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東南アジア造船関連レポート 27

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東南アジア造船関連レポート 27

2008年11月

社団法人 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会

社団法人 日 本 舶 用 工 業 会

(2)

は じ め に

㈳ 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会 及 び ㈳ 日 本 舶 用 工 業 会 で は 、 我 が 国 造 船 業 ・ 舶 用 工 業 の 振 興 に 資 す る た め に 、 日 本 財 団 か ら 競 艇 公 益 資 金 に よ る 助 成 金 を 受 け て 「 造 船 関 連 海 外 情 報 収 集 及 び 海 外 業 務 協 力 」 事 業 を 実 施 し て お り ま す 。 そ の 一 環 と し て ジ ェ ト ロ 関 係 海 外 事 務 所 を 拠 点 と し て 海 外 の 海 事 関 係 の 情 報 収 集 を 実 施 し 、 収 集 し た 情 報 の 有 効 活 用 を 図 る た め 各 種 報 告 書 を 作 成 し て い ま す 。

本 書 は 、 ㈳ 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会 及 び ㈳ 日 本 舶 用 工 業 会 と 日 本 貿 易 振 興 機 構

(

ジ ェ ト ロ )が 共 同 で 運 営 し て い る ジ ェ ト ロ ・ シ ン ガ ポ ー ル セ ン タ ー 船 舶 部

( 田 中 信 行 所 員 ) 及 び 舶 用 機 械 部 ( 金 子 純 蔵 所 員 ) が 、 シ ン ガ ポ ー ル を 中 心 と し た 東 南 ア ジ ア の 経 済 と 海 事 産 業 の 最 近 の 動 向 を 取 り ま と め た も の で す 。

東 南 ア ジ ア を 中 心 に ア ジ ア 各 国 の 経 済 と 海 事 産 業 に つ き 利 用 価 値 の 高 い 情 報 を 提 供 す る こ と を 使 命 と し て 、

1992

年 よ り 継 続 的 に 発 行 し て ま い り ま し た

「 東 南 ア ジ ア 造 船 関 連 レ ポ ー ト 」も 本 書 で

27

冊 を 数 え ま す 。シ ン ガ ポ ー ル の 最 新 情 報 を 紹 介 し た 本 書 は 、 当 該 地 域 に 関 心 を お 持 ち の 我 が 国 の 造 船 ・ 舶 用 事 業 者 の 皆 様 の 参 考 に な る と 思 わ れ ま す の で 、 関 係 各 位 に 有 効 に ご 活 用 い た だ け れ ば 幸 い で す 。

ジ ェ ト ロ ・ シ ン ガ ポ ー ル セ ン タ ー 船 舶 部

( 社 団 法 人 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会 共 同 事 務 所 ) デ ィ レ ク タ ー 田 中 信 行

ジ ェ ト ロ ・ シ ン ガ ポ ー ル セ ン タ ー 舶 用 機 械 部

( 社 団 法 人 日 本 舶 用 工 業 会 共 同 事 務 所 )

デ ィ レ ク タ ー 金 子 純 蔵

(3)

目 次

Ⅰ . シ ン ガ ポ ー ル の 経 済

··· 1

Ⅱ . シ ン ガ ポ ー ル の 海 運

··· 11

Ⅲ . シ ン ガ ポ ー ル の 造 船

··· 21

Ⅳ . シ ン ガ ポ ー ル の 舶 用 工 業

··· 37

Ⅴ . シ ン ガ ポ ー ル の 港 湾

··· 79

(4)

Ⅰ.シンガポールの経済

(5)

(6)

シンガポール経済の概況( 2006 年)

1 経 済 全 般 (1) GDP成 長 率

2006 年 の GDP 成 長 率 は 前 年 実 績 を 一 段 と 上 回 る 7.9% を 記 録 し た 。 高 成 長 の 源 泉 は 外 需 の 伸 び で あ る 。総 需 要 項 目 の 伸 び(9.5% )を 見 る と 、外 需( 財・サ ー ビ ス 輸 出 )が 10.3%増 と 、2ケ タ 台 の 伸 び が 継 続 し た 。一 方 、内 需 は 6.6%増 加 し た 。こ の う ち 、 個 人 消 費 支 出 は 居 住 者 に よ る 海 外 支 出 の 減 少 、 食 品 、 ケ ー タ リ ン グ 、 住 宅 サ ー ビ ス へ の 支 出 が 控 え ら れ た た め 、2.5%増 の 伸 び に と ど ま っ た 。総 固 定 資 本 形 成 は 民 間 非 住 宅 建 設 投 資 、 航 空 機 、 機 械 設 備 投 資 な ど の 拡 大 に よ り 11.5%増 と 、 前 年 の 0.1%増 か ら 大 き く 増 加 し た 。

表 1 実 質 GDP 成 長 率 の 推 移 (単 位 : % )

年 2003 2004 2005 2006

実 質 GDP成 長 率 2.9 8.7 6.4 7.9

注1) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省)。

注2) 基 準 年 :2000 年

(2) 産 業 部 門 別 GDP成 長 率

製 造 業 部 門 は 前 年 実 績 前 年 実 績(9.5%増)を 上 回 る 11.5%増 と 好 調 が 持 続 し た 。 製 造 業 生 産 指 数 の 伸 び を 見 る と 、輸 送 エ ン ジ ニ ア リ ン グ が 32.3%増 と 、3 年 連 続 で 20%

以 上 の 高 成 長 と な っ た ほ か 、バ イ オ メ デ ィ カ ル 製 品(22.5% 増 )、精 密 エ ン ジ ニ ア リ ン グ(9.5%増 )と 好 調 が 持 続 し た 。一 方 、最 大 の 製 造 業 分 野 で あ る エ レ ク ト ロ ニ ク ス 製 品 は 3.2% 増 、 化 学 品 も 1.7% 増 の 伸 び に と ど ま っ た 。 そ の 他 、 建 設 業 部 門 は 、 2.7% 増 で あ っ た 。 サ ー ビ ス 業 部 門 は 前 年 比 7.0%拡 大 し た 。 ホ テ ル ・ レ ス ト ラ ン 業 は 5.1%増 加 し た 。 運 輸 ・倉 庫 業 は 前 年 並 み の 4.3%増 で あ っ た 。 金 融 サ ー ビ ス 業 は 9.2%増 で あ っ た 。

(7)

表 2 産 業 部 門 別 実 質 GDP成 長 率 の 推 移 (単 位 : % )

年 2003 2004 2005 2006

製 造 業 3.0 13.9 9.3 11.5

運 輸 ・通 信 業 -0.7 11.5 4.6 8.9

卸 売 業 ・小 売 業 10.6 15.6 10.5 10.3

ホ テ ル レ ス ト ラ ン 業 -8.7 11.5 4.6 5.1

金 融 サ ー ビ ス 業 7.6 5.4 6.5 9.2

ビ ジ ネ ス サ ー ビ ス 業 -1.0 2.8 4.9 5.8

建 設 業 -9.0 -6.1 -1.1 2.7

全 産 業 2.9 8.7 6.4 7.9

注3) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省)

表 3 産 業 部 門 別 実 質 GDPの 推 移 (単 位 : % )

年 2003 2004 2005 2006

製 造 業 24.3 25.4 26.1 26.9

運 輸 ・ 通 信 業 12.0 12.0 11.8 13.0

卸 売 業 ・ 小 売 業 14.3 15.2 15.8 16.2

ホ テ ル レ ス ト ラ ン 業 1.8 1.9 1.8 1.7

金 融 サ ー ビ ス 業 11.1 10.7 10.7 11.0

ビ ジ ネ ス サ ー ビ ス 業 13.5 12.7 12.6 11.0

建 設 業 4.2 3.6 3.4 3.3

全 産 業 100 100 100 100

注4) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省) 注5) 基 準 年 :2000年

表 4 実 質 国 内 総 支 出(GDE)の 推 移 (前 年 比 ) ( 単 位 : % ) 区 分 2003 年 2004年 2005 年 2006年

国 内 総 支 出 (GDE) 2.9 8.7 6.4 7.9

民 間 消 費 支 出 0.9 5.9 2.5 2.5

政 府 消 費 支 出 -0.9 -1.1 6.5 11.2

総 固 定 資 本 形 成 -3.2 10.2 -1.9 11.5

民 間 部 門 - 16 -1.4 16.3

政 府 部 門 - -11.2 -4.5 -11.8

建 設 -10.1 -7.2 -3.2 4.6

機 械・設 備・ソ フ ト ウ エ ア 3.9 32.6 1.0 12.5

輸 送 機 械 2.4 4.7 -8.5 29.7

財 ・ サ ー ビ ス 輸 出 13.7 20.6 11 10.4

注 6) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省)

(8)

