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古くて新しいミツバチ生産物「ハチミツ」

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ミツバチ科学22(4) 145-158 HoneybeeScience(2001)

古 くて新 しい ミツバ チ生産物 「- チ ミツ」

中村 純

ハ チ ミツが ミツバ チ生産物 の中で最 も歴史 の 古 い,養蜂 にお け る主要生産物 で あ ることには 誰 も異存 はな いだ ろ う.最近 にな って, 日本 で も多種多様 な花 由来 の- チ ミツが生産 され, 外 国産 の ものを含 めた多 くの種頬 の単花蜜 が流通 す るよ うにな り,味 や色 の異 な る様 々な- チ ミ ツを手軽 に家庭 で楽 しむ ことがで きるよ うにな った. まだ まだ個人 ・家庭 向 け商品 は苦戦 中 と い うが, デパ ー トな どのハ チ ミツ売 り場 も充実 し,- チ ミツ専 門店 も登場 して い る. また- チ ミツを使 う料理 や飲料 を出す飲食店 も増 え, こ う した業務 用- チ ミツの出荷量 は増 えて い ると い う. テ レビ番組 で も- チ ミツを取 り扱 った も のが続 々 と放 映 され,- チ ミツ消費 が ブームを 迎 えた とい う観 測 もあ る. 実際, 2000年 の-チ ミツ輸 入 量 は久 しぶ りに40000tを超 え た (図 1). 一方 で は公正 な取 引 と消費者 を保護 す る目的 で種 々の規格基準 の必要性 が高 ま り,本誌 で紹 介 して い るよ うな国際規格 が制定 され, さ らに (L L E) 'LS i ・′ \ 1950 1960 1970 1980 1990 2000 年 図1 日本のハチ ミツ消費量 国内生産量 と輸入量 の合算である.実際にはごく少量の輸出があるが無 視 した.養はう関係参考資料 (農林水産省生産局) 急先鋒 とい う意味 で は,農業全体 に広 が る 「有 機 」的生産 とい う新 しい視 点 を加 え, 消費者 に 強 く訴 えか ける,環境負荷 の小 さい, また安 全 な生産 を 目指 す 「有機養蜂」 が登場, その規格 制定 も佳境 に入 って きた. ハ チ ミツとい う, こ の古 くて新 しい ミツパ テ生 産物 に,消費者 だ け で な く生産者 の側 か らも新 しい意識 を持 たねば な らな い状況 にな って きた といえ るだ ろ う,

なぜ人はハチミツを好むのか ?

ハ チ ミツの歴史 は人類 の歴史 で もあ る.1億 年前 (白亜紀)地球 上 に最初 の花 を咲かせ る植 物 が現 れ, やがて昆虫 の中で餌 を花 に頼 る もの が 出現 した.先祖型 の ミツバチが地球上 に現 れ たの は始新世 (5500万年 前), その後, オオ ミ ツパ

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ataや コ ミツパテ

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が漸新世 (3800-2500万年前) に, セイ ヨウ ミツバ チA

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や トウ ヨウ ミツバ チ

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aはそれ よ りさ らに遅 れて鮮新世 ( 520-200万年前) の末期 に登場 した.動物 の中で も ヒ トに近 いチ ンパ ンジーが ミツバ チの巣 か らハ チ ミツを採 るの はよ く知 られてお り,類人猿 ア ウス トラロ ピテ クス

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( 400-100万年前)や,約250万年前 にア フ リカに現 れ,最初 に道具 を使 った とされ る 「器 用 な人」 とい う名 の付 いた- ビ リス猿 人

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(出現 時期 は諸 説 あ る) が ミツバ チの巣 を狩 っ た ことは確実視 で きる. デズモ ン ド・モ リス著 「裸 の サル」 には,類 人猿 が果物 の熟 れ度合 い と食べ頃を甘 さで測 っ て いたために,人類 が甘 い ものを好 む性質 が発 生 した と書 かれて い る.甘 みの元 で あ る糖類が とりわ け高等動物 に とって重要 な栄養素 で あ る

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ことももちろんだが, その糖を うま く摂取す る ための指標 にな っていたのが糖 自身の甘みであ ったという (それゆえに人工甘味料 に もだまさ れて しまうのだが).人類 が-チ ミツを好み,ミ ツバチの巣を狩 り,やがて飼育す るようになる のは, いずれに して もその 「甘味」を求 めての 当然の行為だといえ るだ ろう. ミツバチがはぼ現在の分布 を完成 した頃,今 か ら170万年前 にな ってや っと現 れ た現生人 類H.sapiensに とって,地球上 に登場 した と きにはすでに ミツバチの巣 には-チ ミツが貯 ま っていたということになる. この高 い知性 を持 った現生人類 は,その生活を洞窟内の壁画 に記 録するよ うになったが, これ らの壁画 によって ヒ トと ミツバチの関係 はより明 らかな ものにな った.躍動的な動物狩猟壁画で有名 なスペイ ン のアルタ ミラ洞窟 (紀元前15000-13500年) には, ミツパテを描 いた もの としてはおそ らく 最古 の

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と呼 ばれ る ミソバ チの 自 然巣 を下か ら見上 げたと推測 されている図柄が 残 っている

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.中石器時代 (紀元 前 10000-5000年) には世界各地で ミツバチ の巣を狩 る様子が壁画 にな り, イ ン ドではオオ ミツパテが, ヨーロッパ ではセイ ヨウ ミツバチ が措かれた.興味深 いことに巣房の構造や蜂児 を描 いた もの はない とい う. チ ンパ ンジー以 降, ミツバチへの関心 は主 にハチ ミツに向け ら れていたとい うことであろうか. ジャングルの巣 を狩 るハ ンティングも,居住 地周辺 にあ る野生 の巣 の所有権 の主張 によ っ て,ある意味での養蜂的 な生産計画 などへ と発 展 したが,やはり同 じよ うに ミツバチがた くさ ん住み着 いていたと思われ るエ ジプ トのナイル 河 口デル タ地帯では, 紀元前3000年頃には何 らかの巣箱 を用 いた飼育型の養蜂が始 まってい た と され る.上 下 エ ジプ トの統 合 が紀 元 前 3100年 といわれて いるが,それ以前 にデル タ 地帯で始 まった養蜂が重要 なものと認識 されて いたため下王家の紋章 と して使われたのであろ う.そのため, デル タ地帯での養蜂の始 まりを さらに前, 紀元前5000年頃 とす る見方 もある

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ところでエ ジプ ト以外, メソポタ ミアやイ ン ダスといった古代文明発祥地 には明確 な養蜂の 足跡が見つか っていない.地理 ・気候的な条件 が問題だ ったといわれ るが, ミソバチにとって 条件がよか ったはずの中国黄河流域で さえ巣箱 による養蜂の記録 は

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世紀 になるまで待っ ことになる

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.これが 「養蜂の発 祥地 はエジプ ト」 といわれ る由縁であろう. そ の エ ジプ トか ら養蜂 はやがて ヨー ロ ッパ に渡 り,やがて世界各地へ拡大 していった. エジプ ト以降の養蜂 に関連す る歴史については 「ミツ バチの文化史」 (渡辺

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に詳 しい.

ミツパテのハチミツ

ミツパテは花 を訪れて花蜜 と花粉 を集 める. ハチ ミツはこの花蜜 (あるいは甘露)を原料 と して ミツバチが加工 ・生産 し,巣 に貯蔵 した も のである.花が蜜腺か ら分泌す る花蜜 は,濃度 こそ大 きな変動

(

4-60%)

があるものの基本 的にはいずれ も糖液であ る.糖組成 は植物群 に よってある程度特徴があ り, 1) はぼ ショ糖の みの もの, 2) ショ糖 と同等の果糖や ブ ドウ糖 を含む もの, 3) 果糖や ブ ドウ糖が主体の もの の3種類 に分 けられ る. ショ糖 を主体 とす る花 蜜 は,花管の長 い花 に特徴的で,果糖や ブ ドウ 糖が主体の ものはアブラナ科 の花 に代表 され る よ うに開放的な花である

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こう した植物側の差 は,本来 は自分 に適 した花粉媒 介者 を選別 す るの に役 に立 って いるのだ ろ う が, ミツパテはそ うした選抜 を くぐり抜 けて多 くの植物 を利用す るよ うになったため,ハチ ミ ツにも種 々の性質の花蜜が入 ることになり, こ れが-チ ミツの糖組成 に影響 し, また結晶化傾 向などの性質 にも影響 を及ぼ している. 花蜜 には糖分以外の成分 も含 まれているが, ミツバチ自身 は糖分以外 の栄養を基本的には花 粉 に頼 ってお り,花蜜 は純粋 にエネルギー源 (炭水化物)として利用 している.一般の訪花昆 虫が 自己の活動 エネルギーを花蜜 に直接頼 るの とはちがい, ミツバチはそれを巣 に蓄えて,コ ロニー全体のエネルギー源 と して利用す る. そ の保存 に適 した形が-チ ミツである.

