カ マ ボ コ腐 敗 過 程 に お け る ヒ ス チ ジ ン ・ ヒ ス タ ミ ン の 変 化
田 端 義 明
Changes in the Amount of Histidine and Histamine
during the Spoilage of "Kamaboko"
Yoshiaki TABATA
カ マ ボ コの腐 敗 過 程 にお い て,そ の 中 に含 ま れ る ヒス チ ジ ン(以 下Hdと 略 す)と ヒス タ ミ ン(以 下Hmと 略 す)が どの よ うに変 化す るか を しらべ た ので,こ こに報 告 す る.
Hd及 びHmの 定 量 法 につ い て は 従 来 い ろ い ろ の方 法1)2)が 用 い られ た が,筆 者 は 津 田 ら3)の方 法 を一 部 改変 して行 った.尚 供 試液 中 の ア ンモニ ア 量 が多 い と き は,HmやHd測 定 値 誤差 が 起 る3)の で,ア ル カ リ 性 で 揮 発 性 塩 基 窒 素 を留 去 測 定 して の ちHmやHdを 定 量 した.
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に通す.次に同じ0.ユN酢酸一酢酸ソーーダ緩衝液40m6を通じ,溶出液が40m4になったら(この溶出液 はとっておく)カラム上部の溶出液を0.2N塩酸に替えて樹脂に吸着されているHmを溶出し,その溶 出液を20m4の定容瓶aとうけO.2N塩酸流出液にて定容する.尚これら流出液の流出速度は2 》2・4me/分 であった.
4)Hmの発色及び比色
津田ら・)の用いた方法と全く同じ方法によって亜硝酸処理を行った前記定容流出液Sm6を試験管(内 容40m4)にとり,ユ0%苛性ソーダを滴下し,チモールブルー紙で青(pH約lO.○)とし,更に炭酸ソー ダ・ホウ砂緩衝溶液(pH9.8,3.99炭酸ソーダ+6.49ホウ砂/4)2m6を加え,1。 Cの氷室中に5分 聞入れたのち,p−nitrobenzenediazoninm chloride液3)(p−NBD)lm4を加え約ユ0。Cの水中に lO分間放置した後,酢酸エチルIOm 4を加えて振とうし下層をピペットで取除いて1%炭酸ソーダで洗 源(5m4,2回)し,つぎに29の芒硝で脱水して570mμで比色し,純Hm塩酸塩液を同様に処理し て得たHm標準曲線よりHm量を求める.
5)Hd(非吸着部中の)の定量
5)の0.2N酢酸流出液(40m2)の5 m eをとり,4)と全く同様に処理し,標準Hd液を同様に処 理して得た標準曲線からHd量を測定する.(このdiazo反応により呈色したものはすべてH:dと見 徹した。)
6) Hd(沈澱中の)の定量
1、の遠心分離により得た沈澱は20%Hcnom4にて16時間加熱分解し,苛性ソーダで中和し(ラクモ イド紙を用う)水を加えて約50m 6とした後,活性炭0.59を加えて脱色した後水でユOOm 6に定容す る.この液5m4をとって4、と同様に処理し標準Hd曲線よりHd量を求める.
以上の試料の処理,区分を略示すれば次の通りである.
試 料
+ 水
ホモジナイズし,
除蛋白 H
上 澄 液 沈 回
忌 溶 部 品 溶 部
アルカリ性で1
水蒸気鞭「
揮発 性窒素量測定イオン交換樹脂柱 により分離
塩酸で分解し 中和
活性炭処理
吸 着 部 非吸着部 :Hd定 量
(Hmを含む)
1 Hm 定 量
(Hdを含む、
Hd 定 量
89 3.結 果
以上の測定結果をFig.1〜Fig.3に示す。
%4σ6﹈U拍
200
1oo
e
1丑・
亙
KX
o 5
Flg.1 カマボコ中のヒスチジン (不溶部)の変化 1:摺身1一〇一〇一,
∬:摺身皿一◎一◎一,・
皿:摺身皿一×一×一,
IV:摺身IV一⑭一⑭一.
1
揮発性塩基窒素
2 3 4
Fig. 1
6 7 8
日x
rng2
200
ioo
1
﹁1 q ff{
解
io MTgo/,Hd
io
o 1 2 3 4
Flg. 2
5 6 7 8
日蘇
Fig.2 カマボコ中の揮発性塩基 窒素およびヒスチジン (可溶部の非吸着部)の 変化
工〜IV:揮発性塩基窒素,
エノ 》IV :ヒスチジン,
1,1ノ:摺身1一〇一〇一,
皿,皿ノ:摺身丑「◎一◎一,
皿,皿ノ:摺身皿:一×一×一,
IV, Wノ:摺身工V一⑭一⑭一.
Fig.3 カマボコ中のヒスタミン の変化
工:摺身1一〇一〇一,
皿:摺身二一◎一◎一,
皿:摺身1[一×一×一,
】V:摺身IV一⑭一⑭一.
考 察
rng %Hm
200
150
100
50
80
1
正
1
皿
1 顎
1
π.
2 3 4 5 Fig. 5
6 7 8
実験結果にみられるように全般 的にHmの発生量が一般魚肉の腐 敗過程におけるH:m発生量4)より 非常に少なくなっている.その一 因として白身め魚が原料であると いうことも考えられる.
また一応澱粉量の多いものが
(試料中の蛋白量は少なくなって いるが)且m,揮発性塩基の発生 がおそい.
次に,弱酸性イオン交換樹脂に アミン類を吸着させる場合Hmと 同時にチラミンも吸着し,溶出の ときはチラミンがHmよりも先に 溶出すると思われ,実験2.3)の 場合の最初の酢酸・酢酸ソーダ緩 衝溶液による溶出が40m6程度で よいかどうかは詳しく検討する必
エ ソ 肉 に種 々の 割 合 の 馬 鈴 薯 澱 粉 を加 え て カ マ ボ コ をつ くり,そ の 放 置腐 敗 過 程 に お け るHm,Hd量 を し らべ た.結 果 はFigl〜3の とお りで あ って,Hmの 発 生 は 他 の 魚 肉 腐敗 の際 のHm発 生 量 よ り も少 な く,一 般 に澱粉 量 の 多 い もの 程Hmの 発 生 が少 な な い こ とが わ か った.