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コラーゲン・ゲル培養法を用いたヒト癌細砲の抗癌剤感受性試験とデキストラン硫酸, 温度感受性ポリマーを用いたヒト癌細胞の新し培養法に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

コラーゲン・ゲル培養法を用いたヒト癌細砲の抗癌剤感受

性試験とデキストラン硫酸, 温度感受性ポリマーを用いたヒ

ト癌細胞の新し培養法に関する研究( 内容の要旨 )

Author(s)

肥塚, 正博

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第009号

Issue Date

1994-03-14

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2350

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本籍) 学 位 の 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与 の要件 研究科及 び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 肥 塚 正 博 (兵庫県) 博士(農学) 農博甲第 9 号 平成6年3月14日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物資源科学専攻 信州大学 コラーゲン・ゲル培養法を用いたヒト癌細胞 の抗癌剤感受性試験とデキストラン硫酸,温 度感受性ポリマーを用いたヒト癌細胞の新し い培養法に関する研究 主査 信 州 大 学 教 授 副査 信 州 大 学 助教授 副査 信 州 大 学 教 授 副査 岐 阜 大 学 教 授 副査 静 岡 大 学 教 授 鉱 治 夫 雄 夫 弘 久 孝 和 原 左 田 村 奈 茅 只 柴 中 伊 論 文 の 内 容 の 要 旨 近年の医学上の進歩は、今までにない種々の技術の展開を要求している。 新抗癌剤の開発、新鮮なと卜癌細胞を用いたスクリーニングシステムの確立、 および個々の患者に対して最も有効な抗癌剤を選択して、化学療法を開始するた めの抗癌剤感受性試験法の確立はまさしくその焦点のひとつと言うことができよ う。この種の問題は困難ながら今までに、裏!裏技□三 言式額法として多数の方法が 考案されたが、それらの方法には多くの欠点があり、実用的な手段として定着す るには至っていない。例えば、現在細胞培養法の主涜となっている単層培養法で は、癌細胞と緑維芽細胞の識別が困難であり、主旦虫追 試験法として最も高く 評価されている軟寒天法を用いた Human Tumor Clonogenic Assayでさえ、培養

成功率が低いという致命的な欠点を持っている。そこで、これらの問題点を解決 するために、細胞間マトリックスとして細胞増殖、細胞分化の誘導などに重要な 役割を果している、コラーゲン・ゲル基質をと卜癌の抗癌剤感受性試験に応用し その問題解決を目指したのがこの論文である。

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をコラーゲン■ゲル内で包埋培養して、大きなサイズのコロニーを多数形成させ 麺吐望と同様の形態形成を伴う三次元的な細胞増殖に成功した。これに対して 軟寒天内で形成されたコロニーのサイズは小さく、コロニー形成率は低値である ことを証明した。また、外科手術時に得られたと卜癌32例を用いて、コラーゲン ゲル内と軟寒天内でコロニー形成率を比較し、コラーゲン■ゲル内のコロニー形 成率は軟寒天内よりも有意に高値(pく0・001)を示すことを証明した。次にコラー ゲン・ゲル培養法によってと卜肺癌細胞株とと卜線維芽細胞株を培養した結果、 ヒト癌細胞株は球状の増殖形態を示すこと、ヒト線椎芽細胞株は二極性の増殖形 態を示すことを確認した。さらに、ヒト癌細胞はコラーゲン・ゲル内とプラスチ ック・ディ ッシュ上で同程度の細胞増殖度を示すが、線椎芽細胞では細胞の種類 によって、増殖が抑制される場合と抑制されない場合があることを確認した0筆 者は、コラーゲン・ゲル内で増殖した癌細胞と線維芽細胞の形態の差が利用でき ないかと考え、癌細胞のみの抗腫瘍効果を正確に測定する方法を考案した0 すな わち、コラーゲン・ゲル培養法に画像分析法を併用することにより、培養系に綿 椎芽細胞が混入した場合でも正確に抗腫瘍効果を判定する新しい方法を確立する ことに成功した。さらに、コラーゲン■ゲル・アッセイとヌードマウス法を用い た抗癌剤感受性試験の相関性を検討したところ、コラーゲン・ゲル・アッセイに おいて、癌細胞を最高血中濃度の1/10で24時間接触させたとき、ヌードマウス法 で測定した抗腫瘍効果と相関することを見つけた。 以上のことから筆者は、コラーゲン・ゲル培養法に画像分析法を併用した方法 は、建吐望の抗腫瘍効果を正確に判定できる、新しい抗癌剤感受性試験法であ ることを示した。 他方、ヒトの悪性腫瘍の細胞株の樹立は、ヒト腫瘍の研究手段としてその原因 診断、治療に極めて重要なことである。しかし、幾多の培養法の進歩が報告され ているにもかかわらず、株細胞の樹立の際の大きな技術的問題点は残されたまま となっている。この点に着目して筆者は、ヒト悪性腫瘍の初代培養で、癌細胞以 外の細胞が混入、増殖してくること、細胞回収過程でのトリプシンの細胞膜障害 の解決に着手した。これは、分子量の異なる4種類のデキストラン硫酸を用いて と卜緑維芽細胞に対する増殖抑制効果を調べ、分子量 500E のデキストラン硫酸 が7種類のと卜線椎芽細胞株の増殖を濃度依存的に抑制した。さらにその形態は デキストラン硫酸によって濃度依存的に肥大化することも発見した。この結果は 外科手術から得たと卜癌細胞によっても証明した。 最後に筆者は、新しい培養方法を温度感受性ポリマーとデキストラン硫酸を使 って試みている。その中で、ポリマーとデキストラン硫酸の適比を見いだし、ヒ ト癌細胞をトリプシンを使うことなく、EGTAと低温処理によって剥離させ、継代 培養によりと卜癌細胞は安定に増殖することも見いだした。

