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(1)

企業活動のグローバル化と在外子会社の管理 ― 在 米日系企業のマネジメント・コントロールを中心と して ―

著者 中川 優

雑誌名 同志社大学ワールドワイドビジネスレビュー

巻 1

号 1

ページ 119‑138

発行年 2000‑03‑31

権利 同志社大学ワールドワイドビジネス研究センター

URL http://doi.org/10.14988/re.2017.0000015834

(2)

企業活動のグローバル化と在外子会社の管理

一在米日系企業のマネジメント・コントロールを中心として‑

中 川   優 (同志社大学商学部助教授)

Ⅰ は じめに

グローバル化という問題を日本企業の立場から考えるならば,外国における子会社のマネジ メントをどのように行うのか,という問題は一つの大きな課題である。日本企業の外国への進 出は,古くは第二次大戦前からあるが,特に急速に進展したのは, 1970年代のオイルショッ

ク以降と1980年代後半における円高の進行以降であるo また,近年の企業活動のグローバル 化は情報技術の進展と相互作用を起こしながら急展開している。

そこで本研究においては,海外に所在する日系企業の現地への適応という問題を,主として マネジメント・コントロール・システムの観点から明らかにしようというものである。本稿で

は筆者がアメリカに所在する日系企業に対して行った郵送質問票調査および,インタビュー調 査に基づいて,上記の課題について特に経営職能の現地化と原価管理,予算管理システムの現 地適応という視点から研究を行うことを目的としている。

Ⅱ 研究の動機

日本企業の海外進出に伴う経営の現地化および,海外の子会社管理におけるマネジメント・

コントロール・システムに関する研究は,これまで多くのケース研究や郵送質問票調査等によ る研究がなされてきた。李[1996]および李[1998]では,経営環境・戦略が本社の海外子会 社管理に及ぼす影響を,主としてマネジメント・コントロール・システムに注目して,実証研 究をおこなっている。この中で特に注目されるのは,日本本社と海外子会社との間での知識や 情報の移転について考察している点である。そして,日本本社の海外子会社管理の戦略が,港 外子会社と日本本社との間での知識移転に影響を与えることを郵送質問票による,実証データ

により明らかにしている。

本稿では,これらの先行研究のアプローチとは若干異なった視点から,子会社のマネジメン ト・コントロール・システムの現地への適応について考察する。

すなわち,先行研究では,現地子会社におけるマネジメント・コントロール・システムの現 地適応という問題を,日本の親会社の戦略や子会社管理の方法との関係で捉えたフレームワ‑

(3)

120  ワールド.ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第1号

クで実証研究等が行われてきた。もちろん,これらの視点が重要であることは言うまでもな い。在外子会社における現地化の進展やマネジメント・コントロール・システムの設計に際し て,上記の要因は非常に大きな位置を占めるからである。

これに対して,本稿では,上述の問題を在外子会社の現地への適応プロセスを,現地子会社 における現地の経営環境に対する,子会社自体の適応プロセスの中で捉えようというものであ る。たとえば Liker et al.   では,アメT)カに所在する現地子会社(工場)への日本型 マネジメントシステムの移転という問題を,在米の移植工場(transplant)における様々な事 例を中心として取り上げている。このように,日本型のマネジメント・システムへの海外移転 の問題を,在米日系企業におけるマネジメントの実態から明らかにすることは,大きな意義を 持つものと考えられる。

ただし,在外子会社のマネジメントコントロールの問題は,非常に多くの要因が複雑に関 係しており,これらすべてを網羅して理論を構築し,さらにそれらの関係に関する包括的な坂 説を設定して,その妥当性を検証するという実証研究を行うことは,現時点では若干の困難が 生じるものと思われる。

したがって,本稿の立場はまず,筆者の行った実態調査に基づいて,若干の仮説を試験的に 構築して,これらの仮説を郵送質問票による実態調査のデータにより検証する。そして,これ らの結果及びその解釈により,日系企業におけるマネジメント・コントロール・システムの現 地適応パターンを導き出そうとするものである。したがって,本研究は従前の先行研究の隙間 を埋め,さらに補強する意図を持つものである。

Ⅲ 試験的な仮説の構築

I.進出後潅過年数と現地化の間産

現地化に影響を与える要因としては,もちろん日本本社の戦略や海外子会社マネジメントの 方針,海外子会社の戦略的位置づけ等が考えられる。しかし,現地における経営環境を考慮す れば,現地に設立されてからの年数が経過するにつれて,現地化が進展していかざるをえない と思われる。

たとえば,現地政府によるローカル・コンテンツ(部品の現地調達)要請,規制等の強化, 現地市場のニーズへの対応,製品開発の現地化の必要性などが考えられる。このように現地化 を進展させる要因としての経過年数は,筆者のアメリカにおける若干のケース研究においても

1

確認されている。

2.進出後経過年数とマネジメント・コントロール

進出後経過年数は,意思決定の現地化だけなく,日本型のマネジメント・システムの移転と

(4)

現地適応が同時に進む「ハイブリッド化」が進むことが考えられる。 Likeretal [1999]やWest‑

ney [1999]において,移植工場におけるマネジメントシステムのハイブリッド化の問題が 検討されている。これらの文献では,日本的なマネジメント・システムが日本で行われている

ままで,現地工場で実施されているのではなく,部分的に修正あるいは米国式が取り入れて現 地工場で実施されているケースが記述されている。

このようなハイブリッド化が進むにしても,その進展に関しては教育などの「投資」が行わ れ,時間的な経過とともに定着していくと考えられる。したがって,日本的なマネジメント

