• 検索結果がありません。

症例報告 2020;27: 劇症型溶連菌感染症 劇症分娩型 に血栓性微小血管症の合併が疑われたが救命し得た一例 山根光知 *1 青山正 *1 桃原寛典 *1 榎本尚助 *2 服部晶子 *3 野々垣幹雄 *1 竹市広 *4 足立裕史 *4 要約 :40 歳の妊婦が発熱, 腹痛を主訴に前医を

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "症例報告 2020;27: 劇症型溶連菌感染症 劇症分娩型 に血栓性微小血管症の合併が疑われたが救命し得た一例 山根光知 *1 青山正 *1 桃原寛典 *1 榎本尚助 *2 服部晶子 *3 野々垣幹雄 *1 竹市広 *4 足立裕史 *4 要約 :40 歳の妊婦が発熱, 腹痛を主訴に前医を"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

*1市立四日市病院麻酔科・集中治療部,*2同 産婦人科,*3同 腎臓内科 受付日2019年 6 月 3 日

(〒510-8567 三重県四日市市芝田2-2-37) 採択日2020年 2 月27日

*4名古屋大学医学部附属病院外科系集中治療部(〒466-8560 愛知県名古屋市昭和区鶴舞町65)

要約:40歳の妊婦が発熱,腹痛を主訴に前医を受診し,常位胎盤早期剥離およびhaemolysis, elevated liver enzymes, low platelet count(HELLP)症候群の疑いで当院に救急搬送され,緊 急帝王切開術を施行した。問診および術中所見から劇症型溶連菌感染症による「劇症分娩型」

を疑い,アンピシリン,クリンダマイシンによる抗菌薬治療を術中から開始した。血液検査 では溶血性貧血,腎機能障害を認め,血栓性微小血管症の合併が疑われ,早急に血漿交換を 含む集学的治療を開始した。治療開始とともに全身状態が改善し,第7病日にICUから退室し 良好な転帰を得られた。早期の抗菌薬治療の開始,昇圧薬投与,輸血療法,血漿交換を含む 集学的治療により救命できたと考えられた。

Key words: ①streptococcal toxic shock syndrome (STSS), ②pregnancy, ③thrombotic microangiopathy (TMA)

劇症型溶連菌感染症「劇症分娩型」に血栓性微小血管症の合併 が疑われたが救命し得た一例

山根 光知

*1

  青山  正

*1

  桃原 寛典

*1

  榎本 尚助

*2

服部 晶子

*3

  野々垣幹雄

*1

  竹市  広

*4

  足立 裕史

*4

背 景

劇症型A群レンサ球菌感染症はgroup A strepto- cocci(GAS)による敗血症病態とされ,「劇症分娩型」

は「妊娠末期の妊婦において,上気道からの血行性子 宮筋層感染により,陣痛を誘発し分娩を進行させ,急 激に敗血症性ショックが進行して胎児,母体の死亡を もたらす病態」と報告されている1),2)。今回,妊娠末期 にGASによる「劇症分娩型」を発症し,さらに血栓性 微小血管症(thrombotic microangiopathy, TMA)の 合併が疑われたが,早期の集学的治療により救命し得 た症例を経験したので報告する。

症 例

患者:40歳,女性。160 cm,56.3 kg 。 妊娠分娩歴:1経妊1経産。

既往歴:妊娠経過を含めて特記事項なし。

家族歴:特記事項なし。

現病歴:妊娠36週5日から感冒症状を認め,妊娠37 週0日,39℃の発熱,腹痛を主訴に前医を受診した。陣 痛様の強い腹痛と性器出血,血小板数4.4×104 /μL,

低フィブリノゲン血症(<50 mg/dLであり検出不可)

を認めた。haemolysis, elevated liver enzymes, low platelet count(HELLP)症 候 群 お よ び 常 位 胎 盤 早期剥離によるDICが疑われ当院へ救急搬送された。

