日本における高齢者福祉調査の形成と高齢者像 : 1950年代と60年代の生活実態調査を中心に
著者 中川 清
雑誌名 同志社政策研究
号 3
ページ 48‑67
発行年 2009‑03‑15
権利 同志社大学政策学会
URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000011682
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1.高齢者福祉調査史の試み
1.1.戦後日本の社会福祉調査と高齢者福祉調査
戦後日本における社会福祉調査は、実施された調査数はいうまでもなく、実施の 主体、調査の対象、そして調査の手法においても、膨大な拡がりをもって展開して きている。社会福祉調査は、社会調査のなかでも最も多く実施されてきた領域であ るといえよう。ところが、戦前の社会福祉調査については、筆者も参加した社会福 祉調査研究会『戦前日本社会事業調査資料集成 全10巻別巻1』勁草書房としてま とめられているが、戦後の社会福祉調査については、調査リストすら整理されてこ なかった1)。
そこで、手付かずのまま放置されていた戦後日本の膨大な社会福祉調査の存在を、
できるだけ系統的に収集あるいは確認し、検証可能な調査資料群として整理したの が、筆者が研究代表者を務めた『戦後日本における社会福祉調査の展開と現局面調 査技術の蓄積と福祉対象像の系譜(平成17年度~19年度科学研究費補助金基盤研 究(A)研究成果報告書)』(2008年)である。報告書の第Ⅰ部には、12種類の書誌デー タを整理統合した調査リストと、3つの機関から提供を受けたデータベースを整理 統合した調査リスト、2つの系列の社会福祉調査リストが収められている。2系列 の調査リストの具体的な作成手順は、報告書を参照されたい。本稿では、戦後日本 の社会福祉調査の全貌に接近するため、性格の異なる2つの調査リスト、前者9,126 件と後者6,569件をさらに整理統合して、より精度の高い10,507件の調査リストを 作成した。
10,507件にのぼる社会福祉調査の実施数の推移を分野別に示したものが図1であ る。社会福祉調査は主として対象別に、貧困・低所得、児童・母子世帯等、高齢者、
障害児・者、地域福祉(社会福祉協議会を含む)、マンパワー(ボランティアを含む)、
その他(社会保障、福祉機器など)の7つの分野に整理した。1945年から2000年ま での時期を扱い、原則として5年毎に分野別の調査実施数を図示した。それによる と、1960年代前半までは、貧困・低所得と児童・母子世帯等の分野が中心であった が、1970年代前半からは、高齢者の分野が最多の実施数で推移してきた。高齢者の 分野の調査数は3,053件で、社会福祉調査全体の29.0%を占め、つづく障害児・者 の分野の調査数は1,785件であった。戦後日本の社会福祉調査を分野別に振り返っ てみると、老人・高齢者に関する調査が、量的には最も大きな位置を占めてきたの
日本における高齢者福祉調査の形成と高齢者像
―1950年代と60年代の生活実態調査を中心に―
中川 清
Kiyoshi Nakagawa
49 図1 社会福祉調査の分野別推移
図2 高齢者福祉調査の内容別推移
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である。
高齢者福祉調査といっても、その内容は広範囲にわたっている。調査内容を、生 活実態、就労、住宅、社会活動、保健・医療、介護、施設、意識、そして計画や政 策・人口問題・年金制度などを含む高齢者福祉一般の9つに分類して、それぞれの 調査実施数の推移を示したのが図2である。それによると、1970年代から80年代に かけては、明らかに生活実態調査が高齢者福祉調査を牽引してきたが、1990年代に 入ると、代わって介護に関する調査が増加している様子が読み取れる。1980年代後 半から高齢者福祉一般が隆盛を迎えているのは、ゴールドプランに代表される各種 の事業計画の策定がなされたためである。なお、半世紀にわたる高齢者福祉調査の 中では、生活実態調査が853件と最も多く、全体の27.9%を占めていた。
1.2.高齢者福祉調査の時期区分と描出される高齢者像
ここでの目的は、戦後日本における社会福祉調査の中心を占めてきた高齢者福祉 調査の展開を、主要な調査の紹介と分析を兼ねながら、一つのまとまった調査史の 試論として提示することである。また、各時期の高齢者に関する生活実態調査によっ て描き出された高齢者像とその変化を明らかにすることができればと思う。そのた めの作業手順は、以下の通りである。
まず、高齢者福祉調査3,053件のうち、生活実態調査835件を中心に、介護に関す る調査411件と意識調査178件を時系列的に整理して、それぞれの調査の目的、方法、
項目、結果などの特徴を検証する。その際、就労、住宅、社会活動、保健・医療な ど他の内容の調査動向との関係にも配慮するとともに(今回の作業では施設に関す る調査は直接取り上げなかった)、社会福祉調査全体の中での位置づけにも留意す る。最後に、高齢者福祉一般536件が示す各種事業の動向と、中央政府の政策動向 をも勘案して、高齢者福祉調査の時期区分とその性格づけをおこなう。
以上の作業の結果導かれた高齢者福祉調査の時期区分は、およそ以下の通りであ る。第1期は、高齢者福祉調査の前史で、1950年代に該当する。第2期は、高齢者 福祉調査が本格的に開始され、調査の主題が分化して調査領域が出揃う輪郭形成の 時期で、ほぼ1960年代に該当する。第1期と第2期を合わせて、高齢者福祉調査の 形成期と性格づけることができ、本稿の守備範囲である。この2つの時期の高齢者 像は、おおむね同居・扶養の関係において描き出され、その関係から外れる場合は 貧困問題として捉えられることが多かった。
第3期以降は、高齢者福祉調査が量的には社会福祉調査の中心となる時期である。
なかでも第3期と第4期は、高齢者に関する生活実態調査が隆盛を極める時期であ る。第3期は、生活実態調査の中でも一人暮らし高齢者に関心が注がれる1970年代 である。同居の対極にある一人暮らし高齢者の実態が貧困問題から離脱し始め、同 居・扶養の高齢者像が転機を迎える。第4期は、生活実態調査の中でも寝たきり高 齢者に関心が向かう1980年代である。80年代後半には介護に関する調査も増加する。
一方では「活力ある」高齢者像が形作られ、高齢者の実態が「自立」や「選択」の
51 文脈で記述される。第5期は、調査の実施数も頭打ちとなり、広範囲にわたる高齢
者福祉調査が「整備」されるとともに、介護保険の実施に向けて高齢者に関する調 査がシフトする1990年代である。「自立」の先の介護をめぐる関係において高齢者 像が模索されることになる。
1.3.本稿の守備範囲と目的
本稿では、紙幅の関係で5つの時期すべてを取り扱うことができないので、第1 期と第2期を守備範囲として、主要な調査資料を取り上げながら、戦後日本におい て高齢者福祉調査が形成される様子を明らかにする。1950年代と60年代の高齢者福 祉調査については、これまで言及されることがほとんどなかったからでもある。そ して、この2つの時期の生活実態調査によって、どのような高齢者像が描かれてい たのかを、具体的な実態と意識にそくして検討したい。その後の高齢者像の変化を 明らかにするためには不可欠の作業だからである。なお煩雑さを避けるために、取 り上げる調査資料の頁字数は省略した。詳しくは、先の報告書「第Ⅱ部 主要社会 福祉調査の抄録」の高齢者の部分(243頁以下、データの頁字数も記載)を参照さ れたい。
