小学校外国語活動のための英語音表記法とその活用に関する開発的研究
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(2) 次. 目. 4. 第1章. 研 究 の 目的 ・方 法 4. 研 究 の背 景 6. 問 題 の所 在 0. 研 究 の 目的 1. 研 究 の方 法. 第2章 第1節. 小 学 校外 国語 活 動 を取 り巻 く環 境 と今 後 の展 望12 現在 に至 るまでの小学校外国語活動 の歴史12. 第1項. 日本 の教 育課 程 にお け る外 国語 教 育 の歴 史12. 第2項. 小 学校 にお け る外 国語 活 動 導 入 に至 る歴 史14. 第2節. 日 本 の 小 学 校 に お け る 小 学 校 外 国 語 活 動 の 現 状 と 今 後 の 展 望.16. 第1項. 小 学 校 英 語 活 動 実 践 の 手 引 と 平 成20年. 第2項. デ ー タ で 振 り返 る. 第3節. 版 学 習 指 導 要 領 の 比 較17. 「英 語 活 動 」(2002-2008)の. 取 り 組 み.....19. 外 国 語 活 動 に お け る 指 導 者 と し て の 学 級 担 任 の 現 状 と 課 題...23. 第1項. 学 習 指 導 要 領 の 目標 達 成 に お け る. 第2項. 外 国 語 活 動 に お け る 指 導 者 と し て の 学 級 担 任 の 現 状29. 第3項. 外 国 語 活 動 実 施 に あ た り学 級 担 任 が 求 め る. 第3章. 「指 導 者 」 の 重 要 性......23. 「 現 場 の ニ ー ズ 」33. 第二言語習得関連領域の示唆 に基づ く小学校外 国語活動 の成 立 を支 える児童 の学習特性 とそ の可能性37. 第1節. 脳 科 学 の知 見 によ る子 ど も の言 語発 達 にお け る特 性37. 第1項. 神 経言 語 ・神 経 心 理 学 の概 要37. 第2項. 脳 内 にお ける言語 習得 ・言 語 発 達 の過 程39. 第3項. 第 二 言語 習 得 に焦 点 を あ て た脳 と言 語 の関 係42. 第2節 第1項. 母 語 習 得 と言 語 発達 にお け る子 ど も の特 性45 母 語 習得 にお け る言語 発 達 の過 程45 i.
(3) 6 4. 理論 言語 学 に基 づ く言 語習 得 の生 得 的 機 能. 第3項. 母語 習 得 と臨界 期仮 説. 第4項. 臨界 期仮 説研 究 が 示 唆 す る子 どもの 音 へ の 敏 感 性. 8 4. 第2項. 0 ﹁O 4 PO. 第3節. 早 期第 二 言語 習 得 に 関連 す る子 ど もの 特 性. 4 匿U. 第1項. 脳科 学研 究 か ら見 た 早 期教 育 の効 果. 第2項. マ グネ ッ ト効果 に よる母語 への特化 が もた らす リスニ ング ・発音へ の影響55. 第3項. ピア ジ ェ の発 達段 階 理 論 が 示 唆 す る学 年 特 性 を生 か した活 動 の 57. 在 り方 第4節. 第 二 言語 習 得 関連領 域 か らの示 唆 によ る外 国 語 活 動 の成 立 条件61. 第1項. 「聞 く こ と 」 に よ る レ パ ー ト リ ー の 蓄 積61. 第2項. フ レ ー ズ と し て の 音 声 イ ン プ ッ ト の 提 供63. 第3項. 実 用 的 な レパ ー ト リー 蓄 積 の た め の 正 確 な 音 声 イ ン プ ッ トの 提 供 65. 第4項. 音 へ の柔軟 性 を最 大 限 に生 か す 活 動 作 り にお け る児 童 の発 達 段 66. 階へ の配 慮 の 必要 性. 第4章 第1節. 担 任主 導 の外 国語 活 動 にお け る 「 英 語 音 表 記 法 」 の 役割_..68 「日本 語 式英 語 」 の5つ. の特 徴68. 単 語 ごとに 区切 る傾 向70. 第2項. 不 要 な 母音 挿 入70. 第3項. 日本 語 で あ る外来 語 へ の依 存. 第4項. 個 々 の音 に対 す る 無意 識. 第5項. ア クセ ン トや リズ ム へ の無 意 識. 1 7. 第1項. 罠﹂ 7 6 ワー. 第1項. 90 ワー. 第2節. 「英語 音 表 記 法 」 の必 要 性 「日 本 語 式 英 語 」 の 課 題 と そ の 改 善 策 と し て の. 「英 語 音 表 記 法 」 77. ・。-.
(4) 第2項. 小 学校 外 国 語活 動 の 成 立条 件 に即 した 「英語 音 表 記 法」_.81. 第3項. 「現 場 のニ ー ズ 」 に応 え 学 級 担 任 に よ る 児 童 の 音 声 イ ン プ ッ トの質 向 上 に効 果 的 な 「英 語 音 表 記 法 」82. 第3節. 「英 語 音 表 記 法」 の概 要88. 第1項. 英 語 音 声 学 の概要 と成 果88. 第2項. カ タカ ナ によ る英 語 発 音 表 記 法 の先 行 研 究 の特 色 と現 状....94. 第3項. 英 語 音 声学 と先行 研 究 にお ける課 題 とそ の 克 服100. 第4項. 第5章. 「英 語音 表 記 法」 の概 要 と基 本法 則108. 「 英 語 音 表 記法 」 の活 用 とそ の条 件114. 第1節. 「 英語音表記法」を用 いた表記例114. 第2節. 「 英語音表記法」 を最大限 に生かすため に必要な基礎知 識 と活用 上 の留意 占118. 第1項. 「英 語 音表 記法 」を最 大 限 に生 かす た め に必 要 な 基 礎知 識 と活用 上 の 留意 点(指. 第2項. 第3項. 童編). 122. 「 英 語 音 表 記法 」を最 大 限 に 生か す た め に必 要 な基 礎 知 識 と活 用 上 の留 意 点(活. 第1項. 118. 「英語 音 表 記法 」を最 大 限 に生か す た め に必 要 な基 礎 知 識 と活 用 上 の留 意 点(児. 第3節. 導 者編). 動 内容 編)126. 小 学 校 外 国 語 活 動 に 関 す る 教 員 研 修 の 現 状 と 今 後 の 展 望....129 教 員 研 修 の 現 状 と課 題. 第2項. 正30. 「 英 語 音 表 記 法 」 を よ り 有 効 に す る 教 員 研 修 の 在 り方 に 関 す る 提 案 132. 第6章. 結論. 137. 【引用 及 び 参考 文 献 】. 141. 【引 用 文 献 一 覧 】. 146. iii.
(5) 第1章. 研 究 の 目的 ・方 法. 研究 の背 景 現 行 学 習 指 導 要 領(1998)の そ の 枠 組 み の 中で. 中で. 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 が 新 設 さ れ 、. 可 能 とな り、2002(平. 「国 際 理 解 教 育 」 の 一 環 と して 成14)年. 「英 語 活 動 」 の 導 入 が. 度 か ら全 国 各 地 の 小 学 校 に お い て 「英 語. 活 動 」 の 実 践 が 徐 々 に 開 始 さ れ る こ と と な っ た 。 小 学 校 に お け る英 語 の 取 り扱 い を 学 習 指 導 要 領 で 認 め た こ と に よ り 、 様 々 な 分 野 か ら英 語 の 教 科 化 や 必 修 化 の 可 能 性 を視 野 に 入 れ た 多 く の 議 論 が 繰 り広 げ られ て き た 。 開 始 当時 は 、具体 的な 指 導法 や 活 動 内容 とい った 実 践 の蓄 積 も全 国的 に 少 な く教 育 現 場 は 混 乱 状 態 に あ っ た 。 そ の よ うな 中 で 、 指 導 者 と して 期 待 が か け られ て い た の は 、 英 語 指 導 や 英 語 教 育 に 関 す る 専 門 的 な 知 識 の 乏 し い 学 級 担 任 で あ っ た 。 児 童 の 学 び は 、 学 級 担 任 の 活 躍 に 大 き く影 響 を 受 け る こ と とな る 。 児 童 に と っ て 有 益 な 英 語 活 動 と な る た め に は 、 指. 導 者 で ある 学級 担任 の抱 える課 題 を克 服 す るた め の手 段 が必 要 で あ る と 考 えた。. 課 題 意 識1 これ ま で 多 く の 人 々 に よ っ て 指 摘 さ れ る よ う に 、 日本 人 の 話 す 英 語 は. 外 国 人 と の 会 話 に お い て 理 解 さ れ に く い と い う 実 態 が あ る 。 筆 者 は これ ま で 、 日本 人 の英 語 を 伝 達 困難 な も の とす る 原 因 は. 「カ タ カ ナ 英 語 」 で. あ る と考 え て き た 。従 っ て 、日本 人 の 英 語 運 用 能 力 の 向 上 に は 、 「カ タ カ 5.
(6) ナ 英 語 」 を排 除す べ きで ある と考 え て き た。 課 題 意識2 高 学 年 の 児童 を対 象 とした小 学 校 英 語 活 動 の実 践 にお い て 、 児童 が 記. 憶 し き れ な い 発 音 を カ タ カ ナ で 書 き と め よ う とす る行 動 が 多 く観 察 さ れ た 。 モ デ ル を 目 の 前 に した 児 童 の 模 倣 は 、 英 語 ら し い も の で あ っ た 。 し か し 、 時 間 が 経 過 した 後 、 カ タ カ ナ に よ る 表 記 を頼 り に 再 生 さ れ た 英 語. 音 は 、 全 く 英 語 ら し い も の で は な か っ た 。 当 初 筆 者 は 、 そ の 原 因 は 「カ タ カ ナ 英 語 」 や 外 来 語 の 影 響 と考 え 、 改 善 の 手 立 て と し て. 「文 字 指 導 の. 導 入 」 を 考 案 し た 。 具 体 的 に は 、 カ タ カ ナ で メ モ を取 る と い う行 動 の 理 由 と し て 、 児 童 が 聞 き と っ た 音 声 を 記 録 す る 手 段 が な い た め に 生 起 した. 行 動 で あ っ た と考 え 、こ の課 題 は 文 字 指 導 に よ っ て 克 服 で き る と 考 え た 。 し か し 、 文 字 指 導 と児 童 の 発 達 段 階 の 課 題 、 ま た 文 字 指 導 の 導 入 に よ り. 文 法 指 導 中 心 の 「中 学 校 の 前 倒 し」へ と発 展 す る 危 険 性 を考 慮 し た 結 果 、 筆 者 の 求 め る研 究 テ ー マ と し て ふ さ わ し くな い と の 結 論 に至 っ た 。 課 題 意 識3 "Head. ,Shoulders,Knees,andToes"と. い う英 語 の 手 遊 び 歌 を 、英 語 の. 歌 詞 カ ー ドを 見 な が ら単 語 ご と に 切 り分 け て 歌 う 教 師 の 姿 を見 た 。 リズ ム の 流 れ を 切 る よ う に 、 途 切 れ 途 切 れ で 歌 わ れ る 歌 は 大 変 不 自然 に 聞 こ え た 。 多 く の 日本 人 は 、 書 か れ た 英 語 を読 む こ と が で き て も 、 英 語 を単 語 の ス ペ ー ス ご と に切 り分 け て 読 む 癖 が あ り、 そ の た め に不 自然 に 聞 こ 6.
