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著者 宮川 路子

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新型コロナウイルス感染症拡大に伴う自粛期間中に 行われたSNS相談から見えた子どもの心のケアレポ ート : ケアのための8つのポイント

著者 宮川 路子

出版者 法政大学人間環境学会

雑誌名 人間環境論集

巻 21

号 1

ページ 1‑32

発行年 2020‑10‑31

URL http://doi.org/10.15002/00023615

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1.はじめに

 新型コロナウイルス肺炎の感染拡大に伴い、3 月から 5 月までの間、休校、自 粛が全国的に行われた。この期間、学校だけでなく、学校外においても友人との 交流を行うことは事実上禁止されており、精神的に不安定になっている子ども が多く認められた。子どものメンタルヘルスケアのために実施された熊本市の SNS 相談(臨時休校に伴う SNS を活用した悩み相談なお事業)1, 2)では、休校中 の 4 月、5 月はもちろんのこと、学校が徐々に開始された 6 月、7 月にも多くの、

そして様々な相談が寄せられた。この SNS 相談に寄せられた医療系相談につい ては、著者が医療監修の立場から回答を作成した。

 また、著者のクリニックを訪れた子どもや保護者の話、産業医として勤務して いる企業の社員との面談における家族についての話などからも、自粛期間の様々 な悩みが浮き彫りになってきたと感じている。

 これらの悩みは、新型コロナウイルス感染症蔓延によるストレスだけが原因で はなく、休校・外出自粛などがきっかけとなって、これまで背景に潜んでいた精 神的な問題が顕在化したものと考えられる。休校となって学校に行けなかったこ とで、それまでずっと頑張って学校に行っていた子どもたちの気持ちが折れてし まい、学校が始まっても不登校となっているケースも見受けられる。クリニック

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う 自粛期間中に行われた SNS 相談から見えた

子どもの心のケアレポート

~ケアのための 8 つのポイント~

宮川 路子

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の受診者には不登校、発達障害に苦しむ学童、生徒が多いが、今まで漠然として いた不安が、新型コロナウイルス感染症という病気に対する不安と重なることに より、より大きく膨らんでしまったケースも認めた。病気のウイルスも目には見 えないものであるが、目に見えない心の問題が次第に表面化し、親との関係、友 人関係などに関する不安の顕在化へとつながっているように思われる。

 子どもだけではなく、大人にも大きいストレスがかかっている。心身ともに健 康でまったく何の問題もなかった人でさえ、不安を感じて精神的に落ち着かない 状態となることが多い。ましてや、これまでに不安な要素を抱えていた人たち は、今回の感染拡大をきっかけとして、精神的に一気に崩れてしまった可能性が あり、それが「コロナうつ」と呼ばれる精神科受診者の増加を引き起こしている と考えられる。また、休業による生活不安を抱えている家庭も少なくない。コロ ナによる失業者数は増加しており、経済的に困窮している家庭も増えていると予 想される。子どもたちには、家庭における親の精神的、肉体的負担及び経済的な 不安の増加、そしてそれによる親のストレスが大きく影を落としているように感 じられる。

 今回の自粛では、家族全員が自宅待機となり、親は在宅勤務、子どもは自宅学 習をする中で、常に家族が一緒に長期間生活をするという、いまだかつてない状 況が生じた。親はウェブを活用したオンラインの会議への参加、そして子どもは 学校や塾のオンライン授業が日々行われ、これらが重なって、親の仕事が優先さ れ、子どもが授業を受けられないという事態まで発生した家庭もある。しかも、

外出自粛となっていたため自由に外にも行けず、外食にも出られない状態であっ た。親子、あるいは子供同士のトラブルが起きたときに、通常であれば外に出か けて気分を変えることにより収まっていたものであっても、外出が規制されてい たため、逃げ場がなくなり、どんどんストレスがたまって、問題が大きくなった と考えられる。本来は散歩やジョギングなどは感染の危険はなく、自由にでかけ ても良いのであるが、正しい情報が伝わっていなかったために、不必要に厳しい 外出規制となってしまったのが現状である。広い家であればまだ良いと思われる が、決してそうでない家庭も多い。仕事場所、勉強場所の確保、個人のプライバ シーが保てないなどの問題から、家族内での人間関係が変化していった。

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 離婚やドメスティック・バイオレンス(DV)、児童虐待が増加、あるいは深刻 化しているというニュースも報じられた。これは日本のみならず、世界的な傾向 であり、4 月 16 日に国連事務総長のグテレス氏が出したメッセージ3)において も、DV の世界規模での急増について警鐘が鳴らされたのである。

 家庭内の暴力など、大人のストレスのはけ口となるのは子どもたちである。休 校が長く続いたときに、家庭という閉鎖的な空間の中にずっと閉じ込められてい る子どもの状態を外部から気づくことは非常に難しいと考えられる。このような 事態において、SNS 相談は、子どもたちが家庭から誰にも知られることなく外 の人に助けを求めることができる非常に有用な命綱となり得る。

 自粛解除とともに、7 月、8 月には感染者数が再び大幅に増加した。感染者の 年代や感染場所も幅広くなっており、また感染経路不明例も多く、誰もが感染し てもおかしくない状況となっている。健康で若い人たちは感染しても重症化する 危険性は低いと言われているが、同居の家族や高齢者に感染させてしまう危険性 なども十分に考慮し、不必要な外出、人との濃厚接触を避けるようにしなければ いけない。劇場や映画館での感染も報告されている。私たちはつい、「きっと自 分は大丈夫」と考えてしまいがちであるが、気持ちを引き締めて、感染対策を心 がけ、適切な行動をとるようにする必要があるだろう。

 自粛生活では運動不足、食事の乱れなどを認める人が多くなっていた。自粛が 解除された後も不必要な外出を避ける、在宅勤務をするなどといった状態は長期 化すると予想されているため、今後を見据え、個人個人が心と身体の健康を保つ ように努力しなければいけない。そのためには、毎日やるべきことをこつこつと 行うことが必要だろう。規則正しい生活を心がけ、しっかりと体を動かし、バラ ンスの良い栄養を摂って新型コロナウイルスにも負けない体力、精神力を培うこ とが求められている。前述したように、外に出かけて散歩をしたり、ジョギング をしたりということには制限はない。家にこもりきりにならないよう、外で運動 をするように心がけたい。

 新型コロナウイルス肺炎との闘いは長期戦を覚悟する必要があると考えられて いる。また、現在流行の 2 波が来ているといわれているが今後さらに 3 波が来る 可能性もあり、この流行がいつ終息するのかは不明である。このような状況にお

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いて、子どもたちの心がどのような影響を受けているのか、そしてそれに対して どのように対応していったらよいのかということを考え、今から考えて準備して おくことが求められる。著者はコロナ流行下における子どもの心のケアを行うに あたって、8 つのポイントがあると考えている。

