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先天性胆道拡張症

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Academic year: 2021

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  317 

A. 研究目的 

  本研究の目的は小児期発症難治性希少肝胆 膵疾患において、関連する6学会・研究会を 中心に研究班を結成し、成人診療関連学会と の連携強化により移行期医療を包含した研究

を目的として、重症度分類・診断基準の改訂、

最新のエビデンスへ適合した CPG への改訂 と治療方針改訂、移行期医療を見据えた包括 的研究を実施することを目指すものである。

先天性胆道拡張症(CBD)では、ほぼ全例に膵・

厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業) 

  分担研究報告書  先天性胆道拡張症  

 

    研究分担者  島田  光生  徳島大学消化器・移植外科  教授      (順不同)  神澤  輝実  東京都立駒込病院消化器内科  部長        濱田  吉則  関西医科大学小児外科  教授        田口  智章  九州大学小児外科  教授   

研究要旨 

  本研究の目的は小児期発症難治性希少肝胆膵疾患において、関連する6学会・研究会を中心 に研究班を結成し、成人診療関連学会との連携強化により移行期医療を包含した研究を目的と して、重症度分類・診断基準の改訂、最新のエビデンスへ適合した CPG への改訂と治療方針改 訂、移行期医療を見据えた包括的研究を実施することを目指すものである。先天性胆道拡張症

(CBD)では、ほぼ全例に膵・胆管合流異常を合併する事が知られており、日本膵・胆管合流 異常研究会では、1990 年から全国症例登録を開始し、現在までに約 3,000 例の膵・胆管合流異 常症例が登録されている。平成 25 年には膵・胆管合流異常診療ガイドラインを出版された。

さらに「小児期発症の希少難治性肝胆膵疾患における包括的な診断・治療ガイドライン作成に 関する研究」(平成 25〜27 年)において小児の CBD の定義と診断基準を策定し、診断・治療ガ イドライン(CPG)も作成し、研究報告書に記載した。 

  本研究では、具体的に 1.先天性胆道拡張症の診療ガイドラインの普及、(診療ガイドライン の全文を英語化する、診療ガイドラインのダイジェスト版を雑誌に投稿する、診療ガイドライ ンを Minds ホームページでの公開を目指し審査に提出する、診療ガイドラインは、2名の外部 評価を受ける)2.先天性胆道拡張症の重症度分類を策定する、3.先天性胆道拡張症の小児期発 症例での成人期状況調査の3つの目標を立てた。 

  平成 28 年度の成果としては、先天性胆道拡張症の診療ガイドラインの普及に関して、ガイ ドラインの全文を英文化して、 J Hepatobiliary Pancreat Sci に投稿して 2017 年 24 号に採 用され、出版された。また、ダイジェスト版が日本消化器病学会雑誌の 2016 年 12 号に掲載さ れた。また、ガイドラインの全文を Minds ホームページの審査に提出した。次に重症度分類に ついては、CBD の指定難病登録の落選を受けて、試案を作成した。 

  平成 29 年度以降は、引き続き重症度分類の策定に向けて検討を重ね、小児期発症例での成 人期状況調査について具体的に調査する予定である。 

     

研究協力者  石橋広樹  徳島大学病院小児外科・小児内視鏡外科  教授   

 

(2)

  319  胆管合流異常を合併する事が知られており、

日本膵・胆管合流異常研究会では、1990 年か ら 全 国 症 例 登 録 を 開 始 し 、 現 在 ま で に 約 3,000 例の膵・胆管合流異常症例が登録され ている。平成 25 年には膵・胆管合流異常診療 ガイドラインを出版された。さらに「小児期 発症の希少難治性肝胆膵疾患における包括的 な診断・治療ガイドライン作成に関する研究」

(平成 25〜27 年)において小児の CBD の定義 と診断基準を策定し、診断・治療ガイドライ ン(CPG)も作成し、研究報告書に記載した。 

 

B. 研究計画 

  本研究では、具体的に 1.先天性胆道拡張症 の診療ガイドラインの普及、(診療ガイドライ ンの全文を英語化する、診療ガイドラインの ダイジェスト版を雑誌に投稿する、診療ガイ ドラインを Minds ホームページでの公開を目 指し審査に提出する、診療ガイドラインは、

2名の外部評価を受ける)2.先天性胆道拡張 症の重症度分類を策定する、3.先天性胆道拡 張症の小児期発症例での成人期状況調査の3 つの目標を立てた。 

 

C. 研究結果 

(1) 先天性胆道拡張症の診療ガイドラインの 普及 

 (a)CBD ガイドラインの英文化 

「小児期発症の希少難治性肝胆膵疾患に おける包括的な診断・治療ガイドライン 作成に関する研究」(平成 25〜27 年)の おいて策定し、研究報告書に記載した「先 天性胆道拡張症診療ガイドライン」の全 文を英文化して、JHBPS に投稿して 2017 年 24 号に採用され、出版された(G.研究 発表 1.論文発表(1)) 

 (b)ダイジェスト版を雑誌に投稿 

ガイドラインをダイジェスト版としてま とめ直して、日本消化器病学会雑誌(G.