(7) え て し ま う。 中 等 教 育 を 経 て 、 多 く の 日本 人 が 英 単 語 を 読 む こ とは で き て も 、 単 語 で 切 り分 け て 読 む 癖 は 、 単 語 間 の 音 連 結 に 関 す る 指 導 が 十 分 に な さ れ て こな か っ たi)こ と に 起 因 して い る と考 え られ る 。そ して 、こ の. 傾 向 は 日本 で 英 語 を 学 ん で き た 多 く の 人 に 見 られ る も の と考 え る こ と が で き る 。 そ うな れ ば 、 指 導 者 とな る 学 級 担 任 も 同 様 の 傾 向 を 持 つ 人 た ち が 多 い こ とが 予 想 さ れ る 。 そ の 影 響 の も と 、 音 に 柔 軟 な 児 童 が 英 語 活 動 に 参 加 す る こ と で 、 児 童 も 同 様 の影 響 を 受 け る 危 険 性 が 考 え られ る 。 そ こで 本 研 究 で は 、 は じ め に 「カ タ カ ナ 英 語 」 に 代 表 さ れ る 「日本 語 式 英 語 」 の 特 徴 を 明 らか に し 、 そ の 改 善 策 を 考 察 す る こ と を課 題 と し た 。. 問題 の所 在 2008(平. 成20)年. 版 学 習 指 導 要 領 で は 、 指 導 者 と して 学 級 担 任 が 明 記. さ れ て い る 。 しか し、 英 語 を 指 導 す る 上 で 自 己 の 英 語 運 用 能 力 を低 く評. 価 し 、指 導 に 対 し て 不 安 を抱 い て い る 教 師 が 少 な く な い の が 現 状 で あ る 。 児 童 に と っ て 、 よ り よ い 形 で 外 国 語 教 育 を 導 入 して い く た め に は 、 指 導 者 の 不 安 を 少 しで も 軽 減 す る た め の 対 策 が 必 要 で あ る 。 具 体 的 な 対 策 と し て 、 本 研 究 に お い て 筆 者 が 着 目 した の が 指 導 者 の 発 音 改 善 で あ る 。 言. 語 と は 、 音 声 と意 味 と で 構 成 さ れ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ツ ー ル で あ る 。 ツ ー ル で あ る以 上 、 相 手 との 意 思 疎 通 が 成 立 しな く て は 意 味 を な さ な い. ・)現 行 中 学 校 学 習 指 導 要 領 の 中 で は 、 「語 と 語 の 連 結 に よ る 音 変 化 」 に つ い て 必 要 に 応 じ て 指 導 を 行 う こ と が で き る と い う位 置 づ け と さ れ て お り 、 そ の 取 り扱 い は 各 教 師 に 一 任 され て い る。 7.
(8) こ とに な る。 児 童 が将 来 的 に実 用 可 能 な ツ ール を身 につ け るた め の土 台 とな る 小学 校 で の外 国語 活動 で は、 児 童 に与 え る影 響 の大 き い指 導 者 、 つ ま り学級 担 任 の英 語 運 用能 力 を高 め る必要 が あ る 。 そ こで筆 者 はそ の 手 段 と して 、聞 こえ た ま まをカ タカ ナ 表 記 した もの を読 む こ とが 教 師 の 発 音 改 善 を促 す と考 えた 。 「英 語 音 表 記 法 」発 想 の手 が か り 学 級 担 任 の 抱 え る 英 語 運 用 能 力 に 対 す る 不 安 の 原 因 と し て 、 これ まで の 教 育 を 通 し 「日本 語 式 英 語 」 の 影 響 を 強 く受 け て い る こ とが 考 え られ る 。 そ れ に は 繰 り返 し述 べ て き て い る よ う に. 「日本 語 式 英 語 」 を克 服 す. る た め の 手 段 が 必 要 で あ る と考 え た 。 そ の た め の 手 が か り とな っ た 、 日. 本 の 歴 史 の 中 で 最 も古 い 「英 語 音 表 記 法 」 を 紹 介 し た い 。 「掘 っ た 芋 い じ る な 」 は 、Whattimeisitnow?の. よ うに英 語 話 者 に は 聞 こえ る。 この. よ う に 、 聞 こ え る ま ま を そ の ま ま 覚 え る方 法 で 英 語 を 学 ん だ 人 た ち が い る。 この手 法 を用 い た人 物 は、 鎖 国 中だ っ た江 戸 時 代 、水 難 事 故 に あ い. 米 国 人 に 助 け られ14歳. で ア メ リ カ に 渡 っ た ジ ョ ン(中 濱)万 次 郎 で あ る 。. 当 時 の 日本 で は 英 語 と い う言 語 の 存 在 自体 が 稀 で あ り 、 日本 語 と して 確 立 され た. 「外 来 語 」 や. 「日本 語 式 英 語 」 の 概 念 も 存 在 して い な い 。 当 時. の 英 語 発 音 学 習 は 、 耳 だ け を 頼 り に 模 倣 し 、 記 憶 ま た は 日本 語 で 記 述 す る し か 方 法 は な い 。 こ の よ うな 方 法 で 、1860年. 濱)万. に 福 沢 諭 吉 が ジ ョ ン(中. 次 郎 の 協 力 の も と 出 版 した の が 『増 訂 華 英 通 語 』 で あ る 。 そ こ に 8.
(9) も、 全 て の単 語 にカ タカ ナで 音 の表 記 が な され て い る 。そ れ らは、 今 日 一 般 化 して い る 「外 来 語 」 や. 「日本 語 式 英 語 」 の 影 響 を 強 く受 け た. 「カ. タ カ ナ 英 語 」 と は 異 な り、 聞 こ え た ま ま の 音 と して 記 さ れ て い る 。 万 次 郎 は 日本 の 英 語 教 育 に携 わ り、指 導 の 中 で カ タ カ ナ 表 記 を活 用 し て い る 。 例 え ばChildrenを. チ ル ズ レ ン 、Waterを. ワ ラ と い う よ う に 聞 こえ た ま. ま の 発 音 を 表 記 す る た め に カ タ カ ナ を活 用 して い た 。. 発 音 指 導 の現 状 現 在 の 発 音 指 導 に は 、 専 門 領 域 で あ る英 語 音 声 学 の 知 見 が 基 礎 とな っ て い る 。 発 音 指 導 や 、 発 音 改 善 の た め の 教 材 の 多 く に 見 られ る の は1っ 1つ の 音 素 か ら単 語 レベ ル ま で の 非 常 に 細 か い 指 導 内 容 で あ る 。例 え ば 、. 発 音 記 号 の 正 確 な 発 音 方 法 に つ い て1つ1つ. 写 真 や 図解 で 示 して い る も. の が 多 い 。 英 語 の 母 音 や 子 音 は 非 常 に種 類 が 多 く、 日本 人 の 発 音 構 造 か ら し て 発 音 そ の も の が 困 難 な も の が 多 い 。 そ れ ら1つ1つ. を正 確 に 習 得. す る こ と は 、 非 常 に 困 難 な 課 題 で あ る と い え る 。 同 様 の 観 点 か ら、 小 学 校 外 国 語 活 動 にお いて 、指 導者 で あ る学級 担 任 に対 しこの 高度 な発 音 レ ベ ル を 要 求 す る こ と は不 可 能 に近 い と い え る 。. 発 音 に 関連 す る課 題 発 音 の 質 に 関 連 し、 発 音 は ネ イ テ ィ ブ と 同 等 で あ る 必 要 は な い と い う 主 張 も あ る 。 筆 者 もそ の 点 に つ い て は 同 意 して い る 。 し か し 、 極 端 な 主 張 と し て は 、 国 際 化 社 会 の 中 で 日本 人 の 英 語 は 個 性 と し て 誇 る も の で あ 9.
(10) り 、 相 手 に 理 解 さ せ れ ば い い と い う 考 え 方 ま で 存 在 し て い る 。World Englishesと. い う言 葉 が あ る よ う に 、 今 日英 語 は 様 々 な 国 々 の 人 々 に よ. っ て 話 さ れ 、 多 様 な 英 語 の 在 り方 が 国 際 的 に 受 け 入 れ られ て い る 。 日本 人 も 日本 語 式 英 語 で 良 い と い う 主 張 に は 疑 問 を 抱 か ず に は い られ な い 。 国 際 協 調 に は 、 お 互 い が 譲 歩 し あ う 姿 勢 が 必 要 で あ る 。 自 ら は 問題 改 善 の 努 力 を せ ず 、 相 手 の 譲 歩 を 要 求 す る よ う な 姿 勢 は 、 国 際 理 解 の観 点 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う とす る 態 度 の 育 成 を 目指 す 外 国 語 活 動 で は. 相 応 し い 考 え 方 と は 言 え な い の で は な い だ ろ う か 。 以 上 の 理 由 か ら、 外 国 語 活 動 に お い て も 必 要 最 低 限 の 発 音 能 力 の 基 礎 を培 う こ とが 不 可 欠 で あ る と考 え た 。 「英 語 音 表 記 法 」 の 可 能 性. 本 研 究 に お け る 「英 語 音 表 記 法 」 と は 、 聞 こ え た ま ま の 英 語 音 を主 に カ タ カ ナ で 記 す こ と を指 し て 筆 者 が 独 自 に 命 名 し た も の で あ る 。 これ は 「カ タ カ ナ 英 語 」 や 外 来 語 と は ま っ た く異 な る も の で あ る 。 先 行 研 究 に. は. 「カ ナ 表 記 」 等 の 名 称 が 存 在 す る が 、 本 研 究 で は 表 記 が カ タ カ ナ の み. に依 存 し な い と い う点 か ら 「カ タ カ ナ 」 と い う 名 目 を排 除 して い る 。. 本 研 究 は 、 単 語 で は な く音 の 塊(フ. レー ズ)へ. と そ の 活 用 の 幅 を広 げ. て い る 点 で 特 徴 的 で あ る 。 た と え 単 語 を 英 語 ら し く発 音 して も 、 文 章 の. 中 で1つ1つ. 区 切 っ て 読 ん で い て は 不 自然 な 英 語 に 聞 こ え て し ま う 。 自. 然 な 会 話 は 、 一 定 の フ レ ー ズ(決. ま り文 句)を 10. 組 み 合 わせ る ことで成 り.
