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(1)

3.住環境の整備

1

参考文献

 浅見泰司(編)(2001)『住環境:評価方法と理論』東京大学出版会.  浅見泰司(2002)「住環境のマネジメント」『住宅』51(12), 3-7.  浅見泰司,高暁路(2002)「都市計画と不動産市場:住宅価格を左 右する住環境」西村清彦(編)『不動産市場の経済分析:情報・税 制・都市計画と地価』日本経済新聞社,pp.129-150. 浅 泰 「 年 都 構造 都 管 観点 2  浅見泰司(2003)「2003年問題:都市構造・都市管理の観点から」 『日本不動産学会誌』17(2), 37-42.  北沢猛(2002)「参加と合意形成を促す分かりやすい計画過程」日 端康雄・北沢猛(編著)『明日の都市づくり:その実践的ビジョン』 慶應義塾大学出版会, pp.239-256.  国土交通省住宅局住環境整備室(2003)「居住者組織による住環 境の整備・管理手法に関する調査:中間まとめ報告書」  林泰義(編著)(2000)『市民社会とまちづくり』ぎょうせい.

住環境の整備

1.

最低限の住環境の確保

公的な事業による改善

2.

緩和型の貢献促進

3 

公開空地などの貢献に対してボーナスの緩和

3.

一般市街地

住民自らで

地区計画、建築協定

→ より弾力的な方策?

最低限の住環境確保のための事業制度

野澤康

(2001)「住環境整備の諸制度」浅見泰司

(編)『住環境:評価方法と理論』東京大学出版会,

pp.249-267.

4 

住宅地改良事業にはじまる改善的事業

低質の市街地のレベルアップが主

木造→延焼危険 老朽化→倒壊危険 密集→被害増大

住環境整備事業制度の変遷

(2)

7

緩和型の貢献促進

公開空地などに対して容積率緩和など

8 9

一般市街地では・・・

住民自らが取り組むべき問題

自律的住環境改善を

・・・すべき

→ ・・・しましょう

10 

・・・すべき

→ ・・・しましょう

住環境の自律的改善

地区計画(都市計画)

建築協定(契約)

自治体の条例(地方自治)

11 

自治体の条例(地方自治)

地区計画で

(公法的規制)

 地区計画制度:都市計画法 に基づく。地区を対象とし、 建築物の用途・形態などの 制限、小公園や細街路など 施 整備など 12 の公共施設の整備などに ついて地区計画として定め、 開発行為、建築行為を規 制・誘導。  届出・勧告  反対者があっても決定可能

(3)

建築協定で (私法的契約)

 地域住民の合意によって、必要な制限を決め、区長がこれを 建築協定として認可。その区域内での建築行為に対し拘束力 を与える。  賛同者のみ拘束  協定違反・・・土地所有者等の合意に基づく私法的契約 公法 13  協定違反・・・土地所有者等の合意に基づく私法的契約、公法 上の権利制限ではない。建築主事の確認の対象とならず、違 反があっても特定行政庁による違反是正の対象とならない。 協定違反者に対しては、運営委員会から違反工事の停止や 是正するための必要な措置を請求。協定違反者が是正の請 求に従わない場合、裁判所に提訴するなどの措置が必要。 建築協定内容例: http://www.kobe-toshi-seibi.or.jp/matisen/1jouhou/seidosyokai/tiiki/jc2k02.htm 項目例 基準内容例 「敷地」に関する基準 分割禁止、最低敷地面積の制限、地盤高の変更禁止、区画一 戸建てなど 「位置」に関する基準 建築物の壁面から敷地境界や道路境界までの距離の制限 14 位置」に関する基準 建築物の壁面から敷地境界や道路境界までの距離の制限 「構造」に関する基準 木造に限る、耐火構造など 「用途」に関する基準 専用住宅に限る、共同住宅の禁止、兼用住宅の制限など 「形態」に関する基準 階数の制限、高さの制限、建ぺい率や容積率の制限など 「意匠」に関する基準 色彩の制限、屋根形状の制限、看板など広告物の制限など 「建築設備」に関する基準 屋上温水設備の禁止、アマチュア無線アンテナの禁止など

