研 究
沈 没 船 か ら 引 ぎ 揚 げ ら れ た 財 宝 の 所 有 権 の 帰 属
ー 1 目 噌 奮 霞 ㊥ ω 櫛 一く ︒ H ︒︒ (μ 零 Q︒ ) 事 件 と 海 上 遺 棄 財 産 の 帰 属 に 関 す る 英 米 の 法 理 i
重 田 晴 生
二 u
三
はじめに
↓瞬①四︒︒鐸吋①oり鉱くo屡<・q留崔Φ馨臨巴≦器︒ぎ簿ρ(μり刈◎o)事件ωガレオソ船︾紳︒︒訂号遭難の歴史的素描i↓話舘霞①G︒β︒守︒話事件の紹介の前に②↓器器霞︒oり9・貯o窃事件
事実の概要ーフロリダ連邦地方裁判所判決ー連邦控訴裁判所︹第五巡回区︺判決
海上遺棄物の帰属に関する英米の法律構成
ωイギリス法における法律構成
②アメリカ法における法律構成
ω米国判例法の伝統的原則
㈲考古物法(↓ぽ﹀鼠Ω昌諒>g)
ω遺棄財産法(臣Φ﹀訂乱︒・&勺H︒℃Φ篭}g)
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一 は じ め に
二 〇 世 紀 の 七 〇 年 代 以 降 は ︑ 海 洋 の 時 代 で あ る と い わ れ る ︒ 地 球 全 体 の 七 割 強 を 水 層 で お お い 隠 し て い る 覆 ︑ 人
類 が 地 球 か ら 離 脱 し て 宇 宙 へ の 夢 を 現 実 の も の と し た 後 も ︑ な 嚢 い 間 神 秘 の べ ← に 包 ま れ た 謎 の 世 界 で あ っ た ︒
し か し ・ 充 七 〇 年 代 初 め の エ ネ ル ギ 危 機 を 契 機 に ︑ 事 情 竺 変 し ︑ 人 類 は ︑ 最 後 の 地 球 . 資 源 を 包 蔵 す る 海 洋 に
目を転じ・とりわけ深海海底に堆積︑埋蔵される鉱物資源(特に︑マソガソ団塊と呼ばれ奪ソガソ.鉄.ニッケルなどを
含 む 金 属 塊 ) の 探 査 ・ 開 発 に 積 極 的 に 動 き 始 め て い る ︒
こ の よ う に ・ 海 は ︑ 近 代 産 業 を 支 え る 様 々 な 価 値 あ る 資 源 や 人 類 生 存 の た め の 食 糧 に 満 ち 濫 れ た 宝 庫 で あ る が ︑ 同
時 に ま た ・ 纒 ・ 考 古 学 な ど 学 問 的 観 点 か ら も ︑ 魅 力 に 温 れ た 宝 肇 も あ る の で あ っ て ︑ 震 深 く 眠 る 遺 跡 や 遺 物 ︑
そ れ に 古 代 や 中 世 の 沈 没 船 及 び そ の 載 貨 な ど は ︑ 人 類 の 歴 史 や 文 化 の 深 化 発 達 に 大 き く 貢 献 す る も の で あ る ︒
と こ ろ で ・ 今 日 こ の よ う に 海 洋 (海 底 ) が ︑ 経 済 的 ︑ 科 学 的 な い し は 軍 事 的 動 機 か ら 積 極 的 に 探 索 . 開 発 さ れ て い く
方 向 と は 別 に ・ 近 年 ︑ 繧 " 毒 し " の 舞 台 と し て も 衆 目 を 集 め ︑ 内 外 に お い て 興 味 深 い 話 題 を 提 供 し て い る ︒
わ が 国 で は ・ 一 昨 年 ( 死 八 〇 年 ) の 九 月 中 旬 ︑ 日 露 撃 自 本 藩 戦 で 長 崎 県 対 島 沖 合 震 に 沈 没 し た 帝 政 . シ ア
の バ ル チ ッ ク 艦 隊 巡 洋 艦 ヲ ド 三 フ ル ・ ナ ヒ ← フ 号 L (八 ︑ 五 二 四 ト ソ ) か ら ご フ チ ナ 様 の 貴 金 属 塊 が 引 き 揚 げ ら れ た
ニ ュ 支 が マ ζ ミ で 大 き く 報 道 さ れ て 霞 (朝 日 新 聞 五 五 年 九 旦 吉 朝 刊 )︑ こ の " 現 代 版 宝 船 芒 ち 物 語 は そ の 積
載 品 で あ る 財 宝 ( 証 に よ れ ば 時 価 八 千 億 円 と 至 兆 円 と も い わ れ る ) の 所 有 権 の 帰 属 を め ぐ っ て ︑ 日 . ソ 間 の 外 交 問 題 に
ま で 叢 堕 ま た ︑ 禺 的 に も ︑ 引 欝 宝 が 署 財 産 と し て 国 庫 に 帰 辱 る .﹂ と に な る か ︑ そ れ と も 特 定 端 薯 の な
い 無 主 物 と し て 先 占 取 得 権 が 認 め ら れ る こ と に な る か ︑ と い っ た 所 有 権 論 議 が 早 く か ら 展 開 さ れ て き て い る ︒ 芳 ︑ 海
沈 没船 か ら 引 き揚 げ られ た 財 宝 の所 有権 の 帰属
の彼方の英国でも︑同じ一九八〇年の十一月︑いわば"英国版ナヒーモフ"ともいうべき金塊引揚の二鵡ースが人々
に異常な興奮を与・兄たことも記憶にあたらしい︒北極圏はソ連のムルマンスク港から二百七十キロの沖合海底におい