(11) 立 つ こ と か ら 、 本 研 究 で は フ レ ー ズ の 英 語 音 表 記 化 を 目指 す 。 ア ク セ ン. ト表 記 を 加 え る こ とで よ り自 然 な 英 語 音 の 再 生 と 同 時 に 、 読 み 手 に と っ て シ ン プ ル で 読 み や す い 「英 語 音 表 記 法 」 の 開 発 を 目指 す 。 ま た 、 「英 語 音 表 記 法 」の 活 用 を通 し て 、教 師 の 音 声 イ ン プ ッ トの 質 の 向 上 を 目指 し、. 児 童 に と っ て よ り よ い音 声 レ パ ー ト リー の 蓄 積 を促 す こ と を 目指 す 。「英 語 音 表 記 法 」 の 詳 しい 内 容 に つ い て は 第4章. で 触 れ る こ と とす る。. 研 究 の 目的 外 国 語 活 動 を 通 し、 将 来 的 に児 童 が 英 語 を コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の ツ ー ル と して 実 用 化 して い く た め の 基 礎 を 培 う と す る な ら ば 、 児 童 に よ りよ い 音 声 環 境 を提 供 す る こ とが 不 可 欠 で あ る 。 児 童 が 実 用 的 な 英 語 音 声 レ. パ ー ト リー を蓄 積 す る た め に は 、 指 導 者 で あ る 学 級 担 任 の 発 音 を改 善 す る 必 要 が あ る 。 ① よ り効 率 的 ・効 果 的 に 教 師 の 発 音 改 善 を 促 し 、② 実 践 に 活 用 す る こ とで 児 童 に対 す る 音 声 イ ン プ ッ トの 質 を 向 上 す る こ と を 可 能 とす る 手 立 て と して 、「英 語 音 表 記 法 」及 び そ の 活 用 法 を 開発 す る こ と が 本 研 究 の 目的 で あ る 。 本 研 究 の 対 象 と して 、 児 童 へ の 音 声 イ ン プ ッ ト の 提 供 者 で あ る学 級 担 任 を 設 定 して い る 。「英 語 音 表 記 法 」の 活 用 に よ っ. て 、 教 師 の 発 音 に 対 す る 劣 等 感 や 発 音 へ の 必 要 以 上 の こだ わ りを 抑 制 す る こ とが期 待 され る。 また、 この よ うに教 師 の発 音 改 善 を促す ことで不. 安 を 軽 減 し、 外 国 語 活 動 へ の積 極 的 な 参 加 を 促 す こ と も 期 待 さ れ る 。 そ れ らの 相 乗 効 果 に よ っ て 外 国語 活 動 が 活 性 化 して い く こ と で 、 結 果 的 に 11.
(12) 児 童 に と っ て 有 意 義 な 活 動 へ と 繋 が っ て い く こ と を 筆 者 は 期 待 して い る 。. 研 究 の方 法 本研 究 にお け る研 究 方 法 は 、主 に 「 英 語 音表 記 法 」 の有 効 性 とそ の開 発 に 必 要 な 理 論 的 根 拠 に つ い て 、 神 経 言 語 学 ・神 経 心 理 学 、 脳 科 学 、 理. 論 言 語 学 、発 達 心理 学 、 英語 音 声 学 とい った 関連 領 域 に 関す る文 献研 究 を 基 に 明 ら か に す る 。 ま た 、そ れ らの 知 見 を統 合 し、 「英 語 音 表 記 法 」及 び 活 用 法 を 開 発 し 、そ の 有 効 活 用 に 必 要 な 条 件 等 に つ い て 明 らか にす る 。. 12.
(13) 第2章. 小 学校 外 国語 活 動 を取 り巻 く環 境 と今 後 の展 望. 本 章 で は 、2008(平. 成20)年. 版 学 習 指 導 要 領 に お い て 外 国 語 活 動 の新. 設 に 至 る ま で の歴 史 的 背 景 や これ ま で の 取 り組 み の 分 析 等 を 通 し、 今 回 新 た に 構 想 さ れ て い る 小 学 校 外 国 語 活 動 に お け る課 題 に つ い て 明 らか に して い く。 第1節. 現 在 に至 る ま で の 小 学 校 外 国 語 活 動 の 歴 史. 2008年3月28日. に 公 示 さ れ た 平 成20年. 版 学 習 指 導 要 領 に お い て 、新. た な 領 域 と して 外 国 語 活 動 が 新 設 さ れ た 。 これ に よ り、 小 学 校 第5学 お よ び 第6学. 年. 年 に お い て 、 外 国 語 活 動 が 導 入 さ れ る こ と とな る 。 現 在 に. 至 る ま で の 、 小 学 校 にお け る 英 語 教 育 を め ぐ る歴 史 的 背 景 に つ い て 整 理 して み た い 。. 第1項. 日本 の教 育課 程 に お け る外 国 語教 育 の歴 史. 本 項 で は 、 日本 の教 育 にお け る外 国語(英 語)教 バ ト ラ ー(2005)や. 高 梨,高. 橋(2007)ら. 育 の歴 史 につ いて 、. に よ る著 書 を基 に 整 理 して い く。. 日本 に お け る 英 語 教 育 の幕 開 け は 、幕 末 期 ま で 遡 る こ と が で き る 。1872 (明 治5)年. に は 学 制 が 発 布 さ れ 、 一 部 の 上 等 小 学 校(対 象 年 齢10-13. 歳)に お い て1879(明. 治12)年. ま で 外 国 語 と し て 英 語 が 教 え られ て い た. と い う記 録 が 残 さ れ て い る 。 明 治 初 期 の 英 語 教 育 は 、 当 時 文 明 開 化 を 目 指 し西 洋 文 化 の 知 識 を取 り入 れ る た め の 手 段 と し て 実 学 的 な も の で あ っ た。 日清 ・日露 戦 争 の 勝 利 を境 と して 、 国 内 で は 国 家 主 義 的 な 思 想 が 台 頭 す る よ う に な り、 高 等 教 育 機 関 の 主 な 講 義 も英 語 か ら 日本 語 に移 行 さ れ た 。 こ の 時 期 か ら、 日本 の 教 育 に お け る 英 語 学 習 の 目 的 が 、 実 用 目的 か ら立 身 出 世 の た め の 受 験 目的 へ と変 容 して き た と 高 梨 ら(2007)は. 13. 指摘 し.
(14) て い る 。 ま た 、 小 学 校 で の英 語 教 育 は あ ま り効 果 が な い と い う理 由 か ら 英 語 を 廃 止 す る 小 学 校 も次 第 に 増 加 し て い っ た 。 当 時 、 英 文 学 者 で あ る 岡 倉 由 三 郎 は 、 小 学 校 で の英 語 教 育 が 、 日本 語 習 得 途 上 の 子 ど も に は 弊 害 と な る こ と 、 適 切 な 教 師 が 不 足 して い る こ と 、 小 学 校 で 教 育 を 終 え る も の が 多 く英 語 学 習 は 役 立 た な い こ と な ど を 理 由 に 時 間 の 無 駄 で あ る と 批 判 し 、 小 学 校 で の 英 語 教 育 に 異 を 唱 え て い る1)。 こ れ か ら始 ま る 外 国 語 活 動 に お い て も 、 今 後 同様 の 指 摘 が 再 起 す る 可 能 性 も考 え られ る 。 早 期 英 語 教 育 に 対 す る指 摘 に対 し、 学 校 現 場 が 専 門 的 な 知 識 を 根 底 と し た 明 確 な 答 え を 持 っ て お く こ とが 、 外 国 語 活 動 の 根 底 を 支 え る こ と に つ な が る と筆 者 は 考 え る 。 1964(昭. 和39)年. 、東 京 オ リ ン ピ ッ ク の 開 催 に よ っ て 国 民 の 英 語 に対. す る 関 心 が 高 ま り、 早 期 英 語 教 育 へ の 関 心 も 高 ま り始 め た と い わ れ る 。 1960年. 代 後 半(昭. 和40年. 代)、 教 育 の 大 衆 化 、 日本 経 済 の 発 展 の 中 、実. 業 界 を 中 心 に 実 用 的 な 英 語 教 育 を 目指 す べ き で あ る と い う指 摘 が 高 ま っ て い っ た 。1974(昭 (当 時)が. 和49)年. の 平 泉 ・渡 部 論 争 で は 、 平 泉 渉 参 議 院 議 員. 英 語 を 義 務 教 育 か ら外 し、 一 部 の 国 民 の み が 実 用 的 な 英 語 運. 用 能 力 を獲 得 で き る体 制 に す べ き と 主 張 し た の に 対 し、上 智 大 学 教 授(当 時)の. 渡 部 昇 一 は外 国 語 教 育 の 教 養 文 化 的 価 値 を 強 調 し 異 を 唱 え た 。 当. 時 の 外 国 語 教 育 は 、 将 来 的 な 実 用 性 よ り も 教 養 文 化 的 価 値 を 重 視 して い た と考 え られ る 。 そ れ に 対 し 、昭 和 後 期 か ら平 成 に 向 け グ ロ ー バ ル 化 が 進 展 し始 め る と 、 従 来 の 英 語 教 育 で は 国 際 競 争 力 を 育 て る こ と が で き な い と い う批 判 が 産 業 界 を 中 心 に高 ま っ て い っ た 。平 成 元 年 版 学 習 指 導 要 領(1989)で. は 「実. 践 的 コ ミュ ニ ケー シ ョン能力」 を重 視 す る方針 が 示 され 、文 法 中心 か ら コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 中 心 の 指 導 方 法 へ と変 わ り始 め た 。平 成10年 14. 版学習.
