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指導の手引き 研修教材パッケージ 公務員倫理 について 1 この研修の目的本研修教材は 倫理法 倫理規程の周知 徹底を図ることはもとより 職業倫理としての公務員倫理の在り方について考えさせること 討議形式の事例研究を実施すること等により 職員の倫理意識を高め 職員一人ひとりが倫理法の精神に基づき行動

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(1)

研修教材パッケージ

公務員倫理

指導の手引き

(2)

研修教材パッケージ「公務員倫理」について

この研修の目的

本研修教材は、倫理法・倫理規程の周知・徹底を図ることはもとより、職業

倫理としての公務員倫理の在り方について考えさせること、討議形式の事例研

究を実施すること等により、職員の倫理意識を高め、職員一人ひとりが倫理法

の精神に基づき行動するよう意識付けることを目的としている。

本研修教材は、指導の手引き、パワーポイントを用いた基本教材、セルフチ

ェックシートや事例集等の個別教材により構成され、受講者の役職段階や研修

時間等に応じて活用できるものとなっている。

研修教材パッケージの構成

(1) 指導の手引き(本教材)

研修講師用として、研修の進め方、基本教材の各項目ごとの指導の留意点

等について記載した教材。

研修は、後出の「研修の進め方と指導の留意点」に従って進めることとし、

基本教材の各シートごとに対応する説明内容欄の内容を中心として説明す

る。説明内容欄においては、全府省に共通する一般的な事項を掲げており、

各府省、各部局等における固有の事情に応じて適宜補足して説明することが

望ましい。

説明に当たっては、受講者の階層によってウエイトを置いて説明すべき事

項が異なっていることから、時間配分等に留意すること。各シートごとの受

講者層の階層別のウエイトについては、階層段階別ウエイト欄に次のとおり

表示されている。

◎:重点的な説明事項

○:説明事項

△:省略可能な説明事項

(2) 基本教材(パワーポイント教材)

研修を進めるに当たっての中核となる教材。受講者の階層や研修時間に応

じて指導の手引きの階層段階別ウエイト欄も参考にして適宜シートを選択し

て使用する。

指導 の手引 き

(3)

パワーポイントを映写しながら説明することが望ましいが、設備等の問題

で映写できない場合は、シートを紙媒体で配付しても差し支えない。

(3) 個別教材

基本教材に沿って研修を進める過程で、講義ばかりでなく受講者に自ら考

えさせるための事例研究等の個別教材を組み込むことで、受講者に積極的に

研修に取り組ませることを目的として、以下のような教材を用意している。

使用する教材を受講者の階層や研修時間に応じて適宜組み合わせて、より

研修効果を高める工夫をすること。

セルフチェックシート

倫理法・倫理規程の理解度を自己測定するためのチェックシート。受講

者の階層に応じたセルフチェックシートを適宜選択して使用する。

解答欄は上下2段になっているので、倫理法・倫理規程の解説前の自己

測定の際は上段に、解説後の自己測定の際には下段に解答を記入させる。

(「解答・解説」については、解説の際に配付して使用。)

基本事例集

倫理規程に規定されている禁止行為等についての基本的な理解を図るた

めの事例集。各禁止行為の解説の際に、具体的な事例を紹介するなどして

使用する。

時間が確保できる場合には、バズセッション(2~3人で自由に話し合

う討論形式)を行うことも考えられる。

基本事例集に掲載されている事例は、DVD教材「事例で学ぶ倫理法・

倫理規程Vol.1~3」で映像化されていることから、これを視聴させるこ

とにより、より高い研修効果が期待できる。

事例研究用事例集

高度な判断を要する状況や倫理的ジレンマの生ずる状況等を題材とした

討議式の事例研究用教材。倫理規程の内容に加え、公務員倫理の在り方な

どについて討議形式の事例研究を実施することにより、職員の倫理意識を

高めることを目的としている。

事例研究用事例のうち一部の事例については、DVD教材「事例で学ぶ

倫理法・倫理規程Vol.4、5」に映像化されていることから、これを視聴

させることにより、より高い研修効果が期待できる。

また、利害関係者から供応接待を受けそうになった場合等の対応方法に

ついて、シミュレーションするためのロールプレイ用事例も掲載している。

指導 の手引 き

(4)

受講者の階層別の留意点

(1) 新採用・一般職員

倫理法・倫理規程の周知・徹底を図るとともに、公務員の役割や特性につ

いての自覚を深めさせ、受講者自身の倫理感を涵養することに主眼をおいて

説明する。

公務員の使命や心構え、行動のルールの説明等にウエイトを置き、報告の

ルールや管理監督者の責任等については、要点のみを簡潔に説明する。また、

高度な事例を検討する事例研究よりも、ロールプレイや基本事例集に掲載さ

れている典型的な事例を数多く紹介することにウエイトを置くとよい。

(2) 係長級職員

組織において第一線の責任者であるとともに、部下を指導する立場にある

ことを考慮して、受講者自身の倫理感を涵養すること及び部下の倫理の保持

についての指導に主眼をおいて説明する。

行動のルールの説明については、誤解しやすい事項等にウエイトを置いて

説明し、管理監督者の責任についても十分認識させる。また、受講者の公務

経験等に応じて、ロールプレイや基本事例集に掲載されている典型的な事例

の紹介と、高度な事例を検討する事例研究のウエイトを適宜調整すること。

(3) 課長補佐級以上職員

組織における実務の中心的立場であること、組織運営や人事管理に責任を

持つ立場であることを考慮して、部下の指導及び倫理意識の徹底した組織風

土の構築等に主眼をおいて説明する。

管理監督者の責任や組織風土の問題にウエイトを置いて説明し、報告のル

ールについてもしっかり理解させる。基本事例集に掲載されている典型的な

事例の紹介よりも、高度な事例を検討する事例研究にウエイトを置き、特に、

組織風土や管理監督者の役割について取り上げた事例を選択するとよい。

指導 の手引 き

(5)

