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本院での6年間の大腸検診の変遷と結果

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Academic year: 2021

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76 が多いが,本症例のように穿孔性腹膜炎を呈すること は希である.本疾患は,原因不明の小腸穿孔症例の鑑 別診断の際に念頭におくべき疾患の一つであると思わ れた. 29.膵外傷による膵仮性嚢胞2例の治療経験 (牛久愛和総合病院外科) 村瀬 茂・西浦 輝浩・釘宮 睦博・ 木戸 訓一・倉光 秀麿 近年,交通事故の増加により,膵外傷,またその後 の膵仮性嚢胞を経験する機会が増加してきたが,それ らの治療は現在なおcontroversia1である.今回我々 は2例の膵外傷を治療する経験があったので,文献的 考察とともに報告する. 症例1:52歳男性.乗用車運転中のハンドル外傷で 当院入院となった.膵損傷であったが種々の検査所見 より保存的に治療する方針とした.数日後より膵仮性 嚢胞が出現,嚢胞壁の強固となるのを待って手術予定 であった.予定日の2日前,ERP検査の翌日,嚢胞が 腹腔内に破裂,腹膜炎・ショック状態であったが緊急 手術で事無ぎを得た. 症例2:47歳男性.ハンドル外傷で十二指腸破裂を 伴った膵損傷.膵損傷に対しては保存的治療を選択し, 後に嚢胞を形成した.嚢胞は手術的治療が必要と思わ れたが,自然消失,再形成を繰り返し,結局消失した. これらを文献的考察を加えて報告する. 30.簡便な腸管一層吻合法 (朝霞台中央総合病院外科)村田 順 腸管吻合法は消化器手術における再建部分の主要な 技術であり,この成否が術後管理に大きな影響をおよ ぼす.腸管吻合法の種類,手順はいくつかあるが,一 番大事なことは『創傷治癒の法則に則った,その術者 にとって手慣れて確実な方法を行うこと』である.し たがって,習練期間中は一つの方法(例えば医局の標 準術式)に習熟することが大切であり,また技術が成 功する裏付けを考えることが重要である.しかるのち に必要とあれば,その変化を術者なりに試みれば良い. 私は創傷治癒についての幾つかの理由により,一層 吻合法を多用している.また,その技術の簡便化に幾 つかの工夫を行っている.今回は医局の若い先生にそ の方法,考え方について発表したい.しかし,この方 法は私の理由により展開してきたもので,若い先生方 に薦めるものではなく,若い先生方は医局の標準術式 に習熟すべきものであることを蛇足ながら末尾に記し ます. 31.受傷後3週間後にイレウスを呈したシートベル ト外傷の1例 (中野江古田病院外科) 斉藤 道顕・神崎 博・石井 裕子 シートベルトの着用により重篤な外傷は減少した が,逆にシートベルトによる外傷の報告も増加してい る.これらの外傷の大部分は受傷直後に緊急処置を要 するものが多い.今回受傷後3週間後にイレウス症状 を呈した症例を経験したので若干の考察を加えて報告 する. 症例は22歳男性,他医より経過観察を目的に受傷翌 日本院に転医となった.転医後もイレウス状態が持続 したが,徐々に軽快し,経口摂取可能となった.しか し3週間後に再度イレウスとなり,受傷後36日目に手 術を施行した.回腸末端より15cmと80cmの口側小腸 が強固に癒着し,2ヵ月で腸切除を施行,端々吻合に て再建した.組織学的には腸管全層の断裂を認めた. 術後31日目に軽快退院した. 32.第二外科内視鏡部門の現況 (東京女子医大第二外科) 西 純一・佐々木宏晃・朝比奈 完 第2外科では,平成2年の1年間に上部消化管内視 鏡検査1,200例,下部内視鏡検査485例を施行した.こ の内容について検討した.現在の第二外科の設備,使 用機材,等について述べ,将来像についても触れた. 次に大腸のポリープ例について,検討した.大腸の何 れかの部位に1つ以上のポリープを152例に認めた.こ の内63例にポリペクトミーを施行した.これにより, 得られた検体の病理組織検査の結果は,adenocar−

cinoma 2例, carcinoma in adenoma 8例, tubular− adenoma 82例, hyperplastic polyp 39例,その他21例 であった.これらの比率はこれまでに報告されている 結果にほぼ一致している,これら悪性像を持ったポ リープ例の治療方針,経過観察スケジュールの確立の ための症例のデータベース化等にも触れた. 33.本院での6年間の大腸検診の変遷と結果 (中央林間病院外科)竹内 晴彦・木山 保・ 牧 適・東郷 實元 昭和60年より平成2年までの当院における大腸検診 の結果を分析し,並びにその間に経験した興味ある小 病変例を2例呈示する.当院開院後5年間は,内視鏡 に先立ち注腸検査を行い,有所旧例についてのみ内視 鏡を行っていた.昭和60年以降オリンパス製電子ス コープCFV・101型を導入以来,1日のうちに先ず全 一526一

