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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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博 士 ( 農 学 ) グ ン グ ン ヒ ダ ヤ ッ ト

学 位 論 文 題 名

Development Process of Watershed Partnership:

    Case Study of Indonesia

(流域パートナーシップの展開過程―インドネシアを事例として―)

学位論文内容の要旨

   流域を単位とした総合的な自然資源管理に注目が集まっているが、流域の自然資源管理に は多様な省庁・利害関係者が関わっており、これら主体聞の協働関係形成が流域保全の可否 を握る。このため、多様な主体が対等な立場で集まって流域保全を進める流域パートナーシ ップの形成が重要であるとされ、各地域でパートナーシップ形成の取り組みが始められてい る。インドネシアにおいても非持続的な農林業の展開等によって流域環境の劣化が深刻であ り、1999 年より流 域パート ナーシ ップ形成 支援政策が林野庁を中心に展開されている。

   そこで、本研究ではインドネシアにおける流域パートナーシップ活動を対象として、その 展開過程を明らかにしつつ活動内容の評価を行い、今後の流域パートナーシップ活動のあり 方を提言することを目的とした。この際、パートナーシップ組織本体のみではなく、パート ナーシップ組織がフイールドレベルで行うプロジェクトについてもあわせて注目し、それぞ れの形成・展開過程と両者の相互関係を明らかにすることとした。調査対象地は利害関係者 の自発性に基づぃた柔軟なパートナーシップ組織を形成し、流域内に大規模な利水施設が存 在するスラウェシ島北東部リンボト川流域、法令に基づく規模の大きなパートナーシップ組 織を形成し、大規模な利水施設が存在するジャワ島西部チダナウ川流域という対照的な性格 を持つニつの流域とした。流域保全活動参加者への聞き取り調査を主体とし、あわせて資料 文献収集を行った。

   リンボト川は流域面積9 万1004ha 、人口46380 人で、主要な産業は農業である。違法耕作・

森林開発の影響で土壌流出が深刻で、流域中央部に位置して自然保護区に指定されているり ンポト 湖の縮 小・汚染 が大き な課題と なり、林野庁・環境NGO が中心となり、2003 年3 月 に 流域 保 全のた めのパ ートナー シップ 組織であ るKKPDLBM を結成し た。 KKPDLBM は流域 保全に関わる課題を明確化したうえで基本計画を策定し、また基本計画の具体化のためのモ デルとなるプロジェクトを企画・実行した。こうした成果を上げることを可能とした条件と して、第1 に組織結成にあたって、利害関係者の間で議論を積み重ね理念を共有していたこ と、第 2 に 法令に基 づかない 自発的 参加による組織として結成され、環境 NGO のりーダー がコー ディネ ーターとなって運営されたため、KKPDBLM 構成員間の相互信頼関係を形成し 自由な議論を誘発したことが指摘できた。

   モデル ・プロ ジェクトとしてKKPDLBM が取り組んだのがトイディト地区社会林業プロジ エクトである。これは流域内トイディ卜地区にアグロフォレストリーを普及することを通し て土壌保全と地域活性化を同時に達成させることを目的としたものであり、農民の組織化・

アグロフオレストリーの実行とともに教育改善・小規模ビジネス起業等の波及効果をもたら

したことが確認された。成果を上げた要因として、第1 にコーディネーターと集落構成員の

個人的な信頼関係の醸成を行ったうえで、具体的なプロジェクト展開を行ったこと、第2 に

KKPDLBM の構成員 がそれぞれの専門分野を生かして支援を行うことによって効果的かつ総

合的なプロジェクト運営が可能となったことが指摘できた。またこのプロジェクト参加を通

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(2)

し て 、KKPDLBM構 成 員 が 協 働 の 成 果 を 実 感 し 、KKPDBLMへ の 結 集 カ を さ ら に 強 化 す る こ と に っ な が っ た 。

  地 方 分 権 化 に 対 応 し て 流 域 保 全 も 自 治 体 が 主 導 し て 行 う こ と が 求 め ら れ た た め 、 KKPDBLMは2005年12月 に は 州 政 府 を 事 務 局 と す る 組 織 へ 改 組 す る こ と が 決 定 さ れ た 。 し か し 州 政 府 に お け る 流 域 保 全 政 策 の 優 先 度 が 低 く 事 務 局 機 能 を 十 分 に 果 た さ な か っ た こ と 、 改 組 に よ っ て 組 織 硬 直 化 が 起 こ っ た こ と か ら パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 は 機 能 不 全 に 陥 っ た 。 以 上 よ り 、 地 方 分 権 化 に あ た っ て は 、 地 方 政 府 が 事 務 局 機 能 を 果 た せ る よ う な 支 援 政 策 の 展 開 が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。