階層別のカリキュラムの例

本研修教材は、標準的な研修時間として3~4時間程度を想定している。以下に、

受講者の階層別に、研修時間3時間の場合の各説明事項ごとの時間配分及び使用教

材の組合せの例を示す。

なお、研修時間が3時間以上の場合には、基本事例集の事例紹介や事例研究の事

例数を増やすことなどが考えられる。

(1) 新採用・一般職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員の使命と心構え(10分) シート2~7 公務員倫理の枠組み(10分) シート13~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 新採用・一般職員用①~③の いずれか 行動のルール(75分) 規程の説明(45分) シート20~42、44、45 事例の紹介(30分) 【基本事例集】(事例1、5、7、16、19、21など)5~6事例 休憩(10分) 報告のルール(5分) シート46~48、50 不祥事がもたらすダメージ(10分) シート52~56 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (10分) 新採用・一般職員用解答・解説 事例研究の実施(40分) 【事例研究用事例集】(ロールプレイ③、事例1など)2事例程度 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57、58、62~65(5分)

(2) 係長級職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員倫理の重要性(7分) シート8~12 公務員倫理の枠組み(8分) シート13~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 係長級職員用①~③のいず れか 行動のルール(60分) 規程の説明(35分) シート20~42、44、45 事例の紹介(25分) 【基本事例集】(事例2、9、13、20、25など)4~5事例 休憩(10分) 報告のルール(5分) シート46~48、50 不祥事がもたらすダメージ(5分) シート52~56 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (10分) 係長級職員用解答・解説 事例研究の実施(60分) 【事例研究用事例集】(ロールプレイ②、事例5など)2事例程度 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57~65(10分) 指導の 手引き

(6)

(3) 課長補佐級以上職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員倫理の重要性(7分) シート8~12 公務員倫理の枠組み(8分) シート13~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 課長補佐級以上職員用①~ ③のいずれか 行動のルール(25分) 規程の説明(25分) シート20~22、28~45 報告のルール(15分(20分)) シート46~51 (【基本事例集】事例23) 不祥事がもたらすダメージ(5分) シート52~56 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (10分) 課長補佐級以上職員用解答・ 解説 休憩(10分) 事例研究の実施(85分) 【事例研究用事例集】(事例2、4、8など) 3事例程度 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57~65(10分)

(参考)

研修時間が3時間を確保できない場合のために、参考として1時間30分の短縮版

のカリキュラムの例を以下に示す。ただし、この場合、説明事項ごとの説明時間や

事例研究の時間が十分ではなく、研修効果が十分に得られないことも考えられるこ

とから、後日、あらためて事例研究を行ったりDVD教材を視聴させる機会を設け

るなどのフォローアップをすることが望ましい。

新採用・一般職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員の使命と心構え(7分) シート2~5、7 公務員倫理の枠組み(8分) シート13~14、16~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 新採用・一般職員用①~③の いずれか 行動のルール(45分) 規程の説明(30分) シート20~22、28、30~42 44、45 事例の紹介(15分) 【基本事例集】(事例1、7、19など)3事例程度 報告のルール(2分) シート46 不祥事がもたらすダメージ(10分) シート52~55 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (5分) 説(解説は配付のみ)新採用・一般職員用解答・解 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57、58、63~65(8分) 指導の 手引き

(7)

係長級職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員倫理の重要性(5分) シート8、10~12 公務員倫理の枠組み(5分) シート13、14、16~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 係長級職員用①~③のいず れか 行動のルール(30分) 規程の説明(20分) シート20~22、28、30~42 44、45 事例の紹介(10分) 【基本事例集】(事例2、9など)2事例程度 報告のルール(2分) シート46 不祥事がもたらすダメージ(5分) シート52~54、56 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (5分) 係長級職員用解答・解説(解 説は配付のみ) 事例研究の実施(23分) 【事例研究用事例集】(事例1など) 1事例 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57~65(10分)

課長補佐級以上職員

説 明 事 項 使 用 教 材 基本教材 個別教材 公務員倫理の重要性(5分) シート8、10~12 公務員倫理の枠組み(5分) シート13、14、16~19 セルフチェックシートの実施 【セルフチェックシート】 (5分) 課長補佐級以上職員用①~ ③のいずれか 行動のルール(20分) 規程の説明(20分) シート20~22、28,30~45 報告のルール(10分) シート46~51 不祥事がもたらすダメージ(5分) シート52~54、56 セルフチェックシートの再実施 【セルフチェックシート】 (5分) 課長補佐級以上職員用解答・ 解説(解説は配付のみ) 事例研究の実施(25分) 【事例研究用事例集】(事例8など) 1事例 倫理意識の高い組織風土の構築 シート57~65(10分) 指導の 手引き

(8)

「研修の進め方と指導の留意点」

階層

基本教材

段階別

ウエイト

1-1

公務員の使命と心構え

新 係 課 (新採用・一般職員(係長級職員については1-1、1-2のいずれかを選択)) 採 長 長 用 級 補 新採用職員、一般職員及び若年の係長級職員など、公務経験の少ない職員を対象 ・ 職 佐 として、公務員の使命と心構えを説明し、公務員には高い倫理感が求められている 一 員 級 ことを認識させる。 般 以 職 上 員 職 【使用教材】基本教材シート1~7 員 公務の特性 公務の特性(公益性・非営利性、公平性・中立性、独占性、権 ◎ ○ 力性等)及びその特性から受けやすい批判(コスト意識の欠如、 親方日の丸等)について説明する。 (シート3) 国民全体の奉仕者 憲法第15条第2項及び国公法第96条第1項を示し、公務員が全 ◎ ○ 体の奉仕者であることを再認識させる。 (シート4) 公務員倫理とは 公務員倫理は、職業倫理の一つであり、「公務員に対する社会の ◎ ○ 期待や信頼に応える行動規範」であること、公務員の職務が社会 に与える影響は極めて大きいことから、他の職業に比べて高い職 業倫理が求められることを説明する。 (シート5) 公務員に対する国民の 平成21年度に実施した各種アンケート調査の結果から、国家公 ○ ○ 厳しい目 務員の倫理感に対する評価は、国民と国家公務員との間に大きな ギャップがあり、国家公務員は国民から厳しい目で見られている ことを認識させる。 このようなギャップは、公務員が自身に対する評価が甘いとい うだけでなく、公務員自身は所属府省など自分の周囲で不祥事が 発生しなければ問題ないと捉えがちであるのに対し、国民は公務 組織のどこかで不祥事が発生すると、報道等の影響もあり、それ を公務全体の問題と捉える傾向が強いためと考えられる。このよ うなギャップをなくすためには、公務員の側がそれを認識し、自 らを厳しく律することが必要となる。 ※ 市民モニター調査:国家公務員に関するモニターに対するアンケー ト調査 人事院が広く国民の中から募集し委嘱した国家公務員に関す るモニター500人を対象に実施。

