兵庫 県 自然学校 にお ける指導補助 員の
実態 と指導 に与える影響
―教 員 目指導補助員双方の立場か ら見た 自然学校一
教 育 内 容 ・ 方 法 開 発 専 攻
認識形成系教育 コース社会系教育分野
M13119A
伊 藤
大 介
次 〉 く目 序章 問題 の所在 と研 究 の 目的・ 方法 第
1章
自然 学校 の 目的 口… ……… …… ……… ……… ……… …・ 第1節 自然学校実施の歩み 口……… ……… …… ……・……… ……… …… 2 2 5 8 第2節
自然学校 の 目標の変遷・・… … … …・…・ 第3節
「発達 と しての教育」 と「生成 と しての教育」・… … … …: 第2章
自然 学 校 に お け る 指 導 の 実 態 … … … 14 第1節 プログラムか ら見 る自然学校 における活動の実態・口… … … …・… … … 14 第2節
引率教 員か ら見 た 自然学校 の実態 ・・・口… … … …1・… … … …:18
第3節
指導補助員か ら見た 自然学校 の実態・コ…・… … 菫… … … …24
第4節
自然学校 における指導が成果 と課題 を生み 出す要因・日… … … 口:32
第3章
指 導 補 助 員 が 自然 学 校 に 与 え る影 響 … … … 口"37
第 1節 指導補助 員の持 つ特性 口・… … … …=37
第2節
指導補助 員の役割 ・… … … 口・:・… … … 40 第3節
望 ま しい指導補助員の活用方法 ・… … … …・・ 45 終章 研究 の成果 と課題 ・……・,日………・48 参考・ 引用文献 ロロ………田 付録 ‥………口L.………… 1.イ ンタ ビュー記録 ‥………・ (1)教員K.A…
51 54 55 55 60 63 66 69 73 77 80 (2)教員N.Tヨロ… … … …・ (3)教員0.Kロロ… … … …・ (4)教員M.R甲口… … … …・ (5)指導補助員w.s
口… …・… … … ロロm (6)指導補助員 t.a・ … … … ‖ (7)指導補助員 y:a・ … … … …・… … … …"引 (8)指導補助員 m.k口 … … … 引 ・… … … …・田(10)指導補助員
f.k…
… … … …・・ 87 (11)指導補助 員k.yヨロ… … … …・… … … …・:92
(12)指導補助 員y.m…
… … … …・… … … …・・口 96 2.自 然 学 校 参 加 児 童 か らの 手 紙 … … … …・・ 99 (1)S小 学校M‥
… … … …・… … … …・・99
(2)M小 学校F・・… … … …・… … … 口: 101 (3)N小 学校Kロロ… … … …・… … … 口"…
・102
3.イ ン タ ビュー 事 前 ア ンケ ー ト用 紙 ヨヨ… … … ‖ 103 (1)教員用・口… … … …・… … ロヨ… … … …・… …103
(2)指導補助員用 口… … … …・… … … …・・詢104
謝 辞序章 問題の所在 と研究の 目的・方法 兵庫 県の公 立小学校 では
5年
生 を対象 に 自然学校 が実施 されてい る。 自然学校 とは, 4
泊 5日 以上の期間 を兵庫県 内の施設 で生活 し,様々な体験活動 を実施す る学校行事である。 他県 で も似 た よ うな事業 は実施 されてい るが,兵
庫県の 自然学校 は期間が4泊
5日 以上 と 長期 にわた るこ と,正
規 の教育活動であ ることの表れ として正常の学期 中に実施す ること な どの独 自性 を持 っている。 自然学校 では児童,教
員以外 に指導補助員,技
術指導員,救
急員が参加 す る。 なかで も 指導補助員 は4泊
5日 の全ての 日程 を子 どもた ちと共に生活す る。指導補助員 と一括 りに 言 らて も,大
学生や 専門学校生 な どの学生 であ りなが ら参加す る者 もいれ ば,年
間に何度 も参加 して 自然学校 の訪す金 で生計 を立てている,言
わば 「プ ロ」 も存在 している。 また, 学校 に よっては, リー ダーネー ム (ニックネー ム)で
呼 ばれ,お
兄 さんお姉 さん といった 立場 で振 る舞 う場合 もあれ ば,「先生」と呼 ばれ,実際 に教員 と同様 に振 る舞 う場合 もある。 この よ うに指導補助員 は多様性 を持つ存在 であるが,言
い換 えれ ば,指
導補助員の立場 に ついて,共
通 の考 え方 が存在 していない とい うことで もある。 兵庫県立南但馬 自然学校 の調査1によれ ば,自然学校 に参加 した児童の うち, 7割
を超 え る児童 が帰宅後 に指導補助員の ことを保護者 と会話 してい る。それ だけ指導補助員 は児童 に大 きな影響 を与える存在である。 しか し,先
行研 究の多 くは 自然学校の効果や実態 を明 らかに した ものであ り,指
導補助員 を対象 に した研究五はあま り行われ ていない。 自然学校 が今後,よ
り成果 を上 げるためには, 自然学校 において重要 な役割 を持つ指導 補助員 が どの よ うに活動 してい るか とい う実態,ま
た, 自然学校 に対 して, どの よ うな影 響 を与 えてい るのか とい う実態 を明 らかにす ることが必要である。 したがって,本
研 究の 目的 は,指導補助員 の活動や,それ らが 自然学校全体や児童 に与 える影響 について分析 し, 望 ま しい指導補助員 の活用の方法 を示す ことである。 研 究の方法 として以下の4つ
の手立てを用いる。(1)兵
庫県教育委員会 をは じめ とす る行政側 の過去の 自然学校 関連の資料や,先
行研 究 を も とに 自然学校 を実施す る 目的 を明 らかにす る。(2)自
然学校 の実施者 であ る教員 と指導補助員 の双方 にインタ ビュー を実施 し,自 然学校 にお ける指導の実態 を明 らかにす る。(3)イ
ンタ ビューの分析か ら,指
導補助員が 自然学校 に与 えてい る影響 を明 らかにす る。(4)指
導補助員 が 自然学校 に与 える影響 を踏 まえて,有
効 な指導補助員 のあ り方 を示す。第
1章
自然 学 校 の 目的 第1節
自然学校実施の歩み まず本章 において, 自然学校 が実施 され た経緯や兵庫県教育委員会が示す 日標か ら, 自 然学校 を通 して どの よ うな子 どもを育てたいのか,そ
の 目的 を明 らかに してい く。 本節 においては,
自然学校 が実施 され るまでの変遷,実
施 され てか ら現在 まで どの よ う な歩みがあつたのかを明 らかに してい く。 自然学校 実施の歩み についてま とめた ものが,4ペ
ー ジに記載 している図1‖ iである。 自然学校 の実施 は,兵
庫県教育委員会が昭和63年
か ら県下の公立小学校の5年
生 を対 象 に 自然学校推進 事業 を開始 した こ とに始ま る。 この事業は,兵
庫 県が昭和62年
に開催 した「こころ豊かな人づ くり懇話会」における『 人 は 自然 とのふれ あいの中で 自然の神 秘 、 優 しさ、恐 ろ しさな どに感動 し、豊かな感性、問題解決能力、粘 り強 さな どを培 うととも に、人 とのふれあい を通 して、生 きる喜びや苦 しみ を知 り、思いや り、協調性 、社会性 な どを身に付 ける』 とい う提言 を基本理念 としてい る。昭和63年