(15) 指 導 要 領(1998)で. は. 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 が 新 設 さ れ 、 そ の 枠 内 で 国. 際 理 解 教 育 の 一 環 と して 英 語 活 動 を 行 う こ とが 可 能 と な っ た 。 そ し て 現 在 、 平 成20年. 版 学 習 指 導 要 領(2008)に. お い て 、 「外 国 語 活 動 」 が 新 た. な 領 域 と して 新 設 さ れ た 。 新 学 習 指 導 要 領 の 全 面 実 施 に 向 け 、 全 国532 校 に 及 ぶ 拠 点 校 に 「英 語 ノー ト」(試 作 版)を. 試 験 的 に 配 布 し検 討 が 重 ね. て い る のが 現 状 で あ る。. 第2項. 小 学校 にお け る外 国語 活 動 導 入 に至 る歴 史. 本 項 で は、 日本 の小 学校 段 階 にお ける外 国 語 教 育 に焦 点 を絞 って歴史 を 振 り返 っ て み た い 。 松 川(2003,2004)に. よ れ ば 、 日本 の 小 学 校 に お け る 英 語 教 育 は 、 明 治. の 一 時 期 を 除 き 一 部 の 私 立 小 学 校 で 行 わ れ た の み で あ り、 そ の 本 格 的 な 検 討 は1970∼80年. 代 の 千 葉 県 や 横 浜 市 な ど の 例 を 除 け ば1990年. な さ れ て こな か っ た 。1990年. 代 に 入 り、公 立 小 学 校 へ の 英 語 教 育 導 入 が. 本 格 的 に 検 討 さ れ 始 め 、1992年 阪 の2つ. 代 まで. 度 に文 部 省(現. 文 部 科 学 省)に. よ って大. の 公 立 小 学 校 が 研 究 開 発 学 校 ・)2)に指 定 さ れ た こ と を 皮 切 り に 、. 以 降 増 加 を続 ける指 定 校 を 中心 に先導 的な 実践 研 究 が行 わ れ る よ う にな っ た 。 ま た 、 この 時 期 研 究 開 発 学 校 以 外 に 、 金 沢 市 、 京 都 市 な ど一 部 の 地 方 自治 体 も 、 独 自 の 小 学 校 英 語 学 習 を 取 り入 れ る よ う に な り、 この よ う な 先 進 校 と呼 ば れ る 学 校 の カ リキ ュ ラム や 授 業 風 景 は 、 研 究 発 表 会 や 研 究 報 告 を 通 じ て 公 表 さ れ 、マ ス コ ミ な ど で も 取 り上 げ られ て き た 。2003 年3月. に は 、文 部 科 学 省 が 「『英 語 が 使 え る 日本 人 』の 育 成 の た め の行 動. 計 画 」 の 策 定 を行 い 、文 部 科 学 大 臣 の 強 い 意 向 も反 映 し 、2004年4月. ・)研究 開 発 制 度 と は 、 昭 和51年. に. よ り小 ・中 ・高 等 学 校 、 幼 稚 園 及 び 特 別 支 援 学 校 の 教 育 課 程 の 改 善 に 資 す る実 証 的 資 料 を 得 る 目的 で 設 け られ た 制 度 で あ る 。 そ の 対 象 は 、 国 ・公 ・私 立 を 問 わ な い 。 15.
(16) は 小 学 校 で の 英 語 の 教 科 化 の 検 討 を 目的 と し た 専 門 部 会 が 、 中 央 教 育 審 議 会 内 に 設 置 さ れ る こ と とな っ た3)。 バ ト ラ ー(2005)や. 金 森(2004)ら. は 、小 学 校 段 階 にお け る英 語 教 育 の導. 入 が 叫 ば れ る よ う に な っ た 背 景 と して 、 社 会 か らの 要 請 が 強 い こ と を指 摘 して い る 。 バ トラー(2005)は. 、 英 語 教 育 に対 す る 各 界 か ら の 批 判 と し. て 、 産 業 界 や 政 府 の 諮 問 機 関 な どが 日本 人 の 英 語 運 用 能 力 の 低 さ を指 摘 し 、 英 語 教 育 の 改 善 を 求 め る 声 が 上 が っ て い る と述 べ て い る 。 そ の 際 、 TOEFLやTOEICの. 国 別 平 均 点 や 英 語 教 育 開 始 年 齢 の 国 別 比 較 な どが 日本. 人 の 英 語 運 用 能 力 を 示 す 数 値 と し て 頻 繁 に 用 い られ て い る4)。 ま た 、 バ トラ ー(2005)は. 小 学 校 にお け る 外 国 語 活 動 が 議 論 さ れ る 要 因 の ひ とつ. と し て 、 日本 人 の 英 語 に よ る オ ー ラル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 低 さ を 克 服 で き な い これ ま で の 英 語 教 育 に 対 す る批 判 が 起 因 して い る こ と も 付 け 加 え て い る 。 こ の よ う に 、 従 来 の 英 語 教 育 を見 直 し コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン能 力 の 向 上 を 目指 した 新 し い 英 語 教 育 の あ り方 が 求 め られ る 中 、 そ の 一 環 と し て 小 学 校 で の 英 語 導 入 を 求 め る 動 き が 浮 上 して き た と述 べ て いる。 小 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 外 国 語 活 動 編(2008)で に つ い て 、3点. で 述 べ られ て い る 。 ま ず1点. は 、外 国語 活 動 の新 設. 目 に 、「社 会 的 ニ ー ズ 」 と し. て 、 社 会 や 経 済 の グ ロー バ ル 化 の 急 速 な 進 展 を 目 前 に 、 ① 異 文 化 理 解 な ど を通 し た 国 際 協 力 の 必 要 性 、 ② 人 材 育 成 面 で の 国 際 的 な 競 争 の 激 化 に 触 れ 、 こ れ か ら の 教 育 に 求 め られ る 内 容 と し て 外 国 語 教 育 の 充 実 が 課 題 の 一 つ で あ る と述 べ て い る 。2点. 目 に 、 これ ま で の 中 学 校 以 降 の 英 語 教. 育 に対 す る 反 省 点 と して 発 達 段 階 に 対 応 して い な い 教 育 内 容 や 学 習 過 程 の あ り方 な ど を挙 げ 、 そ れ らの 改 善 策 と して の 外 国 語 活 動 導 入 に つ い て 述 べ て い る 。 小 学 校 に お け る外 国 語 活 動 の 導 入 に お い て は 、 ① よ り発 達 16.
(17) 段 階 に 即 した 教 育 活 動 と な る こ と 、 ② 中 学 校 と の 連 続 に も効 果 的 に 作 用 す る こ と が 期 待 さ れ て い る。3点. 目 に 、 これ ま で 国 際 理 解 教 育 の 一 環 と. して 総 合 的 な 学 習 の 時 間内で 行 わ れ て きた英 語活 動 はそ の活 動 内容 等 が 各 学 校 に 一 任 さ れ た 状 態 に あ り内 容 の バ ラ つ き が 問 題 視 さ れ て き た 。 教 育 の 機 会 均 等 の確 保や 中学校 との 円滑 な 接続 等 の観 点 を含 め 、 国 と して 共 通 の 指 導 内 容 を 示 す 必 要 性 が あ る こ と が 指 摘 さ れ て い る 。 これ か ら展 望 さ れ て い る 「外 国 語 活 動 」 が ① 総 合 的 な 学 習 の 時 間 と は 趣 旨 や 性 格 が 異 な り 、 ② 教 科 の よ う に 数 値 的 な 評 価 が ふ さ わ し く な い 点 か ら、 新 た な 領 域 と して 新 学 習 指 導 要 領(2008)に. 加 え られ る こ と と な っ た 。. 外 国 語 教 育 の 小 学 校 へ の 導 入 に つ い て は 、 既 に1980年 60年 代)か. 代 後 半(昭. 和. ら議 論 が 始 ま っ て い る 。 日本 の 英 語 教 育 の 歴 史 上 、 新 た な 流. れ と言 え る 今 回 の外 国 語 活 動 の 新 設 。 国 と し て の 議 論 が 本 格 的 に始 ま っ て か ら約20年. を経 て 、小 学 校 に お け る 外 国 語 活 動 が ま もな く 開始 され る. こ と とな る。. 第2節. 日本 の小 学校 にお け る 小学 校 外 国語 活 動 の現 状 と今 後 の展 望. 本 節 で は 、現 在 まで に行 われ て い る小 学校 で の英 語 活 動 につ い てそ の 現 状 を 明 らか にす る と ともに、 今 後 の 展 望 につ い て触 れ た い。 小 学校 に お け る英語 に関す る活 動 の 現 状 は 、現 行 の学 習 指 導要 領 に記 述 さ れ て い る 総 合 的 な 学 習 の 時 間 に お け る 国 際 理 解 教 育 の 一 環 と して の 英 語 活 動 で あ る 。平 成20年. 版 学 習 指 導 要 領(2008)の. 全 面 実 施 に 伴 い 、全. 国 の 公 立 小 学 校 に お い て 新 領 域 で あ る 外 国 語 活 動 が 開 始 さ れ る こ と とな る 。 英 語 を 小 学 校 に 導 入 す る上 記 の2つ あ る 。2008(平. 成20)年. の 教 育 活 動 は 、 目標 等 に違 い が. 度 現 在 まで の英 語 活 動 の基 準 とな って きた 小学 校. 英 語 活 動 実 践 の 手 引(2001)と. 現 行 小 学 校 学 習 指 導 要 領(1998)の 17. 内容 、次.
(18) に 今 後 の 基 準 とな る新 学 習 指 導 要 領(2008)そ. れ ぞ れ に つ いて触 れ 、比 較. を 行 う。 ま た 後 半 で は 、 これ ま で の 活 動 の 実 態 を デ ー タ を基 に 整 理 し 、 今 後 の あ り方 も含 め 考 察 した い 。 第1項. 『小 学 校 英 語 活 動 実 践 の 手 引 』 と 『平 成20年. 版 学習 指 導 要 領 』. の比較 2002年. 当 時 、 「英 語 活 動 」 は 教 科 や 領 域 と し て の位 置 づ け は な く、 学. 習 指 導 要 領 に お け る 目標 や 指 導 内 容 の規 定 の ほ か 教 科 書 も存 在 して い な い 状 態 で あ っ た 。 当 時 、 唯 一 言 及 さ れ て い る の は 、1998(平. 成10年)版. 学 習 指 導 要 領 総 則 に あ る 一 文')の み で あ る 。 バ ト ラ ー(2005)は 活 動 の 軸 と して. 、外 国語. 「音 声 を 中心 に 、 子 ど も の 身 近 な 題 材 を対 象 に して 、 子. ど も の 異 文 化 へ の 関 心 を 高 め る こ と に 主 眼 を お い て い る 」5)と ま と め 、 松 川(2003)は. 、「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」に行 わ れ る外 国 語 学 習 の 趣 旨 と し. て 以 下 の5点. に ま と め て い る 。6). 1.国. 際 理 解 に 関 す る 学 習 の 一 環 と して 行 わ れ る も の で あ る こ と. 2.中. 学 校 の 英 語 教 育 の 前 倒 しで は な い こ と. 3.児. 童 を 外 国 語 に触 れ させ る こ と. 4.外. 国 の生活 や文 化 な どに慣 れ 親 し ませ る こ と. 5.体. 験 的な 学 習 で あ る こ と. こ の よ うな 状 況 の 中 、 小 学 校 英 語 活 動 の 指 導 者 を 対 象 と し て 、 基 本 的 な 理 念 や 事 例 を ま と め た 小 学 校 英 語 活 動 実 践 の 手 引 が2001年1月. 、文 部. 科 学 省 に よ っ て 各 都 道 府 県 ・政 令 指 定 都 市 教 育 委 員 会 な ど に 配 布 さ れ た 。 松 川(2003)は. 、 手 引 き に示 さ れ て い る 活 動 の 在 り方 を 、 次 の6点. にまと. ・)「 国 際 理 解 教 育 に 関 す る 学 習 の 一 環 と して の 外 国 語 会 話 等 を 行 う と き は 、 学 校 の 実 態 等 に 応 じ 、 児 童 が 外 国 語 に 触 れ た り、 外 国 の 生 活 や 文 化 な ど に 慣 れ 親 し ん だ りす る な ど 小 学 校 段 階 に ふ さ わ し い 体 験 的 な 学 習 が 行 わ れ る よ う に す る こ と 」 18.
