このモデルM2の測定のためにGLIMの設定は,以下のようにすればよい。

¥C THIS IS GLIM RUNSTREAM FOR THE RASCH MODEL M 2

¥C IN SURVEYING SUBJECTIVE PHENOMENA VOL.2 P.384

¥C DEFINE THE DATA HERE

¥UNITS 16

¥DATA M

¥READ

724 16 70 11 47 21 3 3

2 52 10 7 53 1 24 106

¥C  A, B, C,AND D REFER TO ITEM PARAMETERS

¥DATA A

¥READ

1 1 1 1

0 1 1 1

0 0 0 1

0 0 0 0

(5)

¥DATA B

¥READ

1 1 1 0 0 1 0 0 1 1 0 0 1 0 0 0

¥DATA C

¥READ

1 1 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 O l O O

¥DATA D

¥READ

1 0 1 1 1 0 0 1 0 1 1 0 0 0 1 0

¥C DEFINE STRATUM PARAMETERS HERE

¥DATA S22

¥READ

1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA SI2

¥READ

0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S21

¥READ

0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S11

(6)

¥READ

0 0 0 0 0 1 1 0 0 1 1 0 0 0 0 0

¥DATA S20

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA SO2

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S10

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

0 0 1 0      

¥DATA SOl

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0

¥DATA SOO

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

¥CALC COU蕪T=M

¥YVAR IATE COUNT

¥ERROR P

(7)

¥LINK L

¥C FIT MODEL M1

¥FIT C十D十S22十S12十S21十S11十S20十SO2十S10十SO1十SOO

¥DISPLAY E M D R

¥STOP

モデルM3は,やはり潜在変数を2つ想定するものであるが潜在変数YはA,C,Dに関連し,潜 在変数ZはAとCに関連するものである。反応パターンは,以下のように表わされる。

「そう界う」         「そうは思わない」

A:ay、zl/(1十aylzl)         1/(1十ayizl)

B :bz、/(1十bZ I)       1/(1十bZi>

C :cy,/(1十cy,)      1/(1十cy、)

D:dylzl/(1十dylz、)         1/(1十dy、 z1)

したがって,期待度数は,

Fh。h、h,hd=ah・b}ψc}聴d』dy}z呈Stu      (M3)

と表わされる。ここで,t;h。+h,+hd, u=hb+hdである。さらに,

  9

である。パラメータは,a/bcとd/bcが求められる。 GLIMの設定は,以下のようにすればよい。

¥C THIS IS GLIM RUNSTREAM FOR THE RASCH MODEL M3

¥C IN SURVEYING SUBJECTIVE PHENOMENA VOL.2 P.384

¥UNITS 16

¥DATA M

¥READ

724 16 70 11 47 21 3 3

2 52 10 7 53 1 24 106

¥DATA A

¥READ

1 1 1 1

0 1 .1 1

0 0 0 1 0 0 0 0

¥DATA B

¥READ

1 1 1 0

(8)

0 1 0 0 1 1 0 0 1 0 0 0

¥DATA C

¥READ

1 1 0 1 1 0 1 0

1 0  1 0

0 1 0 0

¥DATA D

¥READ

1 0 1 1 1 0 0 1 0 1 1 0 0 0 1 0

¥C DEFINE NEW STRATUM PARAMETERS HERE

¥DATA S33

¥READ

1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S22

¥READ

0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S23

¥READ

0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S32

¥READ

0 0 0 1

0 0 0 0

(9)

0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S12

¥READ

0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0

¥DATA S21

¥READ

      1

O 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0

¥DATA SI1

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0

¥DATA SO1

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0

¥DATA S10

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

¥DATA SOO

¥READ

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 1

(10)

¥CALC COUNT=M

¥YVAR I ATE COUNT

¥ERROR  P

¥LINK  L

¥C MODEL M3

¥FIT A十D十S33十S22十S23十S32十S12十S21十S11十SO1十SOO十S10

¥DISPLAY E M D R

¥STOP

今度は,モデルM5について検討しよう。モデルM5も,やはり2つの潜在変数を想定するものであ るが,関連の仕方がモデルM3の場合とは異なっている。モデルM5においては1つの潜在変数Xは,

項目A,C,Dに関連し,他の1つの潜在変数Zは,項目B, Cに関連するものである。

反応パターンは,以下のようになる。

「そう思う」        「そうは思わない」

A:aX i/(1+aX I)     1/(1+ax・)

B :bzi/(1十bzi)      1/(1十bz、)

C :cxizl/(1十cx、z1)       1/(1十cxlz、)

D:dx 1/(1十dx i)         1/(1十dx、)

したがって,モデルM5の期待度数は,

Fh、hbh,hd蕊aL・bhbch唱h6x}zマStu       (M5)

と表わされる。さらに,t=h。+hb+hd, u=hb+h,である。ここで,

S・一禽〔・}・ヤ/(1+ax1)(1+bz l)(1+・M)(1+d・・)]