には 自然 の中での集 団宿 泊体験学習 の試行実施 を行 い,実際 に113校
の小学校 で5泊
6日 の 自然学校 が実施 され る ことになった。「自然学校」 とい う名称 に関 して,朝
日 (1994)市 は,(文
部省 が1984年
か ら開始 した「自然教室推進事業」を取 り上げた上で)「文部省 な どで用い られてい る『 自 然教室』が,兵
庫県では (社)兵
庫県 自然保護協会 の友誼団体 としての『 兵庫県 自然教室』 が20年
以 上前か らす でに活動 してい ることと,単
なる『 教室』の移行ではな く,異
なっ た立場での『学校教育』である点な どが強調 された ものであろ う。(中略)ま
た,全
員参加 を原則 とし,実施時期 は正常の学期 中とした。これ は正規 の教育であることの反映である。」 と述べ てお り,兵
庫 県 自然学校 が義務教 育課程の一環であることを大 きな特徴 としてい る こ とが分か る。3年
間の試行実施 の後,平
成3年
には兵庫県内のすべての公立小学校で完 全実施 され ることになった。 自然学校推進事業 は 「′いの教育」の充実 を 目指 し,「生 きる力」を育む体験活動の場 とし ての役害Jを担 うこ とになっていった。そのきっかけとなった出来事が平成7年
に発生 した 阪神淡路大震災 と平成9年
に発生 した神 戸市須磨区の連続児童差殺傷事件である。阪神淡 路大震災の際 には,生
命 の尊厳や助 け合 いの大切 さな ど貴重 な教 訓 を得 てい る。 この教訓 を今後 の教育に生かそ うと兵庫県では様 々な取組が実施 されていた。その矢先,平
成9年
の痛 ま しい事件が発生 した。県が設置 した 「′いの教育緊急会議」 において 「子 どもたちの 遊び を通 しての 自然体験や生活体験な どの機会が減少 してい ることが人間関係 の希薄化や 社会性 の欠如 につ ながってい る。 自然 の 中には美 しい もの,恐
ろ しい ものな ど様々なもの が渾然 と存在 してい る。その意味か らも未知の もの との出会いや 冒険への挑戦,仲
間 との 交流 を通 して,子
どもたちに 自然 に対す る畏敬 の念やた くま しく生 きる力 を育む ことが大 切 であ る。」Vと の指摘が された。 このよ うな諸課題 に対 して,
自然学校推進事業 は 「′いの 教育」の充実 を 目指 して,子
どもたちの 「生きる力」を育む体験活動 の場 としても教育的な効果 を期待 され るよ うになっていった。 また
,教
育基本法の改訂や学習指導要領 の改訂等,国
の教育改革 において も体験活動の重 要性 が述べ られてい るVヽ その背景 として,子どもたちを取 り巻 く環境 が変化 したことで , 社会性 が身 についていない,直
接体験 が不足 してい るな どの課題 が生 じ,結
果 として人間 関係 が うま くつ くれず,集
団生活 に適応 しに くい子 どもが増加傾 向にあることな どが考 え られ る。 こ うした状況の中,兵
庫県では全 国に先駆 けてスター トした 自然学校の教育的役害Jがま す ます重要 になってい ると考 え,今
後 の 自然学校 の一層 の充実 を図るために,平
成9年
。13年
には 自然学校推進事業検討委員会,平成19年
には 自然学校評価検証委員会 を設置 し, 自然学校 での取組 について評価・検証 を行 った うえで充実のための方策 を示 している。「こころ豊 か な人づ く り談話会 」(昭和
62年
) 『人は自然 とのふれあいの中で 自然の神秘、優 しさ、恐ろしさなどに感動 し、豊かな感性、間 題解決能力、粘 り強 さなどを培 うとともに、人 とのふれあいを通 して、生きる喜びや苦 しみを 知 り、思いや り、協調性、社会性などを身に付 ける』 5泊 6日 の 「自然学校」がスター ト (昭和63年
) 指導補助員・救急員等 を確保す る取組 を開始 (平成元年) 公 立全 小学校 を対 象 に実施 (平成3年
) 自然学校 が 「′いの教育」の充実 を 目指 して 「生 きる力」 を育む体験 活動 の場 と して期待 され る 阪神・ 淡 路大 震 災 の教 訓 (平成7年
) 神戸市須磨区の児童連続殺傷事件(平成9年
) ↓ 「′いの教育緊急会議」の提言 自然 学校 推進 事 業検 討 委員会 (平成9年
度) 自然学校推進事業検討委員会 (平成13年
度) 自然学校 充実プランの策定 (平成14年
度) 自然 学校 評 価 検 証委 員 会 の設 置 (平成19年
度)第
2節
自然学校 の 目標の変遷 前節 では,自
然学校 とい う事業 の歩 み について明 らかに した。本節では,自
然学校 の歩 み に合 わせ て,自然学校 の 目標 が どのよ うに変遷 してきたのか明 らかにす ることを通 して, 自然学校 を通 して育てたい子 ども像 を明 らかに してい く。 自然学校推進事業が,「人 は 自然 とのふれ あいの中で 自然の神秘、優 しさ、恐 ろ しさな ど に感動 し、豊かな感性、問題解決能力、粘 り強 さな どを培 うとともに、人 とのふれ あいを 通 して、生 きる喜びや苦 しみ を知 り、思いや り、協調性、社会性 な どを身に付 ける」宙iと い う「こころ豊かな人づ くり談話会」での提言 を基本理念 に してい ることか ら,自
然学校 実施 当初の究極の 目的は次の2つであ る と考 え られ る。 自然学校実施 当初 の究極の 目標 1.自然 の神 秘,優
しさ,恐
ろ しさな どに感動 し,豊
かな感性,問
題解決能力,粘
り強 さな どを培 う2.生
きる喜びや苦 しみを知 り,思
いや り,協
調性,社
会性 な どを身 に付 ける これ らの 目標 を達成す るための手立て として, 自然 とふれ あ うこ と,人
とふれあ うこと が想 定 されていると考 えられ る。 実際に昭和63年
度 に実施 され る際の実施要項宙五では趣 旨として以下の よ うな記述があ る。1趣
旨 学習 の場 を教室か ら豊かな 自然 の中へ移 し,児
童 が人や 自然 とふれ あい,地
域社会へ の理解 を深 めるな ど,様
々な活動 を年間指導計画 に位置付 けて実施す ることによ り,心
身 ともに調和の とれ た 健全 な児童の育成 を 目的 とす る。 昭和62年
度 の懇 話会 で,「児童生徒 の 自然 とのふれ あい,家
族,友
達,地
域 の人 々 との 心のふれあいが,人
間形成 に大 きな意義がある」 とい う提言が された ことを受 けて,こ
の よ うな文脈 の趣 旨になった もの と思われ る。 現在(平成26年
度)の実施要項破では,趣
旨 として次 のよ うに 目的が記述 され てい る。1趣
旨 学習 の場 を教室か ら豊 かな 自然 の中へ移 し,児
童が人や 自然,地
域社会 と触れ合 い,理
解 を深 め るな ど,長
期宿泊体験 を通 して,自
分 で考 え,主
体的 に判断 し,行
動 し,よ
りよ く問題 を解決す る 力や,生
命 に対す る畏敬 の念,感
動す る心,共
に生 きる心 を育むな ど,「生 きる力」 を育成す るこ とを 目的 とす る。 実施要項の2つについて比較 してみ る。平成26年
度 の ものは,昭
和63年
度の もの と 比較 してみ ると, 目的が 「′い身 ともに調和 の とれた児童の育成」か ら「生 きる力を育成す るこ と」に変わってい る。 さらに,「生 きる力」の具体例 として,「よ りよ く問題 を解決する力や