て︑第二次大戦の最中四千五百万ポンド(約二〇二億五千万円)相当の金塊を積んだまま︑竜巻に遭って沈没・行方不
明となっていた英国の巡洋艦﹁エジンバラ号﹂の船骸を︑英国のサルベージ会社が発見したとの報道であり(朝日新
聞 五 葦 = 月 三 日 名 ) ︑ 翌 年 九 月 の 新 聞 に よ れ ば ︑ 金 塊 は そ の 後 着 実 に 回 収 さ れ ︑ す で に 発 見 者 で あ る 引 峯 者 と 英 . ソ 両 国 の 当 事 者 の 間 に は 引 揚 金 塊 の 所 有 権 の 帰 属 に 関 し て 取 決 め が で き 上 っ て い た こ と (発 見 者 で あ る サ ル ベ ー ジ
会社に約四+パ毛ントに当る二秀ポンド︑残りの二千吾万ポソドにつき蓮が三分の二︑英国が三分の一の割合で分配)も
伝︑兄られている(朝日新聞五六年九月一八日夕刊︑同新聞五六年九月二七日朝刊)︒
.苔 し て ︑ 海 底 に 眠 る 沈 没 船 や そ の 財 宝 を 探 し 求 め る 海 の 耳 ン は ︑ 時 と 空 間 を 超 越 し て ︑ 常 に 世 の 探 険 家 や 海 底
考古学者の心を駆り立て︑次々と現実の世に戻しつつあるが︑そうした海の宝物捜しにロマソと私欲を託す世界中の
け噌①餌︒,賃.Φず鐸口齢Φ同がもっとも熱い視線を投げかけるのが︑カリブ海を中心とした西イソド諸島周辺の海域である︒
+ 六 . 七 . 八 世 紀 に ︑ 新 大 陸 の 植 民 地 の 富 を 本 国 ス ペ イ ン へ 輸 送 す る 墓 船 団 の 交 通 路 で あ っ た こ の 海 域 箒 は ・
ハ リ ヶ ← の 通 り 道 と サ ン ゴ 礁 の 浅 瀬 に 加 ・そ ︑ 悪 名 高 い 海 賊 跳 梁 の 舞 台 で も あ っ た た め ︑ 数 知 れ な い 程 の 財 宝 船 が
海底に横たわっている︒したがって︑.﹂の海域からは︑古くは=ハ八七年に米人ウィリアム・フィップスが一七世紀
叢 に バ ハ マ 沖 A . で 沈 没 し た 三 パ ニ ア の ガ リ 嘉 か ら 莫 大 茎 銀 の 財 宝 類 二 七 ト ン の 引 き 揚 げ 緩 功 し た の を 皮 切
り に ︑ 現 在 ま で 次 々 と 墓 船 団 が 発 見 さ れ 膨 大 な 財 宝 類 が 引 き 揚 げ ら れ て ︑ 含 な お ︑ 海 の 宝 物 捜 し の フ ィ ー ヴ ァ は 嵩 じ こ そ す れ 鎮 ま る 様 子 は な い と い わ れ る ︒
一 九 圭 年 に ︑ ζ リ ダ ・ † ズ の 沖 合 海 底 で 伝 説 上 の ス ペ イ ン の ガ レ オ ン 船 ﹀ § ゲ 価 号 の 財 宝 を 発 見 し ・ そ の 引
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蕩げ晟功した罎Φ喜}馨ΦH氏もそうした海の財簸しに至を賭け餐..‑︒・︒ロ・.ゲ億口酔..のひとりであった
のである(ただ・現代における海の宝芒は︑往時と違い近代的装備と難を使った芙棄として遂行され︑そうした意味で現
代の宝捜しの冒険家はいわば実業家であるといった特徴が認められる)︒
と こ ろ で ・ 最 近 の ナ ヒ ー モ フ 号 の 例 や 法 廷 紛 争 と な っ た ガ レ オ ソ 船 ︾ § 訂 号 事 件 の よ う に 畿 に 沈 没 し た 護 船
及 び 警 そ の 他 積 載 品 の 引 き 揚 げ に 伴 っ て は ︑ 引 揚 後 ︑ そ れ の 所 有 権 の 帰 属 を め ぐ り 論 争 の 生 ず る ケ 支 が 少 な く な
い ・ こ れ は ・ 引 き 揚 げ ら れ た 沈 没 船 や そ の 積 載 品 で あ る 財 宝 な ど が 所 在 す る 場 所 や 所 有 権 肇 の 有 無 な ど の 関 係 で 適
用 さ れ る べ き 法 規 (国 駿 か 禺 法 か ) 糞 な り ︑ ま た 国 内 法 の 問 題 と し て も ︑ 国 有 財 産 と し て 国 庫 に 納 入 さ れ る こ と
に な る の か ・ そ れ と も 特 定 の 所 薯 な き 無 主 物 と し て 先 占 取 得 さ れ る も の か ︑ と い っ た 法 解 釈 の 問 題 が 生 ず る ︒
本 稿 は ・ 近 年 ・ ア メ リ ヵ に お い て 具 体 的 な 問 題 に な っ た 誕 か ら の 引 欝 宝 の 所 有 権 論 争 の τ ス を 紹 介 し な が ら ︑
こ の 種 の 問 題 に つ い て 法 的 経 験 を 畜 積 し て い る 英 米 法 の 法 理 を 比 較 検 討 し よ う と す る も の で あ る ︒
