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中国語疑問詞特指疑問と是非疑問の音声実験

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Academic year: 2021

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多くの学者が異なった角度から疑問句に対し て異なった小類型区分を行っている。呂叔湘は, 疑問句内部の小類型の派生関係に基づいて,そ れを特指疑問と是非疑問の二種類の基本類型に 分け,かつ伝統的な肯定否定疑問と選択疑問を 是非疑問の派生形式と考えた 。朱徳煕は,疑 問句と陳述句の間の転換関係に基づいて,疑問 句を是非,特指,選択の三種類に分け,かつ反 復疑問句を選択疑問句の一種の特殊形式と考え た 。陸倹明は,疑問句の構成形式特徴を重要 視し,疑問を是非疑問と非是非疑問の二種類に 分け,特指疑問と選択疑問は非是非疑問の二つ の下位類型を構成すると考えた 。范継淹は, 語句の交際功能に基づいて,疑問句を特指疑問 と選択疑問の二つの大きな類型に分け,選択疑 問の中には,特指選択と是非選択の二つの小類 型が含まれる 。邵敬敏は,選択関係に着眼し, 疑問句を是非選択疑問(単独是非選択の是非疑 問と双方向是非選択の肯定否定疑問を含む)と 特指選択疑問(有定特指選択の選択疑問と無定 特指選択の特指疑問を含む)に分けた 。

中国語疑問詞特指疑問と是非疑問の音声実験

楊 暁 安 以上五種類の分類は,結論はあまり同じでは ないにもかかわらず,互いの間に多くの共通す る認識が存在しており,その中のひとつは,彼 らがみな非疑問と特指疑問を区別し,その二つ には代表的な対立形式があると考えていること である。実際,たとえ統語論の面,もしくは語 義,語用の面から見たとしても,是非と特指に は根本的な差異が存在し,それらは中国語疑問 句の二大代表形式だと言うことができる。 中国語疑問句の指標は二つある。その一,完 全な疑問語気がある。その二,文末には普通疑 問語気句が付く。疑問語気は普通文末の上がり 調子で表現するが,文末が下がり調子の疑問句 もけして少なくなく,特に特指疑問句がそうで ある。いかなる疑問句も疑問語気が不可欠であ るが,疑問語気句はいかなる疑問句も必ず具備 するものではなく,ちょうど 先生が言っ た 語気助詞と語気にはつながりがあるが,そ れらは同じことではない。語気は語調と結びつ く語法実体で,切り分けて塊状の語法単位の語 法実体とすることはできない 語気助詞は,語 ㇉⑔⟵వ ど