  チ ダ ナ ウ 川 は 流 域 面 積22620ha、 人 口8844人 で 農 業 が 主 要 な 産 業 と な っ て い る 。 近 隣 に ク ラ カ ウ 工 業 地 帯 が あ り 、 チ ダ ナ ウ 川 を 主 要 水 源 と し て 水 道 企 業PT.KTIが 水 供 給 を 行 っ て い る 。 流 域 内 で は 不 法 耕 作 や 農 地 開 発 に よ っ て 土 地 荒 廃 が 生 じ 、 水 質 の 悪 化 ・ 流 量 の 減 少 と と も に 、PT.KTIに よ る 利 水 独 占 が 大 き な 問 題 と な っ て い た 。 こ の 問 題 を 流 域 単 位 で 解 決 す る た め 、 州 政 府 が 中 心 と な っ て2002年 にFKDCと 呼 ぱ れ る 流 域 パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 を 結 成 し た 。 し か し 、FKDCは 流 域 保 全 活 動 に 向 け た 構 成 員 の 合 意 形 成 が で き ず 、 発 足 当 初 よ り 機 能 不 全 に 陥 っ た こ と が 確 認 さ れ た 。 こ の 原 因 と し て 第1に 設 立 に 当 た り 利 害 関 係 者 間 の 事 前 の 信 頼 関 係 形 成 が 十 分 で は な か っ た こ と 、 第2に 州 政 府 がFKDC組 織 体 制 を 法 令 で 詳 細 に 規 定 し た た め 運 営 が 硬 直 化 し た こ と 、 第3に 利 害 関 係 者 の す べ て を 構 成 員 と す る こ と を 目 指 し た た め FKDCの 構 成 員 が 多 数 に 上 り 合 意 形 成 が 困 難 と な っ た こ と が あ げ ら れ る 。   こ う し た な か で 、PT.K1'Iが 農 民 グ ル ー プ と 契 約 を 結 ぴ , 森 林 再 生 ・ 保 全 活 動 の た め の 資 金 提 供 を 行 うPWSと 呼 ぱ れ る プ ロ ジ ェ ク ト を 開 始 し た 。 こ れ は 環 境NGOの コ ー デ ィ ネ ー ト 、 国 際NGOに よ る 技 術 支 援 、PTKTIの 社 会 貢 献 に よ る 地 域 で の 生 き 残 り 戦 略 が 結 合 し た こ と に よ っ て 可 能 と な っ た 。 当 初 二 っ の 農 民 グ ル ー プ を 対 象 に 支 払 い を 開 始 し 、 こ の 支 払 い を も と に 各 グ ル ー プ が 森 林 保 全 の 活 動 を 開 始 し た が 、 ひ と つ の グ ル ー プ は 違 反 行 為 を 行 い2 年 後 に 契 約 打 ち 切 り と さ れ た 。 二 つ の グ ル ー プ の 組 織 ・ 活 動 状 況 を 検 討 し た 結 果 、 適 切 な り ー ダ ー の 選 定 と グ ル ー プ 内 の 信 頼 関 係 の 形 成 が 、 グ ル ー プ が 機 能 し て 資 金 活 用 に よ る 森 林 保 全 を 実 行 さ せ る た め に 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。

  PWSを 確 立 し た こ と は イ ン ド ネ シ ア 国 内 で は 画 期 的 と 評 価 さ れ た が 、FKDCの 結 集 カ を 強 化 す る こ と に は っ な が ら な か っ た 。 こ れ は 第1にPWS形 成 にFKDCの 一 部 の 構 成 員 し か 関 与 せ ず 、FKDC全 体 の 成 果 と し て 共 有 で き な か っ た こ と 、 第2にFKDCの 組 織 体 制 そ の も の が 硬 直 化 し て お り 、PWSの 成 果 を 組 織 体 制 自 体 の 改 善 に 結 び っ け る こ と が で き な か っ た こ と が 要 因 と し て あ げ ら れ る 。