2.高齢者福祉調査の前史1950年代
2.1.前史としての位置づけと高齢者福祉調査の特徴
1950年代の高齢者福祉調査は、今回の作業結果では8件、国民年金関連の調査を 含めても10件余りにとどまる。しかも老人福祉法が制定される以前で、まだ「老人 福祉」という固有の調査領域が明確には意識されていなかった。したがって、高齢 者福祉調査史としては1950年代を、その前史と位置づけておきたい。限られた調査 数ではあるが、内容別には、5件を数える生活実態調査が中心であった。
前史とはいえ、その後の高齢者福祉調査につながる特徴が、散発的な調査の中に すでに明確な形で表れていた点は重要である。すなわち、当時のどの高齢者生活実 態調査にも、フェイスシートや生活実態に関する項目にとどまらず、子供との同居 希望や就労意向さらにはサービス利用などに関する意識項目が必ず含まれていたこ とである。いわゆる生活実態調査が意識に関する質問項目を当初から備えていたこ とは、貧困調査に代表されるそれまでの社会福祉調査からすれば、注目すべき調査 設計であった。
ただし、高齢者福祉調査だけの特徴かというと、必ずしもそうではない。戦後の 母子世帯調査の場合、当初から再婚意向などの立ち入った意識項目が含まれていた。
当時の生活規範や社会習慣を基準として、高齢者世帯や母子世帯の生活実態を把握 する延長上で、同居や再婚などの意識項目が当然に必要な情報として調査に組み込 まれることになったと考えられる。その後、高齢者福祉調査の場合には、希望や意 向などの意識項目が、生活実態調査の展開において必要な項目として定着し、やが て「老後生活に関する世論調査」などが、独立した意識調査として繰り返し実施さ
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れることになる。
高齢者福祉調査の前史において、子供との同居か否かという項目は、実態はもと より将来見通しとしても不可欠の視点であった。自営業層が多かったとはいえ、公 的年金制度が整備されない状況では、当時の高齢者本人の収入は極めて限られてい た。したがって高齢者のみの世帯は、よほどの好条件がない限り、貧困に直面する といっても過言ではなかった。前史に属する高齢者福祉調査が何らかの貧困認識を ともなって実施されていたとすれば、同居か否かの項目は、高齢者の貧困を出現さ せるポイントとなり、今日考えられる以上に切実な観点だったといえよう。
以上の事情を、高齢者福祉調査の前史に位置づけられる5つの生活実態調査を取 り上げて、それぞれの紹介を兼ねながら検討してみたい。
2.2.最初の高齢者生活実態調査
調査史の試みにおいては、その始まりの議論を避けるわけにはいかない。戦前に おける高齢者に関する調査としては、東京市養育院に代表される「養老施設」など の施設調査や、全国養老事業協会による『全国養老事業調査』などがあげられるが、
高齢者の生活実態に接近した調査としては、東京市社会局『東京市要保護世帯に於 ける老衰者の調査』1934年が嚆矢に属するといえるかもしれない。要保護世帯にあ る60歳以上の高齢者を対象とした調査結果は、子供のないものが22.0%、1人世帯 が13.3%と、極めて高い数値であり、当時としては特殊な家族状況にあった。しか も本調査は、調査分野としては要保護世帯調査すなわち貧困調査系列に属しており、
要保護世帯における「特殊事情者」の一環として「老衰者」が取り上げられている。
したがって、この調査を高齢者生活実態調査の始まりとするのには無理があり、始 まりは戦後を待たねばならなかった。
先の報告書の共同作業によると、高齢者生活実態調査の嚆矢は、謄写印刷で23ペー ジばかりの報告書ではあるが、(大阪市)大淀区社会福祉協議会・大阪市立北市民館・
大阪市立大学家政学部社会福祉研究室『老人の生活に関する実態調査』1951年であ ると考えられる。70歳以上の高齢者を対象とし、有効回収数が60にとどまり、サン プリングの方法も恣意的ではあったが、この調査の特徴をいくつかあげることがで きる。
1つは、戦後初期の社会福祉調査の多くが地域の社会福祉協議会によって担われ ていたが、本調査も例外ではなく、当時としては珍しい区の社会福祉協議会が中心 となって実施された。2つは、すでに指摘したように、実態調査であるにもかかわ らず希望や評価に関わる意識項目が含まれていた。具体的には、同別居の希望、就 業・施設入所の意向、不便・さびしさ・大切にしてくれる人の主観的評価などが、
質問票には散りばめられていた。未整備な本調査においても、意識項目を含む高齢 者福祉調査の原型を垣間見ることができよう。3つは、調査の目的あるいは関心で ある。「戦後家族制度の改正並びに社会情勢の変化にかんがみ、家庭にある老人の 生活適応の諸状況」を明らかにすることが目的であり、家族関係に調査の重点が置
53 かれていた。これは、初期の高齢者福祉調査に共通する視点であるが、本調査はと
りわけその傾向が強かった。ただし後にみるように、家族制度が変化したといわれ る割には、高齢者の家族関係は、以前と比べて大きくは変化していなかった。
初めて高齢者の生活実態を明らかにした『老人の生活に関する実態調査』の結果 を、同居・扶養について振り返っておこう。調査対象が70歳以上の60名と限られて いるが、そのうち一人暮らしは5名、親族を有する者52名のほとんどは同居希望で あるが、別居希望も9名存在した。生計の状況は、自分の収入のない者が40名で、
職業・内職収入のある者が9名、生活保護が5名であり、一方子供などから生活費 をもらっている者は47名に達していた。また「養老院に入りたい」とする者は8名 で、「どんなに良くなっても入りたくない」とする者が43名に上っていた。以上の 結果から、ほとんどの高齢者が子供を中心とした親族と同居していたが、その多く の場合は、子供などに生活費を依存しながらの同居で、施設への入所はほとんど想 定されていなかった、という当時の状況の一端を推測することはできよう。
2.3.大阪市社会福祉協議会と大阪市立大学による関連調査
最初の高齢者生活実態調査に関連して、3年後に大阪市全域を対象として実施さ れ、やはり大阪市立大学家政学部社会福祉研究学教室が調査の設計や分析を担った、
大阪市社会福祉協議会『昭和29年9月15日 大阪市老人生活実態調査報告調査研 究資料第20号』1954年を取り上げたい。本調査は、前年に実施された総理府国立 世論調査所の調査から大きな影響を受けつつ(質問票の様式に顕著である)、先の 大淀区社会福祉協議会の調査を整理・発展させ、サンプリングの方法も含め、これ 以降の高齢者生活実態調査の方向性を示したと考えられる。
報告書の記述は、やはり家族関係から始まり、職業、生計、健康状態、居住条件
(専用部屋希望を含む)、日常生活(社会関係や余暇活動を含む)、養老院への態度、
そして「幸福感」などの生活意識の順でなされており、質問項目の精度の問題はあ るものの、高齢者生活実態調査を構成する内容は、ほぼ出揃っていたといえよう。