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気表現のために使用される語法単位であり,塊 状の語法単位の語法実体と考えられる。語気の 表現は原因であり,語気助詞の使用は結果であ る。ひとつの文に,もし語気助詞がなかったと しても,やはり語気はある 語気助詞を使用す るのは,語気が特定の意図を明らかにする時, 語気に表現される情報量を強めることができる からである。 のようである。疑問語気の表現 形式はただ文末音節の昇降で具体的に表すだけ でなく,文すべての音声感覚を含み,それは, 音の高低,音の強弱,音の長短など言語音属性 と関係がある。疑問語調は聴覚から感知するも のであるから,厳密に言えば,音の出る口語の 中でのみ,語気は完全に実現することができる。 書面語の文の中では,我々は語気の感知に対し て,上下の文語義関係および呼応する文章記号 を通じてのみ把握することができる。もし,書 面語文の文末に疑問符が付け加えられていなけ れば,我々は普通それが疑問句であると理解し にくい。以上のことからわかるように,中国語 文章の語気類型の研究は書面語の分析に留まっ てしまうだけではまだ足りず,文の音声関係に 対して詳細な音声学分析をすることは必ず意義 がある。 語気は非常に広い概念であるから,音声学上 多くの異なった要素が集合して形成されてお り,周波数の高低,振幅の大小,音階域の広さ, 音の長短および互いの間の比例関係などすべて が語気を構成する重要な部分になり,それらは 語気造成に対して必ず影響を与えているだろ う。まさにこうであるからこそ,我々はその中 の多くの細部に対して詳細な音声学特徴分析比 較を通じて,語音上のある種の関係を見つける ことができ,文の語気類型の音声特徴を指摘す ることができるかもしれない。本文はこのよう なひとつの考えより展開し,我々は生成と知覚 の両面の分析から,疑問詞疑問句が特指疑問と 是非疑問の中で表現する異なった音声特徴を比 較し,実験を通じて二種類の疑問句の音声差異 を探し出そうと試みる。 一.疑問代詞と語気詞 一般的に言うと,疑問代詞は未知の内容の代 わりをし,未知の内容に対して答えを作り出す ことを要求し,特指疑問句の主要指標のひとつ となる。しかし,いくつかの疑問代詞は疑問を あらわす以外に,他の活用があり,それらが活 用身分で文に入ったとき,文の語気類型には陳 述と疑問の二種類可能性がある 一般の状況 は,もし文が均衡を得ると文末は少し下降する 語調になり,陳述句である もし少し上昇の語 調を伴うと疑問句である。我々は,“ ”を 例として以下のようにまとめた 機能語は中国語の主要な語法手段のひとつで ある。文末に語気詞のない多くの文に明らかな 語気類型帰属はあるが,大多数の状況では,語 気詞の異なる影響は文の語気分類さえ決定す る。同様の基本構造の後に異なった文末語気詞 を付け加えると,得る単文語気類型も全く異 なったものになる可能性がある。例えば 。( ) ?( ) ?( ) 語気詞の語気が持つ功能は非常に強く,それは 語気の特定意図をはっきりと決めるだけでな く,語気の表す情報量を強め,文本体の語気呈 示を弱め,もともとある語気に対して影響を生 ҔМ “ Դⶹ䘧ҔМⱘ  Դⶹ䘧ҔМਸ਼  Դⶹ䘧ҔМ৫  。 ? ? 䰜䗄হ ⡍ᣛ䯂 ᰃ䴲䯂 。( ?( ?( 例句 ? 活用 表任指 。 ? 表虚指 。 ? ⭥䯂ҷ䆡 ऩহ䇁⇨㉏ൟ 䴲⌏⫼ ⡍ᣛ⭥䯂হ 䰜䗄হ ᰃ䴲⭥䯂হ 䰜䗄হ ᰃ䴲⭥䯂হ Դⶹ䘧ҔМ? ៥ҔМгϡⶹ䘧 ҪҔМгϡⶹ䘧 Ҫདڣⶹ䘧ҔМ Ҫⶹ䘧ҔМ৫?

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み出すことさえあるだろう。まさにこうである からこそ,本文は無語気詞の疑問詞特指疑問と 是非疑問の音声だけに限り比較を行う。 二.周波数・振幅・音長 以下はひとりの標準的な普通話を話す成年男 子の二組の発音資料である。 特指疑問“ ( )?”と是非 疑問“ ( )?” 発音する人から発せられた“ ?”と“ ?” の中から切り取った特指疑問と是非疑問 “ ?” 我々は南開大学が開発した“卓上発音工作室 ( )”システムを用い,以上二組 の発音資料の周波数,振幅と音長に対して比較 分析を行い,特に発音を合成する方法を用い, 言語材料に対して対比分析を行う。比較分析を 㛑ⳟ㾕ҔМ “  ਸ਼( ) 㛑ⳟ㾕ҔМ “ (৫ ࠄᑩԴᛇৗ “ ⚍ܓҔМ “ᰃϡᰃԴᛇৗ⚍ܓҔМ Դᛇৗ⚍ܓҔМ “ 通じて,我々は疑問詞特指疑問と是非疑問の音 声上の異なった特徴を発見した。 周 波 数 図 はこの二組の音声材料の周波数( ) 図である。図中から我々は見ることができる 特指疑問の疑問詞を是非疑問と比較すると, 終点部分の 値が高くなり,疑問詞部分の周 波数すべてが明らかに上へ上がる動きを示し, そして是非疑問の疑問詞部分の 値は比較的 低くなり,下降の状態を示す。 是非疑問の述 語動詞の 値は特指疑問の呼応する部分より も明らかに高くなり,特指疑問の呼応する部分 は基本的に平穏状態を示す。 まず説明すべきことは,二つの文は別々に単 独で録音して製作されたもので,二回の発音時 気流の強弱を同様のレベルに制御することは不 可能であることから,二つの文全体の強弱を比

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較することは実質上なんの意義もないが,文そ れぞれ内部各部分の比例関係および軌跡変化上 で比較を行うことで,ある程度の有効性がある。 以下の振幅図(図 )と振幅比較表(表 , 㛑 ⳟ 㾕 ҔМ? 㛑 ⳟ 㾕 ҔМ?