市区町村の条例:まちづくり条例

内容は自治体で自由→今までにないルール

を盛り込める

15 

例:まちなみ協定(尼崎市)

都市美形成条例(都市景観条例)→都市美形成

協定(市長が認定)

地区計画の補完(建築物の形態、意匠、かき、さ

くの制限)

世田谷区の例

(敷地又は区域の面積-控除面積)×緑化率=基

準緑化面積

http://www.city.setagaya.tokyo.jp/topics/toshiseib ibu/02_machidukuri/PARK/parktop_01.html 16

緑化義務づけ策

現状:大規模な敷地に対して緑化を義務づ

ける条例を定めている自治体がある

敷地の細分化を促すという副次的なマイナスの

敷地

細分化を促す

う副次的な イナ

効果

敷地の規模にかかわらず、敷地の一定比率を

緑化することを義務づける規制に改めるべき

 どうしてもできない場合は緑化基金に供出

補助金策

緑化に対する補助金交付

生け垣助成などを実施している自治体も

その分を保有税増収でまかなう

その分を保有税増収でまかなう

本来は緑化による社会貢献分が補助金とし

て助成され、その周辺への貢献分(社会余

剰分)を社会で徴収できる仕組みが必要

(4)

地区計画・建築協定のまとめ

 地区計画:公法的規制→違反は勧告  全員合意を前提とせず  市区町村に届出・勧告  建築条例があると建築確認おりず  規定範囲:地区施設(道路・緑地)、建築物の用途・容積率の最高限 19 規定範囲地区施設(道路 緑地)、建築物の用途 容積率の最高限 度・最低限度・建ぺい率の最高限度・敷地面積の最低限度・建築面積の 最低限度・建築物の壁面の位置・建築物等の高さの最高限度・建築物 等の高さの最低限度・建築物等の形態、意匠・垣、さくの構造など  建築協定:私法的契約→違反は訴訟へ  全員合意が前提、第三者効  自主運営  市区町村の違反是正の対象でない  規定範囲:建物の用途・階数・高さ,敷地の最低規模や分割禁止,地 盤面の変更禁止,隣地境界や道路境界からの壁面の後退,門・塀・垣・ 柵等の制限など

必要な新たなしくみ(例)

大多数合意、第三者効

自主運営するも、公共への届出勧告もある

条例によって建築確認の対象へ

20 

条例によって建築確認の対象

規定範囲がより広い:広域調整が不要な事項は

主に当事者で、必要な事項は審査過程明確化

緩い取り決めもあり

住環境マネジメント

住民自らが地区を経営・・・住環境マネジメ

ント

マネジメント=運用、経営、管理など

21

地域・都市マネジメント(参考)

1980年代後半

アメリカで成長管理政策 日本ではバブルの時代に突入 都心部で事務所ビル開発により住宅用途が駆逐 22 大都市では、事務所床開発のコントロールと中心部の住機能確保が 大きな課題 

1990年代

地方部で中心市街地の衰退が顕著→中心市街地活性化法 タウンマネジメント・・・街全体の運営を構成員皆で協調して 行っていく重要性

住環境マネジメントの内容

住環境の維持・向上を持続的に行う行為

1.住環境の維持・向上のため、きめ細かいルール(例:建物 や塀の素材・色彩・高さなどの申し合わせ)を定め、守る 2.住環境の維持・向上のための再開発や改修などの事業 (例 区画整理のミニ版や共通通路の改善工事) 23 (例:区画整理のミニ版や共通通路の改善工事) 3.住環境の維持・向上に資する公共的な空間の維持管理 (例:オープンペースの緑の管理や清掃、地区アドプト制 度)や協調的な活動(例:敷地内の生垣補修) 4.地区全体で住環境に影響する行為を監視し、また問題が ある場合の対応 5.住環境の維持・向上にかかわる共同的な不動産管理業務 (例:入居者管理や個別開発・改修行為をチェック)