システムとして時間の経過とともに,導入されていくものと,米国式のマネジメントシステ ムに近いものに適応していくという,両方の要素が混在することが考えられる。

このことについては,データによる分析の後に詳細な検討を行うことにする。

Ⅳ 調査の概要

郵送質問票調査は, 1999年3月中旬にアメリカに所在する日系企業(製造業 300社に対し て行った。対象企業は東洋経済発行の『海外進出企業総覧(国別編)』の中から製造業のう ち,アメリカヘの進出業種の主要産業である,自動車部品,電気,機械,化学を中心とする業 種に対して発送した1999年4月末日を回収期限としていたが,回収状況が悪かったため督 促を行い,最終的に75社からの有効回答を得た。回収率は約26%であった.なお,発送は300 社に対して行ったが,事業の撤退,転居先不明で返送されてきたもの,製造業ではないとの回 答があった等の理由により, 13社がサンプルから除かれたため,トータルのサンプルサイズ

は287社となった。 (表1を参照されたい。)

郵送質問票は,企業の概要に関する質問,米国への進出の背景,経営の現地化経営環境, 原価計算,予算管理,原価企画等の項目から構成されている。このように質問項目が広範な領 域に及んでいるのは,本研究の立場が特定の理論的なモデルあるいは仮説の検証に重点を置い たものではなく,むしろ実態の中からモデルあるいは仮説

の導出を行おうとする「佼説発見型」の研究も意図してい るからである。

質問票の詳細は本文末の付録のとおりである。

Ⅴ 結果の概要

表1郵送質問票の回収状況

1回答企#の状況

回答企業の基礎データ及び業種別構成比は表2および表3のとおりである。

回答企業の業種別構成比(表3)は,アメリカへの進出企業の構成比(表4)と比べると,

(5)

122 ワールド.ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第1号 表2 回答企業の基礎データ

平 均 値 最小 値 最 大 値

従 業 月 数 (総 計 : 人) 4 52 16 2,200

日本 人従 業 員 数 (人) l l.4 1 80

資 本 金 (単 位 : 千 ドル) 30,064.3 10 1 300 ,000

199 8 年 度 売上 高 (単 位 : 千 ドル) 167,472.5 4 ,029 750 ・00 0

表3 回答企業の業種別構成比

回答 企 業 数 構 成 比

10 社 13.3 %

7 社 9 .3 %

13 社 17 .3%

3 社 4 .0 %

自 動 車 部 品 23 社 30.6%

電 気 ・ 電 子 機 器 18 社 24.0 %

1 社 1.3 %

表4 アメリカ進出製造業の業種別構成比

業 種 回 答 企 業 数 構 成 比

食 料 品 等 10 7 8 .0 9 %

繊 維 ・ 同 製 品 3 1 2 .3 4 %

木 材 ・ 木 製 品 1 1 0 .8 3 %

家 具 . 装 備 品 o O .(氾 %

パ ル プ .紙 ・紙 加 工 品 13 0 .9 8 %

印 刷 . 出 版 1 1 0 .8 3 %

化 学 工 業 品 17 7 13 .3 9 %

ゴ ム 製 品 2 8 2 .12 %

窯 業 ・ 土 石 33 2 .50 %

一 次 金 属 92 6 .9 6 %

金 属 製 品 4 0 3 .0 3 %

一 般 機 械 器 具 1 5 1 1 1.4 2 %

電 気 ・ 電 子 機 械 器 具 2 3 7 17 .9 3 %

輸 送 機 械 器 具 2 4 5 18 .5 3 %

精 密 機 械 器 具 4 4 3 .33 %

そ の 他 53 4 .0 1 %

合 計 1 3 2 2 1 00 .00 %

(東洋経済編r海外進出企業総覧(国別編) 98 年版」を参考にして作成)

回答企業は自動車部品(輸送用機械器具)と電子・電気機器の比率が高くなっているが・アメ リカへ進出している主要業種をおおむねカバーしていると考えられるo

2.アメリカヘの進出動機

アメリカヘの進出動機について,操業開始時と現在,アメリカで操業している理由とに分け て聞いている。操業開始時には, 「現地市場の将来性に期待して」という理由が最も多く・次 いで, 「日系組立メーカーの要請」という理由になっているo (表5) 「貿易摩擦」という理由 は意外に少ない結果となっているが, 「現地市場の将来性に期待して」と「日系組立メーカー の要請」という2つの中に貿易摩擦も間接的な理由として含まれており・直接的な理由として 貿易摩擦を挙げるものが少なかったのかもしれないo

現在の操業動機では, 「現地市場の将来性に期待して」という理由の他に「国際的な生産・

物流ネットワークの構築」という回答が多くなっている。 (表6)これは・グローバルな生産

・販売ネットワークとして, 「日・米・欧」の三極体制や「日本・アジア・米・欧」の四局体 制のもとに製品開発・生産・物流・販売の国際的な争業,あるいは統合のネットワークを構築

(6)

表5 アメリカへの進出動機(操兼開始時)

進 出 理 第 1 位 第 2 位

貿 易 摩 擦 4 8

日本 から輸出す るよりも有利 だから 5 5

現 地 の誘 致 政 策 0 3

現 地 市 域 の将 来 性 に期 待 して 3 7 24

第三‑ B lへ の輸 出の ため 1 0

質 の高 い労 働 力 の 確 保 l l

日系 組 立 メ ー カ ‑ の 要 請 19 6

国 際 的 な生 産 ・ 物 流 ネ ッ トワー 3 22

4 2

クの 構 築 そ の 他

表石 アメリカでの操業理由(現在)