(19) め て い る 。7). 1.英. 語 活 動 は 国 際 理 解 教 育 の 一 環 と して 行 わ れ る こ と. 2.英. 語 活 動 の 狙 い は 言 語 習 得 よ り興 味 ・関 心 ・意 欲 の 育 成. 3.使. われ る英 語 は音 声 中心 で あ る こ と. 4.授. 業 は 学 級 担 任 中 心 で 行 わ れ る こ とが 望 ま し い. 5.体. 験 的な 活 動 を 中心 に. 6.数. 値 の 評 価 で な く 、学 習 の 過 程 や(活. 動 へ の)・)参 加 度 の 記 述. によ る評価 これ ら に 基 づ き 、全 国 公 立 小 学 校 に お い て2002年. 度 よ り現 在 ま で 「英 語. 活 動 」 が 実 施 され て き た 。 次 に 、平 成20年 導 要 領(2008)で. 版 学 習 指 導 要 領(2008)と. の 比 較 を 行 い た い 。新 学 習 指. は 小 学 校 外 国 語 活 動 に つ い て よ り明 確 な 目標 や 指 導 内 容. の 注 意 事 項 等 の 記 述 が な さ れ て い る 。 小 学 校 英 語 活 動 実 践 の 手 引(2001) で は 具 体 的 な 活 動 例 が 多 く掲 載 さ れ て い た 反 面 、 今 回 の 学 習 指 導 要 領 (2008)で. は そ の よ うな 内 容 は 削 除 され 簡 略 化 が 図 られ て い る 。 具 体 的 な. 活 動 例 を 例 示 し な い こ と で 、 既 存 の 活 動 に と らわ れ ず 、 地 域 や 学 校 の 実 態 に 即 し た よ り柔 軟 な 活 動 の 開 発 を促 す こ と が 意 図 さ れ て い る と も考 え る こ とが で き る。 両 者 を 比 べ 、 大 き な 変 更 点 と し て. 「国 際 理 解 教 育 」 と. い う 文 言 が 消 え た こ と が 挙 げ られ る 。 国 際 理 解 教 育 は 、 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 趣 旨 や ね ら い を踏 ま え 、 各 学 校 に お け る 目標 及 び 目 的 に 応 じ た 学 習 活 動 の 例 示 と して 挙 げ られ て い る 項 目で あ る8)。 これ ま で は 、 総 合 的 な 学 習 の時 間の. 「国 際 理 解 教 育 」 に 関 連 付 け る こ と で 小 学 校 に お け る 英. 語 活 動 の 導 入 を認 め て き た 。し か し今 回 の 学 習 指 導 要 領 改 訂 で は 、「英 語. i)筆 者 補 足 19.
(20) 活 動 」 を 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 と は 趣 旨 ・性 格 を 異 に す る も の で あ る と 明 言 し て 切 り離 し 、「外 国 語 活 動 」と い う新 た な 領 域 と して 位 置 づ け た 。 これ に よ っ て 、 「国 際 理 解 教 育 の 中 に 英 語 教 育 を 位 置 づ け る こ と の 是 非 」 に 関 す る議 論 は 一 旦 収 束 し 、 よ り よ い 活 動 の 在 り方 の 模 索 と い う よ り積 極 的 で 建 設 的 な 議 論 へ と発 展 して い く こ と が 期 待 さ れ る 。 第2項. デ ー タ で 振 り返 る. 「英 語 活 動 」(2002-2008)の. 取 り組 み. 本 項 で は 、 実 際 の 数 値 や デ ー タ を 用 い な が ら、2002年. 度 か ら2008年. 度 ま で 実 際 に行 わ れ て き た 英 語 活 動 の 取 り組 み に つ い て 概 観 して み た い 。 松 川(2003,2004)に. よ れ ば 、移 行 措 置 段 階 の2000年. 年 で は 約42%、2002年7月 ち 、第3∼6学. の 段 階 で 全 国 約23,000校. 年 で 平 均 約53%の. で は 約20%、2001 の公立 小学 校 の う. 学 校 が 何 らか の 形 で 実 施 し て い る と い. う 回 答 が 得 られ た9)。 しか し、 実 施 し て い る と答 え た 学 校 の63%は. 、年. 間1∼11時. 以下. 間 程 度 の 活 動 で あ る と 回 答 し 、そ の 頻 度 が1ヶ. 月 に1回. が も っ と も 多 い と い う結 果 で あ っ た 。 次 に 、 文 部 科 学 省 と ベ ネ ッセ が 外 国 語 活 動 の 実 践 状 況 に つ い て そ れ ぞ れ に 行 っ た2つ 学 省 は 、2003(平 約20,000校. の調 査 結果 を参 照 して活 動 の実 態 を整 理 した い。 文 部科 成15)年. 度 か ら小 学 校 英 語 活 動 実 施 状 況 調 査 を毎 年 度. を対 象 に実 施 し、現 在 ま で に5年. 分 のデ ー タが蓄 積 され て い. る 。一 方 、ベ ネ ッセ 教 育 研 究 開 発 セ ン タ ー が2008年11月. に 公 表 した 「小. 学 校 ・拠 点 校 の取 り組 み に 関 す る 調 査 」 は 、 拠 点 校 を 対 象 に 、 英 語 活 動 の 現 状 お よ び 課 題 意 識 の把 握 を 目 的 と し て 行 っ た も の で あ る 。 対 象 と さ れ た の は 拠 点 校 とそ の 管 轄 の 都 道 府 県 ・政 令 指 定 都 市 教 育 委 員 会 で あ り、 対 象 と な っ た 拠 点 校533校. 中275校. 、57教. 育 委 員 会 中32教. 育委 員 会 か. ら 回 答 を得 て い る 。 以 上 の デ ー タ を参 照 し 、 小 学 校 現 場 に お け る 取 組 状 況 を概 観 して みた い 。 20.
(21) ま ず は 、 各 年 度 の 公 立 小 学 校 に お け る 英 語 活 動 の 実 施 状 況 を見 て み た い 。現 時 点 で 最 新 の2007(平. 成19)年. 度 は 、97.1%の. 公 立 小 学 校 にお い. て 、何 らか の 形 で 英 語 活 動 が 行 わ れ て お り、調 査 開 始 時 の2003(平 年 度 の88.3%か. ら順 に増 加 して い る 。 平 成20年. に よ っ て 、第5、6学. 版 学 習 指 導 要 領(2008). 年 に お い て 外 国 語 活 動 の 導 入 が 決 定 して い る た め 、. 今 後 の 実 施 割 合 は ほ ぼ100%と. な る と 考 え て 問 題 は な い だ ろ う。. 実 施 時 間 数 に つ い て 、調 査 開 始 当初 の2003(平 ∼3時. 成15)年. 度 は 「年 間1. 間 」 の み の 実 施 の 割 合 が 高 か っ た が 、 そ の 傾 向 は徐 々 に 減 少 し て. い る 。 一 方 で 、 増 加 傾 向 に あ る の は 、 「4∼ll時 ∼35時. 成15). 間 」 と い う活 動 時 間 で あ る 。 平 成20年. よ れ ば 、外 国 語 活 動 の 時 間 数 は 年 間35時. 間 」 「12∼22時. 間 」 「23. 版 学 習 指 導 要 領(2008)に. 間 と さ れ 、週1回. 値 す る 。現 段 階 で そ の 条 件 に ほ ぼ 一 致 す る 「23∼35時. 程度 の活 動 に. 間 」 を 達 成 して い. る学 校 数 は未 だ低 い。 授 業 頻度 が 増加 す る とい う ことは 、豊 富 な題 材 や 活 動 が 求 め られ る 。 時 間 数 の 増 加 に対 応 で き る よ う な 体 制 の 早 急 な 整 備 が 求 め られ る 。 次 に 、活 動 に お い て 特 に 中心 的 な 役 割 を 担 っ た 人 に つ い て 見 て み た い 。 中 学 校 や高 校 の英 語 散 員. 学 創 旦任 纒. [ 200壱. 讐奪. 麗. 員. 3麓. 卦 国 語 指 導 助 手(配 丁 日 本 人 英 語 敬 師(JτEな ど) 日 本 人 ボ ラ ン デ ィア 卦 團 人 ボ ラ ンテ ィア (保 護 者 や 地 垣 人 材 な ど) (保 護 者 や 地 壊 人 材 な. そのゴ 賢. 卜 ・. 回筈. 曇 唖 発5. 謬藪§. 豊辱 げ 、 一. ラ ㍗. P 、. 外 ⋮璽. 二 壬i⊃s=δ. 一. 20二7特 農. 69.3. 刈 ・学 校 英 語 を 実 施 (H18年 度n=25D、H19年. 図1英. 暮忍. 5§. 稼§. し て い た/い る 学 校 の み 対 象.(幻 廣n=273、H20年 度H=274). 語 活 動 に 関 わ っ た 人(中. (ベ ネ ッセ 教 育 開 発 研 究 セ ン タ ー(2008)よ. 21. 弓時. ﹁り. 2鉛 縫 髪. 心) り構 成)lo).
