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(1)

北海道東部における鳥類の死因II

その他(別言語等)

のタイトル

Causes of wild bird mortality in eastern Hokkaido II

著者 柳川 久, 澁谷 辰生

雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 自然科学

19

4

ページ 251‑258

発行年 1996‑06‑26

URL http://id.nii.ac.jp/1588/00001924/

(2)

251  

帯大研碩19(1996):251〜258  

北海道東部における鳥類の死因Ⅱ  

柳川  久】・漉谷 辰生1・2  

(受理ニ1995咋11月30日)  

Causesofwi1dbirdmortalitylnOaStCrnfIokkaidoⅡ   IIisashiYANA〔ユ^W^▲and TatsuoS十‖Hし:YAト  

稀   要  

北海道東部における鳥鵜の死因が,1982年2月〜1995年4月までに集められた9了種50D羽の死   体の解析によって研究きれた.ガラス窓やその他の人工物への衝突が最も貴大な死亡要内で,  

全体の52.6%(263羽)であった.衝実による死L個体数が最も多い鳥はシメで38羽,以下,  

アオジ(24月軋 ゴジュウカラ(15羽),キビタキ(li羽)などが多かった.次いで重要な死因   ほ交通事故で.全体の26.0%(130羽)であった.交通事故によって最も多く死亡していたの   はスズメで17羽,次いでアオジの16判であった.その他の死因は:表弓弓死あるいは餓死が全体   の6,0%(30羽).ネコによる捕殺が3.8%(19羽),中毒,感電,有刺鉄線による拘束など,そ   の他の人為的事故死が3.6タ石(18羽),天敵による捕殺が乙4.%(12淵,そして舵閃不明が5.6  

%(28羽)であった_人工物への衝突や交通事故などの人為的死亡要因は鳥類にとっての重大  

な死因となっていると考えられる.  

キーワード:鳥類,死軋 人工物への衝突.交通事.牧,北海道東部  

報告用ank$,1979;Klem,1990など)があるが.  

我が国ではこれに類するものが見当たらない。そこで   筆者のl人柳川は】982年2月から1993年7月までに北  

海道豪邸で集められた鳥類60樽150羽の死因について  

報告した(柳川.1993)。   

しかし.その後もそのような報告は見られず.逆に   人為的事故によって死亡したり,傷ついたりして持ち  

込まれる鳥類の数は増加した。人間と野生動物との共  

は じ め に  

人間の生活圏の拡大や一部の野生動物の人家周辺へ  

の進出に伴って,人間と野生動物の間に多くの軋轢が   生じている。そのひとつとして,さまぎまな人為的要   因によって傷ついたり,死亡する野生動物が増加して   いる(遠藤,1990;藤巻,1993)。人為的要因で死亡   する鳥類の実数については,アメリカではいくつかの  

】帯広畜産人字書塵環境科学科生態系保護単語座野生動物管理学研究賓 〒080 帯広市稲田町  

1lJaboratoryofl机1dlifeEccrlogy,ObihjroUnjversltyOfAgricult11reandVeterinaryMedicirlt・,  

lnada−Cho,Obihiro,IlokkaidoO80  

2現所属:厚岸水鳥観察館 〒08811惇岸町大字大田村字大別2番地3  

2Pres即Ita〔】dresEi:AkkeshiWaterrowIObservaLionCenLer,2−30hbctsll.Ohta−m11ra,Akkoshircho,  

†TokkaidoO郎−‖  

− 7き−   

(3)

柳川 久・塩谷辰生  

∠52  

rll盈と 1el・a 

human−rClatcdcauscs;PS.prostrationorsLarvaLion;j)N.deaLhbynat11raIeTlemy;Uf(,death  1, 

rmm uTlknown catlSeS.  