進 出 理 第 1 位 第 2 位

貿 易 摩 擦 0 1

日本 から輸 出す るよ りも有利だか ら 2 6

現 地 の誘 致 政 策 0 1

現 地 市 場 の将 来性 に期 待 して 45 20

第三 国へ の輸 出 の た め 0 1

質 の高 い労 働 力 の確 保 l l

E]系 組 立 メ ー カ ー の 要請 8 8

国際 的 な生 産 ・ 物 流 ネ ッ トワ ー 13 30

5 2

クの 構 築 その 他

する企業が多くなってきていることと一致しているのかもしれない。

また,現在の操業理由として「日系組立メーカーの要請」という理由が,操業開始時と比べ て減少している。これは,アメリカへの進出が,進出当時は「日系組立メーカーの要請」とい う受動的な理由から, 「現地市場の将来性への期待」や「国際的な生産・物流ネットワークの 構築」という能動的・主体的な理由に変わりつつあるとも言える.これは,インタビュー調査 において判明したことであるが,某自動車部品メーカーにおいては,当初のアメリカへの進出 理由は「日系組立メーカーの要請」であった。しかし,実際は日系組立メーカーの操業規模が それほど大きくなかったために,進出するメリットがあまりなく,進出に関しては消極的であ った。しかし,アメリカに進出をして生産を開始した後は,現地の組立メーカーとの取引を始 めるようになり,その規模が予想以上に大きかったために,現在では日系よりも現地の組立メ ーカーへの出荷額が多くなっているということである。もちろん,これは一部のケースである が,これと似たような事例が意外に多いのかもしれない。

3.経営職能の現地化

経営職能の現地化に関しては表7‑表9に示されているとおりである。 cEOの国籍は日本 人がかなりの割合を占めている(約83.5% が,副社長,.部長と職位が低くなるにつれて,現 地人の割合が高くなる傾向がある。

表7 CEOの国籍     表S 副社長クラスの国称 現 地 化 の 程 度 回 答 企 業 数

l す べ て 日本 人 6

2 7

3 8

4 20

5 9

6 9

7 す べ て現 地 人 12

表少 部長レベルの国籍

(7)

124  ワールド・ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第l号

4.現地法人の計画職能への日本本社の関与

日本本社が現地法人における計画機能に関して,どの程度関与あるいはコントロールを行っ ているのかを示しているのが,表10‑表12である。

これらの質問はいずれも1‑日本本社による全く調整されない, 7‑日本本社によるほとん ど調整される,という7ポイントスケールで行った。これらの結果からは,新製品開発計 画,長期経営計画,短期計画の順に日本本社による調整の程度が強いことがうかがえる。

表10 長期経営計画における日本本社の関

日本 本 社 に よ る調 整 の 程 度 回 答 企 業 数

1 全 く調 整 され ない 6

2 12

3 9

4 15

5 15

6 ll

7 ほ とん ど調 整 され る 7

表12 新製品開発計画における日本本社の 関与

日 本 本 社 に よ る 調 整 の 程 度 回 答 企 業 数

1 全 く 調 整 さ れ な い 4

2 8

3 8

4 1 0

5 8

6 18

7 ほ と ん ど 調 整 さ れ る 17

表11短期利益計画における日本本社の関

日 本 本 社 に よ る 調 整 の 程 度 回 答 企 業 数

1 全 く 調 整 さ れ な い 8

2 15

3 10

4 15

5 14

6 9

7 ほ と ん ど 調 整 さ れ る 4

Ⅵ 仮説の検証

I.進出経過後年数と経営職能の現地化

第Ⅲ節で検討した仮説のうち,現地進出後の経過年数と経営職能の現地化についての仮説に ついて,検証を行った。ここでは,回答企業を1985年以前(プラザ合意後の円高以前)に進 出した企業と1986年以降(プラザ合意後の円高以降)に進出した企業にサンプルを分割し た。そこで前者をグループoldとし,後者をグループnewとした。なお,サンプル数は,グ ループoldが27,グループnewが48である。

この両グループに関して,経営職能の現地化に関して質問の回答スコアの平均値に関して, 平均値の差の検定を行ったc結果は表13のとおりであるo

この結果からは,いずれもグループoldの方がグループnewよりもスコアが高くなってい

(8)

表13 グループoldと(グループnew)の間の現地化に関する検定の結果

グ ル ー プ old グ ル ー プ new t p

販 売 先 の 決 定 6 .0 5.822 0.389 109 0.698377

販 売 価 格 の 決 定 6 .222 5.9 11 0.80075 1 0.425986

新 製 品 開 発 計 画 * 5 .592 書 4.4* 2.26557 1* 0.026574*

基 本 設 計 4 .777 4.08 1.2 17294 0.22758

詳 細 設 計 4 .740 4.222 0.9 1788 0.36 1834

※1‑すべて日本本社で決定 7‑すべて現地法人で決定

*‑3%水準で有意

るが,統計的に有意な差が確認されたのは,新製品開発計画に関する意思決定だけであった。

2.進出後経過年数と原価管理,予井管理システムの相途

次の仮説検証は,進出後経過年数とマネンジメント・コントロール・システムとの間の関係 であるが,原価管理と予算管理システムについて検討する。

(1)標準原価計算の役割

標準原価計算は,日本企業では,近年,従来の原価管理目的として利用よりも,予定原価の一 種として利用され,財務諸表作成を迅速化するための財務会計目的で利用されていると言われ ているが,在米日系企業ではどうであろうか。この実態を明らかにするために,グループold

