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開発土木大学院生松 岡 康 訓

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Academic year: 2021

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九州工業大学研究報告(工学)No,23 1971年6月       1

H形鋼サンドルの安全性について

(昭和46年5月7日 原稿受理)

開発土木教室出光 

開発土木大学院生松 岡 康 訓

      ムークンド・ラーム・

開発土木大学院生

       カルマチャリヤ

On the Safety of H−Steel used in Saddle

      By Takashi IDEMITSU

・      Yasunori MATSUOKA        M.R. KARUMACHARYA

  The wooden sleeper has been used for saddle in the launching erection method for bridges. But the sleeper saddle shows a considerable displacement due to the increment of load that will be produced by draging out the plate girder, and sometimes,

adisaster of overturning the girder occurs during construction.

  Recently, H−Steel has a tendency to be used for saddle because of their small de且ection. But, however, there are many problems left unsolved in this way, especially in the case when the steel will be subjectted to eccentric load as well as impact one.

  Considering all the above statements, some series of experiments were carried out in order to nnd out some good way of designing and execution of this method.

This paper deals with the results of these.

      手延機と称するトラスを橋桁の先端にボルト接合  1・ まえがき       し,橋桁を縦方向にロ_ラ上を送り出し,架設す  従来,手延式橋梁架設工法のサソドルには枕木   る工法である。ローラは枕木を井桁状に組んだサ が使用されているが,枕木サンドルは橋桁引出し  ンドルと呼ばれる架設構の上にセットしておく。

時の増加荷重による沈下が大きく,架設工事中橋   綱。一ラ

桁転倒の危険が伴う。      1       締

れ始めているが,H形鋼に荷重が偏心して作用し たり,衝撃的に作用した場合,その安全性に多少 の問題がある。

 それらを充分考慮した上でサンドルを設計する

には,どのようにすればよいか,また,どういう        図1手延式工法

点に注意して施工を行なわなければならないかな   手延機と橋桁全体の重心点が後部ローラを越え

どを調べるために,H形鋼を用いて2,3の実験  る寸前に手延機先端が前部ローラに到達するよう

を行ない安全性の検討を試みた。         に設計しておく。橋桁を渡したのちローラを徹去

       し,サンドル上にかし材の厚板(現場ではパッキ

 2・手延式工法概要      ンと呼ぶ)を数枚敷き,その上に橋桁をあずけ

 手延式橋梁架設工法とは,図一1に示すように  る。

(2)

2

 橋桁降下作業は,まず,パッキンとの間に隙間

ができるまで桁をジャッキアップし,次に,パッ        】 キンを抜き取りながらジャッキダウンしていく。       竺 パッキンが薄くなると,次の段の枕木上にパッキ

ンを敷き,その上に橋桁をあずけて最上段の枕木

       断面方向 を取り外す。以下同じ作業を繰り返し,橋桁を橋   ゲージ 脚上に降して架設作業を終了する。

 サンドル材として枕木の代りにH形鋼を使用す

る場合橋桁を引出すとき,サンドルの変位が枕 卜 田 し/

木を使用する場合より極めて小さく,安全かつ迅    卜

速に作業を行なうことができる。しかしながら,       単位(kg/,m・)

前述したように橋桁降下作業の際H形鋼の偏心       図3 偏心載荷破壊時応力状態       一 荷重,衝一撃荷重に対する安全性に多少の問題があ

る。       き・中心載荷曲げ試験も行なってみた。この場       合,破壊は曲げによるものであった。それらの実  3・ H形鋼サンドルの安全性に関する実験    験結果を表一1に示す。ただし,表一1に示す破  1)偏心載荷試験       壊荷重とはいずれかの測定応力が降伏点を超えた  橋桁の降下作業の際,ジャッキを使い橋桁をサ  時の値をとった。

ンドルにあずけながら作業を進める。その際,パ       表一1曲げ試験結果

・キンをH形鋼の上におき・齢をその上に載せ @荷重載献態卜波壊樋(・)|破壊原因

勤;㌶霊そご㌫:舗》;::「鷲一「㌘『鷲鵬

は断面方向に偏心した荷重を受けることになる。

 偏心載荷試験は実際に現場において生じる載荷   表一1からわかるように,荷重が断面方向に偏 状態と同様な偏心荷重を受けるように計画して行  心してかかることにより,H形鋼の強度は中心載 なった。その装置を図一2に示す・        荷による場合の1/5〜1/6に低下している。すな       わち,H形鋼は偏心荷重に対して非常に弱いと:考

π  上        次に,パッキンの代りにH形鋼を使用して図一

〔      2に示した偏心載荷による曲げ試験を行なった。

 r_ __伽_一__    1・・一鑑      実験の結果,当初,ウェブ上部に小さな引張応力       (、口mm)   が生じるが,荷重が増加するにつれて圧縮応力へ       と変化していき,荷重がほとんど偏心してかから       図2偏心載荷試麟置図   なくなる.その結果,ウェブの断面方向応力より  II形鋼には中央断面にヒズミゲージを軸方向・  軸方向応力の方が大きくなってくる。このことか 断面方向それぞれに貼布し応力分布を測定した・  ら,パッキンとして剛性の大きなものを使用すれ なお・パッキンには白ラワン材を用いた。測定値  ば,それがフランジ幅いっぱいを覆っていなくて を図一3に示す。      も,ウェブ上にあればH形鋼はウェブの座屈では  ウェブ上部は偏心モーメントによって非常に大  破壊せず,軸方向曲げによって破壊するものと考 きな応力が生じている。したがって,破壊形式も  えられる。

ウェブの座屈によるものであった。         2)衝撃試験

 比較のため,パッキをフランジ幅いっぱいに置   橋桁降下作業において,ジャッキ操作中,如何

(3)