,生
命 に対す る畏敬 の念,感
動す る心,共
に生 きる心」が示 されてお り,「′い身 とも に調和の とれた児童」 とい う表現 よ りも,育
てたい子 どもの像が明確 になっている。一方 で,活
動 につ いて も,育
成 したい 「生 き る力」 について も 「な ど」 とい う言葉 が入 つてい るこ とで,あ る程度学校 がオ リジナ リテ ィを出す ことが求 め られてい ることが読み取れ る。 これ らの 自然学校の 目標・ 目的の変遷 には,平
成9年
,13年
に 自然学校推進事業検討委 員会 が,平
成19年
に 自然学校評価検証委員会 が設置 され, 自然学校 についての 自然学校 の成果 。課題 を踏まえ,今
後 の充実につ いての検討 が行 われ た ことが影響 してい る と考 え られ る。 ここでそれぞれの委員会での検討事項Xにつ いて順 に見てい く。 (平成9年
自然学校推進事業検討委員会〉 。自然学校の原点に帰 り,自然 と豊 かにふれ あ う活動 を通 して,自然 に対す る認識 を広 げ, 深 め させ るプ ログラムを一層 充実 させ る必要 がある。 ・震災体験 を踏まえ,生
命 あ るもの を身近 に感 じさせ,生
命 を尊重す るこころを醸成す る プ ログラムを開発 し,実
践す る必要が ある。 ・ 自然学校で体験 し,学
んだ こ とを学校や家庭等,普
段 の生活 に生 きてはた らくよ う配慮 す ることが大切 である。 須磨 の事件 を受 けて実施 され た心の教 育緊急会議 の提言対が影響 し よ うな痛 ま しい事件の背景 として次のよ うな原因が指摘 された。 ちの重み を実感 と して とらえきれ ない子 どもが増 えている ために必要な規範意識 が十分に身 に付いていない 葉のや りとりか ら他人 の心の動 きを感 じる機会が少 な くなってい る この よ うな諸課題 に対 して 「幼児期か らの生活体験や 自然体験 な どの直接的な体験 を積 ませ 、みずみず しい感性や豊かな人間関係 を育て ることが必要である」 とい う提言X五もあ り,「′いの教育」の充実が 自然学校 に期待 され ることになった。 〈平成13年
度 自然学校推進事業検討委員会) 。学校生活では体験できない非 日常的な体験活動 を重視 し,滞
在型 の 自然学校や ゆ と りあ るプ ログラムを設 定す る ともに,児
童 が 自然や人,地
域社会 と十分 にかかわるこ とがで きるよ う工夫す るこ とが大切 である。 ・ 児童が計画段階か らプ ログラムづ くり等 に積極的に参加 した り,児
童 の興味 。関心 を重 視 した選択 プ ログラムを取 り入れ る等,児
童 の主体性 を重視す ることが大切である。 。自然学校の趣 旨を生か し,ね
らい を達成 させ るには,長
期 間の連続 したま とま りのある 活動 日程 が必要 であ り,安
全・ 健康面に十分配慮 し,特
色 あ る自然学校 を実施す ること が大切である。 , の の く 一 言 は ,ヽ い い や 会 は や て 情 員 で さ き 感誘
舗
罐
姓
い
味
る
。
輸
桧
接
ゝ
﹂
ひ
.
.
.
これ らの検討事項か らは
,
自然学校 の 目標 よ りも, 自然学校のプ ログラムや運営の方法 等,内
容面 に関す る検討事項が 中心になってい る。特 に,「特色あ る 自然学校 を実施す るこ とが大切である。」とい う提言か ら学校がオ リジナ リテ ィを出す ことが求め られてい ること が読み取れ る。平成26年
度 の要項について,各
学校 の独 自性の重要性 が読み取れ る と述 べたが,こ
の提言がきつかけとなってい ると考 え られ る。実際,こ
れ らの提言 を受 けて平 成14年
度 には,「 自然学校充実プ ログラム」が策定 された。 このプ ログラムでは,計
画段 階か ら児童 の参画,ゆ とりある滞在型プ ログラム,選 択型プ ログラム,選 択型 プ ログラム, その後の生活 と関連づ けた取組,自 己を見つめ生 き方 を考 えるきつかけとなるプ ログラム, ボ ランティア等の協力,豊
かな 自然 とふれ あ うプ ログラム,地
域 の 「ひ と 。もの 。こと」 にふれ る活動,教
師 の役割 の明確化,
とい う10の
視 点が示 され てい る。現在 で もこの観 点 を意識 したプ ログラムデザイ ンが実施 されてお り,各
学校 での推進状況 に関 して,実
践 事例 と共 にホームペ ー ジ上 に紹介 してい る教育事務所 もあるX面。 自然学校評価検証委員会 は 自然学校実施20年
の節 目にあた り, 自然学校 の成果・ 課題 を踏 まえ,今
後 の方策 の充実 を図 るために,検
討 を行 った ものである。委員会 での提言 を も とに 自然学校 の充実のために 「自然学校 との感動的な出会 い,集
団での学び と連 帯感, 社会的 自立のステ ップ」 をテーマ に取 り組む こ とが決 まった。 このテーマ をもとに打 ち出 され た 自然学校の一層 の充実 を図 るための「6つ
の方策」が以上の6つ
である。「6つ
の方 策」か らは, 自然学校 にお ける活動だ けでな く,事
前事後や,学
校 での他 の教育活動,学
校外 での活動等,あ
らゆる活動 と自然学校の関連性 を持 たせ ることで 自然学校 を体系的な 教育活動 として実施 してい くことを重視 してい ることが読み取れ る。 (平成19年
度 自然学校評価検証委員会〉 自然学校 の一層の充実 を図 るための 「6つ
の方策」 方策 1 方策 2 方策 3 方策4
方策 5 方策 6 自然学校 と他 の教育活動 との関連 を図 る取組 の充実 事前 。事後 の学習活動 の一層 の充実 学校 では得難 い体験活動 プ ログラムの充実 社会性や 自立性等 を育むための集 団活動 の充実 子 どもの成長過程 を踏 まえた体験活動 の充実 家庭や地域 との一層 の連携 を図 る取組 の充実第
3節
「発達 と しての教育」 と「生成 と しての教育」 第2節
で取 り上げた 自然学校 の 目標や検討事項 について, さらに詳 しく分析す るために 本節 では,矢
野智 司氏の唱 える,「発達 としての教育」と「生成 としての教育」とい う2つ
の教育の視点 を用 いて分析 を行 う。 人 の成長プ ロセスや人の変容 について考 える時,私
た ちは学校教育 をモデル に したイメ ー ジで考 えがちである。 この ことについて矢野(2000)X市は,学
校教 育の特徴 を 「教 える内 容 としての文化財 、読み書 きの技術や さま ざまな情報の集合体を,い
かに効率 よく子 ども た ちに伝達す ることがで きるか とい う課題 を実現 しよ うとす る。」XVと述べ た うえで,「人 類 の歴 史には、近代学校教育 をモデル とす る『 教育』 とい う言葉 で回収す ることのできな い,さ
まざまな教 える一学ぶの実践が存在 してきた。そ して,そ
れ らはいまで も様 々な機 会 に生起 してはい るのだが,『教 育』とい う言葉 のイメー ジが,狭
窄症状 を生み 出 し,そ
れ らの事象に気づ くことさえできに くくしてい るのだ。」XViと 述べ,〈教 える一 学ぶ〉 とい う きわ めてデ リケー トな関わ りが,教
