洗浄過程の界面電気エネルギ-による考察 : 洗浄の温度依存について
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(2) 202. 洗浄過程の界面電気エネルギーによる考察. 線 とを比較検討 し,粒 子汚れ の洗浄 に 関す る知見 を得 たので 報告す る。. 2.粒. 子汚 れ の洗浄機構. 洗浄過程 を エ ネル ギー的に考 え ると,Fig。 で きる2)。. 1の よ うな状 態を考 え る こ とが. っ ま り,脱 落 の エ ネル ギ ー と分散 (保 護 )の エ ネル ギ ー か ら成 り. 立 ってい る。. B. 1. Fig。. 1)DLVO理. 洗浄過程 のエネルギ ー状態. 論 とヘ テ ロ凝 集 理 論. 洗 浄 に お け る界 面 電 気 現 象 に お いて は ,繊 維 ∼ 汚 れ粒子 を 同種 コ ロ イ ドと 見 なす DLVO理. 論 と,異 種 コ ロ イ ド粒子 と考 え る ヘ テ ロ凝 集 理 論 とが あ る。. ヘ テ ロ凝 集 理 論 に よ る平 行 無 限 平 板 状 電 気 二 重 層 間 の ポ テ ンシ ャル エ ネ ル ギ. yEは ,HOggら 5)に よ り次 の 式 で 表 され る。. L=」fttTI(ψ 12+ψ 22)(1_cothκ ご)+2ψ. lψ 2. COSeCh. κグ]. …。 (1). ただ し,ψ lと ψ2は , それぞれ平板 1と 2の 表面電 位 ,ど は平板 間距離 , ε は媒体 の誘電率 , κは電気 二 重層 の拡 が りを表 わす Debye― Httckelの パ ラ メー ターを 示す。布 ∼ 汚れ粒子 を球∼平板状異種 コロ イ ドと考 えた場合 ,そ の電 気 二 重層間 のポテ ンシ ャル エ ネル ギー 表 わす こ とがで きる. 9). yRは ,(1)式 を用 いて次 のよ うに.
(3) 田中 雅 0山 田 泉. 十 )ln ム=πづ &戸 [(グ α +2ψ lψ 2h. eXp(2島 )-1. i. ・(2) ・。. ただ し,α は粒 子 の 半 径 ,月Ъは 球 ∼ 平 板 間 の 距 離 を示 す 。 一 方 ,DLVO理. 論 に よ る布 ∼ 汚 れ粒 子 間 の ポ テ ンシ ャル エ ネ ル ギ ー. yR′. 3)に よ り次 の よ うに 表 わ され る。 は ,VerWay,Overbeekの 理 論 yR′. =う. ln[1+exp(一 κ 島 場 窪 卜. 000(3). )]. この式 は,(2)式 中 の ψl=ψ 2と おいた場合 と同様 の式 とな る。 つ ま り(2)式 中 の布 と汚れ粒子 の表面電位 が同 じで あ ると考 えた場合 に相 当す る。Fig.2は. 0 . . > じ∝ ︵ 握 ヽ島﹄. . 。 0 ・. ①. 91=92=46.llnv. ②. 91=76.8mv,92=46.lmv. ③ 91=153.6mv,92=46.lmv ④ 91=153.6mv,92=35.8nlv ⑤ 91-153.6mv,92 20.5mv. 粒 子 間距離. Fig。. 2. (r). ヘ テ ロ凝集理論 による電気 二 重層 間 の相互作用 ポ テ ン 6) シ ヤル エ ネル ギ ー yRと 粒子 間距離 の 関係.