住環境マネジメントの主体

活動の実施主体例

住民自らが行う場合

住民が専門家(企業・NPOなど)に支援

24 

行政の介入

開発会社が一括して行う

住環境:居住する住民の共通の「財産」

活動の実施主体の中心に住民(所有権者)

(5)

自律的な住環境マネジメント

建築協定制度自体に内在する問題点

1.公的な機関が所有・管理する部分に関するもの・・・協定に 含めることができない 2.全員合意が前提・・・協定に賛同する者のみ参加→住環境 25 全員合意が前提 協定に賛同する者のみ参加 住環境 としては連続しており当然に影響がある敷地であっても、そ の所有者が合意しなければ、協定の効力は及ばない 3.物的な環境については定めることができるものの、どのよう に運営・管理するかなどのソフトな部分については含まれ ない・・・住環境を維持していく上では、どのように管理・維 持・運営されていくかが重要 ・・・住環境のマネジメントという面では、建築協定はごく一部 ができるにすぎない

自律性のためのシステム

自律的な住環境マネジメントのための制度基

盤:

1.

能動的情報公開

26 2.

民主的合意手続の明確化

3.

柔軟な手段の確保

自律性のためのシステム1

1.情報公開面・・・アクセスできる権利の確保だけではな

く、「知らされる権利」

関係しそうな開発申請があるとき、近隣通知をおこなうべき 近隣が努力しなくても 関連する情報を自動的に収集できる 27 近隣が努力しなくても、関連する情報を自動的に収集できる こと 住環境は極めて身近な環境であるために、多大の影響を被 る可能性 知らない間に影響の大きいプロジェクトが採択されてしまうこ とは、本来は避けるべき 能動的情報公開を地区の構成員のそれぞれが行っていくこ とは、自律性を確保するための第一歩

自律性のためのシステム2

2.民主的合意手続き

住環境に関わる項目は多様で、価値観が微妙に異

なる

1.自由発議:構成員の誰もが発議可能 28 2.参加権:誰もが参加可能 3.情報提供:皆に判断するための適切な情報を十分に与え られる 4.民主性:民主的な手続きで決定できる 5.審判機関:裁決決定内容に関して妥当でない場合の審議 が第三者機関によって可能 6.履行担保:決定内容が履行される担保がある

自律性のためのシステム

住環境・・・地区全体での価値、地域公共財

的な意義

権利者の一定割合の賛同があれば、地区全員

権利者

定割合 賛同 あれば、地区 員

に対して有効となる手段が必要

手続きを適切に設計し、その手続きをふむことを

皆が了解すべき

自律性のためのシステム3

3.柔軟な手段

ある定型化された手段の中から選択するだけ

でなく、様々な工夫が必要

柔軟な管理手段を随時検討し、より良いマネ

ジメント体制に移行できるようにすべき

多様な参加方法が現在試行錯誤→情報技術

も活用して誰でもが参加可能な技術的環境を

構築していくべき

(6)

自律性確保のための動機適合性

 自律性の確保 ・・・合意形成の仕組みが動機適合的であるべき  動機適合性 どの構成員にとっても、合意形成を行ない、結論を得る動機を持って いるという性質 31 いるという性質 例) ある会合に出ると自分として不本意な事項が議決されてしま うので欠席して成立を妨害するという行為は、合意形成のための 仕組みが動機適合的でないために生じる 本来は、当人にとっては、会合に出ることで、少しでも自分の意見が 反映される可能性を高められ、また、欠席しても成立を妨害できない ようにするのが適正な仕組み 合意形成の仕組みが動機適合的でないと、合意形成が不必要に 長引いたり、必要な合意形成が妨げられるなどの弊害が生じる

自律性確保のための動機適合性

動機適合的な合意形成の仕組み

1.

合理的に行動する限り、個人にとって会合に出

る方が出ないよりも不利にならない

議決した内容は反対者も含め 確実に履行

32 2.

議決した内容は反対者も含めて確実に履行

3.

欠席しても議決自体は可能

4.