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ミツバチは酵素 によって花蜜中の ショ糖 を果 糖 とブ ドウ糖 に分解する.生成 したブ ドウ糖 の 一部 はオ リゴ糖 にな り, あるいは別の酵素 によ ってグルコン酸 に変え られ る. いずれの酵素反 応 もミツ/ヾチの体内ではな く巣房の中で進む. 貯蜜 は巣内で ミツパテによる濃縮作業を経て水 分 を失 って い く.水分が20%前後 にな った-チ ミツは吸湿性が高 く,平均的な巣内湿度 (60 -80%RH)で は吸水 して水分量が増えて しま う.そのため ミツパテは熟成が進んだハチ ミツ を貯蜜EElに集め,巣房に蓋 をかけ,水分の過剰 な侵入を防いで,保存状態 の高 い状態で維持す る.保存中の-チ ミツは,高糖度 と低pHによ ってそれ 自体抗菌的であ り, また高 い果糖含有 率のため結晶 しに くい.砂糖液給餌 によってで きた貯蜜ではショ糖が多 くて巣房内で結晶 し, ミツパテが利用で きに くくなることがあるが, 本来のハチ ミツは ミツパ テにとって最 も使 いや すい状態で維持 されている. 養蜂 と蜜源 養蜂 は ミツバチの貯蜜 を集 めて食品 として供 出す る産業だが,他の畜産 や農耕 と違 って, ち ともと環境負荷が小 さく,土地を要 さないので, 途上国で辺地開発や低開発地域開発事業 に取 り 入れ られることも多 い.確かに ミツバチを飼 う ための土地 は小 さいが,実際 には広大 な資源, 蜜源が不可欠であ り,商業的に養蜂を営むため には,蜜源の確保が最重要課題 となって くる. もともと花の選 り好みが うるさくない ミツバ チは種 々の植物 を利用 で きる.温帯では,春か 秋 に花期が集中す るが, その中には-チ ミツ生 産の観点か ら優良 な蜜源が多 い.逆 に花の少な い夏や冬 に咲 く植物 には, ミツバチにも, もち ろん養蜂家 にも欠かせない重要 な蜜源がある. 世界の主要な蜜源植物 は400種を超 え (Crane eta

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, 日本だけで も補助蜜源を含 め実 に

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種の植物があげ られ る (井上

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1). 今 日的には農林利用の可能 な植物が優良蜜源 であ り,植栽 される場合,蜜源 としてだけでは な く,その植物 をあ らゆ る形で利用で きること が望 まれ る.例えば日本で最優良蜜源 といわれ 80 6 0 40 20 ( t2 L I LL )譜 桓 講 壇 147 E白瓜封ミカン ⊂コ リンゴ

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- ナタネ 匡璽ヨ レンゲ _」 トチ 匿司 その他 1975 1980 年 1985 1990 図2 減少す る主要蜜源の植栽面積 養 はう関係参考資料 (農林水産省生産吊) る レンゲ は,その機会 を失 いつつ はあ る もの の,緑肥 としての肥効が高 く (安江

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)

,長 年利用 されて きた. ミツバチによる花粉交配が 生産性 を向上 させる多 くの果樹 (リンゴ,ナ シ, モモ, カキなど)や子実額 (ナタネ, ソバ, ヒ マワ リ) は当然のように良質 な蜜源であるが, もちろんその作物 としての位置づ けも重要であ る.治山治水 に有用 な種 々の蜜源樹 (ク リ, ト チ, シナノキ,ハゼなど) も蜜源 としてだけ以 上の利用価値を持つ. 養蜂統計上,主要 な蜜源植物の植栽面積 は, 養蜂家や関連団体 による植樹 などへの働 きにも かかわ らず減少傾向が とま らない (図 2).一方 で,河川の水利開発,広葉樹復旧植林,地域振 興や公園緑化, あるいは大小様 々な植樹会 など で蜜源樹を選 びたいとの問い合わせが,最近私 たちに寄せ られるよ うになって きた.優良蜜源 であるニセアカシアは外来植物であるとの点で この頃 は風当た りが強 いが,地域 に適 した蜜源 が増えるのはよいことだ し,植林 ・植樹 に関わ る人々が ミツバチを意識 して くれ ることはあ り がたいことである. ハ チ ミツの成 分 -含 有 成 分 と表 示 成 分 人 々の興味か らすれば,甘味が基本的には重 要 と思われる-チ ミツであるが,甘味の元の糖 も単一成分ではない. また量 は少ないなが らも 多 くの成分が含 まれている.ハチ ミツの成分 と して考えるべ きものは,各種の規格基準で扱わ れている.

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1)糖質 -チ ミツは,天然高糖食品の代表格であ り, 成分 と して は糖分が全体 の80%近 くを占め, 残 りは水分がほとんどで他 の成分 はいずれ も微 量成分 となる.主原料 とな る花蜜の糖 はショ糖 を代表 とす るのに対 して,-チ ミツ中では ミツ バチが分泌す る酵素α-グル コシダーゼによ っ て ショ糖 は分解 され, その産物である果糖 とブ ドウ糖が多 くなる.両者の含有率 は蜜源植物 に 左右 され るが, 一般的に果糖が35-42%, ブ ドウ糖が29-35%で,果糖 の方が2割程度 ブ ドウ糖 よ りも多い. 巣 に持 ち込 まれ た段階 で は最 も多 い シ ョ糖 は,-チ ミツ中の糖 として第3位か4位の位置 で2-3%程度残存 してい る. ショ糖 が多 い こ とは- チ ミツと しての熟 成 が進 んで いない こ と, あるいは高濃度の ショ糖液の添加の指標 と なるため, ショ糖含有量 は重要 な規格 (一般的 な-チ ミツで5%以内) である. ただ し経験的 に ショ糖濃度が高 いことがわか っている柑橘系 やアルファルファ, 二セアカシアなどのハチ ミ ツで は10%以 内, ラベ ンダーな どで は15% と,国際規格では蜜源に応 じた ショ糖含有量 の 上限値が設定 されている. シ ョ糖 がα-グル コシダーゼによ って分解 さ れる過程では理論的には果糖 とブ ドウ糖が等量 ずつできるはずであるが, この酵素が糖転位反 応 によって ブ ドウ糖 を主 に利用 して数種のオ リ ゴ糖 を生成 し, また別の酵素 グルコースオキ シ ダーゼが同 じくブ ドウ糖 を基質 としてグル コン 酸 を生成す るため, ブ ドウ糖 の比率 は低 くなる ショ糖 よりも含有量が多いという記述をよ く 見かけるマル ト-スは,- チ ミツ中に含まれ る オ リゴ糖の代表的な もので, ショ糖 の分解 によ って生成 されたブ ドウ糖同士が結合 してで きる 還元性のある二糖類である.文献中の数字 は, 同 じような還元性のある二糖類の合算値である ことが多 いが,それで もマル トースとしてハチ ミツ中に1-3%程度含有 され るよ うであ る. マル トースを含むオ リゴ糖全体の含有量 は変動 が大 きく,-チ ミツ中の酵素が活性 を失 ってい ない場合,糖転位反応がゆ っくりと続 け られ る ので,採蜜直後 には2-3%のオ リゴ糖 が保存 中に最大15-16%に達す ることもある. 2)有機酸 有機酸頬 は糖分に次いで多い成分である.-チ ミツ中ではグルコースオキ シダーゼによって ブ ドウ糖か ら生成 され るグル コン酸が主要 な も ので(Stinsoneta1.,1960),全有機酸の70% に達 し,それ以外にクエ ン酸, リンゴ酸,酢酸, コ- ク酸,酪酸,乳酸, ピル ビン酸,篠酸, ギ 酸 など多 くの酸類が含 まれ る (越後, 1984). ハ チ ミツの酸 度が高 い (平均 的 な- チ ミツの pHは3.2-4.5)の は主 に グルコン酸 に起因 し てお り,他の有機酸 の関与 は小 さい.以前 はク エ ン酸 やギ酸が主要 な有機酸 と考え られ,規格 文 に も-チ ミツの酸度を表すのに

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ギ酸等 量」などとい う表現 を用 いていたことがある. 現 在 はmeq/kg (milliequivalentperkilo一

gram honey,-チ ミツキロ当た り水素 イオ ン 濃度 :(H )mM/kgと同義)を用いている.実 際の酸溶液 との置換 はそれぞれの酸の解離性 に よる定数を用いることで可能で,例えばグル コ ン酸の場合1meq/kgは0.0196%となる. グルコン酸 には本誌今号 の永井氏の記事 にあ るように種 々の健康効果があることが知 られ, 一 日2gの摂取 で腸内 ビフ ィズス菌を増加 させ るといわれて い るが,- チ ミツ中の含有量 は 0.1%以 内で, もちろん若干 の手助 けにはなる とはいえ るものの,やは りハチ ミツの摂取だけ にこの効果 を期待で きることにはな らない.