育 とい う言葉 を使 うことで情報 の伝達 にまで矮小化 し て しま うことを指摘 してい る。 矢野 によれ ば,人
間の変容 には動物性 を否定 し人間化 してい くプ ロセス と,有
用 な生 の あ り方 を求 め,最
初 の否 定 を否定す るこ とで,失
われ た 自然 との連続性 を取 り戻 し脱人間 化 してい くプ ロセ スがあるXVi。 矢野 は人 間化 プ ロセ スヘ の企 てを「発達 としての教育」と , 脱 人 間化 プ ロセス を引き起 こす体験 を 「生成 としての教育」 と名付 けたXV面。「発達 として の教育」は,いわゆる学校教育 と同 じものであるのでイメー ジ しやすい。これ に対 して「生 成 と しての教 育」は,「教 育」 とい う言葉 で回収す るこ とができない (教える一学ぶ)の
実 践 で ある と言 え,イ
メー ジ しに くい ものである。 これ らの教育観 についてフランスの思想家 G.バ タイユは,人間にお ける動物性 の問題 と して問い直 した。その中で,バ
タイユ の人間学の根本的な考 え方 を示す 「二つの決定的な 事件 が世界史の流れ を区切 ってい る。 ひ とつは道具 (あるい は労働)の
誕生 であ り、 も う ひ とつは芸術 (あ るいは遊び)の
誕 生 である。」X破とい う言葉 を残 してい る。バ タイユの人 間学 の根本理論 こそ,「発達 としての教育」での人間化 と,「生成 としての教育」での脱人 間化 である。 それぞれ の理論 について は以下の通 りで ある。 人 間化 の原 理:動
物性 の否 定 脱 人 間化 の原 理 :最初 の否 定 (動物 性 の否 定)を
新 た に否 定す る こ とに よつて開 かれ る世 界 との連 続 性 の回復 人間化の原理における動物性の否定が,教
育の必要性 と結びつ くことを示すために しば しば登場す るのが野生児の物語XXである。野生児の物語を通 して,「教育は『 自然的存在 と しての人間』か ら、『 文化的 。社会的存在 としての人間』への移行 として理解 されてきた」 XXt したがつて, 自然的存在であった人間が,様
々な欲望を禁止(=否
定)し ,未
来の 目標 に向か うこ とがで きる文化的・ 社会的存在 になることが
,人
間化 の理論 である。 バ タイユの考 え方では,人
間化 による 自然的所与への依存 に対す る否定は,新
たに労働 の世界(=有
用性の原理 が支配す る世界)へ
従属す ることの始 ま りである。有用性 の世界 とは,事
物 は全 て (自分 自身や他者 を含 む)労
働 のための材料 。手段 であ り,世
界が (目 的 ― 手段)の
関係 に分断 され る。す なわ ち人 間 自身 も 「秩序」の一部 とな り,世
界へ と け込 んでい く在 り方 としての 「内奥性」の次元 を喪失す る。 これ は,規
範や法 とい う所 与 に服従 してい る状態である。「内奥性」を回復す るためには,第 二の所与 も否定す ること(否 定の否定)が
必要 になる。 バ タイユが考 える内奥性や, 自然 との連続性 を取 り戻す方法が 「禁上の侵犯」である。 一度否定 されたはずの動物性が,再
び 目覚 めることであるが,こ
の ときの動物性 は最初 の 自然的所与 としての動物性 とは異 なる。「再び 目覚めた動物性 は禁止 されているがゆえに、 その禁止を乗 り越 えよ うとす る新 たな次元の欲望に突 き動か され てい る。 また、 日常の規 範 を破 るこ とが深 い次元の快楽 と陶酔 の体験 とな り、聖 なる感情 を生み出 している。」XXI。 以上の よ うに 「バ タイユは動物性 を否定 し労働す る経験 を根拠 とした人間化のモーメン トと、有用性 の事物 の秩序か ら離脱 して内奥性 の次元 を回復 しよ うとす る『脱』人間化の モー メン トとを動的に とらえて、人間変容の理論 として展開 してい る。」XX面 矢野 の唱 える 「発達 としての教育」,「生成 としての教育」 とバ タイユの人間学の考 え方 について以下の図2に
整理 した。 生成 としての教育 内 奥 性 事 物 発達 としての教育 図2
発達 と しての教育 と生成 と しての教育「発達 としての教育」は学校教育のイメージ と重なるので理解 しやすい。 これに対 して 「生成 としての教育は
,主
観 的 には 日々の生活 の 中で最 も リアル な もの と して体験 され て い るが,教
育学 に とっては 自明ではない。 これ は,発
達 としての教育が教育の全てである と考 える戦後教育の視点か ら見 る と,生
成 としての教育にお ける『 否定の否定』が教育的 でない どころか反教育的に捉 え られ るか らである。」XX市その理 由は,「合理 主義」「人 間 中 心主義」が戦後教育学の理論的中心 とな ることもあつたほ ど,教
育界 に浸透 していた考 え 方 であ ることに対 して,生
成 と しての教 育 は合理 的 な科学主義 を否 定す る 「非合理主義 」 「神秘主義」であ り,理
性 と労働 を根幹 にす る人間の尊厳 を否定す る 「ア ンチ人間 中心主 義」で あるか らで あ る。 これ に関連 して,矢
野 は 「生成 としての教育」の定義 にあたって, 「発達 としての教育」で用いた 「企て」ではな く,「体験」 を用いた ことについて,「生成 としての教育 を発達 としての教育の よ うに『 企て』と言わないのは、『企 て』=『
企 図の観 念』 であるこ とが関係 してい る。有用性 に基づ く事物の秩序 を破壊す るこ とで内奥性 を回 復 しよ うとす る『 否定の否定』では,『企 て』 とい う構 え自体が否定 され る。」XXVと説 明 し てい る。2つ
の教育について整理す ると,「発達 としての教育」は,教
員が子 どもに身 につ け させ たい 「力」 を想定 し,そ
の 「力」 を身 につ けさせ るための 「企て」によって子 どもを変容 させ る教育である。 ここで言 う「力」 とは,社
会 で生 きてい くにあた り身 につ けてお くベ きものであるだろ う。これ に対 して,「生成 としての教育」による変容 は,子
どもたちが生 き方 についての考 え方 を変 えて しま うこ とであ り,教
員がね らって身 につ け させ るこ とが できるよ うな明確 な 「力」ではない。 また,社
会 で生 きてい くうえで必ず しも必要 な もの ではない。 ある体験 を通 じて変容 が起 こる子 どももいれ ば,変
容 が起 こ らない子 どももい る。 また,変
容 が起 こる子 どもの 中で も,同
じよ うに変容 してい るとは限 らない。 したが って,「生成 としての教育」は,引
き起 こそ うと思って起 きるものではな く,教
員 にで きる ことは,「生成 としての教育」が起 こ り得 る体験や環境 を用意す ることに留ま り,ま
た,そ
の成果 は子 どもたちに委ね られ る。2つ
の教育が持つ このよ うな特性か ら,「生成 としての 教 育」は教育 として捉 え られ なかった と考 え られ る。 もちろん学校教育において も生成 としての教育の側面 を持つ活動 は実施 され てい る。代表 的 な例 として,道
徳教育が挙 げ られ る。 しか し,道
