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コンクリート充填角形鋼管柱の降伏耐力評価式

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*北九州市立大学大学院 国際環境工学研究科 大学院生 (〒808-0135 北九州市若松区ひびきの 1-1) **第 2 種正会員 工博 北九州市立大学 国際環境工学部 建築デザイン学科 准教授 (〒808-0135 北九州市若松区ひびきの 1-1) ***準会員(学生) 工修 北九州市立大学大学院 国際環境工学研 究科 大学院生 (〒808-0135 北九州市若松区ひびきの 1-1)

コンクリート充填角形鋼管柱の降伏耐力評価式

EVALUATION FORMULA FOR CALCULATING YIELD STRENGTH OF SQUARE CFT COLUMNS

藤岡 大二郎* 城戸 將江** 崔 剛*** Daijiro FUJIOKA* Masae KIDO** Gang CUI***

1. 序論 コンクリート充填鋼管構造設計施工指針[1] (以下,CFT 指針)では,CFT 柱材の復元力特性 において,スケルトンカーブを材端曲げモーメン トM と部材角 R の関係を表す 3 本の直線でモデル 化している.第一折れ点の曲げ耐力Myは短柱の 降伏曲げ耐力を用いることとしている[1].第一折 れ点の降伏曲げ耐力は「短柱の降伏曲げ耐力は, 断面を構成する材料の応力―ひずみ関係を用い, 平面保持の仮定に基づいて計算された曲げモーメ ント曲率関係において,コンクリートもしくは鋼 管が降伏と判定された時の曲げモーメント(本論 文ではこの曲げモーメントを降伏耐力と呼ぶ)と して求めることができる.しかしながら,この方 法は計算が若干煩雑であるため,断面を構成する 各要素の降伏曲げ強度を累加する手法によって耐 力を評価することが多い」として,累加強度によ って算定することとなっている.この背景から, 文献[2]では,累加強度と降伏耐力の関係を検討し, 鋼管幅厚比,材料強度の影響について明らかにし ている. これまで,CFT 柱の終局耐力に関する研究は数 多く行われているが,比較的変形の小さい範囲に おける構造性能についての研究は少ない.現在, 長周期地震動による固有周期の長い超高層建築物 への影響が懸念されているが,CFT 柱は超高層事 務所建築物に多用されている.長周期地震動を受 ける場合は,終局耐力を発揮する前の比較的小さ い変位でも繰返し水平力を受けることが想定され る.CFT 柱の水平剛性は,コンクリートのひび割 れ(引張応力を負担しない),コンクリートの応力 ―ひずみ関係の非線形性,鋼管の残留応力などに より,全断面有効で弾性とした場合よりも小さい [3-6]CFT 柱の復元力特性は,第一折れ点の耐力が 変われば骨格曲線が異なることとなる.したがっ て,変形の小さい範囲における構造性能に関する 研究も重要である. 現時点で,CFT 柱の曲げ耐力 Myを累加強度と 降伏耐力のいずれで計算すべきかについて,広く 認められた知見は無い.また,これまでに短期許 容曲げモーメントとして単純累加強度が用いられ

ABSTRACT The purpose of this study is to propose a method to evaluate yield strength of square CFT columns. Yield strength of a CFT column is calculated by assuming the stress-strain relationships of concrete and steel tube and using the Navier’s hypothesis. Yield strength is compared with the superposed strength of square CFT short columns. Yield strength can be classified by four types of m-n interaction curves depending on the strain condition of the section. The formula for calculating yield strength is proposed by straight lines for each type. We show the difference between the simplified strength and yield strength and the method for determining the type and a calculation example.

Keywords:鋼・コンクリート合成部材,累加強度,降伏耐力,柱

(2)

ページ数 3/16 c c m c B E a     (3) 式(3)中の Ecは次式で求められる.

3.32 6.9 10

3 c c B E      (N/mm2) (4) 圧縮強度時のひずみcmおよびヤング係数Ecは, それぞれ式(2),式(4)を用いた.これは,崎野‐孫 モデル[9]で採用されている,Popovics[10], Martinez[11]の提案によるものである.圧縮強度時 のひずみはいくつか提案があり,本研究ではその うちの一つを用いて解析している.文献[12]では, 「圧縮強度時のひずみはコンクリートが高強度に なるに伴って増大するが,その傾向は粗骨材の種 類によって異なるため,応力―ひずみ関係式に関 するパラメータを導入することが重要である」と 記されており,実際の設計においては,圧縮強度 時のひずみを適切に設定する必要がある. 鋼管の最外縁が降伏応力度s(図y 2 の T 点), あるいはコンクリートの圧縮側最外縁が圧縮強度 cBの2/3(図 2 の R 点)になるときの曲げモー メントM-軸力 N 相関関係を求める[2].コンクリ ートの圧縮強度の2/3 のときのひずみ(限界ひず み) ccrは式(1)より / 1 31a c crc m    となる. 2.3.2 コンクリート部分の曲げモーメントと軸 力 コンクリート部分の曲げモーメントcm = cM/cM0cM0cBcD3)と軸力cn=cN/cN0cN0cBcD2) を,重心軸ひずみc0と曲率cの関係で算定する (図3 に示すようにcD はコンクリート部分のせ いと幅である).なお,重心軸ひずみc0と曲率cは, 式(5),式(6)の無次元量c0,cで表現する. 0 0 c c c m      (5) c c c c m D      (6) 図4 のように座標軸を取ると,平面保持の仮定 によりy の位置のひずみc(y)は式(7)となる. 0 ( ) cyc yc (7) (a) 中立軸が断面内の場合 軸力cN は式(8)で表される.