とグループnewで標準原価計算の利用目的に違いがあるのかを検証した。結果は,表14のと おりである。

表14 標準原価計井の有効性

標 準 原 価 計 算 の 有 効 性 グ ル ー プ o ld グ ル ー プ n e w t‑ v al u e p

原 価 管 理 5 .8 5 .l l.7 0 8 3 0 .0 9 4 0 4 4

予 算 編 成 5 .8 5 .2 1.6 5 3 3 0 .10 4 7 9 1

価 格 決 定 日 的 5 .6 4 .6 2 .14 3 3 0 .0 3 7 18 3 *

財 務 諸 表 作 成 の 迅 速 化 ・簡 素 化 5 .8 4 .4 2 .6 5 2 3 0 .0 10 8 0 4 **

1‑全く有効ではない  7‑大いに有効である

‑4%水準で有意, =‑1%水準で有意

結果からは,いずれの項目もスコアはグループoldの方が高くなっているが,統計的に有意 な差が生じているのは,価格決定目的と財務諸表作成の迅速化・簡素化という2つの目的だけ である。

(2)予算編成と予算管理

予算編成については,予算の起案は現地法人で行われていても,予算編成プロセスにどの程 度日本本社が関与しているのかを確認するために,予算編成期間を現地化の指標の1つとして 分析することにした。すなわち,予算編成期間が長いということは,日本本社による調整・泉 認のプロセスが綿密であり,現地法人の予算編成の権限が比較的小さいということになる。し

(9)

126  ワールド・ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第l号

表15 予井翁成・予井差異分析に関する分析結果

グ ル ー プ old グ ル ー プ new トval ue p

予 算 編 成 期 間 (日数 ) 3 6.7 47.7 ‑ 2.00 44 *0.04900 7

差 異 分 析 の 目 的 : 職 長 の 業 績 評 価 3.9 3.9 0.0265 0.978978

差 異 分 析 の 目 的 : 次 期 の 改 善 の ため 6 5.5 2.0043 *0.04988

1‑全く利用しない 7‑非常によく利用する *‑5%水準で有意

かし,予算編成日数は企業規模によっても影響を受けることから,従業員数,資本金に関して 両グループの間に有意な差がないかを確認したところ,有意な差はないことが確認された。

予算編成日数に関しては表15のようにグループoldの方が長いという結果が得られた。こ のことはグループoldの方が,予算編成に関する意思決定権限の現地化が進んでいると言えよ う。

予算差異分析に関しては差異分析の目的のうち, 「次期の計画・改善に利用」という項目を 除いて,有意な差は確認されなかった。

(3)原価企画の実施

日本的な管理会計手法として日本企業だけでなく,海外でも普及しつつある原価企画である が,アメリカの日系企業においてはその実態はどうであろうか。進出後経過年数に関する仮説 が適合するならば,経過年数の古い企業ほど原価企画の採用率が高いはずであるが,調査の結 果からはグループoldの原価企画採用率は35.7%,グループnewの採用率が44.4%であり, グループnewの方が若干高くなっているo しかし,両者には統計的な有意な差は存在しな い。また,原価企画を「実施している」と回答した企業の中には研究開発や設計の意思決定に 関して,現地化の程度が低いという矛盾した回答が一部にあったため,このような企業は原価 企画を「実施せず」という回答に加えて,再び分析を行ったが結果は同様であった。

一方,原価企画の現状評価に関しては,グループoldとグループnewの間に統計的に有意 な差があり,グループoldの方が原価企画活動の現状について,満足度が高いことを示してい る。また,原価企画活動にとって大きな位置を占めている現地サプライヤーの関与の程度も, グループoldの方が高くなっている. (表16)

表16 原価企画に関する分柿

グ ル ー プ o ld グ ル ー プ n e w t‑ v alu e p

原 価 企 画 の 現 状 評 価 5 .6 4 .3 2 .6 32 9 0 .0 13 6 2 4

:1‑全く満足していない7‑非常に満足している

現地サプライヤーの関与の程度 5.4       4.4     2.709 1   0.01 138

1‑非協力的・消極的  7‑協力的・積極的

(10)

Ⅶ 結果の解釈

1.経営唯能の現地化

第Ⅴ節の結果からも明らかなように,経営の職位上から見た「経営の現地化」および「人の 現地化」は,部長レベルでは比較的進んでいるが,上位役職ほど現地人が少なくなる傾向があ る。これは,筆者が行ったタイに所在する日系製造業に対する調査と,同様の傾向が見られ

2

る。トップ・マネジメントに関しては,現地人の比率は極めて低い結果となっている。この結 果も,これまでの同様の調査と同じような傾向を示している。

現地法人における計画機能の現地化に関しては,新製品開発計画,長期経営計画,短期計画 の順に日本本社による調整の程度が強いという傾向が見られる。しかし,回答の分布が正規分 布ではなく,日本本社による影響の比較的強いグループと弱いグループが混在している,とい う解釈が成り立つことも考えられる。この検討に関しては今後の課題としたい。

2.経過年数と経営職能の現地化

第Ⅴ節の結果からは,経営職能の現地化と経過年数に関しては「新製品開発計画」を除い て,経過年数の相違によって統計的に有意な差は見られなかった。新製品開発は現地への移転 が最も困難であると言われており,このことに関しては,第Ⅲ節で提示した試験的な倣説が適 合しているように思われるが,これ以外の現地法人の意思決定に関してはこの仮説は適合しな いことになる。この結果をどのように解釈するかであるが,経過年数により現地が進むという 仮説は,現地への進出形態として投階的なプロセスを前提としている。すなわち,ノックダウ