(‑)ナヒーモフ号の財宝引き揚げξいて報ずる新聞記事でその他目に止まったものとしては︑朝日新聞五五年δ月吾朝刊︑同新聞五五年
一〇月八日朝刊・同新聞五奉δ月九日夕刊︑同新聞五五年一〇月三日朝刊などがある︒
(2)新聞の報道によって日ソ間の外交上の応酬をピックアップすれば次の通りである︒
昭和五五年δ月三日・ソ連は・在臭使館を轡︑わが国外務省に芒︑アド︑三フル・ナヒ宅フとその財窪対するソ連の権利を確認
すること及び同船のその財産の探索作業・引き揚げに関するすべての懇はソ福とのA・音だ基︑ついて難されるべぎである︑}とを口頭で申
し入れてきた(朝日新聞五五隻○月四日).また︑一〇月四日︑呆向けモスクワ放送は︑国際法によれぼ沈没した轟は船舶所驕以外の
いかなる国の裁判権も完全に免除され登﹂とになぞいる︒従って蓮側との合意なと果禦とった行動は違法であると伝︑発とされる(朝日新聞五五年δ月六日)・これに対し︑外務省は︑沈没から七五年も経ての突然の所有璽張に当惑し︑米国その他に同様の具体例がない
か事情調査を行ないながら・同月合・ナ㌢モフ号とその財産の所有獲ついては︑①ソ蓬綴するとの主張を積極的に支持する根拠を見
いだせない・②日本の国有財産とする主張も裏付けに乏しい︑との見蟹まとめた(朝日新聞五五年δ月九日)︒その後︑一〇月二〇日︑
政府見蟹発妻れ・ナビ←フ号管本の戦利・如であり︑ソ連側の所有権主張は認められな診・が回答された︒そして︑政府は高答をも
沈 没船 か ら引 き揚 げ られ た 財宝 の所 有 権 の帰 属
っ,︑ナビ=モフとその叢・麗関する二国間の所有権論議に;の区切りがつけられたものと判断した・政府回答の謬は以下の通りである︒ソ連の申し入れにいう沈没船がナヒ←フ号であると確認してはいないが︑①同艦竺九〇五年五月二八是呆鑑戦で日本霞甕により藩された明白な箋がある︑②戦時濃法上︑藩された敵の轟・積載品に関する権利は藷した国に直ちにかつ最終的に移るものとされている︑③従って︑同艦に関する・シア側の房の籍は消滅しており︑蓮側の嚢縫拠がなく認められない(朝日新聞五葦δ月二百朝刊)︒︑﹂れに対し︑ソ連側は︑ナビ←フ号が果蜜に纏された肇はなく︑ポ←マ桑約(充〇五年)にも沈没艦船を戦利.習する条項はない.﹂と︑沈没地占⁝は沈没時古描では公海であること︑ナヒ←フ号は海農を掲げたま畜沈したこと・など蓮由に︑ナヒ←フは戦利・㎜でないと反論し︑また︑蓮は屡法に応じた旗国はその国の軍艦に排他的管藩を持っ立場を取り続けているとして引蕩げに許可が必要である.︑とを嚢した(響新聞五五年一〇月三日朝刊︑同新聞五五年=月百朝刊・同新聞五五年=月七
ロ む
(3;ヒーモフ号とその積載・閉所有楚ついての国際法上の賭に一応の決着がつげられた段階で︑次には﹁果のもの﹂であ喬艦とその財宝の所有権の帰属を禺でいか籍論づけるかという国内鰐に焦点が絞られていった︒かかる所有篤題については・沈没したナヒーモフ号が国有財璽口帳への記馨薗有財産Lとして取り磐れているか︑或いは過去に禦特定人に対して所有権の譲り渡しを行なったことがあるか︑それとも上記いずれでもなく単なる﹁無主物﹂であるのか︑はたまた﹁蔑の遺失物﹂か﹁緩物﹂となるのかで・それぞれ適袈規(署財産法.水難救護法.遣失物法.民法など)藁にし︑纏毒・取り分霜違が告ることになる・昭和五五年δ月二百の閣議で︑渡辺蔵相は︑明治三+八年三是製された海轟利品の取り扱い規則肇条が﹁通貨及び金銀は鎮守府司令書難部髪して錘局長選付芒あ︑局長は国楚納入する手続をすべし﹂としている点を根拠に(腰への納入手稜とられなかったが・これ筒艦が獲後すぐに沈没したためであると説明菌有財窪したE簡語・た(朝日新聞五葦δ月三晶刊)︒なお・山本葺﹁沈没外国船の引蕩げとその所藤﹂法学教奎九杢年百号︹第四号︺杢頁以下は︑ナ㌢モフ賭にからませながら沈没船の引き揚げに伴う所有権纏の問題を叫般的に検討しており︑唯一の邦語文献として興味深い︒(4)小江蹉.海の考古学水底にさぐる歴史と文化︹新人物往来社︺≡バー=八頁︒なお︑同謹よれば・このフ・ップ罠による引揚財宝は︑そのδ分の=三万ポンド)が当時の習しに従って畿垂に献上され︑残余を︑フィップ罠(芳李ポンド)と後響・船員︑潜水夫達で分配したとされる︒
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二↓話器嘆ΦQ◎巴くo窃質C巳自①口ま①山芝器︒ぎΦ8.(H⑩刈Q◎)事件
(1)ωガレオン船b8島9号の遭難に関する歴史的素描i目器器自oの鑑く自ω事件の紹介の前に
一六二二年九月四日︑一群のスペインのガレオン船艦隊が︑北東の風に帆を一杯に脹らませ︑色とりどりの小旗や三
角旗を風になびかせながら︑フロリダ海峡から大西洋へと向かう姿が見えた︒この艦隊こそ︑スペイン帝国興亡の命
運をかけて新大陸の植民地の巨大な富を本国スペイソに向けて輸送する黄金船団であり︑隊列を成す二十八隻の各船
