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A Basic Study on and a Prototype System for Generating Attractive Selfies by Taking Gender Differences into Account

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Academic year: 2021

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魅力的な自撮り写真生成のための「盛り」における 性差の基礎検討とプロトタイプの作成

A Basic Study on and a Prototype System for Generating Attractive Selfies by Taking Gender Differences into Account

1W120546-3 森本 傑 指導教員 橋田 朋子 准教授

MORIMOTO Suguru Assoc.Prof. HASHIDA Tomoko

概要:カメラで自分を撮影する自撮りにおいて,写真を魅力的に見せるための「盛る」撮影・加工技術が急速に 広まっている.主な盛り方としては,色味操作や美肌加工などが挙げられる.また

SNS

などに見られる大量の自 撮りやコメントからは,盛り方の好みや盛った自撮りへの評価に性差がある可能性が示唆される.本研究は,魅 力的な自撮り写真を自動生成する仕組みの開発を目指し,特に本研究では色味を操作した自撮りの評価が,被写 体と閲覧者の性別によって影響されるかどうかを明らかにした.実験の結果,二つの傾向が示唆された.被写体 の性別によって自撮り写真を青味と赤味のどちらに加工するかが,次に,閲覧者の性別によって同じ色味でも好 まれる変化量が異なることが明らかになった.また,その知見をもとに,レンズフィルターを用いた自撮りシス テムのプロトタイプを作成した.

キーワード:自撮り,魅力,性差,色味, 画像処理

Keywords : selfie, Attractive, Gender Difference, Color, Image Processing

1.はじめに

現在,写真は私達の生活においてとても身近な存在 となっており,記録としてだけではなく,自意識や自 己顕示欲の象徴としての意味合いも兼ね備えている.

写真文化のなかでも近年若者を中心に流行しているの が“自撮り”という,撮影者が手持ちしたカメラにて 自分自身を被写体として撮影する方法である.しかし,

自撮りでは写真を撮影するだけではなく,「盛る」とい う行為が重要となる.「盛る」とは写真の色味操作や,

部分ぼかしによる美肌加工,構図の工夫などによって,

写真を魅力的にみせる行為をさす [1].さらに,SNS な どに見られる大量の自撮りやコメントからは,盛り方 の好みや盛った自撮りへの評価に性差がある可能性が 示唆される.

そこで本研究では,既存のアプリケーションを予備 分析することで示唆された“赤と青の色味の変化が最 も効果的な盛り方である”という知見をもとに,色味 を操作した自撮りの評価が,被写体と閲覧者の性別に よって影響されるか否かを明らかにするため,実験を 行った.さらに,その結果をもととした自撮りシステ ムのプロトタイプ作成を行った.

2.実験1

実験1では自撮り写真の閲覧者と被写体の性差が写 真を加工する際の色味操作に影響を与えるか否かを明 らかにする.

【参加者】首都圏大学の学生(男子8名,女子8名).

普段の印象から色が想起されることを防ぐため,参加 者は刺激の顔写真の人物と関わりがなく,事前知識が ない者に限定した.

【刺激】男子4名,女子4名の計8名の肩から上が写 っている中性表情の写真各1枚ずつ,計8枚の写真を 用意した.背景は白の背景紙を使用した.

【手続き,課題】課題は,画面上に提示された写真を 魅力的だと思うように加工することであった.参加者 に8枚の写真をランダムに提示し,画面下部のスライ ダーを利用し赤青の色味を変化させ,写真が最も魅力 的になると思うところでスライダーを止めてもらった.

【結果と考察】結果として得られた,参加者が止めた スライダーの位置の平均と,閲覧者,被写体の性別の 関係を図1に記す.これより,閲覧者の性別を問わず,

被写体が男性であれば青く,女性であれば赤く色味を 変化させることが好まれる.しかし,変化の程度は閲 覧者が男性であれば小さく,女性であれば大きいとい う事が示唆される.

図 1 閲覧者,被写体の性別と加工具合の関係 変化量の差は,女性の方がプリクラや SNS などで写 真を加工するという文化に慣れていることに起因する と思われる.

n=16

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3.実験2

実験2では自撮り写真の閲覧者と被写体の性差が写 真を加工する際の色味操作に影響を与える際の傾向を,

具体的な数値で明示し,有意な差が存在するかを確認 する.

【参加者】実験1と同様の条件の学生(男子5名,女 子5名).なお,予備実験とは別の参加者である.

【刺激】実験1で使用した計8枚の写真に対しそれぞ れ,青倍率上昇(1.05 倍,1.1 倍,1.15 倍,1.2 倍)

と赤倍率上昇(1.05 倍,1.1 倍,1.15 倍,1.2 倍)の 加工を行う.それらの画像と元画像計9枚を横一列に 配列した写真群を,被写体ごと,計8セット用意する.

図2に刺激写真群と,その説明を記す.

図2 実験2用刺激写真群

【手続きと課題】参加者には,各写真群の中心に配置 されている元画像を基準点5点とし,残り8枚の魅力 度を9段階で評価してもらった.(まったく魅力的でな いを1とし,とても魅力的であるを9とする).これを 被写体の数だけ繰り返してもらった.

【結果と考察】閲覧者が男子の群と女子の群,それぞ れに分け,要因1を被写体の性別,要因2を魅力度と し二要因分散分析を行う.分散分析の結果,どちらの 群でも交互作用が有ると判断され,下位検定を行った.

閲覧者男性群(図3)では青 1.15 倍,1.1 倍,1.05 倍,赤 1.05 倍,1.1 倍において 1%水準で,青 1.2 倍,

赤 1.15 倍において 5%水準で性差要因に有意な差が見 られた.閲覧者女性群(図4)においては元画像以外 の色味水準において,1%水準で性差要因に有意な差 が見られた.また,グラフの形をみるに閲覧者男性群 においては青 1.05 倍の時被写体男性,赤 1.05 倍の時 被写体女性の魅力値が最大となり,性差における差も 大きいのが見て取れる.閲覧者女性群においては青 1.15 倍の時被写体男性,赤 1.15 倍の時被写体女性の 魅力値が最大となり,性差における差も大きいのが見 て取れる.

この結果から得られる考察として,閲覧者が男性の 時,被写体が男性であれば青味を 1.05 倍,女性であれ ば赤味を 1.05 倍.閲覧者が女性の時,被写体が男性で あれば青味を 1.15 倍,女性であれば赤味を 1.15 倍に するのが自撮り写真を盛る加工についてもっとも効果 的であるということが示唆される.

3 閲覧者男性の魅力平均値

4 閲覧者女性の魅力平均

4.プロトタイプの作成

本実験をもとに,レンズフィルターを用いた,性差 による魅力的な自撮りを行うシステムのプロトタイプ を作成した.既存アプリケーションとの差分として,

ソフトではなくハードでの補正,つまり,レンズフィ ルターにより光学的に補正をかけることで,画像処理 を行う際の画質の劣化を防ぎながらの補正が可能であ る点があげられる.例として,女性閲覧者にむけた場 合の写真加工の比較を図5に示す.

図 5 女性閲覧者に向けた,魅力的な写真の加工例

参考文献.

[1]. 久保友香,『シンデレラテクノロジー セルフィーマシ ン編』(2015).

閲覧者→被写体

閲覧者→被写体

参照

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