2 雇 用 ・賃 金 ・生 産 性 (1) 概 況

政 府 は 企 業 や 従 業 員 の 業 績 に 応 じ た 賃 金 体 系 の 導 入 を 促 し て い る 。2001年 12月 、 全 国 賃 金 審 議 会(NWC)は 「厳 し い 賃 金 抑 制 」を 勧 告 し 、業 績 の 悪 い 企 業 に 関 し て は 賃 金 上 昇 の 凍 結 も し く は 削 減 を 容 認 す る 発 表 を 行 っ た 。2002 年 11 月 、NWC は 、 景 気 の 先 行 き 不 透 明 さ な ど か ら 、2003年 1~6 月 の 賃 金 改 定 に 関 し 、 引 き 続 き 、 賃 金 の 凍 結 、 カ ッ ト を 勧 告 す る と 発 表 し た 。2003 年 5 月 に は 、NWC は 、2003 年 7 月 ~2004 年 6月 の 賃 金 改 定 に つ い て 、①SARS影 響 企 業 、② 困 難 直 面 企 業 、③ 大 半 の 企 業 、 ④ 業 績 良 好 企 業 、 と 企 業 を 4分 類 し 、 企 業 の お か れ た 状 況 別 の 対 応 を 勧 告 し て い る 。ま た 、NWC は 競 争 力 強 化 の た め に は 賃 金 体 系 の 再 構 築 が 不 可 欠 と し て 、 基 本 給 の 2% を 即 刻 MVC と す べ き と す る 経 済 再 生 委 員 会 (ERC) の 勧 告 を 支 持 し た 。さ ら に 、N W C は 、最 高 給 与 、最 低 給 与 の 比 率 を 平 均 1.5%以 下 に 狭 め る こ と に よ り 、 賃 金 再 構 築 を 加 速 さ せ る よ う 企 業 お よ び 労 働 組 合 に 強 く 要 請 す る 、 と し た 。 好 景 気 を 背 景 に 、2006 年 の 新 規 雇 用 者 数 は 17 万 3300 人 と 、 前 年 実 績 の 11 万 3300人 を 大 き く 上 回 り 、過 去 最 高 を 記 録 し た 。部 門 別 で 見 る と 、製 造 部 門 は 前 年 比 で 40.5%増 の 4 万 900人 、建 設 部 門 は 前 年 比 237.9% 増 の 2 万 700 人 、ビ ジ ネ ス サ ー ビ ス 部 門 は 前 年 比 67.8% 増 の 3 万 3900人 と 共 に 大 き く 増 加 し た 。失 業 率 は 2.7% と 低 い 水 準 が 継 続 し て い る 。

表 5 シ ン ガ ポ ー ル の 労 働 事 情 の 推 移

区 分 2003 2004 2005 2006

労 働 人 口(年 中 央

値 、1000) 2312.3 2341.9 2367.3 2594.1 労 働 力

労働力平均年齢(才) 38.5 38.8 - -

就 労 者 就 労 者 数値 、1000(年 中 央) 2033.7 2066.9 2266.7 2493.2

(1000) 4.0 3.4 3.1 2.7

(

)

12月 、

季 節 調 整 値 3.9 3.1 2.6 2.6

(1000) 5.2 4.4 4.1 3.6

失 業 者 (

)

12月 、

季 節 調 整 値 5.2 4.1 3.4 3.6

解 雇 者 解 雇 者 数 (1000人) 16400 10191 10294 12200

目( 前 年 比 、% ) 1.7 3.6 3.5 3.2

賃 金

質(前年比、%) 1.2 1.8 3.0 2.2

労 働 コ ス ト

単 位 労 働 コ ス ト(全

産 業) (前 年 比 、 %) -1.8 -3.9 -1.5 -0.5

注 7) 出 典 : 人 材 省 ホ ー ム ペ ー ジ

注 8) 解 雇 数 は 従 業 員 数 25名 以 上 の 企 業 を 対 象 と す る 。 注 9) 実 質 賃 金 は 消 費 者 物 価 上 昇 率 を も と に 算 出 す る 。 注 10) 賃 金 は 賞 与 を 含 む 。 自 営 業 者 は 含 ま な い 。

(9)

3 物 価

消 費 者 物 価 指 数 は 2003 年 以 降 、 前 年 比 0.5~1% 代 後 半 の 低 い 伸 び に と ど ま っ て い る 。 項 目 別 で 見 る と 、 生 鮮 食 品 や 教 育 サ ー ビ ス の 価 格 上 昇 が 比 較 的 高 い 水 準 で 推 移 し て い る ほ か 、2006年 は 住 宅 が 2.7% 上 昇 し た 。金 融 当 局 は 原 油 高 を 背 景 と す る イ ン フ レ 圧 力 を 警 戒 し て い る と さ れ 、 「穏 や か な シ ン ガ ポ ー ル ド ル 高 を 誘 導 す る 」と い う 為 替 政 策 の 基 本 ス タ ン ス を 維 持 し て い る 。

表 6 消 費 者 物 価 指 数 上 昇 率 (% )の 推 移

区 分 ウ ェ イ ト 2003 2004 2005 2006

食 料(加工食品を除く) 10.3 0.6 3.3 2.0 1.9

加 工 食 品 13.1 0.6 1.0 0.7 1.3

衣 料 3.6 0.4 0.1 0.0 0.7

住 居 21.3 -0.5 -0.1 0.8 2.7

運 輸 ・通 信 21.8 0.1 1.2 -2.2 -1.5

教 育 8.2 2.3 4.2 2.0 1.9

医 療 5.3 2.0 6.0 0.4 0.9

そ の 他 16.6 0.9 2.3 1.7 0.7

全 体 100 0.5 1.7 0.5 1.0

4 貿 易 ・国 際 収 支

2006年 の 国 際 収 支 は 259億 9990 万 シ ン ガ ポ ー ル・ド ル(S ド ル )の 黒 字 で あ っ た 。 前 年 に 比 べ て 黒 字 額 は 約 56 億 S ド ル の 増 加 、3 年 連 続 で 200 億 S ド ル 台 と な っ た 。 う ち 、経 常 収 支 は 576億 S ド ル の 黒 字 と な っ た 。こ れ は 、運 輸 収 支 や 保 険 収 支 の 赤 字 幅 拡 大 に よ り 、 サ ー ビ ス 収 支 赤 字 が 45 億 S ド ル に 増 加 し た も の の 、 商 品 輸 出 の 増 加 に 伴 い 、 貿 易 収 支 黒 字 が 710億 Sド ル に 増 加 し た た め で あ る 。

一 方 資 本 収 支 は 332 億 S ド ル の 赤 字 と な っ た 。こ れ は 、直 接 投 資 の 純 受 取 額 が 247 億 S ド ル に 増 加 し た 一 方 、証 券 投 資 や そ の 他 投 資 の 純 流 出 額 が 拡 大 し 、投 資 収 支 全 体 の 赤 字 が 130 億 S ド ル 以 上 拡 大 し た た め で あ る 。

通 貨 レ ー ト の 推 移 を 図 に 示 す 。

表 7 国 際 収 支 の 推 移 ( 単 位 :100 万 S ド ル )

区 分 2004 2005 2006

貿 易 収 支(A) 55,608 63,175 71,054

輸 出 339,646 386,919 436,632

輸 入 284,038 323,743 365,578

サ ー ビ ス 貿 易 収 支(B) -5,454 -4,913 -4,564

所 得 収 支(C) -3,756 -918 -6,632

移 転 収 支(D) -1,943 -1,971 -2,196

経 常 収 支(E=A+B+C+D) 44,453 55,372 57,660 資 本 ・ 金 融 収 支(F) -24,334 -33,382 -33,261

誤 差 ・遺 漏(G) 624 -1,257 1,600

総 合 収 支(H=E+F+G) 20,433 20,396 25,999

(10)

図 シ ン ガ ポ ー ル ド ル の 交 換 レ ー ト の 推 移

5 運 輸 関 連 産 業 (1) 旅 行 者 の 動 向

シ ン ガ ポ ー ル を 訪 れ る 外 国 人 で 最 も 多 い の は イ ン ド ネ シ ア 人 で あ る 。 マ レ ー シ ア 人 の 場 合 、 旅 行 者 統 計 に 「陸 路 」が 含 ま れ な い た め 、 実 際 の 来 訪 者 数 は 過 小 評 価 さ れ て い る 。 近 年 の 特 徴 と し て は 、 中 国 や イ ン ド か ら の 旅 行 者 数 が 大 幅 に 増 加 し て い る の が 特 徴 で あ る 。

2006年 の 外 国 人 シ ン ガ ポ ー ル 来 訪 者 数 は 、2005年 に 比 べ 、9.0% 増 の 974万 人 と な っ た 。 中 国 が 20.9% 増 、 オ ー ス ト ラ リ ア が 11.5% 増 と 大 幅 に 伸 び た

日 本 人 は 、1997 年 ま で は 年 間 100 万 人 強 を 数 え て い た 時 期 も あ っ た が 、98 年 よ り 、 日 本 の 景 気 低 迷 、 ア ジ ア 経 済 危 機 に 伴 う 出 張 者 の 減 少 な ど に よ り 旅 行 者 数 は 減 少 し て い る 。 特 に 2001 年 は 米 国 同 時 多 発 テ ロ な ど を 理 由 に 前 年 比 40% 減 の 75 万 人 と な っ た 。ま た 、2003年 4 月 に 発 生 し た 肺 炎 SARS を 背 景 に 、2003年 の 日 本 人 数 が 前 年 同 期 比 40% 減 の 43 万 人 と 大 幅 に 落 ち 込 ん だ 。2004 年 に は 38% 増 の 59 万 人 と 回 復 す る も 、2005 年 に は わ ず か に 減 少 し(1.7% 減 、58 万 人)、 国 ・ 地 域 別 で は オ ー ス ト ラ リ ア に 抜 か れ 第 4 位 に 転 落 し た 。2006年 も わ ず か な 増 加 に と ど ま り 、マ レ ー シ ア 、 イ ン ド に 抜 か れ 順 位 を 下 げ 、 第 6 位 と な っ た 。