ン生産(原材料をすべて日本から輸入し,組立のみを行う)から,現地での原材料の調達を開 始し,最終的には研究開発も現地で行うというものである。

このようなプロセスを経て,現地生産が行われるとされてきたが,このプロセスのうち,一 部のステップを省略して行われることがあると思われる。つまり,ノックダウン生産を行わず に当初からある程度,現地での原材料の調達を行い,研究開発機能の一部,すなわち詳細基本 設計や詳細設計の機能が部分的であっても,現地で行われている可能性がある。

これらの要因として,現在では日系のサプライヤーがアメリカに多く進出しており,全て純 粋な現地サプライヤーと取引をする必要がなくなったことや,原材料の現地調達比率に関する 法的な規制が強化されたこと,原材料の現地調達に伴って設計などの機能を,現地に移す必要 が生じたことなどが考えられる。

ノックダウン生産に関しては, Liker et al [1999]で主張されているように,アメリカ市場 は東南アジアなどと異なり,成熟した市場であるのでノックダウンのみでは進出できなくなっ

3

ているのかもしれない。

(11)

128  ワールド・ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第1号

また,アメリカに進出する日本企業が増加するにつれて,アメリカへの進出のノウハウが蓄 積されつつあることも,上述のようなステップの省略を可能にしているのかもしれない。

3.進出後経過年数と原価管理.予井管理システムの相違 (1)標準原価計算の役割

標準原価計算の役割については,経過年数の長い企業(グループold)とグループnewとの 間で統計的に有意な差が生じたのは, 「価格決定日的」と「財務諸表作成の迅速化・簡素化」

の2つの目的であったo しかし,質問項目で取り上げた4つの目的について,いずれもグルー プoldの方がスコアの値が高くなっている。過去のアンケート調査の結果からは,アメリカ企

4

業の方が標準原価計算の採用率が高いという結果が得られているが,そのことと本調査の結果 の関係についての因果関係は不明であり,今後さらに訪問調査等によるフォーローアップが必 要である。

(2)予算編成と予算管理

予算編成に関しては,経過年数の長い企業(グループold)が経過年数の短い企業(グルー プnew)よりも編成日数が短いという結果が得られ,試験的な仮説の想定どおりの結果となっ た。

一方,予算差異分析については浅田[1993]および[1996]によれば,予算差異分析は時期 の計画の改善にためにはアメリカ企業よりも日本企業の方が,より塀繁に利用しているという

5

結果になっており,仮説とは反村の結果となっているが,その他の差異分析の目的に関しては 両者の間には統計的に有意な差は存在しなかった。したがって,俊説は支持されないというこ とになる。逆に,溌計処理の結果を文字通りに解釈すれば,進出経過後年数が多いほど日本的 なマネジメント・コントロールが行われていることになる。しかし,統計的に有意な差が存在 したのは, 「次期計画の改善のため」という目的のみであり,これをもって仮説が全く逆であ るという根拠としては乏しいと考えられる。しかし,仮説の妥当性には何らかの問題があるこ とは確かであり,何か考慮されていない別の要因が働いているのかもしれない。また,予算差 異分析と部門長あるいは職長との結びつきについても,進出後経過年数による相違はみられな かった。

(3)原価企画の実施

原価企画の実施状況については,経過年数による原価企画の実施比率には大差はなく,統計 的に有意な差も認められない。ただし, 「原価企画を実施している」と回答した企業のうち で, 「基本設計」および「詳細設計」について,現地法人で行っていないという回答があり, 原価企画の実施と矛盾するような回答となっている。このため,このような回答を除いて処理

を行った結果も,やはり両者の間での原価企画の採用比率に競計的な有意差は認められなかっ た。また,このようなデータの補正を行った後に,改めて処理を行っても表16とほぼ同じ結

(12)

果が得られ,経過年数の多い企業が経過年数の浅い企業に比べて, 「原価企画の現状評価」に ついて満足度が高く, 「現地サプライヤーの原価企画への関与」が積極的であることになっ たoこのことは,仮説の想定どおりの結果となっており,日本的な管理会計技法の1つである 原価企画の移転のためには,現地サプライヤーの協力や,従業貞への教育・訓練など,ある程 度の「時間」が必要であり,時間の経過とともにそれらの基盤が整備され,原価企画活動が軌 道に乗るものと思われる。

また,原価企画の実施比率に両者の間に相違がないことは,前項で検討したように進出した 当初から原材料の現地調達を開始して,製造活動を行うケースがあれば,原価企画活動にも進 出後の比較的早い時期から取り組むことも考えられるので,進出後経過年数により,原価企画 の実施比率に差がなかったという解釈が可能と思われる。

Ⅷ むすびに代えて

第Ⅵ節および第Ⅶ節で,本稿で検討した試験的な仮説についての検証,およびその解釈を行 ったが,佼説については必ずしも実証されたと言い難い結果となった。本稿のはじめで検討し たように,在外日系企業のマネジメントコントロールには,様々な要因が複雑に関係してい るため,仮説で考慮しなかった要因が大きく効いている可能性がある。このため,仮説につい てはもう一度詳細な検討が必要と思われるが,これらの検討については今後の検討課題とした い。

(本稿は同志社商学第51巻第5・6号に掲載された拙稿「在米日系企業のマネジメントコントロール一 環地化と現地適応‑」に加筆,修正したものである。)

1 tttffi 1996]

2 拙稿[1999]を参照されたい。

3 Likeretal [1999] p. 21.

4 加登[1989]を参照されたい。

5 浅田[1993] pp. 169‑176.