 

0 0 2 2 1 1 cD cD a c c y c c y c B c c m Ny Ddy   Ddy                  

1 0 0 12 11 a c c c A N a                      (8) 式(8)中の A は式(9)である. 0 1 2 c c A     (9) 式(8)中の y0は中立軸位置であり,式(7)の左辺 を0 とおいて式(10)となる. 0 0 c c y     (10) 曲げモーメントcM は式(11)で表される.

 

0 2 2 2 0 0 2 1 0 2 1 1 1 1 8 2 2 1 1 1 cD c y c c a c c c a c c M y y Ddy M A a A a                            

     (11) 式(8),式(11)を無次元量で表すと次のようになる.

1 0 1 1 2 1 a c c c c A n a            (12)

2 2 1 0 0 2 2 1 1 1 1 1 8 2 2 1 a a c c c c c c A A m a a                         (13) (b) 中立軸が断面外の場合 軸力cN は式(14)で表される. 図4 ひずみ分布 sD:鋼管幅,せい cD:コンクリート幅, せい t:鋼管の板厚 図2 応力―ひずみ関係

cm sy コンクリート 鋼管 (sy, sy) 0 ccrR S T (cm, cB) (ccr, 2/3 cB)

3 柱断面 (a) 鋼管 (b) コンクリート y 0 sy0 y sy s scy y00 y c c y cc D s D

t

柱断面 柱断面 ページ数 2/16 0 0 0 c y c y c c y s y s c y s c y c c s s s t N N N N N N N N N M M M M M N A f M Z f                 図1 短期許容耐力 cA:コンクリートの断面積 fc:コンクリートの 許容圧縮応力度 sft:鋼管の許容引張応力度 sZ:鋼管の断面係数 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 n m S+C S C P Q てきたこと,前述した水平剛性に関する知見を考 慮すると,どちらを用いるべきだというよりは, 断面寸法,使用する材料強度等によって,より適 切なほうを選択することで,実際の挙動と解析に 用いる骨格曲線の対応をよりよくすることができ, 解析の精度を高めることができると考えられる. 降伏曲げ耐力については,文献[2]において算定 法が示されてはいるものの,評価式として提示さ れたものではなく,降伏耐力を算定するには数値 計算が必要である.また,解析で用いているコン クリートの応力―ひずみ関係は2 次式であり,コ ンクリートの圧縮強度時のひずみの値の取り方に よっては,コンクリート強度が高くなると実際の 応力―ひずみ関係との差が大きくなるため,コン クリート圧縮強度については適用範囲が限られる. ま た , 近 年 開 発 さ れ た 建 築 構 造 用 高 強 度 780N/mm2鋼材(H-SA700)があるが,弾性設計に 限られており,実構造物への適用例は極めて少な い.しかし,今後,角形CFT 柱に広く用いられる ようになれば,設計の自由度が高まるものと考え られる. 文献[7]では,CFT 柱部材の弾性限を鋼管断面最 外縁の降伏とし,その弾性限界式を円形断面,角 形断面に対して示し,実験結果との比較も行い対 応が良いことを示している.しかしながら,コン クリート部分が限界状態に達する(コンクリート 圧縮縁の応力が,圧縮強度の2/3 に到達する)と いう状態は想定していない. 本研究の目的は,簡便に角形CFT 柱の降伏耐力 を算定できる評価式を提案することである.コン クリート圧縮強度を高強度まで適用範囲として含 められるよう,応力―ひずみ関係を高強度コンク リートにも対応したものを用いて算定する.まず, 降伏耐力を算定し,CFT 指針における角形 CFT 短 柱の単純累加強度(短期許容耐力)との比較を行 う.次に,解析で求めた降伏耐力に関する曲げモ ーメント-軸力相関関係が鋼管やコンクリートの 降伏や限界状態に関して4つのTypeに分類できる ことを示し,それらを直線式で近似し,降伏耐力 評価式として提案する.解析で求めた降伏耐力と 比較を行い,精度の検討を行う.最後に,降伏耐 力算定法について計算例を示す.角形CFT 柱の降 伏耐力が,角形CFT 柱の降伏耐力が鋼管が降伏す ること,あるいはコンクリートの応力が短期許容 応力度(2/3Fc)に達することのいずれで決定され ているかを判断できるため,断面の応力状態につ いても把握することが可能である. 2. 解析 2.1 問題の設定 本研究ではコンクリートの圧縮縁の圧縮応力が 2/3 cB (cBはコンクリートの圧縮強度)に達し たとき,あるいは鋼管の最外縁応力が鋼管の降伏 応力度syに達したときの曲げモーメントのうち, いずれか小さい方を降伏曲げモーメントとして算 定することを問題とする.これは,文献[2]と同様 の方法であるが,コンクリートの応力-ひずみ関 係として2 次式を用いていたのに対し,本研究で はFafitis & Shah 式[8]を用いている点が異なる.

2.2 単純累加強度の算定 CFT 指針第 2 編[1]では,軸力と曲げを受ける柱 部材の短期許容耐力は単純累加強度により算定す ることになっている. 図1 に単純累加強度(短期許容耐力)算定の概 念図ならびに算定式を示している.横軸m と縦軸 n はそれぞれ無次元化曲げモーメントと無次元化 軸力である.コンクリートの耐力線(図中C)の 原点をP 点に移動した部分と,鋼管の耐力線(図中 S)の原点を Q点に移動した部分により CFTの許容 耐力が得られる. 2.3 降伏耐力の算定 2.3.1 応力-ひずみ関係 2 に示すように,鋼管の応力s-ひずみs 関係は完全弾塑性型とし,コンクリートの応力c -ひずみc関係は式(1)の Fafitis & Shah 式[8]を用 いた(ccmはそれぞれ圧縮強度とその時のひ ずみで圧縮応力を正とする).コンクリート部分の 引張強度はないものとしている.また,圧縮強度 到達前まで解析を行うこととしている. 1-a c c c B c m         (1) なお,式中cm ,a は次の通りである. 1/4 3 0.93 10 c m  cB   (2)

(3)

ページ数 3/16 c c m c B E a     (3) 式(3)中の Ecは次式で求められる.

