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機能性高分子ブレンドに関する研究

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Academic year: 2021

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Title

機能性高分子ブレンドに関する研究( 内容の要旨(Summary)

)

Author(s)

長澤, 次男

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第143号

Issue Date

2001-03-24

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1864

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学 位 の 種 類 学位記号番号 学位授与年月 日 専 攻 学位論 文題 目 長 澤 次 男(京都府) 博 士(工学) 甲 第 143 号 平成13 年 3 月 24 日 物質工学専攻 機能性高分子ブレンドに関する研究 (Physicochetnicalproperties offunctionalpolytnerblends) 学位論文審査委員 (主査) 教 授 矢 野 紳 一 (副査) 教 授 川 村 尚 教 授 大 久 保 恒 夫 助教授 守 屋 慶 一 助教授 沓 水 祥 一

論文内容の要旨

本研究はポリアミドとポリエステルの2つの代表的はポリマー系で、興味ある2成 分ポリマーブレンドの相溶状態と各種物性変化について明らかにしている。 第一に、ポリアミド系のブレンドでは、無定形強誘電性ポリアミドであるMXD6(メ タキシレンジアミンとアジピン酸からなるポリアミド)と6Ⅰ/6T(ヘキサメチレンジア ミンとイソフタル酸からなるポリアミド成分70%とヘキサメチレンジアミンとテレ フタル酸からなるポリアミド成分30%からなるポリアミド)の2成分ブレンド系の相 溶性、強誘電性、誘電性について次のことを明かにした。MXD6と6Ⅰ/6Tのブレンド

は相溶性であった。さらにブレンド組成と柁の関係はGordonJTaァ1er式でよく説明

された。また強誘電性はブレンド全組成で示すが、残留分極の消失温度(擬キュリー 点)とガラス転移温度のブレンド組成依存性から、残留分極はアミド基間の水素結合 力に関連し、ガラス転移は構造の異なる分子鎖間の相互作用力に支配される。ブレン ドは主鎖の局所運動であるγ緩和、水分子を吸着したカルポニル基の運動であるβ緩 和、主鎖のミクロブラウン運動であるα緩和を観測し、α緩和強度からこの緩和はア ミド結合2個以上が協同して自由回転運動等の運動をしていると考えられる。また、 MXD6が100%から50%の組成ではα緩和以上の温度に結晶化に起因するTc過程を 観測できた。 第2に、ポリエステル系のブレンドでは芳香族ポリエステルのポリアリレートPA とポリカーボネートPCあるいはポリエチレンテレフタレートPETとのブレンドの相 溶性と、誘電性について次のことを明らかにした。完全エステル交換したPA/PC及 びPA/PETブレンドは相溶性で、PA/PETブレンドではPET60%以上でPETの結晶

化過程の緩和を観測した。ガラス転移温度はブレンド組成に依存しGordon,Tayler式

で記述できる。PA/PETブレンドの40/60組成ではPETの結晶化にともなう挙動を

(3)

-54-観測したが、PAは結晶化を阻害する。PA/PC、PA/PETブレンドは7i以上でα緩 和、以下でγ緩和を有し、それぞれ分子鎖のミクロブラウン運動と、局所運動による。 α緩和の静的誘電率(∈。)、極限誘電率(∈00)、及び誘電緩和強度(△∈)は、 PA/PETブレンドとPA/PCブレンドでは挙動が異なる。PA/PETブレンド系では 三者ともブレンド組成に関係なく、温度上昇とともに低下し1つの曲線になる。 PA/PCブレンドで軋極限誘電率(∈00)は温度とともにやや増大するこまた静的 誘電率(∈。)と緩和強度(△∈)はブレンド組成に依存せず、温度揺らぎに起因し て温度とともに低下した。PA/PETおよびPA/PCブレンドいずれも強誘電性も圧電 性も見出せなかった。 以上のようにポリアミド系とポリエステル系2種類のブレンドにつき、相溶性と物 理化学的性質を検討した。特に非品性の強誘電性ポリアミドブレンドはブレンド組成 が変わっても、強誘電性を示すことを見出した。これらの発見は新しい応用を含む新 規強誘電性高分子材料の開発の端緒になると期待している。

論文審査結果の要旨

本研究は第一に無定形領域に強誘電性を示す2つの無定形強誘電性ポリアミド匝ヰシ レンジアミン/アジピン酸共重合体(皿6)及びヘキサメチレンジアミン/イソフタル 酸(70wt%)-テレフタル酸(30wt%)共重合体(6Ⅰ/6T)】の2成分ブレンドの相溶性と 強誘電性を検討している。その結果、この無定形強誘電体ブレンドは全組成で相溶性であ り、強誘電性であることを見い出している。さらに擬キューリー温度は組成対して加成性 が成り立ち、ホモポリマーではてなと一致しているが、ブレンドでは7富より高くなること を指摘し、このことより強誘電性の発現機構を考察している。 第二にポリアリレート【ビスフェノールA/テレフタル酸(50wt%)-イソフタル酸 (50wt%)】とポリエチレンテレフタレート(PET)及びビスフェノールAのボリカーボ ネイト(PC)との2成分ブレンドの誘電測定を行い、興味ある誘電的性質の組成による変 化を明らかにしている。 以上の結果は工学博士に催すると判定し、合格とした。

最終試験結果の要旨

平成13年1月22日同年1月29日にかけて学位論文の内容を中心として、これ に関する事項について諮問を行った結果、合格と判定した。

参照

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