CauseorlnOrt且1iL  

ScientiriemaIne   Japanesename   

CW CV DC OC PS ON UK Total  

爪血㍑W∬由祓正  

伽g8月OdromロヱだⅠ抑Ⅳ血氾  

血血γ血相め酬正  

A再血圧玩〟鶴  

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Aよ芳卯Jer∠eは加α   AれαSp均一「んッ乃C/10S   A.卯eC£JorわJnぐ′は   Aッ亡たッαmαriZd  

一打i古けわnic㍑β九豆sとrio柁iぐひ5  

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A叩頭妬汀g郡山払   A卵血血  

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♪ αJcoβ比bわ虹エeo   7セ汁dぶ ¢Sあ0/1 壷   Gr【18ノ(pO柁e托5菖ぶ  

r「云J堵α桓β0払JCO8   5亡ロZc画ばれ戚血沈  

α蘭血離痛か血正妬   即舶叩坤ぷ抽毎知  

慮ぞrCOrαi比ぷpαrαSJ亡よcIJS  

上道γ払S Cα托払  

んが肌鵡聞細.ヾ  

塾血柚伽㈹叩頭購鱒砧叩肌   動Ⅴ叫脚厄射止血血   勘毎血相 蘭知協  

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α比5SC呼)S   O.bα鳥良αmOビmα  

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AkI上(ねαJて・打はk   βe〜Zビ∧0几血占ツpuぶ  

〟油粕瓶=壷即闇  

1J∴l〟−{I  

ブルマカモメ  

コシジロウミツバメ   ヨシゴイ  

アオサギ   オオハクチョウ   オシドリ  

マガモ   カルガモ   スズガモ   シノリガモ   オオワシ  トビ   オオタカ   ツミ   ハイタカ   ノスリ   チゴハヤプサ   エゾライチョウ  

タンチョウ   イソシギ   ヤマシギ   オオジシギ  

アカエリヒレアシシギ   クロトウゾクカモメ   カモメ  

ワシカモメ   ウミスズメ   キジパト   アオバト   ジュウイチ   カツコウ   ツツドリ   シマフクロウ   コノハズク   オオコノハズク   プクロウ  

ハリオアマツバメ   アカショウビン   カワセミ  

ヤマゲラ   アカゲラ   コアカゲラ   コゲラ   ヒバリ   イワツバメ   キセキレイ   ハクセキレイ  

1  

1  

1  

2  

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21⊥1二2 雪チl=賢一 あ簸﹁盗もユー−   11 4 1 1 †⊥+n‖ 1 9 d一2 1 1 り巨 i 7 5︑2 1 1 1・■・l 1 2 1 4 1 6 つU l l ︵0 1 1 ウU 6 9 1・1 3 8D・1 7  

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一一3  

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16一2  

一  

1一2   

− 74 −   

(4)

253  

道東の鳥類の死因コ  

Tablel 

ピンズイ   ヒヨドリ   モズ  キレンジャク   カワガラス  

ミソサザイ   ノゴマ   コルリ   ルリビタキ   ノビタキ   マミジロ  

トラップミ   アカハラ   ツグミ   ヤプサメ   ウグイス   コヨシキり   メポソムシクイ   エゾムシクイ   センダイムシクイ   キクイタダキ   サメビタキ   コメサビタキ   キビタキ   オオルリ   エナガ   ハシブトガラ   コガラ   ヤマガラ   ヒガラ   ンジユウカラ   ゴジュウカラ   キバシリ   アオジ   クロジ   アトリ   カワラヒワ   マヒワ  

ギンザンマシコ   ペニマシコ   ウソ  イカル  

ニュウナイスズメ  シメ   スズメ  

コムクドリ   ムクドリ   カケス  

ハシポソガラス   ハシブトガラス  

1⊥ ﹁∂ i 2 1 4 1 3 3 7 2 4 ︻占 3 ︻hU 1.nd一q 1 5.4 1 1 ﹁コ ︻ノ 1 9 1 1 4 ウJ 9 4 7 ワ︼・1 1 1 1 2 6 1 只︶  

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月)pぶ上pどとg5αmαはrO∠∠古  

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CmαCrOr/l  

Tota1   97s   

(5)

254  

柳川 久・油谷辰生   存を考える上で・どのような鱒囚で野生動物が傷つい   たり,死亡したりしているのか,あるいは,それにど  

の程度人為的要因が関わっているのか復知るこ′とは.  