参考文献

浅田孝幸1993) F現代企業の戦略志向と予算管理システム」,同文舘

浅田孝幸(1996) 「グローバル企業の管理システム:予算管理システムの検討1 2)」 r会計」第149 巻第2号,第3号。

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(13)

J∬  ワールド・ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第1号

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付録:千同乗 貴社の概要について 現地法人名(

資本金(

従業月数(

業種(

)

) uss

)人 うち日本人(

内訳:管理者 技術者

)

主な生産品目と全体の売上高に占める割合 生産品目

設立時期及び操業開始時期 設立  (    ) 操業開始(    ) 過去3年間の業績の概要

売上高 95年(

年(

午(

) uss

) ( ) ( ) ( ) (

)月 )月

) % ) % ) % ) %

対全社売上高

税引後利益

usS

)人 )人

(14)

) % ) % ) %

9(i年(

97年(

現地法人の出資形態

会社名(親会社) 出資比率

uss usS

Ⅰ 米国への進出の契機

間1貴社が米国での現地生産を開始するに当たり,当時,親会社が米国への進出を決定する過程で重要 視されたと思われる進出要因を以下の項目a‑jから上位2つを選んでお答えください。また,現在, 貴社が米国で生産活動を継続している上で,重要視している要因も項目a‑jからお選びください。

回答柵  進出決定時 現   在

第1位(

第1位(

),第2位(   ) ),第2位(   )

【項目】

a 貿易摩擦対策

b 為替レートの関係で,日本から輸出するよりも有利になるから c 進出先や地方政府による誘敦や優遇政策

d 現地場の規模と将来性

e 日本あるいは第三国への輸出に有利 f 優秀で質の高い労働力が確保できるから g E]系セットメーカーの米国進出への対応 h 国際的な生産.洗通網の構築

j その他(

Ⅱ  日本本社との関係と経営の現地化

間2 貴社におけるトップ・マネジメントレベルの現地化はどの程度行われているのでしょうか?以下の 項目ごとにお答えください。

1)貴社社長(CEO) 1 日本人 2 現地人

3 その他(   ) 2)副社長(vicePresident)クラス

1   2    3    4    5    6    7

すべて日本人

3)部長レベル すべて日本人

両国籍 同比率

1   2    3    4    5    6    7

すべて現地人

すべて現地人 両国籍

同比率

間3 貴社と日本の親会社や同系列の海外子会社(タイ国内は除く)との間で,部品や中間製品(半製 品),完成品の取引はどの程度存在しますか。以下のスケールから該当する、番号に○をおつけくださ

しヽ

1)貴社と日本の親会社との間

1   2    3    4    5    6    7

内部取引は

全くない 大量かつ頻繁

に存在する

(15)

132 ワ‑ルトワイトビジネス・レビュー 第1巻第1号 2)貴社と同系列の海外子会社との間

1   2   3   4   5   6   7

内部取引は 全くない

大量かつ額寮 に存在する 間4 貴社における以下の計画活動は,日本の親会社によってどの程度調整されますか。

1)長期経営計画

1   2    3    4    5    6    7

全く 調整されない 2)短期利益計画

全く調整されない 3)新製品開発計画

全く調整されない

2    3    4    5    6    7

2    3    4    5    6    7

ほとんど 調整される

ほとんど 調整される

ほとんど 調整される

間5 貴社の上位組織として米国あるいは北米を統括する法人(例えば持株会社等)がありますか。

1ある一下の質問5‑2にお進みください。

2 ない一一間6にお進みください。

間5‑2

※上で「ある」と回答された方にうかがいます。

米国あるいは北米を統括する法人の役割についてお伺いします。以下の職能についてその法人はどの程 度関与していますか。該当するスケールに○をおつけください。

1)地域内に所在する現地法人間の調整

1   2    3    4    5    6    7

全く関与しない

2)地域内に所在する現地法人と日本本社との調整

1   2    3    4    5    6    7

全く関与しない

3)地域内に所在する現地法人間での共通機能(人事,金融など)

1   2    3    4    5    6    7

全く関与しない

4)地域内に所在する現地法人の包括的管理

1   2    3    4    5    6    7

全く関与しない

強く関与する

強く関与する

強く関与する

強く関与する

Ⅲ 経営職能・環境

間6 貴社の生産形態は以下のいずれに当てはまりますか。

1親会社,同系列の販売会社からの注文生産 2 1以外の注文生産

3 市場見込み生産 4 その他(   )

2)貴社の主要製品についてうかがいます。

a)製品ライフサイクル(モデル・チェンジのサイクル)は,次のうちどれでしょうか.

1 1年未満 2 1年以上2年未満 3 2年以上3年未満 4 3年以上5年未満

5 5年以上

(16)

b)製品の出荷先は地域別にどのようになりますか。全体の売上高を100%ととした比率でお答えくだ さい。

1アメリカ         ( 2 北米(カナダ・アメリカ) ( 3 日本      ( 4 日本以外のアジア    ( 5 ヨーロッパ       ( 6 中南米         ( 7 その他         (

3)製品の販売先および販売価格の決定は,貴 該当するスケールに○をおつけください。

①販売先 すべて日本本社 (勤販売価格

すべて日本本社

) ) ) ) ) )

)

%

%

%

%

%

※このうち日本本社(   ) %

%

%

(現地法人),日本本社のいずれで行われていますか。

1   2   3   4   5   6   7

1   2    3 4    5 6    7

すべて現地法人

すべて現地法人

4)以下の職能について,御社(現地法人)と日本本社のいずれで行われていますか。該当するスケー ルに○をおつけ下さい。

①製品企画段階(使用者[顧客]要求事項の把撞から製品企画書を作成するまでの段階)