来 院 時 現 症:GCS 11点(E2V4M5),血 圧152/50 mmHg,脈拍101 /min,呼吸数30 /min,SpO2 97%,

体温40℃,腹壁は板状硬,胎児心音は140〜150 /min であった。

入院後経過:母体は常位胎盤早期剥離と診断され,

来院後直ちに手術室に搬入し,全身麻酔下に緊急帝王 切開術を施行した。

術中経過:娩出された児のアプガースコアは0点/0 点(1分後/5分後)であり重症仮死を認めた。胎盤は 常位胎盤早期剥離所見を認めなかったが,子宮は感染 を疑う熱感を伴い,子宮収縮は不良であった。先行す る感冒症状と,感冒症状を認める家族が2人存在した という前医との情報共有から,GASによる「劇症分娩 型」を疑い,アンピシリン8 g/day,クリンダマイシン 2,400 mg/dayを開始した。血小板数は7.3×104 /μL と低値であり,検出限界値以下の低フィブリノゲン血 症など,止血困難が予想される血液検査所見であった

(2)

が,出血が制御可能であり,子宮用バルーンおよび輸 血療法により止血可能と判断し,子宮は温存した。手 術時間は1時間3分,麻酔時間は2時間7分,出血量は 407 mLであった。術中にfresh frozen plasma(FFP)

8単位,platelet concentrate(PC)10単位,フィブリ ノゲン製剤3 g投与した。

術後経過:胎盤所見は常位胎盤早期剥離が否定的 で,感染を示唆する熱感を伴っていたため,溶連菌迅 速検査が陰性であったが広域に抗菌薬治療が必要であ ると考え,アンピシリン8 g/dayからメロぺネム2 g/

dayへ変更し,抗菌薬治療を継続した。抗菌薬初回投 与から9時間経過後(当院搬入後約10時間後)に採取 した血液培養は陰性であった。後に報告された細菌検 査結果では,抗菌薬投与前に娩出された胎盤および,

抗菌薬投与後4時間で採取した吸引痰培養からGAS が検出された。

ICU入室後の血液,生化学,凝固検査結果はWBC 2,900 /μL,Hb 4.3 g/dL,Plt 6.7×104 /μL,T-Bil 2 mg/dL,AST 80 IU/L,ALT 9 IU/L,total protein

(TP)4.4 g/dL,LDH 1,314 IU/L,BUN 17 mg/dL,

Cr 1.22 mg/dL,Na 137 mmol/L,K 3.3 mmol/L,Cl 101 mmol/L,glucose 110 mg/dL,CRP 5.09 mg/dL,

procalcitonin(PCT)22 ng/mL,PT-INR 2.15,APTT 138秒,fibrinogen(Fib)<40 mg/dLであった。血液 ガス検査は,pH 7.312,PaO2 187 mmHg,投与酸素濃 度60%,P/F比311,partial pressure of carbon dioxide

(PCO2)39.8 mmHg,HCO3- 19.5 mmol/L,BE-5.6 mmol/L,lactate 54 mg/dLであった。溶血(3+)を 伴う貧血を認め,血小板数は手術中に10単位のPCを 輸血していたが,6.7×104 /μLと減少していた。血 清Cr 1.22 mg/dLと,acute kidney injury(AKI)を認 めた。貧血,凝固障害に対してRBC 4単位,FFP 10 単位およびPC 10単位の輸血療法を行ったが,約4時 間経過した後の血液,生化学,凝固検査結果では,

WBC 9,000 /μL,Hb 8.2 g/dL,Plt 4.7×104 /μL,

LDH 1,342 IU/L,BUN 20.4 mg/dL,Cr 1.65 mg/dL,

PT-INR 2.85,APTT 88秒,AT 69%,Fib 96 mg/

dL,plasmin-α2-plasmin inhibitor complex(PIC)1.1 μg/mL,D-dimer≧260μg/mL,であり,溶血(3+)