2.子どもの心のケアのための 8 つのポイント 1) ストレスサインを大切に

 子どもたちにとって、学校が閉鎖されるということは、大人が感じている以上 に大きいストレスとなる。「学校に行けない」、「お友達とずっと会えない」、とい う状況は子どもたちにとっては大人が考えているよりもよほど大変なことであ る。そして、新型コロナウイルス肺炎がとても恐ろしいものだというメージを植 え付けることにつながっている。若い人は新型コロナウイルスで重症化すること は少なく、必要以上に怖がる必要はないのだが、繰り返し流れるニュース、イン ターネットの情報などによって「コロナに罹ったら死んでしまう」というような 気持ちになっている子どもがたくさんいる。自分だけではなく、家族がコロナに 罹ったらどうなるのだろうと心配になり、夜眠れなくなってしまったケースもあ る。病気に対する恐怖というストレスはほとんどの子どもが今までに体験したこ とがないものである。そのストレスによって気づかないうちに心に負担がかか り、調子を崩してしまう子どもが多いと推測される。休校期間中には夜更かしを して朝遅くまで寝ているなど生活リズムが乱れてしまった子どもも多かった。そ ういった生活の乱れや、精神的なストレスが原因で様々な不調が生じるが、子ど もの不調、特に“心の不調(ストレスのサイン)に気付く”ことは親にとっても 難しいことがしばしばである。特に、突然変化が起きるのではなく、少しずつ状 態が変わっていく場合にはより気付きにくいものである。以前と比べて食欲がな くなった、逆にものすごく食べるようになった、寝起きが悪くなった、夜の寝つ きが悪い、便秘、下痢がちになっている、疲れがたまっているような顔つきだ、

ぼーっとしたり、ふさぎこんだりしていることが多くなった、妙にハイテンショ ンになることがある、チック(目の下や口の横などの筋肉がぴくっと動く)が出

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るようになった、服装や髪の毛をきちんと整えるるなど、それまで普通にしてい たことを全くしなくなった、好きなテレビ番組を観なくなったといったような、

ちょっとした変化がないか注意していなければいけない。これらはうっかりして いると意外と見落としてしまいそうな変化であるが、子どものストレスのサイン であることが多い。

 そして、 このような変化に気付いたら、まずは声がけをすることが大切である。

 「大丈夫?辛いことはない?」と声をかけて、「大丈夫」という答えが返ってき たとしても、時間を置いて、繰り返し問いかけてみることが必要となる。そし て、「何かあったら、なんでも聞くから話してね」と声をかけて、ゆっくり一緒 に過ごすことがストレスを抱えた子どもにとっては大きい救いとなる。聞く方の 時間的な余裕がないと、子どもは心を開けないことが多い。問いかけて、1 時間 くらいしてから、あるいは何日か経ってからようやく話し始める、ということも あるので急かさずにじっくりと構えて待つ態度も場合によっては必要であろう。

調子が悪そうな子どもが何も話をしないと心配になって、しつこくあれこれ聞い てしまいがちだが、これはかえって逆効果である。きちんと声をかけておけば、

子どもは「ちゃんと気づいて心配してくれているのだ」とわかって、安心感を持 つことができるものである。そして、子どもが話しはじめたときには、あまり口 を挟まず、相づちをうちながら、よく聞いてあげることが求められている。精神 科、カウンセリング領域において「傾聴」という言葉があるが、これは人の話に 耳を傾けて、よく聴くということである。話を聴く時には、批判することなく、

相手の話に共感しながら聴くことになる。具体的な解決策などを提示できない場 合でも、ただ受け入れながら聴くだけで相手は安心し、ストレスが大幅に軽減さ れることがわかっている。

 不安に感じて眠れなくなっているような子どもの場合には、添い寝してあげる ことも必要かもしれない。「もう大きいのだから」と年齢で判断してしまわず、

「お母さんも一緒に横になろうかなー」と言って寝付くまで付き添ってあげても らいたい。中学生や高校生であっても、さらには大学生ですら、そのような寄り 添いのケアが必要となることがある。大人でもメンタルの調子を崩している場合 は人の温かいケアを求めている。人の温もりが心を癒してくれるのである。他愛

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もない話をしながら横になっていれば、子どもは安心してスーッと眠りに入るは ずである。

 子どもの変化に気づくことができるのは親だけではない。学校の先生をはじ め、子どもが属する社会のすべての人たちにも是非子どもの観察、声かけをお願 いしたい。ストレスサインへの気付きと声掛け、そして傾聴、寄り添いを心がけ ることが大切だ。

2) 問題はチームで対応

 何らかの問題に気づいた場合にはそれを一人で抱え込まずに、周囲の人と共有 していくことが望まれる。子どもの問題に気付いたり、子どもから相談を受けた りしたときに、問題が深刻であればあるほどプライバシーの保護を考えて他人に 話をすることを躊躇してしまう傾向があるが、それでは解決に結びつかず、相談 を受けた人まで大きいストレスを抱えることになりかねない。「問題例にはチー ムで対応する」ということが鉄則だ。学校においては、担任、校長先生、スクー ルカウンセラーなどが協同して対応にあたるようにすることが必要となる。保護 者との連携も重要なポイントだ。お互いに密に連絡を取いあい、子どもの状態を 共有してケアにあたることが求められている。

 また、親が子どもの変調に気づいたとき、家庭内で対応しようとすると、難し いことがある。そのようなときには学校の先生やスクールカウンセラーなど、外 部の人、専門家に相談してみることをお勧めしたい。家族では近視眼的な見方し かできていないこともあるため、客観的な立場からアドバイスをもらうと意外に 簡単に問題解決に結びつく可能性がある。前出の SNS 相談では、保護者、学校 の養護教諭の先生などからの相談も受け付けているので、活用して頂きたい。

3) 専門家につなぐ

 子どもや親が問題を抱えている場合、相談を受けて話を聴くだけでは解決でき ない場合もある。深刻なケースにおいては、それを察知した人が迷わずに救済の ために専門家につなぐことが求められる。DV や虐待など、明らかな証拠がない 場合でも、何かが変だと感じた場合には勇気をもって関係各機関に情報提供を行

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うことが必要だ。学校では養護教諭、スクールカウンセラーなどの先生方が大き い役割を担う。しかし、その先生方だけでは解決できない問題も出てくるであろ う。その場合には、学校医や精神科医、さらには児童相談所、保健所、保健セン ター、福祉事務所、教育委員会、警察、医療機関など、専門家に迅速につないで いくことが重要になる。外部に話を出して、大ごとになってしまう、もしたいし たことでなかった場合にはいろいろな人に迷惑がかかるなどと考えて学校外への 相談を躊躇するケースもあると聞いているが、そのような場合は子どもが無事で あったのであるからむしろ喜ぶべきことであって、行為は責められるようなもの ではない。誤って通報したとしてもその責任を問われることはない。このような 状況は専門家も承知していることであるため、子どもの安全のため、躊躇せずに 勇気を持って外部に相談してもらいたい。

4) 親のストレスケア

 親の精神面の不調は子どもが敏感に感じ取るものである。親が様々なストレス を抱えて、行き詰っていると子どもにも多大な影響が及ぶ。上述したように、今 回のコロナ SNS 相談では保護者の方からの相談もあった。親のストレスを解消 することは子どもを守り、心の安定を得ることにつながる。自粛により子ども、

家族がみなで自宅にいることが多くなっていた状況下で親には大きいストレスが かかっていた。子どもが学校に行かず、ずっとそばにいることは親にとって大き い負担となる。学年にもよるが、勉強についても学校から与えられた課題を子ど もがすべて自主的にできるわけではない。親が監視し、場合によっては一緒に勉 強する必要に迫られた家庭も多い。