(9)

※ 有識者モニター調査:公務員倫理モニターに対するアンケー ト調査 国家公務員倫理審査会が公務員倫理モニターとして委嘱した 各界の有識者200人を対象に実施。 ※ 職員アンケート:一般職国家公務員に対するアンケート調査 国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程が適用される一般 職の国家公務員5,000人を対象に実施。 ※ 民間企業アンケート:民間企業に対するアンケート調査 東京、大阪、名古屋各証券取引所(1部、2部)上場企業約2, 500社を対象に実施。 (シート6) 国民のための公益を実 公務の特性から、公務員は杓子定規やコスト意識の欠如などの ◎ ◎ 現する 批判を受けやすいこと、国際化や高度情報化といった社会情勢の 変化に伴い、行政に求められるものも変化していることを認識し、 その時々の社会情勢に適合した国民の期待に応える、国民の視点 に立つ行政サービスを提供することによって、公益を実現してい かなければならないことを説明する。 (シート7)

1-2

公務員倫理の重要性

(課長補佐級以上職員(係長級職員については1-1、1-2のいずれかを選択)) 課長補佐級以上職員やベテランの係長級職員など、公務経験の豊富な職員を対象 として、なぜ公務員の不祥事がなくならないかを考えさるとともに、行政の円滑な 運営における公務員倫理の重要性を認識させる。 【使用教材】基本教材シート8~12 公務員に対する国民の 平成21年度に実施した各種アンケート調査の結果から、国家公 ○ ○ 厳しい目 務員の倫理感に対する評価は、国民と国家公務員との間に大きな ギャップがあり、国家公務員は国民から厳しい目で見られている ことを認識させる。 このようなギャップは、公務員が自身に対する評価が甘いとい うだけでなく、公務員自身は所属府省など自分の周囲で不祥事が 発生しなければ問題ないと捉えがちであるのに対し、国民は公務 組織のどこかで不祥事が発生すると、報道等の影響もあり、それ を公務全体の問題と捉える傾向が強いためと考えられる。このよ うなギャップをなくすためには、公務員の側がそれを認識し、自 らを厳しく律することが必要となる。 ※ 市民モニター調査:国家公務員に関するモニターに対するアンケー ト調査 人事院が広く国民の中から募集し委嘱した国家公務員に関す

(10)

るモニター500人を対象に実施。 ※ 有識者モニター調査:公務員倫理モニターに対するアンケー ト調査 国家公務員倫理審査会が公務員倫理モニターとして委嘱した 各界の有識者200人を対象に実施。 ※ 職員アンケート:一般職国家公務員に対するアンケート調査 国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程が適用される一般職 の国家公務員5,000人を対象に実施。 ※ 民間企業アンケート:民間企業に対するアンケート調査 東京、大阪、名古屋各証券取引所(1部、2部)上場企業約2,5 00社を対象に実施。 (シート9) なぜ不祥事はなくなら 不祥事が無くならない理由について、類似の不祥事が他の組織 ○ ○ ないのか でも再び発生している実情に照らして考えさせる。その要因とし て、他の組織の不祥事は自分たちには関係ないという意識、悪し き慣習や感覚の麻痺により国民との間に意識のかい離が生じてい ることなどが挙げられることを説明する。 (シート10) 不祥事は行政運営に支 不祥事には、個人の不祥事と組織としての不祥事があり、これ ◎ ◎ 障をもたらす らは職員の個人の倫理意識だけではなく、不健全な組織風土に起 因していることを認識させる(少なくとも国民は、職員個人の不 祥 事 で あ っ て も 、 組 織 全 体 に問 題 が あ る の で は な い か と 疑 う も の。)。 不祥事は、不正な職務執行そのものが問題であることはもちろ んだが、行政に対する国民の信頼を失うことがさらに大きな問題 であり、そして、不祥事によって国民の信頼を失うことになれば、 行政運営に支障を来してしまうことを説明する。 (シート11) 求められる倫理意識の 民間企業においても、ここ10数年間における社会全体の倫理意 ○ ○ 高まり 識の高まりを背景として、さまざまな不祥事が大きく取りざたさ れるようになり、現在では、企業倫理やコンプライアンスなどの 問題への取組が積極的に行われている。このような状況の中、行 政においても求められる倫理意識の水準はますます高まってきて いることを認識させる。 公務員の倫理意識が低下しているとは思わないが、社会全体の 倫理意識の急速な高まりについて行けていないのではないか。 (シート12)

公務員倫理の枠組み

公務員倫理の構造を体系的に説明するとともに、倫理法・倫理規程が定める倫理保

(11)

