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BRC Annual Report 後列左から 宇野 佐藤 孝 石川 桐生 大野 松野 岩瀬 佐藤 香 横田 野林 本庄 湯原 一石 太田 中田 深海室長 野口 天野 1. リソース収集 維持 保存 提供事業 理研 BRC が扱うリソースの数 種類や提供依頼数は非常に多く さらに

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      室長 深海 薫

Kaoru Fukami  近年のゲノム解析の進展により、遺伝子、タンパク質、細胞、個体にいたる様々な研究材料(バ イオリソース)が生まれ、それに付随する情報も材料と同様に急速に増加しつつある。それら の情報は、研究目的に適った材料を選び活用する上で必要不可欠であり、利用者にとって使い やすい検索システムを備えたデータベースとして整備し公開することにより、ライフサイエン ス研究の発展に大いに貢献するものである。  情報解析技術室では、理研 BRC が取り扱うバイオリソースを中心に、国内外の関連機関が 保有するバイオリソースに関する所在情報ならびに特性情報を収集し、データベース化し、国 内外のデータベースと連携したシステムを構築している。また、それらをバイオデジタルコン テンツとして研究者コミュニティーに公開することにより、ライフサイエンスにおける研究基 盤形成の一翼を担うことをめざしている。 情報解析技術室では以下のような事業・業務を行っている。 1. リソース収集・維持・保存・提供事業  (1)リソース情報の収集・管理とデータベース開発・運用  (2)データベースや検索システムをとおしたリソース情報提供  (3)リソース提供業務支援 2. リソース利用促進事業  (1)リソース入手を簡便にするためのシステム開発・運用  (2)リソース情報の発信業務支援 3. リソース情報技術開発事業  (1)リソースデータベース統合のための技術開発  (2)リソース情報解析のための技術開発  (3)リソース情報解析の技術相談 事業内容 事業内容 室長        深海  薫(平成 15 年 7 月~) 客員主幹研究員   鵜川  義弘(平成 13 年 11 月~) 専任研究員     岩瀬  秀(平成 14 年 2 月~)       太田  聡史(平成 15 年 10 月~) 先任技師      野口  守 (平成 13 年 4 月~) テクニカルスタッフ 湯原  直美(平成 17 年 4 月~) 職員とメンバー構成 職員とメンバー構成

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後列左から   宇野、佐藤(孝)、石川、桐生、大野、松野、岩瀬       佐藤(香)、横田、野林、本庄、湯原、一石       太田、中田、深海室長、野口、天野

1. リソース収集・維持・保存・提供事業

 理研 BRC が扱うリソースの数・種類や提供依頼数は非常に多く、さらに今後も増大して いくと思われる。したがってリソース収集・維持・保存・提供事業が効率的かつ円滑に行わ れるためには、リソースやリソース提供業務に関する情報をデータベース化して利用・管理 しやすくすること、そのデータベースを使って業務を行うためのシステムを構築することが 必要である。扱うリソースや業務内容の変化に応じて、それらを改修して常に現状に即した ものにしておくことも不可欠である。さらにリソースが有効に利用されるためには、その所 在情報・特性情報を、利用者にとって使いやすい検索システムを備えたデータベースとして 公開し、リソースの利便性を高める必要もある。情報開発技術室ではこうしたリソース収集・ 維持・保存・提供事業を遂行する上で必要となる情報技術関連の業務を行っている。  平成 17 年度においてはまず、平成 16 年度より開発に着手したバイオリソース提供シス テムについて、利用者に提供する特性情報の一層の充実を図った。マウス検索システムで GSC マウス特性情報の統合、PCR プロトコールデータの付加を行い、DNA 検索システムで は品質管理のための配列データの公表を行った。また、新しく提供を開始したポプラ完全長 cDNA クローンの検索システムを開発した。平成 18 年度にはマウス系統特性(血清生化学 検査、血球計数、体重、頭胴長)についてホームページからの公開を開始した。実験植物開 発室の cDNA クローンリソース(シロイヌナズナ、ヒメツリガネゴケ、ポプラ、タバコ)の BLAST 検索システムを開発し、運用を開始した。いくつかの主要な細胞株において、ホー ムページからの細胞形態写真の画像提供(アニメーション GIF による動画の提供を含む)を

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開始した。マウス系統ではすでに画像提供を行っていたが、1 系統につき複数枚の写真を掲 載するなど、提供枚数を増強した。  こうした開発と平行して各リソースの所在情報ならびに特性情報の更新を随時行い、常に 最新の情報が提供されるようにしている。また法令・ガイドラインの改正などにともなう提 供業務内容の変更で必要となったシステムの改修などについても随時行い、リソース事業の 信頼性・継続性の維持に努めている。 䊥䉸䊷䉴䈱 ឭଏ