反対者の権利を保護するために、適切な補償

措置を内在

自律性確保のための動機適合性

個々人に対して、全体のための貢献を意識させる

ような動機付けがあるべき

1.社会貢献をすることで、当人にとっても有利になるような メカニズムを内在 33 を内在 2.地区全体の構成員に対して運命共同体的な状況を作る 

動機の一要素・・・自己決定力

例)一部の都市計画的な規制を、自己決定できるという 権利

動機適合的な制度の要件

1. 小さな貢献が評価・・・客観的な貢献の評価技術、誘導施策 の発動条件に活かす。逆行する開発に、逆インセンティブ。 2. 近隣に対して意見を表明しやすい社会環境の整備・・・話し 合いの場を設けるだけでなく、そのような場に参加する動機 付けも重要。 34 付けも重要。 3. 話し合いの場において,合意形成が進みやすい配慮・・・モ ラルや意識改革だけに訴えるのではなく、実際に制度とし て合意形成手続きを設計。 4. 隣地などと協調することで有利となり,協調しないと不利に なるような動機付け・・・例)幹線道路から入る細街路の角 地

参加動機・合意形成動機の高め方

参加や合意形成については、手続きはあっても、

どう合意形成をするのかはブラックボックス

合意形成ルール

1)意見反映可能性を高める 現状では 住民が都市計画 35 1)意見反映可能性を高める:現状では、住民が都市計画 や事業計画に自分の意見が反映される可能性は小さい →参加による便益<参加の機会費用→参加しないこと を選択。・・・参加手続きの不備 2)無関心派の扱い:出ないと現状維持→意見表明がな かった場合には,意見表明された人々の過半数の意見 に従うというようなルールへ→意見表明をする動機

3)経済的な手段の導入:都市計画的に優れた貢

献があれば正の外部効果分が当人に還元され,

周辺に外部不経済をもたらすような場合はその

分が課徴金などの形で徴収される

→正の外部

36

効果を持つような活動をしようとする動機をもつ。

(許可・不許可の二元論の弊害)

4)割合所有権の導入:街区内のすべての敷地の

持分割合の所有権に。所有者としての目的が,

自己の敷地の価値の増大ではなく,街区全体と

しての価値の増大へ。目的意識。

(7)

地区管理組合と割合所有権

 土地の権利や開発の許認可・・・敷地単位  →自己敷地の価値を高める動機はあっても、 地区全体の価値を高め る動機は乏しい  これを打破するための方法・・・地区管理組合の設立と割合 所有権の導入 37 所有権の導入  区分所有法におけるマンションの管理組合  地区ごとに地区管理組合を持ち、地区管理組合が地区全体 を所有し、個々の敷地の所有者は敷地の専用的所有権を持 つのではなく、地区全体の敷地に見合った一定割合の所有 権を持つ  地区全体の土地が証券化したことに似る  空間占有権は排除し、賃料を支払うことで空間利用権を得る  所有権と利用権の分離

地区管理組合と割合所有権

 地区管理組合・・・小さな改変について議論し、大改変をマン ションの建て替え決議と同じように8割の賛成で進める仕組み を導入  街区全体にかかわる大きな改変に関しては、所有割合の特別多数決 で決める 38  割合所有権者は、地区全体の価値を高めることに関心が移り、地区の 構成員全員が同じ目標を持つ  借地権なども割合所有権に組み入れることで、持借による対立をも回 避  地区全体の価値を高めるために、エリア・マネジャーを雇用し て、地区をより機動的に経営していくことも→住環境マネジメン トを専門的・戦略的に進められる可能性も  現行制度の一部改変が必要であるとともに、空間利用権に対 する 適切な評価方法の確立が不可欠