 家族の食事を毎日 3 食作ることもかなりの負担となる。親子ともに、普通の生 活では考えられないようなストレスがかかっているケースが多く認められた。親 にもストレス発散の場が必要となっていたと思われる。親が悩みを気軽に相談で きる機会の提供が求められている。

5) 怖がりすぎず、正しく予防

 様々な問題に直面したときに、対応を間違えると大変なことになってしまうの

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ではないかと不安を感じている人が多くみられる。よく、うつ病の人には「がん ばって」と励ましてはいけない、ということが言われているが、励ましてはいけ ないのはうつ病でも状態の悪いごく一部の人たちだけであり、温かい励ましの声 が大きい力になる患者さんもたくさんいる。しかしながら、「大変そうだが、ど のように声を掛けたらよいのかわからない」という心配のあまり、問題に気づい ていても知らないふりをしてしまう人が多いようである。

 このような場合には、自分がもし同じ状況に立たされたときにどうしてもらい たいのか、自分のこととして考えてみると自ずと答えが見えてくる。具合が悪い 時、誰かから優しい声をかけてもらったらどういう気持ちになるであろうか。解 決に結びつかない場合でも、気にかけてもらっているということだけで嬉しいと 感じることであろう。元気がない人がいたら怖がらずに是非「どうしたの?大丈 夫?」と声をかけるようにお願いしたい。

 新型コロナウイルス肺炎についても大切なのは怖がり過ぎずに、正しく予防を 行うこと、行き過ぎた規制ではなく、必要な行動を取る知識と勇気を持つことだ と考えている。もちろん、体力のない人、高齢の方が感染しないように注意する ことは重要だが、現在の状況からすると、健康な人、若い人、子ども達は感染し たとしても軽症で済む。三密を避け、人と会うときにはマスクをすること、手洗 い、うがいを徹底すること、栄養、休養、質の高い睡眠をとり、運動を心がけて 体力をつけることなどを徹底することを推奨したい。

6) メッセージを送り続ける

 学校から子どもたちに向けてサポートのメッセージを送り続けることは大きい 意味を持つ。「学校は子ども達のことを常に考えている」、「いつでもサポートす る体制でいる」と伝えることが必要だ。メッセージは同じものであっても定期的 に何回も送ることが大切である。

 親としては、子どもに対して「大切に思っている、愛している」というメッ セージを伝えることをお願いしたい。忙しい日々の中で、愛情の気持ちを直接伝 えられていない家庭が多いようである。特に日本人は愛情表現が苦手な人が多 い。この機会に家族でしっかりと愛情を伝え合うことを推奨したい。子どもはそ

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れだけで大きな安心感を得て、不安な日々を幸せな気持ちで過ごすことができる はずである。

7) 子ども同士で助け合う環境

 今回の SNS 相談は、緊急事態宣言に伴い、熊本市が「臨時休校に伴う SNS を活用した悩み相談等事業」の一環として行ったものである。さらに、熊本市 SNS 相談ほっとらいん~子ども QA サイト~「こころまもる」4)は子どもが SNS を通じていつでも相談をする(質問を登録)ことができるようにしたシステムで あり、熊本市教育委員会が運営している。今回設けられた「みんなに相談」とい うコーナーでは、子どもたちの質問・相談に子どもたちが答える、という試みが 行われた。質問とそれに対する回答をみると、大人のカウンセラーが回答するよ りもよほど質問者の心に響くであろうと思われるような素晴らしい、心のこもっ た回答が寄せられていることが読み取れる。「死にたい」というような深刻な相 談に対しても、多くの子どもが温かく真剣に回答していた。子どもたちの持って いる思いやりの気持ち、そしてそれを表現する力、共感力などが培われているこ とに感動を覚えた。「みんなに相談」は、子どもたち同士で回答し合い、解決法 を探っていく、自己解決能力向上の場としても意義あるものであったと考えてい る。このようにお互いに助け合う力が産まれれば、自然と多くの子どもたちが救 われる環境が備わってくるものと考えられ、今後の継続した運営が期待される。

8) 心と身体の健康維持

 身体だけではなく、心を強く保つためには、栄養をしっかりと摂ることがとて も大切である。著者の専門は栄養療法によるこころと身体の病気の予防と治療で あるが、特にメンタルヘルスケアにおいては栄養が心の健康の維持、病気からの 回復に大きく影響を与えることを実感している。著者のクリニックでは、患者さ んに薬ではなく、栄養によって体力・気力を回復させることを目的とした指導

(治療)を行っている。栄養が偏ったり不足したりすると、精神的に不安定とな り、いらいらしたり、不安を感じやすくなったりすることがわかっているからで ある。貧血があるとうつ病になりやすくなるということも知られ始めている。特

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に貧血になりやすい妊産婦については、貧血と産後うつについての研究が発表さ れている。

 トルコにおける研究では、妊娠末期に母親学級に出席した女性 450 人を貧血群

(Hb11g/l 未満)150 名と非貧血群で比較すると、貧血群では有意にうつの傾向 が認められた5)。日本でも国立成育医療センターが、産後の女性の自殺が多いと いうことを発表している6)。この研究では、貧血があると無い女性と比べて産後 にうつを発症するリスクが 6 割も増えるという調査結果であった。さらに重症の 貧血ではそのリスクは 9 割にまで上昇する。貧血になると全身の倦怠感や疲れが 取れにくくなり、気力が低下するためにうつになるとみられる。妊産婦死亡のう ち、最も多い自殺の原因の一つがうつ病とされており、研究チームは「貧血治療 で産後うつの発症を抑えられる可能性がある」と指摘している。また、摂食障害 の既往がある女性が窃盗などを犯す確率が高い7)、ジャンクフードを食べること が多い子どもがいじめの加害者・被害者になりやすい8, 9)というようなことも明 らかにされている。栄養は心を穏やかに、健やかに保つために重要なのである。

 家族全員が自宅にいる自粛期間中、1 日 3 食の準備をすることがいかに大変か という訴えを多く聞いた。中には朝と昼は一緒にしてしまう、朝は菓子パン、昼 はインスタントラーメン、夜はレトルトカレーやコンビニ弁当で済ませてしまう ような家庭もみられ、栄養不足や栄養状態の悪化が懸念された。しかしながら、

ストレスがたまっている親に、「バランスのとれた食事を毎食作ってください」

というのは難しい。たまには、あるいはしばしば、インスタントで済ませてしま うのは仕方ないことかもしれない。著者はそういうときには上手にサプリメント やプロテインなどを利用して、乱れた食事を補うことが効果的だと考えている。

栄養状態の悪化は精神面に大きく影響を与えるが、サプリメントやプロテインで 足りない栄養素を補えば、心も身体も元気になる。「食事をきちんと作らなけれ ば良い親ではない」と自分を責めてしまう母親もいると思うが、サプリメントを 摂って元気になれたら、しっかりと食事を作ることもできるようになる。「サプ リメントなんて」と思わずに、積極的に利用を心がけることがこころと身体の健 康のために重要だと考えている。サプリメントの摂り方の基本は、タンパク質 の摂取(甘味料の入っていないプロテイン)、ビタミン B 群、ビタミン C、ビタ

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ミン D、ビタミン E、ミネラル(鉄、マグネシウム、亜鉛、セレン)、オメガ 3、