3 に注意を払っても2〜5%の確率でジャヅキが

とぶ といわれている。この時,サソドルには     23 衝撃荷重が作用するから,サンドル設計の際衝

撃荷重に対する安全性を考慮する必要がある。     2。

図一4に衝撃試験装置の略図を示す。

  P

iLoad)

n

15

h       10

パツキンー一

@         ジゲージ

    ク ゜l i l

l 、 。1

      1   2    3   4    5    6    7      図4 衝撃試験装置概略図       h(・m)

      図5衝撃試験結果  実験方法は,まず初めに,錘り(コンクリート

㌶駕瓢籔ご麗竺㌶程: φ一2毒4+64㌫

の高さhから落下させ,衝撃によるヒズミを動歪   Pおよびφ内の1♪,Eρ,4等の記号の説明・数 計で測定し電磁オシログラフに記録させる。それ  値は表一2に示す。式(1)はせん断応力による

ら実測ヒズミから衝撃時応力・静的応力を計算  ヒズミエネルギーを考慮していないが・これを考 し,その比から衝撃係数を求めた。なお,ストレ  慮すれば式(2)となる。ただし,フランジに作 インゲージはH形鋼中央断面中心から上・下3 用するせん断応力は省略し,ウェブにはτm・xが cmの位置に軸方向に2枚貼布した。       表_2 衝撃試験装置諸元

 パッキンの厚さの変化によって衝撃係数がどの

ように変化するかを調べるため,パッキンを3枚   P

(・枚の厚さ29・m)・2枚・枚と厚さを変え2、

て実験を行なった。実験結果を図一5に示す。    E  図一5におけるη、,η膓は衝撃係数理論曲線であ   E、

り,添字はパッキンの枚数を意味する。なお,衝   ∫。

撃係数の理論式はエネルギー法により求めると式   1

(1)のようになる。      β

  臨一・+/・+岩    (・) :

 ただし,カ:錘りの落下高さ,        か

P 荷      重 460kg

パッキンの厚さ(1枚) 2.9cm

・4ρ

パッキンの受圧面積 180cm2

E♪

パッキンの弾性係数

0.1×105kg/cm2

Es H形鋼の弾性係数

2.1×106kg/cm2 万

H形鋼の断面二次モーメント 383cm4

1

H 形 鋼 の ス パ ン 100cm G H形鋼のせん断弾性係数

8.1×105kg/cm2 β

フ  ラ  ン  ジ  幅 10cm

b

ウ  ェ  ブ  の  幅       ノ

0.6cm

H 上・下フランジ間縁間隔 10cm

乃1

上・下フランジ間純間隔 8.4cm

(4)

4

である・        桁状醐んだH形鋼の間に枕木をわたしておいて

3)実験結果のまとめ     用心することも一・法であろう。

 以上の実験結果を整理すれば次のことがいえ

る。

 (i)図一2に示した載荷状態の場合,パッキンが   極めて剛であればII形鋼にはほとんど偏心荷   重は作用しないが,木材のようにたわみ易い   ものを用いれば必ず偏心荷重が作用してく

  る。      スチ7ナー

(ii)H形鋼は偏心荷重に対して}ま非常に弱いか   図6スチフナ_配置略図   ら,施工に際してはパッキンをフランジ幅い

  っぱいに敷くなど常に偏心荷動・作肌なし、 手延機で送咄したのちは必らず橋桁の降下据   ように注意しなければならない。   付作業を伴うものであるが,サンドル上における

(iii)H形鋤使用すれば,枕木の場合より鯉係 ジヤツキ操作は時間もかかり・かつ狭端脚上に   数緋常に大きくなる。しかしなカ、ら鰹試おける危畦繰であるから橘朕ロ上に騰を立   馳糸課エネルギー法により繍的セこ求め てチ亡ンブ゜ックを用いて降下する方法も裁   た嚇願と渓験から求めた値とが上ヒ較的 られる・

  よく合い,理論値の方がやや大きめの値を示   5.あとがき

  した・このことからH形鋼を用いる場合で   H形鋼に多少の偏心荷重が作用することはさけ   も・理論的に衝撃荷重を求めることによって  られないから,あらかじめスチフナ_で補強して   充分安全な設計ができると考えられる。    おけば安全である。その間隔をどの様にすればよ  4 倒壊防止のための対策       いか・また・その際衝撃係数はどうなるか等につ       いては現在実験を続けている。

 前述のように,ジャッキ操作の際如何に任意を   終りに,本実験に協力して戴いた金子和宏君に 払ってもジャッキがとぶ確立は少なくとも2〜3  謝意を表する,

等分布しているものと仮定した。         %はあり,多い場合は5%以上にもなる。したが

  一+〆・+てφ+≒).P  (2) 議、嶽霊芸㌶㌶;㌶叢

 ただし,      をしておかなければならない。

  ψ一3(β三豆鵠≡1,   ㌶難二㌶㌫麟㌶戴き¶

納のぴH等は表一2に村  蕊㍑‡㌫慧㌶鷺全麺

 ちなみに,現場と同一条件のもとでH形鋼の代

      また,作業の際はH形鋼に偏心によるモーメン りに枕木を使用すれぱ落稿詞・mの時・ トがかからないようにパ。キンをフランジ幅いっ 鰹係撚H形鋼を使用した場合の約1/3にな ぱい噸くな銃分な醜が必要である。しかし

る・

@        ながら渓際には満重が多少偏心することは避、、

図一5から明らかなように渓験による嚇係けられないから,設計の際H形鋼姻_6のよう

慧㍍禦‡㍑雀:㌶璽㌶輌;惣議驚㌶㌶㌶:㍑

ずか購い方が鰹願が大きくなっているよう安全になるものと殼られる。また占工の際井

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