3)

ミネラル, ビタ ミン, アミノ酸 一般 に-チ ミツを販売す る立場では,主要成 分である糖ではな く,微量 に含 まれ る ミネラル 分や ビタ ミン頬 を 「栄養」 として注 目 している ことが多 い.ただ し含有量 は少な く,栄養的な 意味合いは実際 には小 さい. 特 に1995年 に公 布 された栄養表示基準 に照 らし合わせた場合, 「含有量が高 い」あるいは 「含まれる」という補 給がで きる旨の表示 をす る域 には達 しない (義 1). 稀 に鉄分 (最大3.35mg/100g;White, 1975)が この表示 に足 る場合が あ る程度で あ ろう. 栄養表示基準 は基本的 には栄養所要量か ら見

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J119 表1 -チ ミツ中の微壷栄養素含有塁と栄養表示基準の下限値 栄養成分 -チミツ 高い旨の記述の 含まれる旨の記述の (淡色) (漉色) 最低基準 最低基準 ル タ タ タ カ 鉄 ビ ビ ビ シウム 4.9mg 5.1mg 180mg 0.24mg 0.94mg 3mg ミン

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2 ミンC 5.5mg 03mg 20mg 0.42mg 2400mg 15mg 90mg 1.5mg 0.15mg 0.21mg 8111g トいずれも100g中 ハチ ミツ中の栄養成分盛はWhite(1975)および越後 (1984) た,食品の栄養の有意性 を根拠 と している.栄 養所要量 は生活活動強度や年齢,性別 によって 異 なるが,例 えば,成人 で は鉄分 を一 日 10-20mg摂取す ることが望 まれてお り, これか ら 見 ると-チ ミツ中の鉄分 は多いとはいえない. 平均的な淡色ハチ ミツに これだけの量の鉄分を 頼 ると した ら実 に5kgの摂取が必要 になる. -チ ミツ中に最 も多 いカ リウムは,200-2000 ppm程度含有 されているが, E]所要量 は2-4 g程度で,や は りハ チ ミツ換算 で は1kgとい う膨大 な量 にな って しま う. この点 は ビタ ミ ン ・ア ミノ酸 について も同 じである. このよ う に ミネラルや ビタ ミンなど含有量の少 ない栄養 成分 については,実際 に摂取で きる量の観点か らして,ハチ ミツを極 めて好適 な栄養供給食品 あるいはサプ リメ ン トと してみなす ことは難 し い. もちろん常食することで慢性的な不足を補 うことは可能だろうが, こうした点 にだけ頼 っ て-チ ミツのよさを訴え るのは何 とも心許 ない. もっとも,有機酸頬や ミネラル類, あるいは ア ミノ酸類 は栄養的な効果 とは関係 な く,ハチ ミツにとって極 めて重要 な成分であることには 変わ りない.例えばア ミノ酸 と糖 との問で起 こ るメイラー ド反応 はハチ ミツの着色 に深 く関与 してお り,植物色素であるカロチノイ ドや フラ ボノイ ド, あるいは糖 (果糖)のカラメル化 も 合わせて種 々の-チ ミツ特有の色を作 り出 して いる. ミネラル分,特 にカ リウム,ナ トリウム, 鉄 は一般 に暗色-チ ミツで含有量が多 く,やは り-チ ミツの色調 との関連性が高 い. また有機 酸 と ミネラル分 は,-チ ミツの味を決定づける 重要 な要素 とな っている.植物 由来の香気成分 に代表 される-チ ミツの香 りと多 くの微量成分 が-チ ミツの風味を決めてお り,量的に見て栄 養 としては有意でないといって も,それぞれの -チ ミツに特長 を付与す る決定的かつ重要で, ハチ ミツの品質上,ハチ ミツらしさを主張す る 不可欠な要素 となっている.

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水分 水分 は必ず しも成分 と して重要 とは認識 され ないことが多 いが,-チ ミツの品質 においては 重要 な項 目である.その一つの理 由は-チ ミツ の発酵 にある.水分が17.1%以下では酵母の数 にかかわ らず発酵 は起 こらないが,20%を上回 ると耐糖性の高 い酵母 による発酵が起 こりやす い. この間の水分量では酵母の菌数 に応 じて発 酵 した りしなか った りとなる(W hite,1975). 酵母 自体 は花蜜中に含 まれ るものや ミツパテの 体表や蜂場 の土壌, あるいは蜂具や採蜜場の空 気か らも入 り込む.発酵 は結晶化 と密接 な関係 があ り,結晶化 によりブ ドウ糖が離脱 して,-チ ミツの水分含量が上が った結果,発酵が始 ま ることが多い. 結晶 との関係で も水 は重要 な働 きがある.特 に ブ ドウ糖 /水分比 と結 晶化 の間 には明確 な 関係があ り, この比が1.58で は結 晶化 は起 き ないが

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以上 になると完全に結晶化 し,そ の間 で は部 分 的 な結 晶化 が起 きる (White, 1975).これか ら計算す ると,水分が18%の平 均的 なハ チ ミツで は, ブ ドウ糖 が28%以下 で あれば結晶 しない し,38%以上であれば完全 に 結晶化す る.果糖 との合計が70-72%である とすれば,完全結晶する ものでは,やはりブ ド ウ糖の方が多いことにな り,ナ タネや タンポポ など元来 ブ ドウ糖比の高 いハチ ミツは水分量が よほど少 な くない限 り結 晶化 しやす い といえ る.結晶の生成 は結晶核 とな りやすい花粉 など の含有率や保存中の温度 の影響 を受 けやす く,

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冬季の室温 (15℃前後)で は特 に結晶化が促進 されやすい.前述 したよ うに,結晶化 は発酵 に 結 びっ くことが多 く,完全結晶化や ク リームハ チ ミツを意識的に作 るというのでなければ,逮 宜再融解 させて保存す るよ うに したい. よ く熟成 した- チ ミツは湿度60%で水分 の 出入 りに関 して平衡状態 に達す る.つまりほと んどの-チ ミツは空気中,特 に体表面 などの湿 度 の高 い空気 中か ら水分 を吸収 す る ことにな り, これによって乾燥 を防 ぐことになるので, 保湿効果を期待 した用途で も用 い られている. 水分吸収 は主 に果糖が担 っているとされ る. 高糖で水分の少 ないことに起因す る-チ ミツ の粘性 は,用途 によ って は不便 な性質 に もな る.例えば瓶詰 めにす る場合,あまりに粘性が 高 いと,充填機の中を流れ る速度が下が り不都 合である. この粘性 に も水分含量 は大 きく関与 してお り,水分含量が多 い方が流動性 は高 くな る.ただ し,-チ ミツを瓶詰 めにす る際には加 水 して流動性 を上 げるよ りは若干の温度 を加え ることで粘性を下 げる方 が一般的で, また推奨 されている.30℃以上 の温度 に保つ ことで通常 の作業 に充分 な流動性が得 られ る. 5)HMF ヒドロキ シメチルフルフラール (HMF)は上 限値 を定めている基準があるため-チ ミツ中の や っかいな成分 として認識 されがちだが,本来 糖 (-チ ミツ中では果糖)か ら生成す るもので, 有害性 はない.果糖か らの生成 自体が,経時的 な変化 として起 こり,加熱 によって促進 (加速) され るため,一般 に製品の保存期間や加熱処理 の指標 として利用 され る.特 に後述す るよ うに 糖を混和 させた場合,充分 な混合のために加熱 す ることがあ り, その結果 と して HMF値が高 くなる.つまり本来 はそのよ うな糖添加 したま がい物-チ ミツの排除のための規格である.た だ国際規格で も異論があるよ うに, もともと高 温の熱帯では HMF値 の高 いハチ ミツが生産 さ れやす く,その指標的意味 は非常 に明確 という わけではない. なお, HMFはカモ ミールの花 を思わせ る香気 を有 し,-チ ミツの風味に も関 与 していると思われ る. 6)酵素類 -チ ミツ中には種 々の酵素が含 まれている. これ らの酵素 は植物 由来 の ものと ミツバチ由来 の もの とに分 け られ る.酵素 の多 くは熟 によっ て失活す るため,代表的な ジアスターゼ活性値 (ジアスターゼ量 を求めて いるので はな く,糖 を分解す るア ミラーゼの活性を指標 とした相対 的な酵素活性値)によって,過剰 な加熱処理が 行われたか否かを判断す ることがで きる. 7)花粉 -チ ミツ中には花由来 の花粉が含 まれ る.前 述のカロチノイ ドや フラボノイ ドなどの植物色 素やア ミノ酸 は花粉 由来で,-チ ミツ中の花粉 か ら溶出 した もの と考え られ る.一般 にハチ ミ ツ中の花粉含有量 は少 な く,-チ ミツ1gにつ き1600-25000粒 と され て い る (幾 瀬 ら, 1981). 花粉粒数の多い少 ないは, ある程度植 物 によ って タイプわ けが可能 で, ニセアカ シ ア,ラベ ンダー,ライムなどは少 な く(2000粒

