Citrix XenServer 5.5
システム運用ガイド
- メンテナンス編 -
第1版
はじめに
本ガイドは、Citrix XenServer 5.5におけるシステム運用について記載します。 本ガイドの内容は、限定されたシステム環境における結果を基に作成しており、全 ての環境で同一の結果になることを保証するものではありません。また、内容は予 告なしに変更することがあります。 本ガイドの情報からシステム運用を実施する場合は、十分な評価をおこなって下さ い。Citrix社より提供される製品のマニュアルも合わせてご覧下さい。 NECは、本ガイドの技術的もしくは編集上の間違い、欠落について、一切責任を負 いません。 NECは、本ガイドの内容に関し、その正確性、有用性、確実性その他いかなる保証 もいたしません。目次
1. アップグレード
XenServer 5.5へのアップグレード
• 注意事項 • 事前準備 • アップグレードの流れ ゲストOSのアップグレード・アップデート
• Windows ゲストOSのアップグレード • Linux ゲストOSのアップデート2. トラブルシューティング
システム情報の採取
• サーバーの状態レポート • クラッシュダンプ (システムストール時) 障害復旧
• ストレージ接続の修復 • XenMotion後のLinux VMのメモリ使用率が100%になるXenServerのアップグレード
リソースプール環境において、 XenServerホストを1つずつオフラインにして、
プールマスタ→各メンバサーバの順にアップグレードを実行することにより、
リソースプール内のVM(仮想マシン)を実行したまま、サービスを停止せずに
XenServerを次バージョンにアップグレードすることができます。
XenServer(メンバサーバ) Linux Windows VM VM 稼働中のVMを マイグレーション XenServer(プールマスタ) VM VM Windows Linux XenMotion リソースプール アップグレード XenServer5.5 Install CD注意事項
スタンドアロン、リソースプール環境共通の注意事項
XenServer 5.0 から XenServer 5.5 へは直接アップグレードが可能です。しかし、 XenServer 4.1 から XenServer 5.5 へアップグレードを行なうには、まず 4.1 から 5.0 へのアップグレードを行なってから 5.5 へアップグレードする必要があります。 XenServerホストをアップグレードする前に、XenCenterのバージョンを5.5にしてく ださい。XenCenter 5.0からXenServer 5.5へは接続できません。 一時停止状態のVMがない状態で行なってください。アップグレード後、これらのVM を再開できなくなる場合があります。 すべてのVMにて、DVDドライブが「<empty>」となっていることを確認してください。 インストールプロセスにおいて、アップグレードするか、クリーンインストールするかの 選択は、インストールウィザードの最初ではなく途中に出てきますので注意してくだ さい。デフォルトでは、アップグレードが選択されています。 一度アップグレードしたマシンで、再度5.5のインストーラを実行すると、「Restore from backup」というメニューが増えています。5.0から5.5へのアップグレードの際、 既存の5.0のバックアップを採取しているため、XenServer 5.0への復帰が可能で す。(ただし、ストレージリポジトリ(SR)のアップグレードを行なっていた場合、その SR上の VMは、復帰後利用できません。)注意事項
リソースプール環境の注意事項
事前に高可用性(High Availability)機能は無効にしてください。 必ずプールマスタのXenServerホストからアップグレードを実行してください。 プールマスタは保守モードに切り替えないでください。プールマスタが保守モードに なると、新しいプールマスタが選出されてしまいます。 XenServer 5.5がインストールされたXenServerホスト上のVMを、XenServer 5.0が インストールされたホストにXenMotionで移行することはできません。 XenServerのバージョンが複数並存する「混在モード」の状態で、リソースプールを 必要以上に実行することは避けてください。混在モードの間、リソースプールのパ フォーマンスが低下します。 また、混在モードでは、VMは正常に動作しますが、移行以外の制御操作が正しく 動作しない可能性があります。特に、仮想ディスクの追加、削除など、ストレージ関 連の操作を行なうと、予期せぬ問題が発生する場合があります。 アップグレードの実行中にハードウェア障害などによりホストに問題が生じた場合は、 “xe host-forget”コマンドを使用してリソースプールからそのホストの情報を削除す る必要があります。これを行なわないと、XenServerがアップグレードモードから通常 の動作モードに戻れなくなりますのでご注意下さい。事前準備
XenServer 5.5へアップグレード後、既存のVMは引き続き利用できますが、アップグレード前の状態に 戻す必要が生じた場合などに備え、念のため作業前にVMのバックアップを保存しておくことを推奨 します。 (※VMのエクスポートによって作成されるファイルのサイズは、実際にVMが使用しているディスク容量を目安とし、 作成先のディスク空き容量を確認した上で実行してください。) ① ② 詳細は「XenServer仮想マシンインストールガイド 5.5.0 第2章 VMのエクスポート」を参照してください。 XenCenterからの手順 ① バックアップを採取するVM を選択します。(VMはシャッ トダウンしておいてください) ② [VM]メニューから[バック アップとしてエクスポート]を 選択し、VMをエクスポートし ます。アップグレードの流れ