1   2   3   4   5   6   7

すべて日本本社 すべて現地法人

②基本設計段階(製品企画書に基づいて達成すべき機能,日程,原価等の条件の下で具体的な製品基本 設計図を作成するまでの段階)         1  2   3   4   5   6

7

すべて日本本社 すべて現地法人

③詳細設計段階(基本設計図に基づいて具体的に達成すべき機能,日程,原価等の条件の下で製作図な どの製造仕様書を作成するまでの段階)

1   2    3    4    5    6    7

すべて日本本社

5)現地調達比率はどの程度でしょうか。

①機械設備      (   )

②購入原材料(部品を含む)金額ベース 品目ベース

%

( (

すべて現地法人

Ⅳ 原価構造と原価計算システム 1原価構造

間7 全製品の製造原価の要素別構成比(稔製造原価‑100%とした場合)杏,操業開始時と現在の状況 に分けてご記入ください。

操業開始時 直接材料費 (   ) % 間接材料費 (   ) % 直接労務斉 (   ) % 間接労務費 (   ) % 外注加工費 (   ) % 減価償却費 (   ) % その他の経費(   ) %

直接材料費 ( 間凄材料費 ( 直接労務費 ( 間接労務費 ( 外注加工費 ( 減価償却費 ( その他の経費(

※直接材料費には外注加工費が含まれていますか?

1.はい   2.いいえ

現在

) % ) % ) % ) % ) % ) % ) %

(17)

134  ワールド・ワイド.ビジネス・レビュー 第1巻第1号

間8 上記について,操業開始時と現在で変化があるとすれば,以下のうち,どのような原因によるもの でしょうか.

1作業・工程の改善活動 2 原価管理技法の向上 3 操業度の向上 4 工程の機械化,自動化

5 作業貞の習熟度の向上 6 その他(   )

間9 原価の要素別構成比(現在のもの)は,日本の親会社と比べるとどのようになりますか。

1ほぼ同じ 2 若干異なる 3 大きく異なる

もし,異なるとすればどの費目が異なりますか。また,どのような原因が考えられますか。

費目    原因

) ( ) ( ) (

間10 研究開発費の売上高に対する割合はいくらですか。

(   ) %

間11日本本社に対してロイヤリティあるいは本社費を支払っていますか。

1はい  一 (   ) % (対売上高) 2 いいえ

3 その他(   ) 2 原価計算システム,原価管理

間12 貴社では標準原価計算を採用されていますか。

1はい  一  下の質問にお進みください。

2 いいえ 一  間14にお進みください。

間13 上記の質問で「はい」と答えられた方にうかがいます。標準原価計算は以下の目的に対してどの 程度,効果を発揮していますか。該当する尺度に○をおつけください。

1)原価管理

1   2    3    4    5    6    7

全く有効では ない 2)予算編成

全く有効では 3)価格決定ない

全く有効では

1   2    3    4    5    6    7

1   2    3    4    5    6    7

4)財務諸表作成の迅速化・簡素化ない

1   2    3    4    5    6    7

全く有効では ない

大いに有効で ある

大いに有効で ある

大いに有効で ある

大いに有効で ある 3 原価管理

間14 貴社では,原価引き下げのためにどのような方法を利用されていますか。利用されているものを 選んで,原価低減のために重要度の高い順に番号(1,2,3‑)をお付けください。

(18)

(  )実際原価計算(  )標準原価計算(  )生産管理的な物量管理 (  )予算編成・統制(  )インダストリアル・エンジニア1)ング(旺) (  )価値工学・価値分析 vE/VA (  購買管理

(  )商品企画,設計段階での原価の作り込み

Ⅴ 予算管理・業績評価 1予算編成・予算管理について

間15 総合予算(損益予算,利益予算)の起案はどこで行われますか。

1現地法人(貴社) 2 日本本社 3 その他

間16 資本予算の起案はどこで行われますか。

1現地法人(貴社) 2 日本本社

3 その他

間17 貴社における予算編成方針の決定において,日本本社の関与はどの程度でしょうか。該当するス ケールに○をおつけください。

1   2    3    4    5    6    7

強く関与する まったく関与しない

間18 予算編成に必要な日数(起案から決定まで)は,何日でしょうか。

ほほ(   )日

間19 貴社の予算編成方針には,どのような内容が織り込まれていますか。もっとも該当するものに○

をお付けください。

1全社的な大まかな目標を示している。

2 事業部・部門別に目標利益,目標売上高を示す。

3 原価引き下げ目標,販売重点方針等の具体的目標も事業部別.部門別に示すo 4 さらに詳細に,広告宣伝費,設備保全費,従業員の教育訓練費等の許容額も示す。

間20 予算差異分析についておうかがいします。

①予算差異は毎期どの程度発生しますか。

1 1%未満

2 1%以上‑5%未満 3 5%以上‑10%未満 4 10%以上 ‑15%未満

5 15%以上

②予算差異分析を行っていますか。

1行っている  一 下の質問にお進みください。

2 行っていない ‑ 間21にお進みください。

③行っている場合,以下の項目についてどの程度利用されていますか。

a)間遺点・改善点を素早く知るため

1   2    3    4    5    6    7

全く利用しない 非常によく

利用する

(19)

136  ワールド・ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第1号 b)次期の計画・予算編成の改善

1   2    3    4    5    6    7

全く利用しない c)直接費の管理 全く利用しない d)間接費の管理 全く利用しない e)職長(チーム 全く利用しない

1   2    3    4    5    6    7

1   2    3    4    5    6    7

リーダー)クラスの業績評価に

1   2   3   4   5   6   7

非常によく 利用する

非常によく 利用する

非常によく 利用する

非常によく 利用する 2 業績評価

間21貴社全体としての業績目標の設定を行う場合,以下のどの指標により行いますか。重視している 順に(1,2,3・・・)番号をお付けください。

順位 (丑資本利益率    (  )