には︑ヨーロッパ商品との交換で得た莫大な金塊・銀塊や銀貨︑銀.銅製品︑タバコ︑インジゴ(藍色の染料)などイ
ンド諸島の財宝類がところせましと積まれていた︒そして︑この大輸送船団の中で一際豪華な姿を誇るガレオン船こ
そ︑艦隊を統轄する同﹃ΦZ9︒︒茸9︒留9嵩α①>8︒訂(以下︑︾8︒冨号という)であった︒>8︒冨号は︑その六百余
トンの船体に二〇門の青銅の大砲と六〇挺のマスケット銃︑それに十分な弾薬を積み込み︑その雄姿はさながら海に
浮ぶ要塞のようであったが︑さらに同船の船船及び貯蔵庫には︑九〇一個の銀塊︑一六一本の棒金︑約二十五万五千
枚の銀貨︑及び銅製品︑イソジゴ︑タバコなどインド諸島の財宝がぎっしりと船積され︑恰も浮べる宝庫でもあった︒
ところで︑>8︒冨号が率いるガレオン船団は︑予定航海が長びき︑ためにハリヶーソ・シーズンに突入していた
中で︑航海最後の寄港地ハバナに入港し︑タバコ・イソジゴなどの産物やワイン・水・弾薬などを積込み︑出帆を待
機していたが︑いわゆる"月の朔"(.︒8且§a8︒蟻臣Φヨ︒8..)1太陰暦の新月(三日月)iの問の晴天を見計って("月
の朔"の間の気象状態は数日間は続くものと信じられていた)︑九月四日にハバナ港を出航し帰途についたのであった︒し
かし︑船団が︑メキシコ湾流(OロにQっ#雷ヨ)のなかで最も強い潮流を求めつつフロリダ海峡へ進行した翌九月五日︑
急速に発達した熱帯性暴風雨が北東から右海峡に向けて強く吹き込んできた︒そして︑この猛烈な風と荒れ狂う大波
沈没船から引き揚げられた財宝の所有権の帰属
を 受 け ︑ 船 団 は た ち ま ち 隊 列 を 崩 し ︑ そ の う ち の 何 隻 か は 一 瞬 に し て 蔑 に 消 え 去 り ︑ あ る い は 廃 船 同 楚 破 壊 さ れ
た ︒ そ れ ば か り か ︑ 重 な る 天 の い た ず ら は ︑ や が て 風 の む き を 北 か ら 南 風 に 変 え た た め ; 8 .訂 号 は ・ 僚 船 ω §
該・・‑q弾・騨・号ほか八隻の船とともに瞬く間に北方のフ・リダの褥序方向に向けて押し流された・結局・大船団は︾﹂とご と く 海 の も く ず と 消 ︑兄 ︑ 五 五 〇 の 人 命 と 約 蓋 ○ 万 ダ カ ッ ト 金 貨 (麺 一億 五 秀 ド ル ) 霜 当 す る 価 値 あ る 積 荷 が 失
われて︑スペインは大きな打撃を受けたのである︒そして﹀§訂号もまた︑その莫大な財宝もろともフ︒リダ・キー ズ 沖 の 海 中 に 没 し ︑ そ の 身 を フ ・ リ ダ 海 峡 の 澄 み 通 っ た 深 蓬 交 わ る 広 大 な 砂 洲 に 横 た え な が ら ・ 以 後 三 世 紀 半 の
永い静かな眠りに入ることになる︒
②日場§自o望貯自o事件
︿ 事 実 の 概 要 ﹀
アメリヵ合衆国フ︒リダ州に登録されている舞救助萎甲①騨・・幕︒・帥ぎ㈹Φぎ及び﹀§飢夷Φ.・Φβ・醇︒︒臼(墜自.被控訴人)は︑一九圭年︑フ冒ダは下†ズ・†ズ(竃巷①・・艮豊に近い合衆国鐙の外側に延び
る 大 陸 棚 走 海 没 し て い る 伝 説 上 の 財 宝 船 穿 害 Φ ・・ぎ 望 ぎ 亀 ① ﹀ § 冨 (以 下 ︑ ﹀ § 奪 と い う ) と 思 し き 護 船 を 発 見 し ︑ そ の 海 綾 助 活 動 に つ き フ ・ リ ダ 州 と 契 約 を 交 し た 後 (州 が 拾 得 物 の 二 五 パ ← ン ト に つ き 籍 を 享 る と す る も の で あ っ た ) ︑ 数 年 間 に わ た り 同 船 の 81 揚 作 萎 遂 行 し ︑ 遂 に 金 ・ 銀 の 警 ︑ 延 ぺ 棒 工 芸 品 な ど 時 価 約 六 〇 〇 万 ド ル
相 当 の 財 宝 を 引 き 揚 げ る ︑﹂ と に 成 功 し た ︒ 原 告 で あ る 救 助 業 者 は ︑ す で に こ の 五 年 程 前 か ら ・ = 三 二 年 の 護 船 事 働 故 衡 し て 生 存 者 が 馨 残 し た 記 録 そ の 他 の 古 文 書 舌 地 図 な ど を 手 掛 り に し ︑ 根 気 強 く 沈 没 船 の 探 索 を 続 け ・ こ れ に 二 ・ ・ 万 ド ル 以 上 の 巨 費 を 投 じ た (ま た ︑ 四 名 の 人 命 の 犠 讐 も で た ) す え に ・ 一 九 七 一 年 六 旦 遂 に ﹀ 喜 号 の 所 囎
在を突き止めたものである︒
そこで原告の救助業者は︑≧o︒冨号について︑最初の発見者であり︑海事法及び国際法によれぽ発見者は遺棄船
舶の同船及びその積荷を占有取得したことになるとして︑遺棄船に対する占有及び権原の確認を求めフロリダ南区連
邦地方裁判所に訴を提起した︒これに対して合衆国政府(被告.控訴人)は︑﹀昌9蝿達.︒︒﹀︒計HO9ψ○鵬留ωb︒退ωG︒i