食物繊維などをバランスよく摂ることである。サプリメントの摂り方について は、著者のサイト、「こころと身体の栄養療法」10)を参照して頂きたい。

3.終わりに

 前述したように、コロナの終息についてはまだ先が見えない状況である。人類 は今後、長期にわたりこのコロナウイルスとともに生きていかなければいけない のであろう。“ウィズコロナ”の時代に、国民全員が心身共に健康で過ごしてい けるように願ってやまない。

 なお、この論文は新型コロナウイルス感染拡大に伴う SNS 相談から見えた子 どもの心のケアレポート『今後の「臨時休校の発生時の備えとして」校長、養護 教諭、保護者への予備知識』としてネット公表したものに加筆、改編したもので ある。

参考文献

1) https://www.kokoro-mamoru.jp/message-from-admin/

2) 中日新聞 年 8 月 5 日 「中高生の悩み SNS でお答え」

3) https://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/37159/

4) https://www.kokoro-mamoru.jp/

5) Yılmaz E et al. Relationship between anemia and depressive mood in the last trimester of pregnancy. J Matern Fetal Neonatal Med. 2017 Apr; 30(8): 977-982. doi:

10.1080/14767058.2016.1194389. Epub 2016 Jun 17.

6) 「産後うつ、貧血だとリスク 6 割増 気力低下が原因に」2019 年 4 月 16 日毎日新聞 7) Yao SK. Risk of being convicted of theft and other crimes in anorexia nervosa and

bulimia nervosa: A prospective cohort study in a Swedish female population. Int J Eat Disord. 2017 Sep; 50(9): 1095-1103. doi: 10.1002/eat.22743. Epub 2017 Aug 9.(8) Zahedi HK.Association between junk food consumption and mental health in a national sample of Iranian children and adolescents: the CASPIAN-IV study. Nutrition. 2014 Nov-Dec; 30

(11-12): 1391-7. doi: 10.1016/j.nut.2014.04.014. Epub 2014 May 9.

9) Jackson DB et al. Poor nutrition and bullying behaviors: A comparison of deviant and non-deviant youth. Journal of Adolescence, 57: 69-73. 2017

10) https://eiyouryohou.com/

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付 録

 SNS 相談に寄せられた相談のうち、一部については、著者が医療監修の立場 で回答を行った1)。多く寄せられた同じような内容の質問の場合には、まとめて 回答を行っている。

 著者が実際に担当した回答を添付する。自粛期間中に子どもたち、そして親が 抱えていた悩みが象徴されていると思われる。なお、プライバシーの保護のた め、熊本市教育委員会と協議を行い、質問内容については改編を加え、掲載につ いての許可を得ている。

質問 1.来年受験なのに、勉強が手につきません。どうしたら良いでしょうか。

(高 3)

回答:受験を控えているのに学校がずっとお休みになって、授業もなく、不安で いっぱいになりますね。塾に行っていても授業はウェブ講義になっているところ が多く、勉強に集中できない毎日だと思います。お友達に会えないと、余計にス トレスがたまりますね。ストレスがたまると、どんどん勉強には手がつかなくな るものです。まずは、ストレスの解消をしていきましょう。ストレスの解消に は、お友達と電話やラインで話をしたり、運動をしたり、美味しいものを食べた り、いろいろな方法があります。あなたにとってはどんなことが楽しいですか?

 楽しい気持ちになったり、面白いものを見て笑ったりするとストレス解消にな ります。好きなテレビのお笑い番組はありますか? YouTube で面白い動画を探 して観るのも良いと思います。思い切り笑ったら、今度は少し勉強をしてみま しょう。簡単なことからで大丈夫です。学校の宿題や、漢字ドリル、計算問題を 解く、英語の単語を覚える、というようなことでも良いと思います。1 時間だけ でも集中してできれば、達成感が得られます。それはあなたの自信につながりま す。1 時間集中できれば、つぎの日は 2 時間くらい集中できるはずです。そんな に無理をしなくても良いので、ちょっとずつ、何か始めてください。1 日 24 時 間ぶっ通して勉強することはできませんが、1 日 2 時間勉強すれば、2 週間くら いで 24 時間になります。3 時間勉強すれば、1 週間です。毎日の積み重ねは大き い力を生み出します。

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 そして、達成感が得られると、ストレスはどんどん少なくなっていきます。

 たぶん、今は負のスパイラルの中に入っていると思います。学校がお休みに なってもう 2 ヵ月経ちましたね。勉強しない日がこれだけ続くと、心がどんどん 暗く落ち込んでいると思います。みんな同じような状態です。今からでも十分間 に合います。受験までにはまだまだ時間があります。毎日の積み重ねを大切に過 ごしてください。

 運動をするとストレスは少なくなりますし、運動した後には頭が冴えて勉強も はかどるはずです。メリハリをつけて、机に向かいましょう。お部屋の掃除をす るのもストレス発散になりますよ。掃除をしてきれいになった机で読書をするの もおすすめです。教科書や参考書を読んだりするのがちょっと、という場合には 今無料で公開されている学習動画を利用するのも良いかもしれませんね。いろい ろありますが、リンクを載せておきますので、参考にしてください。どれか一つ に決めて学習するのが良いと思います。がんばってくださいね。

 (リンクについては省略)

質問 2.休校でずっと自宅にこもっているので、ストレスがたまって苦しい。

(中 2)

回答:休校が続いて、外にもあまり出かけられないとストレスがたまりますよ ね。そういう人が今とても多くなっています。おうちで兄弟やご両親とけんかを してしまう人もいるようです。子どもだけでなく、大人もストレスをためていま す。本当にみんなが大変な時を過ごしているのだと思います。

 ストレス発散の方法を考えてみましょうか。ストレス発散の方法は人によって 随分違います。寝る、美味しいものを食べる、おしゃべりする、運動する、ゲー ムをする、テレビや映画をみる、読書をする、日記を書く、料理をする、掃除を する、青い空を見上げる、緑の木を眺める、笑う、泣く…など、いろいろな方法 があると思います。

 あなたにとって何をすると気持ちがすっきり晴れやかになりますか?

 できるだけたくさん、ストレスを発散できる方法を見つけてください。そして 毎日、発散できるようにしましょう。

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 ゲームが好きだからといって、1 日中ゲームで遊び続けているとかえってスト レスがたまります。中学生なのですから、やはり毎日きちんと勉強することは大 切です。勉強をしていないと、自己嫌悪に陥ってストレスがたまってしまうこと でしょう。規則正しい生活をして、勉強、運動を心がけ、バランスの良い食事を とり、さらに自由に好きなことをする時間も作りましょう。朝ちゃんと早く起き るのは基本です。夜は早めに寝て、朝早く起きることから始めてみてください。

 ストレスが大きくて苦しい、と感じたときには大きく何回か深呼吸をすること も、気持ちをゆったりさせる助けになりますので、試してみてくださいね。

質問 3.コロナの治療で看護師さんやお医者さんなどの医療従事者の人たちが一 生懸命がんばっているのをみて、看護師になりたいと思うようになりました。ど うしたら良いでしょうか。(高 2)

回答:学校に行けず、お友達とも会えない日が続いていて辛いですね。高校で、

進路も決めなければいけないときにこういう状態になってしまったのは大変です ね。でも、このようなことが起こったからこそ、いろいろな情報が目に入った り、新聞や本を読んだり、考えたりすることもできるのかもしれません。