Դᛇৗ⚍ܓҔМ"Դᛇৗ⚍ܓҔМ"  ೒㧞 ᤃᐙ GE ೒ (表 70 68 68 65 71 73 71 72 73 59 66 62 0 20 40 60 80 ․ᜰ䯂 ᤚ㕖䯂 Դ ᛇ ৗ ⚍ܓ Ҕ М 72.3 75.2 71.7 80 73 77 68 72.4 70.5 72 60 65 70 75 80 85 ․ᜰ䯂 ᤚ㕖䯂 ⢻ ⋴ 㾕 ੲ Ҹ ऩᄫᤃᐙ GE ↨䕗㸼 (表 70 69.5 72 79 60 65 70 75 80 ․ᜰ䯂 ᤚ㕖䯂 ⢻⋴ 㾕 ੲМ 69.568.5 68.5 60.5 55 60 65 70 75 ․ᜰ䯂 ᤚ㕖䯂 ᗐล ੲМ 䗄䇁Ϣ⭥䯂䆡ᑇഛᤃᐙ↨䕗㸼

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表 )は示している 特指疑問の疑問代詞部 分の音節は,平均強度がほとんど述語部分の音 節の平均強度と同じで,是非疑問の疑問代詞の 強度は述語部分より弱くなっている。 特指疑 問の疑問代詞の音節強度は強まる動きを示し, 是非疑問は弱まっている。 以下の音長統計データ(表 )は示している 特指疑問の疑問詞部分が占める時間は比較的 長く, に達し,文すべての長さの半分近 くを占める。しかし是非疑問は述語動詞が最も 長く, に達し,もし助動詞を加えたら述 語部分すべての長さが全文の %を占める。 以上二つの文に対する周波数,振幅,音長の 比較を通じて,我々は疑問詞特指疑問と是非疑 問は,音声上に次のような区別があると見てと ることができる 特指疑問の疑問詞終点部分の 値は高く,上昇曲線を示し,振幅はこれと 同時に強まり,発音時間も他の部分より長く なっている 是非疑問の述語部分の 値は比 較的高く,振幅も他の部分に比べて強くなって おり,発音時間も当然比較的長くなっている。 明らかに,疑問詞と述語動詞部分の周波数高低 は疑問詞特指疑問と是非疑問の主要な区別のあ るところである。 三.聞き分け実験 我々は,以上二組の言語資料を用い知覚聞き 分け実験を行った。 編集加工をする前に,我々はまず 組“ ?”の言語資料に対して確認を行った。 我々はこの二つの呼気段落を順不同にし,それ ぞれ 回重複させ, 名の普通話を話す聴音者 に聞かせ,彼らに聞き取った文に対し特指疑問 あるいは是非疑問の強制選択を要求した。結果, 聞き分けの正確率は特指疑問 %,是非疑問 %となった。これは,この二つの呼気段落は 相当明らかな文型代表性がある疑問詞特指疑問 と是非疑問の言語材料と考えられ,完全に分析 実験の材料として使用できると証明している。 組“ ?”の二つの呼気段落に ついては,呼応する文中から抽出したものなの で,何の問題もないはずである。 我々の実験は二つの段階を含んでいる まず 音声分析ソフトを用い二組の特 指疑問の中の動詞“ ”“吃点儿”の起点と 疑問詞“ ”の終点の 値に対して合成編 集を行い,一系列の 値が異なる合成音を生 成し,それから聴音人にこれらの合成音の聞き 分けをさせ,特指疑問か是非疑問かの判断を 行った。 我々は合成編集した異なった 値の音声の 一部分を図 の中に表示した。 㛑ⳟ “ 㾕ҔМ? Դᛇৗ⚍ܓҔМ “ ⳟ㾕 “ ҔМ “ (表 463 267 236 439 297.3 247.4 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 ⢻ ⋴㾕 ੲҸ ․ᜰ⇼䯂ฏ ᤚ㕖⇼䯂ฏ 219.5 315.2 155.6 155.6 151.6 227.5 163.6 247.5 211.5 147.6 0 50 100 150 200 250 300 350 Դ ᛇ ৗ ⚍ܓ ҔМ ․ᜰ⇼䯂ฏ ᤚ㕖⇼䯂ฏ ䷇䭓㒳䅵᭄᥂ PV 