住環境マネジメントの事例1

 法人の一元所有とまちづくり協議会による景観・ 街並・入居者の管理  地区の土地を一元所有する財団法人とまちづくり 協議会  お茶屋等の飲食店が借地人として上物を利用  花街 祇園で働く女性の自立支援のため 明治初 39  花街、祇園で働く女性の自立支援のため、明治初 頭に学校法人(現、財団法人)設立(1万坪購入)  借地権で地域管理  学園は6千坪をお茶屋等に賃貸(地代は低廉)  外観意匠基準:建物高さ、屋根勾配、設備、看板、 舗装、樹木など  借地権取得:学園が調査、合意書で街並保存を 確認  建築工事:周辺調和などの確約書、設計図を学園 が審査  →祇園というブランド性を維持 http://web.kyoto-inet.or.jp/org/kyoto-ws/machidukuri/sub3-9(gionminami).htm 40

photo by Saya Nakata

住環境マネジメントの事例2

披露山庭園住宅(逗子市)

管理規約と建築協定(一人協定)による住環境管理

(建築線が道路から3~5m、隣地から1.5~3m、

戸建専用、高さ8m、建蔽率は20~40%以下)

戸建専用、高さ8m、建蔽率は20 40%以下)

建築協定委員会の運営も行う団地管理組合

宅地は専有、日本庭園・管理事務所・汚水処理場

跡地を共有、団地管理組合を設立

宅地規模は平均150坪、300坪

資産保全意識が高い

http://homepage2.nifty.com/K-Ohno/a-map/Kanagawa/3621-HR-residential%20district/02-HR.htm

(8)

住環境マネジメントの事例3

世田谷区下馬3・6丁目建築協定

建築協定による住環境管理

ワンルームマンション建設計画との紛争がきっかけ 10 以下の高さでも 階いじ うなら日影規制をかける 43 10m以下の高さでも3階いじょうなら日影規制をかける、 ごみ置き場、29㎡/戸以上 15年後失効(結束は高まったが、気力低下) http://www.isize.com/house/cgi-bin/01/jjbranch.cgi http://www.a-lab.co.jp/place /setagaya.html

町地価

44 紫色: 実 際 の 地 区 範囲 赤点: 自 由 が 丘 を

地区ブランド

45 

例:目黒区自由が丘

含む建物 赤線: そ の 建 物 の 分布の目安 Source 浅見泰司,近藤英心(2001)「建物名称に含まれる地名の分布による地区ブラ ンド力の分析」『地理情報システム学会講演論文集』10, 39-43. 自由が丘 田園調布 成城 大岡山 玉川 経堂 用賀 尾山台 桜新町 三軒茶屋 駒沢 世田谷 八幡山 上野毛 柿の木坂 梅丘 桜上水 上北沢 駒沢公園 豪徳寺 祖師谷 喜多見 羽根木 北沢 大蔵 砧 松原 桜 等々力 砧公園 南烏山 桜丘 下馬 千歳台 赤堤 46 南烏 桜 馬 千歳台 赤堤 三宿 池尻 岡本 瀬田 野沢 八雲 平町 代沢 弦巻 給田 深沢 北烏山 若林 粕谷 代田 大原 東が丘 上馬 上祖師谷 上用賀 船橋 宇奈根 中根 東玉川 太子堂 新町 玉堤 緑が丘 玉川台 鎌田 奥沢 宮坂 野毛 中町 玉川田園調布

居住者組織による住環境マネジメント

現行制度比較

団地管 理規約 地区計画 多数決 まちづくり 協定 47 全員合意 契約(私法) 公法規制 建築協定 一団地認定 連担設計

居住者組織による住環境マネジメント

意思決定システム

地方議会(議員過半数) まちづくり協議会(権利者の同意、過半数) 建築協定(土地所有権者等の全員合意) 48 建築協定(土地所有権者等の全員合意) 都市計画提案制度(地域の合意、都市計画審) 土地区画整理組合(出席者の過半数) マンション管理組合(区分所有者・議決権の過半数、建 替は4/5以上) 株式会社(議決権を有する株主の参加で過半数)

(9)