必要不可欠なことであると考えられる。そこで、今回   は前報(柳川.】993)の後1995年4月までに新たに革め  

られた350羽め記録を加えて,解析L直した統報よし   て,北海道東部における烏額の死因について報告する。  

材料および方法  

本研究に用いた材料は北海道東部で1982年g月から   199昏年4月までに死体で拾得されたか,射って保護き   れ,保革された原因がもとで死亡した97樺5¢洞司の鳥   類である(T乱blel)。試料の各部を計刺し 外見に   より雌雄,助・成鳥が判別で凄るものについてはそれ  

らを調べ,外傷や山山のみられたものについてもその  

状態を吉己録した.=それらの処理後,解剖して内出血や  

骨折の有無を調べ,その結果と死体拾得時の状況か  

ら死因を決定Lた。死因を決定した判断基準は柳川  

く.19撃3)にLたがった。   

死因不明のものを除き,死因をまず人為的要因と自   然妥困に人別Lた。きらに人為的要因による死亡を1.  

人丁建造物への衝突死.2.交通事故死,3.ネコに   よる補嵐 その他の事故死の4橙狼 自然史因による   死亡を1_ 衰弱死あるいは餓死 2.天敵による緒殺  

の2種類に細かく分類した(】  

結果および考察    死因の概要   

鳥類508羽の死因をTabl¢】に示すけ死亡個体数の   最も多い東国は衝突死で2丘3羽(52..6%),以下 交   通事故死13口羽(26.D%),衰弓嘉死あるいは餓死30羽  

(6.0%),ネコによる捕凝19羽.(3.8%〕,その他の事  

故死18軍(3。6%),天敵による描掛2羽ぐ2.4%)で   不明は2抽1(5.6%)であった。不明28羽を除いた472   羽のうち人為的要因による死Lは430羽(飢.1貯),自  

然要因による死亡は42羽(8.9%)であった.,   

今風 調査した死因は北海道東部における鳥類の死  

因をすべて約羅している訳ではない。人為的死因とし   ては上記の、ものの他に柑鋸や有雷鳥獣駆除によるもの   があるが,今回の調査では人為的要因による死亡を間  

接的.つまり事故死的なものて人間側に殺す意志が無   い′もの),非合法なものに限定したため,考慮しな   かった。自然要凶による死亡とLては病死や凍死もあ  

‑‑ 76 

り一 自然死(規釦こよる死亡)する個体もいるが,そ  

の判定が難い、ため衰弓弓死ぁるいほ餓妃 または不明   として扱うことになる。   

また,今回調査した死因についても,入間によって  

拾得された死体に基づく結果であるた乱 すべての死  

因から平等・無作為に抽出されたものではない占特に,  

大赦による賄殺は鳥類の死因として重要なもので.そ   の死亡数も多いが.死体が発見・回収されることば少   ない。逆に,衝突死,交通事故死は人間の生活空間の  

近くで起き盈事故であり死体が発見されやすい。した   がって.布報彗での鳥類の姥㈹の91.1%を人即勺登園  

が占めるという結果はあくまでも人為的選択を獲たの  

ちのものであり,各死因間の比率は必ずしも肖然界で  

の鳥類の死亡実数を代表するものではない。   

死亡個体各種別にみると,死亡個体放の癖も多い梓   軒はアオジで47羽,以下川羽以上の稽類ほシメさ8羽,  

スズメ㍑札 ゴジュウカラ19羽,アカハラt8羽,ハク   セキレイ17羽,キビタキl珂乳オオハクチョウ,シジュ   ウカラ各1錮上 ハイタカ12羽,ノゴマ,カワラヒワ各   11ノ軋トビ10羽であった。ただし,これらの鳥類の死  