 現在、看護師さんやお医者さんは病院で本当に大変な日々を過ごしています。

医療関係者のコロナウイルス肺炎の感染もたくさんあります。文字通り、身体を はって、危険に身をさらしながら仕事をしているのです。さらに、今はコロナの 治療に関わっていると本人や家族まで周りの人から差別されたりすることもある のです。保育園や学校で、看護師さんの子どもに、「来ないでください」と言わ れたという例もあります。こういう差別は悲しいことですよね。

 私は最近、今まで医師になりたいと言っていたお子さんが、「こんなに命の危 険がある仕事は怖いからいやだ」と言い始めたというのを聞いて、悲しく思って いました。ですからあなたのように、「看護師さんになりたい」というような若 い人がいてくれることをとても嬉しく感じています。

 医療の仕事は大変ですが、人を助けることができるやりがいのある素晴らしい 仕事だと思っています。ぜひしっかりと勉強をして、希望する進路に進んでくだ さい。医療の仕事は健康な身体と体力も必要とされます。毎日運動をして、栄養

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に気を付けて健康的に過ごしてくださいね。応援しています。

質問 4.友達と会えないのでストレスがたまっています。遊びたいのですがどう したら良いでしょうか。(中 1)

回答:お友達と遊びたいですよね。その気持ち、よくわかります。特に中学に入 学し、新しい環境・クラスで、本当だったらたくさんお友達ができる時期にずっ と自宅にこもっていなければいけないのは辛いことでしょう。クラブ活動も何に 入ろうかと考えて学生生活を楽しみにしていたことでしょう。お天気も良くなっ てきて、外にどんどん遊びにでかけたいですね。ですが、今でかけて誰かと密接 なかかわりを持ってしまうとコロナに感染したり、その結果人にうつしてしまっ たりする可能性が出てしまいます。今は自粛期間ですので、出かけるのは避けな ければいけません。人がいない広い公園などであれば出かけて運動をすることは 問題ありませんが、お友達と直接会うのは我慢しましょう。お友達とは、LINE で電話をしたり、ビデオミーティングを開いたりしてはどうでしょうか?

 勉強もなかなか難しいかもしれませんが、無料の動画講座などもありますので

(前出回答参照)工夫してみてください。

 他の質問でもストレス発散の方法について書きましたので、参考にしてみてく ださいね。

質問 5.ずっと家にいるばかりで何をしたら良いかわからず、暇です。どうした ら良いでしょうか?(中 2)

回答:毎日お家でずっと過ごさなければいけないのは大変ですね。一日何もしな いでぼーっと過ごしてしまうことも多いと思います。そういう人が今とても多く なっています。まずは、1 日の時間割を決めてみましょう。朝何時に起きて、何 をするか、表にすると良いと思います。学校に行っているときを思い浮かべてく ださいね。一人ではなかなか思うようにいかないかもしれません。でも時間割が あれば、それに沿って行動するようにできます。学校のチャイムのように、時間 割通りにアラームをセットしてみましょう。時間割の見本をつけておきますね。

起きる時間や寝る時間、勉強の時間も学年で違ってくると思います。無理のない

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ように、休憩時間や運動もいれましょう。ラジオ体操はお勧めです。YouTube をみながら朝起きてすぐに体操をすると、シャキッと目も覚めると思いますよ。

質問 6.部活でスポーツ推薦を目指していますが、コロナで推薦の選考が取りや めになるかもしれないと聞いて悩んでいます。それに、試合はすべて中止となっ て推薦を取るために活躍できるチャンスがなくなってしまっています。どうした らよいでしょうか。(中 3)

回答:部活をずっと頑張ってきたのに、大切な試合がなくなって活躍する場が失 われてしまうのはとても辛いことですね。今、すべてのスポーツで、高校、大学 への推薦制度が同じ状況に陥っています。推薦で特待生を取るだけのために競技 に集中してきた人がたくさんいますが、ほとんどの人は推薦制度そのものが今年 はなくなってしまうのではないかという不安を抱えています。

 コロナの今の状況がいつになったら改善するかということは誰にもわかりませ ん。ですが、必ず再開できる日がきます。今は皆が同じように苦しい思いをして います。スポーツ推薦を目指している人達も全員同じ状況におかれているので す。そして、練習をみんなで一緒にできないこの時間を一人でどのように過ごす かということが、将来を決めるのです。プロの選手も同じです。いろいろなプロ スポーツの選手たちも、試合がなくなって、自主トレーニングに励んでいます。

最近、自宅でトレーニングをする方法などが動画でたくさん出ています。あなた のスポーツに合ったトレーニングの動画を探して毎日取り組んでください。どん なスポーツでも基礎体力、筋力が重要です。これは日々のトレーニングによって 培われるものです。

 さらに、一番大切なのは何ごとにも負けない精神力です。試合になったら、実 力を 100%出し切る強い精神力がとても大切になります。今はそれを鍛える絶好 のチャンスだと考えてみてはいかがでしょうか。この辛い日々にコツコツ、努力 を続けることが出来たら、それはあなたにとってかけがえのない財産になりま す。練習もできず辛いけれど、一人でトレーニングを重ねることができれば、大 きな自信につながるのです。そして辛い日々に頑張れたのだから何があっても きっと大丈夫と、将来、いざというときに実力が発揮できるでしょう。

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 毎日のトレーニングの計画を立てて確実に実行してください。家の中でできる トレーニングもありますが、外にでかけて公園でジョギングなどもしても良いと 思います。

 それから、スポーツ推薦を目指しているからといっても勉強をおろそかにして はいけません。たとえプロになれたとしても、それですべてが良し、というわけ ではありません。その後の人生ことも考えておかなければいけないのです。ス ポーツには必ず引退の時が来ますし、その前でも、いつケガをしてスポーツがで きなくなるかわかりません。生きていくために、勉強は必要です。プロサッカー 選手からものすごい努力を重ねて弁護士になった八十祐治さんという方がいます が、スポーツだけやっていれば一生食べて行けるというのは大間違いです。是非 勉強と両立させてください。たくさん時間がある今を大切に、トレーニングと勉 強に励んでください。必ずまたスポーツができる日が来ますので、その日を信じ て頑張りましょうね。

質問 7.ストレスでいらいらして集中できません。宿題も手につきません。(小 5)

回答:学校に行けなくて、お友達とも遊べないと、ストレスがたまっていらいら しますよね。この状態が 2 ヵ月近く続いて、本当に大変だと思います。みんな同 じ気持ちでいると思います。いつになったら学校が始まるのかわからないのです から、宿題もやる気になりませんよね。本当に、その通りだと思います。

 あなたは毎日どのように過ごしていますか?朝は何時に起きていますか?ご飯 はきちんと食べていますか?宿題が手につかないという状態だと、勉強する時間 がなかなか取れないでいるのではないかと思います。朝遅く起きて、ごはんを食 べて、なんとなくテレビをみたり、スマホをさわったりしているとあっという間 に時間が過ぎてしまいますよね。外に出かけてはいけないと言われていると、家 に閉じこもってしまうのではないでしょうか。毎日勉強をまったくしないでいる とご両親から怒られませんか?やらなければとわかっているのに、怒られるとも のすごく嫌な気持ちになってしまうことでしょう。やろうと思ってもなかなかで きないのですよね。小学生では、それは当たり前のことだと思います。自分ひと りでこつこつ勉強するのは本当に大変です。今、中学生だって、高校生だって、