居住者組織による住環境マネジメント

まちづくり法人の可能性

財団法人、社団法人:指摘財産を扱うのは無理 認可地縁団体:事業には弱い(人格なし) NPO法人:活動制限、資金的裏づけ希薄、事業には向か ない 49 ない 中間法人:資金的裏づけ、責任範囲の明解性を要す、事 業展開自由、会員の脱退を制限できない 事業組合:営利は禁止だが剰余金・配当には裁量幅大き い 会社法人:営利目的 SPC(特定目的会社):事業法人、資金調達を目的 マンション管理組合:活動範囲が共有部分のみ、強制加 入

居住者組織による住環境マネジメント

 自律性・・・住民総意のマネジメント  多様性・・・幅広いルール  柔軟性・・・臨機応変できめ細かい  実効性・・・公法制限に匹敵する抑止力  持続性・・・世代を超えた長期性・継続性 50  持続性 世代を超えた長期性 継続性  地域公共性・・・地域全体の利益を尊重  公序性・・・人権侵害・公序良俗に反しない  公正性・・・意思決定過程の公開、異議申し立て手続きの 確保  相互信頼性・・・権利の濫用がなく、説明責任を持つ  動機適合性・・・地域全体の利益になることをする方が得に なるしくみ

居住者組織による住環境マネジメント

地区計画

自律性・・・地域の総意にもとづくとはいえない

多様性・・・ソフトのマネジメントはない

51 

柔軟性・・・都市計画手続きが煩雑、時間がかか

実効性・・・行政による実行性は確保(地域密着

性でやや難)

持続性・・・恒久性あり

居住者組織による住環境マネジメント

建築協定

自律性・・・高い

多様性・・・法令で制限、ソフト面がない

柔軟性

変更には再度全員合意 穴抜け

52 

柔軟性・・・変更には再度全員合意、穴抜け

区画の懸念

実効性・・・建築確認の対象でない、違反は

民事訴訟のみ

持続性・・・期限がきれると失効も、運営委員

会は法人格なし→マネジメント事業には限界

居住者組織による住環境マネジメント

他の可能性

近隣自治政府(近隣住区での自治政府)地方自

治法の改正を要す

定期借地権分譲・・・地主の権利が強すぎ?

居住者組織による住環境マネジメント

組合の規約ベース

住環境管理組合法人

強制加入

団地管理組合 は共有地を媒介に空間管理

団地管理組合では共有地を媒介に空間管理

(民地に弱い)→これを拡大

法人が建築協定や緑地協定を運営

→生活

ルールも入れられないか

協定の変更・更新には全員合意を要す

所有権者が変わる場合は権利義務も承継

(10)

居住者組織による住環境マネジメント

土地所有権ベース

住環境管理組合を設立(土地所有者となる)

組合員が(現物含めて)出資(所有権・借地権者

55

は組合員)

組合の承認なしに譲渡不可

住環境管理約款を定める(違反者には借地契

約解除)

居住者組織による住環境マネジメント

土地利用権ベース

組合が土地の利用権のみ取得

転借地権で約款をもって団体的拘束を講じる

56

転借地権で約款をも て団体的拘束を講じる

組合は融資を受けることが難しい

借地権の転貸が前提

居住者組織による住環境マネジメント

現行制度下での課題

出資に伴う課税

共同化による評価額増大

57

共同化による評価額増大

対抗要件(不動産登記、地役権、建築基準法)

自律的に自己決定可能な範囲

自律的な住環境マネジメント

どのような事項も自己決定できるわけではない

住環境マネジメント:外部効果の自律的コン

58

トロール

そのようなコントロールの存在意義

(1)外部不経済性の排除

(2)外部経済性の有効利用

・・・個別努力では効率的にならない場合の

より共同的な措置

自律的に自己決定可能な範囲

地区の外に対する、外部経済性の調整手段

となっていない→自己決定が妥当な範囲:

