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○福井県勝山市
勝山市のESD
勝山市教育委員会 教育部 学校教育課
1 ESDに取り組むようになった経緯
〇勝山市の小中学校では、市長の市政方針「エコミュージアム」の理念に基づき、身近な環境を テーマに「かつやまスクール・エコ・プロジェクト」として環境教育の取り組みを始めた。
〇平成24年5月環境自治体会議
阿部治氏による基調講演や、児童生徒初参加による環境教育についての発表があった。阿部氏 からの助言と継続的な環境教育の推進の充実を図るためにESDを取り入れることになった。
〇ESD推進のため、その拠点校となるユネスコスクールへ加盟
全小中学校でESDの推進にむけて、ユネスコスクールへの加盟を平成24年末に申請し、平成 26年5月に承認を受けた。
【平成24年5月 環境自治体会議】 【平成26年ユネスコスクール加盟】
〇ふるさと学習への取り組み ふるさと創生が話題となり、「ふるさとに愛着をもつ」「ふるさとを知る」学習について取組が 注目される。これまでも行ってきた地域を題材にした学習が一層展開されるようになった。
〇現在、勝山市のESDは「環境教育」「ふるさと学習」が2大柱である。
2 現在の取り組みの概要
〇ESDカレンダーの作成
ESDを学校教育活動に組み込むために作成している。各校の学校教育計画に掲載し、学校全体 で共通理解を図っている。
活動の見通しを持つために大切なものである。教科や総合的な学習の時間、特別活動に落とし
51 込んでESD を進めていけ
るよう、使い勝手のよい ものに修正が必要である という課題もある。先進 的な取り組みを研修し、
これからのESD 推進のた めになるものを作成した いと考えている。
〇環境教育
豊かな自然と生態系を題 材とした学習が、各校の 特色を生かして進められ ている。
〇ふるさと学習…歴史や伝統を体験したり見学したりする学習を、他団体の協力を得て行って いる。
・町探検 … 七里塚 三室遺跡 雪室 など
・施設見学 … ゆめおーれ勝山 まほろば 恐竜博物館 など
・特産物の栽培や制作 … エゴマ 妙金ナス 恐竜ひょうたん 炭 など ・商品化への協力 … ニンニクみそ(パッケージ) など
・ジオ学習 … ジオパークまちづくり課や地域諸団体による出前授業
<池ケ原湿原ヨシ刈り> <ミチノクフクジュソウ保全看板づくり> <九頭竜川清掃>
〇市環境フォーラムへの参加
毎年、3校の児童生徒が環境に関する取り組みを発表する時間を作る
⇒ 環境保全について、市民に呼び掛ける。
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3 成果と今後の課題
【成果】
〇「勝山が好き」という子どもが増えた。ふるさと勝山を題材とする取り組みが、学校・地域・
行政の連携のもと行われることにより、ふるさとについての理解が進んだ。「勝山にはあれが ない、これがない」といった「ないもの」にではなく、「これがある、あれがある」と、「ある もの」に目が向くようになった。
〇児童生徒に「根拠をもって、理論を組み立てていく力」「新しい視点から、問題点や解決策を 見つけていく力」「相手が納得できるように伝えていく力」が育ってきた。学習活動を構成す る3つをポイントが見えてきた。
1、大人が、子どもたちに「自分たちに何ができるか」を考える機会を持つこと。子どもた ちの考えたことに真摯に向き合うことで、「将来における担い手」ではなく、すでに「地 域の担い手」であるという自覚を促す。
2、様々な取組をイベントではなく日常的な取組に、質を転換する。課題発見、情報収集、
協働・実行、発信という一連の流れが繰り返し行われることで、活動の質の高まりや自覚 の向上にもつながる。
3、地域や他団体、行政などとのつながりが必要不可欠である。地域での活動を地域の方々 とともに行うことで、地域に参画しているという意識が芽生える。
【今後の課題】
活動内容の定例化による、マンネリ化、風化、教師の意識の低下を防ぐために、先進地視察や 研修会を企画し、教員への働きかけを行う。教育予算の確保も欠かせない。
「ESD を通して、人と人とのあったかいものを作りたい」「これからの教育がめざすものは、
共生である。」「ESDは教育哲学であり、全ての教育はESDに通じる」など、ESDを実践していく うえでの考え方を教育現場と共有しつつ、今社会が求めていることを日々の教育活動の中で意 識しながら、さらなるESDの推進に努めていきたい。