持の枠組みについて理解させる。さらに、職員が倫理法の精神に則って行動するため の指針となる倫理行動規準について説明する。 【使用教材】基本教材シート13~19 公務員倫理の構造 公務員倫理には、公務員としてやった方が望ましいことといっ ◎ ◎ ◎ た「広義の公務員倫理」と、公務員としてやらなくてはいけない こと、やってはいけないことといった最低限の基準としての「狭 義の公務員倫理」の2段階があり、国民の信頼を確保していくた めには、狭義の公務員倫理を守っているだけでは不十分であり、 広義の公務員倫理を高めていくことが重要であることを認識させ る。さらに、国民に求められる行政の在り方といった「公務組織 としての倫理」があることについても言及する。 また、狭義の公務員倫理を守っていくためにも、広義の公務員 倫理や公務組織としての倫理を併せて高めていくことが重要であ ることを認識させる。 (シート14) 公務員の姿勢として不 市民モニター調査結果を示し、公務員に求められていることは、 ○ ○ ○ 足している、更に求め 「国民全体の奉仕者であるという自覚」や「国の予算の財源は国 られるもの 民の税金であるという自覚」などの回答に代表されるように、仕 事への取組姿勢や金銭感覚などの広い意味での倫理感の高揚であ り、それこそが公務員としての原点であることを説明する。 (シート15) 服務・倫理制度の構造 倫理法は、狭義の公務員倫理に属し、国家公務員法をはじめと ○ ○ ○ する公務員の服務規律の一部であること、利害関係者からの贈与 や供応接待の禁止など基本的に職務上の利害関係者との関係を規 制するものであることを説明する。 (シート16) 公務員倫理法の制定 倫理法は、1990年代半ばに公務員の不祥事が続発し、事務次官 ○ ○ ○ 会議等申合せに基づき、訓令レベル(各省庁の内部規程)で公務 員倫理規程が作られたにもかかわらず、さらに不祥事が発生した ため、行政内部の自浄作用には任せておけないということになり、 議員立法で制定されたという倫理法の制定経緯を説明する(公務 員として不名誉な経緯=危機感を持ち続ける必要)。 〔主な不祥事〕 ○大蔵省過剰接待事件(平成7年) 大蔵省東京税関長及び同主計局次長が、元信用金庫理事長及 び経営コンサルタントから過剰な接待を受けていた。(訓告) ○通商産業省石油商事件(平成8年) 通商産業省の幹部職員が所得税法違反で起訴された石油卸売

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業者から、会食、ゴルフ等の接待を受けていた。(訓告等5人) ○厚生省社会福祉法人事件(平成8年) 元厚生事務次官が、社会福祉法人代表から補助金の交付等に 関する有利かつ便宜な取り計らい等に対する謝礼として現金を 受領していた。また、同代表から同省幹部等が繰り返し接待を 受けていた。(懲戒処分11人) ○大蔵省金融不祥事事件(平成10年) 元大蔵省金融検査担当室長等が、金融機関から、検査期日の 漏洩などの便宜な取り計らいに対する謝礼等として接待を受け ていた。(懲戒処分32人、訓告等80人) その上で、その目的は、職務の執行の公正さに対する国民の疑 惑や不信を招くような行為を防止し、もって公務に対する国民の 信頼を確保すること、すなわち、「公正さ」のみならず「公正らし さ」を求めるものであることを説明する。 ※「李下の冠、瓜田の履」(広辞林(第六版)三省堂) ・李下に冠を正さず スモモの木の下で冠をかぶり直すと、実を盗むのかと疑 いを受ける。 ・瓜田に 履 を納れずか で ん くつ い ウリ畑ではきものをはき直すと、ウリを盗むのかと疑わ れる。 (シート17) 倫理保持の枠組み 倫理法・倫理規程においては、職員が倫理法の精神に則って行 ◎ ◎ ◎ 動するための指針として倫理行動規準が定められ、具体的なルー ルとして行動のルール及び報告のルールが定められている(行動 のルールの詳細については倫理規程において規定)。これらのルー ルを確実に実行するために倫理審査会と各府省に倫理監督官が置 かれていることを説明する。 (シート18) 倫理行動規準 職員が倫理法の精神に則して行動するための指針を定めたもの ◎ ◎ ◎ (倫理規程第1条) で、常に頭に置いて行動すべきものであることを認識させた上で、 個々の規準について説明する。 (シート19)

※セルフチェックシートの実施

倫理法・倫理規程に定める規制等の内容についての現在の理解度を自覚させるために、セルフチェ ックシートを実施する。 3~5分で解答欄の上段に解答を記載させる。ここでは解答・解説は行わず、分からなかった問

(13)

題などについては、以降の説明をよく聞いて理解するように注意を促す。 【使用教材】セルフチェックシート(階層段階別に対応するシート(①~③のいずれか)を使用)

行動のルール

利害関係者との間における行為規制や利害関係者ではない者との間でも認められな い行為について説明する。基本事例集を用いた少人数の討議(バズセッション)、D VD教材の視聴、過去に発生した事案の概要の紹介などを適宜行うことにより、効果 的な説明を心掛けること。 【使用教材】基本教材シート20~45 基本事例集 DVD教材Vol.1~3 利害関係者とは、事業 行動のルールの基本となる「利害関係者」及び「事業者等」に ◎ ○ ○ 者等とは ついて説明する。 (倫理法第2条第5号、 「利害関係者」は、その職員の所掌事務の遂行によって直接的 第6号) に利益や不利益を受ける者であり、所掌事務の範囲は、係員や係 長であれば自分の係、課長であれば自分の課、局長であれば自分 の局の事務となる。 「事業者等」には、民間企業はもちろん、社団法人や財団法人、 さらに法人でない団体、地方公共団体、各府省も該当する。 (シート21) 利害関係者の種類 利害関係者の種類とそれぞれの具体的な範囲について説明する ○ ○ ○ ( 倫 理 規 程 第 2 条 第 1 ( 状 況 に 応 じ て 受 講 者 に 関 係の 深 い も の を 中 心 に 説 明 す る と よ 項) い。)。 受講者に、現在の自分の職務に照らして誰がどの関係で利害関 係者に当たるか考えさせ、時間が許せば数人に発表させることも 考えられる。 (シート22) 許認可等 許認可を受けようとする者が許認可等を不正に得ようとして職 △ △ △ (同項第1号) 員に接触することが想定されることから、申請をしようとしてい るときから利害関係者となる。通常は許認可等が行われた時点で 利害関係は終了するが、その事業等を行う上で必須の条件となっ ている許認可等については、許認可を受けた後も、その事業を行 っている間は利害関係者に該当することに注意する。 (シート23) 補助金等の交付 補助金等の交付は、反対給付を求めることなく交付される金銭 △ △ △ (同項第2号) 的給付であり、その交付を受ける者とその交付に携わる者との間 には強い利害関係がある。 国から直接補助金等を受ける者のみならず、いわゆる間接補助 金等の交付を受ける者も該当することに注意する。