60歳以上の高齢者(有効回答数630)の家族や同居関係の結果は、以下の通りであっ た。配偶者と同居するものは57.0%、子供と同居するものは82.2%(子供のあるも の87.2%)であった。今日ではほとんどすべての高齢者が専用部屋をもつが、本調 査では高齢者全体の34.1%にとどまった。高齢者単独および高齢者夫婦のみで構成 される世帯は合わせて12.1%であるが、その内訳は集計されていなかった。内職を 含む就業率は男性59.5%、女性15.2%で、生計については、収入のないものが全体 の51.5%、子供などから扶養を受けるものは74.6%に達していた。健康状態は、「病 弱」が18.0%、「病臥中」が4.3%で、とくに「病臥中」は加齢と強く相関していた。
なお養老院については「どんなによくなっても入らない」が57.4%、「今のところ 入りたくない」が21.2%で、当時の施設入所に対する態度が、先の調査と同様に示 されていた。
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2.4.「老後の生活についての世論調査」意識調査の導入
郵政省簡易保険局・総理府国立世論調査所『老後の生活についての世論調査』
1954年は、1960年代からの老後生活に関する意識調査の導入を決定づけた。本調査 は、20~59歳を対象とした意識調査と、60歳以上を対象とした実態調査とで構成さ れているが、このような2部構成も、本調査が初めてであり、以後しばしば採用さ れることになった。また高齢者福祉調査において、全国を対象に厳密なサンプリン グを行って回収率を明示したのも、本調査が初めてであった。
本調査第1部の質問項目は、親子関係(同居、扶養を含む)、老後生活の見通し、
老後の社会保障、養老院・有料老人ホームの4つで編成され、以後の意識調査にも 大きな影響を与えた。まず親子の一般的な同別居については、同居がよいとするも のが59%であるが、自分が年とってからの場合は、同居したいとするものが82%で あった。同居している場合に、親子か夫婦かどちらの関係を優先するかについては、
夫婦の関係とするものが54%で、親子は21%にとどまった。また一般的な扶養関係 については「どんな場合にも子が親を養うのは当然」とするものが91%に達してい た。このように同居・扶養という意識や規範と、夫婦関係の重視という姿勢とが並 存していたのが、この時期の特徴である。なお施設については、有料老人ホームに 入りたくないとするものは79%であった。
第2部の実態調査(有効回収数478)は、初めて全国の高齢者を対象としたもので、
その結果は、当時の生活実態をかなりの精度で反映しおり、その後のデータとの参 照基準を提供しているので、やや詳しくみておきたい。配偶者と同居しているもの は52%(男性72%、女性31%)、子供があるものは94%(養子6%を含む)、子供と 同居するものは80%、さらに子と孫との同居、子の配偶者との同居が、それぞれ 67%、65%となっていた。
実態調査の結果分析において、高齢者の「一人世帯」と「夫婦世帯」をそれぞれ 取り上げて論じたのも、本調査が最初であった。それによると、高齢単独世帯は全 世帯の4%にとどまっていたが、その「生活状態は著しく悪く」、「老人が子に扶養 されるという枠からはみだしているものの悲しい一面」と述べられ、実際、生活保 護の受給者は単独世帯の57%に上っていた。また高齢夫婦世帯は、全体の8%であ り、その生活状態は単独世帯と比べて安定していると述べられていた。
健康状態については、「病弱」が21%、「病臥中」が5%で、前掲の調査と似通っ た結果であった。就業しているものは38%(男性に限ると56%)、収入のないもの が42%で、収入のある場合も同別居を問わず、その額は極めて限られていた。なお 生活保護受給世帯は全体の4%であった。第2部は、家族の状況、日常生活、「老 人の感想」、職業・生計などの順に構成されているが、応答できる高齢者406名に面 接した結果をまとめた「老人の感想」では、「自分はしあわせだと思いますか」、「さ びしいと感じることはありませんか」、「長生きをしたいと思いますか」など、今で は困難と思われるような個人の内面に立ち入った直截な質問を行い、それぞれの回 答を記述した上で集計するという工夫が凝らされていた。長生きに関する質問への
55 回答は、全体では、「長生きしたい」が64%、「したくない」が27%であるのに対し
て、「一人世帯」に限ると、それぞれ35%、60%で、「したくない」が過半を占めて いたことは注目される。
2.5.京都市と神奈川県による初期調査
1955年から56年にかけて2つの調査が実施された。1つは、京都市民生局・同志 社大学社会学研究室『老人の生活実態・福祉に関する調査』1957年であり、もう一 つは、神奈川県・神奈川県社会福祉協議会『神奈川県における老齢者の実態神奈 川県社会福祉調査資料第11集』1957年である。いずれも調査の意図が鮮明に語ら れているのが特徴である。前者では、「家族制度の解体による老齢者の扶養関係の 変動」にともなう「窮乏の典型」として高齢者を位置づけて、また後者では、自殺 などに示される「高齢者の問題」という視点から、調査の設計がなされた。ところ で、厚生大臣官房総務課『生活実態の分析社会保障調査の解析』1953年では、
高齢者世帯と貧困問題とは関係がないと分析されていたが、残念ながら調査世帯数 が13と極端に少なく、両者の関係については後述するように、当時の高齢者福祉調 査の位置づけや視点は間違っていなかったと考えられる。
京都市民生局の『老人の生活実態・福祉に関する調査』は、同志社大学の島田啓 一郎、小倉襄二、大塚達雄らによって担われたもので、多分に大阪市の調査を意識 したものであった。報告書は、家族関係、職業・生計、日常生活(意識項目を含む)、
社会保障の順で構成されていた。60歳以上を対象とした主な調査結果は、配偶者と 同居するもの50.9%(男性77.3%、女性30.5%)、子のあるもの89.1%、子や親族 との同居80.2%、高齢者単独および高齢者夫婦のみのもの17.9%と、同居をめぐる 指標は全体として大阪市調査よりやや低かった。就業率は、男性が65.6%、女性が 21.0%で、全体では54.2%あった。社会活動に関しては、外出しないが58.4%、出 席する会合なしが71.7%(総理府国立世論調査所調査では78%)を占めていた。最 後に養老院、有料老人ホームについても尋ねているが、入りたくないものがそれぞ れ88.1%、84.7%に達していた。
神奈川県社会福祉協議会の『神奈川県における老齢者の実態』は、サンプリング に偏りが認められるが、65歳以上の高齢者を対象とした調査で、ほとんどすべての 高齢者が親族関係を持ち(単独世帯は2.4%)、子供のあるものは90.7%に達した。
生計の状況では、家族に扶養されているものが78.5%、生活保護を受けているもの が2.8%で、同別居に関しては、同居がよいとする意見が84.6%を占めていた。本 報告は29頁の簡素なものであるが、「神奈川県社会福祉調査資料第11集」とあるよ うに、神奈川県社会福祉協議会による一連の社会福祉調査の一環として実施され、
この調査資料シリーズは1954年から60年にかけて全19集が刊行されている。そこに は、母子世帯、貧困、児童、障害者、地域福祉など現在の社会福祉調査の分野がほ ぼ出揃っており、当時の神奈川県社会福祉協議会の意欲的な試みとして注目される。