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組 値は時間軸上で の表示を用い 分けた。 値を話し始め( ),述語動詞結束 点( ),疑問代詞起点( )三点で固定し, , , にし,これは発音人の始め の周波数で変えてはいない。 は述語動詞の音 高点となり, 値は , の二種類が あり,その中の は我々が合成編集したも のである。 は疑問代詞の終点音高点で, 値 は , , , , , の六種類があり, 以外の五種類は すべて我々が合成編集したものである。 組 値は時間軸上で の表示を用い 分けた。 値を述語動詞前の , , の三 点で固定し, , , にし,述語 動詞結束点 も で固定し,これらすべて は発音人の始めの周波数で変えてはいない。 は述語動詞の音高点で, 値は , , , , の五種類があり,その中 の 以外はすべて我々が合成編集したもの である。 は疑問詞の終点音高点で, 値は , , , , , の六種類があり,その中の 以外は我々が 合成編集した音価である。 組み合わせの配列のとおりに,以上の 組に は 個の音声部分があり, 組には 個の音声 部分があり,我々はこの 個の音声部分を用い て聴覚実験を行う。静かな室内で,我々は合成 した 個の音声部分をそれぞれ 回順不同で流 し,標準普通話を話す 名の聴音者に聞かせ, 聴音者に毎回聞いた音声部分に対して,特指疑

˝㒘ĩ㛑ⳟ㾕ҔМ˛

0 50 100 150 200 250 E 180 150 154 110 86 74 A 142 B 210 C 88 D 92 58 Fo [H z] 200 400 600 800 1000 Time[ms]

˞㒘ĩԴᛇৗ⚍ܓҔМ˛

0 50 100 150 200 250 137 172 88 102 92 78 B 108 114 128 142 E 144 188 168 A C D196 F 218 Fo [H z] 200 400 600 800 1000 Time[ms]  ೒  ড়៤䇁䷇䌘᭭ ))

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(表 (表 㛑ⳟ㾕ҔМ  Դᛇৗ⚍ܓҔМ 問か是非疑問の強制選択を要求した。聞き分け 統計結果は表 と表 で見る。 異なった部分の周波数の聞き分けに対する影 響をさらにはっきり見出すために,我々は以上 の統計データの中で,特指疑問の聞き分け統計 結果を抽出し,図 を通じて以下のようにあら わした 表 ,表 と図 の聞き分け統計は以下のよ うな規律を示している 疑問詞終点の 値が前の音節まで低く なる時,その周波数曲線は下降の動きを示 し,聞き分けされる特指疑問の割合はとて も低くなり, 組は平均 %, 組は平 均 %だった。疑問詞は文末であり,か つ周波数曲線は下降の動きを示すため,述 語動詞の 値の高低は特指疑問の聞き分 けに対して,大きな影響は与えないであろ う。 疑問詞終点の 値が前の音節まで高く なる時,その周波数曲線は上昇の動きを示 音 段 ( ) ( ) (%) 特指 ߸ᅮ ᰃ䴲 %) ߸ᅮ ᰃ䴲 音 段 ( ) ( ) (%) 特指 音 段 ( ) ( ) (%) 特指 ߸ᅮ ᰃ䴲 %) ߸ᅮ ᰃ䴲 音 段 ( ) ( ) (%) 特指

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 ೒ː ⡍ᣛ䯂਀䕼⥛ し,このとき特指疑問の割合は迅速に高く なり, 組は平均 %, 組は平均 % だった。このとき述語動詞の 値は明ら かに特指疑問の聞き分け率に対し一定の影 響がある。述語動詞の 値の高まりに伴 い,特指疑問の聞き分け率は当然下降する。 しかし,もし述語動詞の周波数が疑問詞の 終点の周波数まで小さくなったとしたら影 響を失う。 四.結 これに基づいて,我々は以下のような結論を 得た 文末語気詞のない疑問詞特指疑問は音声 上では,主に疑問詞終点の周波数の高低で 表現している。疑問詞終点の周波数は起点 より高くなっていて,疑問詞すべての 値が上昇の勢いを示している時,特指疑問 とする考えに向かい,疑問詞終点の周波数 の上昇を伴い,聞き分け率はそれに呼応し て高さが増す。反対に,もし疑問詞の周波 数が下降の勢いを示すと,つまり疑問詞終 点の 値が起点より低くなっている時, 特指疑問とする割合は非常に低くなる。疑 問詞終点の高 値は特指疑問の重要な指 標であることがわかり,疑問詞 値の上 昇曲線が疑問詞特指疑問の代表的な音声特 徴を構成している。 疑問詞是非疑問は音声上では,主に述語 動詞の周波数の高低で表現している。疑問 詞 値が囲う曲線であるという前提の下, 述語動詞起点の 値の高低は,是非疑問 であるか陳述句であるかを判断することに 対して大きな影響がある。 値が明らか に他の部分より高くなっていて,動詞の周 波数が下降の勢いを示している時,是非疑 問だと考えられる。もし,動詞の 値が 他の部分と近接していたら,ほとんど陳述 句だと聞き分けられる。明らかに,述語動 詞の高 値は特指疑問の重要な指標であ り,述語動詞の周波数の下降曲線は疑問詞 是非疑問の代表的な音声特徴を構成してい る。 要するに, 値の高低は疑問点の異なった 提示を形成している。一般的に言うと,疑問詞 特指疑問の疑問点は疑問詞上にあり,よって 値は高くなり,疑問詞是非疑問の疑問点は 述語動詞上にあり,よって述語動詞の周波数は 比較的高くなる。