である。パラメータは,d/aとc/abが求められる。 GLIMによるモデルM5の設定は,以下のようにす ればよい。

¥C THIS IS GLIM RUNSTREAM FOR THE RASCH MODEL M5

¥C IN SURVEYING SUBJECTIVE PHENOMENA VOL.2 P.384

¥UNITS 16

¥DATA M

¥READ

724 16 70 11 47 21 3 3

2 52 10 7 53 1 24 106

¥DATA A

¥READ

1 1 1 1

0 1 1 1

(11)

0 0 0 1 0 0 0 0

¥DATA B

¥READ

1 1 1 0 O l O O 1 1 0 0 1 0 0 0

¥DATA C

¥READ

1 1 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 0 1 0 0

¥DATA D

¥READ

1 0 1 1 1 0 0 1 0 1 1 0 0 0 1 0

¥C DEFINE NEW STRATUM PARAMETERS

¥DATA S32

¥READ

1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

0 0 0 0       叱

¥DATA S22

¥READ

0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S21

¥READ

0 0 1 0

0 0 1 0

0 0 1 0

(12)

0 0 0 0

¥DATA S31

¥READ

0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S11

¥READ

0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0

¥DATA S20

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S12

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA S10

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0

¥DATA SO1

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0

¥DATA SOO

(13)

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

¥CALC COUNT=M

¥YVARIATE COUNT

¥ERROR P

¥LINK  L

¥C MODEL M5

¥FIT C十D十S32十S22十S31十S21十S11十S20十S12十S10十SO1十SOO      

¥DISPLAY E M D R

¥STOP

ここまでは,各変数が2分類の場合を扱ってきた。これらのモデルは,変数のカテゴリーに順序 がある場合にも拡張できる1以下では,これらのモデルについて検討してみることとする。

表2 データとモデルのパラメタライゼーション

8月におけ   10月における関心度

働きかけ       モデルのパラメタライゼーション る関心度  低(Bo)  中(Bl)  高(B2)

低(Ao)   30    11    2  Uol    bs1Ull   b2sls2U21 あり(1)  中(A1)   10    30    29   as1Ull    abs21U21   ab2s21s2U31

高(A2)    6    21    54   a2sls2U21  a2bs21s2U31 a2b2s21s22U4!

46    62    85

低(Ao)    117     28     13    Uo2      bslU12     b2sls2U22

なし(2)  中(A1)    48    107    52   as 1U12    abs21U22   ab2s21s2U32 高(A2)   25    56   111   a2sls2U22  a2bs21s2U32 a2b2s21s22U42

190       191       176

資料出所:Surveying Subjective Phenomena voL 2 pp.394−395の表より作成

表2は,ある年の8月に回答者の政治的関心度が調べられ,その後10月に再び政治的関心度が 政治団体などの働きかけがあったかどうか別に,調べられたパネル調査の結果である。いま,表2 で示されるようなカテゴリーに順序があるデータがある場合に,Raschモデルは,次のように表わ すことが可能である。

隣…接するカテゴリー問の確率の比に注目すると,

(14)

P,(AI }xi)/Pr(Ao }xi)=aslx、

Pr(A2 1x1)/Pr(Al ixi)=as2xi

と表わされる。ここでaは項目パラメータであり,slとs2はカテゴリーSoとSl, S1とS2を区分する カテゴリー・パラメータである。ここで,これら2つの式の積を求めると,

P,(A2 1x、)/Pr(Ao lxI)ニa2sls2x君

となる。さらに,

Pr(Ao lx1)十Pr(A1}x、)十Pr(A2 ix,)==1       ●

ナあることに注目すると,それぞれのカテゴリーに対する反応の確率は,

P,(Ao l xi)==1/(1十aslx1十a2sls2xρ)

P,(Al Ixi)=aslx、/(1十aslxi十a2sls2x2)

P,(A2 1 x、)=a2sls2xβ/(1十aslxl十a2sls2x3)

となる。同様に,もう1つの項目についても,

P,(Bo l xi)=1/(1十bslx1十b2sls2x3)

P,(Bl lxi)=bslx、/(1十bslx,十b2sls2x3)

P,(B2 1 x、)=:b2sls2xi2/(1十bslxi十b2sls2x昇)

と表わすことができる。ここで,局所独立の仮定から,2つの確率の積を求めると,たとえば,

P,(Ao, Bo l XI):= 1/△1 P,(A1, Bl lx、)=ab2sls2x、3/△1

のようになる。ここで,△i=(1+aslxl+a2sls2xi2)(1+bs函+b2sls2鴻2)である。こうして定 義される層パラメータは5であるが,働きかけのカテゴリーが2つであるから10となる。ここでパ

ラメータを推定するために,A・=a/b, S=s2/s1, b=s1ニ1.0とする。表2に示されたモデルG1は,

層パラメータは働きかけのレベルでそれぞれ異なるが,AとSは等しいというモデルである。 G2は,

Sは等しいがAは異なるというモデルであり,G3はSもAも働きかけのレベルによって異なるとい うモデルである。このG3は,働きかけのレベルごとにそれぞれのパラメータを求めた場合に等しい。