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(間接補助金等:補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法 律第2条第4項に定める「間接補助金等」をいう。) (シート24) 立入検査、監査又は 立入検査等については、検査等を実施する側と受ける側との間 △ △ △ 監察 の癒着は厳に慎み、厳正に行われるべきものであるから、現に立 (同項第3号) 入検査をしている又は予定しているときだけでなく、法令の規定 により立入検査等をし得る状態のときは利害関係者に該当するこ とに注意する。 (シート25) 不利益処分 不利益処分は、義務を課し、又はその権利を制限する処分であ △ △ △ (同項第4号) ることから、不利益処分を行おうとする者と不利益処分の名あて 人となるべき事業者等又は個人との間には利害関係が存在してい る。よって、不利益処分に係る手続が進行中の間は利害関係者と なる。 (シート25) 行政指導 行政指導を受ける側が、その行政指導を中止、あるいは変更す △ △ △ (同項第5号) るよう働きかけるために、職員に接触してくることが考えられる ことから、行政指導によって現に一定の作為又は不作為を求めら れてる間は、当該行政指導を受けている者は利害関係者となる。 (シート26) 事業の発達、改善及 事業行政の対象となる事業を行っている事業者等、いわゆる所 △ △ △ び調整に関する事務 管業界の事業者等のことを指す。所掌事務として「事業の発達、 (同項第6号) 改善及び調整」と規定されていれば、その業界の事業者等は利害 関係者に該当する。 (シート26) 契約 国との金銭のやりとりの原因となる契約が対象であり、その相 △ △ △ (同項第7号) 手方である事業者等と当該契約に携わる職員との間には利害関係 が存在する。 会計事務担当者のみならず、原局原課において購入物品等を実 質的に決定する職員もこれに含まれることに注意する。また、契 約を締結した事業者の下請企業や孫請企業についても、その業務 に関連して職員に接触している場合は利害関係者に該当すること となる。 (シート27) 予算、級別定数、定 予算については財務省、級別定数については人事院、定員につ △ △ △ 員の査定 いては総務省がそれぞれ所管しており、その査定を受ける国の機 (同項第8号~10号) 関は、これら機関の査定に関する事務に携わる職員にとって利害 関係者となる。 (シート27) 過去3年間に就いてい 異動後3年間は、後任の職員にとって利害関係者である限り引 ○ ○ ○

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た官職の利害関係者 き続き利害関係者とみなされることを説明する。 ( 倫 理 規 程 第 2 条 第 2 異動後に利害関係のあった者から供応接待や贈与を受けること 項) は、後任に影響力を行使して職務の執行の公正さを歪めるのでは ないか、また、異動前の職務執行の公正さを歪めていたのではな いかとの疑惑や不信を招くことを考慮したものである。 (シート28) 他の職員への影響力を その職員が他の職員に対して有している職務上の影響力を利用 ○ ○ ○ 行使させることによっ することにより利益を受けようとしてその職員に接触しているこ て自分の利益を図ろう と(いわゆる「口利き」を期待した接触)が明らかな当該他の職 として接触しているこ 員の利害関係者である事業者等は、当該職員にとっても利害関係 とが明らかな事業者 者とみなされることを説明する。 ( 倫 理 規 程 第 2 条 第 3 (例:自分が人事担当である場合に、人事権を背景とした他の職 項) 員への口利きを期待して接触している当該他の職員の利害関係者 である事業者は、自分にとっても利害関係者となる。) 「影響力」とは、官職に基づく影響力であって学校の先輩・後 輩の関係による影響力などは該当しない。 【基本事例集】事例24 (シート28) 【DVD教材】Vol.3事例6(その1) 利害関係者に該当しな 利害関係者に該当しない者について説明する。なお、例えば政 △ △ △ い者 治家が事業を行ってる場合で、事業者としての立場で職員に接触 する場合は利害関係者となり得る。 (シート29) 利害関係者との間で行 以下の利害関係者との間における禁止行為について説明する。 ◎ ○ ○ ってはいけないこと ( 倫 理 規 程 第 3 条 第 1 項) 金銭、物品又は不動 香典やせん別などの名目、金額の多寡にかかわらず禁止されて 産の贈与を受けては いることを説明した上で、例外として認められる行為も併せて説 ならない 明する。 (同項第1号) 香典については、過去において、公務員の親族の葬儀に際して 全国の業者に通知が送付され、香典を名目として極めて多額の現 金が集まった事例等を踏まえて禁止されている。 なお、葬儀の際に受付の者が職員の利害関係者であることを知 らずに受け取った場合については、葬儀終了後、速やかに利害関 係者に返却すれば、金銭の贈与を受けたことには該当しないもの として取り扱う。 【基本事例集】事例1~事例4 【DVD教材】Vol.1事例3

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Vol.1事例5(その1)、(その2) (シート30) Vol.3事例1 酒食のもてなしを受 昼食などの安価なものであっても認められないことや、食事の けてはならない ほか、ゴルフや観劇等によるもてなしも禁止行為に該当すること (同項第6号) を説明する。 その上で、例外として認められる行為を説明する。 ※「簡素な飲食物」とは、2,000円~3,000円の箱弁程度までを想 定している。 【基本事例集】事例7~事例9 (シート31) 【DVD教材】Vol.2事例1(その1)~(その3) 利害関係者の負担に 平成17年4月の倫理規程の一部改正により、割り勘の場合等に よらない飲食 は、利害関係者と共に飲食することができるようになったことを 説明する。また、その場合でも自己の費用が1万円を超える場合 は事前に倫理監督官への届出が必要であること、当初の見込みに 反して1万円を超えた場合など、やむを得ない事情がある場合は、 事後速やかに提出することで足りることを説明する(倫理規程第 8条)。 割り勘の場合等でも自己費用負担額が不足している場合には差 額分の供応接待を受けたことになるので、きちんと割り勘になっ ているか、領収書等により総額を確認するよう指導すること。 【基本事例集】事例10~事例12 【DVD教材】Vol.1事例1 (シート32) Vol.3事例2(その1)、(その2) 金銭の貸付を受けて 一般的な利息を払ったとしても認められないことに注意する。 はならない 金融機関が利害関係者に該当する場合、住宅ローンなど一顧客と (同項第2号) して貸付を受けることは認められるが、無利子のもの又は利子の 利率が著しく低いものは禁止される。 (シート33) 無償で物品又は不動 職務として利害関係者を訪問した際に、その利害関係者から提 産の貸付を受けては 供される文房具、電話、ファックス等を一時的に使用することは ならない 認められることを説明する。 (同項第3号) 対価を払って貸付を受ける場合でも、その対価が時価よりも著 しく低いときは、当該対価と当該時価との差額に相当する金銭の 贈与を受けたものとみなされる(倫理規程第3条第3項) (シート33) 無償でサービスの提 利害関係者から正当な理由なくサービスを受けることは禁止さ 供を受けてはならな れており、具体的には、利害関係者の用意するタクシーや社用車

