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中枢気道の呼吸器インターベンション

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Academic year: 2021

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The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy―Vol 43, No 2, Mar 2021―www.jsre.org 85

中枢気道の

呼吸器インターベンション

国立病院機構名古屋医療センター呼吸器内科

昌 英

世界の標準ステントである DUMON ステントの開発など,中枢気道の呼吸器イン ターベンションの礎を築いた Jean-François Dumon 先生が,2020 年 7 月 14 日に逝去 されました.心からご冥福をお祈りいたします. 約 20 年も前のこと,フランスマルセイユで Dumon 先生が主催する呼吸器インター ベンショントレーニングコースに参加し,硬性気管支鏡治療を教えていただきました. そのトレーニングコースは,ハンズオンのほか,各国から招請された一流の講師陣に よる講演があり,その合間に Dumon 先生の硬性気管支鏡手技のライブ中継を見学す るという内容でした.日本からは,本邦のステント治療のパイオニアで Dumon 先生と 親交の深い宮澤輝臣先生と,EWS 開発者の渡辺洋一先生が講演されました.当時,私 はまだ硬性気管支鏡やシリコンステント留置をはじめて間もないころで,何がわから ないのかすらわからない状態でしたが,Dumon 先生の硬性気管支鏡手技は衝撃的で, 日常臨床で使える多くの技術を学びました.大変有意義なトレーニングコースで,も う一度 Dumon 先生の技術を学びたいと思い,2 年後に再びトレーニングコースに参 加しました.その後は上司の坂英雄先生とともに,日常臨床の中で呼吸器インターベ ンションの腕を磨きました.直面した困難を解決しながら,少しずつ技術を身につけ, その技術や研究成果を発表しました.2014 年の本学会学術集会で,硬性気管支鏡治療 の手ほどきをうけた宮澤先生から池田賞を手渡していただき,2016 年に Dumon 先生 の名前を冠する世界気管支学会の The WABIP-DUMON Award をいただいたこと は,私にとってこの上ない喜びとなりました. Dumon 先生は独創的な研究成果を世界に発信しただけでなく,ハンズオンや Web での教育(http://www.bronchotraining.org)など気管支鏡医の育成にも力を入れ,硬 性気管支鏡およびステント治療の普及に大変貢献されました.日本の学会や研究会に もたびたび来られる親日家でもありました.Dumon 先生は何よりも患者さんのこと を第一に考えて治療にあたる先生だと,宮澤先生は常々評しておられ,技術だけでな く患者に対する姿勢も超一流であったことがよくわかります. 中枢気道狭窄症例は,症例ごとに最良の治療が異なります.特に困難な症例に直面 したときには,経験に基づく呼吸器インターベンションの引き出しをどれだけ持って

巻頭言

著者連絡先:沖 昌英,国立病院機構名古屋医療センター呼吸器内科,〒460-0001 愛知県名古屋市中区三の丸 4-1-1(tel: 052-951-1111, fax: 052-951-0664,e-mail: [email protected]).

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中枢気道の呼吸器インターベンション―沖

86 The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy―Vol 43, No 2, Mar 2021―www.jsre.org

いるかが,治療成功や失敗回避の鍵になります.私が所属する国立病院機構名古屋医 療センターでの硬性気管支鏡治療は 1,000 例を超え,私自身,以前に比べると呼吸器イ ンターベンションの引き出しはずいぶん増えましたが,いまでも反省の繰り返しです. Dumon 先生や宮澤先生のような巨匠の領域には到底到達することはできませんが, 少しでも近づきたいと思い,日々気管支鏡を行っています.

参照

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