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2.6.同居・扶養に関する1950年代の実態と意識
前史に位置する5つの調査、とくに総理府国立世論調査所、大阪市社会福祉協議 会、京都市民生局の3つの調査をとおして、その後の高齢者に関する生活実態調査 の枠組みが形作られたと考えられる。すなわち、サンプリングを含む厳密な調査方 法が確立され、意識項目を含む質問項目の流れが調査票の様式として整えられた。
ただし、個別面接法によって調査員が回答内容を具体的に記述する項目も散見され、
その結果が報告書に反映されていたのは、前史の生活実態調査の特徴である。報告 書の構成も、家族状況から始まり、職業・生計、日常生活(健康状態、趣味娯楽、
社会関係)、施設や社会保障への態度で締め括られる、という章立てが形成された。
現在では、家族関係から福祉ニーズ、健康状態(日常生活動作能力)から福祉ニー ズ、という2系列の構成が主流であるが、前者の構成が固められたのである。いう までもなく、家族状況からの切り込みは、1950年代の生活実態調査の問題意識を鋭 く反映していた。
1950年代の生活実態調査が描き出す高齢者の実態と意識を、60歳以上の平均像と してまとめておこう。まず同居について。高齢者のなかで子供のあるものが90%前 後、子供と同居するものが80%余りで(長男との同居は40%)、何らかの形での同 居世帯が90%足らずであった。また一般に同居がよいとするものは80%台半ばで あった。これに対して高齢単独世帯が4%、高齢夫婦世帯が8%で、合わせて12%
程度であった。ちなみに1960年の国勢調査によれば、65歳以上の高齢者の87.3%が 子供らと同居、7.0%が夫婦世帯、5.7%が単独世帯と施設入所であった。
扶養については、自分の収入のないものは都市部では50%余り、全国では40%余 りで、地域にかかわらず子供による扶養を受けているものは70%台後半で、「親を 養うのは当然」と回答するものは20歳以上60歳未満の90%を超えていた。健康状態 に関して次節との関係で記しておくと、「病臥中」と答えたものは5%程度、「病弱」
は20%前後であった。なお、養老院に入りたくないとするものは、「どんなによくなっ ても入らない」を含め90%近くに達し、有料老人ホームに入りたくないとするもの も80%前後であった。
このような同居・扶養をめぐる実態と意識は、約半世紀後の高齢者像との差異を 際立たせている。例えば2005年時点でみると、何らかの形で同居している高齢者は 48.8%と半数以下で、子供らとの付き合い方も「いつも一緒に」が43.8%と「とき どき会って」を下回っている。また高齢者の収入源は「公的な年金」が90.6%を占 め、「子供などからの支援」は10.0%にとどまっており(複数回答)、同居イコール 扶養という図式は明らかに崩れてしまっている2)。これに対して、1950年代の高齢 者の8割は、現に子供と同居するとともに同居を希望してもいた。また年金制度が 未整備のために収入は限られており、高齢者の8割弱が子供の扶養を受け、一方子 供の9割は親の扶養を当然としていた。同居と扶養とは分かちがたく結びついてお り、結びつきから切り離された高齢単身者は、その半数余りが生活保護を受給して いたのである。
57 この時期の高齢者に関する生活実態調査の問題意識は、①戦後の民法改正によっ
て、同居・扶養の実態と、高齢者への態度とが変化し、②そのため高齢者の貧困問 題が引き起こされ、③公的年金や施設などの整備が課題となる、という図式に集約 される。
しかしながら、①については、意識はもとより実態についても、比較すべき戦前 の参照基準がまったく存在しなかった。戦前の国勢調査では、高齢者の世帯類型は もちろん、年齢と世帯人員のクロス集計すらなされておらず、高齢者の同居実態へ の手掛かりは皆無である。あえていえば、先の『東京市要保護世帯に於ける老衰者 の調査』における子供のないものや1人世帯の割合の高さは、大都市の低所得層を 対象とした調査ではあるが、戦前においても1950年代調査が想定するような理念的 な同居・扶養の実態ではなかったことを示唆している。また戦後の民法改正によっ て、それまでの同居・扶養の実態が短期間のうちに変化したとも考えにくい。次節 でみるように、1950年代の同居・扶養の実態は1960年代前半までほとんど変化しな かったからである。親の扶養を当然とする子供の意識の広がりをも含め、高齢者を めぐる1950年代の関係や意識は、戦前と大きくは変化していなかったと考える方が 妥当であろう。民法改正による変化があるとすれば、総理府国立世論調査所の調査 が明らかにしたように、親子の扶養関係の現場に、夫婦関係という新たな作用線を 導入し、意識レベルでの葛藤をもたらしたことであるが、当時の生活実態調査はそ のような意識の内面に立ち入ることはなかった。
②については、年金などの所得が限られていた当時の高齢者が、同居・扶養から 切り離された場合、貧困に直面するのは避けられない事態であった。実際、1960年 時点で高齢者世帯の世帯保護率は246.0‰と桁違いに高い水準であり3)、すでにみ た1950年代の高齢単独世帯の保護率が過半に達するという数値も、妥当な調査結果 であった。また、低所得層の目安として「限界線」を設定し、それ以下の世帯推計 を試みた東京都民生局『社会福祉基礎調査』1953年も、高齢者世帯の72.2%が限界 線以下に属するとしていた。同居・扶養というネットワーク持たない高齢者の多く が貧困あるいは生活困難の状況にあり、当時の生活実態調査の問題意識は正鵠を得 ていたといえよう。
③については、質問項目において公的年金や高齢者施設についての説明がなされ、
生活実態調査自体が社会保障・福祉に関する啓蒙的な役割を果たしていた。公的年 金の制度的な整備と充実は、大半のものが望んでいたが、高齢者施設への入所は、
高齢者にとって現実的な選択肢にのぼっているとはいいがたい状況であった。
3.高齢者福祉調査の輪郭形成1960年代
3.1.調査領域の拡がりと輪郭形成
1960年代とくに後半になると、社会福祉調査の実施数は、50年代と比べて飛躍的 に増加するが、なかでも児童、障害者、高齢者の分野での増加が著しかった。高齢 者の分野に関しては、1963年の老人福祉法の制定とも相まって60年代後半には、前
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史における一般的な生活実態調査にとどまらず、高齢者福祉調査が主題別に分化し 始め、多角的な視点から実施されることになった。ちなみに、寝たきり老人対策事 業と一人暮らし老人対策事業が開始されるのは、それぞれ1969年と70年であった。
この時期の高齢者福祉調査は、地域の社会福祉協議会による生活実態調査と老人ク ラブ調査が多数を占めていたが、実施数は限られていたものの、その後の調査領域 の拡がりを示す多彩な調査を登場させた。
実際、厚生省による2度にわたる全国レベルの高齢者実態調査、地方自治体の民 生部局による独自の視点からの生活実態調査、全国社会福祉協議会のねたきり老人 実態調査、東京都社会福祉協議会による就労老人、老人ホーム、ねたきり老人の実 態調査、さらには内閣総理大臣官房による老後生活の世論調査などと、幅広い領域 で高齢者福祉調査が実施された。こうして、一般的な生活実態調査に加えて、就労 や収入、寝たきりなどの保健医療、老人クラブなどの社会活動、老人ホームなどの 施設、そして老後についての意識項目が独立した世論調査など、高齢者福祉調査の ほとんどの領域が出揃うことになった。この意味で1960年代は、高齢者福祉調査の 主題の分化が始まり、調査領域の輪郭が形成された時期と位置づけることができよ う。