(4) 204 (2)式. 洗浄過程の界面電気エネルギーによる考察 によ って. yRを 計算 し,布 ∼ 汚れ粒子 間距離 との 関係 を示 した もので あ. これによれば① は ψl=ψ 2で あ り,(3)式 と同様の式 とな る こ とか らD. 10)。. る. LVO理 論 によ る yR′. 曲線 で あ る。 これによれば, 布 ∼ 汚 れ粒子 が 同符号. (マ イナ ス)に 荷電 し,同 種 の コロ イ ド (ψ l=ψ 2)と すれば, その電気 二 重. 層 によ る相互作用 は常 に反 発 で あ り,距 離 の増加 に従 って減少す る。 これに 対 して ,異 種 コロ イ ド (ψ l■ ψ2)と す るヘ テ ロ凝集理論で は,電 気 二 重層 に よ る相互作用 は,あ る距離で極大 の反 発 エ ネル ギーを もち,さ らに接近 した 位置 においては 引カ エ ネル ギーが生ず る場合 の あ る こ とがわか る。 又 ,布 ∼ 汚れ粒 子間 の 7Aは. Van der Waals力 によ る相互作用 の エ ネル ギ ー. ,. ー h≒宰 L=書 ケ等 島 多 ト 8響 卜 l髭. で 与 え られ る11)。. ・00(4). │. ただ し,■ 12/3は ヘ テ ロ凝集理論の場合 は, 媒 体. で の異種 コロ イ ド物質 1と 2の 間 の. Hamaker定 数 であ り,. Hamaker定 数 の幾何平均 で与 え られ る12)。 は,A12/3が 布 ∼ 汚れ粒子間 の. また,DLVO理. 3の. 中. おのおのの 論 による場合. Hamaker定 数 で あ る。. 従 って ,ヘ テ ロ凝集理論 に よ る布 ∼ 汚れ粒子間 の全 ポテ ンシ ャル エ ネル ギ ー. hは (2)式 と(4)式 の和 か ら求 め られ , DLVO理. エ ネル ギ ー. I魯. 論 によ る全 ポテ ンシ ャル. ′ は(3)式 と(4)式 の和 か ら求 め られ る。. 2)洗 浄 を決め る フ ァクター Fig。 1に よると,汚 れが脱 落 し,洗 浴 に安定 に保護 され るためには, /E のポテ ンシ ャル の 山を越 えなければな らない。又 ,保 護状態か らの再付着 は. ,. ∠Fの 高 さが関係 して くる。 この こ とを界面電気 エ ネル ギ ーで 考察 してみ る。. Fg.3は ,平 板 と仮定 した繊維 の表面か ら距離 ど だ け離れ た と ころにあ る汚 れ粒子 が ,繊 維表面 に近 づ くに したが って受 ける力を解 析 して示 した概念 図 で あ り,先 の全 ポテ ンシ ャル エ ネル ギ ー yTぁ るいは ‰ ′の距離 によるプ ロ ッ トで あ る。先 に述 べ たよ うに,コ ロ イ ド粒子間 には,繊 維 と粒子 を付着 さ せ る Van der waals tt Lと. ,繊 維 と汚れ粒子双方 の負 の表面電位 に基 づ.
(5) 田中 雅・ 山田 泉. (+). ポ テ ン シ ャ ル 手 不 ルギ ー. ③ ( ). Fig。. 3 1)汚. Ⅱ)汚 れ粒子 のポテ ンシ ヤル エ ネル ギ ー曲線. れ粒子 の繊 維表面 か らの. 脱落状態. くそれぞれの電気 二 重層間 の力. yR,L′. が同 時 に働 く。 従 って , その全 ポ. テ ンシ ャル エ ネル ギ ー は繊 維 の表面 の ご く近 い と ころでは. yAが 支配 的 にな. るが ,あ る距離以上 に離 れ ると 電気 二 重層間 の力が きいて くる。 従 っ て. ,. Fig.3に 示す よ うに,中 間 の あ る距離 の と ころで,吸 引 と反発 の境 い 目にな る山が表 われ る。 繊維 か ら汚れが離脱す る過程 は,Fig。. 3で 示す① の状 態か ら③ の状態 へ 移. る こ とで ,曲 線 を左 か ら右 へ 進 めばよい。 つ ま り (hax― Ittin)の 山を越 え な ければな らない。 また,汚 れが再付着す るためには① の状 態か ら (VLax) の 山を逆 か ら越 えなければな らない。 そ こで洗浄 の起 こ り易 さを考 え ると. ,. (hax― Ittin)を 小 さ くすれば汚れ粒子 が落 ち易 くな り, 又 ,再 付着 を防 ぐ ためには. (Iζ. max)の 値 を大 き くすれば よい とい うこ とにな る。従 って,洗 浄. を決 め る フ ァクター と して次 式 が考 え られ る。. Flv=hax/(hax―. И血 ). ・ ・0(5). つ ま り,こ の ん が大 き くな ると洗 浄率 も大 き くな るもの と考 え られ る。.