/g

以下),レンゲ,ク リや ワス レナグサでは逆 に多 く(10000-50000粒/g),その他多 くの 蜜源ではその中間 となる. また採蜜方法によっ て も花粉粒数 は変動があ り,巣板 ごと押 しっぶ して採蜜す る圧搾法によ って得 られた-チ ミツ などはさらに多 くの花粉が含 まれ る. -チ ミツ中の花粉 は蜜源を特定す る上で重要 な要素であ り, また単花ハチ ミツの純度 を示す 指標 として も利用が可能であると考え られ る. 国際養蜂植物委員会で は,数種の植物 について 単花-チ ミツの根拠 とな る数字 を示 している. 例えばク リのハチ ミツで はク リの花粉が全花粉 の90%を占め る場合 であ り, ニセアカ シアで は30%を超 え る場合 と している.筆者 の経験 では, レンゲの場合, ク リのよ うに高頻度で レ ンゲの花粉が含 まれ,良質 といわれ る場合 には 80%を超 えてお り, またニセアカ シアで は40 - 50%を 超 え て い る こ と が 多 い.幾 瀬 ら (1981)ち,ナタネ,レンゲ,ク リなどの-チ ミ ツでは主要蜜源の花粉が多 く, トチノキや ミカ ンでは少 ないとしている. レンゲの花粉 は,開 花期が過 ぎて も長 くハチ ミツ中に現れ るため, その後の採蜜で得 られた-チ ミツ中に も多 く見

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られることがある (岡田 ら,1968).これは花 期が長 くて,巣内に貯蔵 され る期間 も長 く,量 も多 くなるか らである. 花粉の顕微鏡観察 は-チ ミツの蜜源推定のた めの強力なツールであるが,花粉 の同定がなか なか困難 なこと, また周辺 の植生 によ って同 じ 蜜源植物のハチ ミツで も様相がちが うことが予 想 され, さらに多 くの情報 の集積がなければ, 現在のよ うにバ ラエティに富んだハチ ミツが出 回 る状況 には対応 しきれないだろ う.私 たちへ の問い合わせ も増えつつあ り,分析の需要 は高 まっていると思われるが,-チ ミツの花粉分析 をルーチ ンで行える研究機関が国内にはない. 顕微鏡 さえあれば基本的な ことがで きるので, 幾瀬 (2001)の 「日本植物 の花粉」の出版 など を きっかけに,-チ ミツの花粉分析を独 自に取 り入れてい くことも単花-チ ミツの拡充をね ら う場合には必要 となって くるか も知れない.

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抗生物質 と農薬 -チ ミツに限 らず食品には生産過程で使用 し た抗生物質が残留 しないことがたてまえになっ ている. しか し腐姐病の予防薬 として投与 され たオキ シテ トラサイク リン (テラマイ シン)や クロルテ トラサイク リン (オー レオマイ シン) などが貯蜜 に移行 し生産 され る-チ ミツ中に現 れ ることもある.過去 に国内で も問題 にな った が,抗生物質残留 は世界的,今 日的な問題であ る.現在 日本で は,ペース ト状の飼料 に含 ませ て投与す る ミロサマイ シン製剤 「みつばち用 ア ピテ ン」が腐姐病の予防薬 として認可 されてい るが (川嶋,2001),ペース ト状飼料の場合,貯 蜜への移行性が低 く,最近 の研究で も貯蜜への 移行 は確認 されていない (星野,未発表).休薬 期間の設定 と 「掃除蜜」 による貯蜜の除去でハ チ ミツの汚染 は防 ぐことがで きる. 果樹や畑作物 などに散布 された農薬が-チ ミ ツ中か ら検出され ることもある.多 くの場合, ミツバチ自身が薬剤 に感受性が高 いので,殺虫 剤 などの場合 は-チ ミツの生産 自体が妨 げ られ て しま うが, ミツバチに対 して低毒性の殺菌剤 などはハチ ミツ中に残留 しやすいといえる. ち ちろん蜜源 となる果樹類の花期を選んで散布す 151 るよ うな農薬 は少な く,散布 に関す る情報が養 蜂家 に共有 されている場合 には, このよ うな汚 染 は防がれている. また水源に農薬が流れ込ん だために水を飲みに来 た ミツバチが巣 に農薬 を 持 ち帰 る可能性 も指摘 されている. 混 和 物 - まが い もの は本 物 を駆 逐 す る 規格 にはデ ンプ ン ・デキス トリン反応を調べ る項 目があ り, これが陰性であることを重視 し ている. これはハチ ミツへの混ぜ ものに伝統的 にデ ンプ ンの酸加水分解物 (主 に水あめ)を用 いていた ことへの対応であ る.-チ ミツにハチ ミツよ りも安 い原料を混和 して,-チ ミツと し て販売す ることで大 きな利益を得 ることは太古 か ら行われて きたよ うで,Graham (1979)は - チ ミツが商品 として扱われ るようになってか ら 「混ぜ もの」が始 まった としている.歴史的 には古代 ロ-マで濃縮 した ブ ドウの ジュースが 混ぜ られた例や,1581年 のイギ リスで はまが い物ハチ ミツは没収す るという制令が公布 され ていた ことなどが知 られ る.筆者 は,以前, ネ パ ールで,空のオオ ミツバチの巣 に砂糖水を入 れて-チ ミツとして売 っているとい う話を聞い たが,19世紀のアメ リカで,やはり蜂の巣 にブ ドウ糖液を入れた ものが売 られていたという記 述 もある (Molan,1996). 製造 コス トが安 いとい うことで,過去 にはブ ドウ糖を混和物 にす ることが多か ったが,水 に 溶 けに くいこと,結晶化 しやすいことか らしだ いに廃れた. ブ ドウ糖主体 の コ- ンシロップ も 使 われたが,やはり結晶化 を招 き, またブ ドウ 糖 の含有量が大 きく変わ って しまう. ショ糖 は それ自体の溶解性 は高 いが,ハチ ミツ中のブ ド ウ糖 の溶解性を下 げて結晶化 を招 いて しまう. また本来低比率で含 まれているものなので,混 和 させ ると含有量が異常 に高 くな り検出はたや す い.最 も製造 コス トの安 い水 あめ はデ ンプ ン ・デキス トリン反応で簡単 に検出で きること か らやはり用い られな くな った.現在問題 なの は高果糖 コー ンシロップで,果糖 とブ ドウ糖 の 比率が-チ ミツのそれに似 てお り,単純な含有 量分析で は検出 しに くい.-チ ミツのよ うな果

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糖比率の高 いシロップは高価 なので混和物 と し て混ぜて も利がないが,通常の ものは混和 され る恐れがある,検出はたやす くないが,前述 し たよ うな-チ ミツらしさを作 っている ミネラル や ビタ ミン,有機酸 など微量成分の含有率が下 が って しまうことが一つの目安 になる. また蜂 群 に砂糖 を与 えて 「人為的」 に作 った-チ ミツ で も,特 に ミネラルやア ミノ酸含有量が下が る ことが知 られている.数種 のオ リゴ糖,例えば マル トースやエルロースなどもシロップを混和 した-チ ミツ中では濃度 が下が る. 近年ではコー ンシロップの原料 となる トウモ ロコシと蜜源植物 の光合成 における炭素B]定過 程 の違 いに着 目 して,含 まれ る糖の中の天然 の 炭素 の同位体比 (13C/12C)を測定す る方法 によ る混和の検 出が可能 とな っている. これは一般 の蜜源 (C3植物)では トウモロコシやサ トウキ ビなどCーl植物 に比べて大気中の二酸化炭素 を 固定す る酵素の同位体 に対す る選択性が高 く, 分子量 の大 きい13C一二酸 化炭素 を取 りこぼす ため,大気中の炭酸 ガス中の同位体比やC..植 物の生産す る糖の中の同位体比 よりも小 さい値 に偏 ることを利用 している.