2006 年 の シ ン ガ ポ ー ル の 空 の 玄 関 で あ る チ ャ ン ギ 空 港 の 旅 行 者 扱 い 数 は 、2005 年 の3,076万 人 か ら 8.6%増 加 し3,341万 人 と な っ た 。2001年 に はMRT(Mass Rapid Transit;大 量 高 速 輸 送 シ ス テ ム)が 延 長 さ れ 、 空 港 ( チ ャ ン ギ 空 港 第 2 タ ー ミ ナ ル ) と 市 内 と を 結 ん で い る 。

0 0.5 1 1.5 2 2.5

94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06

S$/各通貨

マレーシア・リンギット USドル

ユーロ 100日本円 100韓国ウォン 香港ドル

(11)

表 8 シ ン ガ ポ ー ル へ の 主 な 国 ・ 地 域 別 来 訪 者 数 の 推 移

2004 2005 2006 2004 2005 2006 年

国 別 千 人 対 前 年 比(%)

日 本 598.8 589 594.2 38.0 -1.7 1.0

ASEAN 3,085.7 3341 3576.0 33.7 8.3 7.0 中 国(注 11) 880.2 857 1037.0 54.8 -2.5 20.9

オーストラリア 561.2 620 691.5 42.8 10.5 11.5

英 国 457.2 467 488.1 17.9 2.2 4.5

米 国 333.1 371 399.7 32.9 11.5 7.6

全 来 訪 者 数 8,328.1 8,943 9,748 35.9 7.4 9.0

注 13) 香 港 を 含 ま な い 。

注 14) 陸 上 交 通 を 利 用 し た マ レ ー シ ア 人 旅 行 者 は 含 ま な い 。

(2) 貨 物 輸 送

① 航 空 輸 送

航 空 貨 物 取 扱 量 は 、 対 前 年 比 4.2%増 の 191万 ト ン と な っ た 。

表 9 シ ン ガ ポ ー ル に お け る 航 空 機 に よ る 貨 物 取 扱 量 等 の 推 移

区 分 単 位 1970 1980 1990 2000 2005 2006

貨 物 取 扱 量 千 ト ン 21.0 181.8 624.5 1,688.5 1,838.3 1,916.3 荷 揚 げ 千 ト ン 8.2 90.7 324.4 894.4 873.0 955.6 荷 積 み 千 ト ン 12.8 91.1 300.1 943.9 907.3 960.5 総 着 陸 回 数 千 回 17.1 38.0 51.7 90.3 106.4 111.6

注 15) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省)。

② 海 上 輸 送

シ ン ガ ポ ー ル 港 の コ ン テ ナ 取 扱 量 は 2005 年 の 2,319 万 TEU(20 フ ィ ー ト コ ン テ ナ 換 算 個 数 )か ら 6.9%上 昇 し 2,479 万 TEU を 記 録 し た 。ま た 、入 港 船 腹 量 は 2005年 の 11 億 5180 万 総 ト ン か ら 2006 年 は 13% 増 加 し 、13 億 1499 万 総 ト ン と な っ た 。

バ ン カ ー 油 の 売 上 げ も 2005 年 の 25.5 百 万 ト ン か ら 10%上 昇 し 28.3 百 万 ト ン と な っ た 。

シ ン ガ ポ ー ル は 主 要 な 船 舶 登 録 国 と し て 発 展 を 続 け て お り 、2006 年 末 で 世 界 第 6位 、3,249 隻 、3,479 万 総 ト ン と な っ て い る 。

(12)

表 10 シ ン ガ ポ ー ル の 海 上 貨 物 取 扱 量 等 の 推 移

区 分 単 位 1970 1980 1990 2000 2005 2006

海 上 貨 物 取 扱 量 MFT 43.5 86.3 187.8 325.6 423.2 448.2

一 般 ・ ば ら 積 MFT 10.5 33.8 212.3 285.4 224.3 295.4

石 油 ば ら 積 MFT 33.0 52.5 113.3 137.7 123.4 152.8

コ ン テ ナ 取 扱 量 千TEU - 968 5,224 17,087 23,192 24,792

入 港 船 腹 量 (17)

百 万

総 ト ン - 241.2 491.2 910.2 1,151.8 1,315.0 注 16) 出 典 :Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省)。

注 17)入港船腹量には、全ての国際航海に従事する船舶と75 総トン以上の旅客船が含まれる。

注 18)MFT:Million Freight Tonnes

(3) 造 船 工 業

2006年 は 、シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 に お い て 、多 忙 で 実 り の 多 い 年 で あ っ た 。2006 年 の 海 事 産 業 全 体 の 売 上 げ は 98 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 達 し 、 昨 年 に 引 き 続 き 過 去 最 高 を 記 録 し た 。売 上 げ に 関 し て は 、2005 年 の 74 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 比 べ る と 32%の 大 幅 増 加 で あ っ た 。 こ の 海 事 産 業 の 伸 張 に は 、 石 油 高 と エ ネ ル ギ ー 需 要 の 増 大 に よ る オ フ シ ョ ア 分 野 の 活 況 が 貢 献 し た 。 特 に 、 石 油 ・ ガ ス 開 発 産 業 が 全 体 の 売 上 げ 増 加 に 大 き く 寄 与 し た 。 こ れ に よ り 、 シ ン ガ ポ ー ル 造 船 業 は 、 世 界 中 か ら の リ グ 建 造 の 注 文 を 受 け 、 大 き な 利 益 を 上 げ た

オ フ シ ョ ア 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 33% を 占 め て お り 、2006 年 の 売 上 げ は 、 過 去 最 高 の 32 億 3,400 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、2005 年 に 比 べ て 3.6% 増 加 し た 。

修 繕 及 び 改 造 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 50% を 占 め て お り 、2006 年 の 売 上 げ は 49 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、2005 年 に 比 べ て 13%増 加 し た 。

新 造 船 部 門 に つ い て も 、 石 油 ・ ガ ス 開 発 の 影 響 に よ り 、 サ プ ラ イ ベ ッ セ ル 等 の 需 要 が 高 ま り 、2006 年 の 売 り 上 げ は 16 億 6600万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005年 に 比 べ て 31% 増 加 し た 。

2006年 は 更 な る 事 業 拡 大 が な さ れ た こ と か ら 、造 船 業 界 の 労 働 者 数 の 増 加 に も 反 映 さ れ た 。 人 材 省 の 統 計 に よ れ ば 、2006 年 の 造 船 業 界 の 労 働 者 数 は 102,500 人 と 2005年 の 48,516 人 か ら 2 倍 以 上 と な っ た 。

(13)

(14)

Ⅱ.シンガポールの海運

(15)

(16)

シンガポール海運業の概況( 2006 年)

1 シ ン ガ ポ ー ル 港 の 貨 物 取 扱 量

2006年 の シ ン ガ ポ ー ル の 貿 易 は 、 輸 出 は 前 年 比 12.8% 増 の 4,315 億 S ド ル 、 輸 入 は 前 年 比 13.7% 増 の 3,789 億 S ド ル と 、2005 年 の 14.0%増 の 堅 調 な 伸 び を 示 し た 。 好 調 な 貿 易 に よ り 、 海 上 貨 物 や コ ン テ ナ 貨 物 の 取 扱 量 も 順 調 に 増 加 し 、 シ ン ガ ポ ー ル に お け る 海 上 貨 物 取 扱 量 は 、前 年 比 6.0% 増 の 448.5MFT(Million Freight Tonnes)、 コ ン テ ナ 貨 物 取 扱 量 は さ ら に 大 き く 増 加 し 前 年 比 8.9% 増 の 2,479 万 TEU と な り 、新 記 録 を 樹 立 し た 。 シ ン ガ ポ ー ル へ の 寄 港 船 腹 量 は 対 前 年 比 13%増 の 13 億 1,499 万 総 ト ン と 、 こ の 部 門 で も 新 た な 記 録 を 樹 立 し た 。

一 方 、 航 空 分 野 に つ い て は 、 航 空 貨 物 取 扱 量 は 対 前 年 比 4.2%増 の 191 万 ト ン と な っ た 。 シ ン ガ ポ ー ル に お け る 国 際 貿 易 は 、 そ の 殆 ど が 海 上 貨 物 の 輸 送 に よ り 行 わ れ て お り 、 海 上 貨 物 や コ ン テ ナ の 取 扱 量 の 増 加 か ら 経 済 の 状 況 が 伺 え る 。

こ れ ら の 貨 物 は 、国 内 外 約 200の 船 社 に よ り 世 界 約600港 と の 間 で 輸 送 さ れ て い る 。

2 シ ン ガ ポ ー ル の 商 船 隊

2006 年 末 現 在 、3,249 隻 、3,479 万 GT の 船 舶 が シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 と し て 登 録 さ れ て い る 。こ れ は 前 年 末 と 比 べ 、そ れ ぞ れ 30 隻 増 、187万 GT 増 と な り 、登 録 船 舶 の 大 型 化 が 続 い て い る 。

シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 は 、92 年 に 1,000 万 GTを 超 え て 以 来 、毎 年 100 万 GT 台 の ペ ー ス で 増 加 を 続 け て き た が 、96 年 に 入 っ て 増 加 の ピ ッ チ を 急 速 に 早 め 、一 挙 に 1,600 万 GT、1,700 万 GT、1,800 万 GT を 超 え 、 さ ら に 97 年 8 月 に 1,900 万 GT、 そ し て 、 シ ン ガ ポ ー ル の 海 事 港 湾 庁(MPA;Maritime and Port Authority)の “2,000 年 ま で に 2,000 万 GT を 超 え る ” と い う 当 初 の 目 標 を 遥 か に 早 回 り 、97 年 10 月 に は 2,000 万 GT の 大 台 し 、98 年 は 2,200 万 GT、99 年 に は 2,300 万 GT を 超 え た 。2000 年 か ら 2002 年 ま で は 登 録 船 舶 ト ン 数 は 伸 び 悩 ん で い た が 、2003 年 に は 船 舶 の 大 型 化 も 手 伝 っ て 伸 び が 続 き 、2006年 に は さ ら に 記 録 を 更 新 し た 。 一 方 、 隻 数 は 98 年 か ら 毎 年 減 少 し 、2001年 に 歯 止 め が か か っ た も の の 、2003年 に は 再 び 減 少 し 、2004年 以 降 増 加 を 続 け て い る 。

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シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 の 推 移 (単 位 ; 隻 、 万 GT)

区 分 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 隻 数 3,157 3,380 3,412 3,360 3,335 3,353 3,355 3,063 3,109 3,219 3,249 総 ト ン 数 1,824 2,077 2,203 2,375 2,304 2,317 2,355 2,557 2,771 3,296 3,479

2006年 の デ ー タ で シ ン ガ ポ ー ル 籍 船(3,249隻 、3,479 万 GT)を 船 種 別 に み る と 、オ イ ル ・タ ン カ ー が 1,430 万 GT で 全 体 の 41.1% を 占 め 、 次 い で バ ル ク ・キ ャ リ ア ー635 万 GT(同 18.2%)、 コ ン テ ナ 船 469 万 GT(同 13.4%)の 順 と な っ て い る 。

シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 の 船 種 別 総 ト ン 数 (単 位 ; 万 GT) 2004年 末 2005年 末 2006年 末 船 種

総トン数 (%) 総トン数 (%) 総トン数 (%)

オ イ ル ・タ ン カ ー 1,176 (42.4) 1,463 (44.4) 1,430 (41.1) ケ ミ カ ル ・タ ン カ ー 38 (1.4) 39 (1.2) 35 (1.0)

液 化 ガ ス ・キ ャ リ ア 100 (3.6) 106 (3.2) 109 (3.1) タ

ン カ

| 兼 用 船 61 (2.2) 1 (0.1) 113 (3.2)

バ ル ク ・キ ャ リ ア 514 (18.5) 580 (17.6) 635 (18.2) 自 動 車 運 搬 船 113 (4.1) 118 (3.5) 141 (4.0)

コ ン テ ナ 船 382 (13.8) 438 (13.3) 469 (13.4) 一 般 貨 物 船 147 (5.3) 150 (4.5) 156 (4.5)

貨 物 船

そ の 他 1 (0.1) 6 (0.1) 15 (0.4)

旅 客 船 ・フ ェ リ ー 1 (0.1) 1 (0.1) 1 (0.1) タ グ ・ボ ー ト 27 (1.0) 34 (1.0) 39 (1.1) オ フ シ ョ ア ・ サ プ ラ イ 船 4 (0.1) 5 (0.1) 5 (0.1) 非 自 航 船 ・ バ ー ジ 183 (6.6) 195 (5.9) 182 (5.2) そ

の 他

そ の 他 18 (0.6) 153 (4.6) 143 (4.1) 合 計 2,771 (100) 3,296 (100) 3,479 (100)

注)表の数値は 1万 GT未満切り捨てのため末尾が合わない場合がある。

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

隻数 総トン数

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一 方 、ロ イ ド 統 計 に よ る と 、2006年 末 現 在 シ ン ガ ポ ー ル は 世 界 第 6位 の 商 船 隊 (船 籍 ) を 保 有 す る 海 運 国 と な っ て い る 。

商 船 隊 (船 籍 )の 世 界 ラ ン キ ン グ (2006 年 )

(単 位 (総 ト ン 数 ); 万 GT)

区 分 1. パナ マ 2. リベリア 3. バハ マ 4.シンガポール 5. ギリシャ 6. 香 港 7. マーシャル 8. マルタ 9. 中 国 10. キプロス

総 ト ン 数 15,496 6,840 4,083 3,217 3,204 3,268 3,284 2,484 2,348 1,903 隻 数 7,183 1,907 1,402 2,079 1,455 1,179 953 1,294 3,695 971

出 典 ;“World Fleet Statistics 2006”(Lloyd’s Register)

注) ロ イ ド 統 計 で は 、 非 自 航 船 及 び100GT未 満 の 船 舶 を 除 い て い る た め 、 前 述 の シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 の 統 計 数 値 と 異 な る 。

ロ イ ド 統 計 を 用 い て ASEAN 10カ 国 の 商 船 隊 を 総 ト ン 数 ベ ー ス で 比 較 す る と 、2006 年 末 現 在 ASEAN 10カ 国 で 世 界 の 総 船 腹 量(72,185 万 GT)の 7.8% に 相 当 す る 5,680 万 GTを 保 有 し て い る が 、こ の う ち シ ン ガ ポ ー ル が ASEAN10 ヶ 国 全 体 の 56.6% の 船 隊 規 模 を 誇 っ て お り 、次 い で マ レ ー シ ア11.2%、イ ン ド ネ シ ア9.3% 、フ ィ リ ピ ン8.9% 、 タ イ 5.1%、 カ ン ボ ジ ア 3.4% の 順 と な っ て い る 。

ASEAN 10カ 国 の 商 船 隊 (2006年 )

(単 位 (総 ト ン 数 ); 万 GT)

区 分 シンガポール マレーシア フィリピン インドネシア カンボジア ヴェトナム ブルネイ ミャンマー ス ASEAN

総 ト ン 数 3,217 638 507 528 288 195 205 63 39 0 5680

隻 数 2,079 1,101 1,840 4,271 789 782 1,191 47 124 2 12,226

ASEAN 上 位 5 カ 国 の 1997年 末 以 降 の 推 移 を み る と 、10 年 前 に 比 べ て 保 有 船 腹 量 の 増 加 量 で は 、 フ ィ リ ピ ン が 大 幅 に 減 っ た こ と も あ り 、 シ ン ガ ポ ー ル が 全 増 加 量 の 約 95% を 占 め て い る 。 ま た 、 増 加 率 で は シ ン ガ ポ ー ル と イ ン ド ネ シ ア の 1.7倍 、 タ イ と マ レ ー シ ア の 1.3 倍 と な っ て い る 。

マ レ ー シ ア 、 タ イ 等 で は 、 増 加 す る 自 国 の 輸 出 入 貨 物 の 輸 送 を 自 国 の 商 船 隊 で 行 お う と い う 動 き が 強 ま っ て お り 、 こ の た め の 海 運 育 成 策 に も 力 を 入 れ る な ど 、ASEAN 域 内 諸 国 に お け る シ ン ガ ポ ー ル 商 船 隊 の 優 位 を 脅 か す 動 き も 出 て き て い る 。

(19)

ASEAN 主 要 海 運 国 の 商 船 隊 の 推 移

(単 位 ; 万 GT)

2000年 か ら2003年 ま で は 停 滞 し て い た が2003年 に は シ ン ガ ポ ー ル を 初 め 、 マ レ ー シ ア 、 タ イ が 伸 び て い る 。 シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 の 急 激 な 増 加 の 要 因 と し て 、 シ ン ガ ポ ー ル 海 事 港 湾 庁 (MPA) は 以 下 の メ リ ッ ト を あ げ て い る 。

東 南 ア ジ ア 諸 国 エ リ ア 内 の 海 上 物 流 の 増 加 に 伴 い 、 多 く の 海 運 企 業 が 地 域 統 括 本 部 等 地 域 全 体 を 統 括 す る 事 務 所 ・ 機 能 を 当 地 に 移 す な ど 、 リ ー ジ ョ ナ ル ・ ハ ブ と し て の シ ン ガ ポ ー ル の 重 要 性 が 増 し て い る 。

① 国 際 基 準 の 採 り 入 れ

シ ン ガ ポ ー ル は 、1974 SOLAS 条 約 、1978 STCW条 約 、1996 LL 条 約 、1973/1978 MARPOL 条 約 、1969 ト ン 数 条 約 な ど 、 全 て の 主 要 な 船 舶 安 全 及 び 海 洋 汚 染 防 止 に 関 す る 条 約 に 加 入 し て い る 。

② 優 秀 な 安 全 実 績

シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 は 、 米 国 コ ー ス ト ガ ー ド(USCG)の Qualship 21 Programに 認 定 さ れ て い る 。2003年 に 過 去 3 年 間(2001 か ら 2003 年)の 平 均 拘 留 率(Port State Contral に お け る 平 均 Detention Ratio)が わ ず か 0.95%で あ り 、3 年 間 の 登 録 船 の 平 均 拘 留 率 が 1%以 下 で あ る こ と と す る Qualship 21 基 準 を 満 足 し た 。 シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 は 良 好 な 安 全 実 績 を 残 し 、 パ リ MOU、 東 京 MOU に お い て 「 ホ ワ イ ト ・ リ ス ト 」 入 り し て い る 。

③ 管 理 能 力

シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 は 、 非 便 宜 地 籍 船(non-FOC)と し て 国 連 貿 易 開 発 会 議 (UNCTAD)及 び 国 際 運 輸 労 連(ITF)に 承 認 さ れ て い る 。 シ ン ガ ポ ー ル 船 員 機 構 (Singapore Organization of Seaman: SOS)及 び シ ン ガ ポ ー ル 海 員 組 合(Singapore Maritime Officer’s Union: SMOU)と の 間 で 結 ん だ 合 意 は ITFに よ っ て 認 め ら れ て い る 。