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みんな勉強が手につかないという悩みを持っています。あなただけではありませ ん。でも、あなたは SNS 相談にきてくれましたね。辛い、不安だ、どうしたら 良いかわからないという気持ちを打ち明けてくれました。これはすごいことで す。自分の問題をはっきりとわかっているからです。「なんとかしなければいけ ない」という強い気持ちを持っているのですよね。素晴らしいことです。その気 持ちがあれば大丈夫です。まず、ちょっとでもいいので毎日机に座ってみましょ う。本を読んだり、宿題をやりましょう。1 日 1 時間でもいいのです。静かに机 に座って漢字の練習をしたり、計算問題を解いたりしてみましょう。1 時間だけ でも勉強すると、心が落ち着くと思います。「これをやった、できた!」という 気持ちになって、次の日はもう少し長く机に座っていられると思います。毎日、

少しずつでいいので、机に座ってみましょう。そして、身体を動かすことも大切 です。外にでかけて、家の周りを走ったり、縄跳びをしたりするのはどうでしょ うか。一人でできる運動をすると頭がすっきりします。お友達と会えないのは寂 しいですね。でも、LINE で電話をしておしゃべりをすることはできます。たく さんおしゃべりして、たくさん笑ってください。みんなでがんばって今を乗り越 えていきましょう。

質問 8.学校がお休みになって、勉強が心配です。(小 3)

回答:学校がずっとお休みになっていると、勉強もどうしたらよいかわかりませ んね。とくに小学校の低学年では、自分でしっかりと計画を立てて一人で勉強す ることは難しいと思います。勉強が遅れてしまうのではないかと不安に思ってい るとのこと、本当にまじめに考えているのですね。学校から宿題は出ていますよ ね?まずはそれをちゃんとやりましょう。わからないことがあれば、お父さまや お母さまにみてもらいましょう。教科書を読んだり、漢字や算数のドリルを毎日 時間を決めて、少しずつやりましょう。本を読むのも学力のアップになります。

そして、毎日どれくらい勉強できたかということもおうちの方と一緒に確認する ようにしましょう。

 学校に行っていれば体育の時間もあるはずです。家にいてずっと動かないのは 体によくないので、運動も取り入れていきましょう。ラジオ体操はもう覚えまし

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たか?家族みんなで朝起きたときに、体操をするのもいいですね。しっかりと体 を動かすようにしてくださいね。朝学校に行くのと同じような時間に起きて、ご はんを食べて、規則正しい生活をしてください。おうちの方に、あなたの時間割 を作ってもらうとよいと思います。他の質問に時間割の見本をのせてありますの で、おうちの方にみてもらってくださいね。

質問 9.昨年第二子が産まれ、小学校 5 年の長女が赤ちゃん返りをして困る。学 校がお休みなので大変。(保護者)

回答:長期間、学校がお休みになってずっと家でお子さんとご一緒では大変です ね。毎日ご飯を三食作って食べさせるだけでもとても大きいご負担だと思いま す。それなのに、さらに小さい赤ちゃんがいらっしゃるというのは本当にお疲れ になることでしょう。お母さまのお身体は回復なさっていますか?夜は少し眠れ るようになってきたでしょうか?そして、小学校高学年のお嬢様が赤ちゃん返り とは、精神的にもお辛いことでしょう。

 「小学校高学年なのだから、何でも自分でできるでしょう!」、「今まではちゃ んとやってきたことがどうしてできないの!」、「私も大変なのだから、甘えない で自分のことは自分でやりなさい!」というお気持ちになりますよね。ですが、

今、この時期は是非上のお子さんとしっかり向き合い、一緒に過ごす時間をとっ てあげてください。お嬢様は赤ちゃんが生まれてからずっと、寂しい思いを我慢 なさってきたことと思います。そして、学校もお休みになり、お友達とも会えな くなって、より大きなストレスがかかっています。コロナについても不安がいっ ぱいのことと思います。我慢しようと思っても、限界がきて自分でもどうしたら 良いかわからない状態なのでしょう。

 赤ちゃん返りは心の SOS 信号なのです。どうか、二人だけの時間を取って抱 きしめてあげてください。そういうとき、赤ちゃんの世話はご主人にお願いしま しょう。二人で散歩や買い物に出かけるというのも良いかもしれません。とにか く、お嬢様を第一に考えて過ごす、ということが大切です。小学校 6 年生、中学 生になってもお母さんの膝に座ったり、抱きしめてもらいたいというお子さんは たくさんいます。たとえそれまでしっかり者であっても、下に赤ちゃんが産まれ

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ると、急に変化する場合も多いのです。

 ここでじっくりと向き合っておけばそのうち自然にすーっと離れていくことで しょう。「あなたが可愛い、あなたが一番よ」とささやいてあげてください。母 親のゆるぎない愛情を確信すれば、お嬢様の心は安定します。逆に「赤ちゃんが いるのだから、自分でやって、お母さんは大変なのだから、時間ないの!」など と言っているといつまでも不安定な時期が続き、将来もっと大きい問題を抱える ことになるかもしれません。余裕がなくて大変かもしれませんが、がんばってみ てください。掃除や料理の手抜きをしても構いません。そして、赤ちゃんはたと え泣いていたとしても、少しなら放っておいても大丈夫です。安全だけ確認し て、お嬢様との時間を優先してあげてください。そして、日中でも横になった り、休めるときがあれば休養を取って、お身体をお大事になさってくださいね。

質問 10.コロナで休校になり、学校の宿題が手につかない。オンライン授業で はやる気が出ない。自分に自信が持てずに辛い。(中 3)

回答:毎日自宅で自習では煮詰まってしまいますね。オンライン授業は学校の教 室で受けるのと違って、まわりにお友達もいないですし、先生に質問ができませ んから、やる気が起きないのも無理はありません。多くの人が同じような悩みを 抱えています。オンラインで集中できる時間は短いですよね。しかも家で一人で 授業を受けていると、つい他のことをやりたくなってしまいますね。

 それは当たり前のことなのです。むしろ、あなたがそれを悩んで、ここに相談 に来ているということは、問題意識を持てている証拠ですから、それだけでも素 晴らしいことです。集中できない、やる気が出なかったら、無理のないように時 間割を決めてオンライン授業を受けてみてください。時間割には休憩もしっかり 入れましょう。身体を動かすことを取り入れるとより良いと思います。外に出ら れなければ、ストレッチをするだけでも大丈夫です。身体を動かすと頭がすっき りします。そして、やるべきこと、受ける授業、あるいは時間割を毎日紙に書い て、終わったら、線で消していきましょう。線が増えると気持ちはどんどん落ち 着いていきます。

 運動選手が試合で辛いとき、黙々とトレーニングを積んだ時間を思い出すと心

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が安定して、良いプレーができるようになると言われています。勉強も同じで す。課題をこなせばこなすほど、大きい力が湧いてきます。問題集を解いたり、