ハチミツの何がいいのか∼健康効果

-チ ミツの糖分 は,必 ず しも有意性が高 いと はいえないまで も, ショ糖 よりも吸収 されやす い形 にな っている. また吸収の早 いブ ドウ糖単 体 と比べ ると,吸収の遅 い果糖が混合 されてい るため,即効性 に効果の延長効果が加わ って, 糖質補給 の点では理想的であると考え られ る. 重量比では全身の 2%に しかな らない脳 は全 エ ネルギーの 18%を消費す るといわれてお り, このエネルギー源 は基本的にすべて ブ ドウ糖で まかなわれ る.運動後 の筋肉疲労 には糖質の補 給 が不可欠 で, またそれ以外 のすべての場面 で, ブ ドウ糖 は主要 なエネルギー源 となる.体 内で余剰の ブ ドウ糖 はグ リコーゲ ンと して貯蔵 され, 日常的にはこれを分解 してエネルギーを 得 ることになるが, グ リコーゲ ンの消耗 による 血糖値の低下時 には,体 内貯蔵 している脂肪 を 動員す るのでは時間がかか りす ぎるので,適当 な糖,特 に吸収性のよい糖の補給が望 ま しい. すべての場面で-チ ミツは理想的である. また 糖尿病 の治療 に際 してα-グル コシダーゼ阻害 剤 を利用す ると,特 に血糖降下剤 などを併用す る場合 に限 らず,副作用 と して低血糖症 を生 じ ることがあるが,その場合,砂糖では消化吸収 が遅れて しまうため, ブ ドウ糖でなければ速や かに血糖値を回復 しに くいといわれ る (磯部, 2001). このよ うな場面 で もハチ ミツは利用 し やすい. 糖 もハチ ミツ総体 と しての機能のひとつ,殺 菌性 に関与 している.高糖度 による殺菌性であ る.一般 に生物 は高糖度 の溶液中では浸透圧 に よって細胞内水分を失 い正常な増殖 はで きな く なり,多 くは死滅す る. これは ミツバチがハチ ミツを保存する上での重要な機能で もある. グ ル コン酸 による低 pH ももちろん殺菌性 に関与 している. ところが,- チ ミツは希釈 してい く とさらに強い殺菌性 を示す.かつて インヒビン と呼ばれていたこの抗菌性の正体 はブ ドウ糖を グルコースオキ シダーゼが分解 してグルコン酸 を作 る過程で発生す る過酸化水素である.過酸 化水素 は消毒薬 などの主成分で もあ り強い殺菌 性 を持 ち,高濃度では傷害性 もあるが,皮膚中 の カ タラーゼによ ってたやす く分解 され るの で,残効性 はない. -チ ミツは現在,火傷 や創傷の治療 に用 いら れ る被覆材 として医療現場で利用 されている. この分野ではペクチ ン, ゼラチ ン,あるいはカ ルボキ シメチルセル ロース等 のハ イ ドロコロイ ド (基剤粒子問に水分 を多量 に含 ませた もの) が用 い られるが,-チ ミツも同等の物理性を示 し, またそれ 自体 に殺菌性を有 し,保水効果 も 高 い. また同様の原理か ら角膜 など移植組織片 の保存 に用 いる研究 も多 い.保湿性 は種 々の化 粧品などで もおな じみだが,のどの粘膜 などの 保護の効果 も高 く,咳止 めなどに も利用 され る 最近では特定の-チ ミツ (例えばニュージー ラン ド産のマヌカ-チ ミツ) にさらに強い抗菌 効果が見 られ ることがわか ってきていて,特 に 胃 潰 癌 の 原 因 と な る ピロ I)菌

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(AISomaiet a1.,1994)やMRSA

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(Alleneta1.,2000)に対 す る抗菌性 は特筆す るものがあるが,他種 のハチ ミツで も多かれ少 なかれ類似 の効果 は報告 されて いる.-チ ミツ レモ ンは二 日酔 いによい とされ るが, これ は-チ ミツ中の果糖が肝臓で のアル コールの分解 を 早 め,ビタ ミンCが代謝産物 の排 出を促進す る ため といわれ る (Riches,2000). - チ ミツ中 に含 まれ るオ リゴ糖 は,腸 内で ビフィズス菌 に よ って利用 され,腸内細菌構成 を正常化す るの に役立っ. 聖書 で は, ソロモ ン王 が 「息子 たちよ,-チ ミツを食べ なさい. それ はよい ものだ」 とい っ た と して いるが, エネルギー源 と して実際 に有 効 な食品 といえ るだ ろ う. さ らに コー ランには 「- チ ミツは人 を癒 す もので あ る」 と記 されて いる.種 々の薬学的効果 は もちろん古 くか ら知 られていた もので もあ る.全世界的 に養蜂が普 及 し,ハ チ ミツが生産 されていること自体 の意 味 は明 らか にその点 にあ るだ ろ う.

砂糖 との違 い

- チ ミツの効能 につ いて,上記 を補 足 す る と,糖の一般的効能 と して よ くいわれ るよ うな 吸収性 に関 す る ことが や は り要 点 にな るだ ろ う.近年 で は糖質 の存在下 での ミネラル分,特 にカル シウムの吸収促進 が知 られてお り, カル シウム欠乏 を補 うことを 目的 と して,炭酸 カル シウム (さ らにマグネ シウム分 を添加 した) 白 糖 (ショ糖)製品 まで市場 に出回 って いる.砂 糖 との対抗意識 の問題 であろ うか, こうい った 砂糖 の謡 い文句 の ほとん どが- チ ミツに も適応 す るのに,実際の-チ ミツの販売場面 で これを 前面 に出 していることは珍 しい. まず は仇敵 ? 砂糖 をよ く知 る必要 があ るだ ろ う. 砂糖 の原料 となるサ トウキ ビが栽培 され, そ の煮汁 を煮詰 めて固形 の砂糖 を得 ることがで き るよ うにな ったの は紀元 前300年 頃 とされて いる(Crane,1990).現在 のよ うな精製技術や テ ンサイか らの砂糖抽 出 は18-19世紀 にな っ て可能 とな った. このため,砂糖 と-チ ミツの 同量価格比 は, イギ リスで は19世紀 まで はハ チ ミツの方 が安価で, その後逆転 し,現在で は 153 ノ、チ ミツの方 が約6-7倍 高 価 に な って い る (図3).砂糖 の年 間個人 消費 は15世紀 の イギ リスで はわず か に2kgで あ ったが,砂糖 の価 格 の低下 を追 いか けるよ うに増 えて,現在で は 年間40kg近 い消費量 とな っている. これに対 して国民- 人当た りハチ ミツの消費量 (1984) は, オース トリアや ドイ ツのよ うな輸入EElでの 1.3-1.8kgが最高水準で, ヨー ロッパ は 0. 3-1.0kgの範囲, 日本 は 0.3kgで ア ジアで は多 い 方 だが, ヨー ロッパで は少 ない方 に入 るイギ リ スと同量 であ る (ちなみ に筆者 自身の家庭 には 砂糖 は常備 されてお らず,甘味の大半 は- チ ミ ツに頼 っている.年間の消費量 を計算 した こと はないが一 人当た り1kgは優 に超 えて いる). 生産国の中で はカナダ1.0kg,オース トラ リア 0.9kg, ロシア 0.6kgな どが多 く, アルゼ ンチ ンや 中国 で は0.1kg程度 と少 ない.砂糖 の方 が使 い勝手 がいいことが,大 きな消費量 の違 い にな って いるといえ よ う.ただ,や は りヨーロ ッパ などで は, この用途 はハチ ミツでなければ な らないとい うものがあ って,単純 な甘味同士 と して以上 に砂糖 とは明確 な使 い分 けがあるよ うであ る. この点で,両者 が競合す るもの とい う意識 は小 さいのか も知 れない. 砂糖 はハチ ミツ以上 に糖分以外の成分 を含 ま な い甘 味料 で あ る. ダイ エ ッ ト流行 りの現状 で,販売 に はそれ な りに苦 労 して い るよ うだ が,業界 と してまとま りが いいのか,大変ふ る 8 6 4 1 ハU l (讃 卓 \' ;-・L ′\ )q ・T重 き .-