研究発表 1.論文発表(2))と胆と膵(in  press)に投稿した。 

 (c)Minds ホームページへの掲載 

Minds ホー ムペ ージ へ の掲 載を 目指 し、

「先天性胆道拡張症診療ガイドライン」

の全文を審査に提出した。 

 

(2) 先天性胆道拡張症の重症度分類の策定    CBD では、診断基準は策定されたが、

重症度分類が策定されておらず、特に厚 労省の指定難病取得においては、必要な 項目である。 

  第3次の指定難病に申請(2015 年 10 月)していたが、落選し、特に「長期の療 養を必要とするとの要件を満たしていな い」との指摘を受けた。 

  このときの重症度分類試案を元に、新 たな重症度分類を現在、検討中である。 

 

(3) 先天性胆道拡張症の小児期発症例での成 人期状況調査 

  上記の難病指定において、長期療養の 必要性を指摘されており、小児期だけで なく成人期になっても療養が必要のこと を状況調査で明らかにする目的である。 

  具体的には、合流異常事務局で合流異 常症例を約 2800 例登録しており、2013 年に登録症例の追跡調査施行(1027 例登 録)を行った。このうち小児期に治療し、

2013 年時点で成人になってるのは 232 例 登録であり、これらの症例についての予 後を解析する。さらに全国アンケート調 査の実施を検討している。 

 

D. 考察 

  本研究では、「小児期発症の希少難治性肝胆 膵疾患における包括的な診断・治療ガイドラ イン作成に関する研究」(平成 25〜27 年)に おいて小児の CBD の定義と診断基準が策定さ れ、診断・治療ガイドライン(CPG)も作成され たことを受け、さらに研究を発展させ、CBD ガイドラインの普及と指定難病取得に向けて 重症度分類の策定と小児期発症患者の成人期 での予後調査を目的として研究を行った。 

(3)

  320    CBD ガイドラインは、まだ改訂の時期では

ないので、その普及としてガイドラインの全 文を英文化して、 J Hepatobiliary Pancreat  Sci に投稿して 2017 年 24 号に採用され、出 版された。また、ダイジェスト版が日本消化 器病学会雑誌の 2016 年 12 号に掲載された。

また、雑誌「胆と膵」にも投稿中である。 

  今後は、CBD の指定難病登録取得を最優先 課題として、重症度分類の策定と長期療養の 必要性の案件適合を目指す。そのために小児 期発症例での成人期状況調査も行う必要があ ると考えている。 

  CBD は早期診断と適切な治療が必須であり、

最終的には発癌予防が重要である。CBD を早 期に正確に診断でき、必要十分な医療体制を 構築すれば、発癌予防、合併症の減少、不必 要な治療実施の低減、患者の健康増進に寄与 し、現在の厚生労働行政の課題である医療費 問題に対しても貢献できる。 

  CBD は小児期発症で、療養期間は成人発症 疾患に比べ著しく長期化する。すなわちわが 国の医療体制に存在する移行期医療の問題に も直面する。長期的視野に立った診断・治療 ガイドライン作成と、希少疾患の診断治療の 標準化と拠点化を図ることにより、「厚生科学 審議会疾病対策部会難病対策委員会からの難 病対策の改革について(提言)」にある小児か ら成人へと切れ目のない医療支援の提供が可 能となると思われる。 

 

E. 結論 

  本研究は、CBD ガイドラインの普及と指定 難病取得に向けて重症度分類の策定と小児期 発症患者の成人期での予後調査を目的として おり、平成 28 年度で、CBD ガイドラインの普 及に関してはほぼ完了した。引き続き、指定 難病取得に向けた研究を継続する予定である。 

 

F. 健康危険情報 

特になし   

G. 研究発表 

1. 論文発表: 

(1)Ishibashi H, Shimada M, Kamisawa T,  Fujii H, Hamada Y, Kubota M, 

Urushihara N,  Endo I, Nio M, Taguchi  T, Ando H :Japanese clinical practice  guidelines for congenital biliary  dilatation.J Hepatobiliary Pancreat  Sci 24 (1);1‑16, 2017 

(2)石橋広樹、島田光生、矢田圭吾 :先天 性胆道拡張症の診療ガイドライン(ダ イジェスト版). 日本消化器病学会雑 誌:113 (12), 2004‑2015, 2016  2. 学会発表: 

なし   

H. 知的財産権の出願・登録状況 

特になし 

     

参照

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