3.32 6.9 10

3 c c B E      (N/mm2) (4) 圧縮強度時のひずみcmおよびヤング係数Ecは, それぞれ式(2),式(4)を用いた.これは,崎野‐孫 モデル[9]で採用されている,Popovics[10], Martinez[11]の提案によるものである.圧縮強度時 のひずみはいくつか提案があり,本研究ではその うちの一つを用いて解析している.文献[12]では, 「圧縮強度時のひずみはコンクリートが高強度に なるに伴って増大するが,その傾向は粗骨材の種 類によって異なるため,応力―ひずみ関係式に関 するパラメータを導入することが重要である」と 記されており,実際の設計においては,圧縮強度 時のひずみを適切に設定する必要がある. 鋼管の最外縁が降伏応力度s(図y 2 の T 点), あるいはコンクリートの圧縮側最外縁が圧縮強度 cBの2/3(図 2 の R 点)になるときの曲げモー メントM-軸力 N 相関関係を求める[2].コンクリ ートの圧縮強度の2/3 のときのひずみ(限界ひず み) ccrは式(1)より / 1 31a c crc m    となる. 2.3.2 コンクリート部分の曲げモーメントと軸 力 コンクリート部分の曲げモーメントcm = cM/cM0cM0cBcD3)と軸力cn=cN/cN0cN0cBcD2) を,重心軸ひずみc0と曲率cの関係で算定する (図3 に示すようにcD はコンクリート部分のせ いと幅である).なお,重心軸ひずみc0と曲率cは, 式(5),式(6)の無次元量c0,cで表現する. 0 0 c c c m      (5) c c c c m D      (6) 図4 のように座標軸を取ると,平面保持の仮定 によりy の位置のひずみc(y)は式(7)となる. 0 ( ) cyc yc (7) (a) 中立軸が断面内の場合 軸力cN は式(8)で表される.

 

0 0 2 2 1 1 cD cD a c c y c c y c B c c m Ny Ddy   Ddy                  

1 0 0 12 11 a c c c A N a                      (8) 式(8)中の A は式(9)である. 0 1 2 c c A     (9) 式(8)中の y0は中立軸位置であり,式(7)の左辺 を0 とおいて式(10)となる. 0 0 c c y     (10) 曲げモーメントcM は式(11)で表される.

 

0 2 2 2 0 0 2 1 0 2 1 1 1 1 8 2 2 1 1 1 cD c y c c a c c c a c c M y y Ddy M A a A a                            

     (11) 式(8),式(11)を無次元量で表すと次のようになる.

1 0 1 1 2 1 a c c c c A n a            (12)

2 2 1 0 0 2 2 1 1 1 1 1 8 2 2 1 a a c c c c c c A A m a a                         (13) (b) 中立軸が断面外の場合 軸力cN は式(14)で表される. 図4 ひずみ分布 sD:鋼管幅,せい cD:コンクリート幅, せい t:鋼管の板厚 図2 応力―ひずみ関係

cm sy コンクリート 鋼管 (sy, sy) 0 ccrR S T (cm, cB) (ccr, 2/3 cB)

3 柱断面 (a) 鋼管 (b) コンクリート y 0 sy0 y sy s scy y00 y c c y cc D s D

t

柱断面 柱断面 ページ数 2/16 0 0 0 c y c y c c y s y s c y s c y c c s s s t N N N N N N N N N M M M M M N A f M Z f                 図1 短期許容耐力 cA:コンクリートの断面積 fc:コンクリートの 許容圧縮応力度 sft:鋼管の許容引張応力度 sZ:鋼管の断面係数 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 n m S+C S C P Q てきたこと,前述した水平剛性に関する知見を考 慮すると,どちらを用いるべきだというよりは, 断面寸法,使用する材料強度等によって,より適 切なほうを選択することで,実際の挙動と解析に 用いる骨格曲線の対応をよりよくすることができ, 解析の精度を高めることができると考えられる. 降伏曲げ耐力については,文献[2]において算定 法が示されてはいるものの,評価式として提示さ れたものではなく,降伏耐力を算定するには数値 計算が必要である.また,解析で用いているコン クリートの応力―ひずみ関係は2 次式であり,コ ンクリートの圧縮強度時のひずみの値の取り方に よっては,コンクリート強度が高くなると実際の 応力―ひずみ関係との差が大きくなるため,コン クリート圧縮強度については適用範囲が限られる. ま た , 近 年 開 発 さ れ た 建 築 構 造 用 高 強 度 780N/mm2鋼材(H-SA700)があるが,弾性設計に 限られており,実構造物への適用例は極めて少な い.しかし,今後,角形CFT 柱に広く用いられる ようになれば,設計の自由度が高まるものと考え られる. 文献[7]では,CFT 柱部材の弾性限を鋼管断面最 外縁の降伏とし,その弾性限界式を円形断面,角 形断面に対して示し,実験結果との比較も行い対 応が良いことを示している.しかしながら,コン クリート部分が限界状態に達する(コンクリート 圧縮縁の応力が,圧縮強度の2/3 に到達する)と いう状態は想定していない. 本研究の目的は,簡便に角形CFT 柱の降伏耐力 を算定できる評価式を提案することである.コン クリート圧縮強度を高強度まで適用範囲として含 められるよう,応力―ひずみ関係を高強度コンク リートにも対応したものを用いて算定する.まず, 降伏耐力を算定し,CFT 指針における角形 CFT 短 柱の単純累加強度(短期許容耐力)との比較を行 う.次に,解析で求めた降伏耐力に関する曲げモ ーメント-軸力相関関係が鋼管やコンクリートの 降伏や限界状態に関して4つのTypeに分類できる ことを示し,それらを直線式で近似し,降伏耐力 評価式として提案する.解析で求めた降伏耐力と 比較を行い,精度の検討を行う.最後に,降伏耐 力算定法について計算例を示す.角形CFT 柱の降 伏耐力が,角形CFT 柱の降伏耐力が鋼管が降伏す ること,あるいはコンクリートの応力が短期許容 応力度(2/3Fc)に達することのいずれで決定され ているかを判断できるため,断面の応力状態につ いても把握することが可能である. 2. 解析 2.1 問題の設定 本研究ではコンクリートの圧縮縁の圧縮応力が 2/3 cB (cBはコンクリートの圧縮強度)に達し たとき,あるいは鋼管の最外縁応力が鋼管の降伏 応力度syに達したときの曲げモーメントのうち, いずれか小さい方を降伏曲げモーメントとして算 定することを問題とする.これは,文献[2]と同様 の方法であるが,コンクリートの応力-ひずみ関 係として2 次式を用いていたのに対し,本研究で はFafitis & Shah 式[8]を用いている点が異なる.

