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『昭和話し言葉コーパス』の計画と展望 : 1950年代の話し言葉研究小史

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Academic year: 2021

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飛躍的な拡大が期待できる。これらの研究資源が利用可能になることで、日本のコーパス言語 学はさらに新しい段階に入ることになるだろう。 3.2 『昭和話し言葉コーパス』の計画 このような状況の中、筆者らは、1950 年代に国立国語研究所で収集された録音資料を取りま とめ、新たに話し言葉コーパスとして再編成することを計画している。当時「現代語」として 集められた日常談話は、現代から見れば「約 60 年前の日常談話」であり、貴重な研究データ になることは間違いない。そこで、これを『昭和話し言葉コーパス』と呼び、国立国語研究所 と共同で整備を進めることにした。2019 年度までの 4 年間をかけて約 50 時間分の音声をコー パス化し、一般公開することを目指す。 これに関連する先行研究として、UCL から 2006 年に公開された“DCPSE(Diachronic Corpus of Present-day Spoken English)”が挙げられる。8 これは、Survey of English Usage

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語を対象としたコーパス言語学(「コーパス日本語学」)の可能性をさらに拡張していく方向の 一つとして位置づけることができるものと考えられる。

謝辞:本研究はJSPS 科研費 JP16H03426 の助成を受けたものです。

参考文献

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corpus-based study of spontaneous speech. Hituzi Linguistics in English No.14. Hituzi

Syobo Publishing.

図 6:日常談話とニュース、新聞に含まれる文の成分の割合  談話語とニュースと新聞とに異同の著しいものは連体修飾語と独立語である。談話語で は独立語の割合が多く、連体修飾語の割合が少ない。新聞では連体修飾語の割合が多く、 独立語の割合が少ない。ニュースはその中間的様相を示している。  2.4  現代から見た『談話語の実態』の評価  ここまで、国立国語研究所で行われていた初期の話し言葉研究について概観してきた。一連 の研究成果を見渡してまず驚くのは、 1950 年代の時点ですでに、現代におけるコーパス言語学

参照

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