(6) 206. 洗浄過程の界面電気 エネルギーによる考察. 3)洗 浄 を決 め る フ ァクターの温度 依存 DLVO,ヘ テ ロ凝集両 理 論 につ いて,そ れぞれ の スvと 温度 の 関係 を理 論計算 してみた。 計算 で は(2)式 ,(3式 および14)式 において ,距 離 島 と温度. T以 外 はす べ て定数 とした。 ただ し,ヘ テ ロ凝集理 論. ((2)式. )の 場合 の表面. 電位 は ψlと ψ2が 異 な る値 と した。 まず初 めに,定 数を決 め, yA,yRお よ ′ び ‰ を 島 と T(基 準 とす る温度 を TOと す る)の 関数 と して計算 し, そ れぞれ の全 エ ネル ギ ー 曲線 を作 る。次 に温度 Tを 暫 時増加 させ る こ とによ っ て yrお よび L′ の 温度依存 曲線 を得 た。 その グ ラ フよ り,そ れぞれ の 温度 での Ittaxお よび. ymhの 値 を読 み とり,(5)式 によ り 馬 を決定 した。 ただ し. ,. Ittinの 値 は最近接距離 を仮定 し, その位置 での ポテ ンシ ャル エ ネル ギー 値. ノたOこ れ によ って得 た Flvと 温度 とし. (7・ /T。. )の 関係 を. Fig。. 4と Fig.5に. 示 した。 Fig。. 4は DLVO理. 論 に基 づ く曲線 の一 例 であ るが,こ の他 に定数 を変 え. て 計算 した場合 も合 めて 常 に減少 関数 であ り,温 度上昇 によ る洗 浄力 の上昇 はみ られな い。 これ に対 して ,ヘ テ ロ凝集 の理 論 に基 づ く Fig.5の 曲線 は. ,. 洗浄力 は温度上昇 に従 って始 めは減少す るが,極 小値 を とった後上昇 に転 じ てい る。 ただ し,こ の場合 は ψl:ψ 2=1:4程 度 で あ る。. 5 。 0 ・ 5 0 ・ 1. 日 > ︱ だ 日 > ︶\ xc日 > ︺ 卜 ﹄ 2 × ︹T 一. T/To Fig。. 4 DLVO理 論式 による Fw∼ 温度曲線.
(7) 田中 雅 0山 田 泉. 日>lx“ 日>︶\活日>︺〓﹄ 8 × ︹T一. 4。. 0. 3.4 1。. Fig。. 5. 0. T/To. ヘ テ ロ凝集理論式 による Fw∼ 温度曲線. つ ま り,DLVO理. (ψ. l:ψ 2=1:4). 論 に 従 え ば ,洗 浄 温度 に よ る洗 浄 率 (洗 浄 を決 め る フ. ァク ター )の 変 化 は 常 に 減 少 とな り,洗 浄 の 温度 が 高 けれ ば 高 い ほ どよ く落 ちな い。 しか し,ヘ テ ロ凝 集 理 論 の 場 合 は ,条 件 に よ って は洗 浄 温度 の上 昇 に 従 って ,あ る温 度 で 洗 浄 率 の 極 小 値 が存 在 し,そ の 後 洗 浄 率 の 上 昇 が あ り うる こ とを示 して い る。 この こ とは ,布 ∼ 汚 れ粒 子 間 の ヘ テ ロ凝 集 理 論 で の 電 気 二 重 層 に よ る相 互 作用 ム Lが 極 人 の反 発 エ ネ ル ギ ー を有 し, また ,そ の 極 大値 を 示 す 距 離 が温度 に よ って 変 化 す る こ とに原 因 して い る もの とお もわ れ る。. 3。. 実. 験. 1)試. 料. i)試 験布 試験布 には,実 験用未加 工 白綿布 を使用 した。 この綿布 を 10× きさ (重 量約 1。. 5g)に. 15cmの 大. して使用 した。 布 の精製 は, 糊抜 き剤 (ジ アス ター. ゼ )と 非 イオ ン性界面活性剤. (ノ. ニ ル フ ェニル エ ー テル )を 使用 し,糊 抜 き. を通 常 の方法 で行 な った。 その後 ,ソ ックス レー抽 出器 で ,ベ ンゼ ン :エ タ.