2.2 単純累加強度の算定 CFT 指針第 2 編[1]では,軸力と曲げを受ける柱 部材の短期許容耐力は単純累加強度により算定す ることになっている. 図1 に単純累加強度(短期許容耐力)算定の概 念図ならびに算定式を示している.横軸m と縦軸 n はそれぞれ無次元化曲げモーメントと無次元化 軸力である.コンクリートの耐力線(図中C)の 原点をP 点に移動した部分と,鋼管の耐力線(図中 S)の原点を Q点に移動した部分により CFTの許容 耐力が得られる. 2.3 降伏耐力の算定 2.3.1 応力-ひずみ関係 2 に示すように,鋼管の応力s-ひずみs 関係は完全弾塑性型とし,コンクリートの応力c -ひずみc関係は式(1)の Fafitis & Shah 式[8]を用 いた(ccmはそれぞれ圧縮強度とその時のひ ずみで圧縮応力を正とする).コンクリート部分の 引張強度はないものとしている.また,圧縮強度 到達前まで解析を行うこととしている. 1-a c c c B c m         (1) なお,式中cm ,a は次の通りである. 1/4 3 0.93 10 c m  cB   (2)

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ページ数 5/16 2.3.5 m-n 相関関係の算定 断面寸法や材料強度を設定し,c0/cの値を与 え,式(23),式(26),式(28)を用いてcを求める. 次にcに与えたc0/cを乗じることにより,c0 が求まる.式(25),式(27)の適用範囲より,用いる べきc0cの値が判明する.これらの曲率,重 心軸のひずみと鋼管のそれらが等しいと置いて, 軸力,曲げモーメントを,コンクリート部分の軸 力,曲げモーメントについては,中立軸が断面内 の場合は式(12),式(13),中立軸が断面外の場合は 式(17),式(18),鋼管部分の軸力,曲げモーメント については式(19),式(20)を用いて算定する. 中立軸位置がコンクリート部分の最外縁となる 0/cc=-0.5 より,c0/cを順次増やして上記 計算を行なうことにより,m-n 相関関係が求まる. 3. 解析結果 3.1 解析パラメータ 解析パラメータとして以下のものを選んだ. 1) 角形鋼管の幅厚比sD/t(15,20,30,40,50,60, 70) 2) 角形鋼管の降伏応力度sy (235,325,440, 700N/mm2) 3) コンクリートの圧縮強度cB (24,36,48,60, 100,120,150N/mm2) 図5 に鋼管とコンクリートの応力―ひずみ関係 を示す.図6 に鋼管の降伏ひずみsyと,コンクリ ートの限界ひずみccrの関係を示す.降伏ひずみ syは,降伏応力度syをヤング係数sE=2.05×105 N/mm2で除して求めた.図によれば,鋼管の降伏 応力度が小さくコンクリートの圧縮強度が大きい 場合は,sy < ccrとなる場合もある. 解析パラメータは,コンクリートの応力―ひず み関係を文献[2]と異なるものを使用したことに よる影響を示すために,同様の値を用いている. ただし,コンクリートの圧縮強度については, 60N/mm2までとなっていたのに対し,150N/mm2 まで範囲を広げている.これは,コンクリートの 応力―ひずみ関係を変更し,圧縮強度時のひずみ もコンクリート圧縮強度によって変化させること ができるようになったことから,より実際の応力 ―ひずみ関係との対応が良くなるためで,今後高 強度コンクリートが使用されるようになることを 想定して設定した.しかし,2.3.1 項で述べたよう に,圧縮強度時のひずみとしてどの値を用いるべ きかは,検討が必要である. また,本研究では幅厚比の影響を考察するため に,比較的大きなsD/t の場合も解析を行った.な お,鋼管が降伏するまでは局部座屈が発生しない ものとしている.実際の設計においては幅厚比制 限値以下とする必要がある.したがって,sy = 440N/mm2の場合は,幅厚比FC ランク[13]の最大の 図5 解析を行なった応力-ひずみ関係 (a)鋼管 (b)コンクリート 図 6 鋼管の降伏ひずみとコンクリートの限 界ひずみ 0 100 200 300 400 500 600 700 800 0 0.001 0.002 0.003 0.004 0.005 sssy=700 N/mm2 440 325 235 (N/mm2) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 cc (N/mm2) 60 48 36 24 ccr (N/mm2) 0.001 0.002 0.003 100 120 cB= 150N/mm2 0 0.001 0.002 0.003 0.004 0 0.001 0.002 0.003 0.004 ccr sy 325 sy = 440 700 100 cB= 24 N/mm2 36 60 48 120 150 235N/mm2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 235 325 440 700 1.5FC sy sD/t FC FA FB (N/mm2) 52.6 35.1 27.0 24.1 41.7 27.8 21.4 19.1 72.0 48.0 37.0 33.0 61.2 40.8 31.5 28.1 図7 各幅厚比ランク最大のsD/t ページ数 4/16