亡個体数にもある程度人為的選択が働いていると思わ  

れる。個体数の少ないオオハクチョウやハイタカなど   の拾得が多いのは,中・大型烏粕で11☆ちやすいうえ  

に,希少鳥甑としての感心が高いためであろうむ  

衝突死   

衝突死は263例中2ま5例ぐ89.4鯨)が公共施設や一般  

性安のガラス窓への衝突であった。ガラス窓への衝突   のうち少なくとも127例(54.0%)は学校や博物館な  

ど,周辺に比較的樹木の多い公共施設への衛嚢であっ   た。ガラス窓以外への衝矧ま,絆に大型鳥放で多く,  

オオハクチョウの8例はすペて高圧電線やその鉄塔,  

絡げたを支えるケーブルへの衝突であったっオオタカ  

7例のうち2例は,停Il二小のトラクターとゴルフ練習   場の夜間照明への衝突であった。くまた,ガラスへの衝   突ではあるが,電話ボックスベの衝突例(ヤマゲラ1   例),停IL中の大型バスへの衝突例(キビタも 同時  

に2羽)もあった。   

衝突死数の最ら多い種類はシメで3台風 以下5羽以   上の樺葉酌まアオジ24可召,ゴジュウカラ15乳 キビタキ   11勅 オオハクチョウ,ノゴマ.アか、ラ.スズメ各  

8羽,オオタカ,カワラヒワ各7羽,シジュウカラ6   羽,ハイタカ.ツツドリ,ヤマザラ.アカゲラ.オオ   ルリ各5羽であった。また,種類群として死亡個体   

(6)

道東の鳥類の死因Ⅱ  

255  

後,6月に死亡個体数が減少するのは,多くの鳥類が   営巣し,その行動がなわばり内などに限られるためだ  

と思われる(Klem,1989)。7月に死亡個体数が再   び急増するのは幼鳥の出現によるためであり,齢不明   の何休巷省く7.8,9月の死亡個体に占める幼鳥の   割合は.それぞれ70.6,69.2,83.g%であった。川月   以降に死亡個体数が減少するのは,夏鳥の飛去と鳥類  

の活動の低下によるものと考えられる。北海道では軟   から冬にかけて渡来する渡り鳥の人部分は脱島で,冬  

を適して北海道に留まる冬鳥は非常に少ない(藤巻,  

1992〕。したがって,冬季の少ない死L個体数は,鳥  

類の個体数自体の減少を反映しているのであろう。  

交通事故   

交通事故は列車事故のフクロウ1例と′囲煉附こ衝   突したアカショウビンのi例を除いて,すべて自動車   事故であった。   

交通事故タヒ数の最も多い種類はスズメで17羽,以下   5羽以Lの種類ほアオジ16勅 アカハラ8羽,トビ,  

イソシギ,フクロウ,ハクセキレイ各7羽,ノビタキ  

6羽であった。   

衝突死の多い鳥がはとんど森林性であったのに比  

べ,交通事故死数の多い鳥は草政情の鳥が多く,スズ   メ,トビ,ハクセキレイなど人間の住環境に適応した   見 いわゆる都市鳥も多かった。また,シギ類は渡り   の時期に大量死することがあり,今回のイソシギの例  

も日月中旬に渡り小の群の7羽がIbj時に事故にあった   例であり.アカエリヒレアシシギでも同様な例が報告   されている(金澤.1995)。トビの7例中少なくとも  

2例は路Lの動物の錐体を採食中に1次的事故にあっ   た例である。ブタロウの死亡数が多いのも,夜間道路   上で野鼠などを捕食中に.自動車のライトで目がくら  

み,事故にj萱うことが多いためと思われる。   

交通事故死した鳥瓶のうち死亡日か死体の拾得臼  

が判明してL、る129羽についてf】別の死亡個体数を   Fig.2に示す。死亡個体数の季節変動は,衝突死の   死亡個体数の季節変動に類似Lていたが,幾つかの点   で巽七っていた。最も東署な遠いは,衝突死では死亡   個体数のピークが9月であるのに比べ,交通事故死で   は最大のピークは8月(訓羽)で,9月には死亡個休   数が急減(10羽〕している。また,7,8月¢〉死亡個   体に占める幼鳥の割合は,それぞれg且3,90.9%と衝   実死に比べより高い傾向かあったが,有意な差はな   かった(7月:ズ2 2.7D,d f l.P O.099;8    数の多い糾もAc印加r属のタカ難が3樺で15胤  