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16 17 18 19 20牡紀 図3 イギ リスにおけるハチ ミツと砂糖の価格比の 変動.砂糖の精製技術が発達 し,熱帯産のサ トウキビ に加えて温帯産のテンサイが利用できるようになり, 生産量が急激に増えた18世紀から,砂糖の消費量 も 増え,価Jl酎ま急落 し,ハチ ミツが対比価格では高価な ものになった.(原データCrane,1990)

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った名前の 「お砂糖 "真"時代協議会」 とい う 団体を結成 し, さらにイ ンターネ ッ トを利用 し た啓蒙活動を行 っている.公開中の "Sugarin School"と名付 け られたホームページ(http:// www.sugar-school.com/)では,砂糖の特性 を 種 々の角度か ら児童生徒 にもわか りやす く伝え ている. ダイエ ッ ト流行で避 け られやすい 「甘 み」ではあるが,脳の活動 エネルギーである点, 各種料理 に利用可能 な点 などなど,糖分の基本 的特性 について触れているが, これ らは実 はす べて-チ ミツに も当てはまる.人間にとって不 可欠 な糖質補給 に,-チ ミツが とりわけ吸収性 が高 く,好適であることを もっと伝えて もよい であろう. この点で-チ ミツは ミネラル添加 な ど しな くて も,付加価値 の高 い糖製品 と呼べる さらに-チ ミツには砂糖 にないよさがある. 砂糖 は人が畑で栽培 したサ トウキ ビやテ ンサイ か ら抽出され,工業的に精製 した 「自然食品」 であるのに対 し,-チ ミツは自然 に生えている 草木の花 々か らミツバチが集 め,加工 し,貯蔵 した もので,すべての精製過程 を ミツバチに任 せてお き,直接 「自然」 を食卓 にまで届 けるこ とので きる 「超 自然食品」である.同 じ糖分を 供与する食品 とい う位置づ けでは同 じだが,莱 際には歴然 としたプロセスの差がある.砂糖 よ りも生産量が少 ない分高価 にはなるが, 自然志 向に対す る訴求性 は充分 に高 い. サ トウキ ビも 収穫以外 には比較 的人 の手 がかか らず,低農 薬,無農薬での栽培が可能 な点で 自然性の高 い 農作物だ と謡 っているが,野山の花を蜜源 とす る-チ ミツの方が,やはり自然の恵みを感 じや すい. また同 じ自然食品 と謡 って も,見かけの問題 も大 きいだろう.砂糖業界では,砂糖が漂白の 結果 白い とい う誤解 への対応 を求 め られて い る. あまりに精製が進む と, 自然 さが隠れて し まい,工業的に合成 されたかのよ うな印象 を も たれて しまうそ うだ. この点で消費者がそれ と 認識 して購入す る-チ ミツに関 しては,一部 の 偽和ハチ ミツへの疑 いを除 けば, 自然食品的な 見かけを維持 しているといえる. ある意味での 使 いに くさも,かえ ってそれが 自然であるとい う印象 につなが りやすい. また味や匂 いの複雑 さはあさらかに野趣を残 していて,表示では謡 えない ミネラルや有機酸頬の重要性が こうした 点で も生 きて くる.-チ ミツらしさこその レシ ピも実際 には多 い.本誌 で清水 ・中村氏が紹介 しているような調理 にお ける-チ ミツ独 自の性 質 に基づいた,砂糖では置 き換えの効かない用 途 の開発や利用の拡大 も,消費増大のためには 今後 さらに重要 になるだ ろう. 市 場 の グ ローバ ル化 と国 際規 格 1998年 の全世界の-チ ミツ生産量 は 110万 tを超えている(FÅo).必ず しも世界各国の詳 細 な統計が得 られていないので正確な数字 は不 明だが,生産 されたハ チ ミツの少 な くとも25 -35%程度 (30-40万t)は他地域へ流通 して いる.同 じ甘味料 として生産 され る砂糖 の世界 生産量 (13567

t)か らすれば-チ ミツはそ の1%程度 に過 ぎないが, 末端での重量当た り 単価 は 7倍, 固形分単価 は 8-9倍 に もなる. この計算 で は末端市場規模 は砂糖 の10%に も 及ぶ.このよ うな大 きな市場 を形成 し,疏通量 が増えると, またそれぞれの国内産業の保護 ・ 育成 も含めた施策の一環 と して,国際および国 内の規格が必要 とな って くる, 国際的な品質の規格基準 は, もちろん国内生 産者 を保護す る意図が見え隠れするとはいえ有 用性 は高 い.今 日のよ うにグローバ リズムの時 代 にあっては,拡大す る市場 に合わせて安全だ けでな く危険 も拡大 しやすい.輸入先国が増え ると,種 々雑多なハチ ミツが入 り込んで くるよ うになる. こうした状況 において,ハチ ミツの 国際規格 は多様化す る輸入品の最低品質を保証 す る上での,安全弁的な機能を有す ると理解で きる. ミツバチの法定伝染病の指定病が増えた の も,国内での病気の発生 に基づいて保護政策 として設定 されたわけで はな く,海外か らの病 気の持 ち込みを規制す る上 で必要 なステ ップだ と認識 されている.狂牛病の原因 といわれ る肉 骨粉 の例 を見 るまで もな く,別の地域で品質の 観点か ら輸入制限の設 け られた ものを日本だけ が輸入 し続 けて,挙 げ句 の果てに何 らかの最悪

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の事態 を招 くことがあ って はな らない.統一 さ れた国際規格が あ り, それに基づ く勧告 などを 無視 しなければ,防 ぐことので きない問題 は少 ないはずである.特 に,一時的 に発生す る品質 上 の問題,例 えばチ ェル ノブイ リ原発事故後 の -チ ミツ他種 々の食品の放射能汚染 のよ うな場 合 には国際的な輸入制限が機能 して いたが,今 後 も同様 の問題 の発生 は起 き得 る.国際規格 の 意義 を十分 に理解 してお くことが重要 である. また国内の基準 を国際基準 に照 らし合 わせ, さ らに例えばすで に市場 に出回 り始 めているニ ホ ン ミツパテの-チ ミツや,今後登場が予想 さ れ る有機ハチ ミツを取 り込んで, さ らなる規格 基準 の制定や更新が必要 とな って くるだろ う.

有機養蜂 と有機ハチ ミツ

ヨーロ ッパ を中心 に一つの環境 ムーブメ ン ト と しての有機農業へ一般消費者 の 目が集 ま り, また同時 に差別化 の一つ の流れ と して,生産者 がそれを取 り入 れ るよ うにな っている. ただ何 を もって 「有機」 とい うのか,許容 で きる範囲 につ いて も種 々の解 釈 が あ り,一 定 の混乱 の 155 後,種 々の有機生産物 に関す る基準 が国際的 に 成立 し始 めている. こう した規格基準 は,消費 者 の健康 および公正 な生産物取引を目的 に設置 され,特 に食品 に関す る規格 における定義 や必 要条件 を明確 にす ることで,消費者,環境, お よび良心的な有機農産物生産者 を保護す るのを 目的 と している.現在, ヨーロ ッパ の有機生産 物 の中で,食料農産物,畜産物,養蜂生産物, ワイ ン, キ ノコ頬,繊維 など非食料農産物 や林 産物,水産物, その他 (野生 の植物 や果実,装 飾品,- ーブ類,ペ ッ トフー ドなど) につ いて 「有機」規格 が承認 あ るいは承認 待 ち状態 にな っている (表2).種 々の農産物がある中で, ヨ ーロッパ各国では養蜂 に関す る有機規格 をすで に90年代半 ばには盛 り込 みずみであ った. 国 際的 な規格 と して は, ヨー ロ ッパ共 同体 EC (現 ヨー ロッパ連合EU)2092/91委員会議 案 8697/98,国連食糧農業機関FAO と世界保 健機 関WHOが共 同 して進 めて い る国際金 品 規格集CODEX Alimentarius, 国際有機農業 運動連盟IFOMA がそれぞれに決 めている.団 体 と して認定済みの有機養蜂 に関す る規格があ 表 2 ヨーロッパにおける有機農業規格の発効状況 国および国r鮒 関 発効年 @(TFie荒 苧 畜産物 軍票 誓 ヨ諾 響 EC2092/91/Councll 1998/(1998) + Proposal8697/98 CodexAlimentarius IFOAM オース トリア デンマーク フィンランド ドイツa ドイツb ドイツC ドイツd アイルランド イタリアa イタリアb ルクセンフルグ オランダ ポル トガル スウェーデン イギ リスa イギリスb イギ リスC スイス (+) (+) ヽ-+ + + + + + + + + + 十 十 + + + + + + + + -\ 1 9 1"Ⅶ ) 2 十 + + + + + + 十 + 十 + + + 09 + + + + + + ( 2 C E 5 蓋 量 等 - -- 1-7 1 ヽ-. ヽ-+ + + + + + + + + + + 十 十 + + + + + /.ー\ .し ㌔-・ + + ( (+) + 養蜂のみ + abcなどは複数の認定団体が ( )内は草案や議案がまだ採択に至 っていないことを示す あることを示す

