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新 敏 夫 器 沖 繩 の 輪 藻 類

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北 陸 の 植 物 第12巻第3号 昭和38年12月

新 敏 夫 器 沖 繩 の 輪 藻 類

ToshioSHIN:CharophytainOkinawa

沖繩の輪藻類については今堀宏三博士が植物研究雑誌28巻1号(1953)で東大所蔵の標 本についてC"αγαbγα"〃〃(宮古島)C.6e"2"""(沖繩島)C.""/gZZ"Sssp.S9"α''00sα

(沖繩島)C.zey/"""(宮古島)C.s"""cオ〃(宮古島)の5種類を報告し,続いて同誌 29巻5号(1954)で京大所蔵の標本についてC、6γα""〃(沖繩島)C.coγα""a(沖繩島)

c.gy""oク"ySvar.gy""fO,"JIs(宮古島)C・〃"jgn"sssp.e"""Igrz"s(沖繩島)C.

α魂"城γ籾is(宮古島)の5種類を報告し,更に1955年に金沢大学理科報告3巻1号に於 て"PhytogeographicalsurveyonCharophyta‑floraintheRyukyulsland3という題 で私の奄美群島に於ける採集品29点7種類を含めて11種類について,その植物地理を論じ 分布図を附している。しかし沖繩の産地は前記の如くいづれも沖繩島と宮古島に関するも のだけであった。私も《《奄美大島群島の輪藻類 と題して鹿大南方産業研究所報告1巻3 号(1956)で私の採集品の詳しい産地を報告しておいた。その後,1957〜1959年の3回に わたる琉球大学と鹿児島大学の合同学術調査に参加して沖繩本島は勿論の事,西南端の与 那国島に至るまで蘇苔類の調査採集に従事したが,その際輪藻類にも注意し43点を集め得 たので今堀博士の同定を受け,あまり知られていない沖繩の輪藻類フロラの一資料として 記録に残しておく。同定の労をとられた今堀博士に感謝の意を表します。標本はすべて鹿 大と阪大教養部に所蔵してある。

1.C"αγα〃α"〃〃GMELIN

採集地,沖繩島:石川市(水田中,No.110,111).石垣島:マエザト山(用水路中,

No.115).西表島:祖内(水田中,No.107),網取(水田中,No.116),仲良川岸

(水田中,Noll9,121の1),船浮(水田中,Nol26).与那国島:比川(水田中,

Nol40).

輪藻類中最も普遍的な種で各国至る所に産し,日本でも北海道から沖繩まで知られてお るが石垣島,西表島,与那国島からは初めての記録である。

2.C"γαCOγα〃伽aWILLD.

採集地石垣島:野底(水田中,No.114)・与那国島:祖納(水田中,No.132).

主として東半球の熱帯,亜熱帯に分布する種であるが,比島,台湾から北上して青森県 まで分布する。沖繩島からは採集されていたが石垣島,与那国島からは初めてである。

3.C〃αγαCOγαノ〃""WILLD.var."y"Sye"sjsIMAHoRI

採集地与那国島,祖納(水田中,No.130).

器鹿児島大学文理学部生物学教室DepartmentofBiology,KagoshimaUniversity, KagoshimaPref.,Japan.

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Decemberl963TheJournalofGeobotany

Vol.X11.No.3

C.coγα/〃"αのもつstipulodesは一般に小さいがvar.""sye"sisでは,更に退化し て欠除することが多く,あっても球状の細胞としてわづかに見られるにすぎない。bracts

、bracteolesもまた退化的であり区別されている。沖繩新産。

4.C"aγα,〃"osaAG.exBuRz.ssp.gy""zoP"ysIMAHoRI 採集地沖繩島:石川市(水田中,Noll2)

最もtypicalな形質をもっているstipulodesはbranchletの2倍数で肉眼で認められ る大きさ。internodeのcortexに発達するspinecellは発育不良。亜細亜の熱帯,亜熱 帯地域,アフリカ,オーストラリアに分布し,日本内地には各地に見られ,台湾,韓国,

中国にも分布することが知られている。

5.C"αγα万6j'oszzssp.gy脚"""ysvar."""osオ"""αIMAHORI

採集地西表島:仲良川岸(水田中,No.123),船浮(水田中,No.127).与那国島:

比川(水田中,No.137,142).

前亜種によく似ているが,stipulodesが短かくて,高倍率の顕微鏡で認められる程度で あることにより区別される。これまで本州西南端,山口県と北九州で発見されているだけ である。今回沖繩に見出された事から考えて九州南部各地でも発見される可能性が多い。

6.C"γαzey/α"ic"KLEINexWILLD.

採集地与那国島:祖納(水田中,No.129),久富良(水田中,No.133,136のa,b,), 比川(水田中,No.138)

主として熱帯,亜熱帯に広く分布し,日本でも青森県を北限とし本州,四国,九州に広 く分布しているようである。奄美群島ではまだ採集していない。沖繩からは宮古島の野田 山林で仲宗根善守氏が1923年に採集された標本が東大にあるという。今回与那国島で5点

ほど採集した。

7.C/zαγα〃"/gtz"sVAILL・exL.ssp.e"""ノ9画〃s 採集地与那国島:祖納(水田中,No.131‑b)

C"γα〃"/ "sは分布も広く変異も多い。従来輪生小枝にほとんど皮層の無いsquam‐

osa,gymnophyllaと皮層のよく発達したeuvulgalisが知られていたが,後者は与那国島 にも産し沖繩にも広く分布することが考えられる。この外euvulgalisで,普通のものよ

りもbractの長い品種が発見された。

採集地:与那国島:祖納(水田中,No.131‑a).

8.NY""ααc沈沈 αオαA.BRAUNvar.S"地Io""αオαA.BRAuN

採集地西表島:網取(水田中,No.116),仲良川岸(水田中,No.118,121‑2,122), 船浮(水田中,No.128).与那国島:久富良(水田中,No.134),比川(水田中,

No.139,141‑1,144,145).

終端枝が比較的長く,肉眼でも認められることでvar.αC"加加αオロ(=var、6gノα"ge") と区別される。水田など浅い水に多く生じ,その分布は南北アメリカ及びアジアの暖帯か ら熱帯にかけて普通に見られ,寒い地方には無い。

9.M〃〃αaicryoSp""zaH.&J・GR.

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(3)

北 陸 の 植 物 第12巻 第

3

昭和38年12月 採集地 石垣島:野底(水田中,No. 113)

N. mucronata iζ近縁の種であるが, いわゆる mucro

を作らず,また最終校がconstant

lこ 2-celled

であることでも区別される。

N. o!igospira

ともよく似ているが,短縮した最 終校が無い乙とで区別されている。従来ピノレマと中央アメリカにだけ分布の知られていた 熱帯性のもので日本新産である。

10. Nitella confervacea A. BR.

採集地 沖縄島:石川市(水田中,No. 108,109),与那国島:比川(水田中,::-.!o.141-1) アジア各地をはじめ, ヨロツパ,北アメリカ,オストラリア等広い分布を示すが,

その割合に頻度は少なし 日本内地でもごくわずかの報告があるだけである。勿論沖縄新 産である。

11. Nitella microca ゆa A. BRAUN var. inversa lMAHOII.I

採集地 西表島:仲良川岸(水田中,No. 120). 与那国島:久富良(水田中,

No. 135).

oogonium

の方が普通頂生である外は

N. microcarPa

とほとんど同様であるが一般に太

いので見当つけ易い。日本西南部の特産穫で沖縄からは初めての報告である。

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