カツコウ顆が3種で10羽,キツツキ類が3桓で11羽,  

γr上rd鵬属のツグミが4樺で16孔 カラ煩が4種でIl   羽.スズメ類が2種で12羽であった。   

衝突死の多い烏はオオハクチョウなど 一部の例外を  

除いて.ほとんどが森林件の鳥類であった。近縁の息   例えばかソコウ類では草原件で牧草地,農耕地などの   人家周辺に多いカツコウよりも,人家周辺には少ない  

森林件のジュウイナやツツドリの方が衝突死数が多  

かった(Tablel)。アメリカとカナダの調査〔Ⅸ】em,  

19卿)では,事故提起こしやすい鳥は地上や地卜近く  

で活動するツグミ,ムシクイ,フィンチ類であったが,  

今回の結果でもそれらの極類に相当するツグミ・ムシ  

クイ姐 シメで死亡個体数が多かった。また,タカ類   で衝突死が比較的多いのは,獲物を追って建物に衝突   する例が多いためであり.同様の例はアメリカでも数   多く報告されている ぐKlem,199D)e   

衝突死した鳥類のうち死Lnか死体の拾得日が判明   Lている232鼎こついて月別の死亡個体額を♪11g.1に   示す。死亡個体数は1月から徐々に増加し、5月に最   初のど一ク(24羽)を示した。その後,6月にはやや   減少するが,7月には再び増加Lて,9月に点火のピー  

ク(39羽)に達する。10月以閣.死亡個体数は減少し.  

12月に最少の5羽となった。  

0 ︼b ︵U 亡J O ⊂J ︻U ⊂J ■U  

P空運SP﹂五ち.〇Z  

」 F M A M J J A 5 〔】 N D   Month   

Fig_1.Se8S(川8】v8ri8tionsin f8t81ities due to  

¢0】】isわn名 相j【h m即トmad8 0bj(lC鴨・Abbr8山8−  

tions:Ad,8dult;Au,8g8unknoIVn;S乳Sub−aduJt   死亡胴体数が最初に急増する5月は,北海道束動こ   おいて夏鳥の渡来・なわばり形成の最盛期にあたり,  

鳥類の個体数自体の増加と繁殖活動の活発化により死  

亡個体数が増加するものと思われる(,1年を通して成   鳥の衝突死個体数が黄も多いのは5月であった(,その  

77  

(7)

柳川 久・鮭恕辰生  

ヱ58  

テトラップに誤って入り,同様に捕獲されたノスリに   よって捕食されたpタンチョウ1例は幼鳥で有刺鉄線   にからまり,保護された後衰弱死した。なお.このタ   ンチョウの胃内からは釣用の直径約5¶¶の鉛の重りが   発見された。オオジシギ2例のうち1例は電線で首長   吊って死1ニ1例は草刈り機によって左票を切断,顔  

面も 一部が決られて保護きれたが死亡した。シマフク   ロウ.カケス,ハシブトガラスめ汽1例は感電死で,  

シマフクロウは右巽の魂,カケスとハシブトガラスは   哨由一部が焼け焦げていた。カワガラス1例はコウモ  

リ捕獲用のカスミ網に,ミソサゲイ1軌ハシプトガ   ラ苫例,シジュウカラ1例は野鼠掃別の生け縛り罠   くシャーマン型トラップ)に誤って掛か軋∴衰弱死〔凍   死あるいは餓死)したものである。ノゴマ1例は農薬   による中寿女色と思われ スズメ1例はストープの煙突   に入り込み.煤を吸って窒息死したものである。  