英語の単語を暗記したり、ひとつひとつの積み重ねが学力をアップさせるだけで なく、精神面も落ち着かせて、より勉強に集中できるようになるのです。

 はじめは少しでも良いので、毎日記録をつけていきましょう。記録が多くなる と、もっとたくさんの量に取り組んだり、長い時間机に座って集中できるように なります。そして、それがあなたの自信につながります。

 自信は積み重ねた努力から生まれるものです。努力をしていない人は自信を持 つことはできません。そして努力は毎日、こつこつしなければいけません。たと えば 1 週間分まとめて 1 日 10 時間勉強するというのはかなり難しいものです。

でも、毎日 1 時間ずつならできそうな気がしませんか?これは学校が始まっても 同じです。毎日学校から帰って、あるいは朝学校に行く前に 1 時間ずつなど勉強 をすると、1 ヵ月経ったときには勉強がはかどって、あなたは生まれ変わったよ うに自信に満ち溢れているはずです。

 1 日 1 時間でも、1 週間たてば 7 時間になります。小さな努力の積み重ねは大 きな成果を生み出します。是非、今日から始めてみてくださいね。

質問 11.子どもの学校がお休みになっているため、子連れ出勤をしているが周 りの理解が得られないので、心苦しい。(保護者)

回答:子連れ出勤なさっているのですね。コロナの感染が気になるときに、通勤 にも気を遣われていることでしょう。そんな大変な思いでお子さんと出勤して、

周りの理解がないとますますお辛いですね。お子様が一人でおうちにいられない ということは、小学校の低学年のご年齢でしょうか。

 多くの会社で在宅勤務が導入されている中、どうしても出勤しなければいけな いお仕事がどのようなものか、ご質問にありませんのでわかりませんが、大切な お仕事に責任感を持って臨まれているということでしょう。緊急事態宣言が発令 されている中、本来であれば在宅勤務となっても良い状況だと思いますが、ご事 情もあることだと思いますので、今後も継続してお子様連れで出勤なさるという 前提でお答えしますね。

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 きっと周りの方もいらいらしていて、お子様に対しても余裕のない態度になっ てしまっているのだと思います。ですが、お子様を大人しくさせる、ということ にも限界があります。そういう雰囲気で、身の縮む思いでいらっしゃることで しょう。解決することは難しいかもしれませんが、少しでも雰囲気をよくするた めには、まずは声がけが重要です。

 朝は「おはようございます。今日も子供連れですが、よろしくお願いします」、

「子どもがうるさくしてご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、よろしく お願いします」など、状況に応じて声をかける以外にはないでしょう。ただ、そ のときにお子さんがそれを聞いて引け目を感じないように注意してくださいね。

 職場の同僚の中にも子どもを持つ親はいるでしょうし、皆心の中では理解して いると思います。それでも、うるさく騒いだりすれば、迷惑そうな顔をすること もあるでしょう。けれども、あなたががんばって仕事をしていることは皆がわ かっていると思います。きっと味方になってくれる人も出てくると思います。お 子さんがいる方に個人的に相談してみることも良いかもしれませんね。

 少子化の現在、子どもは社会の宝物です。何よりも、あなたのお子さんはあな たの宝物です。お子さんの気持ちを大切にしてあげてください。

 子どもは長時間大人しくしていることはできません。出勤はお子さんにとって あなた以上に大きいストレスになっているはずです。どうか、お子さんをたくさ ん抱きしめてあげてください。ぐずぐずしても、怒らずにそれまで我慢していた ことを褒めてあげて下さい。そして、悪いことをしているわけではありませんか ら、堂々と胸を張って、お仕事を頑張ってくださいね。お子さんもあなたが活き 活きと仕事をしている姿を見て誇りに思われるはずです。

 この状況が変わって、あなたがお子さんと普通に幸せに過ごせる日々が戻るこ とを心から願っています。

質問 12.母から同居している祖父母、父、兄、姉についての愚痴を言われてス トレスがたまっている。(高 1)

回答:お母さまがご家族について、あなたに愚痴をこぼされるのですね。コロナ で家族が皆ずっと家にいて、お母さまはとても大変な思いをなさっているので

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しょう。

 料理は順番に担当していますか?それともお母さまがお一人で家事をなさって いるのでしょうか。3 食を作るとそれだけで 1 日が終わってしまいます。それに 加えて洗濯や掃除などがあると重労働です。何かお手伝いをなさっていますか?

お母さまがあなただけに愚痴をこぼされるということは、あなたを信頼なさって いるからだと思います。お二人で一緒に過ごす時間も多いのではないでしょう か。あなたは素晴らしい親孝行をなさっています。なぜなら、お母さまは愚痴を こぼせるだけで気持ちが楽になっているからです。今の大変な状況を変えること はできないかもしれませんが、あなたに愚痴を聞いてもらうだけでお母さまの心 の状態は安定します。お母さまがストレスを抱え過ぎて、病気になってしまった りすると大変ですよね。ですから、お母さまが愚痴を話されたら、

 「そうだよねー、本当、大変よね…」

 「わかるよ、その気持ち。私だってそう思うよ」

と相づちをうって、

 「お母さん、ものすごく大変なのに、頑張っているよね。有難う」

 「お母さん、眠れている?身体を大切にしてね」

と声をかけてあげてください。お母さまはそれだけで、救われるはずです。具体 的に助けてもらえなくても、気持ちを理解してもらえたということだけで、人は 気持ちが軽くなって、元気が出るものなのです。しっかりと耳を傾けて聴く、と いうことが大切です。これを「傾聴」と呼びます。カウンセリングの効果がある のです。

 でもあなたも聴いてばかりではストレスがたまりますよね。ストレスがたまっ たら、是非 SNS 相談に来て愚痴をこぼしてくださいね。そしてたまには  「お母さんの愚痴ばっかり聞いていると、私もストレスたまっちゃうよ!私の 愚痴も聞いてよ!」と言ってみても良いかもしれませんね。そしてお手伝いもし てくださいね。お母さまの愚痴を聞いてあげるあなたはとっても素敵な大人にな れると思います。あなたの将来を楽しみにしています。

質問 13.学校に提出した課題が先生のミスで未提出にされた。先生のミスによ

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る誤った評価には納得ができない。入試に関係するので、どうしたらよいか。

(高 2)

回答:課題を提出したのにも関わらず、未提出となってしまったのですね。せっ かく一生懸命がんばったのに、悲しいことですね。提出するときにはどのような 形だったのでしょうか。直接手渡ししたのか、それとも郵送だったのでしょう か。

 どんなことにも手違いがあります。先生だってそうです。間違うこともありま すし、あなたの課題をうっかり紛失してしまうこともあるでしょう。でも生徒は 誰もそんなことは考えたこともないでしょう。そうなったときに、何も証拠が 残っていないとどうすることもできませんよね。といっても課題を出すのに証拠 を残すということも難しいですね。今回は本当に運が悪かったとしか言いようが ありません。でも、先生に事情をきちんと説明して、どのように課題をやって、

提出したか、信じて頂けるようにお話ししてみては如何でしょうか。それでも信 じて頂けないようであれば、今度からはしっかりと受け取りを確認するなどしな いといけませんね。

 今回のことで、あなたはとても貴重な経験をしたと思います。これから長い人 生で、あなたはもっと大切な書類を提出する機会があることでしょう。そのよう なときにも、“万が一”を考えて慎重に行動できるようになると思います。気持 ちを切り替え、この経験を前向きに受け止めて、これからもがんばっていってく ださいね。毎日こつこつと努力を積み重ねていけば、きっと入試でも良い結果が 出ると思います。応援しています。