(1)外部不経済性が地区内でほぼ完結している

場合

59

場合

(2)効率性が地区の範囲での意思決定でほぼ達

成される場合

自律的に自己決定可能な範囲

地区内での影響でほぼ完結する性質の事項や、

サービスおよび負担圏域が地区内にほぼ限られる公

共的サービス施設の配置など

例えば、斜線制限、日影規制、敷地規模規制、建蔽率、外 壁後退距離 接道義務 地区内集会施設 設置などは 60 壁後退距離、接道義務、地区内集会施設の設置などは、 基本的な安全・環境などに抵触しない限り、地区として自己 決定が可能な範囲に入りそうな規制 容積率制限、絶対高さ制限、防火地域指定、幹線的道路 など都市構造にかかわるもの、広域都市施設の配置など は地区の純粋な自己決定には向かない

(11)

経済的調整方法

地区の自己決定に委ねたとしても、地区内

の構成員同士では、外部効果を調整しあう

ことが必要

61 

調整手段

1.

金銭的調整(負担金、調整金)

2.

規制的調整(詳細なルールを設ける)

3.

交渉的調整(関連する者の協議を義務付け)

経済的調整方法

地理情報システム(GIS)の普及に伴い、詳

細な都市情報が整備

そのデータを活用して詳細な分析を行うことによ

62

そ デ タを活用し 詳細な分析を行う

り、ミクロな住環境がについてもその外部効果を

定量的に計量できる

住宅価格をヘドニック手法を用いて分析してみる

と、ミクロな住環境が不動産価値に大きな影響を

及ぼしている

経済的調整方法

東京都世田谷区の戸建住宅地を対象とした分析(浅

見・高, 2002)

近隣の建物が良好であると敷地の㎡単価が約5.8万円多く なる 63 主要開口部における冬至日照が1時間増えることで、不動 産価値が約95万円増える 公園に隣接することで、約110㎡未満の土地では正、それ 以上では負の効果。公園は他者が自由に入りうる空間であ るため、自分の敷地内の庭に比較すれば効用が劣ることが 反映。 近隣の植樹量が多いと敷地の㎡単価が約3.4万円多くなる 64

細分化

 結果を用いることで、 敷地細分化の効果も 分析可能

(12)

経済的調整方法

 当該敷地では細分化によって62万円の価値の増加  隣接する北側の敷地には、日照時間を遮ることにより237万 円の負の外部効果  →全体では174万円の価値減少  ・・・敷地細分化が全体として望ましくない効果 67  ・・・敷地細分化が全体として望ましくない効果  当該敷地では、価値増になるため、細分化の傾向は続く  街区全体での価値減を防ぐには、外部不経済性部分を計量 し、その分は周辺に対して補償する仕組みを構築すればよい  その場合には、細分化しようとする土地の所有は細分化によ る利益を上回る補償費用を必要とするため、細分化を断念す ることとなる

経済的調整方法

このようなミクロな住環境の効果を解明し、そ

れをもちいて近隣調整の仕組みを取り入れて

いくことで、 全体としてより価値の高い住環

68

境を達成していくことも可能

→住環境マネジメントにおいても、公正な金

銭的調整を導入することも検討されるべき

69

景観価値の計量化

表 2都市の美評価分析結果 東京区部西部 北九州市 単価の上昇分(万 円/㎡) 平均単価の上昇分(万円/㎡) A1壁面位置の連続性(1,0,-1) 0.473 0.0439 A2色彩と外装材の統一性(1,0,-1) 0.517 0.0414 70 A3外観と意匠の共通性的な特色(1,0,-1) 0.578 0.0543 A4まちのスカイラインによるまとまり(3,2,1,0,-1) 0.276 0.0255 A5街区のスケールによる開放感(1,0,-1,-2) - 0.1004 A6緑の連続性と視覚的な広がり(2,1,0) 0.61 0.2387 B1生け垣や植樹等による街路景観(1,0) 1.087 0.2852 B2空地と歩行者空間の緑化(2,1,0,-1) 0.79 0.2397 B3良好な歩行者空間の形成(1,0,-1,-2,-3) - 0.1616 B4親しみのある街路生活空間(1,0,-1) - 0.083 B5歩行者空間のしかけ等による賑わい(2,1,0) - 0.0012 (-は有意な単価上昇効果が出なかったことを示す。)

参照

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