0 5 0 0 1 , 0 0 0 1 , 5 0 0 2 , 0 0 0 2 , 5 0 0 3 , 0 0 0 3 , 5 0 0 4 , 0 0 0 4 , 5 0 0

タ イ イ ン ト ゙ ネ シ ア マ レ ー シ ア フ ィ リ ヒ ゚ ン シ ン カ ゙ ホ ゚ ー ル

タ イ 1 7 4 2 0 4 2 1 6 2 0 0 1 9 6

イ ン ト ゙ ネ シ ア 2 7 7 2 9 7 3 2 0 3 2 5 3 2 4

マ レ ー シ ア 3 2 8 4 1 8 4 8 4 5 2 1 5 2 4

フ ィ リ ヒ ゚ ン 8 7 4 9 0 3 8 8 5 8 5 1 7 6 5

シ ン カ ゙ ホ ゚ ー ル 1 , 3 6 1 1 , 6 4 5 1 , 8 8 8 2 , 0 3 7 2 , 1 7 8 ' 9 5 ' 9 6 ' 9 7 ' 9 8 ' 9 9

0 1 , 0 0 0 2 , 0 0 0 3 , 0 0 0 4 , 0 0 0 5 , 0 0 0 6 , 0 0 0

' 9 7 ' 9 8 ' 9 9 ' 0 0 ' 0 1 ' 0 2 ' 0 3 ' 0 4 ' 0 5 ' 0 6

タ イ イ ン ト ゙ ネ シ ア マ レ ー シ ア フ ィ リ ヒ ゚ ン シ ン カ ゙ ホ ゚ ー ル

(20)

④ 所 得 税 か ら の 利 益 控 除

シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 か ら 得 ら れ た 利 益 は 、シ ン ガ ポ ー ル の 所 得 税 か ら 控 除 さ れ る 。 控 除 は 、 国 際 航 海 に お け る 旅 客 、 郵 便 物 及 び 商 品 と し て の 家 畜 の 運 送 に よ り 得 ら れ た 収 入 、 並 び に 船 舶 の チ ャ ー タ ー に よ り 得 ら れ た 収 入 に 適 用 さ れ る 。

こ れ ら の 利 益 は 配 当 と し て 申 告 で き 、 控 除 は 持 株 会 社 の 株 主 に 適 用 す る こ と が で き る 。

⑤ 船 舶 売 却 に 関 す る 控 除

シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 を 有 す る 会 社 は 、 船 舶 売 却 に よ る 収 入 に 関 す る 免 税 措 置 を 受 け る こ と が で き る 。こ の 新 ス キ ー ム の 適 用 期 間 は 2005 年 の 課 税 か ら 2009年 の 課 税 ま で 。

⑥ 船 員 の 国 籍 に 関 す る 制 限 な し

船 舶 所 有 者 は 、当 該 職 員 ま た は 乗 組 員 が 改 正 も 含 め 1978 年 の STCW条 約 の 規 定 に 適 合 し て い れ ば 、 船 舶 職 員 及 び 乗 組 員 を 国 籍 に 関 係 な く 雇 用 す る こ と が で き る 。

⑦ 外 国 の 資 格 証 明 書 の 承 認

有 効 な 海 外 の 船 員 資 格 証 明 を 有 す る 船 員 は 、 業 務 が 資 格 証 明 に 合 致 す れ ば シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 で 働 く こ と が で き る 。 こ の 場 合 、 事 前 申 請 は 必 要 な い が 、 船 舶 所 有 者 は 資 格 保 有 者 を シ ン ガ ポ ー ル 船 に 従 事 さ せ る こ と に つ い て の 裏 書(CEO)を 申 請 す る 必 要 が あ る 。COEの 有 効 期 間 は 5 年 間 ま た は 資 格 証 明 書 の 有 効 期 間 の う ち い ず れ か 早 い 時 期 。

⑧ シ ン ガ ポ ー ル の 政 治 、 経 済 、 社 会 の 安 定 性

シ ン ガ ポ ー ル は 無 比 の 政 治 的 、 経 済 的 、 社 会 的 安 定 性 を 誇 っ て い る 。 海 外 の 投 資 を 受 け 入 れ る 開 放 政 策 と 効 率 的 な イ ン フ ラ 施 設 も 相 ま っ て 、 広 く 海 外 船 主 を シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 に 引 き 付 け て い る 。

⑨ 貿 易 地 域 の 制 限

シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 は 、 船 舶 に 通 商 禁 止 を 課 す こ と の で き る 国 連 安 全 保 障 理 事 会 決 議 に 基 づ い て 、 貿 易 地 域 に 制 限 が 無 い 。

⑩ 船 級 協 会 の 選 択

シ ン ガ ポ ー ル 海 事 港 湾 庁(MPA)の 検 査 に 基 づ き 、 国 際 的 に 認 め ら れ た 下 記 の 9 つ の 船 級 協 会 に ト ン 数 、 船 舶 安 全 及 び 海 洋 汚 染 防 止 に 関 す る 検 査 の 執 行 及 び 証 書 発 給 の 権 限 が 与 え ら れ て い る 。

- American Bureau of Shipping (ABS)

- Bureau Veritas (BV)

- China Classification Society (CCS)

- Det Norske Veritas (DNV)

- Germanischer Lloyd (GL)

- Korean Register of Shipping (KRS)

- Lloyd’s Register of Shipping (LRS)

- 日 本 海 事 協 会 (NK)

- Registro Italiano Navle (RINA)

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参 考 1) シ ン ガ ポ ー ル の 船 舶 登 録 料

Initial Registration Fee: S$2.50/NT (NT は 船 舶 の 純 ト ン 数)

最 低 S$1,250 (500NTに 相 当)、 最 高 S$50,000 (20,000NTに 相 当)

Block Transfer Scheme

1) 2隻 で 合 計 純 ト ン 数 が40,000NT以 上 2) 3隻 で 合 計 純 ト ン 数 が30,000NT以 上 3) 4隻 で 合 計 純 ト ン 数 が20,000NT以 上 4) 5隻 で 合 計 純 ト ン 数 の 制 限 な し

の 場 合 、S$0.50/NT 最 低 S$1,250/Vessel 最 高 S$20,000/Vessel

参 考 2) シ ン ガ ポ ー ル 船 舶 登 録 要 件

1. 次 の も の が シ ン ガ ポ ー ル 船 舶 の 所 有 者 と な れ る 。 1.1 シ ン ガ ポ ー ル 国 民 、 永 住 者(PRs)

1.2 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業

2. 船 舶 は 海 外 企 業 及 び シ ン ガ ポ ー ル 企 業 が 所 有 す る 船 舶 の 所 有 と し て 登 録 す る こ と が で き る 。

海 外 企 業 は 、 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業 で あ っ て50%以 上 の 株 を シ ン ガ ポ ー ル 国 民 以 外 が 所 有 す る も の

シ ン ガ ポ ー ル 企 業 は 、 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業 で あ っ て50%以 上 の 株 を シ ン ガ ポ ー ル 国 民 ま た は 他 の シ ン ガ ポ ー ル 企 業 が 所 有 す る も の

3. 海 外 企 業 が 所 有 す る 船 舶 は 、 下 記 の 条 件 で 登 録 す る こ と が で き る 。

3.1 企 業 は 最 低 資 本 金 S$50,000 を 支 払 う こ と 。 こ の 資 本 要 件 に か か わ ら ず 、 当 該 企 業 の 関 連 企 業 は 、Block Transfer Scheme の 隻 数 及 び 総 純 ト ン 数 要 件 を 満 足 す る 船 舶 を 登 録 す れ ば ( ま た は 登 録 す る こ と を 申 請 す れ ば ) 資 本 金 の 支 払 い を 免 除 さ れ る 。

3.2 船 舶 は 1,600 総 ト ン 以 上 で あ り 、 自 航 船 舶 で あ る こ と 。

3.3 3.2の 規 定 は 当 該 船 舶 が シ ン ガ ポ ー ル か ら 運 航 さ れ 、ま た は シ ン ガ ポ ー ル に 本 拠 を 置 く と 認 め ら れ れ ば 、 ケ ー ス ・ バ イ ・ ケ ー ス で 免 除 さ れ る 。 所 有 者 は 免 除 申 請 を 出 さ な け れ ば な ら な い 。

4. シ ン ガ ポ ー ル 企 業 は 上 記3.1の 条 件 を 満 た せ ば 登 録 す る こ と が で き る 。

5. シ ン ガ ポ ー ル 企 業 ま た は そ の 持 ち 株 会 社 の タ グ 及 び バ ー ジ に つ い て は 、 払 う べ き 資 本 金 要 件 は 、 最 初 に 登 録 し た タ グ ま た は バ ー ジ の 価 格 の10%ま た は S$50,000の い ず れ か 低 い 方 。 最 低S$10,000。

6. 船 舶 は 船 齢 に 関 係 な く 登 録 で き る 。 船 齢 は キ ー ル を 据 え 付 け た 日 を 基 準 と す る 。 た だ し 、 船 齢17年 以 上 の 船 に つ い て はMPAが 承 認 し た 船 級 協 会 に よ る 船 舶 コ ン デ ィ シ ョ ン に 関 す る 特 別 レ ポ ー ト を 提 出 し な け れ ば な ら な い 。 こ の 規 定 は シ ン ガ ポ ー ル 船 舶 の 再 登 録 に は 適 用 し な い 。