(8) 208 ノール. 洗浄過程の界面電気 エネルギーによる考察. 2:1(容 量比 )混 合 液 で 9時 間油性分抜 きを行 な った。 その後 ,. 減. 圧 乾燥 を行 ないデ シケ ー ター 中 に保存 した。 五)モ デ ル汚 れ モ デ ル 汚れ には,カ ーボ ンブ ラ ック (粒 子汚 れ )と バ イ ンダ ー として 混合 脂肪酸 を使用 した。混合脂肪酸 は,ス テア リン酸 とパル ミテ ン酸を. 1:4(重. 量比 )の 割合 に混合 した ものに,1/1000程 度 の 1-4ジ ア ミノア ン トラキ ノ ン (1-4 NH2)を 加 えた ものを用 いた. 13)。. 精製 は,エ タノール を溶媒 とした. 再結 晶法 で行 った。 面 )汚 染布 の 作製 汚染 浴 は,カ ーボ ンブ ラ ック 0。. 6gと 混合脂肪酸. 0。. 6gを 四塩化炭素. 400. mJ中 に混入 し分 散 させ た。 汚染液 をバ ッ トに入 れ, 汚染浴温度 を 20° C程 度 と した。 実際 に着用 した衣類 の汚れ付着 量 は,対 繊維 あた り. %を 越 えない も の と考 え られ るため,試 験布 へ の モ デ ル汚 れ付着 量 は,布 に対 して l wt.% l wt。. 程度 にな るよ うに浸漬時間を調 整 した。す なわ ち,布 を汚染 浴 中で15秒 ごと に反 転 して約60秒 浸漬汚染 した。汚染後 ただ ちに風乾 し,汚 染布 とした。 市 )洗 浄剤 汚染布 の洗浄 に用 い る洗浄剤 には, ドデ シル硫酸 ナ トリウ ム (以 後. SDS. と記す ),直 鎖 アル キ ルベ ンゼ ンスル ホ ン酸 ナ トリウ ム (以 後 LASと 記す ) および エ ア ロゾル. OT(以 後. A―. OTと 記す )の. 3種 類 を使用 した。 本実験. で は,市 販 一級 の試薬 をそ の まま実験 に使用 した。. 2)モ デル汚 れ濃度 と吸光度 本実験 では,洗 浄液 中 にお け るモ デ ル汚 れ濃度 と吸光度 との 関係が直線 で あ る こ とが必要 な ので , 事前 に洗浄液 中 の モ デ ル 汚れ 濃度 と 吸光度 (波 長. 550 nm)の 関係 を試 べ た。. Fig.6,7お よび 8は ,そ れぞれ洗浄剤 SDS,LASお よび A― OTの 場合 で あ る。 いずれ も洗浄液 中 の モ デ ル 汚 れ濃度 は,吸 光度 と直線 的な関係 にあ る。 この結果 ,SDS,LAS,お よび A― OTい ず れ の洗浄剤 とも分光光度計.