尋 古 物 法 L と 訳 す 友 び ﹀ 琶 8 ① 匹 勺 壽 量 ﹀ ︒ 二 ; 零 雀 ︒ 1 ﹁ 遺 棄 財 産 法 ﹂ と 訳 す ー を 引 き ︑ 右 制 定 法 は 海
上で拾得された遺棄物に対する国の権利を正当化するために必要な範囲で国家大権(︒︒o<霞︒山σqロ腰①δσq蝕く︒)を立法化し
たものであるとして争い︑また︑合衆票主張する領海(領土)の範囲は○奏︒︒コロコΦ昌叶・︒蓼Φ軍四旨α・︒﹀︒酔・甕歩
癖︒︒d﹁ψρ響ωωH占隊︒︒i﹁外縁大陸棚土地法﹂と訳すーないし国家大権に基づいて拡張されるものとして︑合衆国は
>8︒冨号に対して占有権及び権原を有すると反訴した︒
︿フロリダ連邦地方裁判所判決﹀
フロリダ南区連邦地方裁判所判決へζΦ葺窪︒・裁判官)は︑一九七六年二月三日︑陪審の判断に付さないいわゆる略
式判決(︒︒β目ヨ碧Σ巳σqΦヨ自¢により︑原告は沈没船の拾得者として正当に占有権及び権原を取得したものと認める旨
の判決を申し渡した︒第一審判決の要旨は︑以下の通りである︒
フロリダ地裁判決は︑まず︑ω委付(遺棄)された船舶を占有したる拾得者はその所有権者となるとする原告の申
立が舞救助訴訟の対象となることを承認し乍で︑華法並びに国際法の一般原則上︑委付(・げ︑・山︒.日︒..)は所有
権の放棄であり・海難救助活動によって占有叢得した者は︑いわゆる"撤回の意思(・ロ巨β・︒.︒.︒暮.コ倉の法甲所
薯が取戻す意思を有しないことーに基づいて拾得者(匿8と看倣され︑船舶の所有権は法律の効果によって拾得
沈 没 船 か ら引 き揚 げ られ た財 宝 の所 有権 の帰 属
者 に 付 与 さ れ る か ら ︑ 委 付 船 舶 に つ い て 救 助 活 動 を 開 始 し た る 者 は そ の 財 産 に 対 し 独 占 的 な 占 有 権 を 取 得 す る こ と に
ハヨ なる旨を判示した︒次に︑回被告である合衆国側が︑英国国王の権利に由来したコモン・ローの観念である国家大
権(︒,o︿費2印q鵠鴇o﹁oσq舞艶㊦)を背景としながら︑合衆国の管轄権に服する者によって回収された考古物は国家の名義で取
得され︑かつ国民全体の財産に帰属し︑決して︑拾得者のみの所有物とはならないこと︑及び︑いわゆる国家大権は
合衆国法典一六巻四三二条.四三三条(通称は︾昌忌島膏・・>9︿考古物法﹀)及び合衆国法典四〇巻三一〇条(通称は
﹀げ恥昌α︒旨.島℃.︒℃︒同曙︾︒帥︿遺棄財産法﹀)の中に立法化されていることを理由に︑沈没船に対する権利を主張したのに対
し︑フロリダ地裁は︑合衆国の法によれぽ立法府が遺棄財産の取得について特別の意思表明をなすことが必要である
と答・兄︑その上で遺棄財産法(お9ψρ留§及び考古物法(冨9ψO鯉ω悼藁ωω)について検討する︒まず遺棄財産
法との関係では︑説得的先例として一八七二年の自らの判決菊蕊ωΦ嵩タ閃oNな切幕︒︒Oo仲8炉腰﹁①"O鎚裳ρHN㍉課
(ω﹂)︒聞一帥●H◎Q刈bφ)を挙げる︒そして︑右先例によれぽ︑所有者が不明の遺棄財産は︑その拾得者に帰属するか︑ない
しは法律がそうした財産に対する権利を国に付与している場合には国家に帰属することが承認されており︑また遺棄
財産法にいう"合衆国に帰属すべき"(♂茜ぎ88白︒8静Φd三帥巴ω韓Φ︒︒︑︑)なる語句は︑これを立法の沿革に照せぽ︑
南北戦争の間に地方及び港湾に散逸した遺棄財産について言及したものであり︑論理上合衆国又は敵国の陸海戦と関
係のある財産をいうものと解釈されて︑結局︑合衆国は︑制定法をもって特に国家大権を行使する旨を定めていない
かぎり遺棄物(︑綿花入りの樽)に対して権利を主張することはできない旨が判決されていると︑説明する︒一方︑考
古物法(δqφO.留ωb︒℃おω)との関係については︑同法は︑"合衆国政府が所有し又は鐘する土地に在る"(・.・ぎ琶幽
愚︒昌昏①一帥コ価︒︒︒芝昌Φ鮎︒.8昌酔触︒嵩Φ山ぼ臣ΦO︒<Φヨヨ①韓鼠浮︒C碁巴幹餌蕊..)歴史的な価値のある物に対して適用され
M
る法律であり︑そのいう"土地〃(一帥篇山︒︒)は狭義に用いられ大陸棚の外縁を包含しないものとされるから︑本件の場合 の よ う な 大 陸 棚 の 外 縁 で 発 見 さ れ た 船 骸 ξ い て は 本 法 は 適 用 さ れ な い と 判 示 為 . 次 に ︑ の 集 国 禦 ︑ 集
国 法 典 四 三 登 三 三 二 条 (通 称 9 件Φ 善 言 琶 ω 護 い 睾 鎚 ・・ > 8 は 大 陸 棚 の 外 縁 の 蔑 及 び 地 下 が 合 衆 国 の 籍 権
及 び 管 理 の 下 に お か れ る 旨 を 定 め る か ら ︑ 委 付 船 舶 は 合 衆 国 の 管 轄 権 の 対 象 範 囲 と な り ︑ ま た 考 古 物 法 並 び に 遺 棄 財