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0 20 40 60 80 100 㧑 78 108 128 144 168 218 102 114 142 188 196 0 20 40 60 80 100 㧑 58 74 86 110 154 180 150 210

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ᨋῙ 本文の結論は,文法と語義の角度からも証明 することができる。たとえば,我々は“ ( )?”を省略して“ ( )?”,“ ( )?”を省略して“ ( )?” とすることができ,明らかに中国語特指疑問句 の語義焦点は疑問詞上にあり,非疑問句の語義 焦点は述語部分にある。本実験は音声学から証 明しており,疑問詞特指疑問と是非疑問の語義 焦点が音声形式上で呼応する反映もあり,この 種の反映は文法や語義と一致するものである。 最後に,我々は振幅と音長に二言ほど補充す る必要がある。疑問特詞指疑問と是非疑問の間 には周波数,振幅,音長の三方面すべてで区別 があるが,我々は主な区別はやはり周波数( ) の高低であると考える。なぜなら,振幅の強ま りと長さの増加はただその部分を強調する作用 があるだけで,けして類別を変えることはでき ないからである。もし疑問詞の終点の 値が 高く,疑問詞の周波数が上昇の勢いを示してい たら,たとえ疑問詞以外の部分を強く読んだと しても,文は特指疑問となる もし疑問詞の終 点の 値が前の音節の最終部分より低くなっ ていたら,また述語動詞部分の 値が高くなっ ていたら,同様にある部分の影響を強く読んだ としても,是非疑問となる。さらに,ある部分 の音の長さを延長することを通じて語気の小類 型を変えることも理解しにくいことである。な ぜなら,いかなる一部分の音の長さを延長して も,実際はただその部分の最後の母音を延ばし ているに過ぎないからであり,このような延長 は強さを増すのと同様で,ただある部分を強調 する作用があるだけで,語気の小類型を変える のに少しも影響しないであろう。 我々は振幅の強さ,音長の増加と語気の小類 型区分とは直接的な関係がないと言ったが,け して異なった語気小類型の中の振幅と音長の区 別がないとは言っていない。事実,先にすでに 㛑ⳟ㾕Ҕ “ ҔМ(ਸ਼) “ҔМ(ਸ਼) “㛑ⳟ ⳟ㾕ҔМ ৫( “㛑ⳟ㾕Ҕ(৫ 統計を通じて証明したように,疑問詞特指疑問 と是非疑問は振幅,音長上に一定の区別がある。 しかし,これらの区別はすべて周波数の上に付 け加えられたもので,周波数の変化を伴って自 然に起こる呼応した変化であり,周波数変化の 原因がもたらした振幅,音長変化の結果である。 呂叔湘( ) 疑問・否定・肯定 ( 中 国語文 年 ) 朱徳煕( ) 語法講義 (商務 印書館) 陸倹明( ) 由 非疑問式 造成 的疑問句 ( 中国語文 年 ) 范継淹( ) 是非問句的句法形式 ( 中 国語文 年 ) 邵敬敏( ) 現代漢語疑問句研究 (華東師範大学出版社) ( ) 漢語語法学 (東 北師範大学出版社) 参考文献 馮勝利( ) 漢語的韻律,詞法与句法 ,北 京大学出版社。 ( ) 試論軽声和重音 ( 中国語文 ) ( ) 語音探索集稿 ,北京語言学院出 版社。 羅常培・王均( ) 普通語音学綱要 ,科学 出版社。 ( ) 語調和語義 ( 語言教学与研究 ) 呉宗済・林茂燦( ) 実験語音学綱要 ,高 等教育出版社。 趙元任( ) 漢語口語語法 (呂叔湘訳), 商務印書館。 ਸ਼ ㇉⑔⟵వ ෨ὑ᳃ ⍹૤㔒

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呉宗済( )漢語普通話語調的基本句型( 王 力先生紀念文集 ),商務印書館。 前川喜久雄( ) 日本語疑問詞疑問文のイ ントネーション (音声文法研究会編 文法 と音声 ,くろしお出版) 小山哲春( ) 文末詞と文末イントネーショ ン (音声文法研究会編 文法と音声 ,くろ しお出版)

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