  以 上 よ り 、 今 後 流 域 保 全 パ ー ト ナ ー シ ッ プ を 効 果 的 に 展 開 す る た め に は 、 第1に パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 を 構 成 員 の 自 発 性 を 確 保 し 、 柔 軟 な 運 営 が で き る よ う に 構 成 す る と と も に 、 適 切 な り ー ダ ー シ ッ プ が 発 揮 で き る よ う に 運 営 す る こ と 、 第2に パ ー ト ナ ー シ ッ プ の 構 成 員 の 聞 で 組 織 の 性 格 ・ 活 動 の 方 向 性 を 共 有 で き る よ う に す る こ と 、 第3に 分 権 体 制 下 で 地 方 政 府 が パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 の 事 務 局 機 能 を 的 確 に 果 た せ る よ う に 支 援 す る こ と が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。 ま た フ イ ー ル ド レ ベ ル の プ ロ ジ ェ ク ト を 効 果 的 に 進 め る に あ た っ て は 、 第 1に 対 象 と な る コ ミ ュ ニ テ ィ 内 の 相 互 信 頼 関 係 の 醸 成 と り ー ダ ー の 育 成 を 行 う こ と 、 第2に 個 別 プ ロ ジ ェ ク 卜 の 企 画 ・ 実 行 と パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 の 運 営 を 密 接 な 連 携 を 持 っ て 進 め る こ と が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。

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(3)

学位論文審査の要旨 主査 副査

副査 副査

教 授 教 授 教 授 准 教授

柿澤 丸谷 中村 庄子

学 位 論 文 題 名

宏昭 知己 太士      康

Development Process of Watershed Partnership:

    Case Study of Indonesia

(流域パートナーシップの展開過程―インドネシアを事例として―)

   本論文 は、図17 、 表21 を含 む総頁数 122 頁の英文論文であり、他に参考論文2 編が添 えられている。

   流域を単位とした総合的な自然資源管理のためには多様た主体が対等な立場で流域パー 卜ナーシップを構築することが重要であるとされている。インドネシアにおいても流域環 境の劣化が深刻であり、1999 年より流域パートナーシップ形成支援政策が森林省を中心に 展開されている。

   そこで、本研究ではインドネシアにおける流域パートナーシップ活動を対象としてその 展開過程を明らかにし、今後の流域パートナーシップ活動のあり方を提言することを目的 とした。この際、パートナーシップ組織本体のみではなく、パートナーシップ組織がフイ ールドレベルで行うプロジェクトもあわせて分析した。調査対象地は利害関係者の自発性 に基づぃた柔軟なパートナーシップ組織を形成し、流域内に大規模な利水施設が存在しな いスラウェシ島北東部リンボト川流域、法令に基づく規模の大きなパートナーシップ組織 を形成し、大規模な利水施設が存在するジャワ島西部チダナウ川流域という対照的な性格 を持っニつの流域とした。流域保全活動参加者への聞き取り調査を主体とし、あわせて資 料・文献収集を行った。

   リンボ ト川流域 では森 林省・環 境NGO が 中心となり、2003 年3 月に流域パートナーシ ップ組 織である KKPDLBM を結成し、流域保全の課題を明確化したうえで基本計画を策定 し、また基本計画の具体化のためのモデルとなるトイディト地区社会林業プロジェク卜を 企画・実行していた。これを可能とさせた条件として第1 に組織結成にあたってパートナ ーシップ構成員で理念を共有したこと、第 2 に自発的参加による組織として結成し、環境 NGO による適切なりーダーシップが発揮されたため、構成員間の相互信頼関係を形成でき たことが指摘できた。

   トイディト地区社会林業プロジェクトは農民の組織化‐アグロフオレストリーの実行と

―69−

(4)

と も に 小 規 模 ビ ジ ネ ス 起 業 等 の 波 及 効 果 を も た ら し た こ と が 確 認 さ れ た 。 成 果 を 上 げ た 要 因 と し て 、 第1に コ ー デ ィ ネ ー タ ー と 集 落 構 成 員 の 個 人 的 な 信 頼 関 係 の 醸 成 を 行 っ た こ と 、 第2にKKPDLBMの 構 成 員 が そ れ ぞ れ の 専 門 分 野 を 生 か し て 支 援 を 行 い 、 効 果 的 か つ 総 合 的 な プ ロ ジ ェ ク 卜 運 営 が 可 能 と な っ た こ と が 指 摘 で き た 。 ま た こ の プ ロ ジ ェ ク ト 参 加 を 通 し て 、KKPDLBM構 成 員 が 協 働 の 成 果 を 実 感 し 、 結 集 カ を さ ら に 強 化 す る こ と に っ な が っ た 。