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2. リソース利用促進事業

 情報開発技術室はまた、リソース提供申込に必要な諸手続きを出来るだけオンライン化し たり、必要な書類を作成するためのツールを開発したりすることで、リソースの提供を受け る際の負担を軽減することにも取り組んでいる。理研 BRC の各開発室はリソースに関する 情報をホームページやメールニュースなどを通して発信しているが、それに関する技術的な 支援も行っている。さらにホームページ上でミニアンケートを行うことで利用者からの声を 吸い上げたり、アクセスログの解析を行うことで利用者の動向を探ることにも取り組んでい る。これらの取り組みはリソースのより有効な利用を促進し、ライフサイエンス研究の発展 に貢献することにつながる。  平成 17 年度には前年度の植物リソースに引き続き、遺伝子リソースについても提供申込 の支援システムの開発を行った。また平成 15 年度に開発した利用者登録システムを土台に、 このシステムに登録された情報を生物遺伝資源提供同意書(MTA)などの書類作成に利用し、 利用者の負担を軽減するツールを開発した。平成 18 年度は実験植物開発室のリソース提供 について、オンラインオーダーをこれまで以上に活用し業務コストを削減できるよう、提供 申込システムの機能強化を行った。細胞材料開発室のホームページ上でミニアンケートを取

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るためのシステムを開発し、稼動を開始 した。さらに微生物材料開発室からメー ルニュースの発信、実験動物開発室から 英文メールニュースの発信が開始される ことになり、発信のためのメールシステ ム整備を行なった。  こうした開発と平行して、ホームペー ジの随時変更、総合カタログ送付のサ ポート、実験動物開発室、細胞材料開発 室、遺伝子材料開発室からそれぞれ月1 回のメールニュース発信を行う際の業務 支援などを行った。

3. リソース情報技術開発事業

 リソースに付随する既存の情報をその まま利用者に提供するだけでなく、他 データベースとの関連付けや統合を行な い、そこから得られた情報を研究者コミュニティーに発信する。あるいは新たに収集したり、 独自に解析した結果を付加情報として提供したりもする。また、そのために必要な技術開発 を行う。こうしたことは、理研 BRC のリソース事業の先導性を維持していく上で重要なこと である。  平成 16 年度に参加機関の一員となったマウスリソース共通検索システムの JMSR(Japan Mouse Strain Resources)と IMSR(International Mouse Strain Resource)については、参加の条 件である定期的なデータ更新を継続して行っている。これらの共通検索システムを用いるこ とにより、複数の保存機関が独立して管理運用しているマウスリソースのデータベースをイ ンターネット上で一括検索することができる。利用者は各リソース保存機関を逐一調べるこ となく検索結果から所在情報が得られ、検索結果からリンクされている個々のデータベース へアクセスすることで特性情報を調べることができる。平成 17 年度に開発を開始した文献 成果検索システムは、平成 18 年度も高速化・高度化のための開発を引き続き行い、それと 平行して理研 BRC から提供した動物、植物、細胞、遺伝子リソースによる文献成果の追跡 調査と公表を行っている。細胞株の品質管理の1つとして行われている Short Tandem Repeat-Polymerase Chain Reaction (STR-PCR) 法による遺伝子多型解析では、実験結果の解析ならびに 解析結果の公開を、細胞材料開発室と共同で行っている。また、種類の異なるリソースを取 り扱っている利点を生かし、それらの特性情報を有機的に結びつけたデータベース・検索シ ステムを開発中である。さらに NBRP(National BioResource Project)で構築しているリソース 総合検索サイトにおける動物データ・細胞データ更新のワークフローを、NBRP 情報中核機 関との間で確立した。現在は月1回の頻度で更新が行われている。

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(原著論文) * は査読制度がある論文誌

1. Mise-Omata S., Obata Y., Iwase S., Mise N., Doi T.S.: “Transient strong reduction of PTEN expression by specific RNAi induces loss of adhesion of the cells.” Biochem Biophys Res Commun. 328, 1034-1042 (2005). *

2. Kiyosawa H., Mise N., Iwase S,, Hayashizaki Y., Abe K.: “Disclosing hidden transcripts: mouse natural sense-antisense transcripts tend to be poly(A) negative and nuclear localized.” Genome Res. 15, 463-474 (2005). *