(9) 209. 田中 雅・ 山 田 泉 に よ る測 定 が 可能 で あ る こ とが確 認 で きた。. また ,混 合 脂 肪 酸 のみ に よ る吸光 度 (550 nm)は ,全 吸光 度 の 約 1/50程 度 で あ り,全 吸光 度 変 化 は カー ボ ン ブ ラ ック (粒 子 汚 れ )の 脱 落 に よ る濁 度 変 化 と見 なす こ とが で き る。. 00C“ρ﹄〇∽つく. 25. 75. 50 Conc。 × 102(g/1). Fig.6 吸光度 とモデ ル汚れ濃度 の 関係 (SDS). 00口“ρ﹄〇∽ρく. o. 25. 50. 75. Conc。 × 102(g/1). Fig。. 7. 吸光 度 と モ デ ル 汚 れ濃 度 の 関係. (LAS).
(10) 洗浄過程 の界面電気 エネルギ ーによる考察. 00C“´﹄〇∽つく. 25. 50. Conc.× lo2(g/1). Fig。. 8. 吸光度 とモデ ル汚れ濃度 の 関係 (A― OT). 3)洗 浄率 の決定 i)吸 光度測定 一 般 に洗浄率 Rは ,洗 浄前後 の汚れ量を それぞれ Иら,. R=(Ⅵ も一. /7。 =1//Ⅵ 為. I弔 ち. とす ると …{6). "つ. で 与 え られ る。 汚れ量 は,そ の 吸光度 に比 例す るので. R=([Abs]。 一 EAbs]a)/EAbs]。 =EAbs]′ /EAbs]。 13)。. と書 け る. …(7). ここで ,[Abs]0は 洗浄前 の汚染布 に付着 して い るモ デ ル 汚 れ. の 吸光度 であ り, EAbs]α は洗 浄後 の試験布 に残留す るモ デル 汚 れの吸光度 で あ る。 さらにその差, EAbs]′ は洗浄 に よ って落 ちた モ デ ル 汚 れ量 に相 当 す る吸光度で あ る。 従 って,洗 浄液 の 吸光度 で 洗浄性 を評価す る場合 は,汚 染布 作製 に用 いた もの と同量 の モ デ ル 汚れを 溶解 させ た 洗浄溶 液 の 吸光度. EAbs]0と , 洗浄後 の洗浄液 の 吸光度. [Abs]′ か ら洗浄率 を決定す る こ とが. で きる。 五)表 面反射率測定 表面反射率測定 によ る洗 浄率 Dは. D=(Rw一 Rs)/(RO一 Rs). ,. 000(8).
(11) 田中 雅 0山 田 泉. で 与 え られ る。 ここで , R。 は原布 の,. Rsは 汚染布 の 表面反射率 で あ り. ,. Rwは 洗浄後 の汚染布 の表面反射率 で あ る。. 4)洗 浄実験 洗浄 は,ラ ン ドリーテ ス ター (昭 和重機 )に よ って行 った。汚染布 1枚 に 対 して ,そ れぞれ の洗剤溶液 100 mι を入 れ (溶 比 1:70), 20∼ 60° Cの 温 度範 囲 で 20分 洗浄 した。 回転 数 は, 40r.p.m。 0。. で あ る。 洗斉J濃 度 はす べ て. 4g/100mJと し,試 験布 は 一温度 につ き10枚 ず つ洗浄 を行 った。 洗浄後 ただ ち に汚染布 を とり出 し,洗 浄液 の吸光度 を. lcm石 英 セル 中 に. て ,島 津製作所製 自記分光光度計 で 測定 した。 セルの温度制御 は,外 部 か ら の恒温水 の循環 によ り, 40° Cを 保 った。 又 ,洗 浄布 は水 で すす ぎ,室 内で 乾燥 させ た 後 , 日本電色 工 業 Ko K.製 の色差計 によって表面反射率 を測定 し た。. 4.結. 果 お よび考 察. Fig.9,10お よび 11に SDS,LAS,A一 〇Tで 洗浄 した場合 の 洗浄率 と 温度 の 関係 を示す。. “ ■∝ は ≧ 三工∽ ︵ S︶ ① 20. Fig。. 30. 40. Temp.(℃. ). 9洗 浄率 ∼温度 曲線 (SDS,○ …分光度法 ,● …表面反射率法 ).