 

1

1 2 0 2 1 1 c c D a a D c c c c A B N y Ddy N a                

(14) 式(14)中の B は式(15)である. 0 1 2 c c B     (15) 曲げモーメントcM は式(16)で表される.

 

2 2 2 2 1 1 0 0 2 1 2 1 c c D D c c c a a a a c c M y y Ddy M B A B A a a                   

  (16) 式(14),式(16)をそれぞれ無次元量で表すと式(17), 式(18)になる.

1 1 1 1 a a c c A B n a        (17)

1 1

2 2 0 2 1 1 2 1 a a a a c c c B A B A m a a                    (18) 2.3.3 鋼管部分の曲げモーメントと軸力 鋼管部分の曲げモーメントsm(=sM/sMy)と 軸力sn(=sN/sNy)を,重心軸ひずみc0と曲率c で表すと次のようになる[2].曲げモーメントおよ び軸力は,鋼管の降伏モーメントsMy (≡sZ・sysZ:鋼管の断面係数),降伏軸力sNy (≡sA・sysA: 鋼管の断面積)で無次元化している. 0 c m s c s y n       (19) 1 2 s c m s c c s y D m D       (20) sD は図 2 に示すように鋼管の幅,せいであり, syは鋼管の降伏ひずみである. 2.3.4 降伏条件と適用範囲 (a) コンクリートのひずみがccrとなるとき 圧縮側のひずみが限界ひずみになるとして,す なわちc cr /c m 1 31aとして式(21)が得られる. 1 0 ( ) (1 3 ) 2 2 c c a cD cDcc crc m       (21) 無次元量で表現すると式(22)となる. 1 0 1 3 2 c a c       (22) 上式よりcは式(23)で得られる. 1 0 1 1 3 1 2 a c c c           (23) ただし,算定したときに,鋼管の最外縁が鋼管 の降伏ひずみになってないことの確認が必要であ る.この条件は式(24)となる[2]. 0 0 2 2 s s s s y s s s s y D D              (24) 上式を無次元量c0, cで表現すると下式となる. なお,平面保持の仮定より鋼管とコンクリートの 材軸上のひずみおよび曲率は同じになるとして, 0 0 s c ,scとしている[2].     0 0 1 2 1 2 s y s c c c c m s y s c c c c m D D D D                (25) (b) 鋼管の引張側ひずみがsyとなる場合 文献[2]に示されているものと同じ条件であり, 次式で表される.   0 1 1 2 s y c c c m s c c D D           (26) コンクリートの圧縮側最外縁ひずみがc 以cr 下であることより,式(22)を参照して,式(27)が得 られる. 0 1  1 3 1 2 a cc     (27) また,鋼管の圧縮側最外縁のひずみがsy以下で あることより,下式が得られる. 0 1  2 s y s c c c c m D D        再掲(25)の上式 (c) 鋼管の圧縮側ひずみがsyとなる場合 文献[2]に示されているものと同じ条件であり, 次式で表される.   0 1 1 2 s y c c c m s c c D D          (28) コンクリートの圧縮側最外縁ひずみがc 以cr 下であることより,下式が得られる. 0 1  1 3 1 2 a cc     再掲(27) 鋼管の引張側最外縁のひずみがsy以下である ことより,下式が得られる. 0 1  2 s y s c c c c m D D         再掲(25)の下式

(5)