産 法 の 対 象 と も な る と 主 張 し た 点 に 対 し ︑ フ ・ リ ダ 地 裁 は 次 の よ う に 判 決 す る ︒ す な わ ち ︑ 大 陸 棚 外 縁 土 地 法 塞
つ く 管 轄 権 は 大 陸 棚 内 部 及 び 下 部 鉱 物 (ヨ 冨 量 に 限 定 さ れ ︑ 決 し て 大 陸 棚 の 外 縁 の 走 あ る 委 付 船 舶 を 合 衆 国 の
管 轄 内 に 持 ち 込 む 趣 旨 で 窪 い ︒ ま た そ う し た 合 衆 国 の 管 轄 権 に 関 す る 主 張 は ︑ 一 九 五 八 年 四 月 二 九 呈 ユ ネ L フ で
採 択 さ れ た ﹁ 大 陸 棚 条 約 ﹂ (︒ 8 ⁝ § ・昌 件げ ㊦ ︒ 8 馨 什巴 ω 翼 q 客 U ︒p > \︒ ︒臣 h 目 ・︒戸 ㎝ ㎝) の 第 二 条 項 が ︑ 沿 岸 国
は〃その天然資源の探査及び開発のために"(・峨o目跨①℃舞℃o︒・Φo{Φ図℃一〇H冒伊q詳碧傷霞覧〇三郎αq一け・︒目讐霞鋤H︒・︒︒信円︒㊦︒︒堕鳩)大陸
棚 に 対 し て 主 肇 行 使 で き る と す る 規 定 を 無 視 す る も の で あ り ︑ し か も ︑ 同 条 約 の + 二 条 ξ き 国 際 葎 委 員 会
(H 5 が 作 成 し た 条 約 コ メ ン ト ( ・ フ ﹂ こ に い う 権 利 は ︑ 海 底 に 獣 し 又 は 地 下 の 砂 で 被 わ れ た 護 船 及 び そ の 藩 (金 塊 を 含
む ) の よ う な 惣 は 及 ぼ な い ︑ こ と と す る L ) に も 違 反 す る ︒ 外 縁 大 陸 棚 土 地 法 中 の 相 反 す る 語 句 笑 陸 棚 条 約 に よ り 取 っ
て 糞 ら れ る こ と に な る か ら ︑ 大 陸 棚 外 攣 拾 得 さ れ た 財 宝 に 対 し て 集 国 が 主 権 を 主 張 す る 撮 は 諒 ︒ ま た ︑ 大
陸 棚 の 鉱 物 資 源 の 開 発 を 規 制 す る た め の 管 轄 権 の 拡 張 は そ れ が 当 然 に 国 家 主 権 の 拡 張 と な る も の で は な い ︒
以 上 の よ う 蓮 由 に 基 づ い て ︑ フ ・ リ ダ 地 方 裁 判 所 は ︑ 結 局 ︑ 米 国 議 会 は 大 陸 棚 外 に 在 る 遺 棄 船 に 対 す る 権 利 を 正
当 化 す る に 必 要 な 程 度 ま で 国 家 主 権 を 行 使 し て い な い も の と し て ︑ 遺 棄 船 ﹀ 紳︒ ︒げ ・ 号 に 対 す る 占 有 及 び 権 原 は 拾 得 者
で あ る 原 告 が 正 当 に 取 得 す る と 結 論 づ け た ︒ 合 衆 国 政 府 が 上 訴 ︒
︿ 連 邦 控 訴 裁 判 所 ︹ 第 五 巡 回 区 ︺ 判 決 ﹀
沈 没船 か ら引 き揚 げ られ た 財宝 の所 有 権 の 帰属
連邦第五巡回区控訴裁判所は︑一九七八年三月一八日︑原審判決を修正した上で︑これを確認する判決を下した︒
第五巡回区(O.鼠ロ巡回区裁判官)の判決文は︑大きく︑ω裁判管轄権(冒蔚α憲営)②海難救助(︒・學︒︒騎①)㈲考
古物法(︾ロ8ロ一什一.︒︒︾︒酔)︑及び㈲国家大権(︒︒︒<Φ凱αqロ串㊥8・・註<︒)の側面から考察されているが︑本稿では・本
題との関係で②及至㈲について︑以下に紹介する︒
ω海難救助(・・鎚ぎαqΦ)
第五巡回区は︑控訴人である合衆国側が︑原審判決は海難救助訴訟の要件の一つである海上危険(臼9︒忌︒需邑)に
ついて何ら検討もせず誤って海難救助法を適用していると主張するのに対して︑次のように判示する︒海上において
遺棄された財産(本件の﹀け︒︒げ鋤号と信ずべき船骸がこれに該当する点については当事者間に争いがない)に対して海難救助法
(︒︒勉一く暫領︒一9︒毛)と拾得物法(一帥更︒州ゆ"匙︒︒)のいずれの法(二つの法の主な相違点は︑海難救助法の場合には遺棄された財産に
関する拾得者の請求が裁判所に支払われた財産の売得金から補償されるのに対し︑拾得物法の場合には遺棄財産に対する権原が財産
を占有取得したる者に付与されることになるという点である)が適用されるべきかについては議論があり︑海難救助法によ
れば海上での財産の放棄は所有者について権原を奪うことにならないとも説かれる︒(軍甥︒艮︒︒噂↓冨監ミ鼠留守勉︒qρ
伽旨o(お窃︒︒))しかし︑アメリカの裁判所はそうした学説の理論を拒否して拾得物法を適用しており・(芝凝σq同冨タコoo↓︒ロ︒︒u鍵︒門Φ︒.い①︒︒ωり︒=齢ゆ鵠動旨ζ節㎏げ一①し︒︒①問Q︒償寧ホ・︒Ψホ①ふ刈(尊唄,一).〜N伽.同O①O))この判例法理に従えば︑遺棄された