3.2.高齢者の生活実態の全国把握
1960年代前半には、高齢者の生活実態把握を目的とする初めての全国調査が実施さ れた。厚生省『昭和35年 高齢者調査報告付 老人調査に関する世論調査報告』
1961年と厚生省『昭和38年 高齢者実態調査報告』1964年である。すでに厚生省に よって、1953年から厚生行政基礎調査が、1962年から国民生活実態調査が、世帯を 単位として毎年行われていたが、昭和35年調査は厚生行政基礎調査の、昭和38年調 査は国民生活実態調査のそれぞれ「付帯調査」の形で、65歳以上の個人を対象とし て実施された。両調査の調査票は、従来のように世帯状況からではなく、高齢者個 人の健康状態(「傷病状況」と「身体機能状態」)から始められる点に特徴があった。
1950年代の高齢者の生活実態との比較を念頭に、これらの調査結果を簡単に確認し ておきたい。
昭和35年調査では、高齢者のいる世帯の形態は、単独世帯が4.7%、夫婦世帯が 7.3%、合わせて高齢者のみ世帯が12.0%で、子供との同居が81.6%、何らかの形 での同居は88.0%に達していた。健康状態は、「弱い」が男性13.4%、女性15.1%、
「床につききり」が男性4.5%、女性4.0%で、就業状況は、男性の就業率が50.1%、
女性が20.1%、高齢者全体では33.1%であったが、健康・就業ともに当然ながら年 齢別の差異が大きかった。収入については、収入なしは15.3%にとどまり、公的年 金のあるものが44.0%に増加したが、そのほとんどが老齢福祉年金であり、公的年 金の平均収入額は小遣いの額とほとんど変わらなかった。なお、高齢者のみで使え る寝室を有するものは、61.1%であった。
昭和38年調査は、「お元気でしょうか」から始まる独自の調査票を工夫するとと
59 もに、高齢者福祉調査において初めて日常生活動作能力と介護者の状況を質問項目
に導入した。しかも面接に際して、誰から回答を得たのか、高齢者本人からの場合ど のような立会人がいたのかなど、調査現場での関係にまで注意を払っていたが、ここ では回答者の関係構図についてはこれ以上立ち入らない。子供との同居は79.9%、
子供との別居は14.4%、子供なしが5.7%で、子供のある高齢者の85.6%が同居を 希望していた。健康状態は、「弱い・病気がち」が男性11.4%、女性12.2%「床に つききり」が男性6.0%、女性5.3%であり、「床につききり」の場合、「人手をかり る」ものが67.5%に達していた。そして「人手をかりる」場合の介護者についても 質問を重ねたが、その内訳は、配偶者が31.6%(男性57.4%、女性7.4%)、子供が 16.7%(男女差は少ない)、「嫁」が38.8%(男性21.8%、女性54.6%)で、家族以 外の「その他」は6.7%(男性3.9%、女性9.3%)にとどまっていた。
就業状態は、昭和35年調査とほとんど変わりがなかったが、収入については質問 の仕方が異なっていた。高齢者全体の「生計維持状況」をみると、「どうやらたべ ていける」18.8%を含み、「自分の収入で暮らせる」と集計されたものは33.2%で、
他方「収入で暮らせない」(「たべてゆけない」に該当)は66.8%で、「同居の子の 扶養」が56.3%、「別居の子の扶養」が5.2%、生活保護が2.2%となっていた。子 供との同居が約80%であったので、同居の高齢者の1/4については、同居イコール 子供による扶養という図式が当てはまらなくなっている点は、新たな動向として注 目される。なお特別養護老人ホームについては、以前と同様、入所希望は6.5%に とどまり、「自宅にいたい」とするものが88.2%を占めていた(「床につききり」を 除く)。
以上のような1960年代前半の同居・扶養に関する実態と意識は、現在から振り返 ると、1950年代の調査結果と大きく変わるところはない。とくに同居については、
高齢者のみ世帯の割合を含め、子供との同居実態、同居希望ともにまったく変化が 認められない。ただし、経済的扶養をめぐる状況には、年金制度の整備とも相まっ て、これまでとは異なる動きも見逃がせない。自分の収入のないものは、50年代の 40%余りから10%台にまで低下し、子供による扶養を受けているものは、50年代の 70%台後半から60%程度に低下したからである。同居と扶養の一体的な基本構図は 維持されているものの、扶養に関しては変化の兆しが生じていたことも否定できな い。さらに昭和38年の厚生省調査では、非経済的な扶養関係にも注目された。「床 につききり」の場合、男性の過半が「妻」を、女性の過半が「嫁」を介護者として おり、親族以外を介護者とするものはほとんど皆無であった。高齢者の5%前後を 占めるにすぎないものの、「床につききり」の高齢者と介護者との関係は、ほとん ど親族間の関係として集約されていたのである。このように整理してみると、当時 の高齢者に関する同居・扶養の概念には、居住、経済、介護などの次元を異にする 関係が、なお未分化な形で包括的に込められていたと考えられる。
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3.3.東京都の生活実態調査総合的接近と継続性
1960年代後半になると、各地の地方自治体によって高齢者の生活実態調査が繰り 返し行われるようになった。なかでも比較的早期に生活実態調査を立ち上げ、しか も系統的に繰り返し実施してきたのは東京都であった。1961年には東京都民生局『老 人福祉基礎調査報告書』1962年を実施し、続いて東京都民生局『老人福祉基礎調査 報告書』1968年、1970年代に入っても同じく『東京都老人福祉基礎調査報告書』
1972年、『東京都老人福祉基礎調査報告書』1978年と調査を積み重ねた。その後も、
1980年には東京都民生行政基礎調査の一環として東京都福祉局『老人生活実態調査 報告書』1981年が実施され、1985年からは東京都社会福祉基礎調査の一環として5 年毎に東京都福祉局『高齢者の生活実態』が実施されている。
第1回に該当する1961年調査では、生活実態として同居家族や居住の状況が取り 上げられ、就労実態、扶養(生活費)と世話の状況、健康状態、老人福祉対策、娯 楽や趣味と対人関係など、高齢者生活に関する総合的な接近が図られた。ついで 1971年調査では、調査票が世帯票と個人票(Ⅰ)(Ⅱ)の3種類に分けられ、調査対象 の特性(4つの経済階層に区分)、健康と医療、就労状態、経済状況、住居と生活 環境、家族関係(同別居を含む)、社会関係、余暇生活、生活意識、福祉施策と、
総合的接近が拡充され、巻末には付録として「ねたきり老人」と「1人ぐらし老人」
とが再集計されていた。こうして東京都福祉局『高齢者の生活実態 平成17年度東 京都社会福祉基礎調査報告書』2006年に至るまで、ほぼ5年ごとに高齢者に関する 精緻な実態調査が展開されてきた。1961年から始まる東京都の一連の生活実態調査 は、総合的な調査設計、継続的な実施という2点において、高齢者福祉調査におい ては抜きんでた存在である。