徳教育において も,教
員 は子 どもに身 につ け させ たい力 を想 定 し,授
業 を実施す る。 さらに ワー クシー ト等 を利 用 して子 どもた ちに どの程度身 についたかを確認す ることが多い。 これ らの教員の動 きは 「企 て」あ り, その点で 「発達 としての教育」の面が強い と考 え られ る。 前 出の 自然学校 の 目的や ,そ の変遷 に影響 を与 えた検討事項について,「発 達 としての教 育」 と 「生成 としての教育」の どち らを 目指 してい るのか分析 を行 った。 以 下に 「発達 と しての教育」の側面が強い と感 じた部分 を下一重線で,「生成 としての教育」の側面が強い と感 じた部分 を下波線 で,ど
ち らの側面 も持 ち合 わせ てい る と感 じた部分 は下二重線 で示 してい る。実施要項 (昭和
63年
度) 学習の場 を教室か ら豊 かな 自然 の中へ移 し,児
童が人や 自然 とふれあい,地
域社会への理解 を深 める な ど,様
々な活動 を年間指導計画 に位置付 けて実施す ることによ り,心
身 ともに調 和の とれ た健全 な 児童 の育成 を 目的 とす る。 〈平成9年
度 自然学校推進事業検討委員会〉 。自然学校の原点に帰 り,自然 と豊 かにふれ あ う活動 を通 して,自然 に対す る認識 を広 げ,深
め させ る プ ログラムを一層 充実 させ る必要があ る。 ・震災体験 を踏 まえ,生
命 あるもの を身近 に感 じさせ,生
命 を尊重す るこころを醸成す るプ ログラム を開発 し,実
践す る必要があ る。 ・ 自然学校で体験 し,学
んだ ことを学校や家庭等,普
段 の生活 に生 きてはた らくよ う配慮す ることが 大切 である。 (平成13年
度 自然 学校 推進 事 業検討 委 員 会 〉 。学校生活 では体験 で きない非 日常的 な体験活動 を重視 し,滞
在 型 の 自然 学 校 や ゆ と りあ るプ ログラ ム を設 定す る ともに,児
童 が 自然 や 人,地
域 社 会 と十 分 にか かわ る こ とが で き る よ う工夫す るこ と が大切 で あ る。 ・ 児童 が計画段 階か らプ ログラムづ く り等 に積 極 的 に参加 した り,児
童 の興 味 。関心 を重視 した選 択 プ ログラム を取 り入 れ る等,児
童 の主 体性 を重 視 す る こ とが大切 で あ る。 。自然学校 の趣 旨を生か し,ね
らい を達成 させ るには,長
期 間の連 続 した ま とま りの あ る活 動 日程 が 必 要 で あ り,安
全 。健 康 面 に十 分配慮 し,特
色 あ る 自然 学校 を実施 す る こ とが大切 で あ る。 〈平成19年
度 自然学校評価検証委員会〉 ○ 自然学校 の一層 の充実 を図 るための 「6つ
の方策」 方策1:自
然学校 と他 の教 育活動 との関連 を図 る取組 の充実 方 策2:事
前 。事後 の学 習活動 の一層 方策 3 方策4
方策 5 方策 6 学校 では得難 い体験活動 プ ログラムの充実 社会性や 自立性等 を育む ための集 団活動 の充実 子 どもの成長 過程 を踏 ま えた体 験活 動 の充実 家庭や地域 との一層 の連携 を図 る取組 の充実 実施要項 (平成26年
度) 学習の場 を教 室か ら豊 かな 自然 の中へ移 し,児
童 が人や 自然,地
域社会 と触れ合 い,理
解 を深 め るな ど,長
期宿泊体験 を通 して,
自分で考 え,主
体的 に判 断 し,行
動 し,よ
りよ く問題 を解決す る力や, 生途上塗鵬磁鐘疑奥2念
,感
動す る心,共
に生 きる心 を育むな ど,「生 きる力Jを
育成す ることを 目的 とす る。実施 当初 に比べ ると近年 のものは「発達 としての教育」の側面が強 くなっている。特に, 平成
13年
度 の 自然学校推進事業検討委員会か らその傾 向が顕著 になっている。第2節
で 述べ た通 り,平
成13年
度の委員会 にお ける検討事項が 自然学校 の内容に関す るものが中 心であ り, 日標 について言及 した ものでない こ とが原因であ ると考 えられ る。 また,平
成19年
度の委員会に置 ける検討事項についても,同
様 に,自 然学校 と他の教育活動 を結びつ けることで教 育的効果 をあげよ うとしていることか ら,「発達 としての教育」の側面が強 く なってい るもの と考 え られ る。つま り,平
成9年
度 の委員会以前 の検討 で, 自然学校 の 日 標 はあ る程度揺 るがない ものになった と言 うこ ともで きる。確 かに,平
成26年
度 の実施 要項 か ら読み取 られ る 目的 も 「発 達 と しての教育」の側面が増えはているものの 「生成 と しての教育」を重視 してい ると考 え られ る。また,「自然学校推進事業20年
目の評価検証 生 きる力 を育む 自然学校」では,平
成19年
度 の 自然学校評価検証委員会 において 「事業 ス ター ト時の基本理念 を重視す ること」とい う意見が出た とい う記述XX宙がある。そ こで第2節
で明 らかに した 自然学校の実施 当初 の究極 の 目標 について も同様に分析 を行 う。 自然学校実施 当初の究極の 目標1. ,問
題解決能力,粘
り強 さな どを培 う2.生
きる喜 びや苦 しみ を知 り,思
いや り,協
調性,社
会性 な どを身 に付 ける 以上のよ うに 「生成 と しての教育」の側面が強い部分が多いことが分か る。実施 当初 の 提言や,震
災体験 。須磨 での事件 な どの存在, さらに 「事業スター ト時の基本理念 を重視 す ること」とい う意見 もあ ることか ら,自然学校 の 目標 はや は り,「生成 としての教育」を 重視 してい るはずである。それ にも関わ らず,近
年行われ てい る評価・検 証 では, 目的 を 重視 しないで,プ
ログラム論 に傾倒 してい るよ うに感 じられ る。確 かに,
自然学校 は学校 教 育の中で実施 され るため,ど
うして もプ ログラムの開発 な ど,「発達 と しての教育」の面 での取組が検討 されがちである。その理 由 として前述の よ うに,「生成 としての教育」は教 員 の側 の手立てに よつて意 図的 に実施 で きるものではない ことが考 えられ る。したがって, 教員 にで きるのは,「生成 としての教育」が起 こ りうる環境 を整 えることに留ま り,成
果 は 子 どもたちに委ね られ ることにな る。つま り,成
果 を出す こ とがで きない こ とも考 え られ る。そのため,少
しで も成果 をあげよ うと特色 あるプ ログラムをデザイ ン し,そ
のプ ログ ラムを消化 してい く方向に進 んでいって しま うことが危惧 され る。行政側が 日標 を意識 さ せ ないで,プ
ログラム論 の重要性 を強調すればす るほ ど,現
場では,プ
ログラムデザイ ン が 自然学校 の本質になって しま う。そのため,兵
庫県教育委員会 をは じめ とす る自然学校 に関わ る行政 は,プ
ログラム論 の根底 に 「自然学校 で育てたい子 どもの姿」 とい う目標 が あ ることを今一度,強
調 してい く必要 が あるだ ろ う。 以上のよ うに,自
