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摩擦摩耗試験機

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Academic year: 2021

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キーワード:摩擦、摩耗、潤滑、トライボロジー、摩擦係数、試験

はじめに 

 当研究所には、様々なタイプの摩擦摩耗試験 機が設置されています。これらは、金属材料を 中心とした構造用材料の耐摩耗性や摩擦係数を 調べるものと、布、敷物など繊維材料の堅ろう 度を調べるものに大別されます。ここでは、前 者の金属材料等を対象とした4種類の試験機に ついて、ご利用の際における装置の選択や試験 条件の決定などの一助となるよう、簡単な仕様 や特徴についてまとめました。 

 

①往復動摩擦摩耗(表面性)試験機(図1) 

*当所機器番号:c1‑24 

*型式:新東科学㈱製 TYPE:14FW 

<特徴> 種々の形状の試験片を用意することで、

点接触、線接触、面接触、転がりなど、様々な 接触形態で往復摩擦を行い、すべりが始まる直 前の静摩擦係数や、往復繰り返し摩擦における 動摩擦係数を精度良く測定できます。数万回以 上の繰り返し摩擦が可能であり、耐摩耗性の比 較や表面状態の変化による摩擦係数の変化を調 べることができます。 

<負荷荷重> 0.02〜1kgf。 

<摩擦速度> 0.0005〜0.1m/sec(0.5〜100mm/sec)。 

<往復ストローク> 1〜100mm。 

<試験片> ボール(直径約φ5 または約φ10)、 ピン、ローラー、平板など。平板のサイズは、

最小 30×30×0.2t〜最大 100×200×30t 程度。 

<試験の環境> 大気中、室温。 

<備考> 往復摩擦のため、試料の平面精度が低い 試験片についても試験可能な場合が多い。 

 

②潤滑油摩擦試験機(図2) 

*当所機器番号:c1‑25 

*型式:キヨウシン㈱製 KT‑1203 

<特徴> 潤滑油中(または、その他の液中)で油 温を変化させながらボールと平板を往復摩擦し、

動摩擦係数を精度良く測定することができます。

潤滑油を評価する上で重要となる、潤滑油の摩 擦係数と油温の関係を短時間で調べることがで きます。試験片の形状が単純であるため材質の 変更が容易です。 

<負荷荷重> 0.05〜0.4kgf。 

<摩擦速度> 0.0002〜0.05m/sec(0.2〜50mm/sec)。 

<往復ストローク> 5mm または 10mm。 

<試験片>ボール(直径約φ5 または約φ10)、ピ ン、平板(18×28×1t(〜5t)程度)。 

<試験の環境> 液中(‑10〜300℃)。 

<備考> 往復摩擦のため、試料の平面精度が低 図1 往復動摩擦摩耗(表面性)試験機

図2 潤滑油摩擦試験機 

摩擦摩耗試験機

No.07007

(2)

い試験片についても試験可能な場合が多い。 

③摩擦摩耗試験機(ピン・オン・ディスク型)(図3) 

*当所機器番号:c1‑15 

*型式:神鋼造機㈱製 SZ‑FT‑93B 

<特徴> 種々の形状の試験片を用意することで、

点接触、面接触、転がりなどの接触形態で回転 摩擦し、動摩擦係数を測定することができます。

比較的広い範囲の摩擦速度および負荷荷重で試 験が可能であり、しかもあらかじめ設定した条 件に従って、荷重および速度を連続的に変化(増 加または減少)させることができます。 

<負荷荷重> 0.5〜30kgf。ただし、無潤滑摩擦の 場合は試験機保護のため最大 4kgf 程度。 

<摩擦速度> 0.02〜5.6m/sec(20〜5600mm/sec)。 

<試験片> ボール(直径約φ5 または約φ10)、 ピン、リング、平板(50×50×5t 程度)。 

<試験の環境> 大気中(室温〜300℃)、水中、油 中、薄い腐食性液中(各種液中においても室温

〜300℃の範囲で温度設定は可能ですが、蒸発、

引火等を考慮する必要が有ります)。 

<備考> 回転摩擦のため、試料の平面精度が低い と試験ができません。摩擦係数の測定精度は、

あまり良くありません。ピン・オン・ディスク型 試験機の詳細については、テクニカルシート No.00004 を参照してください。 

 

④大越式迅速摩耗試験機(図4) 

*当所機器番号:c1‑17 

*型式:㈱東京試験機製 OAT‑U 

<特徴> 回転するリングを平板に押し付けるこ とによって、平板を摩耗させます。硬い材料で 

     

 

も比較的短時間で耐摩耗性の比較ができます。 

<負荷荷重> 0.5〜20kgf。 

<摩擦速度> 0.1〜4m/sec(100〜4000mm/sec)。 

<試験片> リング(直径φ30、厚さ 3t)、平板(25

×50×5t 程度)。 

<試験の環境> 大気中、室温。 

<備考> リング、平板ともに1個の試験片で数回 の試験が可能です。厚さが数μm 程度のコーテ ィングや表面処理材の評価には向きません。摩 擦係数の測定精度は、あまり良くありません。 

おわりに

 摩擦摩耗試験機は、試験中の摩擦係数を測 定することはできますが、摩耗量を測定する ことはできません。摩耗量の比較は、試験前 後の試験片の重量変化あるいは摩耗痕の表面 形状測定によって、摩耗体積を算出して行い ます。したがって、電子天秤や表面粗さ計の 併用が必要となります。

 これらの装置は、企業の方々にお使いいた だくように有料で開放しています。なお摩擦 摩耗試験は、試験方法についての

JIS

規格等 が整備されておりません。このため摩擦摩耗 試験を行うには実際の使用環境を反映した試 験方法を工夫する必要があります。当所では、

試験方法の相談と試験機の取扱い方法の指導 を併せて行っています。

 ご利用をお考えの方は、事前に担当者まで ご連絡くださるようお願いいたします。

図4 大越式迅速摩耗試験機 

図3 摩擦摩耗試験機(ピンオンディスク型)

作成者 機械金属部 金属材料系 出水 敬 Phone:0725‑51‑2706  発行日  2007 年 10 月 1 日 

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