を伴う貧血,血小板減少の進行,LDH 値,Cr 値の増悪 および末梢血塗抹標本から破砕赤血球を認めたため,

TMA を疑った(なお,その際実施した ADAMTS13 活性値が 39.4%であったことが,数週間後の結果報 告時に判明した)。TMA に対して血漿交換を開始す るとともに持続的血液透析濾過(continuous hemodi- afiltration, CHDF)も開始した。1回の血漿交換は約

90分行った。毎回の総血漿交換量は約2,850 mLであ り,使用したFFPは24単位であった。

血漿交換開始後,採血結果で溶血は改善し,LDH値 は経時的に低下した(Fig. 1)。術中に使用していたノ ルアドレナリンや,バソプレシンおよびアドレナリン は血漿交換開始後より経時的に必要量が減量でき,血 小板数が正常化するまで連日5日間血漿交換を行っ た。ICU入室日の産科DICスコアは22点,overt DIC 診断基準では8点であったが,第3病日に産科DICか ら離脱,第6病日にovert DIC基準でも離脱した。血 行動態が安定したため,CHDFは第5病日に離脱,間 欠透析へと移行した。

ICU入室後,術後出血は持続していた。貧血,凝固 障害および血小板数減少を認め,止血が得られるまで の総輸血量はRBC 30単位,FFP 16単位,PC 80単位 であった。第6病日に呼吸器から離脱した。第7病日 にICUを退室し,第25病日に独歩にて退院となった。

娩出された児は,新生児特定集中治療室にて集中治 療を行い,救命できたが重篤な神経学的後遺症を認め,

気管切開,胃瘻造設後に転院となった。

考 察

本症例は,当院搬送時,産科DICを呈した常位胎盤 早期剥離と思われた。しかし,先行する感冒症状や,

感冒症状を認める家族の存在,術中の胎盤所見が常位 胎盤早期剥離の所見を認めていなかったことなどか ら,GASによる「劇症分娩型」を疑った。また,ICU入 室時の血液検査はHb 4.3 g/dL,Plt 6.7×104 /μLを 示し,溶血性貧血,血小板減少を伴っていたため,

DIC,TMAの合併が疑われ,術中から開始した集学的 治療により救命できた。

GASによる「劇症分娩型」は稀な疾患であり,予後 不良で救命困難であった報告が散見される3)。日本に おいて,2010年から2016年の期間の母体死亡は10万 人あたり4.3人と報告されており,このうち敗血症に よる死亡は7.5%で,原因菌の53.4%がGASによると 報告されている4)。発熱および上気道症状に引き続き,

常位胎盤早期剥離に類似した急性腹症を呈し,陣痛に よって妊娠子宮内にできた感染巣から菌や毒素が周辺 組織や血液中に圧出されるため,激しい敗血症性 ショックおよびDICを引き起こすと推測されてい る5)。GASの侵入経路として,帝王切開創,経腟的や 上気道などの遠隔器官からの血行性播種が考えられて いる6)。「劇症分娩型」の診断は,以下のように報告さ れている。A1:無菌部位からのGAS検出,A2:非無 菌部位からのみGAS検出(咽頭,膣),A3:咽頭痛な

(3)

ど本人か家族のGAS感染症状,または迅速診断法で のGAS陽性。B:血管(特に子宮筋層)内または絨毛 管腔のGAS集簇,血液塗抹標本での白血球内の球菌,

子宮頸管,内膜面,多臓器(咽頭などを除く)の炎症を 伴わない子宮筋層炎所見を認める時がある。Bかつ A1あるいはA2を満たした時,診断確実な症例といえ る7)

本症例は感冒症状を認めており,家族も感冒症状を 認めた。常位胎盤早期剥離が否定的であったことから

「劇症分娩型」を疑い抗菌薬治療を開始した。また,B かつA2を満たしており,診断確実な症例と判断した。

過去のGASによる「劇症分娩型」の救命例の報告で は,早期の抗菌薬治療の開始であることが強調されて いる8)。今回得られた家族の感冒症状の有無は診断基 準に含まれており,病歴聴取など,施設間の情報共有 の重要性も報告されている9)。緊急帝王切開術前に検 体を採取する時間的余裕はなく,検体未採取のまま抗 菌薬治療を開始したことが,今回の血液培養陰性の要 因の一つと考えた。