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い で送迎してもらうことや、従業員宿舎に入居させてもらうことな (同項第4号) どが該当することを説明する。その上で、他に公共交通機関がな い場合、限られた時間で用務を遂行するために自動車による移動 が合理的な場合など、交通事情等から相当と認められる場合に限 って、社用車の提供を受けることが認められることを説明する。(そ の場合でも、職員のためにわざわざタクシーを用意してもらうこ とは認められない。) 【基本事例集】事例5、事例6 (シート34) 【DVD教材】Vol.2事例3(その1)、(その2) 未公開株式を譲り受 対価を支払って譲り受ける場合も含め、有償か無償かを問わず けてはならない 禁止されることを説明する。 (同項第5号) 未公開株式は、一般には入手が困難で、通常公開時に値上がり が期待されることから、利害関係者から譲り受けた場合には、何 か通常ではない関係があるのではないかと外部から見られて、公 正な職務の執行に疑惑や不信を招くおそれがある。(リクルート事 件の例) (シート34) 利害関係者と共に麻 自己の費用を負担する場合であっても認められないことに注意 雀・ゴルフや旅行を する。スポーツの中でゴルフだけが禁止の対象になっているのは、 してはならない 「ゴルフ接待」という言葉があるように、かつて接待の典型的な (同項第7号、8号) 手法としてゴルフが用いられたことを踏まえたものであることも 説明する。 公務上必要な範囲で利害関係者と共に旅行することや偶然一緒 になったゴルフコンペで利害関係者と共にゴルフをすることなど は例外として認められる。 【基本事例集】事例13~事例15 (シート35) 【DVD教材】Vol.1事例4(その1)~(その3) 利 害 関 係 者 に 要 求 し 例えば、職員が利害関係者に要求して自分の家族に贈り物を届 て、第三者に対して、 けさせることや、利害関係者である元請企業に要求して自分の親 利 害 関 係 者 と の 間 に 族が経営する会社を下請けで使わせるようなことがこれに当たる。 お い て 禁 止 さ れ て い 利害関係者に「要求」するという反倫理性の強さから、広く一 る 行 為 を さ せ て は な 般に配布する宣伝用物品や記念品の受領など、自分ならば許され らない る行為であっても認められないことを説明する。 (倫理規程第3条第1 項第9号) 【基本事例集】事例18 (シート36) 【DVD教材】Vol.1事例2 利害関係者との間にお 私的な関係があればすべて許されるのではなく、国民の疑惑や ○ ○ ○

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ける禁止行為の例外 不信を招くおそれがない場合に限られることに注意する。例えば、 ( 倫 理 規 程 第 4 条 第 1 それまで音信不通だった高校時代の友人が、利害関係者になった 項) ら急に頻ぱんに接触してきて、高価な贈り物を送ってきた場合な どは、私的な関係があったとしても、その贈り物を受領すること は禁止行為に該当することとなる。 また、私的な関係とは、職員としての身分にかかわらない関係 と定義されており、職場のOBとの関係は私的な関係には該当し ないことに注意する。 【基本事例集】事例16、事例17 (シート37) 【DVD教材】Vol.2事例2(その1)、(その2) 利害関係者でない者等 利害関係者以外の者からであっても、社会通念上相当と認めら ○ ○ ○ との間でも行ってはい れる程度を超える供応接待等を受けることや、「つけ回し」をする けないこと ことは禁止されていることを説明する。 (倫理規程第5条) これらの行為は何の見返りもなく行っているとは考えにくい行 為であり、たとえ利害関係者に該当しない事業者が相手であって も、国民の疑惑や不信を招きかねないことから禁止されている。 「社会通念上相当と認められる程度」については、その頻度、 価額、相手方との関係などによって、その程度が異なることに注 意する。 【基本事例集】事例19 (シート38) 【DVD教材】Vol.2事例4 特定の書籍等の監修料 国の補助金や経費で作成される書籍等又は国が過半数を買い入 ○ ○ ○ に関する規制 れる書籍等に関する監修や編さんの報酬は受けてはいけないこと (倫理規程第6条) を説明する。(書籍等にはCDやDVDも含まれる。) これは、これらの書籍等について、職員がその監修料を受領す ることは、税金の還流であり、その職務や地位を用いて私的利益 を得ているのではないか、といった批判があったことから平成17 年4月の倫理規程の一部改正により規定された。 また、どのような書籍等が「国の補助金や経費で作成される書 籍等」及び「国が過半数を買い入れる書籍等」に該当するかにつ いて説明する。 【基本事例集】事例20 (シート39、40) 【DVD教材】Vol.3事例4 倫理の保持を阻害する 契約の相手方に物品購入代金を水増し請求させて差額を還元さ ○ ○ ◎ 行為の禁止 せるなどの不正経理による裏金作り等の組織ぐるみの違反行為が (倫理規程第7条) 拡大し、重大化するという事案が発生したことを踏まえ、このよ うな違反行為を抑止するために平成17年4月の倫理規程の一部改