②売上高      (  ) (勤売上高伸び率   (  )

④利益額      (  ) (む市場占有率    (  )

⑥製造原価・経費水準(  )

⑦その他

間22 貴社において各部門の部門長の業績評価を行う場合に,それぞれの部門の業績を部門長の報酬 (ボーナス等)に,どの程度反映させますか。

1   2    3    4    5    6    7

全く反映しない 非常に強く

反映する

間23 貴社において各部門の職長(チームリーダー)クラスの業績評価を行う場合に,それぞれの職域 あるいはチームの業績を職長の報酬(ボーナス等)に,どの程度反映させますか。

1   2    3    4    5    6    7

全く反映しない 非常に強く

反映する 4 原価企画活動について

間24 貴社では原価企画活動を行っていますか。ただし,この場合の「原価企画」とは, 「原価発生の源 流に潮って, VEなどの手法をとりまじえて,設計,開発,さらに商品企画の段階で原価を作り込む

活動」と定義します。

1はい  一 下の質問にお進みください。

2 いいえ 一 質問37へお進みください。

間25 貴社では原価企画を担当する専属の部署がありますか。

1ある 2 ない

間26 原価企画を行っている場合,どの段階まで潮って原価企画活動を行っていますか.

1商品企画段階 2 開発投階 3 設計段階

(20)

間27 原価企画担当者のうちで現地採用従業員の占める割合は約何%ですか。

(   ) %

間28 原価企画活動に関して現地採用の従業月はどの程度関与していますか。

1  2   3   4   5   6   7

全く関与しない 非常に強く

関与する 間29 貴社における原価企画の現状について評価するとすれば,どのようになりますか。

全くうまく いっていない

1   2   3   4   5   6   7

きわめて 成功している

間30 貴社における原価企画について,現地サプライヤー(日系を除く)の関与の状況はどの程度でし ょうか。

きわめて非協力 的で消極的

1   2   3   4   5   6   7

きわめて協力的 で積極的

間31原価企画を実施する上で重要であると思われる要因を以下の項目から上位2つを選んでお答えく ださい。

回答欄 第1位(  ) 第2位(  )

【項目】

a 現地サプライヤーの理解と協力 b 現地従業貞の理解と協力 c 日系セットメーカーからの支援 d 日本の親会社からの支援 e 現地従業員への教育・訓練 f 有能なマネジャーの確保 g その他(   )

間32 原価企画を実施した効果として,実際に現れたものを以下のものから重要度の高い順に3つ選ん でください。

回答柵 第1位( )第2位( )第3位( )

【項目】

a 現地サプライヤーの理解と協力 b 現地従業貞の理解と協力 c 日系セットメーカーからの支援 d 日本の親会社からの支援 e 現地従業貞への教育・訓練 f 有能なマネジャーの確保 g その他(   )

間33 以下の原価企画に関する諸活動あるいは意思決定は,日本本社または貴社(現地法人)のいずれ で行われていますか。該当するものに○をおつけください。

①目標原価の設定     日本本社 現地法人(貴社)

②現地サプライヤーの選定 日本本社 現地法人(貴社)

③製品原価の見積     日本本社 現地法人(貴社)

④コストテーブルの作成 日本本社 現地法人(貴社)

⑤現地サプライヤーへの指導 日本本社 現地法人(貴社)

⑥vA/VE活動      日本本社 現地法人(貴社)

両方 両方 両方 両方 両方 両方

(21)

138  ワールド,ワイド・ビジネス・レビュー 第1巻第l号 5 現地サプライヤーとの関係

間34 購買管理,原価管理における現地サプライヤー(日系を除く)との関係について以下から,逐呈 するものすべてに○をおつけください。

(  )原価見積の根拠を提示しない。

(  )理由なき突然の原価の上昇がある。

(  )製品原価の詳細を開示しない。

(  )生産ラインを開示しない。

(  )納期が守られない。

(  )供給量に大きな変動がある。

(  )関係が極めて契約的.短期的である。

(  )当社の改善提案や技術者の派遣を受け入れない。

(  )図面どおりの仕様になっていない。

間35 購買管理,原価管理上の貴社と現地サプライヤー(日系を除く) のに,すべて○をおつけください。

との間で実際に行われているも

( )生産管理,工程管理上の指導

( )サプライヤーの従業員を当社のQCやTQCに参加させる。

(  )生産情報を相互に伝達する。

(  )製品の原価情報を相互に伝達する。

(  )取引関係をできるだけ長期にする。

(  )設計上のVAやVE提案を行う。

(  )サプライヤーの従業員を当社に常駐させている。

( )その他(具体的に:     ) 間36 本調査に関する報告書の入手を希望しますか.

1希望する 2 希望しない

間37 本調査に関する報告書に,調査協力会社として貴社名を掲載してもよろしいでしょうかoもちろ ん,貴社のご回答を匿名にしても個別に公開するものではありません。

1 はい 2 いいえ

間38 必要な場合, 2時間程度の訪問調査にご協力いただけますでしょうか。

1 はい 2 いいえ

ご協力ありがとうございました。特に,数字を記入いただく項目, ○をつける項目などに記 入漏れがないかもう一度ご確認の上返信用封筒にてご返送ください。なお,貴社の組織図, 会社概要があれば,ご同封いただければ幸いです。

参照

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⑤ 

●協力 :国民の祝日「海の日」海事関係団体連絡会、各地方小型船安全協会、日本

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