3. Fukami-Kobayashi K., Shiina T., Anzai T., Sano K., Yamazaki M., Inoko H., Tateno Y.: “Genome evolution of MHC class I region in primates.” Proc Natl Acad Sci USA. 102, 9230-9234 (2005). * 4. Yoshino K., Iimura E., Saijo K., Iwase S., Fukami K., Ohno T., Obata Y., Nakamura Y.: “Essential role

for gene profiling analysis in the authentication of human cell lines.” Human Cell 19, 43-48 (2006). * 5. Ezawa K., OOta S., Saitou N.; “Genome-wide search of gene conversions in duplicated genes of mouse

and rat.” Mol Biol Evol. 23, 927-940 (2006). *

6. Amano K., Nakamura H., Numa H., Fukami-Kobayashi K., Nagamura Y., Ichikawa H., Natsuo Onodera N.: “Self-organizing clustering: non-hierarchical clustering for large scale DNA sequence data.” IPSJ Transactions on Bioinformatics. 48, 49-53 (2007). *

7. Fukami-Kobayashi K., Minezaki Y., Tateno Y., Nishikawa K.: “A Tree of Life Based on Protein Domain Organizations.” Mol Biol Evol. 24, 1181-1189 (2007). *

8. The Rice Annotation Project (Itoh T et al.) Curated Genome Annotation of Oryza sativa ssp. japonica and Comparative Genome Analysis with Arabidopsis thaliana. Genome research. (in press). *

(総説) 1. 太田 聡史: “ヒト・チンパンジー間の重複現象の解析とゲノムデータの限界,そしてダーウィ ニアン進化 ”、科学、6 月号(Vol. 76 NO. 6)、559-562(2006). (書籍) 1. 深海 - 小林 薫(分担執筆):『科学論文がスラスラ書ける!パソコンのやさしい使い方』日 本コンピュータサイエンス学会 監修 水島洋、廣島彰彦 編(羊土社) 第2章 7 節「デー タベースへの登録」 pp128-142 (2005). 2. 菅原秀明、深海 - 小林 薫、宮崎智、丸山穣(翻訳):『インターネット生物学』 Leonard F.Peruski Jr., Anne Harwood Peruski 著(学会出版センター) (2005).

研究発表(誌上発表) 研究発表(誌上発表)

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3. 深海 - 小林 薫(分担執筆):『DDBJ の利用法』 五條堀孝、菅原秀明 編(共立出版) 第 3 章 4.1 節「アクセッション番号による検索」pp57-63 、 4.2 節「キーワード検索」 pp63-75 (2005). (国際会議)

1. OOta S., Ezawa K., Abe K., Noguchi H., Shiroishi T., Fukami - Kobayashi K., Moriwaki K., Watanabe H., Sakaki Y., Fujiyama A., Saitou N.: “Compositional evolution within/between human, chimpanzee, mouse and rat.” HUGO's 10th Human Genome Meeting, Kyoto, Japan, Apr. (2005). 2. Ezawa K., OOta S., Saitou N.: “Statistical analysis of gene conversion in mouse and rat genomes.”

HUGO's 10th Human Genome Meeting, Kyoto, Japan, Apr. (2005).

3. Amano K., Nakamura H., Numa H., Nagamura Y., Ichikawa H., Fukami-Kobayashi K.: “Frame-Cluster Mapping: Genomewide Analysis for Detection of Localized Signal Regions.” GIW2006, Yokohama, Japan, Dec. (2006).

(国内会議) 1. 清 澤 秀 孔、 三 瀬 名 丹、 岩 瀬 秀、 大 久 保 和 央、 瀬 野 龍 一 郎、 安 部 一 俊、Elizabeth Murchison、Greg Hannon、阿部訓也: “ 組織特異的、発生ステージ特異的に変化するナチュ ラル・センス-アンチセンス遺伝子の発現解析 ”、第 7 回日本 RNA 学会、弘前、8 月(2005). 2. 深海 薫: “ バイオデジタルコンテンツ整備における京速計算機の役割」、シンポジウム「計 算科学の戦略と次世代スーパーコンピュータ ”、つくば、4 月(2006). 3. 太田 聡史: “ コンピューター・グラフィックスによる実験用マウスの3次元モデル化 ”、 日本応用数理学会 2006 年度年会、つくば、9 月(2006). 4. 太田 聡史: “ 新しい実験用マウスの行動表現型測定法と、マウス骨格の3次元モデルの開 発 ”、国立遺伝学研究所ミニ研究会「数学と遺伝学の接点」、三島、10 月(2006). 5. 深海 薫: “Take it simple”、国立遺伝学研究所「タンパク質の構造からゲノム情報解析まで」、 三島、年 3 月(2007). 研究発表(学会発表) 研究発表(学会発表)

参照

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