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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Effects of several sole-ground contact conditions on the swallow-related muscles activities and sole-ground contact pressures during swallowing various food materials.

(足底の接地条件が数種の食塊試料嚥下時の嚥下関連筋と足底圧に与え る影響)

掲載雑誌名

Dysphagia(投稿中)

口腔リハビリテーション医学 上杉 雄大

内容要旨

緒言:嚥下障害患者の管理において代償的方法は頻繁に用いられている 方法である。代償的方法とは姿勢や食形態の調整などにより食塊の流れる 方向と速度を変え、安全に嚥下を行う方法の総称である。代償的方法の一 つである姿勢調整法として顎引き姿勢や、リクライニング姿勢が嚥下障害 患者において誤嚥の予防に有効であることは既に報告されている。一方、

嚥下障害の改善のためには適切な姿勢に調整することに加え、足底を接地 させ姿勢を安定させることが臨床的に推奨されている。しかし、これまで 座位時の足底の接地条件が嚥下運動に与える影響については明らかとさ れていない。本研究の目的は健常成人を対象とし、4 種類の食塊を嚥下さ せ、その時の舌骨上筋群および胸鎖乳突筋の筋活動に、3 種類の足底接地 条件が及ぼす影響を検討することである。

方法:健常成人 33 名を被験者とした。足底を接地しない条件(Off)、

および膝関節角度 90 度(KB90°)と 135 度(KB135°)で足底を接地させ た 3 つの条件下で、唾液、水 5ml、水 10ml、ヨーグルト 5ml の 4 種類の食 塊試料について、指示嚥下時の舌骨上筋群の筋活動時間、安静時筋活動、

最大筋活動、活動量、胸鎖乳突筋の最大筋活動、活動量を表面筋電計にて 計測した。さらに本計測と同期して、足底圧として、足底荷重値、足底接 地面積、足底荷重中心位を体圧分布測定システムにて計測した。

結果:姿勢間での比較では、舌骨上筋群、胸鎖乳突筋の筋活動に有意差 は認められなかった。舌骨上筋群の筋活動時間について Off では唾液と 5ml ヨーグルト間で、KB90°と KB135°では 5ml ヨーグルトとその他の食

(2)

塊試料間で有意差を認めた。舌骨上筋群の最大筋活動については Off、

KB90°、KB135°の 3 条件下ともに唾液と 5ml ヨーグルト間で有意差を認 めた。また舌骨上筋群の活動量については Off、KB90°において唾液と 5ml ヨーグルト間、5ml 水と 5ml ヨーグルト間、KB135°では 5ml ヨーグルト とその他の食塊試料間で有意差を認めた。一方、舌骨上筋群の安静時筋活 動、胸鎖乳突筋の筋活動については食塊試料間で有意差は認められなかっ た。足底荷重値では KB90°と比較し KB135°が有意に大きく、足底荷重中 心位では KB90°と比較し KB135°では有意に前方に位置した。

考察:本研究では健常成人において舌骨上筋群の筋活動と食塊試料の粘 度に関連があることが示唆された。また足底接地条件の相違により足底荷 重値、荷重中心位が影響を受け、舌骨上筋群の筋活動と食塊試料の粘度の 関係が変化することから、足底接地条件が嚥下機能に影響を及ぼす可能性 が考えられた。今後は高齢者や嚥下障害患者を対象とし、研究を継続して いく必要があろう。

参照

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