然学校実施 の経緯や 目標 について 「発達 としての教育」,「生成 として の教育」の視点を用いて分析す る と, 自然学校 の 目的が,学
校教 育では難 しい 「生成 としての教育」の実施であると明 らかになった。しか し
,近
年,行
政側 が「発達 と しての教育」 の面 を中心に検討 を実施 してい ることも明 らかになった。この よ うな行政側 の現状 を受 けて
,実
際の教育現場では どのよ うに 自然学校 が実施 され てい るか,第
2章
で分析 してい く。第
2章
自然 学 校 に お け る 指 導 の 実 態 第1節 プログラムか ら見 る自然学校 における活動の実態 第1章
においては, 自然学校 を通 して, どの よ うな子 どもを育ててい くことが 日標 であ るのか, 日標 の変遷 も踏 まえて明 らかに してきた。本章では,日標 実現のために実際の 自 然学校 において どの よ うな活動 が行われ,そ
の指導者 である教員,指
導補助員 が どの よ う に活動 しているのか,そ
の実態 について明 らかに してい く。その際,実
施者 である教員・ 指導補助員,双
方 の立場か ら考 えてい く。 本節 においては, 自然学校 で どの よ うな活動 が実施 され ているのか,実
際 の 自然学校 で 実施 されたプ ログラムか ら明 らかに してい く。 自然学校 で実際に どのよ うな活動が行われてい るかの参考 として,筆
者 が実際 に参加 し た小学校の中か ら典型的な例 であると感 じた姫路市立S小
学校2013年
度 のプ ログラムを ま とめた ものが以下の表1で
あ る。 表1:自
然学校 における活動例 プログラムについてはい くつかの先行研究がある。安波 ら (2006)XXV■は,「『 野外炊事 活動』や『選択活動』をプログラムに組み入れ ることの有効性が確認 された。」と報告 して いる。同様に,関
田ら(2013)XXViiiは,プ
ログラムタイプの異なる自然学校 を比較 し,「生 活体験 。レクリエーション重視型の 自然学校 を経験す ると,『心理的社会的能力』が向上す るのに対 して,野
外体験 。地域学習重視型の自然学校を経験すると,『心理的社会的能力』 『徳育的能力』『 身体的能力』の3つの能力が ともに向上す ることが明らかになった。」 と 報告 した うえで,「日常で経験できない 自然体験や学習活動を取 り入れたプ ログラム構成 に す ることが重要 となる。」 と述べている。 実際にどのようなプログラムが取 り入れ られているのか,筆 者がこれまでに参加 した 16 校の小学校の自然学校における活動プログラムの実施数 を次ページの図3に
ま とめた。 1日 目 2日 日 3日 目 4日 目 5日 目 生 ︲ ユ 則 出発 式 陶芸体験 隠れ家 作 り 登 山 野 外炊飯 大 掃 除 木 エ ク ラフ ト 午 後 オ リエ ンテ ー リング 隠れ家 作 り 登 山 竹 ス プー ン作 り 野外炊 飯 (片付 け) ス タ ンツ練習 退所式 閉校式 一枚 指導補助員 との交流会 家族へ の 手紙 星空観察 キャンプファイヤー16 14 12 10 8 6 4 2 0
ヽ
り
う
ど
√
がヾ′
う
んイ
ス
/
叩ギ
' 図3:自
然学校 における各活動 プログラムの実施校数 実施数が最 も多いプ ログラムは,キ
ャンプファイヤーで全 ての学校 で実施 されていた。 次 いで野外炊事,オ
リエ ンテー リング,家
族へ の手紙,工
作,セ
ー リング,ゲ
ーム大会 と 続 く。 キャンプファイヤーは,火
を囲んでゲー ムや スタンツを行 うレク リエー シ ョン的 なプ ロ グラムである。たいていの場合,指
導補助員がプ ログラムの運営や準備 をまか され,ゲ
ー ムや スタンツによって子 どもたちを楽 しませ る。指導補助員だけでな く,子
どもたちもス タンツを行 うため, 自然学校 を通 してプ ログラムの空 き時間等 にス タンツ練習の時間が設 定 され るこ とが多い。 また,指
導補助員 とのお別れの会や, 自然学校 を通 して学んだ こ と を振 り返 る活動 としての面 を持 たせ る場合がほ とん どである。そのため 4日 目の夜 に実施 され ることが多い。3日
目の夜 に実施す る場合 もあるが,そ
の多 くが施設 を複数の学校 で 使用 してお り,4日
目にファイヤー場 を使用す ることが出来ない学校が実施 してい る場合 であ る。 また,3日
目にキャンプ ファイヤーを実施 し,4日
日にキャン ドル サー ビスでお 別れ のセ レモニーや学習の振 り返 りを行 うとい う学校 も存在 した。 野外炊事 は,そ
の名 の通 り野外 での調理 を行 うプ ログラムである。その多 くが飯 ご う炊 飯 を含 めたカ レー作 りであ り,野
外炊事 実施 の15校
の うち14校
が実施 していた。残 る1 校 は,地
引 き網や,釣
りで手 に入れた食材 を用いてバーベ キュー を実施 していた。 この よ うなバ ーベ キ ューについては,カ
レー作 りとは別の機会 に実施 してい る学校 もあつた。 実 施率 の高いカ レー作 りについては,班
で活動す る場合が多 く,準
備,調
理,器
具の片付 け まで を班で責任 を持 って行 う。特 に,片
付 けは施設 によるチ ェ ックが厳 しく,班
で協力 し なけれ ば時間がかか るため,仲
間 と協力す る姿勢 を育てたい とい う教 育的 な意 図 も感 じられ る。 また
,野
外炊事の特徴 と して,ガ
スや電気ではな く,薪
を燃や して調理す ることが 挙 げ られ る。 その際,火
起 こ し器 を用 い た火起 こ し体験 を実施す る学校 もある。 これ まで 参カロした印象 として,子どもたちに とって調理 を行 うことは 日常的 なことではないよ うで, 調理 を通 して子 どもたちは, 日常生活 で 当た り前のよ うに料理がでて くることへの感 謝の 思い を持つ よ うであ る。 オ リエ ンテー リングは,施
設 の使 い方 を知 るために行 われ る。 そのため施設 に入所 して 最初 のプ ログラム として実施 され るこ とがほ とん どである。 たいていの場合,班
ごとに施 設 内 を自由に回 り,食
堂や風 呂な ど5日
間生活す る うえで必ず使用す る場所 を確認す る。 施設 に よつては,各
設備 を使用す る うえで知 ってお くべ きこ とをクイズに して用意 してい る場合 もある。 家族への手紙 は,子
どもた ちが 自然学校 の宿泊施設か ら家族宛 に手紙 を書いて送 るプ ロ グラムであ る。13校
で実施 され ていたが,そ
の うち12校
は 2日 目に実施 していた。残 る1校
も 1日 目に実施 してお り,比
較的序盤 に実施 され るプ ログラムである。 子 どもた ちが 自然学校 の思い出 を家族 に伝 えるには,1日
日,2日
日では実際 に実施 したプ ログラムの 数 が少 ない とい う問題 があるが,
自然学校 実施 中に各家庭 に届 くよ うにす るには,こ
の よ うな 日程 になって しま うよ うであ る。家族 に向けて手紙 を書 くことを通 して,子
どもたち は,家
か ら離れた場所で生活 していることを認識す るよ うである。 また,家
族 も子 どもた ちが離れて生活 をしてい ることを認識 した り,子