(12) 洗浄過程 の界面電気 エネルギ ーによる考察. ︵ S︶ Φt∝ “I〓∽“舞. Temp. (℃ Fig。. 10. 洗浄率∼温度 曲線. ). (LAS,○ …分光度法 ,● …表面反射率法 ). 0 9 0 8 0 7 0 6 0 5. 場∝ ¨E蠣“≧ ︵ S︶ の. 0 4. 20. 30. 40. Tempe(℃ Fig。. Fig。. 11. 50. 60. ). 洗 浄率 ∼ 温 度 曲線 (A― OT,○ … 分光 度法 ,● … 表面 反 射 率 法 ). 9,10お よび 11に おいて,. 表面反射率法 と吸光度法 によ る 洗浄率 を. 比較す ると,表 面反射率法 によ る洗浄率 は,35∼ 50%で あ るのに対 し,吸 光 度法 によ るそれ は50∼ 85%で かな りの差 があ る。 固形粒子汚 れ の洗浄 で は,粒 子 の大 きさが小 さ くな るに従 って落 ちに くく.
(13) 田中 雅 0山 田 泉. 113. な る こ とが知 られて い る。又 ,固 形粒子 が小 さ くな るほ ど布表面 を覆 う度合 (被 覆度 )が 大 き くな るため,小 さな粒子 ほ ど表面反射率 を低下 させ る。 こ. のため表面反射 率法 での洗浄率 は,全 体 に低 い洗浄率 を示す もの と考 え られ る。 これに対 して ,吸 光度法 によ る定量法 で は,脱 落 した汚れ量 をそ の まま 吸光度 として測定 してい るので ,表 面反射率法 に比 べ 正 確 な洗浄率 を示す と 思 われ る。実 際 の汚 れ粒子 には大 きさに分布 があ ると考 え られ , したが って 吸光度 法 のよ うな定 量法 によ る方 が正 しい評価 を与 え るもの と考 え られ る。. Fige 9,10お よび 11の 洗浄率 曲線をみ ると, どの洗斉Jに おいて も, 両方 法 とも,ま ず始 め下降 し,極 小値 を示 したの ち上昇 に転 じてい る こ とがわか る。 この傾 向は,上 述 の粒子汚れ の洗浄機構 で述 べ た理論 の うち,ヘ テ ロ凝 集 の理 論か ら求 めた R∼ 温度 曲線 と傾 向が同 じであ る。 したが って本実験 で 得 られた洗浄率 と温度 の 関係 は,定 性 的なが らヘ テ ロ凝集 の理 論 によ って うま く説 明で きる こ とが明 らか に された。. 引. 用. 文. 献. 1)Jo Wo McBain:Advance in C01loid Sci。 ,1942,99(1942) 田 泉 :第 18回 洗浄 に関す るシ ンポジウム テキ ス ト,p.57(1986). 2)山. 3)Jo W.Verway,J.Th.G.Overbeek:“ Theory of the Stability of Lyophobic Colloids",Elsevier Publ.Co.Amsterdam(1948) 4)K.Durham:“ Surface Act市 ity&Detergency''p.108,132(1961) 5)R.Hogg,To Wo Healy,Do W.Ferstenau:Trans.Faraday Soc。 ,62,1638 (1966). 6)S.USui,T.Yamasaki:Jo Physical Chem。 ,71,3195(1967) 7)今 村哲也 ,常 盤文克 :日 化 ,1972,2177(1972) 8)今 村哲也 ,常 盤文克 :日 化 ,1976, 869(1976) 9)今 村哲也 ,常 盤文克 :日 化 ,1973, 648(1973) lo)DoC.Grahame:JoAmo Chemo Soc。 ,76,4819(1954) 11)北 原文雄 :化 学 の領域 ,24,402(1970) 12)J.Gregory:Advo Colloid lnto Sci.,2, 396(1969). 13)山 田泉 ,黒 岩茂隆. :家 政誌 ,35,184(1984).
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