ページ数 5/16 2.3.5 m-n 相関関係の算定 断面寸法や材料強度を設定し,c0/cの値を与 え,式(23),式(26),式(28)を用いてcを求める. 次にcに与えたc0/cを乗じることにより,c0 が求まる.式(25),式(27)の適用範囲より,用いる べきc0cの値が判明する.これらの曲率,重 心軸のひずみと鋼管のそれらが等しいと置いて, 軸力,曲げモーメントを,コンクリート部分の軸 力,曲げモーメントについては,中立軸が断面内 の場合は式(12),式(13),中立軸が断面外の場合は 式(17),式(18),鋼管部分の軸力,曲げモーメント については式(19),式(20)を用いて算定する. 中立軸位置がコンクリート部分の最外縁となる 0/cc=-0.5 より,c0/cを順次増やして上記 計算を行なうことにより,m-n 相関関係が求まる. 3. 解析結果 3.1 解析パラメータ 解析パラメータとして以下のものを選んだ. 1) 角形鋼管の幅厚比sD/t(15,20,30,40,50,60, 70) 2) 角形鋼管の降伏応力度sy (235,325,440, 700N/mm2) 3) コンクリートの圧縮強度cB (24,36,48,60, 100,120,150N/mm2) 図5 に鋼管とコンクリートの応力―ひずみ関係 を示す.図6 に鋼管の降伏ひずみsyと,コンクリ ートの限界ひずみccrの関係を示す.降伏ひずみ syは,降伏応力度syをヤング係数sE=2.05×105 N/mm2で除して求めた.図によれば,鋼管の降伏 応力度が小さくコンクリートの圧縮強度が大きい 場合は,sy < ccrとなる場合もある. 解析パラメータは,コンクリートの応力―ひず み関係を文献[2]と異なるものを使用したことに よる影響を示すために,同様の値を用いている. ただし,コンクリートの圧縮強度については, 60N/mm2までとなっていたのに対し,150N/mm2 まで範囲を広げている.これは,コンクリートの 応力―ひずみ関係を変更し,圧縮強度時のひずみ もコンクリート圧縮強度によって変化させること ができるようになったことから,より実際の応力 ―ひずみ関係との対応が良くなるためで,今後高 強度コンクリートが使用されるようになることを 想定して設定した.しかし,2.3.1 項で述べたよう に,圧縮強度時のひずみとしてどの値を用いるべ きかは,検討が必要である. また,本研究では幅厚比の影響を考察するため に,比較的大きなsD/t の場合も解析を行った.な お,鋼管が降伏するまでは局部座屈が発生しない ものとしている.実際の設計においては幅厚比制 限値以下とする必要がある.したがって,sy = 440N/mm2の場合は,幅厚比FC ランク[13]の最大の 図5 解析を行なった応力-ひずみ関係 (a)鋼管 (b)コンクリート 図 6 鋼管の降伏ひずみとコンクリートの限 界ひずみ 0 100 200 300 400 500 600 700 800 0 0.001 0.002 0.003 0.004 0.005 sssy=700 N/mm2 440 325 235 (N/mm2) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 cc (N/mm2) 60 48 36 24 ccr (N/mm2) 0.001 0.002 0.003 100 120 cB= 150N/mm2 0 0.001 0.002 0.003 0.004 0 0.001 0.002 0.003 0.004 ccr sy 325 sy = 440 700 100 cB= 24 N/mm2 36 60 48 120 150 235N/mm2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 235 325 440 700 1.5FC sy sD/t FC FA FB (N/mm2) 52.6 35.1 27.0 24.1 41.7 27.8 21.4 19.1 72.0 48.0 37.0 33.0 61.2 40.8 31.5 28.1 図7 各幅厚比ランク最大のsD/t ページ数 4/16

 

1

1 2 0 2 1 1 c c D a a D c c c c A B N y Ddy N a                

(14) 式(14)中の B は式(15)である. 0 1 2 c c B     (15) 曲げモーメントcM は式(16)で表される.

 

2 2 2 2 1 1 0 0 2 1 2 1 c c D D c c c a a a a c c M y y Ddy M B A B A a a                   

  (16) 式(14),式(16)をそれぞれ無次元量で表すと式(17), 式(18)になる.

1 1 1 1 a a c c A B n a        (17)

1 1

2 2 0 2 1 1 2 1 a a a a c c c B A B A m a a                    (18) 2.3.3 鋼管部分の曲げモーメントと軸力 鋼管部分の曲げモーメントsm(=sM/sMy)と 軸力sn(=sN/sNy)を,重心軸ひずみc0と曲率c で表すと次のようになる[2].曲げモーメントおよ び軸力は,鋼管の降伏モーメントsMy (≡sZ・sysZ:鋼管の断面係数),降伏軸力sNy (≡sA・sysA: 鋼管の断面積)で無次元化している. 0 c m s c s y n       (19) 1 2 s c m s c c s y D m D       (20) sD は図 2 に示すように鋼管の幅,せいであり, syは鋼管の降伏ひずみである. 2.3.4 降伏条件と適用範囲 (a) コンクリートのひずみがccrとなるとき 圧縮側のひずみが限界ひずみになるとして,す なわちc cr /c m 1 31aとして式(21)が得られる. 1 0 ( ) (1 3 ) 2 2 c c a cD cDcc crc m       (21) 無次元量で表現すると式(22)となる. 1 0 1 3 2 c a c        (22) 上式よりcは式(23)で得られる. 1 0 1 1 3 1 2 a c c c           (23) ただし,算定したときに,鋼管の最外縁が鋼管 の降伏ひずみになってないことの確認が必要であ る.この条件は式(24)となる[2]. 0 0 2 2 s s s s y s s s s y D D              (24) 上式を無次元量c0, cで表現すると下式となる. なお,平面保持の仮定より鋼管とコンクリートの 材軸上のひずみおよび曲率は同じになるとして, 0 0 s c ,scとしている[2].     0 0 1 2 1 2 s y s c c c c m s y s c c c c m D D D D                (25) (b) 鋼管の引張側ひずみがsyとなる場合 文献[2]に示されているものと同じ条件であり, 次式で表される.   0 1 1 2 s y c c c m s c c D D           (26) コンクリートの圧縮側最外縁ひずみがc 以cr 下であることより,式(22)を参照して,式(27)が得 られる. 0 1  1 3 1 2 a cc     (27) また,鋼管の圧縮側最外縁のひずみがsy以下で あることより,下式が得られる. 0 1  2 s y s c c c c m D D        再掲(25)の上式 (c) 鋼管の圧縮側ひずみがsyとなる場合 文献[2]に示されているものと同じ条件であり, 次式で表される.   0 1 1 2 s y c c c m s c c D D          (28) コンクリートの圧縮側最外縁ひずみがc 以cr 下であることより,下式が得られる. 0 1  1 3 1 2 a cc     再掲(27) 鋼管の引張側最外縁のひずみがsy以下である ことより,下式が得られる. 0 1  2 s y s c c c c m D D         再掲(25)の下式

(6)