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3 シ ン ガ ポ ー ル 船 主 協 会

シンガポールの海運業者の多くは、シンガポール船主協会 SSA(Singapore Shipping Association)のメンバーとなっており、正会員 167 社、準会員 64 社(2003 年 1 月 1 日 現在)が加入している。 SSAは、97年5月、名称をそれまでのSNSA(Singapore National Shipping Association,1985 年 設 立)か ら SSA に 変 更 す る と と も に 、 海 運 業 に 関 連 す る 準 会 員(造 船 所 、修 繕 業 者 、シ ッ プ ブ ロ ー カ ー 、船 級 協 会 、船 舶 金 融 業 者 、海 上 保 険 業 者 等)の 加 入 を 容 易 に す る た め の 会 則 ・組 織 の 改 正 等 を 行 っ た 。 こ れ に よ り 準 会 員 数 が 、 改 正 前 は 8 社 で あ っ た の が 、64 社 に ま で 増 加 し た 。

ま た 、SSAは 、海 運 業 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 に 迅 速 に 対 応 で き る 体 制 を 整 備 す る た め 、 現 在 7 つ の 常 設 委 員 会 を も ち 、 う ち 2 つ が 管 理 委 員 会 、5 つ が 業 務 委 員 会 と し て い る 。

SSA の 組 織 図

4 主 要 海 運 企 業 の 概 要

(1) Neptune Orient Lines Limited (NOL)

定 航 、 タ ン カ ー 、 バ ル ク ・キ ャ リ ア ー サ ー ビ ス を 提 供 す る シ ン ガ ポ ー ル を 代 表 す る 海 運 会 社 で あ る 。1997年11月 に 米 国 第2の コ ン テ ナ 船 社 American President Lines (APL)、APLを 傘 下 に 収 め た こ と に よ り 、 買 収 前 は 世 界 第 16 位 だ っ た NOL グ ル ー プ は 、 運 航 船 隊 、 売 上 で 世 界 の 5 本 の 指 に 入 る 海 運 会 社 と な っ た 。

NOL グ ル ー プ 全 体 の 2006 年 の 売 上 は 72 億 US$と 前 年 同 で あ っ た 。 ま た 、 税 引 き 後 利 益 は 、前 年 の 8 億 400万 US$か ら 大 幅 に 減 少 し 、2 億 728万 US$と な っ た 。 定 期 コ ン テ ナ サ ー ビ ス 部 門 で は 、傘 下 の APL の ブ ラ ン ド 名 の 下 に 、NOL の コ ン テ ナ 輸 送 ネ ッ ト ワ ー ク は さ ら に 広 が り 、 北 米 、 中 ・南 米 、 欧 州 、 ア ジ ア 、 中 東 、 豪 州 の 各 航 路 で サ ー ビ ス を 行 っ て い る 。

2003 年 7 月 に 同 社 の 原 油 タ ン カ ー 事 業 部 門 で あ る ア メ リ カ ン ・ イ ー グ ル ・ タ ン カ ー ズ(American Eagle Tankers (AET))を マ レ ー シ ア 国 営 石 油 会 社 ペ ト ロ ナ ス (PETRONAS)が 62.4%の 株 を 有 す る マ レ ー シ ア 国 際 海 運(MISC)に 売 却 し た 。AET の 29 隻 の ア フ ラ マ ッ ク ス ・ タ ン カ ー 、2 隻 の VLCCの 全 て を 4 億 4,500 万 US$で 売 却 し た 。こ の 資 産 の 売 却 は 同 グ ル ー プ の 負 債 を 軽 減 し 、コ ア 事 業 で あ る コ ン テ ナ 輸 送 部 門 及 び ロ ジ ス テ ィ ッ ク 部 門 に 資 源 を 再 投 入 す る こ と を 可 能 と し た 。

評 議 員 会 事 務 局

財 政 ・投 資 ・ 監 査 委 員 会 総 務

委 員 会

国 際 委 員 会

国 内 委 員 会

技術・安全・

環境・訓練

サービス 委 員 会

法 務 委 員 会

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2004年 3 月 に NOL は プ ロ ダ ク ト・タ ン カ ー 及 び バ ン カ ー リ ン グ 会 社 の Neptune Associated Shipping (NAS)を 香 港 の Titan (Holdings) Limited の 完 全 子 会 社 で あ る Titan Orient Lines に 5,510 万 US$で 売 却 し た 。3 隻 の 中 距 離 輸 送 用 プ ロ ダ ク ト ・ タ ン カ ー 、9 隻 の コ ー ス タ ル ・ タ ン カ ー 、 及 び 10 隻 の ハ ー バ ー ・ タ ン カ ー の 計 22 隻 、205,000DWT の 船 舶 を 売 却 し た こ と で 、 同 グ ル ー プ は チ ャ ー タ ー リ ン グ 及 び タ ン カ ー マ ー ケ ッ ト か ら 撤 退 し た 。

同 グ ル ー プ は 2006年 末 現 在 、319TEU~5,928TEU の 107隻 の コ ン テ ナ 船 隊( フ ィ ー ダ ー 船 を 含 む ) を 有 し て い る 。

(2) Pacific Carriers Limited (PCL)

海 運 (船 舶 保 有 ・マ ネ ジ メ ン ト 、チ ャ ー タ ー )、貨 物 貿 易 、船 舶 ブ ロ ー カ ー 業 務 等 を 行 っ て お り 、海 運 業 で は ド ラ イ ・バ ル ク が 中 心 で あ る が 、液 体 貨 物 市 場 に も 手 を 広 げ 、 タ ン カ ー 部 門 (プ ロ ダ ク ト 及 び ケ ミ カ ル タ ン カ ー )の 強 化 を 進 め て い る 他 、97 年 か ら は ア ジ ア 域 内 で の コ ン テ ナ フ ィ ー ダ ー サ ー ビ ス (現 在 、 シ ン ガ ポ ー ル と マ レ ー シ ア ・ イ ン ド ネ シ ア を 結 ぶ 7 ル ー ト )及 び 倉 庫 業 務 に も 手 を 広 げ 、 さ ら に 99 年 か ら は ブ レ ー ク バ ル ク ラ イ ナ ー サ ー ビ ス を 手 掛 け て い る 。 現 在 、 同 社 は フ ィ ー ダ ー ・ コ ン テ ナ 船 及 び 重 量 物 荷 役 可 能 な 多 目 的 船 の 所 有 ・ 管 理 に 積 極 的 に 取 り 組 ん で い る 。

グ ル ー プ 全 体 の 2004年 の 売 上 は 4.56億 S$で 対 前 年 比 5.7% 増 で あ っ た 。税 引 き 前 利 益 は 1,918 万 S$で 対 前 年 比 150%増 で あ っ た 。

同 グ ル ー プ の 支 配 船 は 2006 年 現 在 64 隻 で あ る 。 (3) Pacific International Lines(PIL)

海 運 ( 船 舶 の 保 有 ・ オ ペ レ ー シ ョ ン 等 ) を 主 要 業 務 と し て お り 、 ア ジ ア - ヨ ー ロ ッ パ 、カ ナ ダ 間 、イ ン ド 、中 東 、東 ア フ リ カ 、南 東 ア フ リ カ 、豪 州 ・ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド へ の コ ン テ ナ ・サ ー ビ ス 及 び 域 内 フ ィ ー ダ ー ・サ ー ビ ス 等 を 行 っ て い る 。

同 社 は 、COSCO コ ン テ ナ ラ イ ン 上 海 と 華 中 ~ シ ン ガ ポ ー ル / タ イ 、 華 北 ~ シ ン ガ ポ ー ル / マ レ ー シ ア の 共 同 運 航 を 行 う な ど 中 国 に お け る ビ ジ ネ ス に 積 極 的 で あ る 。 同 グ ル ー プ は 、2008年 10月 現 在 、コ ン テ ナ 船108 隻 184,992TEUを 運 航 し て い る 。 同 社 は ま た 、世 界 第 2 位 の コ ン テ ナ 製 作 会 社 で 年 間 60 万 TEU 以 上 の コ ン テ ナ 製 造 能 力 を 持 つ SINGMAS 社 の 主 要 株 主 で も あ る 。

(4) Cosco Investment (Singapore) Limited

中 国 の COSCOグ ル ー プ の シ ン ガ ポ ー ル 企 業 で 、 海 運 、 船 舶 修 繕 業 等 、 コ ン テ ナ 貨 物 取 扱 い 、 不 動 産 等 を 主 な 業 務 と し て い る 。

グ ル ー プ 全 体 の 2006年 の 売 上 は 、2005年 の 8 億 7300万 S$か ら 40% 増 の 12 億 1,500 万 S ド ル と な っ た 。2005年 の 純 利 益 は 2004年 の 2.5倍 の 1 億 6,000 万 S ド ル と な り 、2005 年 の 純 利 益 に 比 べ る と 約 40% 増 と な っ た 。

同 社 の 海 運 ・ 修 繕 業 務 は 100% 子 会 社 の Cosco (Singapore) Pte Ltd、Coastar Shipping PteLtd、Cosco Marine Engineering (Singapore) Pte Ltd等 が 行 っ て お り 、 グ ル ー プ で 保 有 す る バ ル ク ・キ ャ リ ア は 12 隻 で あ る 。 同 グ ル ー プ は 2002 年 に 中 国 最 大 の 修 繕 ヤ ー ド で あ るCOSCO (Nangtong) Shipyardの 50%の 株 を 獲 得 し た が 、2004 年 に は 兄 弟 会 社 で あ る COSCO Shipyard Group 株 51% を 取 得 し 、 船 舶 修 繕 業 務 の 強 化 を 図 っ た 。