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審 査 結 果 の 要 旨 この論文は、新抗癌剤の開発のための新鮮なじ卜癌細胞を用いたスクリーニン グシステムの確立、および個々の患者に対して最も有効な抗癌剤を選択して、化 学療法を開始するための抗癌剤感受性試験法の確立を目指して取り組まれた研究 である。この間題は困難ながら今までに、麺建工9 試験法として多数の方法が 考案されたが、それらの方法には多くの欠点があり、実用的な手段として定着す るには至っていない。例えば、現在細胞培養法の主流となっている単層培養法で は、癌細胞と線椎茸細胞の識別が困難であり、麺王立望 試験法として最も高く 評価されている軟寒天法を用いた Human Tumor Clonogenic Assayでさえ、培養

成功率が低いという致命的な欠点を持っている。そこで、これらの問題点を解決 するために、細胞間マトリックスとして細胞増殖、細胞分化の誘導などに重要な 役割を果している、コラーゲン・ゲル基質をと卜癌の抗癌剤感受性試験に応用し、 その問題解決を目指したのがこの論文である。 この論文ではまず、最初の検討項目として外科手術時に得られた、ヒト癌細胞 をコラーゲン・ゲル内で包埋培養して、大きなサイズのコロニーを多数形成させ 建吐建 と同様の形態形成を伴う三次元的な細胞増殖に成功した。これに対して 軟寒天内で形成されたコロニーのサイズは小さく、コロニー形成率は低値である ことを証明した。また、外科手術時に得られたと卜癌32例を用いて、コラーゲン ゲル内と軟寒天内でコロニー形成率を比較し、コラーゲン・ゲル内のコロニー形 成率は軟寒天内よりも有意に高値(pく0.001)を示すことを証明した。次にコラー ゲン・ゲル培養法によってと卜肺癌細胞株とと卜綿維芽細胞株を培養した結果、 ヒト癌細胞株は球j犬の増殖形態を示すこと、ヒト線椎茸細胞株は二極性の増殖形 態を示すことを確認した。さらに、ヒト癌細胞はコラーゲン・ゲル内とプラスチ ック・ディ ッシュ上で同程度の細胞増殖度を示すが、線椎茸細胞では細胞の種類 によって、増殖が抑制される場合と抑制されない場合があることを確認した。筆 者は、コラーゲン・ゲル内で増殖した癌細胞と線椎茸細胞の形態の差が利用でき ないかと考え、癌細胞のみの抗腫瘍効果を正確に測定する方法を考案した。すな わち、コラーゲン・ゲル培養法に画像分析法を併用することにより、培養系に綿 維芽細胞が混入した場合でも正確に抗腫瘍効果を判定する新しい方法を確立する ことに成功した。さらに、コラーゲン・ゲル・アッセイとヌードマウス法を用い た抗癌剤感受性試験の相関性を検討したところ、コラーゲン・ゲル・アッセイに おいて、癌細胞を最高血中濃度の1/10で24時間接触させたとき、ヌードマウス法 で測定した抗腫瘍効果と相関することを見つけた。 以上のことから筆者は、コラーゲン・ゲル培養法に画像分析法を併用した方法 は、麺吐ヱ9の抗腫瘍効果を正確に判定できる、新しい抗癌剤感受性試験法であ ることを示した。 他方、ヒトの悪性腫瘍の細胞株の樹立は、ヒト腫瘍の研究手段としてその原因

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ているにもかかわらず、株細胞の樹立の際の大きな技術的問題点は残されたまま となっている。この点に着目して筆者は、ヒト悪性腫瘍の初代培養で、癌細胞以 外の細胞が混入、増殖してくること、細胞回収過程でのトリプシンの細胞膜障害 の解決に着手した。これは、分子量の異なる4種類のデキストラン硫酸を用いて と卜根絶芽細胞に対する増殖抑制効果を調べ、分子量 500K のデキストラン硫酸 が7種類のと卜綿椎茸細胞株の増殖を濃度依存的に抑制した。さらにその形態は デキストラン硫酸によって濃度依存的に肥大化することも発見した。この結果は 外科手術から得たと卜癌細胞によっても証明した。 最後に筆者は、新しい培養方法を温度感受性ポリマーとデキストラン硫酸を使 って試みている。その中で、ポリマーとデキストラン硫酸の適比を見いだし、ヒ ト癌細胞をトリプシンを使うことなく、EGTAと低温処理によって剥離させ、継代 培養によりと卜癌細胞は安定に増殖することも見いだした。 以上のようにこの論文は、今まで困難と見られていた細胞培養系での障害を解 決し新しい道を開いたという点で、博士の学位論文に相当するものと判断した。

参照

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