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77 大腸内視鏡を行い,休憩後注腸検査を行う方法とした. 以後大腸検査症例が急増し,小病変例も数多く発見さ れている.大腸内視鏡検査件数でみると,60年には年 間31例であったが,元年には年間543例,2年には903 回目急増している.これらについて病理所見の検討を 加えて報告するとともに,同時期に経験した小病変例 として,de novo癌と考えられたS状結腸早期癌の1 例と,粘膜下腫瘍像を呈した直腸カルチノイドの1例 を呈示する. 34.当院における食道静脈瘤硬化療法 (大宮中央総合病院) 椿 哲朗・神戸 知充・宮之原貴徳 1989年7月から1年7ヵ月間に,食道静脈瘤に対し て10例(緊急止血5例,待期3例,予防2例),14シリー ズ合計31回の硬化療法を行った.基礎疾患は全例肝硬 変で,初回治療時の内視鏡所見は,殆どがF2からF3で

あった.硬化療法は1週間毎に1シリーズあたり1

∼4回行っている.内視鏡先端にバルーンを装着し, 硬化剤1%aethoxysklerolを静脈内に3∼5ml,抜針前 にヒトトロンビン(300iu/ml)を1m1注入している. 2回目以降は“地固め法”による潰瘍形成を目的に, 硬化剤1∼1.5m1の血管外注入も併せて行っている.重 症例以外は,3∼4ヵ月間隔の追跡を行い,FIRc(+) 以上の再発例には追加治療を行った.合併症は一過性 の発熱,胸痛が多く,静脈瘤完全消失例の2例に食道 狭窄を認め,1例に食道ブジーを行っている.再出血 例は1例もなく,肝機能に関わらず安全に行える治療 法であり,今後は予防的硬化療法にも力を入れていき たいと考えている. 35.残胃癌,若年者胃癌 (i新宿NSピルクリニック) 福島 通夫・伴野 正枝 残胃癌および30歳未満の若年者胃癌各々2例につき 報告する.手術不能の1例を除き,全例第二外科で手 術をうけ経過良好である. 残胃癌第1例はリューマチ痛風センターから紹介さ れた70歳の男性で昭和29年胃潰瘍で胃切.第2例は新 宿区の胃癌検診で来院した59歳の男性で昭和40年胃潰 瘍で胃切.いずれもビルロートII法で相当の進行癌の 状態であった. 若年者胃癌の第1例は19歳の男性で榊原グループの 定期検診者よりドック検査を依頼されたもの.スキル スによる癌性腹膜炎の状態で非手術のまま間もなく死 亡.第2例は榊原記念病院医師の親せきで他病院で発 見された噴門部のIIC+IIaで噴門切除空腸間置術を うけた.夫々に若干の文献的考察を加える. 36.OK・432と飾rinogen腫瘍内局所投与による局 所免疫反応と遠隔転移抑制効果について一マウスを用 いた実験的研究一 今井 俊一 免疫賦活剤OK−432は飾rinogenと混合し,腫瘍内 に局所投与されることにより有効な遅延型過敏性反応 を惹起し,優れた抗腫瘍効果をもたらすという.現在 我々は,この投与方法が,腫瘍の遠隔転移に対する抑 制効果および宿主の生存率を向上させるか否かについ て実験動物を用いた検討を行っている.現在までに得 られた実験結果とOK−432と飾rinogen腫瘍内投与に 関する若干の文献的考察を行なう. 37.FOY分解産物ε・グアニジノカプロン酸の細胞 性免疫に及ぼす影響 堀江 良彰 目的:蛋白分解酵素阻害剤メシル酸ガベキサート (FOY)の分解産物として,ε一グアニジノカプロン酸 (GCA)があることが報告されている一方, FOYの抗 腫瘍効果を示唆する報告がある.そこで我々はGCA のNK活性に及ぼす影響について研究している. 方法:単核細胞を正常人および細細患者(胃癌およ び大腸癌の術前患者または再発患者)の末梢血より比 重遠心法によって分離し,GCAとpreincubateし,

K562を標的として標準クロム放出試験によりNK活

性を測定する. 結果と考察:現在まで行なわれたin vitroの実験で は,24時間preincubationで,正常人および担癌患者で

0.5∼1mMをピークとしてNK活性増強作用が認め

られている.今後担癌患者における新しい治療薬とし ての道が開けるかも知れない.

38.担癌患者におけるNK活性抑制の機序につい

ての研究 冨松 裕明 前回の例会で,自己腫瘍に対する細胞障害性Tリン パ球の誘導は必ずしも容易とは言えないと報告した. その誘導を困難にしている原因の一つとして癌患者の 免疫能の低下が考えられている. そこで今回担癌患者の免疫能低下を解析すべく,免

疫応答の一つであるNK活性の担癌状態での変化に

ついて検討した. はじめに胃癌,大腸癌,乳癌患者のNK活性を検討, contro1の良性疾患患者および健常人に対し,癌患者 一527一

参照

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