質問 14.遠隔授業で画面を見てばかりで疲れる。(大 3)

回答:オンライン授業やオンデマンド授業でずっとパソコンのディスプレイを見 ていると、目が疲れますよね。毎日パソコンを使った自主学習では、座りっぱな しになってストレスもたまりますし、目だけではなく、肩こり、それによる頭痛 なども出てくると思います。長く続けていると視力も低下します。これは、仕事 でパソコン作業を続けている人にもよく見られる症状です。パソコンをずっと見 ていると、あっという間に 2 時間、3 時間と経ってしまいます。定期的に休みを

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入れて、身体を動かすようにしてみてください。遠隔授業では、1 時間終わるた びに休むようにしても良いですし、時間が長いようでしたら、タイマーを使って ください。携帯にもタイマー機能がついていますよね。1 時間でタイマーが鳴る ようにセットして、タイマーが鳴ったら、休憩します。目は画面から離してでき るだけ遠いところを見てください。窓から外を見るのも良いでしょう。近いとこ ろを見続けて緊張した目の筋肉をゆったりとほぐします。椅子から立って、肩や 首をぐるぐる回しましょう。背伸びなど、ストレッチをするのも効果的です。ト イレに行ったり、ちょっとお茶を飲んだりしてもいいですね。

 長時間、ずっと同じことをやり続けるとだらだらしていまいます。時間を切っ て、やることを変えながら効率よい学習を心がけましょう。

質問 15.緊急事態宣言で、祖父母の家に避難して来ている。コロナが収束した ら、また一人暮らしになるので、寂しく感じている。(大 2)

回答:普段は一人暮らしで頑張っていらっしゃるのですね。今はおじいさま、お ばあさまとご一緒ですか。きっと祖父母のお二人もあなたとご一緒に過ごしてと ても楽しく、張りのある生活になっていることでしょう。緊急事態宣言が解除さ れると学校も少しずつ始まりますね。寂しいと感じるあなたはとても優しい心の 持ち主なのですね。あなたが寂しい気持ちになるということは、祖父母のお二人 はもっと寂しく思われるはずです。あなたは一緒に過ごしたおうちを出ていかれ るわけですが、お二人はおうちにそのまま取り残されます。そこかしこにあなた の思い出、笑顔、声が残影として残っているので、どんなにお辛い気持ちになら れることでしょう。でも、あなたの本分は勉強ですから、戻らなければいけませ んよね。辛いでしょうけれど、がんばってください。

 今はネットで顔をみながらお話しすることができるようになっています。おじ いさま、おばあさまのために ZOOM や LINE でお話しできる環境を整えて差し 上げるのは如何でしょうか?あなたがご一緒にいらっしゃる間にトレーニングを して頂いて、ビデオ会話ができるようになれば、離れていても毎日お話しできま す。とても喜ばれることでしょう。あなただけではなく、他の人ともコミュニ ケーションができるようになって祖父母孝行になると思います。

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 そして、ご両親も同じです。「親孝行、したいときに親は無し」という言葉が あります。「いつでも会える」ではなく、意識して会う時間を作り、できるだけ 電話をするようにしてくださいね。ご家族との時間を大切にしながら、学業に励 んでください。

質問 16.お休みでゲームばかりしていたら取り上げられた。ゲームがないとや ることがない。(中 1)

回答:ゲームって、とても楽しいですよね。私が中学校のとき、今のゲームの走 りと言われているインベーダーゲームというのが世の中に出ました。ゲームセン ターに行って、100 円払って遊ぶのですが、下手だとすぐに終わってしまって悔 しい思いをしたものです。今はゲームもものすごい勢いで進化して、わくわく、

ドキドキ、しかも遠くにいる友達と一緒に遊べたり、こんなに楽しいことはない というくらいですね。いくらでも遊べてあっという間に時間が経ってしまいま す。でも、それが身体に悪い影響を及ぼすこともわかってきています。外で身体 を動かして遊ばなくなり、肥満や病気になる人が増えました。日に当たらないの で、精神的にうつっぽくなる人もいます。視力も低下していますし、勉強がおろ そかになっている人も多くなっています。ゲームで遊ぶのは悪いことではありま せんが、長時間やり続けるのはよくありません。時間を決めて、それで終わりに しないといけないのです。

 あなたはご両親からゲーム機を取り上げられてしまったのですね。おそらく、

ご両親も見るに見かねたのでしょう。学校の勉強もやらないで一日中遊んでい たのではないでしょうか?それでは取り上げられてしまっても仕方ないと思い ます。ご両親とお話しして、勉強をきちんとやったら、外に行って運動をして、

残った時間にゲームを 1 日 1 時間とか、2 時間とか、時間を決めて遊ぶという約 束をするのは如何でしょうか?やるべきことをやっていれば、ご両親も許して下 さるはずです。

 家にいる時間が増えて、やることがないと思われるかもしれませんが、普段は 時間がなくて読めない本を読んだり、お手伝いをしたり、部屋の掃除をしたり と、できることはたくさんあると思います。運動をしないでごろごろしてばかり

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いると、より心が落ち着かなくなりますので、まずは身体をしっかり動かしてく ださい。気持ちがすっきりして、勉強もはかどると思います。がんばってくださ いね。

質問 17.コロナのために部活ができなくなって、残念。(小 6)

回答:新型コロナウイルス感染防止のための自粛で部活動が中止になっていて、

運動ができずにストレスがたまりますね。どのような部活かわかりませんが、多 くの人が一緒になって活動をすることはまだ感染の危険があるので、学校が始 まったとしても、部活は少し様子をみてからということになるかもしれません。

せっかく頑張っていたのに練習ができないのは寂しいことです。けれども、今、

部活がお休みであってもできることがあります。どんな運動でも、基本的な体力 づくり、筋肉づくりが重要です。実際の競技の練習はできないかもしれません が、家で自主トレーニングはできます。自分でメニューを決めて毎日筋肉トレー ニングをしてみたらいかがでしょうか?また、すべてのスポーツには、柔軟性 のある身体が必要です。日頃ストレッチなどをする時間がないかもしれません が、今この時期に身体を柔らかくするよう柔軟体操をしっかり行って、身体のメ ンテナンスをしてみてください。将来、競技にもどったときに、びっくりするほ ど役立つと思います。それに、競技ができなくても、イメージトレーニングをす ることはできますよね。頭の中でプレーを思い浮かべる、プロの選手の映像をみ て、自分も同じようにプレーできることをイメージするなどもいいと思います。

また、タンパク質をはじめ栄養をしっかり摂って、基礎体力作りに励んでくださ い。

質問 18.咳がずっと続いていてなかなか止まらない。学校で咳が出てしまうと 周りの人がいやな顔をして気まずく感じる。(中 1)

回答:咳が長い間続いていて、治らないのですね。学校で咳が出ると焦ってしま いますし、周りの人がじろじろ見るといやな気持になりますよね。

 熱や、鼻水、息苦しさなどの他の症状はなく、咳だけが続いているということ でしょうか。風邪などをひいたときに咳が出ると、風邪が治った後も咳だけずっ

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