(22) こ の デ ー タ で 興 味 深 い の は 、 年 々 割 合 が 増 加 して い る の は 学 級 担 任 の み で 、2008年. 度 に は 約7割. を 占 め て い る 。そ の 反 面 、他 の 人 材 は 減 少 傾 向. に あ り 、 外 国 語 指 導 助 手(ALTな 2008年. 度 に は1割. ど)は2006年. 当 初3割. で あ ったが 、. を 切 っ て い る 。こ の よ う に 、今 後 も 活 動 に お い て 学 級. 担 任 が 指 導 の 中心 的 な 役 割 を 担 う こ とが 予 想 さ れ る 。 次 に 、英 語 活 動 の主 な内容 につ いて 見 て い き た い 。 全体 的 に、各活 動 の 割 合 は 過 去5年. 間 を通 し て そ れ ほ ど変 化 し て い な い よ う に見 る こ と が. で き る 。 「歌 や ゲ ー ム 」 と 「簡 単 な 英 会 話 の 練 習 」 の 割 合 が 高 く、次 い で 「英 語 の 発 音 の練 習 」 の 割 合 が 高 い 。 本 研 究 に 関 連 し 、 英 語 の 発 音 練 習 が ① ど の よ うな 形 態 で ② ど の 指 導 者 を 中 心 に行 わ れ て い る の か が 重 要 な 鍵 を 握 る と筆 者 は 考 え る 。 次 に 、 教 材 に つ い て み て い き た い 。2003(平. 成15)、2004(平. 成16). 年 は 、際 立 っ て 「絵 本 や カ ー ドな ど の テ キ ス ト教 材 」の 割 合 が 高 く、2005 (平 成17)年. 度 にそ の 割 合 が 減 少 して か らは 大 き な 変 化 が 見 られ な く な. っ た 。 全 体 を 通 して 、 増 加 傾 向 を 示 して い る の がCDな. どの音 声教 材 で. あ る 。 これ か らの 外 国 語 活 動 も 、 音 声 中 心 の 活 動 が 強 調 さ れ て お り、 音 声 教 材 の 開 発 は さ ら に 進 ん で い く こ と が 予 測 さ れ る 。 そ れ に よ り、 学 校 現 場 に お け る 音 声 教 材 の 活 用 割 合 は さ らに 増 加 して い く こ とが 予 想 さ れ る 。そ の 他 の 傾 向 と し て 、2005(平. 成17)年. 度 か ら 「ITを 活 用 し た 教 材 」. と い う項 目 が 追 加 さ れ 、 年 々 そ の 割 合 が 増 加 して い る 。 現 段 階 で の 普 及 割 合 は ま だ 全 体 の1割. に満た な いが 、 本格 的 な外 国語 活 動 の導 入 に あわ. せ た 多 種 多 様 な 教 材 の 開 発 の 可 能 性 も含 め 、 今 後 更 な る 増 加 が 見 込 め る 領 域 だ ろ う 。 同 じ く教 材 につ い て 、 ベ ネ ッセ の 調 査 で は 、 以 下 の よ うな 結 果 が 得 られ て い る 。. 22.
(23) 担 任 が抽 自 に 制 作 した敬 材. 校 内 の研 究 会 で独. 英 語 専 科敬 員 が 独 自 に 制 作 した 敬 材. 自 治 体 が 制 作 した 敬 材. 自1=制 作鹸撫. 融 2eo6年. } 廣}三. 二. 盤.蓼. 醜. 三T日. 3.6こir. 欝?. 一.___. 英 語 ノ ー ト(H2D年. 農 の み). ,. 傷燈. 甲1. 襲5. '. 整蓼. 三7. 一藍. 度i二. ﹁ 軸. 噂. '雪. 2008年. 締 和. 三一ξP. 764。`. 陥1三y…還搾]工. ヂ} 2007年 度iこ3三. 無回 筈. 車 小 学 校 英 語 を 実 施 し て い た/い (HIS年. 度n=250、H19年. る 学校 の み 封 挨 。. 度n;273、H20年. 度n=274). *「. 英 語 ノ ー ト 」1ま 、 平 成20年 贋 の み の 選 択 岐 で 、 平ntlS・19年 度 の 選 択 岐 に1ま 入 っ て いtaLU. 図2最. も よ く 使 用 す る 教 材i). (ベ ネ ッ セ 教 育 開 発 研 究 セ ン タ ー(2008)よ. り構 成)11). こ の デ ー タ に よ る と、 学 校 関 係 者 が 独 自 に作 成 した 教 材 を 使 用 して い る 学 校 は3年. 間 を通 し4割. 前 後 とな っ て お り、2006年. 割 合 を 示 し て い たALTな は 年 々 減 少 し、2008年. 度 で は も っ と も高 い. どの外 部人 材 が 作 成 した教 材 を使用 す る割 合 度 に は1割. を 切 っ て い る 。 ま た 、新 た な 傾 向 と し. て2008年. 度 よ り、 文 部 科 学 省 に よ っ て 作 成 さ れ た 「英 語 ノ ー ト」(試 作. 版)が2割. 強 の 学 校 で 使 用 さ れ て い る こ とが 分 か る 。今 後 の 展 開 と し て 、. ① 英 語 ノ ー トの み を 用 い る 学 校 、 ② 独 自 の 教 材 の み を 用 い る 学 校 、③ そ れ ぞ れ を併用 す る学校 な ど様 々 な 形態 が 予 測 され る が、 教 育 の均 等 とい う観 点 か ら 、 ど の 内 容 も お お よ そ 英 語 ノ ー トに含 ま れ る 内 容 を 基 準 とす る 形 に な る と考 え られ る 。 以 上 の よ う に 、2002年. 度 の 全 面 実 施 以 来 、全 国 の 公 立 小 学 校 に お い て. 総 合 的 な 学 習 の 時 間 等 で 英 語 活 動 を行 う 小 学 校 は 増 加 して い る 。 既 に 取 り上 げ た よ う に 、 英 語 活 動 開 始 当初 で あ る2002年 は 、 小 学 校 学 習 指 導 要 領(1998)と. 度 か ら2007年. 度 まで. 小 学 校 英 語 活 動 実 践 の 手 引(2001)を. ・)筆 者 … 部 加 工. 23. 基.
(24) に 、 各 地 域 や 各 学校 の特色 を生 か した独 自の英 語 活 動 が行 わ れ て き た。 平 成20年. 版 学 習 指 導 要 領(2008)の. 公 示 に よ り、そ の 目標 や 指 導 内容 は さ. ら に 明 確 化 さ れ 、外 国 語 活 動 と して 新 た な 方 向 に 向 か う こ と に な る 。2008 年 度 に は 文 部 科 学 省 が 発 行 し た 「英 語 ノ ー ト」(試 よ り文 部 科 学 省 よ り指 定 を 受 け て い る 全 国533校. 作 版)が. 、2007年. 度. の 拠 点 校12)に 配 布 さ れ 、. そ れ ら を 試 験 的 に用 い た 外 国 語 活 動 を 先 行 して い る こ と か ら 、 教 科 書 を 用 い る と い う今 後 の 外 国 語 活 動 の 在 り方 も 含 め 、2008年. 度 を 境 に 「英 語. 活 動 」 か ら 「外 国 語 活 動 」 に 向 け 大 き く変 化 して い く こ と と な る 。 こ れ ま で の 指 導 に 関 連 す る 蓄 積 に加 え 、新 た な 活 動 に 向 け た 「現 場 の ニ ー ズ 」 に つ い て 次 節 で 明 らか に す る 。. 第3節. 外 国語 活 動 にお け る指 導 者 と して の 学級 担 任 の現 状 と課 題. 本 節 で は 、 は じめ に新 学習 指 導 要 領(2008)を 基 に外 国語 活 動 にお ける 指 導 者 の 役 割 の 重 要 性 に つ い て 明 らか に し 、 次 にそ の 指 導 者 と して 期 待 され る学 級 担 任 の抱 え る課題 等 の現 状 につ い て概 観 す る。 後 半 で は 、外 国 語 活 動 実 施 に 当 た り、 学 級 担 任 が 求 め て い る 「現 場 の ニ ー ズ 」 につ い て 明 ら か に し て い く。. 第1項. 学習 指 導 要 領 の 目標 達 成 にお け る 「 指 導 者 」 の重 要 性. 本 項 で は 、学 習 活 動 に提示 され て い る 目標 や 内容 、指 導 に関 連す る項 目 に つ い て 、 特 に 「言 語 活 動 」 に 焦 点 を絞 っ て 考 察 し、 そ こ か ら浮 か び 上 が る指 導 者 の役 割 の重 要性 につ い て 明 らか に した い。 外 国 語 活 動 全 体 の 目標 と して 次 の3つ13)が. 挙 げ られ る 。. 【目標1】. 言 語 や 文 化 につ い て 体 験 的 に 理 解 を 深 め る 。. 【目標2】. 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う とす る態 度 の 育 成 。. 【目標3】. 外 国 語 の 音 声 や 基 本 表 現 に慣 れ 親 し ま せ る 。 24.
(25) ま た 、 以 上 の3つ. の 柱 を踏 ま え た 統 合 的 な 体 験 活 動 を 通 し 、 中 学 ・高 等. 学 校 の 外 国 語 科 の 学 習 に つ な が る 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 素 地 」 を 養 う こ と を 目指 し て い る 。 こ れ らの 目標 に 対 応 し、2学 の2つ. の 内 容14)が. 設 定 されて い る。. 【内 容1】. 主 と して コ ミュニ ケ ー シ ョン に関 す る事 項. 【内 容2】. 主 と して 言語 と文化 に 関す る事 項. 更 に 、【内 容1・2】. そ れ ぞ れ に3つ. げ られ て い る 。 以 下 に そ の6項 【内 容1】. 年 間 を 通 し以 下. ず つ各 内容 に 関連 す る指導 内容 が挙. 目15)を 示 す 。. 一(1)コ. ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る 楽 し さ を体 験 す る 。. 一(2)積. 極 的 に 外 国 語 を 聞 い た り 、 話 し た りす る 。. 一(3)言. 語 を用 いて コ ミ ュニ ケ ー シ ョン を図 る ことの大. 切 さを知 る。. 【内 容2】. 一(1)外. 国 語 の 音 声 や リ ズ ム な ど に 慣 れ 親 し む と共 に 、 日本 語 と の 違 い を知 り、言 葉 の 面 白 さ や 豊 か さ に 気 づ く。. 一(2)日. 本 と 外 国 と の 生 活 、 習 慣 、 行 事 な ど の 違 い を知 り、多 様 な も の の 見 方 や 考 え 方 が あ る こ と に 気 づ く。. 一(3)異. な る 文 化 を 持 つ 人 々 と の 交 流 等 を体 験 し 、 文 化 等 に対 す る 理 解 を 深 め る 。. 以 上 の6項. 目 の う ち 、「英 語 音 表 記 法 」の 活 用 と の 関 係 性 を見 出 した の は. 以 下 の4項. 目で あ る 。 そ の 抽 出 に あ た り、 ① コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン活 動 に. 対 す る 積 極 性 、 ② 外 国 語 を 聞 く ・話 す 能 力 、 ③ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 大 切 さ に対 す る理解 、④ 児 童 に英 語音 や 基 本 的 な 表 現 に慣 れ親 しませ る こ とが で き る英 語 力 な ど、外 国語 活 動 の 中で 25. 「言 語 活 動 」 に 直 接 関 連 す る.