1. XenServer 5.0に添付されているXenCenterでは、上位バージョンであるXenServer5.5には接 続できませんので、XenServer Install CDを使用して、XenCenterをバージョン5.0からバージョ ン5.5へアップグレードします。(XenCenterは上書きインストールが可能です。) (詳細は「XenServerインストールガイド 5.5.0 第3章 XenCenterのインストール」を参照してください。) 2. プールマスタ上で起動しているVMをリソースプール内のメンバサーバに移行します。 スタンドアロン構成の場合は、該当ホスト上で稼動しているVMはシャットダウンしてください。 XenCenter5.0 XenCenter5.5 XenServer5.5 Install CD XenServer(メンバサーバ) Linux Windows VM VM XenServer(プールマスタ) VM VM Windows Linux XenMotion リソースプール ①プールマスタ上で起 動しているVMを右クリッ クします。 ②【移行先サーバ】を 選択します。 ③メンバサーバを選 VMの移行手順
アップグレードの流れ
3. XenServer 5.5 Install CDを使用して、プールマスタをアップグレードします。 (詳細は「XenServerインストールガイド 5.5.0 第4章 XenServerの更新とアップグレード」を参照してください。) 注:アップグレードは必ずプールマスタから行なってください。 4. 残りのメンバサーバを、プールマスタと同じ要領でアップグレードします。 5. 各VM上のXenServer Toolsをアップグレードします。(詳細は後述) 6. SR(LVM形式のストレージ)をアップグレードします。(詳細は後述) XenServer(メンバサーバ) Linux Windows VM VM XenServer(プールマスタ) リソースプール アップグレード XenServer5.5 Install CD XenServer(メンバサーバ) Linux Windows VM VM XenServer(プールマスタ) リソースプール VM VM Windows Linux アップグレード XenServer5.5 Install CDWindows VMのXenServer Toolsのアップグレード
XenServerを5.0から5.5へアップグレード すると、XenServer Toolsのバージョン アップが必要になります。 アップグレード後は、VMの再起動が必要です。 ③ 手順 ① XenCenterのプールの検索タブにて、旧 XenServerToolsがインストールされている場 合は、VM名の右側に「XenServer Toolsの旧 バージョン」と赤字で表示されます。赤字部分 をダブルクリックします。 ② 「XenServer Toolsのインストール」ウィンドウ が表示されますので、[XenServer Toolsのイ ンストール]をクリックします。 ③ 選択したVMのコンソールにて、 XenServerToolsのインストールウィンドウが表 示されますので、画面に従いインストールを実 行します。 (注)XenServerToolsのインストールが完了する と、再起動が要求されます。 ④ 再起動後、XenCenterの検索タブにて、 XenServer5.5のXenServerToolsがインストー ルされ、問題なく最適化されていることを確認 します。 ① ④ ②Linux VMのゲストエージェントのアップグレード
手順 ① XenCenterのプールの検索タブにて、旧 XenServerToolsがインストールされている場 合は、VM名の右側に「XenServer Toolsの旧 バージョン」と赤字で表示されます。赤字部分 をダブルクリックします。 ② 「XenServer Toolsのインストール」ウィンドウ が表示されますので、[XenServer Toolsのイ ンストール]をクリックします。 ③ 対象のVMのDVDドライブが組み込み xs-tools.iso CD イメージ“xs-xs-tools.iso”に変更 されます。 ④ 以下のコマンドを実行し、/dev/xvdd(=xs-tools)を/mnt にマウント してスクリプトを実 行します。 mount /dev/xvdd /mnt /mnt/Linux/install.sh ⑤ 「y」を入力します。 (注)XenServerToolsのインストールが完了す ると、再起動が要求されます。 ⑥ 再起動後、XenCenterの検索タブにて、 XenServer5.5のXenServerToolsがインストー ルされ、問題なく最適化されていることを確認 します。 ③ ① ④ ② ⑤ ⑥SR(LVM形式ストレージ)のアップグレード
XenServerを5.0から5.5へアップグレードすると、LVM形式のSR(※)で、高速複製や スナップショットなどの新しい機能が提供されます。 これらの新しい機能を使用するには、ホストをアップグレードした後、SRを新しい形式に アップグレードする必要があります。 ※ 対象のLVM形式のSR:ローカルストレージ, SAN, iSCSI 注意事項 アップグレードしたSRをダウングレードすることはできず、以前のバージョンの XenServerで使用することもできなくなります。このため、SRのアップグレードはすべての XenServer ホストのアップグレード後に実施してください。 XenServer5.0 XenServer5.5 XenServerのアップグレード SRのアップグレード 高速複製/スナップショット機能提供SR(LVM形式ストレージ)のアップグレード手順