産科DICは,消費性凝固障害のため出血量に比し

フィブリノゲンが激減し,高度な線溶亢進状態を来す ため出血傾向が強い10)。原疾患には常位胎盤早期剥 離や羊水塞栓症などがあり,一次性DICとされてい る。常位胎盤早期剥離は,性器出血,持続的な子宮収 縮などの臨床症状と,画像所見および線溶系の亢進と,

行った検査結果から総合的に判断する。今回,緊急帝 王切開を行い,早期から目標値の150 mg/dLを達成 できるようにFFP,フィブリノゲン製剤の投与を行っ た。血小板数の低下および著明な低フィブリノゲン血 症を認め,止血困難が予想された。しかし,娩出され た胎盤は常位胎盤早期剥離の所見を認めず,出血制御 が可能で,子宮は温存した。血漿交換直前のPIC(1.1 μg/mL)値も上昇を認めず,出血傾向が極めて強く,

高度な線溶亢進状態を来すことが特徴とされる産科 DICとは異なると考えた。

TMAは微小血管障害性溶血性貧血,血小板減少,

細血管内の血小板血栓による臓器機能障害を3主徴と する病態である。TMAの代表疾患に血栓性血小板減 少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP),溶 血 性 尿 毒 症 症 候 群(hemolytic uremic Fig. 1 Clinical course

ABPC, ampicillin; C/S, cesarean section; CHDF, continuous hemodiafiltration; CLDM, clindamycin; FFP, fresh frozen plasma; IHD, intermittent hemodialysis; MEPM, meropenem; PC, platelet concentrate; PE, plasma exchange; RRT, renal replacement therapy.

(×Plt104 /μL)

Plt

C/S 1

Mechanical ventilation

CHDF IHD IHD

RRT PE

CLDM(1,200 mg×2 /day) MEPM(1 mg×2 /day)

ABPC(2 g×4 /day) PC(U) FFP(U) RBC(U)

80 16

34 Adrenaline(μg/kg/min) 0.03

Vasopressin(U/hr) 1 0.51 0.50.2

Noradrenaline(μg/kg/min) 0.2 0.15 0.1 0.075 0.05

2 3 4

Time after cesarean section 6

12 10 8 6 4 2 0 1,600

1,400 1,200 1,000 800 600 400 200

0 5 7(day)

Extubation

(LDHIU/mL)

LDH

(4)

syndrome, HUS)が知られており,二次性TMAとし て感染症,妊娠,HELLP症候群などが知られている。

TMAは,ADAMTS13活性値によって,10%未満で あるTTPと,10%以上である腸管出血性大腸菌の感 染による志賀毒素が引き起こすHUSや二次性TMA,

さらに補体制御異常による非典型的HUSに分けられ る。最終的にはADAMTS13活性値,腸管出血性大腸 菌感染の有無,補体制御異常の有無,およびTMAを 引き起こす可能性のある基礎疾患の有無から判断す る。

本症例は,ICU入室時溶血(3+)を伴う貧血,血小 板減少,LDH値の上昇,Cr値の上昇,および末梢血塗 抹標本から破砕赤血球を認めた。入室4時間後の採血 結果で,血小板減少,LDH値,Cr値の増悪を認めたた めTMAを疑った。志賀毒素,補体活性,ADAMTS13 活性値が判明するのには時間を要する。TTPに対す る治療の遅延は生命の危機に繋がるため,溶血性貧血 および血小板減少を認めた時は,検査値が判明する前 に可能な限り早期から血漿交換を含む集学的治療を開 始することが重要であると報告されている11)