(26) 内 容 に 焦 点 を 絞 っ た 。 な お 、 今 回 省 い た 残 りの2項. 目は 、 そ れぞ れ 異文. 化 理 解 や 国 際 交 流 に 関 連 す る 内 容 で あ る た め 、 言 語 に 関 す る 内 容 に絞 っ た 今 回 は 、 筆 者 の 選 択 肢 か ら外 れ る こ と と な っ た 。 (1)コ. ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る 楽 し さ を体 験 す る 。 (【内1】-1). (2)積. 極 的 に 外 国 語 を 聞 い た り 、 話 し た りす る 。 (【内1】-2). (3)言. 語 を 用 い コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る こ と の 大 切 さ を知 る 。 (【内1】-3). (4)外. 国 語 の 音 声 や リ ズ ム な ど に 慣 れ 親 し む と 共 に 、 日本 語 と の 違 い を知 り、 言 葉 の 面 白 さ や 豊 か さ に 気 づ く 。 (【内2】-1). これ ら共 通 点 は 、 実 際 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 に 直 接 関 わ る 内 容 で あ る 点 で あ る 。 これ らの 指 導 内 容 を実 際 児 童 に提 供 す る の は 指 導 者 の役 割 で あ る 。学 習 指 導 要 領 「指 導 計 画 作 成 に 当 た っ て の 配 慮 事 項 」の(5)16) で 授 業 の 実 施 に 当 た っ て は 学 級 担 任 ま た は 外 国 語 活 動 を担 当 す る 教 師 が 行 う こ と と 示 され て い る 。 実 際 の 外 国 語 活 動 を通 し て 児 童 が 学 び 取 る 内 容 の 中 身 や 質 を左 右 す る の は 指 導 者 で あ り、 筆 者 は そ の 役 割 の 重 要 性 を 強 調 した い 。 次 に 、 上 記 の4項. 目を活 動 に反 映す る 際、 指 導者 が 児 童 に与 え うる影. 響 に つ い て 具 体 的 に ま と め 、 そ こ か ら浮 か び 上 が る 課 題 や 教 師 に 求 め ら れ る 力 に っ い て 考 察 し た い 。ま ず4項 主 に. 目 を 大 別 す る と 、(1)∼(3)は. 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 実 践 に 関 す る 内 容 」、(4)は. 、. 「言 語 に 関 す. る 体 験 的 な 理 解 に 関 す る 内 容 」 で あ る と筆 者 は考 え る 。 (1)コ. ミュニ ケー シ ョン を図 る楽 しさ を児 童 が体 験 す る に は、指 導 26.
(27) 者 自 身 が 楽 しみ を感 じて 取 り組 ま な く て は 、 そ の 楽 し さ は 児 童 に 伝 わ ら な い 。 児 童 が 心 か ら楽 し み を感 じ て 活 動 に 向 か う に は 、 指 導 者 が 見 本 と な っ て そ の 姿 勢 を示 して く必 要 が あ る 。(2)積. 極 的 に 外 国 語 を 聞 い た り、. 話 し た りす る こ と に つ い て も 、 同 様 に 教 師 の 見 本 と して の 姿 勢 が 重 要 と な る 。 も し も 指 導 者 が 消 極 的 な 姿 勢 で 取 り組 ん で い た 場 合 、 児 童 だ け に 積 極 性 を 求 め て も児 童 の 動 機 付 け に は な らな い 。(3)外. 国 語 を用 いた コ. ミ ュニ ケー シ ョン を図 る ことの大 切 さ を児 童 が知 る た め には 、 指 導者 自 身 が そ の 大 切 さ を 理 解 し 、 そ れ に基 づ い た 姿 勢 で コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る 姿 勢 を 示 して い く必 要 が あ る 。 以 上 の よ う な 力 を 児 童 に つ け させ る た め に は 、 ① 指 導 者 が ど れ だ け見 本 と な っ て 言 語 に 向 き 合 い 、 活 用 して い る か 、 ② コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 面 白 さ や 大 切 さ を実 感 して い る か 、 ③ 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る姿 を児 童 に 示 す こ と が で き る か が 鍵 を 握 っ て い る と考 え られ る 。 (4)よ. り 自然 な 音 声 や リズ ム が 豊 富 に 提 供 で き る 環 境 が あ れ ば 、 よ. り多 く の 児 童 が そ れ ら に 慣 れ 親 む こ と が で き る 。 ま た 、 豊 か な 音 声 体 験 に よ っ て 、 ① 児 童 の 自発 的 な 異 言 語 間 の 違 い に対 す る 気 づ き 、 ② 言 語 の 豊 か さ や 面 白 さ の 実 感 、③ そ の 大 切 さ へ の 気 づ き な どへ の 発 展 が 期 待 で き る 。 よ って 、言 語 に関す る体 験 的 な 理 解 を促 す 上 で は、 豊 富 な音 声 体 験 を 提 供 で き る 環 境 配 備 が ポ イ ン ト とな る 。 牧 野(1977)は. 、録 音教 材 が① 英 語 を母 国 語 に して い る人 た ち の発 音 を. 手 本 と し て 示 し て い る点 で 貴 重 な モ デ ル と な る 点 、 ② 色 々 な 人 に よ っ て 録 音 さ れ る こ と が 多 い た め複 数 の 男 女 の モ デ ル を 聞 く こ とが で き る点 、 ③ 英 語 の 多 様 性 の 中 で 聞 く力 や 発 音 時 の 勘 所 を 教 え て くれ る 点 で 評 価 し て い る 一 方 、 「所 詮 録 音 教 材 は 『英 語 の 缶 詰 』み た い な も の で 、生 き た 言 葉 と し て は 、 表 情 、 身 振 り を加 え る こ と の 出 来 る 生 の 教 師 に は か な わ な 27.
(28) い 。 生 き た 授 業 を す る た め に は 、 教 師 が も っ と 自 分 の 発 音 を 大 事 にす る 必 要 が あ る 。 自 分 の 発 音 を活 用 す る こ と に も っ と 自 信 を持 つ こ と が 必 要 で あ る 」17)と 指 摘 て い る 。 視 聴 覚 教 材 や ネ イ テ ィ ブ ・ス ピー カ ー の 活 用 を 「正 確 な 音 の 提 供 」 と い う観 点 の み に 絞 っ た 場 合 、 そ の 役 割 を十 分 果 た す 。 し か し、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 実 践 に 関 す る 態 度 」 の 育 成 も 同 時 進 行 で 行 わ れ る こ と が 望 ま し く、 そ れ は 指 導 者 を モ デ ル と し直 接 学 び 取 る こ とが 効 果 的 な 内 容 で あ る と考 え られ る 。 視 聴 覚 教 材 が 提 供 で き る 内 容 に は 限 界 が あ り、 双 方 向 的 な 柔 軟 な 実 際 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を学 ぶ 上 で 十 分 な 教 材 と は 考 え に く い 。 そ れ で は 、 ネ イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー と テ ィ ー ム で 指 導 に 当 た る 際 、 日本 人 指 導 者 が コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン活 動 に 消 極 的 で あ っ た 場 合 、 児 童 は そ の 姿 か ら外 国 語 活 動 の 趣 旨 に 反 す る 態 度 を 学 び 取 る 可 能 性 が 否 め な い 。 以 上 の こ と か ら、 ① 指 導 者 の 活 躍 と② 音 声 環 境 を 統 合 した 形 で 活 動 が 構 成 さ れ る こ と が 望 ま し い と考 え られ 、 そ れ に は 指 導 者 の 担 う 役 割 が 大 き い 。 指 導 者 自 らが 積 極 的 に 外 国 語 を声 に 出 し 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う とす る 姿 勢 を 児 童 の モ デ ル と して 示 す こ と が 求 め られ る 。 音 声 環 境 に 関 連 し、 学 習 指 導 要 領 解 説. 外 国 語 編(2008)に. お いて例 示. され て い る英 語 の歌 や チ ャ ンツ の活 用 につ いて考 察 した い。 筆 者 が疑 問 に感 じ て い る の は 、 歌 や チ ャ ン ツ は 実 際 の 会 話 に 直 接 繋 が らな い と い う 点 で あ る 。「日本 語 と は 違 っ た 外 国 語 の 音 声 や リズ ム な ど に 十 分 慣 れ させ る 」18)と い う記 載 か ら、 そ れ らが 音 声 や リズ ム に慣 れ 親 しむ 段 階 の 活 動 と して の位 置 づ け で あ る と筆 者 は 判 断 す る 。 基 本 的 に チ ャ ン ツ や 歌 は 、 児 童 に 英 語 の リズ ム や 音 を体 感 させ る こ と を 目的 と し、 歌 詞 の 意 味 や 言 葉 の 内 容 に つ い て 触 れ る こ と は 多 く の 場 合 含 ま れ な い 。一 方 で 、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を体 験 さ せ る こ と を 踏 ま え 、 単 な る 表 現 の 繰 り返 しの 活 動 28.
(29) だ け で は な く、 コ ミュニ ケ ー シ ョンの 場面 に応 じた表 現 が で き るよ う に す る 」19)と の 記 載 が あ る こ と か ら、 そ れ ら の 目標 を 満 た す た め に は チ ャ ン ツ や 歌 だ け で は不 十 分 で あ る と 筆 者 は 考 え る 。 よ っ て 、 歌 や チ ャ ン ツ か ら さ ら に 発 展 し た 音 声 的 な 見 本 が 必 要 とな り、 そ の 役 割 を 担 う の が 指 導 者 や ネ イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー らの コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 実 践 で あ る と考 え て い る 。2008(平 国 語 指 導 助 手(ネ. 成20)年. に 行 わ れ た ベ ネ ッ セ の 調 査20)に よ れ ば 、外. イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー や 外 部 人 材)の. 1回 以 上 が36。5%、 週1回 回 程 度 が6.2%、2、3ヶ. 程 度 が33.2%、. 月2、3回. 月 に 一 回 程 度 は4.0%と. 来校 頻 度 は、週. 程 度 が17.2%、. 月1. な っ て い る 。この 回 答 は 、. 文 部 科 学 省 に よ り拠 点 校 に指 定 さ れ た 学 校 の も の で あ る た め 、 実 際 の 公 立 小 学 校 で は、 そ の割 合 は更 に減 少 す る ことが予 想 され 、実 際 には彼 ら の 十 分 な 来 校 が 期 待 で き な い 学 校 も少 な く な い こ と が 予 想 で き る 。 そ の 場 合 、 学 級 担 任 が 指 導 の 中 心 とな る 可 能 性 が 高 い と考 え られ る 。 これ に 関 連 し、同 じ く外 国 語 編 解 説 の 中 で 、「例 え ばbrotherと. い う単. 語 を 聞 い た り、 発 音 した りす る こ と に よ り、 児 童 は 日本 語 に な い/r/や /δ/の 音 に触 れ た り、親 し ん だ りす る こ と に な る 」21)とい う記 述 が あ る 。 児 童 が 聞 い た り発 音 した りす る た め に は 、 正 し い 音 の モ デ ル が 必 要 で あ り、 ま た 発 音 の ポ イ ン トを 伝 え られ る 知 識 が 必 要 とな る 。 正 し い音 の モ デ ル と して 考 え られ る の が 、 視 聴 覚 教 材 や ネ イ テ ィ ブ ・ス ピー カ ー らで あ る が 、 視 聴 覚 教 材 は 題 材 に 制 限 が あ り、 ネ イ テ ィ ブ ・ス ピー カ ー らは 上 述 の よ う に 常 に活 動 の 補 助 と して 授 業 に参 加 して い る と は 限 らな い 。 とな れ ば 、 指 導 者 で あ る 学 級 担 任 に そ の 役 割 は 期 待 さ れ る こ と に な る 。 日本 語 に な い 音 に慣 れ 親 しむ と い う 目標 に 対 し、 学 級 担 任 に よ っ て 日本 語 式 英 語 が 児 童 に 与 え られ 続 け る 場 合 、 正 確 な 英 語 音 を 提 供 さ れ な け れ ば 日本 語 と の 違 い に も 気 づ き に く くな る 恐 れ が あ り、 ま た そ の 音 を イ ン 29.