60歳以上の高齢者を対象とした1961年調査の結果は、およそ以下の通りである。
家族の状況については、単独世帯が4.6%、夫婦のみ世帯が9.7%、合わせて14.3%
で、子供との同居が80.3%を占めていたが、その1/3に当たる26.8%は未婚の子供 との同居であった(子供なしは8.9%)。同居に関する一般的な意見としては、「同 居のほうがいい」が56.7%、「別居のほうがいい」が30.8%で、別居の回答も一定 の割合を占めていた。経済的扶養では、「めんどうをみてもらっていない」が 46.2%、子供からの扶養が50.4%で、後者の割合は全国調査の結果より10%程度低 下していた。逆に、主として未婚の子供を対象に、高齢者が「生活費のめんどうを みている」ケースが18.5%に上った。東京都の高齢者の場合、なお同居の実態に大 きな変化はないが、同別居の意識と、経済的扶養の実態においては、全国の動向に 先駆ける変化の兆しが認められたのである。こうして1960年代以降、都市部を中心 とした高齢者の生活の在り方が、全国の趨勢を牽引することになる。なお老人ホー ムに関しては、入居を希望しないものが88.9%で、1950年代とほとんど変わらない 態度が示されていた。
61 3.4.神奈川県と京都市の生活実態調査社会階層からの接近
1960年代の社会科学の問題関心を最も鋭敏に反映した調査としては、神奈川県民 生部『神奈川県における老齢者生活実態調査報告書 昭和38年』1964年があげられ る。この調査は神奈川県民生部が東京大学社会科学研究所に委託したもので、氏原 正治郎と下田平裕身が担当した。この調査の問題関心は、同居・扶養を「道義的問 題」としてではなく、「特異な構成員たる老齢者を包摂しながら、いかにして世帯 が成立しうるのかという問題」として設定し、その問題を経済的な条件の相違によっ て解明しようとするものであった。端的にいえば、高齢者を「包摂」する世帯のあ り方を、世帯が帰属する社会階層の過去・現在によって分析することであった。類 似した姿勢は、「世帯の経済階層」を分析の中心にした京都市民生局『老人福祉行 政基礎調査』1966年にもうかがうことができる。
ここでは60歳以上の高齢者を対象とした神奈川県調査の結果と分析枠組みをみて おきたい。世帯の状況は、高齢単独世帯が7.4%、夫婦世帯が8.2%、合わせて高齢 者のみの世帯が15.6%で、この数値は東京都のデータと大差はない。一方、子供と 同居しているものは78.2%、未婚の子供との同居は18.1%であった。子供と別居し ている世帯のほとんどが、高齢者のみの世帯で、その2割弱が別居の子供から仕送 りを受け、また別居の理由が「余裕のある子供がいないため」というケースは、極 めて少ないとされた。別居世帯の社会階層としては、上層から下層へと広範に拡がっ ており、下層の中でも「無業世帯」の約半数が生活保護を受給しているものの、「余 裕のある階層」も含まれ、別居がすなわち貧困を意味するものではないと述べられ ていた。また、子供と同居している世帯は、子供に全面的に扶養されている約3割、
比較的困窮度の高い多就業世帯の約2割、経済的な緊急性ではなく「一緒にいたい から」同居している約5割の3つに分類されて、各社会階層に拡がる第3のタイプ が同居世帯の中心であると分析された。
以上のように神奈川県調査は、「家」制度の解体と老人問題という当時流布した シェーマではなく、世帯の経済条件の分析をとおして高齢者の同別居や扶養関係へ の接近を試みた。そこでは、高齢者がいったん同居・扶養から切り離された上で、
それぞれの世帯が高齢者によって、あるいは高齢者を含んでどのように構成される かが自覚的に課題設定された。その際、個々の世帯による高齢者の「包摂関係」が、
主として世帯が帰属する社会階層によって説明されることになった。神奈川県調査 が社会階層的アプローチを採用したといわれる所以である。その結果、高齢者の別 居が直ちに扶養からの切り離しや貧困に結びつくわけではなく(別居の約半数)、
また高齢者の同居が必ずしも余儀なくされた同居ばかりではない(同居の約半数)
ことを明らかにし、その後の都市部における高齢者生活の展開を見通す視点を提示 した。当時の生活実態調査の分析や記述のトーンが、高齢者生活の困難や貧困で彩 られる傾向があったのに対して、1980年代に登場する自立的高齢者像への道筋を切 り拓いたともいえよう。とはいえ、別居世帯の下層とくに無業者が、「被保護層へ の転落」と強く結びついていたことは見逃されてはならない。
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3.5.東京都社会福祉協議会による生活実態調査主題別の分化の開始
1960年代後半になると東京都社会福祉協議会によって、主題別に分化した生活実 態調査が実施された。すなわち東京都社会福祉協議会『就労老人実態調査』1966年、
『家庭内ねたきり老人の実態調査報告』1967年、「出身家族調査」を含む『老 人ホーム対象者実態調査』1967年、再び『高令ママ者就労の実態』1968年、そして民生 委員の社会福祉モニター活動として1970年に実施された東京都社会福祉協議会『一 人ぐらし老人の生活実態調査報告』1971年などの一連の調査をあげることができよ う。寝たきり、一人暮らし、就労、施設などの主題別に生活実態調査が実施される ようになり、この時期から高齢者に関する調査分野が一気に拡大したのである。実 際、東京都社会福祉協議会の寝たきり老人の調査が行われた翌年には、同じく民生 委員モニター活動として全国社会福祉協議会『居宅ねたきり老人実態調査報告』
1968年が全国レベルで実施され、1970年代に入ると各地域の社会福祉協議会によっ て、高齢者一般の実態調査とは別に、寝たきりと一人暮らし高齢者の生活実態調査 が繰り返し実施されることになった。
すでにみた厚生省や東京都の高齢者生活実態調査によって、寝たきりや一人暮ら しの状況はある程度明らかになっていたにもかかわらず、社会福祉協議会による テーマを絞り込んだ調査結果の社会的な影響力は、はるかに大きかった。その理由 として、テーマに即した具体的な質問内容が備わっていたばかりではなく、現場を 熟知している民生委員が直接調査を担ったことがあげられよう。1960年代後半の調 査によって浮かび上がった寝たきりや一人暮らしのリアリティは、すでにみた寝た きり老人対策事業と一人暮らし老人対策事業として実を結び、1970年代の各地域の 社会福祉協議会による調査の積み重ねによって、70年代後半にはいくつかの在宅老 人福祉事業が実施されることになる。1960年代から70年代にかけてのマクロ的な背 景としては、平均余命の急速な伸びにともなって、経済的な扶養にとどまらない日 常生活や介護などの、非経済的な扶養関係が切実な課題となったことも見逃せない。
人口や世帯の高齢化が進展する以前に、扶養関係をめぐる新たな課題が引き寄せら れていたのである。
初期の寝たきり老人調査の結果を振り返ってみよう。まず全国社会福祉協議会の 調査結果からみると、70歳以上で「ねたきり」(「日常ほとんどねた状態にある」)
の割合は5.2%で、寝たきり老人の「発生率」は、さきの厚生省調査(「床につきき り」)とほぼ同水準であったが、両者の対象年齢と概念規定は若干異なる。「おもな 看病人」は、配偶者(「大部分が妻」)が25.1%、「嫁」が49.8%、娘が14.5%で、