衰弱死あるいは餓死.天敵lこよる捕殺   

虚弱死あるいは餓死と思われる個体のうち海鳥のフ  

ルマカモメ.コシジロウミツバメ.タロトウゾタカモ   メ各1例は台風などによって内陸部まで運ばれ衰弱   して死Lした個体である。また.イワツバメの6例を   ほじめ.マガも シマフクロウ.コノハズク,アカゲ   ラ,ハタセキレイ,ノビタも センダイムシタイ,シ   ジュウカラ,カワラヒワ,スズメの各1例は巣立ち軋  

あるいは巣立ち後の躯が弱って保護され そのまま死  

こした例である。そめ他オオワシ1例は餌がとれず   衰弱した幼鳥で級錐,ハイタカとシジュウカラの各1   例は凍死,ハタセキレイぬ1例はアスペルギ/レス症で  

ぁると思われる。   

大赦による捕殺で捕殺者が特定できたものは,オ.オ   ハクチョウ1例かキツネl和知釘頑如もカルガモ1   例がミンク〟出ね血涙永机 ハイタカ1例とハシポソ  

ガラス1例がオオクれ ウミスズメ1例がハヤプサ   都政℃卵悍即血閑,アオジ1例がトビで為った。ま  

た.ツミ1例とルリビタキ1例も種は職定できないが   猛禽類による捕殺と思われ.シジュウカラ2例とニュ  

ウナイスズメ.スズメ各1例は巣箱内で抱卵巾に何物   かによって捕殺されたものである。  

お わ り に  

今回の結果は先にも述べたように,ある程度切人為   的選択を経たのちのものであるため,全死因のうち人   為的要因によるものが占める約9ひ封という比率は過大  

山   

P¢≡上SP﹂五−〇.〇Z  

!i;_  

」 」 A S O N D    Month  

Fig.2.Se850¶8lv8r拍Iionsin tr8ffic f8t81itねS.  

Abbr8Vi8tions:SeetheexpJ8n8tionforFi9.l.   

月ニズ2=さ.仙 d f=1,P=0.065)。なお,成鳥の   死亡個体数が最も多い月は,衝突死と同様に5月で   あった。また,死亡個体数の最も少ない月は1.2月  

で各1羽であった。   

交通事故死の個体数が9月に減少する要因として,  

7,8月の高い死亡率による個体数,特に幼鳥の減少.  

道路周辺からの鳥の移動などが考えられるが,詳しい  

ことは判っていない。その他の死亡個体数の季節変動   は,衝突死個体数のそれとはぼ同様な理由によると思  

われる。ただし,冬季の死亡個体数が極端に少ない理   由として,鳥類の個体数自体か少ないことに加えて,  

事故に関与する青草な要因であると考えられている自  

動車の走行速度(Hodsoれ,1960)が,横雪,凍結な  

どの道蕗事情により遅くなっていることも一因である  

と思われるり。  

ネコによる捕殺,その他の事故死   

ネコによる捕殺は19例中7オジ,カワセミ,ヒヨドリ,  

マヒワ,スズメの各1例,計5例がソネコによる捕殺   で,残り14例が飼いネコによる捕殺である。特に,カケ   ス4羽の例は餌台に来た個体カ∴ 同一個体の飼いネコ  

に捕殺されたものであるゎ飼いネコによる例が多いの  

は,飼い主等によ.る発見の可能性が高いためであり,実  

際にはノネコによる捕殺例もかなり多いと思われる。   

その他の事故死については.各襟の死因について具   体的に記述する;オオハクチョウ】例は密猟によるも   ので,死体の体内から散弾7発が発見された。トビ2   例のうち1例は殺鼠割による二次巾毒(ワルファリン   中毒),1例は巣立ち直前の雛が親鳥の持ち込んだナ  

イロン製の魚桐にからまり点弱死した例である。ハイ   タカの1例は有害鳥獣躯除のためのカラス捕獲用マル  

78   

(8)

道東の鳥類の死因Ⅱ  

257  

げると,有刺鉄線による鳥類の死亡は海外では雪大な   問題となっており,朋庵を適える鳥類の事故例が総   説としてまとめられて㌔、る(AllenandRamirez,  