ページ数 7/16 相関関係上で示す.曲げモーメントは鋼管の降伏 曲げモーメントs M0=ssy)で,軸力はCFT 断面の圧縮耐力N0で無次元化している.図中S+C は2.2 節の累加強度,降伏耐力は 2.3 節で算定方法 を示した降伏耐力である.また,図中のC,S は それぞれ,コンクリート断面,鋼管断面の短期許 容耐力である. (a) m-n 相関曲線の分類 CFT 断面の降伏耐力は,中立軸の位置と限界状 態となる断面部位によって次のような条件で決定 されていた. ①:鋼管が圧縮で降伏ひずみ に達する場合 ②:コンクリートが限界ひず みに達する場合 ③:中立軸が断面内で鋼管が 引張降伏する場合 また,降伏耐力に関する曲 げモーメント-軸力関係は, ①と③の組合せ(Type A),② のみ(Type B),②と③の組み 合わせ(Type C),①,②,③ の組合せ(Type D)により決 まっていた.それぞれのType の例を図12(a)~(d)に示す. 図中太線が,降伏耐力である. コンクリートの応力―ひずみ 関係が2 次式の場合は,Type B と Type C のみであった[2] 解析パラメータの組み合わせ と各Typeの関係を表1に示し ている.各Type の定義を以下に示す. Type A:鋼管のみで決まる場合 Type B:コンクリートのみで決まる場合 Type C:コンクリートと鋼管降伏で決まる場合 Type C*:Type C の特別な場合 Type D:コンクリートと鋼管降伏で決まる 表1 によれば,鋼管の降伏応力度が小さくコン クリートの圧縮強度が大きい組合せはType A と なり,鋼管の降伏応力度が大きくコンクリートの 圧縮強度が小さくなるとType B となる傾向がみ 図12 降伏耐力 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 2 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) AE (myc,0) B コンクリートと 鋼管降伏で決まる

(a) Type A (b) Type B

(c) Type C (d) Type D 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 2 n m コンクリート 鋼管 C (0, nys) 鋼管のみで決まる A (msn, nsn) B 鋼管 引張降伏 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) A E (myc,0) F (mF, nF) コンクリートと 鋼管引張降伏で決まる B sy =700N/mm2 Type C* 特殊な場合 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) E (myc,0) コンクリートのみ で決まる 図10 鋼管の降伏応力度の影響 (a) (b) (c) (d) (a) (b) (c) (d) 図11 コンクリート圧縮強度の影響 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 1 2 3 4 5 n 440 700 325 r sD/t=20 cB=36N/mm2 sy=235N/mm2(D) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 n 60 r 36 150 120 100 48 cB=24N/mm2 sD/t=20 sy=325N/mm2 (B) (B)(C) (C) (A) (A) (A) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=48N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type B 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type B 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=235N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type D 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=440N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type B 降伏耐力 評価式 ページ数 6/16 sD/t が 35.1 であり,CFT 柱で 1.5 倍に緩和されて いることを考慮しても,52.6 までしか使用できな い.また,sy = 700N/mm2については,第1 章で も述べたように,H-SA700 を想定しているが,F 値が設定されていない.文献[14]に幅厚比制限値 が示されている.図7 に,各幅厚比ランク最大の sD/t を示している.なお,sy = 700N/mm2につい ては,建築基準法で定められている式を用いて計 算したものである.付録1 に,鋼管幅厚比に関す る検討を示している. 3.2 累加強度と降伏耐力の比較 3.2.1 軸力のみを受ける場合 圧縮耐力について,累加強度Nsupと降伏耐力Ny はそれぞれ式(29),式(30)で得られる.式(31)の Nyc はコンクリートが先に限界ひずみに達する場合 (sy > ccr)で式(32)の Nysは鋼管が先に降伏する 場合(sy < ccr)である. 2 3 sup c B c s y s N    A   A (29)

min , y yc ys NN N (30) 2 3 yc c B c s c cr s N    AE   A (31) 1 1 a s y ys c B c s y s c m N   AA                    (32) 図8(a),(b)に,Nsup /Nyと鋼管幅厚比sD/t の関係を 示す.図(a)は,cB=36N/mm2で,すべてsy > ccr となる範囲である.なお,一般に用いられやすい と考えられ,また,既往の研究[2]との比較とcB の 影響を示すため,sy=325N/mm2の場合のみcB=24, 48N/mm2の時も示している.図より,鋼管の強度 が高いほど,またコンクリート圧縮強度が小さい ほど,Nsup /Nyの値は大きくなることがわかる.図 (b)は,sy =235N/mm2で,cB =48N/mm2以上の場 合はsy < ccrである.このときは,コンクリート 圧縮強度が大きいほどNsup/Nyの値は大きくなる. 3.2.2 軸力と曲げモーメントを受ける場合 9~11 に累加強度と降伏耐力の比較を m-n 0.5 1 1.5 2 2.5 3 0 20 40 60 80 100 sD/t Nsup/Ny sy=700 N/mm2 440 235 325 cB=36 N/mm2 cB=24 48 0.5 1 1.5 2 0 20 40 60 80 100 sD/t Nsup/Ny sy=235N/mm2 cB=24N/mm260 48 36 100 120 (b) sy > ccr (cB ≦36N/mm2) sy <ccr(cB ≧48N/mm2) (a) sy > ccr 図8 圧縮強度の比較 図9 幅厚比の影響 (e) (f) (g) (h) (a) (b) (c) (d) 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 nr 70 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 30 sD/t=15 60 (B) 5040 (B) 20(B) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 n 40 r 20 7060 50 30 sD/t=15 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 (D) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S S+C Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 降伏耐力 C S S+C Type B 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=30 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type B 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=30 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=40 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=40 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式

(7)