財産に対する権原はそうした財産を自己の占有となしたる者に帰属するとされるのである︒数世紀もの問その所在が
知れない難破船を恰も持主が現存するかの如く処理することはいたずらにフィクションを拡大するだけであり・原審
が拾得物法を適用したことは正当である︒
また︑本件においてA口衆国側は﹁海上危険(臣誉Φ℃㊦巳)﹂が存在しなかった旨を主張するが︑いわゆる﹁海の危険﹂
(361) 173
膨
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と簑風の脅威・火災︑海賊のみに限られる意味ではなく(判決は︑2︒..一・︒の典籍から﹁海襲助において要求される農
は必ずしも切迫しかつ絶対的なものである必要はない︒財産は現実に危険に晒されているか又は合理的に危険であると懸念される
ことが必要である﹂という一章節を脚中引用する)︑例えぽ錨や鎖が実際に喪失するといった場合も﹁海上危険﹂に該当す
るとされる(↓ぎ居︒・︒・<噛9︒ぎ︒プ︒葛・亀毒o冨冨聾即刈刈p"ω︒︒(≦u・ヨ・︒﹂婁))︒したがって︑本件の﹀梓︒︒ゲー︒
号 の よ う に そ の 所 在 が 三 〇 〇 年 以 上 も の 間 不 明 の ま ま 海 没 す る 船 骸 の 場 合 に は ︑ そ の 所 在 が 突 き 止 め ら れ た 後 と い え
ども自然作用(曽諏8︒︒o{爵Φ巴①B8什)によそ再び菱する農があるといわねぽなら訟か.依って︑控訴人たる合
衆 国 は ・ 地 裁 が 適 用 し た 法 の 性 質 及 び 海 難 救 助 法 自 体 の 双 方 に つ い て 解 釈 を 誤 る も の で あ る ︒
回 考 古 物 法 (目 冨 ︾ ヨ ρ昏 凶① ︒︒ ︾ 葺 )
第 五 巡 回 区 は ︑ 合 衆 国 側 か ら 主 張 さ れ た ︑ ﹁ 考 古 物 法 ﹂ ‑ 本 法 は ︑ 史 跡 (一 騨昌 山 ヨ 国. 犀 ) や 歴 史 的 又 は 有 史 前 の 建 造 物 ︑
及 び 国 が 所 有 又 は 管 理 す る 土 地 の 上 に あ る 歴 史 的 ・ 科 学 的 価 値 の あ る 物 件 に つ い て ︑ 国 家 が 国 有 記 念 物 と し て 指 定 す
る 行 政 上 の 権 限 が あ る こ と を 認 め る ー は 合 衆 国 の 領 海 の 外 の 大 陸 棚 に 所 在 す る 物 件 に つ い て も 適 用 さ れ る と し て 合
衆 国 は 財 宝 の 正 当 の 権 利 者 で あ る と す る 点 ξ い て ︑ 考 古 物 法 は ︑ 原 審 に お い て も 正 し く 指 摘 さ れ た 通 り そ の 用 語 法
からも合衆国政府が所有又は管理する土地についてのみ適用される法律であり︑本件の﹀峠︒︒ゲ帥号は合衆国の領海の
外側に位置する大陸棚(8艮貯⑦暮巴︒︒ゴ︒5大陸棚とは海岸に接続するが領海外にある海底区域の海床及び地下であって︑上部水
域の水深が二〇〇メートルまでのもの︑又はその限度を越える場合には上部水域の水深が海底区域の天馨源の開発を可能とする
と こ ろ ま で の も の ︑ を い う ) に 横 臥 し て い た の で あ る か ら ︑ 国 の 主 張 は 認 め ら れ な い と し た ︒
ま た ・ 右 に 関 連 し て ︑ 合 衆 国 側 が ︑ 外 縁 大 陸 棚 土 地 法 (O O qり ト b ) は 外 縁 大 陸 棚 に 対 す る 連 邦 の 管 轄 権 並 び に 支 配 管
理 の 拡 大 を 意 図 し て 制 定 さ れ た 法 律 で あ る と 主 張 し た 点 に つ い て ︑ 第 五 巡 回 区 は ︑ 右 法 の 立 法 的 背 景 を な す 一 九 四 五
沈没船から引き揚げられた財宝の所有権の帰属
年 九 月 二 合 の ﹁ ル ← ン 宣 欝 や ﹁大 陸 棚 条 約 ﹂ の 妾 難 に 夏 し た 上 で ・ 外 縁 大 陸 棚 土 地 蔭 大 陸 棚 の 鉱 物
資 源 を 支 配 的 に 開 発 す る た め の 国 家 管 轄 権 を 拡 張 す る が ︑ し か し 同 法 は あ ら ゆ る 目 的 に つ い て 国 家 主 権 を 拡 張 し た も の で は な い の で あ っ て ︑ そ の 妾 の 主 た る 目 的 は 沖 合 海 底 及 び 地 下 の 天 然 資 源 の 所 有 権 を め ぐ る 連 邦 と 沿 岸 の 諸 州 の 間 の 紛 争 に 決 着 を つ け る と .﹂ う に あ る と し た 上 で ︑ 連 邦 に よ る 大 陸 棚 外 縁 の 海 床 海 底 に 対 す る 纂 . 支 配 及 び 処 分 権 限 を 定 め る 同 法 (お 嬬 'oり .O . 伽 Hもゆ Qゆ bo) は 大 陸 棚 条 約 (第 二 条 ) の 妾 趣 旨 に 一 致 す る と し ・ か つ 原 審 判 決 と 同 楚 右 条 約 の 解 釈 に 照 し た 場 合 に ﹀ § 騨 号 は 合 衆 国 が 所 有 又 は 鐘 す る 土 地 に 所 在 し て い な か っ た と 結 論 づ け 癖