厚生省調査に比べ「嫁」が10ポイント余り増加している。「看病」の内容に関しても、
食事、着替え、入浴そして用便の「自立状況」との対比で介護の実態が具体的に捉 えられ、とくに入浴については介護の必要性が高いとされた。用便については「お しめを使用する」が21.1%(「いわゆるたれ流しの状態」とされた「常時おしめ」
に限ると17%)であった。なお寝たきり老人の世帯状況は、単独世帯2.7%、夫婦 のみ世帯7.1%で、合わせて高齢者のみの世帯は9.8%、ただし大都市では16.0%に
63 上った。
75歳以上の高齢者を対象とした東京都社会福祉協議会の調査では、「臥床率」は 5.6%、そのうち「失禁」の割合は11~14%で、全国に比べ都市部の健康状態は相 対的に良好であると理解されていた。「おもな看病人」は、配偶者が21%(妻18%)、
「嫁」が38%、娘が25%で、東京都では「嫁」から娘へのシフトがうかがえる。注 目されるのは、大都市の75歳以上を対象としているにもかかわらず、家族以外が「お もな看病人」である割合は4%にとどまり、厚生省や全国社会福祉協議会の調査と 同じかむしろ下回っていた。このことは、「老人福祉に対するニード」の低さにも 示されていた。「看病を引き受けてくれる人」に「頼みたくない」とするものは81
~87%にのぼり、「来て貰いたい」(「金をだしても」と「ただなら」の計)とする ものは10%台にとどまっていた。また特別養護老人ホームについても「入れるにし のびぬ」と「入れたくない」が合わせて83%に達していた。寝たきり老人の調査の ため回答者は本人ではなく「世帯の代表者」であるが、特養入所に対する否定的見 解は、本人が回答したこれまでの調査結果(1950年代を含む)とほとんど変わらな かった。
以上のように、2つの寝たきり老人調査は、具体的な介護の状況、とくに介護者 との関係を初めて明らかにした。そこでは、これまでの一般的な生活実態調査とは 異なって、同別居の区別や経済的扶養の状況が脇に置かれて、寝たきり状態に焦点 が絞られ、介護の関係が分析された。調査結果の特徴は、介護者の範囲が家族の内 部にとどまり、介護の関係が閉じられていたことであった。同居・扶養のあり方に 変化の兆しがみられるにもかかわらず、介護の関係においては、1950年代の同居・
扶養の実態以上に、家族への依存が強かったのである。高齢者の介護に際して、外 部の社会的資源の評価と利用意向が極めて低かったことも、家族への依存の強さを 物語っている。このような介護関係が変化し始めるのは、1990年代に入ってからの ことであった。
3.6.意識項目の調査としての独立繰り返される老後生活への問い
すでにみたように社会福祉調査とりわけ高齢者生活実態調査の特徴の1つは、実 態にとどまらず意向や希望の意識項目が含まれることであった。1960年からの「国 民生活に関する世論調査」では、「自分の老後の生活に対して不安を感じることが ありますか」という問いが継続した項目になっていたが、この時期の終りには、内 閣総理大臣官房『老後の生活に関する世論調査』1969年が独立して実施され、調査 対象も高齢者以外にまで拡大された。この調査を皮切りに1970年代から80年代にか けては、総理府主導で老後生活に関する意識調査が視点を変えて繰り返し実施され、
質問項目も同居、扶養、世話、健康、就労、社会参加、福祉ニーズさらには価値観 などに及ぶ広範囲にわたった。その後1990年代からは総務庁(内閣府)によって、
それまでの意識調査の配置が整理・再編されることになるが、それらの事情につい ては稿をあらためて検討したい。いずれにしても、扶養や世話を提供する立場と提
64
供される立場の双方の視点を交えての、広範な問いかけの繰り返しは、老後生活の あり方を課題として受け止める社会意識を醸成した。
ここでは1969年に50歳以上を対象として実施された『老後の生活に関する世論調 査』の枠組みと結果をみておきたい。調査報告の記述は、同別居の実態と意向に始 まり、健康状態、就業の実態と意向、経済生活の見通し、社会参加、生活意識や政 策への要望などから構成されており、その後の意識調査の枠組みをほぼ備えていた。
ただし同居と別居に関して、「一人になった場合」や「近くに住んで常に行き来する」
などの条件をつけた選択肢が登場し、両者のイメージが厳密化されるとともに相互 に浸透し始めるのは、1970年代に入ってからのことであった。
調査結果では、子供との同居は80%で、1960年代前半の都市部の実態とほとんど 同じであった。しかし一般的な同居意向は50%、別居意向が23%、一概にいえない などが27%で、50歳代に限ると同居意向は49%で、1953年の総理府国立世論調査所 調査の結果から20ポイント低下していた。自分の場合の希望としては、同居希望が 71%に上るが、50歳代に限ると64%で、やはり1953年調査結果から20ポイント以上 低下していた。そして、子供などに頼らないで生活できるかという問いに対しては、
60歳以上に限ると「できない」が63%で、厚生省の1963年調査と大きな変化はない。
しかし一般論として老後に経済力が必要かという問いに対しては、必要とするもの が59%、必要なしが6%で、1963年調査と比べ、前者が上昇し、後者は大幅に低下 した。自分の場合に同居希望のものも、その53%が経済力を必要と回答していたこ とは、同居と経済的扶養とが、意識においては区別され始めていたことを意味して いる。
同居と経済力に関する以上の結果は、同居と扶養それぞれの現実と意識において も微妙なズレが生じつつあったことを示している。すなわち、同居の実態はほとん ど変わらないものの、意識においては同居志向が低下し始めていた。また、現実の 経済力の評価は以前と大きく変化しないものの、老後の経済力の必要性については、
必要なしが大きく後退して、必要とするものが過半を占めていた。1960年代から始 まった同居・扶養の一体的な構図の変化の兆しは、すでにみた同居と扶養との相互 の関係のズレに加えて、同居と扶養それぞれの意識と実態のネジレによっても促さ れたのである。1970年代から繰り返される全国規模の意識調査は、ネジレを顕在化 させる質問と選択肢によって、同居・扶養の構図に収まらない老後生活のイメージ を加速するとともに、社会的な資源をも可能な選択肢として浮かび上がらせること になる。
4.小括と課題同居・扶養の変化の兆しとその解釈
形成期の高齢者福祉調査は、その大半を占める生活実態調査の結果によって、高 齢者像に関して2つのことを明らかにした。1つは、1950年代においては、凝縮さ れた同居・扶養の規範が、高齢者生活の実態と意識においてなお幅広く浸透してい たことである。2つは、1960年代とくに後半になると、同居・扶養の一体的な構図
65 が、実態においても意識においても変化の兆しを呈したことである。
この変化の兆しにいち早く注目し、理論的な解釈を試みたのが1970年代初頭の家 族社会学であった4)。当時の代表的な見解を3つ取り上げておきたい。那須宗一は