どもたちの様子 を知 って安心 した りす る よ うである。 工作は,各学校 で何 を作 るのか にば らつ きがあった。実施 された具体的な内容 としては, 陶芸,焼
き 目をつ けた板 にデ コ レーシ ョンをす る焼 き板,施
設 内で切 つた木材 を使 った木 エ クラフ ト,施
設近辺 の砂浜で砂 の造形,蛍
光塗料や,蛍
光の紙 を用いた工作,鉱
山で拾 った鉱石 を樹脂封入す るな どである。作った作品については,自
然学校 のお土産 と して持 ち帰 ることが多いが,砂
の造形や,蛍
光紙 による作品については発表会 を実施 していた。 陶芸 に関 しては,陶
芸 を専門に した外部 の講師 を呼んで指導 をお願 い していた。また,学
校 か ら宿泊施設 に向か う途 中に陶芸体験 ができる施設 があ り,1日
目の道 中に立 ち寄 り, 陶芸体験 を実施 してい る学校 もあつた。 以上の活動 は, どの施設, どの学校 で もたいていの場合,実
施 され てい るプ ログラムで あった。一方,図
3にお けるセー リング以下の活動 は,施
設や,施
設近辺 の 自然環境 によ って実施の様子が変わってい る。例 えば,セ
ー リングを実施 してい る学校 は11校
であ る が,その うち,8校
が宿泊施設が海 の近 くである。同様 に,山登 りを実施 してい る5校
は, いずれ も宿泊施設の近 くに登 山コースのある山があった。 このよ うに,各
校 で施設 の周 り の環境 に合 わせてプ ログラムを設定 しているよ うである。 以 上の よ うに,学
校 に よって様 々なプ ログラムが実施 され てい ることが分か る。 関 田 ら は,「自然学校 を通 して児童 に生 きる力 を有意義 に育成す るためには,自 然学校 を実施す る前に児童の生 きる力 の実態 を把握す る と同時に
,自
然学校 に対す る学校 の 目的 を明確 に し て,自 然学校 のプ ログラム を構 築 してい くこ との必要性」XX破を示唆 してい る。したがつて , 自然学校のプ ログラムには,設
定 した指導者 の意 図があるこ とにな る。 これ らプ ログラム を設 定 し,指
導 を実施す る指導者 は どの よ うな意識 を持 って指導 を実施 してい るのか,次
節以 降で明 らかに してい く。第
2節
引率教員か ら見た 自然学校の実態 前節 に よ り活動 の実態 について明 らか になったが,指導 の実態 を明 らかにす るためには, 活動 の際に,指
導者 が どのよ うな意識 を持 ち, どの よ うな指導を実施 しているのかを明 ら かにす る必要がある。 まずは,指
導者 の うち,教
員 の意識 について述べ ることにす る。 具 体的 には,以
下の項 目についての意識 を明 らかに したい。 。自然 学校 を通 して,子
どもに身 につ け させ たい力 ・ 自然学校 にお け る 目標 を達成 す るための教員 。指導補助 員 それぞれ の役割 。自然学校 を通 して子 どもに身 につ く力 ・ 自然学校 の活動 中に感 じてい る問題 以上の項 目についての意識 を明 らかにす るために,自
然学校の引率経験 があ る教員 にイ ンタ ビュー を実施 した。 本節 においては,教
員 を対象 に実施 したインタ ビューか ら,教
員 に よる指導 が どの よ う な 目標 の もと,ど
の よ うに行われ,
どの よ うな成果 と課題 があるのか明 らかに してい く。(1)イ
ンタ ビューの方法 と質問内容 イ ンタ ビューはそれぞれ個別の機会 に,イ
ンフォーマ ン トとイ ンタ ビュアーの1対
1の 形態 で実施 した。いずれ もレコーダーによる録音の許可 を受 け,録
音 を行 いなが らイ ンタ ビュー を実施 した。 イ ンタ ビュー実施前には,事
前調査 として質 問紙 によるイ ンフォーマ ン トの属性調査 を 行 い,事
前調査 に よる属性情報 も必要 に応 じてインタ ビューに活用 した。 イ ンタ ビュー実施 中は以下の よ うな質問項 目を中心に話 を聞いた。 。自然学校 を通 して,子
どもに どの よ うな力 を身につ けさせ たい と考 えてい るか 。自然学校 を通 して,子
どもに どの よ うな力が身 につ くと感 じてい るか 。指導にあたって,教
員 。指導補助員 の役割 はそれぞれ どの よ うに考 えてい るか 。自然学校実施 中に困った こと, しん どかった ことは どの よ うなことか(2)イ
ンフォー マ ン トにつ い て 今 回イ ン タ ビュー に協 力 してい ただい たイ ン フォーマ ン トにつ い て質 問紙 に よる事 前調 査 で 明 らか になっ た属性 を以 下 の表2に
ま とめた。表
2:イ
ンフォーマン ト(教員)の
属性 ′性男リ 教員経験年数 勤務 してい る市町村 引率回数 うち担任 としての引率回数K.A
女14年
淡路市13回
4回
N.T
男7年
姫 路市4回
1回0.K
男33年
相 生市15回
0回M.R
男2年
加 東 市 1回 1回(3)イ
ンタ ビューか ら明 らかになった こと イ ンタビュー を通 して明 らかになった ことを4つ
の観 点 ごとに,特
徴的 なイ ンフォーマ ン トの発言 と共に以下に記述 してい く。 ○ 自然学校 を通 して,子
どもに身につ け させ たい力 自然学校 を通 して,子
どもに身につ けた させ たい力 は,「自然学校 の 目標 。めあて」と言 い換 えることができる。 自然学校 の 目標 として,イ
ンフォーマン トか らは 「規律正 しい生 活態度 の育成」「協力す る心の育成」「学習の実践」「自立的な態度 の育成」「自主的な態度 の育成」「自然 とふれ あ う経験」が挙 げ られた。 この うち 「学習の実践」「自然 とふれ あ う 経験 」 はそれぞれ 1名 ずつが挙 げてい るだけであるが,そ
れ以外 の項 目は複数のインフォ ーマ ン トが挙 げてい る。福 田ら(1992)に よる自然学校の「参加教員 の意識 」に関す る調査XXX において,「ね らい 。目的」として多 くの学校が設定 していた項 目は,設 定率が高い順に「自 主的,自 立的な精神 を養 う」「豊かな 自然 の中で,学校では味わえない体験学習 をす る」「協 力,連
帯の態度 を養 う」「地域の 自然,生
活,文
化 な どの特色 を知 る」「子供 同士の友情 を 深 め る」「規律 ある行動 を身 につ ける」「自然 に親 しむ」であった。 これ らの うち上位 3つ の項 目は76%以
上 の学校で設定 されてい る日標 であ り,これ ら3項
目がイ ンタ ビュー にお いて も挙げ られてい ることな どか ら,調
査方法 は異 なるが,今
回の調査 とほぼ同様 の内容 を見 出せ た と言 えるだろ う。また,吉
田(1988)に よる,「自然教室に よって児童 。生徒 に期 待 したい成果」の調査XX対において も,上
位3項
目は「自然 に親 しむ態度 を育て る」「児童・ 生徒相互の交流が深 まる」「規律 ある生活態度 の育成 ができる」であ り,今
回のイ ンタ ビュ ー と同様 の結果であると言 えるだろ う。福 田 らは調査か ら明 らかになった「ね らい 。日標」 に関 して 「人間育成」 と「通常 とは異 なった学習環境の活用」の大 き く2つ
に類別できる と述べ てい る。同様 に,吉