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正により規定されたことを説明する。 ○ 同条第1項 他の職員が倫理法等違反によって取得したタクシーチケット と知りながら、そのタクシーチケットを使用することなどがこ れに該当する。 ○ 同条第2項 倫理監督官等から報告を求められた場合に事実に反する申述 を行うことのほか、職員が自発的に事実に反する申述を行うこ とも含まれる。 ○ 同条第3項 管理職の職員は、部下の倫理法違反を「黙認」しただけでも 倫理法違反となる。 「黙認」とは、何らの対応もとらないことををいう。例えば、 自ら当該職員を指導した場合、倫理監督官に報告した場合は黙 認には当たらない。 【基本事例集】事例21 (シート41、42) 【DVD教材】Vol.3事例5 監督責任について 第7条第3項に当たらないとしても、倫理法等違反の可能性が ◎ (倫理規程第7条第3 あると思われる噂を聞き及んだにもかかわらず、当該職員に注意 項に関連) を促すなどの未然の防止策を講じなかった場合などには、監督責 任が問われることとなる。 (シート43) 講演等に関する承認 講演等を行う際に倫理監督官からあらかじめ承認を得る必要の ○ ○ ○ (倫理規程第9条) ある場合について説明する。 打合せ時間を講演時間に含めて報酬を受けること、準備資料・ 配付資料等について講演料とは別に原稿料等の名目で報酬を受け ること、講演会に付属した懇親会等に参加した時間について報酬 を受けることなどは認められないことを指導する。 なお、講演等の報酬の額については、各府省ごとに基準が定め られているので、これについても説明するとよい。 【基本事例集】事例24、事例25 【DVD教材】Vol.2事例5 (シート44) Vol.3事例3 倫理監督官への相談 利害関係者に該当するか否か、禁止行為に該当するか否かなど、 ○ ○ ○ (倫理規程第10条) 判断に迷ったときは、自分で安易に判断することなく、倫理監督 官(倫理事務担当部局)に相談することを周知する。 (シート45)

報告のルール

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倫理保持のもう一つの柱である報告制度について説明する。受講者が報告制度の適 用対象者である場合には、報告期限等についても十分に理解させる。 【使用教材】基本教材シート46~51 報告制度 報告制度には、本省課長補佐級以上の職員が対象となる「贈与 ○ ○ ◎ 等報告」並びに本省審議官級以上の職員が対象となる「株取引等 報告」及び「所得等報告」の3つがあり、その目的は、事業者等 との接触における透明性の確保及び事業者等との間における不適 切な関係がないかの事後的チェックであることを説明する。 (シート47) 贈与等報告 本省課長補佐級以上の職員は、5,000円を超える贈与、飲食の提 △ △ ◎ (倫理法第6条) 供、講演等の報酬などについて報告が必要となることを説明する。 (5,000円以下については不要)。 (シート48) 贈与等の報告の手続 提出期限は四半期ごと(7月14日、10月14日、1月14日、4月1 ◎ の流れ 4日)であり、2万円を超えるものについては閲覧請求の対象にな ることを説明する。 提出もれや提出期限に遅延すると、懲戒処分の対象になること も併せて説明すること。 (シート49) 株取引等及び所得等 本省審議官級以上の職員は、前年に行った株取引等について株 △ △ ◎ の報告 取引報告書が、前年分の所得及び贈与により取得した財産につい (倫理法第7条、第8 て所得等報告書が必要となることについて説明する。 条) (シート50) 株取引等及び所得等 年1回、毎年3月1日から31日までの間に、前年分の報告書を ◎ の報告の手続の流れ 各省各庁の長に提出することとされている。 提出もれや提出期限に遅延すると、懲戒処分の対象になること も併せて説明すること。 贈与等報告書のような閲覧制度は設けられていない。 (シート51)

不祥事がもたらすダメージ

不祥事を起こすと厳正に処分されること、処分を受けると多大な不利益を受けるこ とを説明し、違反行為が間尺に合わないことを認識させる。また、違反者自身やその 属する機関のみならず行政組織全体にまでダメージが及ぶことも説明する。 【使用教材】基本教材シート52~56 懲戒処分の状況 平成21年度までに倫理法等違反によって懲戒処分等を受けた者 ○ ○ ○ は857人に達している。平成20年度までは、違反件数、違反者数と もに増加傾向にあり、平成21年度には大幅な減少に転じているが、

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なお楽観視はできない状況にあると考えている。 平成17年度、平成19年度及び平成20年度は、不正経理事案、タ クシー内接待事案等の大量処分事案により、懲戒処分等の人数が 多くなっている。 ○不正経理事案(平成17年度) 利害関係者に架空請求及び水増し請求をさせて、国庫金の不 正支出に関与させたり、その不正支出により作出された金銭で、 当該地方機関の職員から供応接待やビール券の贈与を受けたも の。(懲戒処分22人、戒告等37人) ○タクシー内接待事案等(平成20年度) 17府省の職員が、公費によりタクシーを利用した際、タクシ ー運転手から複数回にわたり現金、金券、ビール等を受領してい たもの。(懲戒処分33人、戒告等124人) (シート53) 違反行為に関する懲戒 倫理法施行前は、各府省限りで行った処分が軽く、公務員は身 ○ ○ ○ 基準 内に甘いのではないかとの批判を受けた。そのため、倫理法等に 違反した場合の懲戒処分の基準は人事院規則で定められるととも に、調査・懲戒手続の各段階で倫理審査会が関与する枠組みが設 けられることとなったことを説明する。 また、倫理法制定以前には必ずしも処分の対象とならなかった 行為でも、同法施行後は厳格に処分されていることを実例を挙げ て説明する。 (シート54) 懲戒処分の効果 懲戒処分によって被る不利益や懲戒処分は公表の対象となるこ ○ △ △ とを説明し、違反行為は間尺に合わないことを認識させる。また、 その影響は自分だけでなく家族にまで及ぶおそれもあることを認 識させる。 (シート55) 不祥事が組織運営に及 公務員の不祥事は国民の信頼を失わせることとなり、政策実施 △ ○ ◎ ぼすダメージ への国民の協力が得られなくなるといった悪影響や、職員全体の 士気の低下など、組織運営に大きなダメージを与えることを認識 させる。さらに、国民にとって公務員に区別はなく、他の組織や 地方公務員にまで悪影響を与えることとなり、行政組織全体にダ メージが及ぶことを説明する。 (シート56)