TMAにおける血漿交換の効果は臨床所見と血小板 数および溶血の改善から判定される。本症例は血漿交 換開始後,溶血所見の改善を認め,LDHも経時的に改 善し,血行動態も改善したため,昇圧薬の必要量も減 少した。本症例では,ADAMTS13活性値は39.4%で ありTTPは否定的であった。HELLP症候群は,二次 性TMAの一つであり,TTPやHUSの重要な鑑別疾 患とされ,妊娠経過中に溶血,肝酵素上昇,血小板減 少を3徴とする症候群である12)。分娩後に,急速に血 小板数やLDH値が回復に向かうHELLP症候群の経過 とは異なり,本症例は,胎児娩出後も血小板減少と,

LDH増加が持続しTMAの可能性を考慮した。

DICも,時に破砕赤血球や微小血管障害性溶血性貧 血,高LDH血症を認めることがあるため13),両者を区 別することは容易ではない。TTPにおいて,血小板輸 血は血栓症状の増悪や死亡の報告があるため,生命に かかわるような出血を除いて禁忌とされている11)。 本 症 例 で は,術 後 出 血 が 続 く た め,ICU入 室 後 も 血小板輸血を継続した。また,血漿交換を開始し,

ADAMTS13を補充しながら集中治療を継続した。し かし,出血が持続し,RBC,FFPの輸血を要する状況 が続いた。そのため,止血が得られるまで止むをえず 血小板輸血を継続する必要があった。

妊娠末期の妊婦が感冒症状を認め,感冒症状を認め る家族が存在した時は,GASによる感染症の可能性を 常に考慮する必要がある。全身状態は母子ともに急速

に悪化し,敗血症性ショックからDICを引き起こす。

また,DICとTMAが重複する症例があり,TTPは,

血漿交換を含む集学的治療が必要である。溶血性貧血,

血小板減少を認めた時は,各種検査を行うと同時に,

TMAを疑い可能な限り早期から血漿交換を導入する ことが重要である。

結 語

今回GASによる「劇症分娩型」にTMAを合併した 症例を経験した。「劇症分娩型」は常位胎盤早期剥離 と臨床症状が類似し,急速進行性で死亡率が母子とも に高いことが特徴である。また,TMAも重篤な疾患 であり死亡率が高いが,本症例では早期の抗菌薬治療 の開始,呼吸循環維持,輸血療法,そしてTMAを疑っ て開始した血漿交換などの集学的治療が救命に寄与し たと思われた。

本稿の要旨は第46回日本集中治療医学会学術集会(2019 年,京都)で発表した。

症例報告について,患者・家族から書面で同意を得た。

本稿全ての著者には規定されたCOIはない。

文 献

1) Udagawa H, Oshio Y, Shimizu Y. Serious group A strep- tococcal infection around delivery. Obstet Gynecol 1999;94:153-7.

2) 宇田川秀雄.産褥母体死亡とA群レンサ球菌感染症.産婦 の実際 2000;49:563-70.

3) 毛山 薫,平野浩紀,中山 彩,他.劇症型A群レンサ球 菌感染症(分娩型)にて母児ともに死亡に至った一例.現 代産婦人科 2010;59:175-9.

4) Tanaka H, Katsuragi S, Hasegawa J, et al. The most common causative bacteria in maternal sepsis-related deaths in Japan were group A Streptococcus: A nationwide survey. J Infect Chemother 2019;25:41-4.

5) 宇田川秀雄,寺内公一,吉野範秀,他.A群溶連菌による 重大な分娩合併症 妊娠末期の母児死亡3例について. 日 産婦会誌 1997;49:125-8.

6) M a s o n K L , A r o n o f f D M . P o s t p a r t u m g r o u p a Streptococcus sepsis and maternal immunology. Am J Reprod Immunol 2012;67:91-100.

7) 竹林浩一.A群溶連菌感染の対策.臨婦産 2004;58:26-9.

8) 冨士田祥子,林 子耕,内芝舞実,他.持続的血液濾過透 析(CHDF)により母体を救命し得た劇症型A群溶連菌感 染症(分娩型)の1例.現代産婦人科 2016;65:51-6.

9) 榎本尚助,三宅良明,栗山萌子,他.施設間の迅速な連携 で母児ともに救命できた分娩型劇症型溶連菌感染症の一 例.東海産婦誌 2018;55:127-36.

