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藤田学園第3回市民公開講座テキスト

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Academic year: 2021

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藤田学園第 4 回市民公開講座テキスト

【講座名】

「くらしと健康― 知って安心、腸の病気― 」

【講師】 ○ 高濱和也(藤田保健衛生大学医学部内科学助教授) 《腸の病気− 症状と検査法について》 ○ 花井恒一 (藤田保健衛生大学医学部外科学講師) 《内視鏡を使った腸の手術について》 ○前田耕太郎(藤田保健衛生大学医学部外科学教授) 《直腸、肛門の病気について》

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《万が一、人工肛門になったとき》 【日時】 平成16 年 5 月 8 日(土曜日)午後2時~4時30分 【場所】 藤田保健衛生大学フジタホール500(医学部1号館5階)

学校法人藤田学園・藤田学園医学会

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プログラム

総合司会:伊藤祥輔 (衛生学部教授、学務部長) 開会の挨拶(14:00~14:05) 辻 孝雄 (医学部教授、実行委員長) セクション1(14:05~14:55) 座長:堀口祐爾 (医学部内科学教授) 演題-1 腸の病気− 症状と検査法について− 高濱和也 (医学部内科学助教授) p. 4 演題-2 内視鏡を使った腸の手術について 花井恒一 (医学部外科学講師) p. 6 休憩 (14:55~15:05)

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演題-3 直腸、肛門の病気について 前田耕太郎 (医学部外科学教授) p. 14 演題-4 万が一、人工肛門になったとき 藤崎智恵子 (看護部副主任) p. 18 休憩(15:55~16:05) 総合討論(16:05~16:30) 座長:堀口祐爾 (医学部内科学教授) 中川研二 (医学部整形外科学教授) 次回の案内と閉会の挨拶 滝田 毅 (短期大学教授、副実行委員長)

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《腸の病気—症状と検査法について—》

藤田保健衛生大学消化器内科助教授 高濱和也 日本では、食事が西洋スタイルになったため種々の病気が増えたと言われています。 大腸癌もその一つです。食事と大腸癌の直接の因果関係は明らかではありませんが、 大腸癌の発生頻度が上がってきているのは事実です。そこで、大腸癌検査が重要にな ってきました。しかし、大腸の検査と言っても「辛くて痛い、とても大変な検査」と 言われてきましたが、本日は、比較的楽な代表的な3種類の大腸検査を中心にお話し します。なんでもご質問ください。 1) 潜血反応(腸管からの出血で便に血液が混ざっているか検査)、特に便ヘモグロ ビン法(出血で便に混ざった赤血球が壊れ出てきたヘモグロビンの検査)の普及 便潜血反応の普及により多くの患者さんが大腸癌の検査を希望されるようになり ました。但し、便潜血反応だけで大腸の全ての病気が発見できるわけではありません。 大腸癌診断を目的で行った便潜血反応で陽性になった患者さんのうち、約 35%にポ リープや大腸癌が発見され、その他の病気の検査目的で便潜血反応を行い、陽性とな った患者さんの 36%に差は見られません。しかし 35%に大腸病変が発見されたこと

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けにもなります。簡単な検査ですので是非一度受けてみて下さい。 2)全大腸内視鏡検査とポリープ切除術や粘膜切除術の普及 20 年前の大腸内視鏡検査は、前処置薬もなくただ便を診るのみでした。しかし、 新しい前処置薬や電子内視鏡などの新しい機械の開発により、詳細で安全な大腸内視 鏡検査が行えるようになりました。術者の育成も進み、当初は 1 日、2 人が限界でし たが、現在は全大腸内視鏡検査が通常で、1 日、20 人が可能になっています。さら に、電機メスを用いたポリープ切除術や粘膜切除術も入院なく出来るようになってき ています。但し、あまり安易に切除術を行うことは勧めませんが。 3)注腸X腺検査 大腸内視鏡検査では分からない病気の発見につながる大切な検査で、よく用いられ ています。 【講師プロフィール】 1984 年、藤田保健衛生大学医学部卒業、1992 年同大学消化器内科講師、1994 年 スウェーデンカロリンスカ大学放射線科内視鏡室講師(1年間)、2001 年藤田保健衛 生大学消化器内科内視鏡室助教授。年間 1500 件以上の内視鏡検査を行っている。同 大学内視鏡センターが開設後、その運営と内視鏡検査、内視鏡的治療で中心的な活躍 をし、現在に至っている。医学博士。