ページ数 7/16 相関関係上で示す.曲げモーメントは鋼管の降伏 曲げモーメントs M0=ssy)で,軸力はCFT 断面の圧縮耐力N0で無次元化している.図中S+C は2.2 節の累加強度,降伏耐力は 2.3 節で算定方法 を示した降伏耐力である.また,図中のC,S は それぞれ,コンクリート断面,鋼管断面の短期許 容耐力である. (a) m-n 相関曲線の分類 CFT 断面の降伏耐力は,中立軸の位置と限界状 態となる断面部位によって次のような条件で決定 されていた. ①:鋼管が圧縮で降伏ひずみ に達する場合 ②:コンクリートが限界ひず みに達する場合 ③:中立軸が断面内で鋼管が 引張降伏する場合 また,降伏耐力に関する曲 げモーメント-軸力関係は, ①と③の組合せ(Type A),② のみ(Type B),②と③の組み 合わせ(Type C),①,②,③ の組合せ(Type D)により決 まっていた.それぞれのType の例を図12(a)~(d)に示す. 図中太線が,降伏耐力である. コンクリートの応力―ひずみ 関係が2 次式の場合は,Type B と Type C のみであった[2] 解析パラメータの組み合わせ と各Typeの関係を表1に示し ている.各Type の定義を以下に示す. Type A:鋼管のみで決まる場合 Type B:コンクリートのみで決まる場合 Type C:コンクリートと鋼管降伏で決まる場合 Type C*:Type C の特別な場合 Type D:コンクリートと鋼管降伏で決まる 表1 によれば,鋼管の降伏応力度が小さくコン クリートの圧縮強度が大きい組合せはType A と なり,鋼管の降伏応力度が大きくコンクリートの 圧縮強度が小さくなるとType B となる傾向がみ 図12 降伏耐力 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 2 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) AE (myc,0) B コンクリートと 鋼管降伏で決まる

(a) Type A (b) Type B

(c) Type C (d) Type D 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 2 n m コンクリート 鋼管 C (0, nys) 鋼管のみで決まる A (msn, nsn) B 鋼管 引張降伏 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) A E (myc,0) F (mF, nF) コンクリートと 鋼管引張降伏で決まる B sy =700N/mm2 Type C* 特殊な場合 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 n m コンクリート 鋼管 D (0, nyc) E (myc,0) コンクリートのみ で決まる 図10 鋼管の降伏応力度の影響 (a) (b) (c) (d) (a) (b) (c) (d) 図11 コンクリート圧縮強度の影響 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 1 2 3 4 5 n 440 700 325 r sD/t=20 cB=36N/mm2 sy=235N/mm2(D) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 n 60 r 36 150 120 100 48 cB=24N/mm2 sD/t=20 sy=325N/mm2 (B) (B)(C) (C) (A) (A) (A) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=48N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type B 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type B 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=235N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type D 降伏耐力 評価式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=440N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type B 降伏耐力 評価式 ページ数 6/16 sD/t が 35.1 であり,CFT 柱で 1.5 倍に緩和されて いることを考慮しても,52.6 までしか使用できな い.また,sy = 700N/mm2については,第1 章で も述べたように,H-SA700 を想定しているが,F 値が設定されていない.文献[14]に幅厚比制限値 が示されている.図7 に,各幅厚比ランク最大の sD/t を示している.なお,sy = 700N/mm2につい ては,建築基準法で定められている式を用いて計 算したものである.付録1 に,鋼管幅厚比に関す る検討を示している. 3.2 累加強度と降伏耐力の比較 3.2.1 軸力のみを受ける場合 圧縮耐力について,累加強度Nsupと降伏耐力Ny はそれぞれ式(29),式(30)で得られる.式(31)の Nyc はコンクリートが先に限界ひずみに達する場合 (sy > ccr)で式(32)の Nysは鋼管が先に降伏する 場合(sy < ccr)である. 2 3 sup c B c s y s N    A   A (29)

min , y yc ys NN N (30) 2 3 yc c B c s c cr s N    AE   A (31) 1 1 a s y ys c B c s y s c m N   AA                    (32) 図8(a),(b)に,Nsup /Nyと鋼管幅厚比sD/t の関係を 示す.図(a)は,cB=36N/mm2で,すべてsy > ccr となる範囲である.なお,一般に用いられやすい と考えられ,また,既往の研究[2]との比較とcB の 影響を示すため,sy=325N/mm2の場合のみcB=24, 48N/mm2の時も示している.図より,鋼管の強度 が高いほど,またコンクリート圧縮強度が小さい ほど,Nsup /Nyの値は大きくなることがわかる.図 (b)は,sy =235N/mm2で,cB =48N/mm2以上の場 合はsy < ccrである.このときは,コンクリート 圧縮強度が大きいほどNsup/Nyの値は大きくなる. 3.2.2 軸力と曲げモーメントを受ける場合 9~11 に累加強度と降伏耐力の比較を m-n 0.5 1 1.5 2 2.5 3 0 20 40 60 80 100 sD/t Nsup/Ny sy=700 N/mm2 440 235 325 cB=36 N/mm2 cB=24 48 0.5 1 1.5 2 0 20 40 60 80 100 sD/t Nsup/Ny sy=235N/mm2 cB=24N/mm260 48 36 100 120 (b) sy > ccr (cB ≦36N/mm2) sy <ccr(cB ≧48N/mm2) (a) sy > ccr 図8 圧縮強度の比較 図9 幅厚比の影響 (e) (f) (g) (h) (a) (b) (c) (d) 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 nr 70 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 30 sD/t=15 60 (B) 5040 (B) 20(B) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 n 40 r 20 7060 50 30 sD/t=15 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 (D) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S S+C Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=20 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 降伏耐力 C S S+C Type B 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=30 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S S+C Type B 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=30 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=40 sy=325N/mm2 cB=36N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 0.5 1 1.5 m n sD/t=40 sy=325N/mm2 cB=60N/mm2 C S+C S Type C 降伏耐力 評価式 2次式

参照

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