10) Thachil J, Toh CH. Disseminated intravascular coagu- lation in obstetric disorders and its acute haematological management. Blood Rev 2009;23:167-76.

11) Scully M, Hunt BJ, Benjamin S, et al; British Committee for Standards in Haematology. Guidelines on the

(5)

Abstract

A case of successful management of severe perinatal group A streptococcal toxic shock syndrome and thrombotic microangiopathy

Kochi Yamane

*1

, Tadashi Aoyama

*1

, Hironori Momohara

*1

, Naosuke Enomoto

*2

, Akiko Hattori

*3

, Mikio Nonogaki

*1

, Hiromu Takeichi

*4

, Yushi Adachi

*4

*1 Department of Anesthesia and Intensive Care Medicine, *2 Department of Obsterics and Gynecology,

*3 Department of Nephrology, Yokkaichi Municipal Hospital

*4 Department of Surgical Intensive Care Medicine, Nagoya University Hospital

*1〜3 2-2-37 Shibata, Yokkaichi, Mie 510-8567, Japan

*4 65 Tsurumai-cho, Showa-ku, Nagoya, Aichi 466-8560, Japan

A 40-year-old pregnant woman presented to our hospital with sudden onset of high-grade fever and severe abdominal pain. Her clinical course suggested haemolysis, elevated liver enzymes, low platelet count (HELLP) syndrome or placental abruption, and she underwent an emergency cesarean section. The patient’s recent medical history along with intraoperative findings suggested progressive perinatal group A streptococcal toxic shock syndrome (STSS).

Empiric antimicrobial therapy, using ampicillin and clindamycin, was initiated while the surgery was still under way. She developed hemolytic anemia, acute kidney injury (AKI), and signs of concomitant thrombotic microangiopathy (TMA).

Plasma exchange (PE) was initiated in the ICU. She was transferred to the ward on hospital day 7, and was discharged without any complications on hospital day 25. Immediate commencement of empiric antimicrobial therapy and intensive care management, including PE and renal replacement therapy, can help in recovering from severe STSS-induced illness.

Key words: ①streptococcal toxic shock syndrome (STSS), ②pregnancy, ③thrombotic microangiopathy (TMA)

J Jpn Soc Intensive Care Med 2020;27:403-7.

diagnosis and management of thrombotic thrombocyto- penic purpura and other thrombotic microangiopathies.

Br J Haematol 2012;158:323-35.

12) Sibai BM. The HELLP syndrome (hemolysis, elevated liver enzymes, and low platelets): much ado about

nothing?. Am J Obstet Gynecol 1990;162:311-6.

13) Boral BM, Williams DJ, Boral LI. Disseminated intravascular coagulation. Am J Clin Pathol 2016;146:

670-80.

参照

関連したドキュメント

にて優れることが報告された 5, 6) .しかし,同症例の中 でも巨脾症例になると PLS は HALS と比較して有意に

混合液について同様の凝固試験を行った.もし患者血

および皮膚性状の変化がみられる患者においては,コ.. 動性クリーゼ補助診断に利用できると述べている。本 症 例 に お け る ChE/Alb 比 は 入 院 時 に 2.4 と 低 値

―自まつげが伸びたかのようにまつげ 1 本 1 本をグンと伸ばし、上向きカ ールが 1 日中続く ※3. ※3

2020 Fukuyama Canagliflozin 100 mg 54 F 呼吸困難感 196 過度のダイエット 2020 得津 Canagliflozin 58 M 体重減少,倦怠感,嘔吐,下痢,食思不振 292 急速進行 1 型 DM

新型コロナウイルス感染症(以下、

佐々木雅也 1)  Masaya SASAKI 丈達知子 1)  Tomoko JOHTATSU 栗原美香 1)  Mika KURIHARA 岩川裕美 1)  Hiromi IWAKAWA 藤山佳秀 2)  Yoshihide

新型コロナウイルス感染症(以下、