田も調査 によって明 らかになった項 目を「自然 に関わ る」と「一 般 的 な人間育成 に関す る」の2つ
に分 けた うえで,挙
げ られ た項 目の ほ とん どが 「一般 的 な人 間育成 に関す る」 ものであった としている。今回のイ ンタビューによ り明 らかになっ た項 目は,「人間育成」に分類できるものが,「規律正 しい生活態度 の育成 」「協力す る心 の 育成 」「自立的 な態度 の育成」「自主的な態度 の育成」である。残 る「学習の実践」「自然 と ふれ あ う経験」が 「自然や学習環境 に関す る」 目標 であると言 える。今回のイ ンタ ビューにおいて も
,や
は り複数挙 げ られたのは 「人間育成」に関す る目標 であつた。N.T:担
任 として連 れ て行 っ た時 は,挑
戦 す る とい うか,い
ろん な こ とに取 り組 ん で い く力 とい うか,学
校 で は で き る こ とが 限 られ て くるか ら,学
校 で はで きない経 験 を 通 して,「こん な こ とが で き るんだ」 とか 「こん な こ とが あ るん だ」 とか,ま
ぁひ と くく りで言 うと挑 戦 した り,自
分 で した い こ とを見 つ け る力 って い うの を,ち
ょっ と抽 象 的や け ど…。M.R:
学 校 の机 の上 での勉 強 じゃな くて,外
で友達 と協 力 して何 か一 つ の こ とを行 うっ てい うよ うな協力 す る力 をつ け させ た い な と思 って ま した。 これ らの 日標 について,全
てのイ ンフォーマ ン トが,学
年 団で決 定 され た 目標 であ る と 述べ てい る。 目標 に関 しては,兵
庫県教 育委員会 か ら出 され る実施要項 に 「日的」力ヽ明記 され てい る。それ を受 けて各市町村の教育委員会か ら学校 に要項が下 りて くるよ うになっ てお り,こ
の要項にも 「趣 旨」 として 目標 が記述 されてい る。 しか し,今
回話 を聞いた全 てのイ ンフォーマ ン トが,要項ではな く目の前の子 どもの実態や学年 の 目標 を参考 に して, 自然学校 を通 して子 どもに育てたい力 を設 定 してい る と述べ てい る。結果的 に,行
政 が示 す 日標 と重 な る部分 があ ると感 じてい るよ うであ るが,
自然学校 の 目標 は,教
員 の思いが 反映 された ものであ る と考 え られ る。N.T:
どっ ちか っ てい うと,学
校 の課題 とい うか,学
年 の課題 。組 ん で る先 生 と話 して, 「もつ と自分 か らで きるよ うになった らいい よね」とかってい うところか ら生 まれ て きた ものや か ら, どち らか とい うと,学
年 。学校 の課題 か な。 そ れ が行 政 の言 うと ころ と結 び つ く部 分 もあ る と思 うけ ど,実
際計 画 す る段 階 で は,実
態 を見 て。O.K:
今 の子 どもつて よ く 「先 生,次 ,何
す るん?」 って受 け身 な こ とが多 い か らそれ を絶 対 に させ ない でお こ う,そこを鍛 えて い こ うって い う学校 もあ つて。(中略)日 々 の生活 の 中で,自
分 で時計 見 なが ら,何
分前 に行 動す るに は,今
か ら何 した ら良 い か って,自
主 的 …, 自主 自立性 み たい なそ うい った もの を一番 要 求 したか な。 ○ 自然学校 を通 して子 どもに身 につ く力 全 ての教員が,
日標 として設 定 していた項 目に関 して,成
果 を実感 してい る と述べ てい る。 したがつて,「学習の実践」や 「自然 とふれ あ う経験」ができ,そ
れ に よって 「規律正 しい生活態度」「協力す る心」「自立的な態度」「自主的な態度」が子 どもに身 につ く力 とし て挙 げ られた。特 に,「 自立的 な態度」に関 しては,日標 として設 定 していたか ど うかに関わ らず
,全
てのイ ンフォーマン トが子 どもに身 についた と感 じている。「自立」に関 してイ ンフォーマ ン ト0.Kは ,子
どもが 自分の ことを自分です るよ うになった姿を「た くま しく なった」と表現 している。「自然学校 を通 して子 どもたちがた くま しくなった」とい う言葉 はよ く耳にす るが,「た くま しさ」を具体的に 「自分の ことを 自分です る自立的な態度」の こ とであると教員 が認識 してい ることが分かった。 日標 に関与 していない部分 と しては, 「人付 き合 いの方法」が身についた とい う意見が出てきた。「人付 き合いの方法」について, イ ンフォーマ ン トKAは
「思春期の入 り口」 とい う表現 を用いて説明 している。N.T:集
団行動 とか,も
ちろん多少 は意図 しているところではあるんや け ど,自
分 た ち が意図 していた,教
師が考 えてた以上 に成長 してたね。自然学校 をきっかけに して。 なんて言 うかね,み
んなで一つ の ことをや ってい くってい う気持 ち とか,話
し合 っ てい こ うとか,高学年 に向けて学年 で盛 り上 げてい こ うってい う意識 は出てきたな。O.K:や
つぱ り, 自分でや るつてい う部分。子 どもによっては,全
部 を親 におんぶ に抱 つ こだつた子 もい るだろ うけ ど,や
っぱ り,そ
の子な りに 自分で 自主的 に行動でき るつてい う部分はみんな育って る。 で,み
んなだいたいた くま しくなってるつてい う評価 を先生 は してい る。 た くま しくなって帰 ってきてい るなって。それは,だ
い たい どこの学校で も。K.A:
自然学校 をす る前 とした後では全然子 どもが違 う。特に,い
わゆる 「思春期の入 り口」って言 えばいいのかな…そ うい う考え方 を しだす。」「仲間意識 とか,ち
ょっ と大人の人付 き合いができるよ うになって くる。例 えば,子
ども向けの説 明会では 言 うことやねん け ど…。や っば りい ろんな人がお るや ん。 お家によって家庭 でのル ール ってい ろい ろあるか ら,「 うちでは こ うす る」,「 うちでは こ うしない」とかって 部分 は,何
が正 しい とかではない部分やんか。そ うい うプ ライバ シーの部分 を守 ら せ るために 「見ないふ りす ることも大切やで」っていつ も子 どもに言 うねんな。 ○教員 。指導補助員 それぞれ の役割 全 てのイ ンフォーマ ン トが,教
員が主導 して 自然学校 を進行 させ,補
助員 が子 どもの 中 に入 つて一緒 に活動す る形で細かい部分 に注意 を配 り,指
導 の補助 を行 う形が望ま しい と 考 えている。 しか し,現
状 として,指
導補助員 に指導 を任せ,教
員 は後 ろで見 てい るだ け とい う指導形態 も存在 している。実際にそのよ うな指導形態 を経験 してい るイ ンフォーマ ン トもお り,0.Kは
この よ うな指導形態 を経験 した うえで望ま しくない と考 えてい る。イ ンフォーマ ン トが このよ うに考 える理 由 として 「指導補助員 は, 自然学校 か ら帰った後 に 指導 に対 しての責任 を取 ることができない ことJ「指導補助員 は 日常の学校生活 での子 どもの様子 を把握 していない こと」の