(24)

Ⅲ.シンガポールの造船

(25)

(26)

シンガポール造船業の概況( 2006 年)

1 概 況

(1) 造 船 業 全 体

2006年 は 、シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 に お い て 、多 忙 で 実 り の 多 い 年 で あ っ た 。2006 年 の 海 事 産 業 全 体 の 売 上 げ は 98 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 達 し 、 昨 年 に 引 き 続 き 過 去 最 高 を 記 録 し た 。売 上 げ に 関 し て は 、2005 年 の 74 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 比 べ る と 32%の 大 幅 増 加 で あ っ た 。 こ の 海 事 産 業 の 伸 張 に は 、 石 油 高 と エ ネ ル ギ ー 需 要 の 増 大 に よ る オ フ シ ョ ア 分 野 の 活 況 が 貢 献 し た 。 特 に 、 石 油 ・ ガ ス 開 発 産 業 が 全 体 の 売 上 げ 増 加 に 大 き く 寄 与 し た 。 こ れ に よ り 、 シ ン ガ ポ ー ル 造 船 業 は 、 世 界 中 か ら の リ グ 建 造 の 注 文 を 受 け 、 大 き な 利 益 を 上 げ た

オ フ シ ョ ア 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 33% を 占 め て お り 、2006 年 の 売 上 げ は 、 過 去 最 高 の 32 億 3,400 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、2005 年 に 比 べ て 3.6% 増 加 し た 。

修 繕 及 び 改 造 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 50% を 占 め て お り 、2006 年 の 売 上 げ は 49 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、2005 年 に 比 べ て 13%増 加 し た 。

新 造 船 部 門 に つ い て も 、 石 油 ・ ガ ス 開 発 の 影 響 に よ り 、 サ プ ラ イ ベ ッ セ ル 等 の 需 要 が 高 ま り 、2006 年 の 売 り 上 げ は 16 億 6600万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005年 に 比 べ て 31% 増 加 し た 。

2006年 は 更 な る 事 業 拡 大 が な さ れ た こ と か ら 、造 船 業 界 の 労 働 者 数 の 増 加 に も 反 映 さ れ た 。 人 材 省 の 統 計 に よ れ ば 、2006 年 の 造 船 業 界 の 労 働 者 数 は 102,500 人 と 2005年 の 48,516 人 か ら 2 倍 以 上 と な っ た 。

表1 海 事 産 業 の 総 売 上 額 の 推 移 (2002-2006年 )

年 2002 2003 2004 2005 2006 総 売 上 額 (百 万S$) 4,400 3,792 5,300 7,430 9,800 出 所 ) 経 済 開 発 庁 (Economic Development Board)

図 1 海 事 産 業 全 体 の 総 売 上 の 推 移 S$ (Million)

年 0

2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000

2001 2002 2003 2004 2005 2006

(27)

図2 シンガポール造船業の分野別売上げ

船舶修繕・改造 50%

オフショア関連 33%

新造船 17%

図3 労働者数の推移

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

31810

37477

102500

48516

37716 34977

26940

30710

30067 34871

20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 90000 100000 110000 120000

造 船 所 に お け る 労 働 安 全 の 確 保 に つ い て の 指 標 で あ る 事 故 件 数(Accident Rate)、

事 故 発 生 率 (Accident Frequency Rate) 及 び 事 故 重 大 性 指 標 (Accident Severity Rate)は 、事 故 件 数 は 2005 年 の 456件 か ら 2006年 は 638 件 と 40% 増 加 し た 。た だ し 、 増 加 は し た も の の 、 事 業 活 動 の 増 大 が 要 因 と 考 え ら れ る 。

(2) 船 舶 修 繕 部 門

シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 の 主 要 部 門 は 船 舶 修 繕・改 造 部 門 で あ り 、2006年 の 海 事 産 業 全 体 に 占 め る 割 合 は 50% と な っ て い る 。

2006年 の 船 舶 修 繕 ・改 造 部 門 の 売 上 げ は 、49億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005年 の 37 億 8900 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 13% 増 加 し た 。し か し な が ら 、海 事 産 業 全 体 が 好 調 で あ っ た た め 、 海 事 産 業 全 体 に 占 め る 同 部 門 の 割 合 は 前 年 の 31% か ら 1%減 少 し た 。 シ ン ガ ポ ー ル 海 事 港 湾 庁(Maritime and Port Authority of Singapore, MPA)の 統 計 に よ れ ば 、 修 繕 の た め に シ ン ガ ポ ー ル に 寄 港 す る 船 舶 の 数 は 2004 年 以 降 引 き 続 き 2006年 も 減 少 し た 。2006 年 の 売 上 げ 上 昇 の 要 因 は 1 隻 あ た り の 修 繕 単 価 が さ

図 2 シ ン ガ ポ ー ル 造 船 業 の 分 野 別 売 上 げ

図 3 労 働 者 数 の 推 移

(28)

修繕、改造部門の売上げ

2160

1681

2559 2726

2293

3106

3789

4900

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

百万S$

ら に 上 昇 し た こ と に よ る 。2006 年 に シ ン ガ ポ ー ル に 修 繕 の た め 寄 港 し た 船 舶 は 6,304隻 で6,124隻 で あ っ た2005年 に 比 べ る と 隻 数 で180隻 、比 率 で 3% 増 加 し た 。 修 繕 の た め に 寄 港 し た 船 舶 の 総 ト ン 数 で 比 較 し て も 2006年 は3,715 万 GTと 、2005 年 の 3,785 万 GTか ら 2% 減 少 し た 。2006年 に 実 施 さ れ た 主 な 修 繕 プ ロ ジ ェ ク ト と し て は 、LNG 船 、 タ ン カ ー 、LPG 船 、 ク ル ー ズ 船 、 コ ン テ ナ 船 な ど の ド ッ ク 、 修 繕 が あ る 。タ ン カ ー に 関 し て は ル ー チ ン で シ ン ガ ポ ー ル 造 船 所 に 入 る 船 が 多 数 あ る 。 ま た 、 浚 渫 船 の 大 規 模 な オ ー バ ー ホ ー ル 工 事 な ど も 実 施 さ れ た 。 改 造 工 事 で は タ ン カ ー か ら セ メ ン ト 運 搬 船 な ど の 工 事 を 行 っ た 。

ま た 、 シ ン ガ ポ ー ル は FPSO(Floating Production Storage and Offloading)、 FSO(Floating Storage and Offloading)、FSU(Floating Storage and Offtake Units)や FPU(Floating Production Units)の 修 繕 、改 造 工 事・改 良 工 事 を 行 う 世 界 の 主 要 基 地 の ひ と つ で あ る 。 こ の 分 野 が 近 年 の 海 事 産 業 の 売 上 げ に 大 き く 寄 与 し て い る 。2006 年 に は 16 の プ ロ ジ ェ ク ト が 完 了 し た 。 そ の う ち 9 つ は FPSO/FSO へ の 改 造 工 事 で あ り 、6 つ が FPSO/FSO へ ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 で あ っ た 。 そ の ほ か 、 2007年 、2008 年 内 に 完 了 予 定 の FPSO 関 連 の 改 造 、ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 は 6 件 あ り 、 現 在 工 事 中 で あ る 。 シ ン ガ ポ ー ル で は 2006 年 末 ま で に 合 計 119 件 の FPSO、 FSO そ の 他 関 連 プ ロ ジ ェ ク ト が 完 了 し た 。

表2 修 理 入 港 隻 数 (2002-2006年 )

年 2002 2003 2004 2005 2006

入 渠 船 舶 数 7961 7924 6687 6124 6304

出 所) Singapore Port Statistics : 海 事 港 湾 庁(Maritime & Port Authority of Singapore)

修 繕 、改 造 部 門 の 売 上 げ

(29)

(3) 新 造 船 部 門

2006年 の 新 造 船 部 門 の 売 上 げ は 、2005年 の 12 億 6,300 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 16 億 6,600 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル へ と 32% の 大 幅 増 加 を 記 録 し た 。 新 造 船 部 門 の 海 事 産 業 総 売 上 げ に 占 め る 割 合 は 2005 年 と 同 じ 17.0% で あ っ た 。2006 年 に 進 水 し た 船 舶 の 隻 数 は 、2005年 の 84 隻 か ら 127隻 へ と 率 に し て 50% 、隻 数 で 43 隻 の 増 加 な っ た 。総 ト ン 数 ベ ー ス で は 、2005年 の 210,597総 ト ン か ら 248,964総 ト ン と 18%

増 加 し た 。

昨 年 ま で と 同 様 、2006年 に 進 水 し た 船 で 最 も 多 か っ た の は 作 業 船 、バ ー ジ 及 び タ グ ボ ー ト で 、43%、55 隻 を 占 め た 。2006 年 に 進 水 し た 船 舶 を 隻 数 の 多 い 順 に 記 載 す る と 、バ ー ジ が 最 も 多 く 35 隻 、次 い で 、タ グ ボ ー ト の 20 隻 、他 に オ フ シ ョ ア サ プ ラ イ ・ サ ポ ー ト ベ ッ セ ル 、 コ ン テ ナ 、 カ タ マ ラ ン 、 油 タ ン カ ー 1 隻 で あ る 。