8国家大権(o︒︒く︒議︒Q・即§︒q鼠く︒)
第 五 巡 回 区 は ︑ 控 訴 人 た る 合 衆 国 が ︑ 国 箋 国 国 王 の 大 権 (ω ・垂 σ・ 葺 ・曼 ぎ 要 島 駐 .・; . 豊 の 承 継 者 と し て 護 船 に 対 し 権 原 を 有 す る も の で あ り ︑ ま た ︑ 海 上 で 発 見 さ れ か つ 英 国 民 に よ り 占 有 さ れ る 遺 棄 財 窪 対 す る 国 王 の 簾 を 承 認 す る 英 国 コ モ ン . 了 の 法 則 (屋 Φ ﹀ ρ 艶 僧 蝉 H 留 穿 σ・ ● 寄 噛・. ︒︒ 刈矯 ︒︒ o) は 米 国 法 の 中 に 取 り 込 ま れ て お り ︑ ま た 合 衆 国 議 会 も そ う し た 惣 対 し て 管 蒙 を 行 使 す る こ と が で き る ︑ と 主 張 し た の に 対 し て ・ 次 の よ う に ・ 考
古 物 法 及 び 遺 棄 財 産 法 を 分 析 す る ︒ ま ず ︑ 考 古 物 法 に つ い て は ︑ 同 法 は 歴 史 的 に 重 要 な 物 の 保 存 を 促 進 す る こ と を 目 的 と し て お り ︑ 英 国 国 王 の 大 権 を 合 衆 国 に 代 替 さ せ た も の と 鐘 解 し え な い と 判 示 し ︑ 次 い で 遺 棄 財 産 法 と の 関 係 で
は︑同法は"合衆国の纂の範囲内にある"(︑.げ・譲鼠爵童長巴一§目・;①q量ω薯.・・)護し遺棄された
財 産 に 関 し て 政 府 の 利 益 を 護 る ぺ く 総 予 備 隊 長 官 に 権 限 を 授 与 し て お り ︑ 同 法 の 適 用 範 囲 は 先 例 で あ る 開 臣 ︒n巴 く . ㈹ 勺槻8①Φ鮎・q︒鵬︒﹃葛鋤♂の︒︒§・やd昌琶ω齢器く・↓博婁ま男・︒・b・︒(μロ堕"{U凶H︒μりObo)においても制限的意味(つま
り︑南北撃の箪ム︒衆国に震する︑とになった財窪対してのみ適用される)に解釈されている・いずれにせよ・遺棄財
備 産 法 は 決 し て 国 美 権 を 立 法 化 し た も の で は な く ︑ ま た ア メ リ カ 独 立 戦 争 の 一 世 紀 以 上 嘉 に 沈 没 し た ス ペ イ ン 船 に
対 し て 合 衆 国 が 衡 平 法 上 の 所 有 権 を 主 張 す る こ と は で き ず ︑ し か も 船 骸 は 同 法 に い う " 合 衆 国 の 管 轄 〃 に 属 さ な か っ
(11)
た か ら ︑ 本 件 に つ い て 遺 棄 財 産 法 は 適 用 さ れ な い ︒
(←≧§号の轟の藻とその財宝引揚に関する事実経軽ついては︑国⁝§9p臣︒↓.︒賃甑︒曇↓・Φ口・︒偉.︒・基累・,け.;①︒・︑.山&︒
"q︒㌣︒︒O㊤(一Φ蕊)に興味深く叙述されている︒
(2)ぎ畏︒ωぎ.・﹄鵠ー穿d・費歪率・・犀§巳﹀甕・鼠︒︒・・爵・・<塁態・.罰︒︒蝿寧§㊤三貫固"蒙).脚﹂の地裁
判決を評釈するものとしてミ︒8奮喜邑・夢仲︒量ぎ剛§︒︒昌塁一・・讐︹甥︒§轡o①琶︒唇貴︒・"げ団甘訂︒︒・しロ註ΦH︺毯.ま
(一〇ミ)噛コ﹀旨﹃届一篇器(一雪刈)・
(3)劇OQQ聞.ω信やΨ鶉㊤09
(4)達.暮¢Oりー⑩一ρ
(5)岸︒︒紳20占旨
(6)㎝︒︒憲山ωω︒馨(律︒Σ㊤§●この控訴審判決を評釈するものとして︑お≦琶こ・ロ旨︒一︒=旨け︒旨轡凱︒昌騨;帥詔︹国︒§巳①︒剛・,幽︒口"
ξ甘穿昌国・旨o昌霧︺疇ら︒茶︒︒b︒(一㊤δ)'認︾旨F8♪8㎝(一零︒︒Y
(7)㎝①㊤聞・b⇔魁9QσωOーωω刈・
(8)誤①↓匪白き℃§﹃目箕一︒昌︒幽ω①暑馨韓・︒︒︒Lり窃勺H窪℃3ρ客9・︒8メ一〇司①9菊①甲一・︒ωOω葛︒︒一四蛭︒︒︒︒野(9)第五巡回区判決は・トル←ソ宴一・は大陸棚の鉱物資源(巳§=︒の28・・)に対すゑ・衆国の纂権と管理を主張したもので︑大陸棚の上
部水域の畠な航行権を奪うこと姦図するものではなくまた合衆国の領海(富旨犀oユ巴毛彗①冨)の境界姦大するもので窪いと説き︑ま
たこの一三年に成立した大陸棚条約については︑各沿岸国がその領海及び領海に接続するがその外側にある大陸棚の海底及び地下資源につい
て探査・開発する排他的権利を持つことを確認したものであると説明する︒零O即b︒匹四齢ωω◎︒・
(10)G内α㊤男bσユ・9ωω﹃1◎◎劇9
(11)達・暮ω幽Olω劇ω.