XenCenterからの手順 ① XenCenterにて、LVM形式のストレージを選 択します。 ② 全般タブにて、「このSRはアップグレードが 必要です」をダブルクリックします。 ③ 確認メッセージが表示されますので、「はい 」をクリックします。 CLIからの手順 CLIを使ってXenServerコンソールからもSRのアップグレードが可能です。① xe sr-list type=lvm※からLVM形式のストレージのUUIDを 確認します。 ※Localストレージ ⇒ lvm HBA-SAN ⇒ lvmohba HBA-iSCSI ⇒ lvmoiscsi ② 以下を実行します。 /opt/xensource/bin/xe-lvm-upgrade <SR_uuid>
③ 「SR <UUID> successfully upgraded」と表示されます。
アップグレードが必要な場合は、XenCenterにて対象のSRを選択すると、全般タブに 「このSRはアップグレードが必要です」と赤字で表示されます。
Windows ゲストOSのアップグレード
Windows VMのOSをアップグレードする場合は、事前にXenServer準仮想化ドライバ (以下PVドライバ)をアンインストールし、アップグレード完了後、改めてPVドライバを インストールしてください。 詳細は「XenServer仮想マシンインストールガイド 5.5.0 第5章 VMのアップデート」を参照してください。 PVドライバのアンインストール方法 PVドライバをアンインストールするためには、XenServer toolsをアンインストールします。 [スタート]メニュー→[コントロールパネル]→[アプリケーション/プログラムの追加と削除](Windows XP、Windows 2000、Windows Server 2003の場合)
または [プログラム]、[プログラムと機能](Windows Vista、Windows Server 2008の場合)
→ [Citrix Tools for Virtual Machine]を選択し「削除」または「アンインストール」を選択
注意事項
Windows VMのXenMotion、一時停止/再開は、PVドライバが再インストールされるまでサポートされません。
PVドライバがインストールされていないWindows VMで、一部のアンチウイルスソフトおよびファイアウォールソフ トを使用するとクラッシュすることがあります。
Linux ゲストOSのアップデート
詳細は「XenServer仮想マシンインストールガイド 5.5.0 第5章 VMのアップデート」を参照してください。
XenServer5.5でのLinuxゲストOSのカーネルのアップデートは下記URLよりダウンロードできます。
http://updates.xensource.com/XenServer/5.5.0/
yum 対応のディストリビューション (CentOS 4 および 5、RHEL 5) の場合は、xe-guest-utilities が yum 設定ファイルをインストールし、その後、yum による標準的な方法でアップデートが実行されます。 Debian の場合、/etc/apt/sources.list が投入され、デフォルトで apt 経由のアップデートが可能にな
ります。 注意事項 RHEL 4 は yum 対応されていません。 SLESもサポートされますが、Citrixではカーネルのアップデートを提供しません。 Linux ゲストエージェントの再インストール LinuxゲストOSのカーネルのアップデート後、Linux ゲストエージェントの再インストールが必要な場合は、 組み込みのxs-tools.iso CDイメージからスクリプト Linux/install.shを再実行します。 ※ Linuxゲストエージェントのインストール方法は 「XenServer 仮想マシン インストールガイド 5.5.0 第4章 Linux VMのインストールLinuxゲスト エージェントのインストール」を参照してください。
サーバーの状態レポート
XenCenterから、 サーバーの状態レポート機能を使用することでXenServerホスト、 XenCenterのログ情報を収集することができます。 ※リソースプール構成時は、現象発生サーバに加えて、プールマスタの状態レポートも採取してください。 XenCenter からの状態レポート作成 メニュー【ツール】から【サーバーの状態レポートの作成】を選択します。 採取するサーバを選択し、【次へ】を選択します。 【レポートに含める内容の選択】画面にて必要なログを選択、もしくは 【すべて選択】を 選択し、【次へ】を選択するとコンパイル処理が自動で行われます。 コンパイル終了後、ファイルの保存先を指定し、【完了】を選択します。 コンパイルしたログファイルは、 任意のコンピュータ上にzip形式で保存され ます。クラッシュダンプ(システムストール時)
XenServerがクラッシュした場合、メモリダンプ、プロセス一覧等が/var/crash配下に 保存され、自動的にシステムが再起動されます。もしXenServerホストがシステム ストールしクラッシュ後に再起動されない場合は、マジックSysreqキーを利用して ホストのクラッシュダンプを採取することができます。 ストール状態のXenServerでクラッシュダンプを生成する方法 ① ストール状態のXenServerホストのローカルコンソールで、 以下を押下します。 [Alt] + [SysReq] + C ② ホストが再起動されます。 ③ 再起動後、/var/crash 配下にクラッシュダンプが 出力されます。 注意事項 この操作はXenServerホストのローカルコンソールで実行する必要があります。 XenCenter上のコンソールからは利用できません。 XenServer5.5 クラッシュ ストール [Alt] + [SysReq] + C を押下し クラッシュダンプ採取ストレージ接続の修復
ストレージとの接続が丌正な状態になった場合、対象のストレージリポジトリ上で 右クリックし、”ストレージリポジトリの修復”を選択することで、接続状態を復旧する ことが出来ます。(ストレージリポジトリへのPBDを再接続します。)