2006に 引 き 渡 し を 行 っ た 船 舶 は 、タ グ が 4 隻 、コ ン テ ナ 船 が 4 隻 、カ タ マ ラ ン が 1 隻 な ど 。 ま た 、 多 数 の ア ン カ ー ・ ハ ン ド リ ン グ タ グ 、 フ ェ リ ー 3 隻 、 サ プ ラ イ ベ ッ セ ル 2 隻 、 高 速 ア ル ミ 船 2 隻 に つ い て 、 引 き 渡 し が 行 わ れ た 。

進水船舶数の推移

70 64

88 80

102 97

84

127

0 20 40 60 80 100 120 140

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

進水船舶総トン数の推移

114,122

66,414

134,396

122,518 116,030

149,855

210,597

248,964

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

総ト(GT)

進 水 船 舶 数 の 推 移

進 水 船 舶 総 ト ン 数 の 推 移

(30)

(4) オ フ シ ョ ア 部 門

オ フ シ ョ ア 部 門 は 、 ジ ャ ッ ク ・ ア ッ プ ・ リ グ 、 半 没 水 構 造 物 そ の 他 の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 構 造 物 な ど オ フ シ ョ ア ・ ユ ニ ッ ト の 修 繕 、 ア ッ プ グ レ ー ド 及 び 改 造 を 含 む 。 こ の 部 門 の 2006年 の 売 上 げ は 32 億 3400万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル の 記 録 を 確 立 し た 。 こ れ は2005年 の 売 上 げ の 23億 7800万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル を 36% 上 回 る 記 録 的 な 実 績 で あ っ た 。 海 事 産 業 全 体 に 占 め る 割 合 も 2005 年 か ら 1%上 昇 し 、33%と な っ た 。 2006年 に 行 わ れ た オ フ シ ョ ア 部 門 の 修 繕 プ ロ ジ ェ ク ト は 、3 隻 の ジ ャ ッ キ ア ッ プ リ グ と 2 隻 の 半 没 水 構 造 物 の 改 造 工 事 も 行 わ れ た 。 新 造 で は 10 隻 の ジ ャ ッ ク ・ ア ッ プ ・ リ グ と 2 隻 の 半 没 水 構 造 物 が 完 了 し 2006 年 内 に 引 き 渡 さ れ た 。 進 行 中 の プ ロ ジ ェ ク ト と し て は 、2007年 か ら 2008 年 に 完 工 が 予 定 さ れ て い る ジ ャ ッ ク・ア ッ プ・

リ グ 、 半 没 水 構 造 物 が 17 隻 あ る 。

新造船部門の売り上げ

438 453 544 528

724

890

1263

1666

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 年

百万S$

新 造 船 部 門 の 売 り 上 げ

オフショア部門の売上げ

517 626

967

1143

775

1304

2378

3234

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006

百万S$

オ フ シ ョ ア 部 門 の 売 上 げ

(31)

2 造 船 所 の 動 き

(1) セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン (SembCorp Marine)

シ ン ガ ポ ー ル 国 内 に 4 ヵ 所 の 造 船 所 (JURONG SHIPYARD PTE LTD, SEMBAWANG SHIPYARD PTE LTD, JURONG SML PTE LTD, PPL SHIPYARD) を持つセンブコープ マリーンの 2006 年 の 売 上 げ は 、2005 年 の 21 億 1,927 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 67% 増 加 し 、35 億 4,504 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 増 加 し た 。 こ の 売 上 げ の 上 昇 は 、 全 て の 部 門 の 収 入 の 増 加 に よ る も の で あ っ た 。

各 部 門 別 に み る と 、 船 舶 修 繕 部 門 の 売 上 げ は 2005 年 の 5 億 3,100 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 2006 年 に は 6 億 1,200 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル へ と 、 額 に し て 8 億 1,000 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル 、率 に し て 15% 上 昇 し た 。修 繕 船 の 隻 数 は 2005年 の 309 隻 か ら 2006 年 に は 314 隻 へ と 増 加 し 、1隻 あ た り の 修 繕 費 は 2005年 の 172万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 2006 年 に は 194 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 増 加 し た 。 こ の 単 価 上 昇 の 主 要 要 因 は 、2006 年 に 行 っ た 工 事 に 、 数 件 の 高 価 な FPSO の ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 と タ ン カ ー 修 繕 工 事 が 含 ま れ た こ と に あ る 。2006 年 の 修 繕 工 事 の う ち 、タ ン カ ー 修 繕 が 全 体 の 37% を 占 め た 。 ま た 、 コ ン テ ナ 船 の 修 繕 工 事 は 2005 年 の 17% か ら 10% に 減 少 し た 。そ の 他 で は 、ガ ス キ ャ リ ア が 修 繕 全 体 の 15% 、FPSO と オ フ シ ョ ア の ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 が 5% で あ っ た 。

新 造 船 部 門 ( リ グ 建 造 を 除 く ) は 、2006 年 の 売 り 上 げ が 、2005 年 の 売 上 げ か ら 額 に し て 2,240 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル 、率 に し て 12% 増 の 、2 億 1,100 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル で あ り 、 全 体 の 売 上 げ に 占 め る 割 合 は 2005年 の 9%か ら 6% と な っ た 。

船 舶 改 造 及 び オ フ シ ョ ア 部 門 は 、2006 年 に 9億 1,300 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル の 売 上 げ を 記 録 し 、 全 体 の 売 上 げ の 26% を 占 め た 。2005 年 に 比 べ て 2,700 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル 、 率 に し て 3% の 小 幅 増 加 と な っ た 。

リ グ 建 造 部 門 の 売 上 げ は 、2005年 の 3 億 8,130 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 4.5 倍 の 17 億 2,900 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と な っ た 。2006 年 に 引 き 渡 し た も の は 2 隻 の 惹 起 ア ッ プ リ グ で あ っ た 。

同 グ ル ー プ は 、 イ ン ド ネ シ ア に 100%出 資 の P.T. KARIMUM SEMBAWANG SHIPYARDを 有 し 、 ま た 中 国 及 び ブ ラ ジ ル へ の 投 資 を 継 続 し て い る 。

同 グ ル ー プ の 中 国 進 出 は 、2001年 に COSCO (DALIAN) SHIPYARD の 株 を 獲 得 し た こ と に 始 ま り 、2004 年 7 月 に は COSCO と の 間 で 修 繕 ヤ ー ド で あ る Cosco Shipyard Groupの 株 30% を 保 有 す る こ と で 合 意 し た 。Cosco Shipyard Groupに は 、Dalian、Nantong、Shanghai、Zhoushan 及 び Guangzhou が 含 ま れ る 。 こ れ ら の 造 船 所 は 中 国 海 岸 の 戦 略 的 位 置 に あ り 、 船 主 に 対 し て 高 品 質 の サ ー ビ ス が 提 供 で き る と 期 待 し て い る 。ま た 、同 グ ル ー プ の 海 外 進 出 は 2001 年 に ブ ラ ジ ル の MAUA JURONG に 35% 投 資 し た こ と に 始 ま る 。こ れ に よ り FPSO、FSO 改 造 工 事 を 行 う 際 に 海 外 の 施 設 が 利 用 可 能 と な り 、 相 互 に メ リ ッ ト を 生 み 出 し て い る 。

ま た 、事 業 拡 大 の た め 、自 社 所 有 の ジ ャ ッ ク ・ ア ッ プ ・ リ グ 及 び 2,600TEU 型 コ ン テ ナ 船 の デ ザ イ ン を 開 発 し た 。 こ の 設 計 所 有 権 は 、 同 グ ル ー プ の 所 得 ベ ー ス 拡 大 に 役 立 っ て い る 。2004 年 当 初 に 開 発 し た 深 海 掘 削 オ フ シ ョ ア リ グ の 設 計 は 、新 規 受 注 と と も に 顧 客 の 信 頼 も 獲 得 し て い る 。こ れ ま で 5隻 の リ グ 建 造 契 約 が 締 結 さ れ こ

(32)

れ か ら も 増 え る と 期 待 さ れ て い る 。

な お 、 セ ン ブ コ ー プ マ リ ン の 総 株 式 1,360,874,056 株 の 0.14%に 当 た る 20,000,000株 を マ リ ン ユ ナ イ テ ッ ド が 保 有 し て い る 。

表 3 セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン の 売 上 等 の 推 移

(単 位 : 百 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル ) 年

項 目 97 年 98 年 99年 00 年 01 年 02 年 03 年 04 年 05 年 06 年 売 上 662 934 921 763 854 1012 1068 1363 2119 3545 税 引 前 利 益 68 102 111 96 103 116 95 114 160 310

注) 97年以前の数字はジュロン造船所のもの。99年の数字から、合併に伴う1997 年8 月以降 のセンバワン造船所等の業績が含まれている。

表 4 セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン の 分 野 別 売 上 構 成

(単 位 : 百 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル ) セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン

分 野

2005年 2006 年

船 舶 修 繕 530 612

新 造 船 ( リ グ 除 く ) 189 211

リ グ 建 造 381 1729

改 造 ・オ フ シ ョ ア 886 913

そ の 他 132 80

合 計 2119 3545

表 5 セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン の 主 要 株 主 (第 5 位 ま で )

株 主 の 名 称 保 有 株 数 シ ェ ア (% )

SembCorp Industries Ltd 900,231,260 61.42 DBS Nominees Pte Ltd 178,048,509 12.15

DBSN Sevices Pte Ltd 67,409,822 4.60

Citibank Nominees Singapore Pte Ltd 63,476,389 4.33 HSBC Nominees Pte Ltd 58,476,389 4.01

全 体 1,360,874,056

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