以下では,G3のモデルを設定し, AまたはSが等しいという制約を課したG2とG1のモデルを求め ている。

¥C THIS IS GLIM RUNSTREAM FOR THE RASCH MODEL G 1, G 2, A N D  G 3

¥C IN SURVEYING SUBJECTIVE PHENOMENA VOL.2 P.394

¥UNITS 18

¥DATA M

¥READ 30 11 2 10 30 29

6 21 54

117 28 13

48 107 52

25 56 111

(15)

¥C  DEF I NE STRATUM PARAMETERS FOR 2 CLASSES

¥DATA UO1

¥READ

1 0 0

し      0 0 0

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥1)ATA U11

¥READ      ・

0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA U21

¥READ

0 0 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA U31

¥READ

0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA U41

¥READ

0 0 0

0 0 0

0 0 1

(16)

0 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA UO2

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

¥DATA U12

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0

¥DATA U22

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 1 0 0

¥DATA U32

¥READ

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0

¥DATA U42

¥READ

0 0 0

(17)

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

¥C NOTE THAT WE USE 1,2,3 1NSTEAD OF O,1,2

¥DATA A1

¥READ

1 1 1 2 2 2

3 3 3       

1 1 1 1 1 1 1 1 1

¥DATA A2

¥READ

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 3 3 3

¥DATA S1

¥READ

1 1 2 1 1 2 2 2 3 1 1 1 1 1 1 1 1 1

¥DATA S2

¥READ

一 、

1 1 1

1 1 1

1 1 1

1 1 2

1 1 2

2 2 3

(18)

¥C DEFINE THE LEVELS HERE

¥FACTOR A1 3 A2 3 S1 3 S2 3

¥C CONSTRA INTS FOR PARAMETRERS

¥CALC AA1=A1

¥CALC AA2=A2

¥CALC SS1=Sl

¥CALC SS2=S2

¥C  CONSTRAINTS FOR THE ESTIMATION OF MODELS GI AND G2

¥CALC AX=AA1十AA2

¥CALC SX篇SS1十SS2

¥CALC COUNT=M

¥YVAR I ATE COUNT

¥ERROR P

¥LINK  L

¥C MODEL  G1

¥FIT AX十SX十UO1十U11十U21十U31十U41十UO2十U12十U22十U32十U42

¥DISPLAY E M D R

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お わ り に

本研究の目的は,Raschモデルの論理を示し, GLIMによるモデルの測定方法を示すことであっ た。最近の社会調査データの解析は,観察された変数の背後に存在する潜在変数を分析する方向に 向いつつある。RascLモデルは,意識調査の分析や態度調査の分析において,きわめて有効な方法に なると思われる。特に,パネル調査の分析には有効であると思われる。

1)Raschモデルについては,以下の文献を参照せよ。 Georg Rasch, An individualistic approach to item

analysis. In Pa血l F. Lazarsfeld and N. W. Henry(eds.), Rω4 ηg5 η1瞼 加脚f cα ∫odα15c εηcθ3.(MIT、

(19)

Press,1966), Cambridge。 Georg Rasch, P70わoわ〃∫∫∫∫cル1048なノbr∫o〃!81η θ〃∫gθπc8απ4!財α加〃1e配7セ∫鱈.

(Univ・of Chicago Press,1980), Chicago. David Andrich,」Rα5chル104θ13/br Mεα3配rぞ〃18η .(Sage Publications,

1988),Beverly Hills. Rolf Langehine and J廿rgen Rost(eds.),、Lα∫θ配乃θ〃αη4ゐα 8π αα∬〃04θ 5.(Plenum Press,1988), New York.

2)社会学では,DuncanによってRaschモデルが注目された。この点で, Duncanは評価される。この点に関する Duncanの研究については,7)で引用されている文献を参照せよ。最近では,次のような研究がある。 Otis Dudley Duncan and Magnus Stenbeck, Discovering beterogeneity :continuous versus discrete latent variables. @ノ4〃1θアゼcαηノoμ7ηα ρノ50c o 09:ソ,93,(1988).

3)Michael Hout, Otis Dudley Duncan, and Michael E.Sobel, Association and heterogeneity:structural mod一 els of similarities and differences. @In Clifford C. Clogg(ed.)50dolog cθ1ル16酌040 o&y 1987,(American Sociological Association,1987), Washington.などがある。

4)Tue Tjur, A connection between Rasch s item analysis model and a multiplicative Poisson model.   、 5c僻4加αy∫伽ノo曜ηα 〔ガ3∫α∫ ∫∫ c5,9,(1982)は,数学的に検討したものである。

5)GLIMについては,7)で使用されている文献を参照せよ。

6)CliH・rd C.Cl・99 and M・・k P.B・・ker, L・9−linea・m・d・li・g with SPSSミ 1・David M。Allen(・d.), C・醒μ一 εrεd8ηcθαη4∫ α ∫3 ∫c3:7ぬ{『1配8吻c8.(Nort卜Holland,1986), New York.

7)単純なRaschモデルの測定については,次の研究を参照せよ。小島秀夫「GLIMによるRaschモデルの測定」

盛山和夫編『社会移動データ分析のためのコンピュータ・プログラムの研究』(東京大学文学部社会学研究

室,1988).

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参照

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