19抑)。それによると,夜行性のフタロウ類で特に事   故例が多い。今回の結果には含まれてい射、が,北海  

道東部でもフタロウの有刺鉄線による死亡例はあり  

(竹田津実氏私信),今後の調査次第では例数も増え   ると思われる。   

以上述べてきたような衝突や交通事故などの間接的  

な人為的死亡要因は,狩猟や有書鳥獣解除などの直接   的な人為的死亡要医に比べ,死亡個体数奄どの実休が   つかみにくく.社会的な問題にもなりにくい。しかLJ  

種類や個体数を限定した狩別や有害鳥獣駆除などの場  

合と真なり,事故によって死亡する鳥類は瓢差別   無制限である。アメリカとカナダでは.生息する鳥類   の25%にあたる種類で衝突死が報告され(Klem,  

1989),その中には絶滅危惧穫も含まれており,衝突  

死が希少鳥類の存続を帝かす専大な安閑となっている  

(Klem.1990〕。今回の結果でも天然記念物りタン   チョウ,シマフクロウをほじめオオタれ ハイタカな   どの希少種が事故死しており,わか同においてもこれ   らめ事故は希少鳥顎の減少に拍車をかけ,増殖を妨げ  

る要因となっていると思われる。今後ともこのような   データを集積Lて,行疎機関や民間に発表することが  

必要であろう。  

謝   辞  

本報告をまとめるにあたり,鳥類の死亡個体やデー  

タめ収集にご協力いただいた北海道十勝支庁自然保護   嵐 日本野鳥の会十勝支私 右よび帯広琶産大学野生  

動物管碩学研究幸ほかの鱒様に厚く御礼申し上げる.j   特に 日本野鳥の会十勝支部の朝倉勝,飯嶋良臥菅   原一時の各氏,[士幌町・ひがし大雪博物館の川辺百   樹氏,帯広市農業高校の堀之内清志教諭,巾札内村・  

日高山脈山岳センターの坂村壁二氏には定期的にまと  

まったデータをいただき大変お世話になった。重ねて   御礼申し上げる色 また,麻栢をまとめるにあたって多  

くの御教示をいただいた帯広畜産大草野生動物管理学   研究室の藤巻裕機敏授と小野山敬一助教授にも深く感  

謝の患を表する。  

引 用 文 朝   

A】1en,G−T.and P.Ramil−e7,199P,A r即iew of    評価されたものである。しかしながら,人為的要因に  

よるいくつかの死因,特に全死因の約50%を占める衝   突死と約25%の交通事故が,鳥類にとって重大な死因   であることば間違いない。   

アメリカでは,一説によると年間推定97,6帆00−  

975,6日O,ODO羽の鳥類が衝突によって死亡しており,  

衝突死は最も青書な人為的死亡要因であると言われて  

いる(Kleln.1g89)。そのため,衝突が起こりやす   い状況を究明し,それを未然に防ぐための研究もいく   つか行われている(例えば,Banks,1976iJt〉hロ  

snnand Hudson,L976;Klem.1989,1990)。我   が国では,まだこのようなまとまった研究はないが;  

鳥類の衝突死について徐々に感」L、が高まりつつあり.  

防止届来ついての象見もいくつか見られるようになっ  

てきた(小川,1995う。ま.た1幸いなことに建築側か  

らも鳥類の衝突死を崩ずるための対策が考慮されるよ  

うにな「てきている(辻札1995)。今後とら基i嵐   応用の両而でこれらのデータを集積し,有効手段複講   ずる必要があるであろう。   

野生動物の交通事故に関Lては海外では主に1960年   代から盛んに研究が才fわれ(例えば.Fin爪1s,1鍼町   Hodson,1968など),対策が請じられてきた。しかし,  