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表3 有 機 養 蜂 に 関 す る ガ イ ドラ イ ン 一般原則 54L一割俺は花 粉媒介 を通 じて,環境,llIifXEi,お よび林業生産 の向上 に巧与 す る正 盟 な括刺 で あ る 55.蜂 肝(のtrxり扱 いおよび弓1,川Iに お いて は,Ij-機II11-3丘の原則 を増正す るへ さであ る. 56採糾 l劉ま適正 か つ充 分 な米 店 と/]くを利J-HLやす いよ う充 分 に広 く設定 され な けれ は な らな い 57Fl雛 の花 嵐 tJhlr&鵠 および化 ly/)は有 機的 に栽培 され た植 物 あ るいは Fgll=,す る天然 他生 か らな る もの とす る. 58.ミツパテの 馳肘 ま,過工Lな系統選抜,良n'-な拐11lillE,調 和 の とれ た企弧 お よび適正 な飼育 ・唱,即 の よ うな予防的措 Ttj' に韮 つ くへ さで あ る 59.鵜 柏 は,原則 と して脚 光や ミソバ チtl三産物 への朽E怨の危 60.ミツ-チを凹だELE物 区域 にお くJ出合 は.その地 域 の ll二米 昆 虫の胴体IFFに対 して配Jj日が な され るへ さで あ る 蜂群 の設置 61.三割倒1」の盟相 は本 カ イ トライ ン節∠llA!'r'Jに定 め るJl三雄規則 に占,I:づ いた仰 山あ るいは 自然他生 のあ る場 所 に設 【岩され な けれ ば11らない. 62,公的li):JIJE機快卜やL.:,,:=LIJk機快=ま,執什 由■あ るいは検 再の過程 を通 じて,適正 な LJJ指風 花安さ. 花粉源 が保証 され る地域 を承認 す る ことが で きる. 公的認 定機 r卦やl:Ll;L'I守機Iy;=ま, ミ ツ- チが木 カイ l、ライ ンに1日った必製充 分 な栄衣 に到達 で きる, 娯紺 か らの特定 の半 径 を示 す ことが で きる. 63公lrl勺認定機関 やrl.,:左門機 駄目ま,禁止物 TSlや迫伝十組 み換 え 作物.環境 汚穀物 r門によ る潜在 rl勺な

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相をlt■r'EJlくへ きで な い地域 を特 定 しな くて はな らない 給餌 6∠1.生 産N川口の終了 時点 で.蜂 l糾 こは越冬朋lLl,jの生存 に充 分 な伴食 と花粉 の告 えが あ る状態 で な ければ な らな い 65.蜂7㌢Lfへ の給 紙 は、気象上 あ る いはその他 の 例外的 な状 flL によ る一嶋 的 な飼料不 足を乗 りリ」るためた けに41う. この 暢介,利用可能 であれは-G機 抄紙 を用 い るべ きで あ る. た だ し, 公 rl勺認定機l卦 や監哨機 F:y1-日ま,Jl=1機 抄榔以 外 の給('rrを 認 め ることがで きる. その よ うなflj,依・比を 低 卜させ る作 業 には時収 が設定 され る 給 餌 はJI立後 の採塩 と次 の柁旗 また は [J指 の流蜜 開始 までの日日に才1わjlな ければ な らない. 転換期 間 66 ミツ- チ/-lIJ生物 は]浸低 で も本 カイ トライ ンの要件をtaミjた して 1年FlllJが経 過 した場 合 に,何機rl勺に生 産 された もの と して販売 す る ことが で きる 怯換別間 の うちに蛇仮 は行機 rl勺に生IZEされ た蜂 ろ うに よる もの に刑 き倣 え な ければ な ら ない l作 目':l'jのFIF.Jにすへての児仮 を旧 さ換 え る ことがで き ないJを,1台 に は, /Lyl勺rbtJ/)-ji機r対やli.FSI-引攻側 の指 示 によ って転 換期 問 は延長 され る.有機性 の 低 卜.有機 的 に/-1三雄 され た 蜂 ろ うが入手 で きなか った場で7,本 ガ イ トライ ンをtl.Hiた さ li:い作 ろ うで も,

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ヒ物 円/Lt,利 FFlLた ことの な い地域 で得 られ た もので あれ は公的.請,ILL.定 職l-y<)やE.:i.I-i1-7機桝lが認可 す る こ とがで きる. 67.腿節目Jljで そ れ まで に 禁l上物 田 が (か っれ た こ とか 7LiLい暢 介 は,蜂 ろ うのLLLIき換 え は不要 で あ る. ミツパ テの 由来 68.蜂 LFfは111機生Jl'FJl」に抵換 で きる.蜂 lFfを導 入す る)を去合 は,可能 であれ は-(=1機LE珪 Jl]の蜂 脚を利用 す る. 69 ミツパ テの系統 の適正にIl'1た って は,当該 地域 への適応 力, 活力,rruJlllJ-・r/-Lが考Jli.され な けれ ばな らな い ミツパ テの健康 70蜂仰 の 他康 は,良 円のIlIi1-Xyl'叶はl行 によ って,特 に系統選 抜 や蜂 ff帽 ・班 をjBiじた疾病予 防 を1._L視 して,維 持=され るへ さであ る これ に は以 卜の項 11か 含 まれ る. の 当該地域条IL1-によ く適 合 した強 健な系統 の利 用,② 必卦 こ 応 じた 女王 蜂 の更 折,③ 器具 の定糊 rJ勺な枯揃 と殺 歯, i)蜂 ろ うの定 期tl':)な更 折.旬 脱硝 内 に花 粉 と貯蜜 が充 分 あ る こ と.⑥

脚 の 町 常を発見 す るた めの計画的 な検杏,(訓鮒 r' にお け る‖十画 l■l'Jな左刷毛児制御,⑧ 必安 であれは焼場 にかか った蜂 粁tの隅肌 ⑨ 汚始 された即日や器 材の廃棄 71.痛'ii::山対策 と して以 卜は弛 め られ る. ①乳恨 , 修酸 ,酢円安,② ギ鮫,③ 硫札 ④ 天然 梢 rlLl(メ ン ト -ル, ユ ーカリ/ll1, 拭川;1な ど), ⑤BaclHusthul-1ngenSIS

(- テ ルス ・チ ュー リンケ ンシス),⑥ 熊 気お よび火炎. 72.予防的JLm■r■が失服 した場 合,以 卜の集 仁1を桃 たす場合, 動物用 医鵜 l守.の他用が認 め られ る ① 地物栂 法 (フ ァイ トセ ラ ヒー)と同機楯 法 (ホ メオパ ノー) によるflE=Jllll「三が俊光 され る,②対症 癖社用 に化学 公成弘 Tlllを Iが 目したJ出合 は, ミツ- チ生建 物 を何 機生産物 と して販売 して はな らな い JjLhtLfを行 ったnl<柿 は陥朗 す る 3 1年 間 のrrlL-JhllJ]lmを経 な けれ ば な らfj:い. すへて の蜂 ろ うは.本 カイ トライ ンを満 た した作 ろ うにIrllき携 え なけれはな らな い.亀 すべて の鮒 天草 的 なlFT帆 ま,