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<メモ用紙>

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《内視鏡を使った腸の手術について》

藤田保健衛生大学消化器外科学講師 花井恒一 腸の病気で手術を行わなくてはならない主な病気は、腫瘍(できもの)、炎症(は れもの)、潰瘍(凹み)などがあります。これらの病気を治すための手術は、病気の 部分を切ったり、病気の部分を修復したりすることを行います。元来、これらの手術 を行うために、お腹を大きく開けて行うことしか出来ませんでした。ところが、1987 年にフランスの先生が、お腹の中に約 1cm の管を入れ、その中に内視鏡を入れてお 腹の中の状態をテレビ画面で見ながら胆嚢を取る手術を開発しました。それ以来、こ の方法は、広く多方面でも行われるようになりました。さらに腸を切除する手術も日 本で 10 年前より行われるようになりました。この方法は、どの様に行われ、何がい いのか、また現状ではどこまでできるのかを分かりやすくお話ししたいと思います。 なんでもご質問ください。 Q. この手術の特徴は? A. 1) お腹の傷が小さい 2) 手術後、早く回復する 3) 早くから活動できる 4) 手術後 の腸の癒着(腸閉塞の原因)が少ない 5) 傷の痛みが少ないなど、患者さんにやさし い手術という評価を得ています。 一方、1) 時間がかかる 2) この方法にはトレーニングが必要 3) 従来の手術経験が十 分であること 4) 特殊な器械がある施設が必要 5) すべての病気では出来ないなど制 限があり、すべての施設や医師が、出来るものではないという欠点があります。 Q. どんな腸の病気にできるのですか? A. 現在では、お腹を大きく開ける手術でしか出来なかった炎症を起こす腸の病気 (クローン病など)や直腸がお尻から出てくる(直腸脱)などの良性の病気から悪性 のできものまで、この方法で出来るようになっています。一方、腸の炎症が強い時、 腸の張りがひどい時、お腹の中の脂肪が多い時、以前に大きな手術を行った場合、で きものが大きく狭く奥深い場所(肛門に近い場所)にある時は内視鏡では見える範囲 が限られることから、見える空間が狭くなると手術が難しくなり限界があります。

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【講師プロフィール】

1985 年、藤田保健衛生大学医学部卒業、2000 年、同大学医学部外科学講師。日本 外科学会専門医、日本消化器外科学会認定医、日本内視鏡外科学会評議員、腹腔鏡下 大腸切除プロジェクトチーム Member、米国内視鏡外科学会 Active Member。医学博 士。

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<スライド花井—7>

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《直腸、肛門の病気について》

藤田保健衛生大学医学部消化器外科教授 前田耕太郎 直腸・肛門は人の排便機能に関係する臓器で、直腸・肛門部の異常では出血・痛み・便 秘・失禁・排便困難など種々の症状を呈する病気があります。いぼ痔・切れ痔・痔瘻など は肛門疾患としてしばしばみられる病気で、出血や痛みを症状とし放置される場合が多い ですが、直腸癌なども同様の症状を呈しますので注意が必要です。 直腸が肛門から脱出する直腸脱や直腸が膣の方に突出する直腸膣壁弛緩症などは、便 秘・排便困難を主訴とします。これらは単に便秘として治療されることが多いのですが、 専門医により正確に診断されると保存的治療や外科的治療で改善します。失禁もいろいろ な治療で改善できますので、恥ずかしがらずに専門医の診察を受けることをお勧めします。 直腸癌は大腸癌のなかで最も多い病気のひとつで、しばしば痔からの出血だろうと放置 され診断が遅れがちになります。早期に発見しやすい部位ですので、自己診断をせずにき ちんと診断を受けることをお勧めします。そうすることによって、早期の病気ではお腹を 切らずに小さな手術によって治療ができます。直腸癌の患者さんはしばしば人工肛門の心

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カ所の大学、がんセンターより組織される厚生労働省の班会議のメンバーです。直腸癌手 術では、術後の排尿・性機能障害の可能性がありますが、当院では神経温存手術により世 界で最も良好な成績の一つをあげています。 【講師プロフィール】 1979 年慶應義塾大学医学部卒業、1995 年藤田保健衛生大学外科助教授、2004 年、同大学 教授。日本大腸肛門病学会評議員。編集委員。保険委員。広報委員。Tech in Coloproctology 編集委員。医学博士。

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<藤田学園市民公開講座実行委員会> 委員長 辻 孝雄 (医学部、微生物学) 副委員長 滝田 毅 (短期大学、医学史) 企画責任者 堀口 祐爾 (医学部、内科学) 委員 堤 寛 (医学部、病理学) 委員 中川 研二 (医学部、整形外科学) 委員 伊藤 祥輔 (学務部・衛生学部、化学) 委員 石井 英子 (衛生学部、地域看護学) 委員 小島 登美香 (大学病院、看護部) 委員 丸野内 棣 (総医研、応用細胞学) 事務担当 真野 康由 (図書館) <問い合わせ先> 〒470-1192 愛知県豊明市沓掛町田楽ケ窪1-98 藤田保健衛生大学学務部 電話:0562-93-2402 FAX:0562-93-4597 E. mail:gakumu@fujita-hu.ac.jp

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参照

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