我が国では主に人・中型哺乳類(例えばシカやタヌキ   など)の事故が問題にされることはあっても‥鳥類の  

交通事頻に蘭して注意が払われたことはほとんどな  

かった。最近になって,ようやく北海道でも鳥類を含  

めた陸生脊椎動物の交通事故が注目されるようになっ  

て善ており(森山1995).それらに関するデ【タを   集積していくことの必要性が訴えられている(大敵  

1995)。   

衝突死と交通事故以外に注眉される人ね的要因とし  

ては.今回の結果では全体の約4%と少なかったが,  

ネコによる捕殺がある。ネコは小型鳥獣腰にとっての   捕食者となるばかりでなく,猛禽類にとっては紐をめ  

ぐる窺合名となっている(George,1974)。また,  

都市部ではノネコはアーバンタイガーと呼ばれる優秀  

な捕食者であり,その仔存は都市烏にとっての脅威と   なっている(佐々木,19,95)。半野桂状態のネコが増   加すると,その地域の小動物個体群に与える影響は大  

きいであろうり   

その他の人即勺卓故も,個々の例数は少ないが今後   のデ←夕の集積によっては.鳥頬にとっての領大な死   因と認識されるであろうものも少なくない。1例をあ  

79  

(9)

258  

柳川 久・池谷辰生   

柳川 久_1993.北海道東部における鳥類の死凰    Strix12:161169  

SUMMARY  

Causesorwlld bird morbalitywefestudied   in easternIiokkaido.FiYe hundrdcar亡且SSeSOr   97species,eOllect白d rrom Februaryl網2toApril  

1995.Ⅵ・ereanalyzed.  

C()11ision with windows or other m且n−mad8   StrllCもuresw粥thelargest mortalitγhetorand   accounted ror52.6%(283individual云)or total   biTd morは1ity.The specie呂With tlle hi容れest   n11mber or c且Sualti(−S d11e b colllSiロnS WaS the  

†lawfin七h((ぁごcoよ農′r(‡腿feβCOCm£かαtば上〜g)wi七山且  

totalof38killed,rOllowedbyBh止−raeedBunting,  

属m占gパgαβPO血亡呼んα血(別),恥ra月jan Nu血atch,  

動地血凧印加(15),Narcissus Flyc邑t血er,  

ダice血払れdrCiざ5i和α(11),etC  

Collisions with v()hicles w曾re SeeOTld most   rrequent c8uSe Of avian deaths,aCCOu雨ing fQr   26.0%(130)of the total. The Eur故Siam Tree   Sparrow,比丘5ぞr mOnね几叫 W且S killed rnogL   frequontlylnCOllisionswithvehicles,且CCOunting   for17deaLhs,rOllowed by Blackイacedliunting  

(16).  

Othercausesnrrataliti 娼Were:Pro8tration   Or StarVati口n.Which took 6.8%(30)or the   tDtal.deathbycats3.8%(19),deathbyother   humarト1■elated ealほeS,Sueh as poISOnlr鳴.  

eleetrocution, entanglementin barbed−Wirc,  

etc.3.6%(18),dea仏byIlaturalenemy 2_4%  

(12). and deatllfrom unknown c且uSeS5.6%  

(2釘.rIuman−related bird mortality f且CtOr畠,  

s11(血as【】較ath due b collision witb maローmade   objecIs且nd℃011isions wlth vehlcles.ar8血us   Signirlc且nしmort且1ityr&CtOt・SrOrWild birds  

Key w−Ir鵬:Wild bird,Calユ5e O†mortality,  

COllisionswith man−m8de obj8e上s,  

COHisions with Y(血1d由,e8S上白rn   Hokk81do  

月gぶ.月厄〃_占私が混n}L玩壷..Jタ「Jタ押ノ:g古ノ〜β粛  

bird de乱ths t〉n barb㌣d−Wire、renCeS.Wilson   

Bull.川2:553558.  

Banks,R,C・1g76・Renechve plate glas5a    hazヱardtomlgratiT噌birds.Biosd¢n亡e26:414.  

BankB,R・C・1979・ⅠInman related mortalityor   

biI,dsill抽eじn止ed Stat8S_ U.S.FIsh Wildl.   

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ク,札晩  

80   

参照

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