※セルフチェックシートの再実施、解答・解説

前半に行ったセルフチェックシートをもう一度実施し、受講後の理解度について測定する。 当初と異なる回答となるものについて、2~3分で解答欄の下段に改めて解答を記載させ、その後 「解答・解説」を配付して説明を行う。(時間のない場合は、「解答・解説」の配付のみでも構わない。)

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【使用教材】セルフチェックシート(前半に使用したもの)

※事例研究の実施

高度な判断を要する状況や倫理的ジレンマの生ずる状況等を題材として、討議式の事例研究を行い、 倫理法・倫理規程についての理解を深めさせるとともに、倫理法・倫理規程の精神に則した行動や心 構え、倫理的な組織風土とはどのようなものかについて考えさせる。 また、実際の場面における適切な対応についてあらかじめシミュレーションするために、ロールプ レイを実施してもよい。 【使用教材】事例研究用事例集

倫理意識の高い組織風土の構築

不祥事を無くし、公務に対する国民の信頼を確保するためには、個々の職員の倫 理意識を高めるとともに、違反を許さない健全な組織風土を構築していく必要があ り、そのためには、リーダーや上司の姿勢が重要であること、問題の早期発見のた めの内部通報制度の活用などが有効であることを説明する。 【使用教材】基本教材シート57~64 倫理意識を高めるために 倫理意識を高めるためには、職員の意識の改革が必要であり、 ◎ ◎ ◎ 具体的には、悪しき慣習に流されないこと、国民の目線による判 断に心掛けることなどが重要であること、さらに、組織風土の改 革が必要であり、業務手法の見直し、悪弊の排除などにより、違 反を許さない健全な組織風土を構築することが重要であることを 説明する(個々の職員の努力だけで高い倫理感を保ち続けること は困難であり、倫理意識の高い組織風土を構築することが不可欠)。 そのための取組として、実際に職務上で倫理的判断に迷ったケ ースなどについて職場で同僚と話し合うなど職場内でお互いの倫 理意識を高め、風通しのよい職場とする努力を行うことを提案す る。 (シート58) マネジメントの意識を 組織管理、業務管理、人事管理といったマネジメントは、公務

○ ◎

持つ においては、これまであまり重視されてこなかったが、管理・監 督者の重要な責務であり、組織における高い倫理感を保持するた めにも重要な役割を果たすことを説明する(不祥事に対するリス ク管理、倫理的な組織風土の構築、部下の倫理意識の高揚等)。 業者との癒着を防ぐには、業者との接触の際は複数の職員で対 応させたり、他の職員から見える場所で行わせる、会計手続は必 ずダブルチェックを行う、癒着のリスクが高いポストには長期間 同じ職員を配置しないなどの業務体制の整備が有効。 また、収賄や横領の背景は、借金や遊行費欲しさであるケース

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が多いので、日頃から部下職員の生活態度にも注意を払う必要が ある。 人事評価制度においても公務員倫理が評価基準の一つになって おり、マネジメントの重要なツールとして人事評価を十分に活用 すべきであることを説明する(期首・期末面談の機会も有効活用)。 (シート59) 率先垂範 部下は、上司の行動を見ており、それを真似するものであって、 ○ ○ 上司の姿勢が部下に与える影響は極めて大きいことを説明する。 よって、上司は率先垂範を肝に銘じ、自ら実行する姿を部下職員 に見せることによって、自分たちの職務と責任を自覚させなけれ ばならないことを認識させる(上司が口先だけで実際の行動が伴 わなければ、部下はついてこない。)。 (シート60) リーダーの強い意志 組織風土の改革の第一条件は、「リーダーの強い意志」であり、 ○ ◎ リーダーが進むべき方向を明確に示すとともに、意識・行動を変 える仕組みを作ることによって、職員一人ひとりの意識を変革さ せることができることを説明する。 (シート61) 組織として不正は許さ 不祥事が実際に発生してしまったら、組織として不正は許さな △ ○ ○ ない いという姿勢を内外に示すことが重要であることを説明する。具 体的には、違反が発生した場合の厳正・迅速な対応、隠ぺい体質 の払拭などが重要であり、厳正な処分は違反行為を抑止する効果 も期待できる(隠蔽は最も批判される。組織にとって不利な情報 も積極的に表に出す方がむしろ信頼が得られる。)。 (シート62) 問題の早期発見 不祥事に適切に対応するためには、問題の早期発見・早期対応 ○ ○ ○ が重要である。内部通報制度は、密告を連想しマイナスのイメー ジがあるが、深刻な事態になる前に早期に問題に対応し、自浄能 力を示すことにより、組織の信用失墜の程度を最低限に抑えるた めに有効であり、さらに、違反行為に対する抑止力にもなること を説明する。 職員は何かまずいことが起こっていると感じたら上司に相談す るのが通常。内部通報は最後の手段であり、どのような訴えにせ よ、不祥事の疑いがあると思ったら、倫理事務担当者や倫理審査 会に相談し、早期に対応する必要。 実際に内部通報に適切に対応しなかったためにダメージが大き くなった民間企業の事例等を紹介し、内部通報は組織のためであ ることを説明する。 (シート63) 実効性の確保 すでにすべての府省で通報窓口を整備済みだが、利用件数は少

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なく、有効に活用されているとは言い難い。 内部通報制度を有効に機能させるためには、通報窓口の周知、 マイナスイメージの払拭、通報者が不利益な取扱いを受けないよ うな仕組みの整備などが重要であることを説明する。 組織内部の窓口には通報しづらいケースも考えられることから、 弁護士事務所などを利用した外部窓口を設置することも有効であ り、国家公務員倫理審査会の通報窓口もその役割を果たしている ことを説明する。 (シート64) ◎重点的な説明事項 ○説明事項 △省略可能な説明事項

参照

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