(30) プ ッ ト して し ま う可 能 性 も あ る 。 以 上 の よ う に 、外 国 語 活 動 に お い て 指 導 者 は 、通 常 の 指 導 事 項 に 加 え 、 ① 音 声 面 、 ② 態 度 面 の モ デ ル と して の 役 割 も求 め られ て い る 。 これ らを 具 体 化 し 、 指 導 者 に 求 め られ る 力 と して 、1つ 音 を 提 供 で き る 「発 音 力 」、2つ. 目 に 、 英 語 の よ り正 確 な. 目 に 、 「活 動 に対 す る 積 極 的 な 姿 勢 」 を. 挙 げ た い 。 学 習 指 導 要 領 内 で も 「音 声 面 に 関 し て は 、 児 童 の 柔 軟 な 適 応 性 を 十 分 生 か す こ と が 可 能 で あ る 」22)と 明 記 され て お り 、 児 童 の 発 達 特 性 を 適 切 に 活 用 して い く こ と が 期 待 さ れ て い る 。 そ の た め に は 、 指 導 者 が よ り英 語 ら しい 音 を 子 ど も た ち に 提 供 し て い く た め の ス キ ル を 身 に つ け る必 要 が あ る。 また 同時 に、 児 童 の積 極 的 な活 動 へ の参 加 や コ ミュニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う とす る態 度 の 育 成 に も つ な が る こ と か ら、 モ デ ル と して. 「活 動 に 対 す る 積 極 的 な 姿 勢 」 も不 可 欠 で あ る 。 現 在 、 学 習 指 導 要. 領 の 目標 を 達 成 す る に あ た り、 最 も重 要 な 役 割 を担 う指 導 者 と して 想 定 さ れ 、 も っ と も現 実 性 が あ る の が 学 級 担 任 で あ る 。 指 導 者 が 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 り、 外 国 人 と親 し く関 わ り、 活 動 を 楽 しむ 姿 を 児 童 に 示 し て い く に は 、 指 導 者 の 不 安 を 解 消 し 自信 を 持 た せ る こ とが 必 要 と な る 。こ れ ら の 課 題 を 克 服 す る 手 立 て と して 筆 者 が 考 え る の が 、「英 語 音 表 記 法 」 の 活 用 で あ る。 そ の 概 要 に つ い て 第4章. 第2項. で 取 り扱 い た い 。. 外 国語 活 動 にお け る指 導 者 と して の学 級 担 任 の現 状. 前 項 で は、指 導 者 の果 たす役 割 の重 要 性 を明 らか に した。 本 項 で は 、 外 国 語 活 動 の指導 者 として英語 教 育 に関す る専 門 的 な知 識 や 経 験 に乏 し い 学 級 担 任 に焦点 を絞 り、文部 科 学省 等 に よ って行 わ れ た調 査 結果 等 を 基 に学 級 担 任 の現 状 につ いて 明 らか に した い。 現 在 、学 習 指 導要 領 とそ の解 説 の 中で 、「 指 導 計 画 の作 成や 授 業 の実施 につ いて は 、学 級担 任 の教師 また は外 国語 活 動 を担 当す る教 師 が 行 う こ 30.
(31) と と し 、 授 業 の 実 施 に あ た っ て は 、 ネ イ テ ィ ブ ・ス ピー カ ー の 活 用 に 努 め る と と も に 、 地 域 の 実 態 に応 じ て 、 外 国 語 に 堪 能 な 地 域 の 人 々 の 協 力 を 得 る な ど 、 指 導 体 制 を充 実 す る こ と」23)と 示 さ れ て い る 。 つ ま り、 授 業 の 実 施 に 関 し 、ALTや. 地 域 の 英 語 に堪 能 な 民 間 人 は 、ア シ ス タ ン トと. して の位 置 づ け に と どめ、 授業 の 中心 を担 うの は学 級 担 任 ま た は外 国語 活 動 を担 当 す る 教 師 で あ る こ と を想 定 し て い る 。 そ の 理 由 と して 、 外 国 語 活 動 を 行 う 際 に 求 め られ る 指 導 者 の 条 件 を 挙 げ て お り、 ① 十 分 な 児 童 理 解 と② 高 ま り合 う学 習 集 団 づ く りが 前 提 で あ る と さ れ 、 日 ご ろ よ り児 童 理 解 と 学 級 集 団 作 り を行 っ て い る 学 級 担 任 ま た は 、 ほ ぼ 同 等 の 条 件 を 満 た す こ と を 前 提 と した 外 国 語 活 動 担 当 教 師 が 指 導 者 で あ る べ き だ と し て い る。 そ れ で は 、 小 学 校 外 国 語 活 動 の 指 導 者 と して の 役 割 を 求 め られ て い る 現 場 の 教 員 は ど の よ う に感 じ て い る の だ ろ うか 。 こ こで 、 文 部 科 学 省 が 行 った. 「小 学 校 の英 語 教 育 に 関 す る 意 識 調 査 結 果 の 概 要 」(2004)24)の. 、. 英 語 教 育 を 誰 が 教 え る べ き と考 え る か に つ い て 教 員 が 回 答 して い る デ ー タ を 参 照 す る 。 こ の 調 査 は 、 公 立 小 学 校 の 児 童(4年 生5,079人)と. そ の 保 護 者(9,598人)、. 担 任 等2,234人)を 表1小. 対 象 に 平 成16年6月. 生4,923人. 調 査 対 象 校 の 教 員(校. 長 、学級. に行 わ れ た も の で あ る 。. 学 校 の 英 語 活 動 は 誰 が 教 え る の が よ い か(教. (文 部 科 学 省,中. 、6年. 員)25). 央 教 育 審 議 会 議 事 録 提 出 資 料 よ り構 成) (上 位5項 よ い と思 う. 目). よ く な い と 思 う. 小学 校 の 教 員 と英 語 を母 語 とす る外 国人 のT・T. 85.7%. 9.6%. 英 語 を 専 門 に教 え る小学 校 の教 員. 80.7%. 12.8%. 学級 担任 と英語 を専 門 に教 える 小学 校 教 員 のT・T. 76.9%. 16.0%. 31.
(32) 小 学 校 の教 員 と英 語 が 得 意 な 地 域 の 日本 人 のT・T. 62.8%. 25.7%. 学級担任. 39.9%. 45.1%. 表 の 中 で 興 味 深 い の は 、 教 員 自身 の 回 答 と して 、 学 級 担 任 が 単 独 で 指 導 す る こ と を 支 持 す る 教 員 の 割 合 が 最 も低 く 、 ま た 学 級 担 任 に よ る 単 独 指 導 が よ く な い と思 う と 回 答 した 教 員 の 割 合 も最 も多 い 点 で あ る 。 そ の 反 面 、学 級 担 任 が 外 国 人 や 地 域 人 材 、英 語 専 門 教 員 な どT・Tで. あ れ ば 「よ. い と 思 う 」と 回 答 す る 割 合 が 高 い 。ま た 、同 調 査 結 果 の 別 項 目で あ る 「英 語 活 動 を 実 施 す る う え で の 課 題 」と い う 問 い に 対 し 、も っ と も高 い74.2% の 回 答 は 「ALTや. 英 語 に 堪 能 な 民 間 人 な ど外 部 人 材 の 確 保 」で あ っ た26)。. 事 実 、 学 級 担 任 が 指 導 者 と して 挙 げ られ て い る も の の 単 独 で の 指 導 に は 不 安 が あ る 、 英 語 に 関 す る 知 識 や 経 験 を 有 した ア シ ス タ ン トを必 要 と し て い る 、 と い う現 場 の 教 員 の 切 実 な 思 い が 結 果 に 反 映 さ れ て い る の で は な いか と筆 者 は考 え る。 実 際 の と ころ 、 様 々 な 要 因 が 学 級 担 任 単 独 で の 指 導 に 対 す る 消 極 的 な 回 答 に 影 響 して い る こ と が 考 え られ る が 、 そ の1つ. と して 教 員 の 自己 の. 英 語 運 用 能 力 に対 す る 不 安 を 挙 げ る こ と が で き る 。2004年 韓 国(204人)、. 台 湾(206人)、. 日本(112人)の. 、バ トラー は. 小学 校 の教 師 を対象 に. 現 在 の 英 語 力 と 、 実 践 で 最 低 必 要 だ と思 わ れ る 英 語 力 の2つ. の レベ ル の. 自己 評 価 調 査 を行 っ た 。 そ の 結 果 、 現 在 の 自己 の 英 語 力 が 指 導 を行 う の に 必 要 な レベ ル(望 ま し い レベ ル)を 下 回 る と感 じて い る 教 師 の 割 合 が 、 韓 国91.1%、. 台 湾80.1%、. 日本85.3%で. あ っ た27)。 教 師 の 多 くが 自己 の 英. 語 力 に 自信 を 持 て な い と感 じて い る現 状 が 明 らか とな っ た 。 バ トラ ー(2005)は. 、3力. 国 の 結 果 を 比 較 し、 当 時 、 英 語 活 動 の 内 容 や. 頻 度 な どす べ て 学 校 の 自 主 性 に 任 さ れ て い た 日本 の 教 師 は 、 現 在 の 英 語 力 に対 し て も望 ま し い 英 語 力 に 対 して もそ の 評 価 に 大 き な バ ラつ き が 見 32.
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