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F_'に記柑 され な けれ ば な らな い 73.1m蜂 児の佃 汰 は, ミツ- チヘギ イ タタ二の日延 を防止 す る場 合 に順 り認 め られ る i三..1111 74 リ3=礎 は何機的 に生産 され た煉 ろ うで作 られ た もの でな け れ ばな らな い. ことは#.:LLとす る. 76女王蜂 の健 を UJるよ うなUJLWr41L為 はt,A.:止 とす る. 77 化学 合成J伽苓剤 を採怒 時 に(Rirllす る ことは禁止 とす る. 78 ,ILr・.lltr了はLr妄′川眼に とどめ る ,i.tT・姓材料 は天然物 あ るいは水 力イ ドライ ンの '鼓t件を/I.ll..】たす物 IEでな ければ な らな い. 79音別筆にお いて当三並 され る生 産物 の探 iJ壬お よび処JlL!にお い て はで きるた け低 い1.EI=.1度 を紺 等す る ことを推むきす る ..己如きの保托 80.執わ-Eは1Tl

釘 3歳 7r汀Jで述 へて い るよ うに,詳紬 かつ 最新 の記が′長を保管 しなければ な らない. すべ ての引き相の位 班 が描 かれ た地 凶も保管 され な けれ ばな らな い. 丁了機rl'Jに生 産 され る食lij1.の生 Fjli,JJrlT,表 示 に関す る カイ ドライ ン 「家畜 お よび畜酪1=1.」, 別表1B家 畜 およ びi'f娃物,椛特 占馴'Jな必沓粂l′I「1割L'拳お よび ミツ- チ生 廃物」 よ り

(13)

るのは

I

FOMA

のみで,他の二つは現段階では 草案 または議案である.

CODEX

については部 会の進展でほぼ骨子がかたまったことが 日蜂通 信にも掲載 された.重複す るが表3に全文を示 した.文面 に関 しては今後の動向で内容の変更 があり得 る点を注意 していただきたい. 規格 には認定団体 によ り若干 の差 があ る.

I

FOMA

の規格 はやや厳 しい面があり, 例えば 遺伝子組み換え ミツバチによる育種の可能性 は

CODEX

では残 されているが

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FOMA

ではこ れを容認 していない.また対症療法における化 学薬剤の使用 について も,時期に関係な くまっ た く容認 していない し,採蜜処理時の温度 も, 単に低温 というだけでな く,35℃以下 という具 体的な温度を指定 している.実際に養蜂家がど こまでこうした規格内で生産が可能なのかは, 地域 によ って事情 も異 な るので難 しい問題 だ が,生産者か らすれば規格 を満た して生産する ことは,製品の差別化につなが ってい く. 最初 に述べたように,有機規格 は消費者の健 康を第一義に作 られて きたが,生産手段が環境 に与える負荷の軽減 も重視 されるようになり, 特に有機養蜂の実際の規格文面を見 るとなかな か厳 しい取 り組みが要求 されていることがわか る.中にはいくつか養蜂にだけ特化 した部分 も ある.有利な点 としては,一般農産物では有機 農業への転換期間 (生産物 を有機農産物 として 出荷で きるまでの期間)を最低3年 としている のに,養蜂では 1年だけとなっていることや, 有機生産を開始するにあた って ミツパテ自体を 切り替える必要がないことである.逆 に峰場の 設置に関 しては極めて厳 しい条件が求め られて いる. ミツパテの採餌圏が半径3km以上 に及 ぶため,その中の蜜源,花粉源,甘露源が 「有 機」基準を満たす こと,つまり天然蜜源以外で は,有機栽培の作物の花や,環境負荷の小 さい 作物の花を利用することが要件 となっている. また市街地などで汚水や嘆 などの混入を防 ぐこ とも肝要 となる.そのため認定団体が有機養蜂 の条件を満たさない地域を指定するということ も組み込 まれている. 日本のようにEg土の狭 い条件では,あ らゆる 157 農業が有機基準を満たさない限 り,蜂場設置基 準ひとつをとって もク リアできそうにないが, 輸入 される-チ ミツの規格化や,有機養蜂が可 能な地域での日本向け-チ ミツの生産指導 とい う形では規格の制定には関わ っていく必要があ ろう. もちろん,国際規格 には満たな くて も, 国内で養蜂をできるだけ有機的に行 うことは, もともと養蜂生産物が自然志向で,ありのまま の健康を求める消費者 に向けた,生産者か らの 「健康」なメッセージになるにはちがいない. ハ チ ミツの研 究 日本では-チ ミツを専門に扱 う研究者が少な く,本誌 ミツバチ科学に掲載 されたハチ ミツ関 連 の論文 ・記事 も比較的少 ない (図 4). しか し,世界的には-チ ミツへの注 目度 は高 まって いる.医学生物学系の論文情報検索MedLine による検索 によ って得 られた論文情報369件 を年別地域別に見てみると,年を追 ってなだ ら かなが ら増加傾向にある. また研究者の地域別 構成 は

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年代 までは東欧などが優勢であ ったのに, その後北米が, そ してこの

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年 ほ どは西欧に中心が移 って きている (図 5).いわ ゆる近代医学を中心 とす る地域でハチ ミツの研 究が盛んになって きたことは興味深い,内容的 にはハチ ミツの性質や規格基準などにかかわる 基礎的なものが多いが,医学系の論文 も半数を 超える (図 6).特に,外科領域の研究論文が多 「ミツバチ科学」創刊1980年 6 4 ウ 一 (措 ) 騎 配 ・U E 鱈 1 5 10 15 20巻 図4 「ミツバチ科学」に掲載された-チミツ関連論 文記事数の変温

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)

に関連論文が多いの は

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年の日本貿易振興会

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ETRO)

主催の発展 途上国農水産品貿易促進フォーラムの各国の基調報 告を掲城 したため.それ以降は-チ ミツを養蜂事情 の紹介なとで扱ったものが多い.

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1970 1980 午 1990 図5 1965年以降に発行された-チミツ関連の研 究論文の地域 別動向 く,各国で実用化が進んで いる創傷治療 におけ る-チ ミツ利用 に関す る研究 はまだまだ増加傾 向にある.それ とも係わ って,抗菌性 を主体 と した微生物学的な分野での研究が多 い.基礎的 研究では,規格基準 に必要 な-チ ミツその もの の基本的性質や産地 ごとの品質的特長を扱 った ものが多 い. それに次 いで残留抗生物質 (残留 農薬を含む) に関す る研究が多 くな っている. 1980年前後 には疑和物 や品質 に関す る研究が 集 中的 に行 われている.過去10年 で は少 ない が,遡 ってみると毒蜜 に関す る研究 も意外 に多 くて驚か され る. -チ ミツの食品以外の分野での利用が促進 さ れて くれば, さらに医 ・薬学分野での研究が増 え る. また食品 としての- チ ミツについて も, 規格基準が詳細 な領域 に及ぶ と,多 くの主要 な 分析手法が古 い時代 の もの にな りつつ あ るの で,最新 の手法などの応用性 を検討す る研究が 必要 にな って くる.研究 には新規性 も重要 な要 素であ り,その点でハチ ミツについては研究 し つ くされた印象 も持 たれがちだが, この古 くて 新 しい ミツパテ生産物の,今後の用途の拡大や 人 々がそれに求める質の見直 しによって, さ ら なる新 しい研究の需要が発生 して くることはま ちがいない.それを通 じて さらにハチ ミツの新 しい一面 に出会 う可能性 は高 い. (〒194-8610 町 田市玉川学 園6-1-1玉 川大学) その他東学全般 14 37 図6 タイ トルか ら見 た研究分野 の比率 主 な引用文献

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Tamagawa University,Machida,Tokyo,1 94-8610,Japan.

Holleyhasbeenusedforvariouspurposesfor long tlrne Thisarticlecoversgeneraldescri p-tionandmorerecenttrendsofllOney,1nCludlng itsnew notewortlly PlOperties,lmedicinaluses

and organic honey. Honey has notchanged Itself butconsumers and also producers are now requestedtohavenew viewsonhoney

表 3 有 機 養 蜂 に 関 す る ガ イ ドラ イ ン 一般原則 54 L 一 割俺は花 粉媒介 を通 じて, 環 境, l lI if X E i ,お よび林業生産 の向上 に巧与 す る正 盟 な括刺 で あ る 55 .蜂 肝( のt r xり扱 いおよび弓 1 , 川I に お いて は,I j ‑ 機 I I1 1‑ 3 丘 の原則 を増 正す るへ さであ る

参照

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