「家父長的直系家族の規範」に代わって、「親子が相互に自由選択した同居」で「老 人への情緒的援助が確保」された「修正直系家族的規範」の「普遍化」を期待して いた5)。ここで那須は、「選択」の結果としての「同居」を見据えていた。同じ著 作で湯沢雍彦は、固定的・継続的な同居に代わって、準同居をふくめ同別居が「選 択」される中で、いずれかといえば「選択的別居」を展望していた6)。那須とは異なっ て湯沢は、「選択」される「別居」に軸足を置いていた。そして森岡清美は、「家族 制度が直系家族制から夫婦家族制への過渡期にあるため」「老人問題」が「より深刻」
になるとして、「社会保障の推進」とともに「夫婦家族制にみあった老人と子ども との居住および交渉習慣を確立することが」課題であるとしていた7)。森岡も「親 子の相互選択」を重視しながら、同居と別居それぞれの課題を指摘することになっ た。
それぞれニュアンスの相違はあるものの、いずれの見解も同別居に焦点を絞って、
凝縮された同居・扶養の理念から乖離する動きを、1960年代における生活の「選択」
という視点から捉えようとしていた。「選択」という言葉には、直系家族的な規範 や制度に縛られない生活対応としての意味が肯定的に込められていたが、理論的な 枠組みとしては規範や制度に強く依拠せざるを得なかった。そのため1970年代初め の時点では、同別居をめぐる「選択」が、あるべき夫婦家族の理念に引きつけて抽 象的に議論されるにとどまった。
それに対して、本稿でみた1960年代の生活実態調査の結果は、生活選択をともな う高齢者とその家族の対応を、具体的に描き出していたのではないだろうか。その 内容は改めて繰り返さないが、60年代後半の都市部を中心に、同居と扶養の実態的 な乖離が始まり、同居と扶養それぞれの実態と意識にズレが生じたことは、1950年 代までの同居・扶養の構図を徐々に変化させる駆動因となった。とはいえ、変化は 単線的には進行せず、その過程は複雑であった。例えば神奈川県調査は、同居の約 半数が直系家族の規範には収まらないこと、別居の約半数が夫婦家族の理念を体現 しているわけではないことを明らかにし、60年代半ばにおける高齢者の生活対応の 錯綜した状況を浮き彫りにした。一方で寝たきり老人調査は、寝たきりという特定 の局面では、介護者の関係が閉じられ、家族への依存を強めるほかない事態を示し た。1960年代における同居・扶養の構図の変化の兆しは、規範や制度としての解釈 を困難にする多元的な直系家族規範とも夫婦家族規範とも解釈できる複雑さを 帯びていたといえよう。
実態的な乖離と意識・実態のズレが、一方向的に相互に作用し始め、変化の兆し が、明らかに止めがたい変化となるのは、1970年代以降のことであった。この事情 と、高齢者福祉調査の展開については、今後の課題とし、稿を改めて論じたい。
66
〔付記〕本稿は、平成17年度~平成19年度科学研究費補助金 基盤研究(A)〔課題 番号17203037〕「戦後日本における社会福祉調査の展開と現局面調査技術の 蓄積と福祉対象像の系譜」(研究代表者 中川清)の研究成果の一部である。
註
1)戦後日本の労働調査については、東京大学社会科学研究所の調査を対象とした、
労働調査研究会編『戦後日本の労働調査』(東京大学出版会、1970年・2001年復 刊)、労働政策研究・研修機構の調査を対象とした、下田平裕身ほか『労働調 査論フィールドから学ぶ』(日本労働協会、1989年)、山本潔『日本の労働 調査:1945~2000』(東京大学出版会、2004年)、東京都立労働研究所の調査を 対象とした、松島静雄監修『東京に働く人々労働現場調査20年の成果から』
(法政大学出版局、2005年)など、いくつかの整理がすでに試みられている。
この他にも、福武直編『戦後日本の農村調査』(東京大学出版会、1977年)、戦 前から戦後にかけて独自の視点から社会調査を論じた、江口英一編『日本社会 調査の水脈そのパイオニアたちを求めて』(法律文化社、1990年)、第2次 大戦期までの社会調査を多面的に取り上げた、川合隆男編『近代日本社会調査 史ⅠⅡⅢ』(慶應義塾大学出版会、1989~1994年)をあげることができる。
2)以上、厚生労働省『平成17年国民生活基礎調査』2007年、内閣府『高齢者の生 活と意識第7回国際比較調査』2007年による。
3)生活保護の動向編集委員会編『平成20年版生活保護の動向』中央法規、2008年、
34頁。ちなみに2000年の高齢者世帯の世帯保護率は、43.9‰であった。
4)1970年の国勢調査によれば、65歳以上高齢者の79.3%が子供らと同居、11.6%
が夫婦世帯、9.1%が単独世帯と施設入所で、子供らと同居は、1960年と比べ て8ポイント低下したことになり、この事実は社会的な関心を集めた。
5)那須宗一・湯沢雍彦『老人扶養の研究老人家族の社会学』垣内出版、1970 年、15~16頁。同様の主張は、那須宗一「老人と家族」森岡清美編『家族社会 学』有斐閣、1967年、117頁にもみられる。
6)同前書、46~50頁。一歩進めて「別居を可能にする条件を求め」た論考として、
副田義也「家庭生活と老後問題」生活科学調査会編『生活の科学3 老後問題 の研究(増補版)』ドメス出版、1971年を挙げることができる。
7)那須宗一・増田光吉編『講座日本の老人3 老人と家族の社会学』垣内出版、
1972年、95頁。森岡のいう「直系家族制から夫婦家族制への移行」という家族 周期仮説は、その後、旧社会保障研究所の生活実態調査として結実する。刊行 された報告書としては、中鉢正美編『高齢化社会の家族周期』(至誠堂、1976年)、
中鉢正美編『家族周期と世代間扶養』(至誠堂、1978年)、社会保障研究所編『高 齢社会への生活変容』(出光書店、1990年)がある。
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【調査資料】 刊行年次順
東京市社会局『東京市要保護世帯に於ける老衰者の調査』東京市社会局、1934 年
(大阪市)大淀区社会福祉協議会・大阪市立北市民館・大阪市立大学家政学部社 会福祉研究室『老人の生活に関する実態調査』1951年〔奥付なし・謄写刷〕
厚生大臣官房総務課『生活実態の分析:社会保障調査の解析』1953年 東京都民生局『社会福祉基礎調査』1953年
郵政省簡易保険局・総理府国立世論調査所『老後の生活についての世論調査』
1954年
京都市民生局・同志社大学社会学研究室『老人の生活実態・福祉に関する調査』
1957年
神奈川県・神奈川県社会福祉協議会『神奈川県における老齢者の実態(神奈川 県社会福祉調査資料第11集)』1957年
東京都民生局『老人福祉に関する資料(統計資料第1号)』1961年〔奥付なし・
謄写刷〕
厚生省『昭和35年 高齢者調査報告(付 老人調査に関する世論調査報告)』
1961年
東京都民生局『老人福祉基礎調査報告書』1962年 厚生省『昭和38年 高齢者実態調査報告』1964年
神奈川県民生部『神奈川県における老齢者生活実態調査報告書 昭和38年』
1964年
京都市民生局『老人福祉行政基礎調査』1966年 東京都社会福祉協議会『就労老人実態調査』1966年
東京都社会福祉協議会『家庭内ねたきり老人の実態調査報告』1967年 東京都社会福祉協議会『老人ホーム対象者実態調査』1967年
東京都民生局『昭和42年 老人福祉基礎調査報告書』1968年 東京都社会福祉協議会『高令者就労の実態』1968年
全国社会福祉協議会『居宅ねたきり老人実態調査報告』1968年 内閣総理大臣官房『老後の生活に関する世論調査』1969年
東京都社会福祉協議会『一人ぐらし老人の生活実態調査報告』1971年