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結び目と数列

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Academic year: 2021

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結 び 目 と 数 列

教科・領域教育専攻 自然系(数学〉コース 桃 井 洋 子

1

.

はじめに 空間内の閉曲線を結び目といい、 2次元の射 影図で表されるが、その結び目の射影図を、ド ウカー表示法を使って表示すると数列になる。 本論文は、ドウカー表示法で表された数列と結 び目に関する研究である。

2

.

研究の目的 本研究は、交点数の小さい結び目を数え上げ ることの具体的かつ詳細な証明を与えること、 および結び自と数列の対応関係を明らかにする ことを目的としている。 3.研究の内容 (1)交点 3以下の結び目を数え上げる 結び目の交点数と同数の項をもっ数列のすべ ての場合から結び目を構成すれば、その交点に おける結び自のすべてを数え上げることができ る。交点1の場合は2通りの数列“2"と “ -2"から、交点2の場合は4つ の 整 数 土 2, 土4のうち絶対値の異なる2つを項とする数 列6通りから結び目を構成するが、変形すると、 すべて交点Oの自明な結び目となった。これに より、最小交点数1または2の結び目は存在し ないことが証明できた。(結び目は交点数が最小 の状態を基本に考えていく)。交点3の場合は6 指 導 教 官 鳥 巣 伊 知 郎 つ の 整 数 +2,土4,

+

6のうち絶対値の異 なる3つを項とする数列42通りから結び目を 構成すると、数列“4 6 2"は交点3の三葉 結び目、それ以外の数多

l

t

すべては交点Oの自明 な結び目になった。これにより、交点3の結び 目は三葉結び目とその鏡像しか存在しないこと が証明された。 (2)数列と自明な交点の関係・特徴の考察 次に、数列と自明な交点の関係において、以 下のことが明らかにされた。 項数kの数列 {a} において、 ①an=2n, an+l=2n-2, an-1=2n+2 ご今

a

n

a

n+1

a

n-1 ・・・・・・・・は自明な交点 ②an=2n-2, an-l=2n, an+l=2n-4 キ

a

n

a

n-1

a

n+1・・・・・・・・は自明な交点 (n=Oはn=k,n=k+ 1はn =1) これにより、数列から自明な交点を表す項をす べて認識できるようになる。

(

3

)

交点

4

以上の結び目を数え上げる 数列から自明な交点を認識できることを応 用して、交点4の結び自を数え上げていった。 2, 4, 6, 8を項にもつ項数4の数列は24 通りあるが、交点4の交代結び目を表す数列は、 ハ U 円 δ 円 ペ U

(2)

“4 6"8 2"と“6 8 2 4"の2通りで あると認識できる。この2つの数列を基本に、 各項が負の数となる場合も含めて結び目を構成 していけば、交点

4

のすべての結び目が数え上 げられる。これにより、交点4の結び目は8の 字結び目しか存在しないことが証明された。同 じ要領で、交点5,6の結び目を数え上げてい くことができた。 (4)数列と結び自の関係・特徴の考察 交代結び目において、数列と結び自の対応関 係を考察した結果、以下の関係を見出せた。開 催な結び目を表す数列は、数列から自明な交点 を表す項を除いた残りの数多

l

t

において、共通か っ固有の特徴を持つ。明らかにすることができ た結び目と数列の特徴を以下に示す。 三葉結び目は、 f連続3つのl段階ずつ上が る並びになるJo 8の字結びは、『連続4つの 1段階ずつ上が る並びになるJo 図1(a)の結び目は、「連続3つの1段階ずつ 上がる並びがあるJ。 図1(b)の結び目は、「連続5つの一段階ずつ 上がる並びになるJかつ「各項の偶数は上 段の奇数列との差が5J。 (a) (b) 図

1

最小交点数

5

の結び目 図2(a)の結び目は、f連続4つの1段階ずつ 上がる並びがあるj。 図2(b)の結び目は、f連続2つの 1段階ずつ 下がる並びが2組あるJかつ「その聞に1 数があるJ。 (a) (b) (c) 図2 最小交点数 6の結び目 数列の特徴を明らかにすることができた結 び目は、それを応用することにより、射影図を 構成せずに、簡単に数列がどの結び目を表すか を認識することが可能となる。 それ以外に得られた主な内容は以下である。 ①結び自に実現可能でない項数5と6の数列 をすべてあげることができた。 ②合成結び目と数列の関係を見出し、それに より、数列から合成結び目を認識できるよ うになった. 4.おわりに 本研究で、少しずつ数列と結び目の関係を明 らかにでき、それを応用することによって、数 列から結び目を認識できる手法を見出せたこと が成果である。しかし、数列と結び目の対応関 係は、具体的なものにとどまっており、一般化 するまでに至らなかった。今後、一般化および 証明を実現していくことが課題である。 また、結び目を数え上げることに関しては、 すでに数え上げられている交点数の範囲でしか 結び目を数え上げることができなかった。しか し、今回の研究が、まだ数え上げられていない 交点数の結び目を数え上げることにも挑戦でき る第一歩となったと思っている。 ー i q δ Q U

参照

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