  地 方 分 権 化 に 対 応 し てKKPDBLMは2005年12月 に は 州 政 府 を 事 務 局 と す る 組 織 へ 改 組 し た が 、 州 政 府 が 事 務 局 機 能 を 十 分 に 果 た さ な か っ た こ と か ら 機 能 不 全 に 陥 っ た 。 地 方 分 権 化 に あ た っ て は 、 地 方 政 府 に 対 す る 支 援 政 策 の 展 開 が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。   チ ダ ナ ウ 川 で は 州 政 府 が 中 心 と な っ て2002年 にFKDCと 呼 ぱ れ る 流 域 パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 を 結 成 し た 。 し か し 、FKDCは 流 域 保 全 活 動 に 向 け た 構 成 員 の 合 意 形 成 が で き ず 、 発 足 当 初 よ り 機 能 不 全 に 陥 っ た こ と が 確 認 さ れ た 。 こ の 原 因 と し て 第1に 利 害 関 係 者 聞 の 信 頼 関 係 が 十 分 形 成 さ れ て い な か っ た こ と 、 第2に 州 政 府 がFKDC組 織 体 制 を 法 令 で 詳 細 に 規 定 し 、 利 害 関 係 者 の す べ て を 構 成 員 と す る こ と を 目 指 し た た め 運 営 が 硬 直 化 し た こ と が 指 摘 で き た 。

  一 方 、FKDCの も と で 、 水 道 企 業 で あ るPT.KTIが 農 民 グ ル ー プ と 契 約 を 結 び , 森 林 再 生 ・ 保 全 活 動 の た め の 資 金 提 供 を 行 う 流 域 保 全 の た め の 環 境 支 払 プ ロ ジ ェ ク ト(PWS)を 開 始 し た 。 ニ つ の 農 民 グ ル ー プ の 組 織 ・ 活 動 状 況 を 検 討 し た 結 果 、 適 切 な り ー ダ ー の 選 定 と グ ル ー プ 内 の 信 頼 関 係 の 形 成 が 、PWSを 円 滑 に 実 行 す る た め に 必 要 で あ る こ と が ・ 示 唆 さ れ た 。 た だ し 、PWSに はFKDCの 一 部 の 構 成 員 し か 関 与 せ ず 、PWSの 展 開 がFKDCの 結 集 カ を 強 化 す る こ と に は っ な が ら な か っ た 。

  以 上 よ り 、 今 後 流 域 保 全 パ ー ト ナ ー シ ッ プ を 効 果 的 に 展 開 す る た め に は 、 第1に 構 成 員 の 自 発 性 の 確 保 、 柔 軟 な 組 織 運 営 、 適 切 な り ー ダ ー シ ッ プ の 発 揮 を 可 能 と さ せ る 組 織 体 制 を 形 成 す る こ と 、 第2に 構 成 員 間 で 組 織 の 性 格 ・ 活 動 の 方 向 性 を 共 有 す る こ と 、 第3に 地 方 政 府 へ の 支 援 が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。 ま た フ イ ー ル ド レ ベ ル の プ ロ ジ ェ ク ト を 効 果 的 に 進 め る に あ た っ て は 、 第1に 対 象 と な る コ ミ ュ ニ テ ィ 内 の 相 互 信 頼 関 係 の 醸 成 と り ー ダ ー の 育 成 、 第2に 個 別 プ ロ ジ ェ ク ト の 企 画 ・ 実 行 と パ ー ト ナ ー シ ッ プ 組 織 の 運 営 の 密 接 な 連 携 が 必 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。

  以 上 の よ う に 本 論 文 は 、 流 域 保 全 を 行 う た め に は 、 信 頼 関 係 の 形 成 な ど 社 会 関 係 資 本 の 構 築 が 基 礎 と な る こ と 、 ま た パ ー ト ナ ー シ ッ プ の 形 成 と 個 別 プ ロ ジ ェ ク ト の 密 接 な 連 携 が 必 要 で あ る こ と を 明 ら か に す る と と も に 、 そ の 仕 組 み を 構 築 す る た め の 条 件 を 提 示 し た 。 こ れ ら は 、 流 域 保 全 の 体 制 整 備 の 構 築 に 大 き く 寄 与 す る も の で あ り 、 そ の 成 果 は 学 術 ・ 応 用 両 面 か ら 高 く 評 価 さ れ る 。 よ っ て 審 査 員 一 同 は 、GunGun Hidayatが 博 士 ( 農 学 ) の 学 位 を 受 け る の に 十 分 な 資 格 が あ る も の と 認 め た 。

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